JP2906316B2 - リフトヒンジ等の回転ダンパー - Google Patents

リフトヒンジ等の回転ダンパー

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JP2906316B2
JP2906316B2 JP23418793A JP23418793A JP2906316B2 JP 2906316 B2 JP2906316 B2 JP 2906316B2 JP 23418793 A JP23418793 A JP 23418793A JP 23418793 A JP23418793 A JP 23418793A JP 2906316 B2 JP2906316 B2 JP 2906316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扉を回動により手前上
方へ開成されるようキャビネット等の扉取付体に枢着
し、かつ、引張りバネ等を用いることで開扉力と閉扉力
とが得られるようにした四節リンク(梃クランク機構)
によるリフトヒンジ等にあって、その一節に装着するこ
とにより、作動油による圧力を利用して、上記開扉力や
閉扉力に対する抵抗力を得るようにし、当該抵抗力によ
って扉の動き等に対する緩衝作用、即ち制動力を発揮さ
せるようにした回転ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転ダンパーとしては、
図8に示した如く、ハウジングaと、このハウジングa
の内壁面a′を摺動する羽根cを有する羽根軸bと、上
記羽根cの外周側に配装固設された固定羽根dと、この
固定羽根dの通油孔eの一側に配設した逆止弁fと、羽
根軸bをハウジングa内に回転自在に保持する図示しな
い上部固定軸および下部固定軸と、上記羽根cによって
ハウジングa内が縦方向に仕切られている二個の各室
g、hと、これに充填の作動油iとを備えてなるものな
どが知られている。
【0003】上記構造の回転ダンパーによれば、羽根軸
bが図において時計廻り方向へ回転されたときは、逆止
弁fが作動油iの圧力を受けて開弁動作し、これによっ
て、作動油iが一方の室gから通油孔eを介して他方の
室h内部に流入してしまうから、作動油iによるダンパ
ー効果としての抵抗力は生じない。
【0004】次に、羽根軸bが反時計方向へ回転された
ときは、逆止弁fが作動油iの圧力を受けて閉弁動作
し、これによって、作動油iは他方の室hから通油孔e
を介しては一方の室g内部へ流入しなくなるので、他方
の室hの油圧が高まり、作動油iによる抵抗力が生じ、
羽根軸bの外力に対してダンパー効果が発揮される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の既存回転ダンパーにあっては、上述の如く、羽根軸等
の正転、逆転につき、外力による一方向の回転に対して
のみダンパー効果が発揮されただけであるから、これら
を、前記の如く引張りバネ等により開扉力と閉扉力が得
られるようにした四節リンクによるリフトヒンジ等につ
き、扉閉成方向にダンパー効果が発揮するように使用す
ると、扉荷重および閉扉力に対してダンパー力が制動力
として発揮されることとなって、扉は緩徐に閉成される
ことになるが、扉の開成方向に対してはダンパー効果が
発揮されないために、閉成状態において、扉の下端をも
ち、閉扉力に抗して手前上方へ回動して行き、引張りバ
ネによる開扉力と閉扉力との分岐点を越えた開成途中で
扉から手が離れるようなことがあると、扉が開扉力によ
って急激に開成されることとなって開成時に危険を伴う
ことがある。また当該開成時にあって、リフトヒンジに
よる扉および扉取付体の装着部位に対し、衝撃による無
理な力が加わり、この結果当該装着部位にあって、がた
付きが生じたり、破損が生ずることにもなる。
【0006】本発明は、上記従来技術の有するこのよう
な問題点に鑑みてなされたもので、リフトヒンジ等に用
い得る回転ダンパーであって、扉の開閉角度範囲内にお
いて、ダンパー力の大きさに変化を与えたり、ダンパー
力が発揮される方向を切換える等の動作変化を行ない得
るようにし、このことによって、扉を緩徐に開動させた
り閉動させることができるのはもちろん、さらに各種の
複雑な動作をも可能とし、しかも扉のこのような動作変
化を、一軸上における簡潔な構成により達成できるよう
にするのが、その目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は所期の目的を目
的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とする。
すなわち本発明に係るリフトヒンジ等の回転ダンパー
は、外力を受けたときに相対回転する二つの部材として
ハウジングと可動軸とを備え、これら両部材がハウジン
グを外側、可動軸を内側にして相対回転自在に嵌合され
ていること、および、ハウジング内で互いに向き合った
ハウジング側の一周面と可動軸側の一周面とのうち、い
ずれか一方の周面には、該一方周面側に回動用の支点を
有していたり他方の周面にまで達する長さを有していた
りする二個一対の対称な可動弁が周方向に間隔をおいて
嵌合保持され、これら可動弁が他方周面に対して接触自
在に対応していること、および、ハウジングと可動軸と
のいずれか一方には、ハウジング内をその半径方向沿い
に仕切るための仕切部が形成されていること、および、
これら仕切部と一対の可動弁とで二つの室に区画された
ハウジング内の両室には作動油が充填されていること、
および、一対の可動弁をもつ上記一方周面とこれに対応
する上記他方周面との間には、作動油流通用のものであ
ってハウジング内の両室を互いに連通させるための通路
が介在しているとともに、一対の可動弁と当該通路との
相対関係において両可動弁が通路を開閉するものになっ
ていること、および、一対の可動弁をもつ上記一方周面
に対して向き合う上記他方周面の一部には、両可動弁間
の間隔に対応した周方向の長さを有する可動弁開放用の
リブが突出していること、および、上記一方部材に保持
された一対の可動弁とこれら可動弁に対して接触自在に
対応する上記他方部材との相対関係において、一方部材
と共に正逆回転する可動弁が他方部材の上記リブ上に乗
ったときには該可動弁が開弁動作状態になるものであ
り、一方部材と共に正逆回転する可動弁が上記リブ上か
ら降りたときには該可動弁が作動油の圧力によって閉弁
動作状態になるものであることを特徴とする。
【0008】
【作用】可動軸に一対の可動弁が枢設され、ハウジング
の外周面にリブが突設されてなる一実施例につき説明す
る。外力が可動軸に回転力として加えられることで、該
可動軸が回転されると、これに枢設の一対の可動弁も共
に同一方向へ回転される。可動軸が一方向へ回転される
時は、一対の可動弁につき、回転方向側にある可動弁が
リブ上にあり、反対側にある可動弁がハウジングの外周
面に当接されている状態においては、両可動弁によって
ハウジング内部は縦方向に仕切られ、かつ作動油が充填
されている二室のうち、一方の室の作動油は、上記リブ
上に乗り上がっている一方の可動弁と、ハウジングの外
周面との間に形成されている通路に流入し、この作動油
の圧力により他方の可動弁は押圧されて外側、即ち、ハ
ウジング外周面から離れる方向へ回転されて、ハウジン
グの外周面との間に隙間が形成される。換言すれば、他
方の可動弁は開弁動作状態となり、これによって、一方
の室の作動油は、上記通路、隙間を通して他方の室内部
に流入するから、作動油によるダンパー効果としての抵
抗力は生じない。
【0009】可動軸が一方向へ所定角度だけ回転される
ことで、一対の可動弁も共に同一方向へ回転され、一方
の可動弁がリブ上からハウジングの外周面上に乗り移
り、一方の室の作動油の圧力を受けて押圧され、内側へ
向けて回転し、ハウジングの外周面に密に接触し、閉弁
動作状態となる。このことによって、一方の室の作動油
が、ハウジングの外周面と一方の可動弁間を通して他方
の室へ流入しなくなるので、一方の室の油圧が高まり、
作動油による抵抗力が生じて、可動軸の外力に対してダ
ンパー効果が発揮される。
【0010】このとき、他方の可動弁はリブ上に乗り上
がり、ハウジングの外周面との間に通路が形成された所
謂開弁動作状態にある。また一方の室の作動油は、可動
軸の外周面と、ハウジングの内周面との間の隙間を通し
て他方の室へ流入するか、ハウジングの内部を縦方向に
仕切る区画壁に穿設の小孔を通して、一方の室の作動油
が他方の室内部へ流入するが、上記隙間および小孔は、
予め適当な大きさに設定して形成されていることによ
り、作動油の流量は少量となり、一定の抵抗力が得られ
ることとなる。
【0011】上記状態において、外力が可動軸に対して
他方向への回転力として加えられると、該可動軸が他方
向へ一対の可動弁を伴って回転されるが、他方の可動弁
はリブ上に乗り上がった開弁動作状態にあるので、他方
の室の作動油が、他方の可動弁と、ハウジングの外周面
との間に形成されている通路に流入し、一方の可動弁は
押圧され、外側に向けて回転されてハウジングの外周面
との間に隙間が形成される。換言するれば、一方の可動
弁は開弁動作状態となり、これによって、他方の室の作
動油は、上記通路、隙間を通して一方の室内部に流入す
るから作動油によるダンパー効果としての抵抗力は生じ
ない。
【0012】可動軸が他方向へ一定角度だけ回転される
と、他方の可動弁が、リブ上からハウジングの外周面に
乗り、他方の室の作動油の圧力を受けて押圧され、内側
へ向けて回転し、ハウジングの外周面に密に接触し、閉
弁動作状態となる。このことによって、他方の室の作動
油がハウジングの外周面と、他方の可動弁間を通して一
方の室へ流入しなくなるので、他方の室の油圧が高ま
り、作動油による抵抗力が生じ、可動軸の外力に対して
ダンパー効果が発揮される。
【0013】このとき、一方の可動弁はリブ上に乗り上
がり、ハウジング外周面との間に通路が形成された、所
謂開弁動作状態となることで、次回の可動軸につき、一
方向への回転のための準備がなされる。
【0014】以上は、可動軸に一対の可動弁を、ハウジ
ングの外周面にリブを各々設けてなる場合につき、ハウ
ジングを固定し、可動軸を回転する場合について説明し
たが、これとは逆に、可動軸の外周面にリブを、ハウジ
ングの内側に一対の可動弁を各々設けてなる場合につ
き、可動軸を固定し、ハウジングを回転するようにして
もよく、何れの場合も同一の目的および作用効果が達成
される。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例について説明す
る。図1(A)〜(D)ないし図3の第1実施例にあっ
ては、ハウジング1が、底壁1aと周壁1bとで縦断面
略凹字状に形成され、かつ底壁1aの内面中心からは、
円筒部1cが上記周壁1bのそれよりも適当寸法だけ低
く一体に立設してあると共に、図1の如く上記周壁1b
と円筒部1cの一側に、下端が上記底壁1aに連なる区
画壁1dが、上記円筒部1cと同一高さを有して一体に
縦設されており、該区画壁1dによってハウジング1内
部は縦方向に仕切られている。
【0016】可動軸2は、上記ハウジング1内に回転自
在なるよう整合する外径をもった短尺の円柱状部2a
と、該円柱状部2aの下端一側から下方へ垂設され、横
断面略新月形状にして、その外側面を、上記ハウジング
1の内周面1eと同一の曲率を有する円弧面2cに形成
され、かつ、後述する可動弁3、4を有している支持部
2bとによって一体に形成されている。上記支持部2b
の上下方向の長さは、上記したハウジング1の円筒部1
cのそれと同一に形成されている。
【0017】上記可動軸2の支持部2bにおける内側に
あって、その幅方向の両端部近くには、可動弁3、4を
枢設するための二個一対の軸承凹部2d、2eが横断面
略半円形状にして、かつハウジング1の円筒部1c側へ
向けて開口するよう併行に縦設されている。
【0018】別途用意された二個一対の可動弁3、4
は、その基端部における円柱状とした軸部3a、4a
と、該軸部3a、4aの一側から半径方向へ突設した羽
根形状の弁部3b、4bとにより一体に形成されたもの
で、一対の可動弁3、4は互いに対称形状となるように
形成されている。この二個の可動弁3、4は、その軸部
3a、4aを上記軸承凹部2d、2eに嵌合することに
より、軸廻り方向へ回転自在なるよう、上記可動軸2の
支持部2bに支持され、これによって、可動軸2と共に
回転されることで、弁部3b、4bがハウジング1の円
筒部1cにおける外周面1fと摺接するようにしてあ
る。
【0019】また、上記両可動弁3、4の弁部3b、4
bは、その内側面が円弧状面3c、4cに設けられてお
り、これによって、上記円筒部1cの外周面1fに、円
弧状面3c、4cの先端部が接離自在に摺接可能とし
て、かつ上記外周面1fに対して所要の傾斜角度をもっ
て接触されるよう配設されている。
【0020】さらに、上記したハウジング1の円筒部1
cにおける外周面1fにあって、その上記した区画壁1
dと反対側における下部には、上記両可動弁3、4を開
弁動作するためのリブ5が周方向へ長く、一体に突設さ
れている。このリブ5は、その周方向の長さが、上記一
対の可動弁3、4の間隔とほぼ同等に設定してあって、
当該両可動弁3、4が可動軸2と共に正転、逆転される
ことでリブ5の上面に対して円滑に乗降可能となるよう
に、周方向の両端部に緩傾斜面5a、5bが形成されて
いる。
【0021】また、上記リブ5は、その外周である上面
に可動弁3、4が乗り上ることによって、該可動弁3、
4と、上記円筒部1cの外周面1fとの間に図2に示し
た如く、後述する作動油Cの通路6が形成されるよう、
上下方向における幅が可動弁3、4のそれよりも所要寸
法だけ狭く設定して形成されている。即ち、上記リブ5
は、可動弁3、4が可動軸2と共に周方向へ回転される
ことで、該可動弁3、4が開弁動作状態となるように設
けられている。
【0022】従ってハウジング1と可動軸2について
は、図2・図3で示すように、はじめ可動軸円柱状部2
aの外周にある環状凹部2fや該円柱状部2aの軸孔2
g下端開口縁にある環状凹部2hにそれぞれOリング
7、8を嵌め込み、つぎに、可動軸1をハウジング1内
に回転自在かつ気密に嵌合し、その後、ハウジング円筒
部1cの軸孔1gや可動軸2の軸孔2gに対して連結軸
9を下方から挿入したり嵌合したりして互いに軸廻り方
向へ回転自在に組立てるというものである。このように
してハウジング1と可動軸2とが組み立てられたとき、
ハウジング1の内部は既述の区画壁1dと両可動弁3、
4とによって二つの室A、Bに仕切られる。それで両室
A、Bには作動油Cが充填される。この場合における区
画壁1dは、ハウジング1内をその半径方向沿いに仕切
るための仕切部であること、しかもハウジング1と一体
に形成された仕切部であることが明らかである。
【0023】そこで、一対の作動弁3、4が可動軸2と
共に、図1の(A)に矢印Dが示す反時計廻り方向へ回
転されると、一方の可動弁3における弁部3bの外側面
が、室A内部における作動油Cの圧力を受けることにな
り、可動弁3は反時計廻り方向へ押圧されることとなる
が、当該可動弁3はリブ5上に乗り上がった状態にある
ので、その弁部3bと、ハウジング1の円筒部1cにお
ける外周面1fとの間に通路6が形成されている開弁動
作状態に保持されることとなる。この結果、室A内部の
作動油Cは、上記通路6に流入することとなり、これに
よって、円筒部1cの外周面1fに接触状態にある他方
の可動弁4は、その内側の円弧状面4cで作動油Cの圧
力を受け、該可動弁4は外側へ押圧されて反時計廻り方
向へ回転し、弁部4bが円筒部1cの外周面1fから離
れた開弁動作状態となり、一方の可動弁3はリブ5の上
面を、他方の可動弁4は円筒部1cの外周面1fを各々
摺動して行き、図1の(B)の状態となり、室A内部の
作動油Cは室B内部へ流入する。
【0024】図1の(B)の状態から可動弁3、4が可
動軸2と共に図示の矢印D方向へ回転されると、図1の
(C)に示した如く、一方の可動弁3はリブ5上面から
円筒部1cの外周面1f上に乗り移って閉弁動作状態と
なる。このとき、他方の可動弁4はリブ5の外周である
上面に乗り上がって、上記した通路6が形成される開弁
動作状態となる。この結果、一方の可動弁3は、その外
側面が室A内部における作動油Cの圧力を受けることと
なって、反時計廻り方向へ回転され、弁部3aの先端が
円筒部1cの外周面1fに密着して閉弁動作状態とな
り、室A内部の作動油は、室B内に流入することなく、
一方の可動弁3は円筒部1cの外周面1fを、他方の可
動弁4はリブ5の外周である上面を各々摺動して行き、
図1の(D)に示した状態となる。
【0025】また、図1の(D)の状態から、一対の可
動弁3、4が可動軸2と共に、同上図に矢印Eで示した
時計廻り方向へ回転されると、他方の可動弁4がリブ5
上にあって、開弁動作状態にあるため、室B内部におけ
る作動油Cは、当該可動弁4と円筒部1cとの間の通路
6に流入し、これによって、一方の可動弁3は外側へ押
圧されて時計廻り方向へ回転され、その弁部3bと円筒
部1cの外周面1fとの間に隙間が形成され、この隙間
を通して室B内部の作動油Cは室A内に流入する。
【0026】一対の可動弁3、4が可動軸2と共に時計
廻り方向へ回転されることで、図1の(C)の状態とな
り、この状態からさらに可動弁3、4が可動軸2と共に
時計廻り方向へ回転されると、図1の(B)に示した如
く、他方の可動弁4はリブ5上から円筒部1cの外周面
1fに乗り移るが、当該可動弁4は、その外周面が、室
B内部における作動油Cの圧力を受けることによって時
計廻り方向へ押圧回転され、弁部4bが円筒部1cの外
周面1fに密着して閉弁動作状態となり、この結果、室
B内部の作動油Cは、円筒部1cの外周面1fと、可動
弁4間から室A内に流入することなく、可動弁4は円筒
部1cの外周面1fを、一方の可動弁3はリブ5上面を
各々摺動して行き、図1の(A)の状態に戻る。
【0027】また、可動軸2を固定しておき、ハウジン
グ1を回転する場合は、図1の(A)において、ハウジ
ング1を矢印E方向へ回転することで一方の可動弁3が
閉弁動作状態となり、他方の可動弁4は開弁動作状態と
なる。
【0028】さらに、室A、B内部の作動油Cが相互に
少量だけ流動するようにするために、図1(A)〜
(D)に示した如く、ハウジング1の区画壁1dに小孔
1hを、またハウジング1の内壁面1eと、可動軸2の
支持部2bにおける円弧面2cとの間に狭小の図示しな
い隙間を、さらには、上記小孔1hと隙間の双方が設け
られる。
【0029】図4は第2実施例の横断面図を示し、ここ
では、ハウジング1の周壁1bにおける一側から、一対
の可動弁3、4を枢設する支持部10が一体に内側へ向
けて突設され、この内側に二個一対の軸承凹部10a、
10bを周方向へ所定の間隔をおいて併行に縦設して一
対の可動弁3、4を回転自在にして、対称状態に嵌合す
ることにより支持させてある。
【0030】一方、可動軸2は、前記した円柱状部2a
の下端中心に径小の円筒部11が一体に垂下形成させて
あり、該円筒部11の外周一側には、ハウジング1の内
部を縦方向に仕切るための板状である区画壁11aが半
径方向へ突出し、かつ、その端面がハウジング1の内周
壁1eを摺接するよう一体に突設されていると共に、上
記円筒部11の外周面11bにあって、上記区画壁1a
と反対側には、可動弁3、4の開弁用リブ5が周方向へ
長く、かつ上下方向の長さを、前述の可動弁3、4のそ
れよりも短く設定して一体に突設されている。
【0031】図4の実施例においては、また、ハウジン
グ1の内部が一対の可動弁3、4と上記区画壁11aと
によって仕切られているから、ハウジング1の内部に
は、前例と同様に二つの室A、Bが生じている。これら
両室A、B内にも作動油Cが充填される。それで作動油
Cを両室A、B相互に少量流動させるため、小孔11c
が区画壁11aに形成されている。そのほか、図示しな
い狭小の隙間がハウジング1の内壁面1eと区画壁11
aの端面との間に介在されている。図4の実施例におけ
る区画壁11aは、ハウジング1内をその半径方向沿い
に仕切るための仕切部であること、しかも可動軸2と一
体に形成された仕切部であることが明らかである。図4
の実施例におけるその他の事項で説明を省略したものに
ついては、前述した第1実施例と同様に形成されてい
る。
【0032】図5は、第3実施例の横断面図であり、こ
こでは、可動軸2の円柱状部2aにおける下端一側から
垂下形成される支持部2bは、横断面略半円形状にし
て、その内面中央部には、ハウジング1の円筒部1cに
おける外周面1fに密着状態にて摺接する円弧凹面2g
が縦設されている。
【0033】また、上記支持部2bの外側面たる円弧面
2cの曲率は、ハウジング1の内壁面1eにおけるそれ
よりも小さく設定されていて、上記内壁面1eと非接触
状態に形成され、該円弧面2cには二個の軸承凹部2
d、2cが周方向へ所定の間隔をおいて並行に縦設さ
れ、該軸承凹部2d、2cに軸部3a、4aを嵌合する
ことで、二個一対の可動弁3、4が外向き対称にして、
回転自在に、かつ弁部3b、4bがハウジング1の内壁
面1eに摺接自在なるよう支持部2bに支持されてい
る。
【0034】さらに、両可動弁3、4を開弁動作するた
めのリブ5は、ハウジング1の内壁面1eにあって、周
方向へ長く、かつ上下方向の長さを上記両可動弁3、4
のそれよりも短く設定して形成されており、これによっ
て、可動弁3、4が上記リブ5上に乗り上がった状態で
は、該可動弁3、4とハウジング1の内壁面1eとの間
に作動油Cの通路(図示せず)が形成されるようになっ
ている。以上、記述した以外は、前述の第1実施例と同
一に形成されている。
【0035】図6は、本発明の回転ダンパーを、四節リ
ンクからなるリフトヒンジの一節に装着してフラップ扉
に使用した一例を示している。図示の如く、当該回転ダ
ンパーは、固定リンク12と可動リンク13に、長尺の
リンク14および短尺のリンク15の端部を各々ピン1
6、16、16にて枢着することで、回動自在に形成さ
れるリフトヒンジ17にあって、その固定リンク12に
ハウジング1を固定し、上記短尺のリンク15の一端と
可動軸2を固定することで、リフトヒンジ17の一節に
装着される。
【0036】上記固定リンク12をキャビネット等によ
る扉取付体18の側板18aにあって、その上部内面に
ビス19‥‥‥にて固定し、一方、可動リンク13は扉
20の上部内面にビス21‥‥‥にて固定することで、
扉20は回動により扉取付体18の開口部18bを開閉
自在に枢設される。
【0037】また、図示例は、上記可動リンク13の上
端部にあって、その扉20側に上端をピン22にて回転
自在に枢着されたリンク23の下端一側と、固定リンク
12の下部間に引張りバネ24が張設され、このバネ力
によって、扉20に開扉力と閉扉力が付勢されるように
している。
【0038】このようにして、扉取付体18に取付けら
れている扉20を、図中実線で示した閉扉位置から手前
上方へ回動させて開いていくと、短尺のリンク15は図
示の閉扉位置(イ)から矢印Fが示す反時計廻り方向へ
回転され、これによって、固定リンク12に固定された
ハウジング1に対して、可動軸2が上記リンク15によ
って反時計廻り方向へ回転されるが、このとき、図1の
(A)から(B)の状態となり、前述したように、一方
の可動弁3が開弁動作状態となっていることで、室A内
部の作動油Cは室B内へ速やかに流入し、これによりダ
ンパー力は作用せず、従って扉20は軽く開かれること
となる。
【0039】また、扉20は、引張りバネ24による閉
扉力に抗して閉扉位置から所定角度まで開成され、上記
バネ24による開扉力と閉扉力との分岐点を僅かに越え
た位置まで開成された、その後は、開扉力によって開成
されることとなる。
【0040】扉20の開成により、短尺のリンク15が
図示した切変え点(ハ)まで回転されると、図1(C)
に示したように、一方の可動弁3がリブ5上から円筒部
1cの外周面1fに乗り移って閉弁動作状態となり、該
可動弁3と円筒部1cの外周面1f間を作動油Cが流れ
なくなるので、外作動油Cは、ハウジング1の区画壁1
dに穿設の小孔1hを通して室Aから室Bへ流入する
が、上記小孔1hを流れる作動油Cの流量は少量である
ため、ダンパー力が作用し、扉20は緩徐に開動して行
き、短尺のリンク15が図示の開扉位置(ニ)まで回転
して扉20は開成状態となる。開成状態では、図1の
(D)に示したように、他方の可動弁4はリブ5上に乗
り上がって開弁動状態に保持される。
【0041】開成位置にある扉20に、開扉力に抗して
閉じ方向の力が加えられると、可動軸2が可動弁3、4
を伴って図1(D)の矢印E方向へ回転されるが、他方
の可動弁4は開弁動作状態にあるので、該可動弁4と円
筒部1cの外周面1f間に通路6を通して、作動油Cは
室Bから室A内へ流入し、これによりダンパー力は作用
せず、従って扉20は開扉力に抗して閉じられることと
なる。
【0042】さらに、扉20が閉じられて行き、短尺の
リンク15が図6に示す切換え点(ロ)まで回転される
と、図1(C)に示した如く、開弁動作状態にあった他
方の可動弁4が、同図の(B)に示した如く、リブ5上
から円筒部1cの外周面1f上に乗り移り、該可動弁4
は室B内の作動油Cによる圧力を受けて閉弁動作状態と
なり、該可動弁4と円筒部1cの外周面1f間に通路6
が形成されなくなるから作動油Cは区画壁1dの小孔1
hを通して室Bから室Aへ流入するが、上記小孔1hを
流れる作動油Cの流量は少量であるため、ダンパー力が
作用し、扉20は、引張りバネ24による閉扉力に抗し
て緩徐に閉動して行き、短尺のリンク15が図示の閉扉
位置(イ)まで回転して扉20は閉成状態になる。
【0043】図7は、扉開閉時におけるダンパー力の変
化、および切換え等の動作変化を示すグラフであり、図
においてaは、図6に示した使用例におけるダンパー力
のON、OFFおよび切換え動作変化の曲線を示したも
ので、ダンパー力の変化および切換え等の動作は、前記
したリブ5の長さ、幅、形状および可動弁3、4の形状
等の変更によって、上記曲線a以外に図中細実線b、破
線c、二点鎖線dで示したような複雑な動作を行わせる
ことが可能となる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、これをリフトヒンジ等に使用することによ
って、扉の閉成付近において、閉成方向へはダンパーO
N、開成方向へはダンパーOFF、また、扉の開成付近
において、開成方向へはダンパーON、閉成方向へはダ
ンパーOFF、扉開閉途中ではダンパーOFF等のダン
パー力の変化および切換え等の動作変化を行うことがで
きるから、引張りバネ等によって開扉力と閉扉力が付勢
されている扉につき、扉の開閉途中では軽快に開成、閉
成できる上、開成時および閉成時において、扉の開動お
よび閉動を緩徐に行ない得ることとなって、開成および
閉成時における危険性を解消でき、また、リブの長さ、
幅、形状や可動弁の形状等の変更によって複雑な動作を
得ることができ、さらに、上述した複雑な動作変化をハ
ウジングに嵌合される可動軸による一軸によって、簡単
かつ容易にして安価に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリフトヒンジ等の回転ダンパーに
おける第1実施例を示し、(A)は閉扉状態、(B)は
閉扉付近の状態、(C)は開扉付近の状態、(D)は開
扉状態の各横断面図である。
【図2】図1(A)におけるA−A′線矢視断面図であ
る。
【図3】図1(B)におけるB−B′線矢視断面図であ
る。
【図4】同上回転ダンパーの第2実施例を示す横断面図
である。
【図5】同上回転ダンパーの第3実施例を示す横断面図
である。
【図6】同上回転ダンパーの使用例を示す縦断側面図で
ある。
【図7】同上回転ダンパーにおける回転ダンパー力の変
化、切換え等の動作変化を示すグラフである。
【図8】回転ダンパーの従来例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1f 外周面 2 可動軸 3 可動弁 4 可動弁 5 リブ 6 通路 A 室 B 室 C 作動油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 9/12 - 9/14 F16F 9/48 E05D 7/086 H05K 5/03

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外力を受けたときに相対回転する二つの部
    材としてハウジングと可動軸とを備え、これら両部材が
    ハウジングを外側、可動軸を内側にして相対回転自在に
    嵌合されていること、および、ハウジング内で互いに向
    き合ったハウジング側の一周面と可動軸側の一周面との
    うち、いずれか一方の周面には、該一方周面側に回動用
    の支点を有していたり他方の周面にまで達する長さを有
    していたりする二個一対の対称な可動弁が周方向に間隔
    をおいて嵌合保持され、これら可動弁が他方周面に対し
    て接触自在に対応していること、および、ハウジングと
    可動軸とのいずれか一方には、ハウジング内をその半径
    方向沿いに仕切るための仕切部が形成されていること、
    および、これら仕切部と一対の可動弁とで二つの室に区
    画されたハウジング内の両室には作動油が充填されてい
    ること、および、一対の可動弁をもつ上記一方周面とこ
    れに対応する上記他方周面との間には、作動油流通用の
    ものであってハウジング内の両室を互いに連通させるた
    めの通路が介在しているとともに、一対の可動弁と当該
    通路との相対関係において両可動弁が通路を開閉するも
    のになっていること、および、一対の可動弁をもつ上記
    一方周面に対して向き合う上記他方周面の一部には、両
    可動弁間の間隔に対応した周方向の長さを有する可動弁
    開放用のリブが突出していること、および、上記一方部
    材に保持された一対の可動弁とこれら可動弁に対して接
    触自在に対応する上記他方部材との相対関係において、
    一方部材と共に正逆回転する可動弁が他方部材の上記リ
    ブ上に乗ったときには該可動弁が開弁動作状態になるも
    のであり、一方部材と共に正逆回転する可動弁が上記リ
    ブ上から降りたときには該可動弁が作動油の圧力によっ
    て閉弁動作状態になるものであることを特徴とするリフ
    トヒンジ等の回転ダンパー。
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