JP2880865B2 - 筆記具 - Google Patents

筆記具

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JP2880865B2
JP2880865B2 JP4315015A JP31501592A JP2880865B2 JP 2880865 B2 JP2880865 B2 JP 2880865B2 JP 4315015 A JP4315015 A JP 4315015A JP 31501592 A JP31501592 A JP 31501592A JP 2880865 B2 JP2880865 B2 JP 2880865B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筆記具に関し、さらに詳
しくは、本体部内に充填したインクを流出制御弁を介し
て筆記チップへ供給するタイプの筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から図4に示すような、筆記時に掴
む本体部100 内にインク充填部105 を有すると共に、前
記本体部100 の先端開口部分に筆記チップ200 を摺動可
能に装着し、且つ該筆記チップ200 とインク充填部105
との間にインクの流出制御弁300 を介在せしめてなる筆
記具が知られている。斯る従来の筆記具の流出制御弁30
0 は、筆記チップ200 の後部に連結され筆記チップ200
と一体に摺動するバルブ杆301 と、該バルブ杆301 を筆
記チップ200 方向へ付勢するコイルスプリング302 とを
備えている。
【0003】而して、未使用時においてはコイルスプリ
ング302 の付勢力でバルブ杆301 の弁体303 を弁座304
に着座させ、インク充填部105 と筆記チップ200 の流出
経路を閉鎖してインクの筆記チップ側への漏れ(流出)
防止し、筆記時においては筆記チップ200 を紙面に押
付けて筆記チップ200 とバルブ杆301 をインク充填部10
5 方向へ摺動せしめ、これにより弁体303 が弁座304 か
ら離間して前記流出経路を開通し、インク充填部105 内
のインクを筆記チップ200 に供給するようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の流出制御弁
300 によれば、未使用時における筆記チップ200 からの
インク漏れを確実に防ぎ得る付勢力を備えたコイルスプ
リング302 を用いているので、筆記チップ200 にインク
を供給するためにはそのコイルスプリング302 の付勢力
に抗する比較的大きな押圧力をもって筆記チップ200
を紙面等に押付けなければならない。
【0005】従って、筆記チップ200 にインクを供給す
度に筆記を中断して該筆記チップ200 を紙面等に押付
ける作業が必要となるばかりか、その押付け力によって
インク供給量が左右されるようになるので、押付け力が
小さいと筆記をたびたび中断して供給作業を行わなけれ
ばならず、押付け力が大きすぎるとインクが出過ぎてボ
タ落ちが生じてしまう不具合があった。さらには、筆記
チップ200 にインクを供給する度に該筆記チップ200 に
過大な押圧力、つまり過大な負荷を掛けることになるの
で、筆記チップ200 の寿命が短くなると言った品質面に
おいても欠点を有していた。
【0006】又、前述したインクのボタ落ち等を防ぐべ
く開発された筆記具が提案され知られている(実開昭57
−132591号公報参照)。斯る筆記具のインクの流出制御
弁は、筆記チップ(ペン先)が摺動可能に装着される本
体部内の先端開口側に、該本体部内の第1のインク室
(インク充填部)と区画分離させて配設された第2のイ
ンク室と、この第2のインク室の第2の弁孔に配設され
た第2の弁体と、この第2の弁体を筆記チップ方向へ付
勢する第2のスプリングと、前記第1のインク室と連通
する第2のインク室の第1の弁孔に配設された第1の弁
体と、この第1の弁体を前記第2のスプリングよりも強
い付勢力で筆記チップ方向へ付勢する第1のスプリング
とを備えている。
【0007】而して、筆記時においては先ず始めに第1
のスプリングの付勢力に抗する比較的に大きな押圧力で
筆記チップを紙面等に強く押付けて、第2の弁体、そし
て第1の弁体を第1のインク室方向へ摺動せしめて第
1,第2の弁孔を夫々開弁させ、第1のインク室のイン
クを第1の弁孔から第2のインク室側に流入充填させる
と共に、第2のインク室のインクを第2の弁孔から筆記
チップ側に流出させて該筆記チップ側にインクを供給す
る。第2の弁孔を通して第2のインク室から筆記チッ
プ、回りの空間、及び吸収材にインクが供給された時点
で、紙面等に対する 筆記チップの押付け力を第2のスプ
リングの付勢力よりも弱めて、第2のスプリングの付勢
力で第2の弁体を第2の弁孔に着座させて該第2の弁孔
を閉弁させると共に、第1のスプリングの付勢力で第1
の弁体を第1の弁孔に着座させて該第1の弁孔を閉弁さ
せた状態で筆記するようになっている。
【0008】ところで、実開昭57−132591号公報の筆記
具においては前述した従来の筆記具のように筆記チップ
の押付け力によって左右されるインク供給量のバラツ
キ、或いは第1のインク室の圧力(液圧)によってイン
クの供給が過剰となって生じるインクのボタ落ち等を防
ぐことができる反面、筆記時においては前述したように
第1の弁孔と共に第2の弁孔も閉弁された状態にある。
つまり、第2の弁孔を閉弁する第2のスプリングの付勢
力は筆記時の筆圧よりも強く設定される。従って、第2
の弁孔を通して行われる筆記チップへのインクの供給は
筆記時においては成されない状態にあることから、筆記
チップのインクが筆記により消費された時には再び第2
のスプリングの付勢力に抗する筆圧よりも強い押圧力に
て筆記チップを紙面等に押し付けて第2の弁孔を開弁
し、第2のインク室から筆記チップ側へのインクの供給
を筆記を中断して行わなければならないばかりか、第2
のインク室のインクが消費された時にも筆記チップを紙
面等に第1のスプリングの付勢力に抗する更に大きな押
圧力で押し付けて第1のインク室から第2のインク室側
にインクを流入補充させるためのインクの補充作業を行
わなければならない。
【0009】従って、実開昭57132591号公報の筆記具
においても前述した従来の筆記具と同じく、筆記を途中
で中断して筆圧よりも大きな押圧力で筆記チップを紙面
等に押し付ける第2のインク室から筆記チップへのイン
クの供給作業、そして第1のインク室から第2のインク
室へのインクの補充作業とを頻繁に行わなければならな
いばかりか、その度に筆記チップには過大な押圧力を掛
けることになるので、筆記チップの寿命が短くなる欠点
を有するものであった。
【0010】又、実開昭57132591号公報の筆記具は筆
記チップと第2の弁体、そしてこの第2の弁体と第1の
弁体との繋がりなく、しかも、第2の弁体は第2の弁孔
に対する挿通状態で、そして第1の弁体は第1の弁孔に
対する挿通状態で支持された支持構造であることから、
第2の弁体を第2のインク室方向へ摺動せしめて第2の
弁孔を開弁する筆記チップへのインクの供給作業時、そ
して第2の弁体を介して第1の弁体を第1のインク室方
向へ摺動せしめて第2の弁孔と共に第1の弁孔を開弁す
る第2のインク室へのインクの補充作業時に、当接状態
にある筆記チップの後端に押されて最初に動き出す第2
の弁体のみならず、この第2の弁体との当接により押さ
れて動き出す第1の弁体をも軸芯線上から外れて倒れる
如く芯振れを起こし、結果として、第1の弁体、第2の
弁体、特に第2の弁体が挿通状態で支持されている第2
の弁孔の孔縁等に引っ掛かってその動きが鈍ったり、完
全にロックされてしまう等の動作不良を引き起こす虞れ
があり、信頼性に欠けていた。
【0011】本発明はこの様な従来事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、本体部内に充填さ
れているインクを流出制御弁を介して筆記チップへ供給
するタイプの筆記具において、インクのボタ落ち等を防
ぐことができることは勿論、筆記チップに過大な押圧力
を頻繁に掛けることなく適量のインクを筆記チップに対
して継続的に供給し、筆記を中断することなく継続筆記
を可能とし、更には流出制御弁機構の開閉動作の確実性
を図った筆記具を提供することにある。
【0012】
【課題を達成するための手段】以上の目的を達成するた
めに本発明の筆記具は、インク充填部の先端にインクの
流出制御弁を介して筆記チップを装着した筆記具におい
て、前記流出制御弁が、筆記チップの後部に配設され、
筆記時の筆圧で開弁して筆記チップに適量のインクを供
給する第1制御弁部と、この第1制御弁部の後部に配設
され、筆記時の筆圧よりも大きな押圧力で開弁して筆記
チップに比較的大量のインクを供給する第2制御弁部と
を備え、更に第2制御弁部を構成する第2弁体にはその
閉弁状態においてインク充填部から前記第1制御弁部側
にインクを継続的に供給する連通口を開設したことを特
徴とする。又、上記第1制御弁部が、筆記チップの後部
側に配設され、前端に第1弁口を備えると共に後端に第
2制御弁部の第2弁体により開閉される第2弁口を備え
る内筒内に、筆記時の筆圧で筆記チップに連通する第1
弁口方向に付勢されて該第1弁口を閉弁する第1弁体を
装填してなり、一方、第2制御弁部が、前記内筒からイ
ンク充填部側に向けて配設され、該インク充填部内に突
出位置する周壁にはインク流入用の導通溝を開設してな
る外筒内に、筆記時の筆圧よりも大きな押圧力で前記第
2弁口方向に付勢されて該第2弁口を閉弁する第2弁体
を装填してなり、更に第2弁体にはその閉弁状態におい
て外筒内と内筒内とを常時連通する連通口を開設してな
ることを特徴とする。又、上記第1弁体を備える第1バ
ルブ杆の前端に、筆記チップの後部側を一体的に嵌入保
持させる保持孔を設けると共に、該保持孔の周壁には筆
記チップに連通する通孔を開設して、この通孔から筆記
チップにインクが継続的に供給されるように形成し、更
に上記第2弁体を備える第2バルブ杆の前端には第1バ
ルブ杆の後端側を摺動自在に挿入支持させるガイド孔を
開設すると共に、第2バルブ杆の後端を外筒の後端側に
開設した通孔に摺動可能に挿通支持させて、前記筆記チ
ップ、第1バルブ杆、第2バルブ杆これらを同軸上に連
結させた状態で摺動可能に配設したことを特徴とする。
【0013】
【作 用】以上の構成によれば、筆記時の筆圧によって
第1制御弁部が開弁し、該第1制御弁部を通して筆記チ
ップに適量のインクが供給されると共に、第2制御弁部
を構成する第2弁体に開設され、該第2弁体の閉弁状態
においてインク充填部から第1制御弁部側に連通する連
通口を通して第1制御弁部側にインクが継続的に供給さ
れる。それにより、筆記を中断することなく、第1制御
弁部を通して適量のインクが筆記チップに対して継続的
に安定供給される。そして、購入後の初めての使用や相
当期間をおいての使用時の筆記チップに対するインク含
浸量が極めて少量の場合のみにおいては筆記時の筆圧よ
りも大きな押圧力をもって筆記チップを紙面等に押付け
ることで、第2制御弁部が開弁し、この第2制御弁部を
通して筆記チップに比較的大量のインクが供給される。
又、筆記チップの後部側が第1バルブ杆の前端に設けた
保持孔に嵌挿保持され、該第1バルブ杆の後端側は第2
バルブ杆の前端に設けたガイド孔に摺動自在に挿入支持
され、そして第2バルブ杆の後端側は外筒の後端に設け
た通孔に摺動自在に挿入支持された状態にある。つま
り、筆記チップ、第1バルブ杆、第2バルブ杆これらは
同軸上に連結された状態で摺動可能に配設されている。
これにより、筆記時の筆圧によってインク充填部方向に
摺動させる第1バルブ杆の動きは勿論のこと、購入当初
のような筆記チップにおけるインク含浸量が極めて少量
の場合等に、筆記時の筆圧よりも大きな押圧力によって
第1バルブ杆を介してインク充填部方向に摺動させる第
2バルブ杆のその動きをも確実と成し得る。つまり、筆
記チップを紙面等に押付けた際、該筆記チップを含めて
第1バルブ杆並びに第2バルブ杆これらの繋がり状態に
芯振れ等を起すことなく、筆記チップの動きを第1バル
ブ杆、そして第2バルブ杆へと確実に伝えることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明筆記具の一実施例を図1〜3を
参照して説明する。図1において、1は先端を開口する
有底筒状の本体部、2は該本体部1の先端開口1bに挿入
配設した流出制御弁、3はその流出制御弁2を介して本
体部1の先端開口1bに摺動可能に装着される筆記チッ
プ、4は筆記チップ3周りをほぼ気密状に覆うキャップ
である。
【0015】本体部1は、筆記に好適な寸法をもって有
底筒状に一体成形されるもので、その中空内部をインク
充填部1aとしてインクを収容してなり、先端開口1b側を
やや小径に絞って流出制御弁2を挿入配設してなる。
【0016】流出制御弁2は、筆記チップ3の後部の一
半側に内筒5を嵌挿せる外筒6を、その他半側をインク
充填部1a内に突出せしめた状態で先端開口1b内に嵌挿着
せしめて配設すると共に、筆記チップ3の後部の前記内
筒5内に第1制御弁部2aを同軸上に配設し、この第1制
御弁部2aの後部に位置する外筒6の他半側内に第2制御
弁部2bを同軸上に配設してなる。
【0017】内筒5における筆記チップ3後部側の端部
には小径状の第1弁口51を開口してその内周には第1弁
52を形成する。また、内筒5におけるインク充填部1a
側の端部には大径状の第2弁口53を開口し、該第2弁口
53口縁には第2弁座54を形成して外筒6内のほぼ中途部
位に位置せしめる。そして、内筒5内には後述する第1
弁体72を備える第1バルブ杆7を同軸摺動可能に装填す
る。
【0018】外筒6におけるインク充填部1a内に突出側
の内部には後述する第2弁体82を備えた第2バルブ杆8
を同軸摺動可能に装填する。また、外筒6の周壁にはイ
ンク流入用の導通溝61を1箇所または複数箇所に開設す
ると共に、端部開口部分を小径として第2バルブ杆8を
摺動可能に挿通支持させる通孔62を形成する。
【0019】第1バルブ杆7は、前端に筆記チップ3の
後端側を一体的に嵌挿保持させるための保持孔71を設け
ると共に、その後端側を一回り程細い小径状として第2
バルブ杆8の前端に開設されているガイド孔81に摺動自
在に挿入支持させるように形成してなる。また、第1バ
ルブ杆7の外周には上記第1弁座52に接離して小径状の
第1弁口51を開閉する鍔状の第1弁体72を備え、この第
1弁体72と第2バルブ杆8との間に装填した第1コイル
スプリング9によって筆記チップ3方向へ付勢されて第
1弁口51の第1弁座52に着座し、該第1弁口51を閉弁す
るようになっている。上記保持孔71の周壁には、第1弁
51を筆記チップ3に連通させる通孔55を開設する。つ
まり、第1弁口51から筆記チップ3側に流入したインク
はこの通孔55から筆記チップ3に継続的に供給されるよ
うになっている。
【0020】筆記チップ3は、内部に含浸保持せるイン
クを紙面に転写するもので、周知な多孔質材料或いは繊
維材料等からなり、本体部1の先端外周に取付けた先端
ケース1cとこの先端ケース1c内に装填したリング状又は
筒状の支持部材1dによって摺動自在に支持される。さら
には、その後部側31を一回り程細い小径状として上記保
持孔71に嵌挿するをもって、第1バルブ杆7に一体的に
保持させ、該第1バルブ杆7と一体に摺動するようにし
てなる。支持部材1dはウレタンなどの多孔質部材からな
り、筆記チップ3から余分なインクを吸収保持するもの
である。
【0021】第1コイルスプリング9の弾発力は、筆記
時における筆圧によって筆記チップ3がインク充填部1a
方向へ摺動した際に第1バルブ杆7が一体に摺動し、第
1弁体72を第1弁座52から離間せしめて第1弁口51が開
弁される程度に設定してなる。
【0022】第2バルブ杆8は、前端に第1バルブ杆7
の小径状の後端側を摺動自在に挿入支持させるガイド孔
を開設すると共に、外周には上記第2弁座54に接離して
大径状の第2弁口53を開閉する鍔状の第2弁体82を備
え、この第2弁体82と外筒6の内面端部との間に装填し
た第2コイルスプリング10によって筆記チップ3方向へ
付勢されて第2弁口53の第2弁座54に着座し、該第2弁
53を閉弁するようになっている。また第2弁体82には
インク充填部1aから外筒6周壁の導通溝61を通して流入
するインクを適量だけ内筒5内へ継続的に供給する連通
83を開設してなる。つまり、第2弁体82が第2コイル
スプリング10によって第2弁口53の第2弁座54に着座
し、該第2弁口53を閉弁せしめた閉弁状態であっても外
筒6周壁の導通溝61を通してインク充填部1aから適量の
インクが内筒5内に継続的に供給されるようにしてな
る。
【0023】第2コイルスプリング10の弾発力は、筆記
時における筆圧よりも大きな押圧力によって筆記チップ
3,第1バルブ杆7をインク充填部1a方向へ摺動せしめ
た際に、この動きに連動して第2バルブ杆8が一体的に
インク充填部1a方向へ摺動し、第2弁体82を第2弁座54
から離間せしめて第2弁口53が開弁される程度に設定し
てなる。
【0024】而して、第1弁体72,第1弁座52,第1コ
イルスプリング9等によって第1制御弁部2aが構成され
る。この第1制御弁部2aは、筆記時の筆圧によって筆記
チップ3を第1コイルスプリング9に抗してインク充填
1a方向へ摺動させるに伴い、第1バルブ杆7が一体に
摺動して第1弁座52から第1弁体72を離間させ、第1弁
51を開弁する。この時、第2弁体82は第2弁座54に着
座せしめた閉弁状態にあるが、該第2弁体82に開設され
ている連通口83を介して外筒6内と内筒5内は連通状態
に保たれている。これにより、外筒6周壁の導通溝61
第2弁体82に開設されている連通口83,開弁された第1
弁口51,内筒5内,筆記チップ3の後部側31に連通する
通孔55を介して、インク充填部1a内のインクが適量づつ
継続的に筆記チップ3へと供給される。よって、筆記時
においてインクの供給がとぎれることなく、インク充填
1aから安定した適量づつのインクの供給が筆記チップ
3へと継続的に行われることから、筆記を途中で中断す
ることなく継続筆記が可能になる(図2参照)。
【0025】また、第2弁体82,第2弁座54,第2コイ
ルスプリング10等によって第2制御弁部2bが構成され
る。第2制御弁部2bは、筆記時の筆圧よりも大きな押圧
力によって筆記チップ3を第2コイルスプリング10に抗
してインク充填部1a方向へ摺動させるに伴い、第1バル
ブ杆7を更にインク充填部1a方向へ摺動させて第1弁口
51をより大きく開弁すると同時に、第2バルブ杆8もイ
ンク充填部1a方向へ一体に摺動して第2弁座54から第2
弁体82を離間させ、第2弁口53を開弁する。これによ
り、外筒6周壁の導通溝61,第2弁体82に開設されてい
る連通口83,開弁された第2弁口53及び第1弁口51,内
筒5内,筆記チップ3の後部側31に連通する通孔55を介
して、インク充填部1a内のインクが比較的大量に筆記チ
ップ3へと供給される(図3参照)。つまり、筆記チッ
プ3に対して筆記し得るインク含浸量までインクを迅速
且つ短時間で供給することができる。
【0026】従って、叙上の如く構成した本実施例の筆
記具によれば、、購入後の初めての使用や相当期間をお
いての使用時の筆記チップ3に対するインク含浸量が極
めて少量の場合のみにおいては筆記時の筆圧よりも大き
な押圧力をもって筆記チップ3を紙面等に押付けること
で、比較的大量のインクを筆記チップ3へ供給して該筆
記チップ3のインク含浸量を筆記し得る状態に迅速に行
うことができる。そして、筆記時においてはインクのボ
タ落ち等が生じることがない安定した適量づつのインク
がインク充填部1aから筆記チップ3に継続的に供給され
ることで、筆記を途中で中断することなく継続的に筆記
を続けることが可能になる。
【0027】尚、本実施例においては本体部1の周壁を
単層構造としてその中空内部にインクを充填する構成と
したが、本発明はこれに限定されず、例えば図4に示す
ような内,外二層構造の本体部100 にも対応可能であ
る。
【0028】図4に示す本体部100 について簡単に説明
すれば、インクを充填するインナーパイプ101 の外側に
略全長に亘りアウターパイプ102 を設けて夫々のパイプ
101,102 間に間隙103 を確保すると共に、アウターパイ
102 の適所には間隙103 に連通する外気導入孔104
開穿してある。
【0029】そして、間隙103 及び外気導入孔104 の熱
遮断作用によって、筆記時に本体部100 を掴む使用者の
体温によって充填部105 の内圧が上昇することを防止
し、前記内圧の上昇によるインク流出の虞れを未然に防
ぎ得るようになっている。
【0030】また、本発明の筆記具は、本体部1若しく
は100 内に直接インクを充填する所謂、使い捨てタイプ
に限らず、本体部1,100 内にインク充填カートリッジ
を交換可能に装填するタイプ(図示せず)への対応も可
能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成したこ
とから、、下記の作用効果を秦する。 .通常の筆圧に
て第1制御弁部を作動させてインク充填部から筆記チッ
プに対して適量づつのインクが継続的に供給されるよう
に構成してなることから、従来の筆記具のように筆記を
中断してチップを紙面等に比較的大きな押圧力で押付け
る作業を要することなく適正づつのインクを安定して継
続的に供給し得る。よって、筆記を途中で中断すること
なく継続筆記が可能になる。しかも、第2制御弁部を作
動させて比較的大量のインクを供給するをもって、購入
当初のような筆記チップにおけるインク含浸量が極めて
少量の場合にも対処し得、よって、従来の筆記具に比べ
て筆記チップに掛かる負荷を大幅に低減できる。
【0032】.筆記チップ、第1バルブ杆、第2バル
ブ杆これらを同軸上に連結させた状態で摺動可能に配設
してなることから、筆記時は勿論のこと、購入当初のよ
うな筆記チップにおけるインク含浸量が極めて少量の場
合等に、筆記時の筆圧よりも大きな押圧力で筆記チップ
を紙面等に押付けて該筆記チップをインク充填部方向に
摺動させた際のその動きを第1バルブ杆を介して同軸上
に連結配設されている第2バルブ杆へと確実に伝え、該
第2バルブ杆をインク充填部方向へ摺動させて第2弁口
を確実に開弁させることができる。つまり、筆記チップ
を紙面等に押付けた際、該筆記チップを含めて第1バル
ブ杆並びに第2バルブ杆これらの軸芯線上における繋が
り状態に芯振れ等を起すことなく、筆記チップの前記動
きを第2バルブ杆へと確実に伝え、該第2バルブ杆をイ
ンク充填部方向に摺動させてインク充填部のインクを筆
記チップへと比較的大量に流出させる第2弁口を開弁さ
せる流出制御弁機構の開閉動作の確実性が図られる。
【0033】従って、本発明によれば、インクのボタ落
ち等の発生はなく、筆記チップの寿命を短くする過大な
押圧力、つまり過大な負荷を筆記チップに対して頻繁に
掛けることなく、適量づつのインクを筆記チップに対し
て継続的に供給し得ることから、従来の筆記具のように
筆記を途中で中断することなく、継続筆記が可能にな
る。よって、より快適な使用感を奏すると共に、筆記チ
ップの寿命の延長が図られて品質の向上が得られる。更
には流出制御弁機構の開閉動作の確実性によって信頼性
の向上が図られる等の数々の効果が期待できる新規な筆
記具を提供できることができ、有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明筆記具の一実施例を示す縦断正面図で、
一部省略して示す
【図2】図1の要部拡大図で、筆記時の状態を示す
【図3】図1の要部拡大図で、使用開始時の状態を示す
【図4】従来筆記具の縦断正面図
【符号の説明】
1:本体部 1a:インク充填部 2:流出制御弁 2a:第1制御弁部 2b:第2制御弁部 3:筆記チップ31 :後部側 5:内筒51 :第1弁口 52:第1弁座53 :第2弁口 54:第2弁座55 :通孔 6:外筒61 :導通溝 62:通孔 7:第1バルブ杆 71:保持孔72 :第1弁体 8:第2バルブ杆81 :ガイド孔 82:第2弁体83 :連通口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B43K 8/18 B43K 5/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク充填部の先端にインクの流出制御弁
    を介して筆記チップを装着した筆記具において、 前記流出制御弁が、筆記チップの後部に配設され、筆記
    時の筆圧で開弁して筆記チップに適量のインクを供給す
    る第1制御弁部と、この第1制御弁部の後部に配設さ
    れ、筆記時の筆圧よりも大きな押圧力で開弁して筆記チ
    ップに比較的大量のインクを供給する第2制御弁部とを
    備え、更に第2制御弁部を構成する第2弁体にはその閉
    弁状態においてインク充填部から前記第1制御弁部側に
    インクを継続的に供給する連通口を開設したことを特徴
    とする筆記具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の筆記具において、 第1制御弁部が、筆記チップの後部側に配設され、前端
    に第1弁口を備えると共に後端に第2制御弁部の第2弁
    体により開閉される第2弁口を備える内筒内に、筆記時
    の筆圧で筆記チップに連通する第1弁口方向に付勢され
    て該第1弁口を閉弁する第1弁体を装填してなり、一
    方、第2制御弁部が、前記内筒からインク充填部側に向
    けて配設され、該インク充填部内に突出位置する周壁に
    はインク流入用の導通溝を開設してなる外筒内に、筆記
    時の筆圧よりも大きな押圧力で前記第2弁口方向に付勢
    されて該第2弁口を閉弁する第2弁体を装填してなり、
    更に第2弁体にはその閉弁状態において外筒内と内筒内
    とを常時連通する連通口を開設してなることを特徴とす
    る筆記具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の筆記具において、 第1弁体を備える第1バルブ杆の前端に、筆記チップの
    後部側を一体的に嵌挿保持させる保持孔を設けると共
    に、該保持孔の周壁には筆記チップに連通する通孔を開
    設して、この通孔から筆記チップにインクが継続的に供
    給されるようにしたことを特徴とする筆記具。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の筆記具において、 第2弁体を備える第2バルブ杆の前端に、第1バルブ杆
    の後端を摺動自在に挿入支持させるガイド孔を開設する
    と共に、第2バルブ杆の後端を外筒の後端側に 開設した
    通孔に摺動可能に挿通支持させて、筆記チップ、第1バ
    ルブ杆、第2バルブ杆これらを同軸上に連結させた状態
    で配設したことを特徴とする筆記具。
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