JP2877360B2 - ガス絶縁接地装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、ガスシールを改良したガス絶縁接地装置に
関する。

（従来の技術） ガス絶縁開閉装置に使用されるガス絶縁接地装置は、
母線部の充電電荷の放電機能や短時間電流の通電能力を
加えて主回路抵抗、絶縁抵抗等の測定機能を有してい
る。

この様な従来のガス絶縁接地装置の一例を第４図に示
す。

第４図は断面図の具体的構成を示す。即ち、金属容器
１内に絶縁スペーサ２を介して導体３が配設され、導体
３にそれぞれ固定接触子４が設けられている。一方、金
属容器１側には、前記各固定接触子４と対向して各相の
可動接触子５が設けられ、これら固定接触子４と可動接
触子５とによって断路部Ａが構成されている。

可動接触子５は金属容器１の開口部を塞いでいる絶縁
板７上の集電子６内に摺動自在に挿入されている。

金属容器１には前記絶縁板７を介してシール部材21に
よりガス気密に金属容器１と同じガス区分の機構箱８が
設けられ前記可動接触子５の基端部は、絶縁板７を貫通
して機構箱８内に挿入され、この機構箱８に収納された
開閉機構部Ｂに接続されている。即ち、この開閉機構部
Ｂにおいては、一例として、可動接触子５の基端が絶縁
継手９を介して、レバー10に回転自在にピン11にて取付
けられ、このレバー10が操作装置の主軸12に連結されて
いる。一方、この可動接触子５と接触している集電子６
は、絶縁板７に接地板13を介して支持されており、この
接地板13が機構箱８の側面にシール剤（２）′によりガ
ス気密に取付られた絶縁板14から導出された接地端子15
に接続されている。

このような断路部Ａ及び開閉機構部Ｂの断面図を第５
図に示す。即ち、金属容器１内に断面部Ａが配設され、
可動接触子５は絶縁板７を介して開閉機構部Ｂに連結さ
れている。そして、開閉機構部Ｂの主軸12は、機構箱８
外に設けられた操作装置17に軸受け18と回転シール部22
を介して接続されている。

このように構成された接地装置においては、操作装置
17を駆動してその主軸12を回転させることにより、主軸
12に連結されたレバー10を介して可動接触子５を往復動
させ、可動接触子５を導体３上の固定接触子４に接触さ
せると、導体３〜固定接触子４〜可動接触子５〜集電子
６〜接地板13〜接地端子15の順で接地操作が行われる。

ところで、上記のような構成の従来の接触装置におい
ては、絶縁板７と金属容器１、機構箱８の間又、絶縁板
14は機構箱のそして、主軸12の回転シール部22とガス気
密の箇所が多く、その分ガス気密の精度が多く要求さ
れ、ガスリークの危険性も多くなる。さらには、絶縁板
７と絶縁板14の様に大気に露出する絶縁部が多く、絶縁
部の耐候性が要求され、最悪の場合、ゴミ、異物等によ
り、絶縁性能がなくなる危険性も含んでおり、ガス絶縁
接地装置として非常に好ましくないものとなる。

（発明が解決しようとする課題） 上記のように、従来のガス絶縁接地装置においては、
構造が複雑で、ガスシール部が多く、絶縁部が大気に露
出するという問題があった。

本発明の目的は、可動接触子のみをガスシール、絶縁
し、開閉機構ケース内に収納できる様に構成し、ガス気
密および絶縁性能を向上させ構造の単純化が計れるガス
絶縁接地装置を提供することにある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明のガス絶縁接地装置は可動接地子を絶縁物にて
構成したシールフランジにてガスシールおよび金属容器
との絶縁を行い、前記の部品を開閉機構ケース内に収納
したものである。

（作用） このように構成することにより、ガスシール部と絶縁
部の箇所を少なくでき、シール性及び絶縁性を向上させ
ることができる。

（実施例） 本発明のガス絶縁接地装置の一実施例を第１図及び第
２図を用いて説明する。

第１図は、その縦断面図、断路部Ａの具体的構成を示
す。即ち、金属容器１内に絶縁スペーサ２を介して導体
３が配設され、導体３にそれぞれ固定接触子４が設けら
れている。一方、金属容器１側には、前記各固定接触子
４と対向して可動接触子５が設けられ、これら固定接触
子４と可動接触子５とによって断路部Ａが構成されてい
る。

可動接触子５はガイド16とシール部19を有するシール
フランジ20を介して金属容器１外に金属容器１とシール
フランジ20にて絶縁されて導出されシールフランジ20上
の集電子６内に摺動自在に挿入されており、前記のシー
ルフランジ20は金属容器１にシール部材21にてガス気密
に取付けられ絶縁物にて構成されている。

金属容器１外部には金属容器１とガス区分された機構
箱８が設けられ、この機構箱８内は大気圧となってい
る。前記可動接触子５の基端部は、シールフランジ20の
シール部19を貫通して機構箱８内に挿入され、この機構
箱８に収納された開閉機構部Ｂに接続されている。即
ち、この開閉機構部Ｂにおいては、一例として、可動接
触子５の基端が絶縁継手９を介して、レバー10に回転自
在にピン11にて取付けられ、このレバー10が操作装置の
主軸12に連結されている。一方、この可動接触子５と接
触している集電子６は、シールフランジ20に接地板13を
介して支持されており、この接触板13が機構箱８の側面
に接続されている。

このような断路部Ａ及び開閉機構部Ｂの断面図を第２
図に示す。即ち、金属容器１内に断路部Ａが配設され、
可動接触子５はシールフランジ20を介して大気中の開閉
機構部Ｂに連結されている。そして、開閉機構部Ｂの主
軸12は、機構箱８外に設けられた操作装置17に軸受け18
を介して接続されている。

このように構成された接地装置においては、操作装置
17を駆動してその主軸12を回転させることにより、主軸
12に連結されたレバー10を介して可動接触子５を往復動
させ、可動接触子５を導体３上の固定接触子４に接触さ
せると、導体３〜固定接触子４〜可動接触子５〜集電子
６〜接地板13の順で接地操作が行われる。

この様に構成された本実施例においては可動接触子５
を直接に、絶縁物にて構成されたシールフランジ20によ
って、金属容器１からガスシールおよび絶縁して、金属
容器１内から大気中に導出し、さらに機構箱８内に前記
のシールフランジ20等を収納したことにより、ガスシー
ル部と絶縁部が減り、さらには絶縁部が機構箱８にてカ
バーされ絶縁部の耐候性が十分確保できるものとなる。

なお本実施例において第３図に示す様に可動接触子５
に突起部５′を設けて突起部５′とシールフランジ20間
に可動接触子５の受ける圧力をキャンセルするバネ部材
23を設け、接地開閉器の操作力の低減を計ることが可能
となる。

〔発明の効果〕

以上の通り、本発明によれば、ガスシール部と絶縁部
の箇所が少なくガスシール性および絶縁性の性能が向上
し、構造が簡単で装置全体が小型化され、しかも操作装
置の駆動力が低減されたガス絶縁接地装置の提供が可能
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のガス絶縁接地装置の一実施例を示す縦
断面図、第２図は第１図の接地装置の横断面図、第３図
は本発明のガス絶縁接地装置の他の実施例を示す縦断面
図、第４図は従来のガス絶縁装置を示す縦断面図、第５
図は第４図の接地装置の横断面図である。 １…金属容器、２…絶縁スペーサー、３…導体、４…固
定接触子、５…可動接触子、６…集電子、７…絶縁板、
８…機構箱、９…絶縁継手、10…レバー、11…接続ピ
ン、12…主軸、13…接地板、14…絶縁板、15…接地端
子、16…ガイド、17…操作装置、18…軸受け、19…シー
ル部、20…シールボックス、21…シール部材、22…回転
シール部、23…バネ部材、Ａ…断路部、Ｂ…開閉機構
部。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H02B 13/00 - 13/075

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に絶縁ガスを充填した金属容器内に配
   置した充電部に固定側接触部を設け、この固定側接触部
   を形成する固定接触子と接離自在の可動接触子を設け、
   この可動接触子を絶縁部材で形成され、前記金属容器外
   部に気密に取付けられたガスシールフランジを介して気
   密に導出させると共に、ガスシールフランジに可動接触
   子と摺動接触する集電子を設け、前記可動接触子の一端
   を一体に注形する絶縁継手を介して、タンク外部に設け
   られた開閉機構部に連結してなるガス絶縁接地装置。