JP2905512B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は薄膜形成装置に関する。この発明はプラスチ
ックレンズやLSIの製造に利用できる。
[従来の技術] 蒸発させた材料物質をイオン化して製膜を行うように
すると、材料物質がイオンという帯電状態にあるので基
板に向かって加速し易く、このため緻密で強い膜を形成
できる。また材料物質がイオン化しているため反応が容
易に行われるから、反応性や結晶化を必要とする製膜を
熱エネルギーを与えることなく実現でき、従って低温で
の製膜が可能であり、プラスチック基板のような耐熱性
のない基板にも緻密・均質で密着性のよい薄膜を形成で
きる。
このように「材料物質を蒸発させた後、イオン化して
製膜を行う」ようにした薄膜形成装置としては、蒸発し
た材料物質のイオン化をフィラメントにより発生させた
熱電子により行うようにしたものが知られている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は「材料物質を蒸発させた後、イオン化
して製膜を行う」方式の、新規な薄膜形成装置を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 以下、本発明を説明する。
本発明の薄膜形成装置は「真空槽と、蒸発源と、対電
極と、第1および第2のグリッドと、漏洩変圧器と」を
有する。
「真空槽」は、薄膜形成を行うための空間を形成する
が、この真空槽には「活性ガスあるいは不活性ガスまた
はこれらの両者の混合ガス」を導入ガスとして導入する
ことができる。
「蒸発源」は、真空槽内に於いて薄膜の材料物質を蒸
発させる。
「対電極」は、真空槽内に於いて「薄膜を形成される
べき基板」を蒸発源と対向させて保持するが、蒸発源と
同電位もしくは蒸発源に対して負電位にされる。
「第1グリッド」は、材料物質を通過させ得るように
形成され、蒸発源と対電極との間に配備される。
「第2グリッド」は、材料物質を通過させ得るように
形成され、第1のグリッドと蒸発源との間に配備され
る。
「漏洩変圧器」は、第1および第2のグリッド間に高
周波でない駆動周波数の交流電圧を印加して、これらグ
リッド間に安定したグロー放電を発生させる。
対電極は、漏洩変圧器の2次出力端子に接続され、第
2のグリッドと同電位とされる。
第1および第2のグリッドの一方もしくは双方の構成
母材は、薄膜形成材料もしくはその一部で構成すること
ができる。
[作用] 真空槽内に導入された活性ガスもしくは不活性ガスあ
るいはこれらの混合ガス、蒸発源から蒸発した材料物質
は、第1および第2のグリッド間に於いてグリッド間の
放電によりイオン化される。
第1および第2のグリッド間への交流電圧印加は「漏
洩変圧器」により行われるため、過渡的なアーク放電が
起きず、安定したグロー放電が発生する。
第1、第2のグリッド間に形成される電界は、印加さ
れる電圧の変化に応じ向きが逆転する。この電界が第2
のグリッドから第1のグリッドに向くときは、両グリッ
ド間に発生した正イオンが基板側へ加速される。また上
記電界が第1のグリッドから第2のグリッドに向かうと
きは、負イオンが基板側へ加速される。
加速されたイオンは第1のグリッドを通過して基板へ
向かって飛行し、高速で基板に衝突する。このようにし
て基板に緻密で密着性の良い薄膜が形成される。
なお、第1および第2のグリッドに漏洩変圧器により
印加される交流電圧の周波数が高すぎると、電界の向き
の変化が速すぎてイオンが一方向に十分に加速されな
い。従って本発明では、イオンを基板側に十分に加速で
きるような「高周波でない駆動周波数」の漏洩変圧器を
用いる。駆動周波数は商用周波数程度で良い。
対電極が第2のグリッドと同電位とされるので、第1
のグリッドを対電極側に通過した正・負のイオンは、グ
リッド間の電界の向きが反転するとき、第1のグリッド
と対電極との間に形成される電界により、対電極に保持
された基板側へ加速される。
第1および第2のグリッドは、薄膜形成の際に加速さ
れたイオンが衝突するので、グリッドの構成材料がスパ
ッタされ、スパッタされたグリッド材料は形成される薄
膜中に不純物として混入する。そこで第1および第2の
グリッドの少なくとも一方の母材を薄膜形成材料もしく
はその一部で構成すると、上記不純物の混入を有効に軽
減もしくは防止できる。
[実施例] 以下、図面を参照しつつ具体的な実施例に即して説明
する。
実施例を示す図に於いて、ベルジャー2はパッキング
4を介してベースプレート1と一体化され真空槽を構成
している。
ベースプレート1は、支持体を兼ねた電極10,11,13,1
4により貫通されているが、これら電極の貫通部は勿論
気密状態であり、またこれら電極とベースプレート1と
の間は電気的に絶縁されている。ベースプレート1の中
央部に穿設された孔1aは図示されない真空系へ連結され
ている。
一対の電極14の間には、タングステンやモリブデン等
の金属をコイル状に形成した抵抗加熱式の蒸発源9が支
持されている。蒸発源としては他にビーム蒸発源等、従
来の真空蒸着方式で知られた種々の方式のものを適宜用
いることができる。
電極10は対電極5が支持され、対電極5の蒸発源9に
対向する側の面には、薄膜を形成されるべき基板15が適
宜の方法で支持されている。
電極11には第1のグリッド6が支持され、電極13には
第2のグリッド8が支持されている。これら第1および
第2のグリッド6,8は蒸発した材料物質を通過させ得る
ように形成されており、この例では網目状である。
1対の電極14は蒸発源9の加熱用電源17に接続され、
電極11,13は漏洩変圧器18の2次側の各出力端子に接続
されている。
対電極5は、電極10を介して漏洩変圧器18の2次側出
力端子に図の如く接続され、第2のグリッド8と同電位
になっているので、第1のグリッド6を基板5の側に通
過した正・負イオンが、グリッド間の電界の向きが反転
するときグリッド6と対電極5の間に形成される電界に
より基板の側へ加速される利点がある。図の接地は必ず
しも必要ではない。
また、この実施例では蒸発源9と対電極5は同電位と
される。
実際には、各電極間の接続は種々のスイッチを含み、
これらスイッチの操作により薄膜形成のプロセスを実現
するが、これらスイッチは図示を省略されている。
以下、この実施例装置による薄膜形成を説明する。
蒸発源9に材料物質を保持させ、基板15を対電極5に
図の如く支持させたら、真空系により真空槽内を10-5
10-6Torrの圧力に、減圧する。
続いて必要に応じて、アルゴン等の不活性ガス、酸
素、水素や窒素等の活性ガス、あるいはこれら活性ガス
・不活性ガスの混合ガスを導入ガスとして100〜10-4Tor
r程度の圧力に導入する。この導入ガスの導入は図示さ
れないバルブの調整により行われる。
この状態で蒸発源9により材料物質を蒸発させると、
蒸発した材料物質は広がりをもって基板15の側へ飛行す
る。
このとき、漏洩変圧器18により第1および第2のグリ
ッド6,8間に交流電圧を印加するとグリッド6,8間に安定
したグロー放電が生じ、グリッド間空間に存在する材料
物質・導入ガスが正または負にイオン化される。このイ
オン化の際、正にイオン化されるか負にイオン化される
かはイオン化される物質の電子親和性により決定され
る。
グリッド6,8間にはグリッド間の電位差に応じて電界
が形成されるが、この電界の向きは、第1のグリッド6
から第2のグリッド8の側へ向かう向きと、その逆向き
とに交互に変化する。
電界がグリッド8からグリッド6へ向かうときは正イ
オンがグリッド6側へ加速されてグリッド6を通過す
る。また電界の向きが逆になれば負イオンがグリッド6
側へ加速されてグリッド6を通過する。換言すればグリ
ッド間の電界の向きを変化に応じて、正負のイオンが交
互にグリッド6を基板15側に通過する。
グリッド6を通過したイオンは基板15に高速で衝突し
て薄膜を形成する。
対電極5が第2のグリッド8と同電位となっているの
で、グリッド6を通過した正(負)イオンは、グリッド
間の電界の向きが反転して負(正)イオンがグリッド6
側へ加速されるとき、グリッド6と対電極5の間に形成
される電界により基板15側へ加速されるので薄膜の基板
への密着性はより強くなる。
形成される薄膜の構造は、蒸発源に保持させる材料物
質と導入ガスとにより定まる。
蒸発源に保持させる材料物質としてAlを用い、不活性
ガスとしてアルゴン、活性ガスとして酸素を混合した導
入ガスを10-4Torrの圧力に導入して成膜を行えば、基板
上にAl2O3の薄膜を形成できる。またこの場合、材料物
質として上記Alに替えてSiもしくはSiOを選択すれば、S
iO2の薄膜を成膜できるし、材料物質としてInもしくはZ
nを選択すればIn2O3あるいはZnOの薄膜が得られる。
また、蒸発源にCdを保持させ、導入ガスとしてH2Sを
用いればCdSの薄膜が得られる。
さらに、不活性ガスアルゴンとともに活性ガスとして
アンモニアを導入し、蒸発源にTiもしくはTaを保持させ
て成膜を行えばTiN,TaNの薄膜を得ることができる。
また第1,第2のグリッドの少なくとも一方の構成母材
を薄膜の材料もしくはその一部とすることにより、グリ
ッド構成母材がスパッターにより薄膜へ不純物として混
入するのを有効に軽減もしくは防止でき、薄膜の純度・
組成制御性を高くすることができる。
[発明の効果] 以上、本発明によれば新規な薄膜形成装置を提供でき
る。この装置は上述の如き構成となっているため、ガラ
ス基板等の耐熱性ある基板への薄膜形成は言うまでもな
く、プラスチックのような耐熱性のない基板にも良好に
薄膜を形成できる。
また薄膜を構成する材料はイオンとして基板に向かっ
て加速され、十分に高いエネルギーをもって基板に衝突
するので薄膜の密着性、稠密・均質性が良い。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の1実施例を示す図である。 1…ベースプレート、2…ベルジャー、9…蒸発源、5
…対電極、6…第1のグリッド、8…第2のグリッド、
15…基板、18…漏洩変圧器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−39372(JP,A) 特開 昭56−83014(JP,A) 特公 昭55−40110(JP,B2) 特公 昭56−508(JP,B2) 特公 昭55−17105(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58 G02B 1/12 H01L 21/203

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽と、 この真空槽内に於いて材料物質を蒸発させるための蒸発
    源と、 上記真空槽内に於いて、薄膜を形成されるべき基板を上
    記蒸発源と対向させて保持し、蒸発源と同電位もしくは
    蒸発源に対して負電位にされる対電極と、 蒸発した材料物質を通過させ得るように形成され、上記
    蒸発源と対電極との間に、対電極側から蒸発源側に向か
    って第1、第2の順に配備される第1および第2のグリ
    ッドと、 これら第1および第2のグリッド間に安定したグロー放
    電を発生させる、高周波でない駆動周波数の漏洩変圧器
    と、を有し、 上記対電極を上記漏洩変圧器の2次出力端子に接続し
    て、上記対電極と上記第2のグリッドを同電位としたこ
    とを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1に於いて、第1および第2のグリ
    ッドの一方もしくは双方の構成母材を、薄膜形成材料も
    しくはその一部で構成したことを特徴とする薄膜形成装
    置。
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