JP2893473B2 - (+)―エキレニンの製造法および中間体 - Google Patents

(+)―エキレニンの製造法および中間体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は医薬品、生理活性物質として大変有用な
(+)−エキレニンの中間体、および該中間体から
(+)−エキレニンを製造する方法に関するものであ
る。
(従来の技術) (+)−エキレニンは、エストロゲンステロイドホル
モンであり、医薬品等に利用されるが、その製造法は、
ラセミ体(バックマンら、J.Am.Chem,Soc.61,974(193
9)他)を合成する方法、あるいはエストロンから製造
する方法(コンベリニら、Farmaco Ed.Sci.,19,913(19
64)等)が知られているが、完全に立体選択的に合成さ
れたことはなく、工業的に優れた簡便な製造法、あるい
は有利な中間体といったものは皆無であった。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、医薬品として有用な(+)−エキレ
ニンは、完全に立体が制御された製造法が従来なく天然
型と立体の一致する効率の良い製造法が望まれていた。
本発明者らは、(+)−エキレニンの効率良い製造法
として、O−アルキルデヒドロエキレニンを中間体とす
る製造法を見出し、本発明に至った。
(課題を解決するための手段) 本発明は、一般式 (但し上式において、RはHあるいはアルキル基を表
す。)で示されるO−アルキルデヒドロエキレニン、お
よびこれを中間体とする、式 で示される(+)−エキレニンの製造法である。
本発明の一般式(I)で示されるO−アルキルデヒド
ロエキレニンは、式 で示されるジシクロペンタジエノンを出発原料として合
成される。
式(III)で示されるジシクロペンタジエノンは、出
発原料としてジシクロペンタジエノンを用い、セレンオ
キサイドにより酸化して得られるラセミートリシクロ
〔5,2,1,02.6〕デカ−3−ヒドロキシ−4,8−ジエンを
リパーゼを用いてエステル交換するか、あるいはアセチ
ル化後加水分解することにより(J.C.S.Chem.Commun.,1
989,271)、光学分割することにより、得ることができ
る。
得られたジシクロペンタジエノンを出発物質として、
一般式(I)で示されるO−アルキルデヒドロエキレニ
ンを製造する方法を次に例示する。まず、ジシクロペン
タジエノンに、6−アルコキシ−2−ナフチルマグネシ
ウムブロミドを反応させることにより、exo−ナフチル
化合物を得る。
exo−ナフチル化合物は、臭化アリルとブチルリチウ
ムにより、アリルケトン体に導かれる。さらにヨウ化メ
チルを反応させ、アリルメチルケトン体とする。このア
リルメチルケトン体を加熱することにより、レトロ−デ
ィールス・アルダー反応を起こし、シクロペンテノン誘
導体を得る。
シクロペンテノン誘導体を還元してシクロペンタノン
誘導体とした後、カルボニル基を保護して、アリル基を
メシルオキシエチル基に変換する。更にスルフィド、ス
ルホキシドへと変換し、トリフルオロ酢酸を用いること
により、一般式(I)で示される本発明の化合物が生成
する。
最後に、接触還元、脱保護により、(+)−エキレニ
ンが得られる。
以上述べた合成経路により、式(I)で示される中間
体を経由して、反応の温度、時間、溶媒、取扱い量等は
異なっても、(+)−エキレニンを製造することが出来
る。反応の温度、時間、溶媒等は、当業者の類推できる
範囲で変化させることが出来る。
また、出発物質として、ジシクロペンタジエノンの鏡
像異性体を用いれば、(−)−エキレニンを得ることが
出来る。
(発明の効果) 本発明のO−アルキルデヒドロエキレニンは、医薬品
として有用な(+)−エキレニンの中間体として、立体
を完全に制御して製造することが出来る優れた化合物で
ある。
それ故、本発明の製造法によって、立体を制御できる
効率の良い(+)−エキレニンを製造することが出来、
広く提供することが可能になった。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、
実施例のみによって制限されるものではない。
実施例1 (+)−エキレニン中間体の製造 exo−ナフチル体の合成 マグネシウム2.4g(98.6mmol)の無水テトラヒドロフ
ラン(以下THFと呼ぶ)(50ml)懸濁液に、2−ブロモ
−6−メトキシナフタレン23.4g(98.6mmol)の無水THF
(100ml)溶液を加熱還流下45分間かけて滴下した。反
応液をヨウ化第一銅9.39g(49.3mmol)の無水THF(800m
l)懸濁液に−30℃で15分間かけて滴下した後、同温で2
0分間撹拌した。反応液にジシクロペンタジエノン6.0g
(41.1mmol)の無水THF(20ml)溶液を、10分間かけて
滴下し20分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム
水溶液(40ml)を加え、セライトを用いて濾過した。濾
液をエチルエーテルで抽出し、エーテル層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残
渣をエチルエーテルから再結晶し、無色針状のexo−ナ
フチル体9.10g(収率73%)を得た。
mp.116〜118℃ 〔α〕D 27−49.1゜(C1.138,CHCl3); IR(Nujol);νmax1692,1430cm-1 1 H−NMR(CDCl3);δ=7.75(d,1H,J=2.9Hz),7.65
(d,1H,J=3.43),7.45〜7.55(m,1H),7.29(dd,1H,J
=1.71,8.57Hz),7.03〜7.21(m,2H),6.19〜6.42(m,2
H),3.91(s,3H),2.90〜3.38(m,5H),2.46〜2.68(m,
2H),1.53〜1.72(m,1H),1.34〜1.71(m,1H); MS m/z;304(M+),238(100%),66; C21H20O2(M+):計算値304.1462,実測値304.1463; 分析値C21H20O2:計算値C,82.86;H,6.62 実測値C,82.92;H,6.57 アリルケトン体の合成 exo−ナフチル体5.5g(18.1mmol)の無水ベンゼン(1
50ml)溶液にシクロヘキシルアミン21ml(0.18mmol)を
加え、ディーンスターク装置を用いて生成する水を除去
しながら12時間加熱還流した。減圧下に溶媒留去を行
い、粗イミン体7.7gを得た。精製することなく次の反応
に用いた。
粗イミン体7.7gの無水THF(120ml)溶液を、−25℃に
冷却し、n−ブチルリチウム(1.4M/ヘキサン)溶液32.
5ml(45.5mmol)を5分間かけて滴下し、同温で15分間
撹拌後、0℃で20分間撹拌した。反応液を再び−25℃に
冷却した後、臭化アリル6.3ml(72.7mmol)を加え50分
間撹拌し、0℃で更に30分間撹拌した。反応液に酢酸−
酢酸ナトリウム−水(1:1:2w/w)50mlを加えた後、7時
間加熱還流した。反応液をジエチルエーテルで抽出し、
エーテル層を、10%(w/v)水酸化ナトリウム水溶液、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ジア
ステレオ混合物としてアリルケトン体3.5g(56%)と出
発物質であるexo−ナフチル体1.74g(32%)を回収し
た。それ以上精製することなく次の反応を用いた。
アリルメチルケトン体の合成 カリウム・ターシャリイ・ブトキサイド1.37g(12.2m
mol)の無水THF(20ml)溶液を−30℃に冷却し、アリル
ケトン体3.5g(10.2mmol)の無水THF(30ml)溶液を滴
下し、15分間撹拌後、0℃で更に10分間撹拌した。反応
液を再び−30℃に冷却し、ヨウ化メチル0.95ml(15.3mm
ol)を加え、30分間かけて0℃に昇温し、同温で30分間
撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20
ml)を加え、水層をジエチルエーテルで抽出した。合わ
せたエーテル層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、エノールエーテル体
1.09g(30%)とアリルメチルケトン体2.24g(62%)を
得た。
〔α〕D 27+58.8゜(C1.098,CHCl3); IR(neat);νmax1692,1571,1244,1196,716cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=7.53〜7.86(m,3H),7.36(dd,
1H,J=2.00,8.86Hz),7.04〜7.25(m,2H),6.29(dd,1
H,J=2.29,5.71Hz),6.13(dd,1H,J=2.86,5.71Hz),5.
43〜6.45(m,1H),5.09〜5.29(m,1H),4.91〜5.09(m,
1H),3.93(s,3H),3.15〜3.50(m,3H),2.82〜3.05
(m,2H),2.16〜2.48(m,1H),1.46〜1.99(m,3H),0.8
1(s,3H); MS m/z:(385(M+),292,57(100%); C25H26O2計算値358.1931, 実測値358.1932; シクロペンテノン誘導体の合成 アリルメチルケトン体2.2g(6.15mmol)の無水o−ジ
クロロベンゼン(30ml)溶液を20時間加熱還流した。真
空下o−ジクロロベンゼンを留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、シクロペンテノン誘
導体1.7g(95%)を得た。一部をn−ヘキサンから再結
晶し、無色プリズム状のシクロペンテノン誘導体を得、
諸スペクトルデータとした。
mp.82〜83.5℃; 〔α〕D 27−307.4゜(C1.304,CHCl3); IR(Nujol);νmax1661,1567,1241,1191,839cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=7.75(dd,1H,J=2.50,6.25H
z),7.70(d,1H,J=4.75Hz),7.68(d,1H,J=5.00Hz),
7.40(d,1H,J=1.25Hz),7.16(dd,1H,J=2.5,9.5Hz),
7.11〜7.20(m,2H),6.395(dd,1H,J=2.25,6.25Hz),
5.74〜5.84(m,1H),5.24(dd,1H,J=2.25,16.3Hz),5.
19(dd,1H,J=1.25,10.0Hz),4.19〜4.23(m,1H),3.92
(s,3H),2.45(dd,1H,J=7.0,13.8Hz),2.33(dd,1H,J
=7.75,13.75Hz),0.63(s,3H); MS m/z:292(M+,100%),264,250; C20H20O2計算値292.1463, 実測値292.1470; 分析値C20H20O2計算値C,82.34;H,6.89 実測値C,82.34;H,6.89 シクロペンテノン誘導体の合成 水素化リチウムアルミニウム308mg(8.12mmol)のTHF
−ヘキサメチル燐酸トリアミド(HMPA)4:1(v/v)15mg
懸濁液を−70℃に冷却し、ヨウ化第一銅1.55g(8.12mmo
l)を加え40分間撹拌した。反応液にシクロペンテノン
誘導体58g(5.41mmol)のTHF−HMPA4:1(v/v)5ml溶液
を10分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶
液(15ml)を加えた後、室温で4.5時間撹拌した。反応
液をセライトを用いて濾過し、濾液をジエチルエーテル
で抽出し、エーテル層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、無色結晶のシクロペンタノン誘導
体1.26g(80%)を得た。一部をn−ヘキサンより再結
晶し、無色プリズム状のシクロペンタノン誘導体を得、
諸スペクトルデータを測定した。
mp.72.5〜74℃; 〔α〕D 31+48.9゜(C1.064,CHCl3); IR(Nujol);νmax1736,1606cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=7.52〜7.82(m,3H),7.02〜7.4
6(m,3H),5.50〜6.05(m,1H),5.02〜5.35(m,2H),3.
93(s,3H),3.31〜3.71(m,1H),1.92〜2.89(m,6H),
0.72(s,3H); MS m/z:294(M+),184(100%),58; C20H22O2計算値294.1620, 実測値294.1635; 分析値C20H22O2計算値C,81.59;H,7.54 実測値C,81.39;H,7.69 カルボニル基の保護 シクロペンタノン誘導体200mg(0.68mmol)の無水ト
ルエン(5ml)溶液にエチレングルコール0.19ml(3.40m
mol)、p−トルエンスルホン酸3.4mg(20.4μmol)を
加え、ディーンスターク装置を用いて生成する水を留去
しながら12時間加熱還流した。反応液をジエチルエーテ
ル(20ml)で希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(5ml)、飽和食塩水(5ml)で洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下、溶媒留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、無色あめ状のシクロ
ペンタノン類似体219mg(95%)を得た。一部をn−ヘ
キサンより再結晶し、該スペクトルデータを測定した。
mp.101〜103℃; 〔α〕D 25−53.9゜(C1.084,CHCl3); IR(Nujol);νmax1606,1485,1199,1161,1123cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=7.53〜7.80(m,1H),7.35(dd,
1H,J=2.29,8.57Hz),7.02〜7.27(m,2H),5.51〜6.02
(m,1H),4.71〜5.04(m,2H),3.90(s,3H),3.59〜4.1
5(m,4H),3.13〜3.44(m,1H),2.42(dd,1H,J=7.1,1
3.7Hz),1.62〜2.28(m,5H),0.85(s,3H); MS m/z:338(M+),99(100%); C22H26O3計算値338.1882, 実測値338.1845; 分析値C22H26O3計算値C,81.59;H,7.54 実測値C,81.39;H,7.69 スルフィド体の合成 シクロペンタノン類似体210mg(0.62mmol)のTHF−水
1:1(v/v)10ml溶液に炭酸水素ナトリウム1.30g(15.5m
mol)を加え室温で10分間撹拌後、0.15M酸化オスミウム
−THF溶液0.21ml(31μmol)、過ヨウ素酸ナトリウム64
4mg(3.11mmol)の水(5ml)溶液を加え、室温で12時間
撹拌した。反応液をセライトを用いて濾過後、濾液をジ
エチルエーテルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、無色結晶のアルデヒド136mg(74%)を得た。一部
をジエチルエーテルから再結晶し、無色プリズム状のア
ルデヒドを得、該スペクトルデータを測定した。
mp.140.5〜141.5℃; 〔α〕D 29−59.1゜(C1.104,CHCl3); IR(Nujol);νmax1716,1606,1028cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=9.84(t,1H,J=3.3Hz)7.69
(d,2H,J=7.1Hz),7.60(br.s,1H),7.35(dd,1H,J=
0.57,6.0),7.18(dd,1H,J=2.28,5.4),3.91(s,3H),
3.70〜4.10(m,4H),3.57(dd,1H,J=7.7,9.7Hz),2.25
(dd,1H,J=2.57,11.4Hz),1.82〜2.25(m,5H),1.01
(s,3H); MS m/z:340(M+),296,99(100%); C21H24O4計算値340.1674, 実測値340.1677; 分析値C21H24O4計算値C,74.08;H,7.11 実測値C,73.90;H,7.29 アルデヒド130mg(0.38mmol)のメタノール−THF1:1
(v/v)2ml溶液に炭酸水素ナトリウム185mg(2.20mmo
l)を加え5分間撹拌後、氷冷し、水素化硼素ナトリウ
ム28mg(0.76mmol)を加え、15分間撹拌した。反応液に
アセトン0.5mlを加え、10分間撹拌後、セライトを用い
て濾過し、濾液を減圧下に溶媒留去した。残渣に水を加
え、ジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を飽和食
塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶
媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、無色結晶のアルコール114mg(88%)を得
た。一部のジエチルエーテルから再結晶し、無色プリズ
ム状のアルコールを得、該スペクトルデータを測定し
た。
mp.132.5〜134℃; 〔α〕D 27−22.8゜(C1.18,CHCl3); IR(Nujol);νmax3340,1605,1484,1267,1225,1160,10
34cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=7.51〜7.80(m,3H),7.02〜7.4
5(m,3H),3.85〜4.21(m,4H),3.92(s,3H),3.11〜3.
78(m,3H),1.82〜2.96(m,5H),1.52〜1.82(br.s,1H,
D2Oと交換可能)1.18〜1.52(m,1H),0.93(s,3H); MS m/z:342(M+),297,99(100%); C21H26O4計算値342.1831, 実測値342.1808; 分析値C21H26O4計算値C,73.64;H,7.60 実測値C,73.48;H,7.68 アルコール278mg(0.81mmol)の無水塩化メチレン(3
ml)溶液に氷冷下トリエチルアミン0.34ml(2.44mmo
l)、次いでメタンスルホニルクロリド94μ(1.22mmo
l)を加え10分間撹拌した。反応液を塩化メチレン(20m
l)で希釈後、塩化メチレン層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液(5ml)、飽和食塩水(5ml)で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下溶媒留去し、粗メシレート
体380mgを得、精製することなく次の反応に用いた。
粗メシレート体380mgの無水ジメチルホルムアミド(5
ml)溶液に炭酸カリウム674mg(4.88mmol)及びチオフ
ェノール0.25ml(2.44mmol)を加え室温で3時間撹拌し
た。反応液に水を加え、水層をジエチルエーテルで抽出
した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下、溶媒を留去した。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付し、無色あめ状のスルフィ
ド体306mg(87%)を得た。
〔α〕D 31−110.3゜(C0.718,CHCl3); IR(neat);νmax1605,1482,1268,1122cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=7.45〜7.82(m,3H),6.98〜7.8
2(m,8H),3.91(s,3H);3.71〜4.24(m,4H),2.50〜3.
40(m,3H),1.80〜2.40(m,5H),1.50〜1.80(m,1H),
0.93(s,3H); MS m/z:434(M+),297,99(100%); C27H30OS 計算値434.1916, 実測値434.1942; スルホキシドの合成 スルフィド体200mg(0.46mmol)の無水塩化メチレン
(5ml)溶液に炭酸水素ナトリウム194mg(2.30mmol)を
懸濁させた後、−30℃に冷却し、m−クロロ過安息香酸
87mg(0.51mmol)を5分間かけて少しずつ加え、同温で
20分間撹拌した。反応液にジメチルスルフィド(0.5m
l)を加え室温で10分間撹拌後、塩化メチレンで希釈
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィーに付し、ジアステレオ混合物として無色あめ状のス
ルホキシド体193mg(93%)を得た。ジアステレオマー
の分離精製を行うことなしに次の反応に用いた。
O−メチルデヒドロエキレニンの合成 スルホキシド体196mg(0.44mmol)の無水トルエン(5
ml)溶液を140℃に加熱し、トリフルオロ無水酢酸(TFA
A)0.18ml(1.31mmol)、トリフルオロ酢酸(TFA)0.20
ml(2.61mmol)を順次加え、1時間加熱還流した。反応
液に水(1ml)を加え、更に1.5時間加熱還流した後、酢
酸エチルで抽出し、合わせた酢酸エチル層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィーに付し、淡黄色結晶73mg
(60%)を得た。一部をメタノールから再結晶し、淡黄
色針状のO−メチルデヒドロエキレニンを得、該スペク
トルを測定した。
mp.188〜192℃; 〔α〕D 26+170.3゜(C0.40,1,4−ジオキサン); IR(Nujol);νmax2954,1735,1241cm-1;1 H−NMR(CDCl3);δ=8.21(d,1H,J=14.4Hz),7.02
(d,1H,J=7.75Hz),7.34(d,1H,J=7.75Hz),7.22(d,
1H,J=9.75Hz),7.19(dd,1H,J=2.5,9.75Hz),7.14
(d,1H,J=2.5Hz),6.62(d,1H,J=14.4Hz),3.93(s,3
H),3.35(dd,1H,J=5.5,12.5Hz),2.74(dd,1H,J=8.7
5,18.0Hz),2.53(dd,1H,J=9.75,18.2Hz),2.42〜2.51
(m,1H),2.11〜2.22(m,1H),0.77(s,3H); MS m/z:278(M+,100%),263,235,221; 分析値C19H18O2計算値C,81.98;H,6.52 実測値C,81.82;H,6.69 実施例2 (+)−エキレニンの製造 O−メチルデヒドロエキレニンの12mg(43μmol)の
無水メタノール−THF1:1(v/v)2ml溶液に10%Pd−C1.2
mg(10%w)を懸濁させ、水素気流下室温で12時間撹拌
した。反応液をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧下
溶媒留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに
付し、o−メチルエキレニン10.9ml(90%)を淡黄色結
晶として得た。メタノールから再結晶を行い、無色針状
のO−メチルエキレニンを得、該スペクトルデータを測
定した。
mp.198〜200℃,文献値197〜198℃; 〔α〕D 31+81.9゜(C0.44,ジオキサン), 文献値〔α〕D 28+82.8゜(C1.04,ジオキサン); その他諸スペクトルデータは、天然エキレニンから誘
導したものと完全に一致した。
O−メチルエキレニン153mg(0.55mmol)の無水塩化
メチレン(5ml)に溶液に氷冷下、三臭化ホウ素(1.0M
塩化メチレン溶液、アルドリッチ社製)1.10ml(1.10mm
ol)を5分間かけて滴下し、同温で1時間撹拌した。反
応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5ml)を加え、
水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶
媒留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付
し、エキレニン121mg(83%)を淡黄色結晶として得
た。一部をメタノールから再結晶し、淡黄色針状のもの
を得、諸スペクトルデータを測定した。
mp.249〜252℃,文献値250〜252℃(dec); 〔α〕D 29+86.9゜(C1.06,ジオキサン), 文献値〔α〕D 28+87゜(C1.0,ジオキサン); その他諸スペクトルデータは、天然エキレニンと完全
に一致した。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (但し上式において、RはHあるいはアルキル基を表
    す。)で示されるO−アルキルデヒドロエキレニン。
  2. 【請求項2】一般式 (但し上式において、RはHあるいはアルキル基を表
    す。)で示されるO−アルキルデヒドロエキレニンを還
    元し、式 で示される(+)−エキレニンを製造することを特徴と
    する(+)−エキレニンの製造法。
  3. 【請求項3】式 で示されるジシクロペンタジエノンを出発物質とし、式 で示されるO−アルキルデヒドロエキレニンを製造し、
    得られた化合物を中間体として、式 で示される(+)−エキレニンに導くことを特徴とする
    (+)−エキレニンの製造法。
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