JP2897063B2 - Tigアーク溶接トーチ及び溶接装置 - Google Patents

Tigアーク溶接トーチ及び溶接装置

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JP2897063B2 JP10221290A JP10221290A JP2897063B2 JP 2897063 B2 JP2897063 B2 JP 2897063B2 JP 10221290 A JP10221290 A JP 10221290A JP 10221290 A JP10221290 A JP 10221290A JP 2897063 B2 JP2897063 B2 JP 2897063B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はTIGアーク溶接トーチ及び溶接装置に係り、
特にTIGアーク溶接またはホットワイヤTIGアーク溶接を
操作性よく行うのに好適な溶接トーチ及び溶接装置に関
する。
〔従来の技術〕
TIGアーク溶接法、またはホットワイヤTIGアーク溶接
法は不活性ガスを供給しながら、非消耗性タングステン
電極と被溶接物の間にアークを発生させ、添加ワイヤを
供給する溶接法である。この溶接方法は、アークの安定
性が非常に良く、またシールドガスとして不活性ガスを
用いるため、スパッタのない高品質な溶接が行えること
から広く普及した溶接方法である。
従来のTIGアーク溶接トーチは、第9図に示されるよ
うに、トーチボティ20,キャップ21,ノズル1a,タングス
テン電極2a等から構成されるアークトーチと、アークト
ーチと分離した添加ワイヤトーチ24と、溶接部への添加
ワイヤ4aの挿入位置を調整する上下スライダ22,左右ス
ライダ23と、角度調整治具25からなる添加ワイヤトーチ
保持具との3つの要素から構成される。なお、手動溶接
を行う場合は、添加ワイヤトーチを分離させ、片手にア
ークトーチ、他の手にワイヤトーチを持って溶接を行
う。
また、TIGアーク溶接を高能率に行うために、添加ワ
イヤトーチ24と被溶接物8aとの間の添加ワイヤ4aを通電
加熱するホットワイヤTIGアーク溶接でも上記トーチが
使用される。
次にアークトーチの詳細を第10図により説明する。タ
ングステン電極2aは先端にスリットが形成されたコレッ
ト30に挟持され、内部の底がテーパー状に形成されたコ
レットホルダ31に収納され、上部のキャップ21を絞め
て、ノズル1aより突き出す状態で固定される。
不活性ガス(例えば、アルゴンガス)をアルゴンガス
入口28より、コレットホルダ31内部,ノズル1a内部を通
してノズル先端より流し、タングステン電極2a先端を不
活性雰囲気にする。外部からの給電部32,コレットホル
ダ31及びタングステン電極2aに通電し、タングステン電
極2aと被溶接物との間に電圧がかかりアークが発生す
る。タングステン電極2aはアーク発生中高温になるた
め、冷却水入口26,冷却水出口27を介して給電部32を水
冷し冷却する構造になっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した従来溶接トーチでは次のような問題があっ
た。
(a)通常のTIGアーク溶接では、アーク熱により被溶
接物8aと添加ワイヤ4aを溶融することより、溶接進行方
向の前方より被溶接物8aに対して10〜45°の角度で添加
ワイヤ4aを溶接部に挿入する。添加ワイヤ4aを通電加熱
するホットワイヤTIGアーク溶接では、通常ワイヤ通電
の安定化のため溶融池の広い後方より添加ワイヤ4aを挿
入する。この場合もアークトーチのノズル外部より添加
ワイヤ4aを挿入するため、被溶接物に対して10〜60°の
角度で添加ワイヤを挿入している。
このため、従来のTIGアーク溶接では、溶接進行方向
の前後どちらか一方より添加ワイヤ4aを挿入する必要が
あり、トーチの方向性に問題があった。
(b)ワイヤトーチ24がアークトーチの側面部に設けら
れているため、狭溢部の施工ができなかった。
(c)鉛直方向に配置されたタングステン電極2aに対
し、添加ワイヤ4aを斜めより挿入しているので、アーク
長い変化するとワイヤ挿入位置が大きく変わるため、ア
ーク長の精確な制御が必要になる。
本発明の目的は、添加ワイヤの挿入方向に無関係に溶
接方向を選択でき、狭溢部の施工が行え、アーク長の裕
度があるTIGアーク溶接トーチ及びその溶接トーチを備
えた溶接装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的は、ノズル先端内部に給電チップを設
け、この給電チップからタングステン電極を突出させ、
かつノズル内部に配設された添加ワイヤガイドに連通す
る添加ワイヤ絶縁ガイドを給電チップに設置し、添加ワ
イヤ絶縁ガイドから送給される添加ワイヤをタングステ
ン電極に対して、ほぼ平行に近い状態で角度を有するよ
うに設置することによって達成される。
また、望ましくは、ノズル内部に導電性を有する水冷
導管を設けて、給電チップの冷却と通電を行うようにす
る。さらに、給電チップの先端部側をシールドガス流路
に露出するように配置する。
次に本発明の溶接装置は、前記のTIGアーク溶接トー
チを、そのタングステン電極を軸として、トーチを回転
駆動させる機構と、添加ワイヤを通電加熱すると共にア
ーク熱と独立して添加ワイヤを加熱溶融させるための制
御機構と、備えている。
〔作用〕
ノズル先端に設けた給電チップにタングステン電極
と、添加ワイヤを送給する添加ワイヤ絶縁ガイドを設け
ているから、添加ワイヤはタングステン電極とほぼ平行
に、かつタングステン電極近傍よりアーチ直下に挿入さ
れる。
添加ワイヤの挿入方向の影響が少なくなり、添加ワイ
ヤの挿入方向にかかわらず、溶接進行が可能な全方向性
の溶接が行われる。
ノズル内部に添加ワイヤガイドが設けられ、ワイヤト
ーチとアークトーチが一体化されており、トーチ全体が
コンパクトな構造であるために、狭溢部に対しても溶接
施工が容易となる。
タングステン電極と添加ワイヤが近傍すると、溶接操
作上支障が生じる場合、制御装置により溶接電源を制御
し、アーク電流とワイヤ電流のスイッチングを行い、前
記支障を生じることなく溶接施工が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明のTIGアーク溶接トーチの一実施例を
示す正面断面図、第2図は第1図の側面図である。
このTIGアーク溶接トーチは、中空のトーチボティ14
の先端に取り付けられた給電チップ3にタングステン電
極2と添加ワイヤ絶縁ガイド6が交換可能な機構により
設置されている。
この交換機構としては、例えば、給電チップ3の先端
部側からタングステン電極2と添加ワイヤ絶縁ガイド6
を差し込み式とし、ねじ止め又はバネにより固定する機
構とすることができる。
また、セラミックス等により製作されたノズル1がト
ーチボティ14の先端外周に嵌合されており、このトーチ
ボティ14に絶縁カバー13が嵌合されている。さらにトー
チボティ14の内部には、不活性ガスとしてのアルゴンを
流動させるための流路14aが形成され、ノズル1の先端
内周部に吹き出すようになっている。
中空のトーチボティ14の内部には、銅等の導電性を有
する水冷導管9が設けられ、この水冷導管9の先端部
は、給電チップ3に形成された溝3aに連結されている。
したがって、水冷導管9は、冷却水により給電チップ3
を冷却すると同時に、導電性を有することから、給電チ
ップ3及びタングステン電極2にそれぞれ通電し、タン
グステン電極2と被溶接物8との間にアークを発生でき
るようになっている。
水冷導管9は、第4図及び第5図に示すように、2重
管構造からなる水冷導管9a、内部に仕切板を有し管軸方
向に沿って2つの流路が形成された水冷導管9b等からな
っている。
また、ノズル14の内部には、添加ワイヤガイド5がノ
ズルの軸方向に沿って配設され、その下端部はノズルの
軸方向に対して、タングステン電極2側に傾斜した添加
ワイヤ給電チップ12となって給電チップ3内に固定され
た添加ワイヤ絶縁ガイド6に接続されている。トーチの
上部には、ワイヤ送給モータ11により駆動されるワイヤ
送給ローラ10が設置され、このワイヤ送給ローラ10を介
して、添加ワイヤ4が添加ワイヤガイド5、添加ワイヤ
給電チップ12及び添加ワイヤ絶縁ガイド6を経て、タン
グステン電極2の直下の溶接部に添加ワイヤ4を送給す
るようになっている。
次にトーチ先端の詳細を第3図に基に説明する。
本発明のTIGアーク溶接トーチにおいては、添加ワイ
ヤ4をできるだけ、アーク直下に送給することが望まし
く、アーク長はほぼ3mm程度となる。この場合、タング
ステン電極2と添加ワイヤ4とが近接しすぎると、高
周波スタート時の高周波が、ワイヤに飛んでスタートで
きない事態が生じる、また、ワイヤ先端が母材より離
れて溶融し、玉状になったとき、これがタングステン電
極2に接触し、溶接作業が続行不可能となる。
したがって、及びの状態を回避する点からは、タ
ングステン電極2と添加ワイヤ4との最短距離(r)
は、0.5mm以上離間されていることが望ましい。ただ
し、トーチの方向性を向上させるためには、タングステ
ン電極2と添加ワイヤ4との最短距離(r)は、2mm以
内とすることが望ましく、特に1mm程度が好適である。
さらにノズル1の内部に位置した給電チップ3に垂直
に取り付けられたタングステン電極2と、添加ワイヤ絶
縁ガイド6内部から送給される添加ワイヤとの角度
(θ)は、及びを考慮すると、2.5°以上が望まし
い。ただし、トーチの方向性を考慮すると、角度(θ)
は15°以内とすることが望ましく、特に8°が好適であ
る。
次に第6図は、本発明のTIGアーク溶接トーチの他の
実施例を示す断面図であり、このTIGアーク溶接トーチ
は、ノズル1と給電チップ3cとの間に環状の多孔体35を
配設されている点において、前記実施例のトーチと異な
っている。
通常のトーチでは、シールド性を高めるために、ノズ
ル内の空間部を大きくしてシールドガスを一度空間に吹
き出させ、ノズル先端からガスを層流状にする手段、あ
るいは金網で作製されたガスレンズをノズル内に入れて
ガスを層流状にしてノズル先端から吹き出させる手段が
採られている。
第6図に示すTIGアーク溶接トーチの場合、ガスの層
流化が極めて有効に行われ、このため、多孔体35の厚み
を薄くしても層流化が可能であるので、ノズル先端の外
径を小さくできるから、ノズルの小型化を寄与すること
になる。
次に上記のように構成されるTIGアーク溶接トーチの
作用について図1、図2に基づいて説明する。
不活性ガスとしてのアルゴンを、トーチボティ14の内
部に形成されたガス流路14aを介してノズル1の先端部
から流し、タングステン電極2の先端部を不活性ガス雰
囲気とする。
また、水冷導管9により給電チップ9を冷却すると共
に給電チップ3とタングステン電極2に通電し、タング
ステン電極2と被溶接物8との間でアーク7を発生させ
る。添加ワイヤ4は、トーチ上部のワイヤ送給モータ11
とワイヤ送給ローラ10で構成されるプル式ワイヤ送給機
構によって添加ワイヤガイド5、添加ワイヤ給電チップ
12、添加ワイヤ絶縁ガイド6を通ってタングステン電極
2の直下の溶接部に供給される。
このような溶接操作において、給電チップ3にタング
ステン電極2と添加ワイヤ4を供給する添加ワイヤ絶縁
ガイド6を設けており、添加ワイヤ4をアーク7の直下
に送給することによりワイヤ挿入方向に影響されること
なく、いずれの方向に対しても溶接進行できる全方向性
TIG溶接が可能となる。
特に、給電チップ3は、トーチの先端部に設けられて
いるために、添加ワイヤ絶縁ガイド6をタングステン電
極2に対し、2.5°〜15°の角度を有する状態で設置す
る場合、給電チップ3をノズル内部に設置する場合と比
較して、添加ワイヤ絶縁ガイド6とタングステン電極2
との離間距離が小さくなり、ノズルの小型化に有効とな
る。また、給電チップ3の先端部側は、シールドガスの
流路に露出するようにして突出しているので、水冷導管
9による冷却と同時にシールドガスによる冷却作用によ
り効率的に冷却することができる。
また、ワイヤトーチとアークトーチが一体化されコン
パクトな構造となっており、溶接トーチをロボットに搭
載するときに問題となる溶接の方向性と狭溢箇所への溶
接に対処することが可能となる。さらに添加ワイヤをタ
ングステン電極2にほぼ平行挿入することによってアー
ク長の変化に対するワイヤ挿入位置の裕度も広くなる。
また、作業者が片手で溶接施工を行う片手半自動溶接も
容易に行うことが可能となる。
次に添加ワイヤ4をタングステン電極2に対してほぼ
平行に挿入する場合、添加ワイヤ4の送給ムラが生じる
と、アークプラズマ中で添加ワイヤ4が玉状になる現象
が生じる。この現象を防ぐためにトーチ上部にワイヤ送
給モータ11とワイヤ送給ローラ10により構成されるプル
式ワイヤ送給機構を設けて添加ワイヤ4の送給ムラを防
止している。
また、添加ワイヤガイド5の先端の添加ワイヤ絶縁ガ
イド6とタングステン電極2との角度に合わせて添加ワ
イヤ4を送給できるため、添加ワイヤ4に曲げくせがあ
る場合にも、添加ワイヤ絶縁ガイド6で添加ワイヤ4を
溶接部に強制的に変向させるため狙い位置を一定にする
ことができる。
さらに、添加ワイヤガイド5の先端に添加ワイヤ給電
チップ12を取り付け、添加ワイヤガイド5を絶縁材で覆
い、添加ワイヤガイド上部より給電すると、添加ワイヤ
給電チップ12と被溶接物8との間で添加ワイヤ4に対し
ワイヤ加熱電流が流れ、ホットワイヤ溶接が施工可能と
なる。
第7図は、前記したTIGアーク溶接トーチを備えた溶
接装置の全体概略的構成図である。この溶接装置におい
ては、ロボット制御装置は、ロボットにそのアームを動
作させるためのアーム動作制御信号を出力させるように
なっている。また、ロボット制御装置は、前記アーム動
作制御信号にタイミングを合わせて制御装置にトーチ動
作制御信号を出力させるようになっている。
前記制御装置は、前記トーチ駆動制御信号に基づいて
アーク電源を起動させて該アーク電源によってトーチと
被溶接物との間にアーク電流を流すようになっている。
また、前記制御装置は、前記トーチ駆動制御信号に基づ
いてワイヤ加熱電源を起動させて該ワイヤ加熱電源によ
ってトーチと被溶接物との間にワイヤ加熱電流を流すよ
うになっている。
このような構成において、前記添加ワイヤ動作と、ト
ーチと被溶接物との間に流れるアーク電流及びワイヤ電
流の供給とのタイミングを第8図に示す。
第8図(A)においては、添加ワイヤが被溶接物に接
触したときに添加ワイヤに通電し高速加熱溶断させ、添
加ワイヤが被溶接物から離れた期間だけにアーク通電す
るワイヤ分離ホットワイヤスイッチングTIG溶接(以
後、ワイヤ分離HSTと略す)を適用する。
第8図(B)においては、アーク電流とワイヤ加熱電
流をパルス制御し、アーク電流のベース期間(アーク電
流を0A又は数十Aの値にする)に添加ワイヤを通電加熱
するホットワイヤスイッチングTIG溶接(以後、HSTと略
す)を適用する。
第8図(C)においては、添加ワイヤを正極性,被溶
接物を負極性にして添加ワイヤをパルス通電加熱(以
後、パルス通電加熱と略す)する。
ここで、添加ワイヤをタングステン電極に近接させて
溶接部に挿入した場合の問題点を挙げる。
(d)通常のTIGアーク溶接では、第11図に示すように
アーク7bの熱により添加ワイヤ4bを溶融させるため、添
加ワイヤ4bをタングステン電極2bにほぼ平行挿入した場
合、アーク熱による添加ワイヤ4bの溶融能力が低下し、
添加ワイヤ4bを多くすると被溶接物8bをつつく現象が起
こる。つまり、添加ワイヤの送給量の範囲が非常に狭く
なる。
(e)添加ワイヤ量が少ない場合、第12図に示すように
添加ワイヤ4b先端がアーク7bのプラズマ内で球状化し
て、タングステン電極2bと接触し、溶接続行不可能にな
る。
(f)添加ワイヤ4bが被溶接物8bに接触状態にある場
合、被溶接物8bと添加ワイヤ4bが同電位になり、添加ワ
イヤ4bとタングステン電極2b間にアークが形成し易くな
り、被溶接物8bおよび添加ワイヤ4bの溶融状態が不安定
となり被溶接物の溶融能力が減少する。
このような現象は、第8図に示す手段により解消でき
る。すなわち、上記3つの手段〔第8図(A)、
(B)、(C)〕とも添加ワイヤを通電加熱するホット
ワイヤ溶接法であり、アーク熱とは独立して添加ワイヤ
を溶融できるため、添加ワイヤ量を多くしても被溶接物
をつつく現象はなくなる。
また、第8図(A)のワイヤ分離HSTでは、添加ワイ
ヤが被溶接物より離れた期間だけアーク通電する方式
で、アーク電流がパルス状になり入熱量コントロールさ
れ添加ワイヤがプラズマ柱内で球状化しにくい。また、
添加ワイヤが被溶接物に接触しているときにアークが切
れた状態のため、添加ワイヤとタングステン電極との間
にアークが形成することがなくなる。
次に第8図(B)のHSTではアーク電流がパルス電流
になっているため、前記と同様に添加ワイヤがプラズマ
柱内で球状化しにくい。また、HSTの場合、パルス電流
アークのピーク値とベース値の差が大きいため、アーク
の硬直性が高く、添加ワイヤとタングステン電極との間
にアークが形成することが少ない。
第8図(C)のパルス加熱では、添加ワイヤを正極
性,被溶接物を負極性にし添加ワイヤをパルス通電加熱
することにより、ワイヤ通電中はアークは磁気吹きで添
加ワイヤから遠ざかる。この現象により、添加ワイヤが
プラズマ柱内で球状化しにくく、また、添加ワイヤとタ
ングステン電極間にアークが形成することがなくなる。
上記の第8図(A)、(B)、(C)の手段により
(d)、(e)、(d)の問題が解決され、添加ワイヤ
をタングステン電極とほぼ平行に可能なだけ近接してア
ーク直下に挿入しても安定した溶接施工を行うことがで
きることになる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、添加ワイヤの挿入位置にかかわら
ず、溶接進行方向を選択できるので、ロボット搭載時に
特に問題となる添加ワイヤの挿入位置による溶接可能範
囲の限定がなくなり、またティーチング時に添加ワイヤ
の挿入方向にかかわらずティーチングが行えるのでティ
ーチング時間を短縮できる。
ワイヤトーチとアークトーチを一体化し、アークトー
チのみになるので、従来ワイヤトーチが邪魔して溶接施
行できなかった狭溢箇所部の溶接が可能になった。
TIG溶接で問題となるアーク長の変化に対する裕度が
広がり被溶接物の溶接中の歪等による変形も防止でき
る。
以上のことから、特にロボット搭載時に溶接施行範囲
が広がり、ティーチング時間も短縮することができ、ラ
フなティーチングで施行が可能になることよりスパッタ
のない高品質な溶接が行えると共にTIG溶接ロボットの
適用範囲を広げる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のTIGアーク溶接トーチの一実施例を示
す正面断面図、第2図は第1図の側面図、第3図は第1
図の要部拡大断面図、第4図及び第5図は第1図におけ
る水冷導管の構造を示す横断面図、第6図は本発明のTI
Gアーク溶接トーチにおけるトーチ先端部の他の実施例
を示す断面図、第7図は本発明の溶接装置の概略的構成
図、第8図(A)、(B)、(C)は第7図に示す溶接
装置の動作タイミング図、第9図は従来のTIGアーク溶
接トーチの概略的構成図、第10図は第9図の要部拡大断
面図、第11図及び第12図はアーク溶接の状況図である。 1……ノズル、2……タングステン電極、3……給電チ
ップ、4……添加ワイヤ、5……添加ワイヤガイド、6
……添加ワイヤ絶縁ガイド、7……アーク、8……被溶
接物、9……水冷導管、10……ワイヤ送給ローラ、11…
…ワイヤ送給モータ、12……添加ワイヤ給電チップ、13
……絶縁カバー、14……トーチボディ、35……多孔体。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−98648(JP,A) 特開 昭51−31650(JP,A) 特開 昭63−180376(JP,A) 特開 昭61−186172(JP,A) 特開 昭58−138569(JP,A) 特開 昭52−58039(JP,A) 実開 昭48−112822(JP,U) 実開 昭52−113838(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/12,9/167,9/26 B23K 9/29

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に導電性を有する水冷導管を設けたノ
    ズルの先端部から突出する非消耗性タングステン電極を
    鉛直方向に嵌挿した状態で保持し、該水冷導管と連結さ
    れて該水冷導管を介して冷却及び通電される給電チップ
    と、該給電チップの外周側に環状に形成されたシールド
    ガス供給流路と、前記ノズルの内部に設けられた添加ワ
    イヤガイドと、前記給電チップ内に配設され、絶縁材に
    よって形成された添加ワイヤ絶縁ガイドと、を備え、前
    記非消耗性タングステン電極に対し、前記添加ワイヤ絶
    縁ガイドからの添加ワイヤの送給方向が角度を有するよ
    うにしたことを特徴とするTIGアーク溶接トーチ。
  2. 【請求項2】前記非消耗性タングステン電極と添加ワイ
    ヤ絶縁ガイド内部から送給される添加ワイヤとの角度を
    2.5°〜15°としたことを特徴とする請求項(1)記載
    のTIGアーク溶接トーチ。
  3. 【請求項3】前記給電チップのノズル先端部側が、前記
    シールドガス供給流露に露出するように突出しているこ
    とを特徴とする請求項(1)記載のTIGアーク溶接トー
    チ。
  4. 【請求項4】前記添加ワイヤガイドが、導電性を有する
    部材からなり、前記給電チップと被溶接物との間の添加
    ワイヤを通電加熱するようにしたことを特徴とする請求
    項(1)記載のTIGアーク溶接トーチ。
  5. 【請求項5】前記水冷導管が、その軸方向に沿った仕切
    面によって管内に2つの流路が形成され、一方の流路側
    から冷却水が導入され、前記給電チップに到達後、他方
    の流路から排出される構造を有することを特徴とする請
    求項(3)記載のTIGアーク溶接トーチ。
  6. 【請求項6】前記トーチ上部にプル式ワイヤ送給機構が
    設置されていることを特徴とする請求項(1)記載のTI
    Gアーク溶接トーチ。
  7. 【請求項7】前記請求項(1)から(6)のいずれかに
    記載のTIGアーク溶接トーチを備えてなり、添加ワイヤ
    を通電加熱すると共にアーク熱と独立して添加ワイヤを
    加熱溶融させるための制御機構を、備えたことを特徴と
    する溶接装置。
  8. 【請求項8】前記添加ワイヤが被溶接物により離間した
    期間のみにパルス状にアーク通電する制御機構を備えた
    ことを特徴とする請求項(7)記載の溶接装置。
  9. 【請求項9】パルス状にアーク通電すると共にそのパル
    ス電流アークのベース時に対応して添加ワイヤをパルス
    通電する制御機構を備えたことを特徴とする請求項
    (7)記載の溶接装置。
  10. 【請求項10】添加ワイヤを正極性、被溶接物を負極性
    とし、添加ワイヤをパルス通電加熱する制御機構を備え
    たことを特徴とする請求項(7)記載の溶接装置。
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