JP2876535B2 - 抗菌性無機塗料組成物 - Google Patents
抗菌性無機塗料組成物Info
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- JP2876535B2 JP2876535B2 JP6212010A JP21201094A JP2876535B2 JP 2876535 B2 JP2876535 B2 JP 2876535B2 JP 6212010 A JP6212010 A JP 6212010A JP 21201094 A JP21201094 A JP 21201094A JP 2876535 B2 JP2876535 B2 JP 2876535B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C17/00—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
- C03C17/006—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character
- C03C17/008—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character comprising a mixture of materials covered by two or more of the groups C03C17/02, C03C17/06, C03C17/22 and C03C17/28
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- Organic Chemistry (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、クラックのない強固な
耐熱性塗膜を得ると共に、抗菌効果を有する無機塗料組
成物に関するものである。アルミ板、鋼板、スレートや
板ガラス等に塗布して各種用途の表面材を形成し、特に
病院や工場、厨房等での滅菌できる内装材に使用して優
れるものである。
耐熱性塗膜を得ると共に、抗菌効果を有する無機塗料組
成物に関するものである。アルミ板、鋼板、スレートや
板ガラス等に塗布して各種用途の表面材を形成し、特に
病院や工場、厨房等での滅菌できる内装材に使用して優
れるものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、ケイ酸アルカリ水溶液を結合剤と
した無機塗料組成物は、被塗物が熱的影響で歪みが起こ
るとガラス質の塗膜にほとんど微細なクラックが生じる
ため、インキ、ソース等がしみ込んでその汚れが落ち
ず、或いは薬品の滴下で品質が不良になる等の問題点が
あった。したがって、熱影響を受ける部位での使用や内
外装材等としての使用には不向きであった。
した無機塗料組成物は、被塗物が熱的影響で歪みが起こ
るとガラス質の塗膜にほとんど微細なクラックが生じる
ため、インキ、ソース等がしみ込んでその汚れが落ち
ず、或いは薬品の滴下で品質が不良になる等の問題点が
あった。したがって、熱影響を受ける部位での使用や内
外装材等としての使用には不向きであった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、耐熱
性に優れて微細なクラックを防止することで耐汚染性能
及び耐薬品性能を向上させると共に、塗膜の被覆力を強
くして薄い塗膜を可能にでき、さらに抗菌効果を保有す
る無機塗料組成物を提供するものである。
性に優れて微細なクラックを防止することで耐汚染性能
及び耐薬品性能を向上させると共に、塗膜の被覆力を強
くして薄い塗膜を可能にでき、さらに抗菌効果を保有す
る無機塗料組成物を提供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、アル
カリ金属シリケートに、ケイ酸カルシウム或いはリン酸
亜鉛を添加し、無機充填材として、コレマナイト（2Ca
O,3B２O３,5H２O）或いはウレキサイト（Na２O,2CaO,5B
２O３,16H２O）を主成分とした天然ガラスを平均粒径３
０μmで厚み１．０μm以下の微細な鱗片状として混合
し、さらに銀粉、銅粉、マグネシウム、亜鉛から選ばれ
る抗菌金属粉を混合した構成としている。また、炭化珪
素を混合した構成としてもよい。なお、厚み０．５μm
以下の極薄状のガラスフレークを配合してもよい。
カリ金属シリケートに、ケイ酸カルシウム或いはリン酸
亜鉛を添加し、無機充填材として、コレマナイト（2Ca
O,3B２O３,5H２O）或いはウレキサイト（Na２O,2CaO,5B
２O３,16H２O）を主成分とした天然ガラスを平均粒径３
０μmで厚み１．０μm以下の微細な鱗片状として混合
し、さらに銀粉、銅粉、マグネシウム、亜鉛から選ばれ
る抗菌金属粉を混合した構成としている。また、炭化珪
素を混合した構成としてもよい。なお、厚み０．５μm
以下の極薄状のガラスフレークを配合してもよい。
【０００５】ここで無機充填材として、コレマナイト
（2CaO,3B2O3,5H2O）或いはウレキサイト（Na2O,2CaO,5
B2O3,16H2O）を主成分とした天然ガラスを用いるのは、
コレマナイト或いはウレキサイトに含有するB2O3成分の
ガラス化により強固な塗膜が形成されるためである。な
お、他の天然ガラスにコレマナイト或いはウレキサイト
を混合させてもよいが、コレマナイト或いはウレキサイ
トの混合量は少なくとも無機充填材総量の約１０重量％
を必要とし、最適は３０重量％以上である。
（2CaO,3B2O3,5H2O）或いはウレキサイト（Na2O,2CaO,5
B2O3,16H2O）を主成分とした天然ガラスを用いるのは、
コレマナイト或いはウレキサイトに含有するB2O3成分の
ガラス化により強固な塗膜が形成されるためである。な
お、他の天然ガラスにコレマナイト或いはウレキサイト
を混合させてもよいが、コレマナイト或いはウレキサイ
トの混合量は少なくとも無機充填材総量の約１０重量％
を必要とし、最適は３０重量％以上である。
【０００６】また、コレマナイト或いはウレキサイトを
含有した無機充填材の配合量は、ノンアスベスト板、セ
メント製品、石綿スレート板等の被塗物によって異な
り、歪みの大きな被塗物には多く配合し、吸水率の大き
な被塗物は少なく配合し、バインダーとしてのアルカリ
金属シリケート１００重量部に対して５〜２００重量部
と広い範囲で配合調整できるのである。なお、天然ガラ
スを平均粒径３０μｍで厚み１．０μｍ以下の鱗片状と
したのは、良好に混在できると共に、被覆力の強い塗膜
とするためである。
含有した無機充填材の配合量は、ノンアスベスト板、セ
メント製品、石綿スレート板等の被塗物によって異な
り、歪みの大きな被塗物には多く配合し、吸水率の大き
な被塗物は少なく配合し、バインダーとしてのアルカリ
金属シリケート１００重量部に対して５〜２００重量部
と広い範囲で配合調整できるのである。なお、天然ガラ
スを平均粒径３０μｍで厚み１．０μｍ以下の鱗片状と
したのは、良好に混在できると共に、被覆力の強い塗膜
とするためである。
【０００７】さらに、抗菌金属粉を添加するのは塗膜層
に抗菌効果を保有させるためであり、銀、銅、マグネシ
ウム、亜鉛等の粉状体を用い、アルカリ金属シリケート
１００重量部に対して０．４〜５重量部混合するもの
で、好ましくは０．５〜４重量部である。これより少な
いと、抗菌効果が弱くなり、５重量部より多くても抗菌
効果があまり変わらず、顔料の発色に悪い影響をおよぼ
して鮮明な発色とならないと共に、コスト高になるので
ある。特に、銀粉及び銅粉が４重量部を超えると塗膜が
強い黄味をおびて所定の色とならないのである。
に抗菌効果を保有させるためであり、銀、銅、マグネシ
ウム、亜鉛等の粉状体を用い、アルカリ金属シリケート
１００重量部に対して０．４〜５重量部混合するもの
で、好ましくは０．５〜４重量部である。これより少な
いと、抗菌効果が弱くなり、５重量部より多くても抗菌
効果があまり変わらず、顔料の発色に悪い影響をおよぼ
して鮮明な発色とならないと共に、コスト高になるので
ある。特に、銀粉及び銅粉が４重量部を超えると塗膜が
強い黄味をおびて所定の色とならないのである。
【０００８】また、炭化珪素を混合するのは耐熱性を与
えるためであり、アルカリ金属シリケート１００重量部
に対して７〜６０重量部混合するもので、好ましくは２
５〜４０重量部である。７重量部未満では耐熱効果が不
良であり、６０重量部以上混合すれば高粘度になって塗
料の性状が不良になるのである。
えるためであり、アルカリ金属シリケート１００重量部
に対して７〜６０重量部混合するもので、好ましくは２
５〜４０重量部である。７重量部未満では耐熱効果が不
良であり、６０重量部以上混合すれば高粘度になって塗
料の性状が不良になるのである。
【０００９】なお、厚み０．５μｍ以下の極薄フレーク
状のガラスフレークを混合すれば、ケイカル板のよう
に、軽量で吸水率が高く熱歪みの大きい被塗物に対して
被覆力をより強くして安定した強固な塗膜を平均２０μ
ｍ以下の薄膜に形成するためであり、１〜３０重量部の
混合が適当である。厚み０．５μｍ以上のガラスフレー
クでは安定強固な薄膜とならないのである。
状のガラスフレークを混合すれば、ケイカル板のよう
に、軽量で吸水率が高く熱歪みの大きい被塗物に対して
被覆力をより強くして安定した強固な塗膜を平均２０μ
ｍ以下の薄膜に形成するためであり、１〜３０重量部の
混合が適当である。厚み０．５μｍ以上のガラスフレー
クでは安定強固な薄膜とならないのである。
【００１０】
【作用】本発明によると、コレマナイト（2CaO,3B2O3,5
H2O）或いはウレキサイト（Na2O,2CaO,5B2O3,16H2O）の
B2O3成分のガラス化により強固な塗膜が形成されるので
あり、それらが鱗片状であるため良好に混在されて薄い
塗膜を形成できるのである。また、塗膜面は、鱗片状ガ
ラスにより、深みのあるメタリック調の仕上げができ、
高級感のある化粧板を形成できるのである。
H2O）或いはウレキサイト（Na2O,2CaO,5B2O3,16H2O）の
B2O3成分のガラス化により強固な塗膜が形成されるので
あり、それらが鱗片状であるため良好に混在されて薄い
塗膜を形成できるのである。また、塗膜面は、鱗片状ガ
ラスにより、深みのあるメタリック調の仕上げができ、
高級感のある化粧板を形成できるのである。
【００１１】さらに、抗菌金属粉の混合により抗菌作用
のある塗膜面となり、病院等での内装材として用いれば
滅菌効果が生じて衛生面に良好である。また、炭化珪素
の混合により、耐熱性が優れるもので、抗菌作用と相俟
って工場や厨房での内装材の使用が図れるのである。
のある塗膜面となり、病院等での内装材として用いれば
滅菌効果が生じて衛生面に良好である。また、炭化珪素
の混合により、耐熱性が優れるもので、抗菌作用と相俟
って工場や厨房での内装材の使用が図れるのである。
【００１２】
【実施例１】ケイ酸ナトリウム５０重量部、ケイ酸リチ
ウム５０重量部、硬化剤としてケイ酸カルシウム５重量
部、平均粒径３０μmで厚み１．０μm以下の鱗片状とし
たコレマナイト２００重量部、顔料として酸化チタン２
４重量部とチタン黄１重量部、さらに極薄厚み０．５μ
m以下のガラスフレーク５重量部、金属粉として銀粉２
重量部と銅粉１重量部、炭化珪素１０重量部とを水１５
０部と共にボールミルで３時間粉砕混合して本例塗料の
実施例１−１を得た。これを厚み０．４mmの亜鉛メッキ
鋼板にスプレー塗装し、２５０゜Ｃの熱風で２０分乾燥
して厚み２３μmの塗膜を得た。
ウム５０重量部、硬化剤としてケイ酸カルシウム５重量
部、平均粒径３０μmで厚み１．０μm以下の鱗片状とし
たコレマナイト２００重量部、顔料として酸化チタン２
４重量部とチタン黄１重量部、さらに極薄厚み０．５μ
m以下のガラスフレーク５重量部、金属粉として銀粉２
重量部と銅粉１重量部、炭化珪素１０重量部とを水１５
０部と共にボールミルで３時間粉砕混合して本例塗料の
実施例１−１を得た。これを厚み０．４mmの亜鉛メッキ
鋼板にスプレー塗装し、２５０゜Ｃの熱風で２０分乾燥
して厚み２３μmの塗膜を得た。
【００１３】塗膜面は、鱗片状ガラスにより、深みのあ
るメタリック調の仕上げができ、高級感のある化粧板を
形成できたのである。この塗膜のクラック検査、耐熱性
能、抗菌性能の結果を、他例１−２〜７と共に表１に示
す。なお、クラック検査は耐煮沸試験８時間後の塗膜の
クラックの有無を検査した。また、耐熱性能は電気炉雰
囲気中で１０時間連続加熱し、外観変化のない状態温度
を測定した。さらに、抗菌性能は、試料に大腸菌及び黄
色ブドウ球菌の懸濁液を１m/m滴下し３７゜Ｃで２４時
間培養し、２４時間後の生残菌数（個／ml）を菌数測定
用培地を用いて平板希釈法により測定した。これによる
と、耐熱性能に優れ、また、大腸菌及び黄色ブドウ球菌
が極めて微量に残存しているものもあるが、２４時間以
上ではさらに減少するものであり、抗菌性能に優れる結
果が得られた。なお、密着性能実験等の物性試験の結果
を表２に示す。また、耐薬品性能と耐汚染性能の試験結
果を表３に示す。
るメタリック調の仕上げができ、高級感のある化粧板を
形成できたのである。この塗膜のクラック検査、耐熱性
能、抗菌性能の結果を、他例１−２〜７と共に表１に示
す。なお、クラック検査は耐煮沸試験８時間後の塗膜の
クラックの有無を検査した。また、耐熱性能は電気炉雰
囲気中で１０時間連続加熱し、外観変化のない状態温度
を測定した。さらに、抗菌性能は、試料に大腸菌及び黄
色ブドウ球菌の懸濁液を１m/m滴下し３７゜Ｃで２４時
間培養し、２４時間後の生残菌数（個／ml）を菌数測定
用培地を用いて平板希釈法により測定した。これによる
と、耐熱性能に優れ、また、大腸菌及び黄色ブドウ球菌
が極めて微量に残存しているものもあるが、２４時間以
上ではさらに減少するものであり、抗菌性能に優れる結
果が得られた。なお、密着性能実験等の物性試験の結果
を表２に示す。また、耐薬品性能と耐汚染性能の試験結
果を表３に示す。
【００１４】
【表１】
【００１５】
【表２】
【００１６】
【表３】
【００１７】
【実施例２】ケイ酸ナトリウム７０重量部、ケイ酸リチ
ウム３０重量部、硬化剤としてリン酸亜鉛７重量部、ケ
イ酸カルシウム１２重量部、平均粒径３０μmで厚み
１．０μm以下の鱗片状としたコレマナイト１４重量部
とウレキサイト３重量部、顔料として酸化チタン２０重
量部とチタン黄０．３重量部、さらに極薄厚み０．５μ
m以下のガラスフレーク１重量部、金属粉として銀粉
０．５重量部と亜鉛粉１重量部、炭化珪素１５重量部と
を水１５０部と共にボールミルで５時間粉砕混合して本
例塗料の実施例２−１を得た。これを厚み２mmのアルミ
ニウム板にスプレー塗装し、１８０゜Ｃの熱風で２２分
乾燥して厚み２５μmの塗膜を得た。この耐熱性能及び
抗菌性能の実験結果を他例２−２〜７と共に表４に示
す。これによると、耐熱性能及び抗菌性能に優れる結果
が得られた。密着性能実験等の物性試験結果、耐薬品性
能と耐汚染性能の試験結果は実施例１と同様に良好であ
った。
ウム３０重量部、硬化剤としてリン酸亜鉛７重量部、ケ
イ酸カルシウム１２重量部、平均粒径３０μmで厚み
１．０μm以下の鱗片状としたコレマナイト１４重量部
とウレキサイト３重量部、顔料として酸化チタン２０重
量部とチタン黄０．３重量部、さらに極薄厚み０．５μ
m以下のガラスフレーク１重量部、金属粉として銀粉
０．５重量部と亜鉛粉１重量部、炭化珪素１５重量部と
を水１５０部と共にボールミルで５時間粉砕混合して本
例塗料の実施例２−１を得た。これを厚み２mmのアルミ
ニウム板にスプレー塗装し、１８０゜Ｃの熱風で２２分
乾燥して厚み２５μmの塗膜を得た。この耐熱性能及び
抗菌性能の実験結果を他例２−２〜７と共に表４に示
す。これによると、耐熱性能及び抗菌性能に優れる結果
が得られた。密着性能実験等の物性試験結果、耐薬品性
能と耐汚染性能の試験結果は実施例１と同様に良好であ
った。
【００１８】
【表４】
【００１９】
【実施例３】ケイ酸ナトリウム６０重量部、ケイ酸リチ
ウム４０重量部、硬化剤としてリン酸亜鉛８重量部、ケ
イ酸カルシウム１１重量部、平均粒径３０μmで厚み
１．０μm以下の鱗片状としたコレマナイト３０重量
部、顔料として酸化チタン２１重量部とチタン黄１重量
部と、極薄厚み０．５μm以下のガラスフレーク６重量
部、金属粉として銀粉０．３重量部とマグネシウム粉
０．２重量部、炭化珪素１１重量部とを水１５０部と共
にボールミルで７時間粉砕混合して本例塗料の実施例３
−１を得た。これを厚み４mmのスレート板に塗装し、２
１０゜Ｃの熱風で３０分乾燥して厚み３１μmの塗膜を
得た。この耐熱性能及び抗菌性能の実験結果を他例３−
２〜７と共に表５に示す。これによると、耐熱性能に優
れ、また、大腸菌及び黄色ブドウ球菌が極めて微量に残
存しているものもあるが、２４時間以上ではさらに減少
するものであり、抗菌性能に優れる結果が得られた。密
着性能実験等の物性試験結果、耐薬品性能と耐汚染性能
の試験結果は実施例１と同様に良好であった。
ウム４０重量部、硬化剤としてリン酸亜鉛８重量部、ケ
イ酸カルシウム１１重量部、平均粒径３０μmで厚み
１．０μm以下の鱗片状としたコレマナイト３０重量
部、顔料として酸化チタン２１重量部とチタン黄１重量
部と、極薄厚み０．５μm以下のガラスフレーク６重量
部、金属粉として銀粉０．３重量部とマグネシウム粉
０．２重量部、炭化珪素１１重量部とを水１５０部と共
にボールミルで７時間粉砕混合して本例塗料の実施例３
−１を得た。これを厚み４mmのスレート板に塗装し、２
１０゜Ｃの熱風で３０分乾燥して厚み３１μmの塗膜を
得た。この耐熱性能及び抗菌性能の実験結果を他例３−
２〜７と共に表５に示す。これによると、耐熱性能に優
れ、また、大腸菌及び黄色ブドウ球菌が極めて微量に残
存しているものもあるが、２４時間以上ではさらに減少
するものであり、抗菌性能に優れる結果が得られた。密
着性能実験等の物性試験結果、耐薬品性能と耐汚染性能
の試験結果は実施例１と同様に良好であった。
【００２０】
【表５】
【００２１】
【実施例４】ケイ酸ナトリウム７０重量部、ケイ酸リチ
ウム３０重量部、硬化剤としてリン酸亜鉛６重量部、ケ
イ酸カルシウム７重量部、平均粒径３０μmで厚み１．
０μm以下の鱗片状としたウレキサイト５重量部、顔料
として酸化チタン３０重量部とグリン色１０重量部と、
極薄厚み０．５μm以下のガラスフレーク７重量部、金
属粉として銀粉２重量部、炭化珪素２５重量部とを水１
５０部と共にボールミルで７時間粉砕混合して本例塗料
の実施例４−１を得た。これを厚み４mmの板ガラスに塗
装し、２００゜Ｃの熱風で２０分乾燥して厚み１６μm
の塗膜を得た。この耐熱性能及び抗菌性能の実験結果を
他例４−２〜７と共に表６に示す。これによると、耐熱
性能に優れ、また、大腸菌及び黄色ブドウ球菌が極めて
微量に残存しているものもあるが、２４時間以上ではさ
らに減少するものであり、抗菌性能に優れる結果が得ら
れた。さらに密着性能実験等の物性試験結果、耐薬品性
能と耐汚染性能の試験結果は実施例１と同様に良好であ
った。
ウム３０重量部、硬化剤としてリン酸亜鉛６重量部、ケ
イ酸カルシウム７重量部、平均粒径３０μmで厚み１．
０μm以下の鱗片状としたウレキサイト５重量部、顔料
として酸化チタン３０重量部とグリン色１０重量部と、
極薄厚み０．５μm以下のガラスフレーク７重量部、金
属粉として銀粉２重量部、炭化珪素２５重量部とを水１
５０部と共にボールミルで７時間粉砕混合して本例塗料
の実施例４−１を得た。これを厚み４mmの板ガラスに塗
装し、２００゜Ｃの熱風で２０分乾燥して厚み１６μm
の塗膜を得た。この耐熱性能及び抗菌性能の実験結果を
他例４−２〜７と共に表６に示す。これによると、耐熱
性能に優れ、また、大腸菌及び黄色ブドウ球菌が極めて
微量に残存しているものもあるが、２４時間以上ではさ
らに減少するものであり、抗菌性能に優れる結果が得ら
れた。さらに密着性能実験等の物性試験結果、耐薬品性
能と耐汚染性能の試験結果は実施例１と同様に良好であ
った。
【００２２】
【表６】
【００２３】
【実施例５】ケイ酸ナトリウム１００重量部、硬化剤と
してリン酸亜鉛３重量部、ケイ酸カルシウム１０重量
部、平均粒径３０μmで厚み１．０μm以下の鱗片状とし
たコレマナイト１２５重量部とウレキサイト１０重量
部、顔料として酸化チタン１０重量部と酸化クロム１重
量部と、極薄厚み０．５μm以下のガラスフレーク１重
量部、金属粉として銀粉２重量部、炭化珪素１５重量部
とを水１５０部と共にボールミルで５時間粉砕混合して
本例塗料の実施例５−１を得た。これを厚み２mmのステ
ンレス板に塗装し、２００゜Ｃの熱風で２０分乾燥して
厚み２０μmの塗膜を得た。この耐熱性能及び抗菌性能
の実験結果を他例５−２〜７と共に表７に示す。また、
大腸菌及び黄色ブドウ球菌が極めて微量に残存している
ものもあるが、２４時間以上ではさらに減少するもので
あり、抗菌性能に優れる結果が得られた。さらに密着性
能実験等の物性試験結果、耐薬品性能と耐汚染性能の試
験結果は実施例１と同様に良好であった。
してリン酸亜鉛３重量部、ケイ酸カルシウム１０重量
部、平均粒径３０μmで厚み１．０μm以下の鱗片状とし
たコレマナイト１２５重量部とウレキサイト１０重量
部、顔料として酸化チタン１０重量部と酸化クロム１重
量部と、極薄厚み０．５μm以下のガラスフレーク１重
量部、金属粉として銀粉２重量部、炭化珪素１５重量部
とを水１５０部と共にボールミルで５時間粉砕混合して
本例塗料の実施例５−１を得た。これを厚み２mmのステ
ンレス板に塗装し、２００゜Ｃの熱風で２０分乾燥して
厚み２０μmの塗膜を得た。この耐熱性能及び抗菌性能
の実験結果を他例５−２〜７と共に表７に示す。また、
大腸菌及び黄色ブドウ球菌が極めて微量に残存している
ものもあるが、２４時間以上ではさらに減少するもので
あり、抗菌性能に優れる結果が得られた。さらに密着性
能実験等の物性試験結果、耐薬品性能と耐汚染性能の試
験結果は実施例１と同様に良好であった。
【００２４】
【表７】
【００２５】このように、すべての実施例とも、夫々の
塗装した材質に応じて高い耐熱性能が得られると共に、
大腸菌及び黄色ブドウ球菌に対する良好な抗菌力が得ら
れ、また、耐煮沸試験８時間後の塗膜にクラック発生が
なく、二次密着性能（ゴバン目テープテスト）も良好で
あった。また、耐水試験や耐候性、耐熱性等も優れてい
たのである。さらに、クラックが生じないことから耐薬
品性能、耐汚染性能が良好となったのである。
塗装した材質に応じて高い耐熱性能が得られると共に、
大腸菌及び黄色ブドウ球菌に対する良好な抗菌力が得ら
れ、また、耐煮沸試験８時間後の塗膜にクラック発生が
なく、二次密着性能（ゴバン目テープテスト）も良好で
あった。また、耐水試験や耐候性、耐熱性等も優れてい
たのである。さらに、クラックが生じないことから耐薬
品性能、耐汚染性能が良好となったのである。
【００２６】なお、次に前記の実施例から炭化珪素と抗
菌金属粉の混合量を増減変化した実施例６−１乃至７を
表８に示す。実施例６−１と６−２は、実施例１−１と
１−２を基本とし、亜鉛メッキ鋼板に塗装したものであ
る。実施例６−３と６−４は、実施例２−２と２−６を
基本とし、アルミ板に塗装したものである。実施例６−
５と６−６は、実施例３−３と３−５を基本とし、スレ
ート板に塗装したものである。実施例６−７は、実施例
４−３を基本とし、板ガラスに塗装したものである。い
ずれも抗菌金属粉の添加量は、アルカリ金属シリケート
１００重量部に対して０．４〜５重量部の範囲が使用で
き、０．４重量部以下では抗菌効果が不良であり、５重
量部より多い場合は抗菌効果は良好であるが、鮮明な発
色が得られなかった。また、炭化珪素の添加量は耐熱性
を与えるためであり、アルカリ金属シリケート１００重
量部に対して７重量部未満では耐熱温度が３５０゜Ｃ以
下と不良であり、６０重量部以上混合すれば高粘度にな
って塗料の性状が不良になったのである。
菌金属粉の混合量を増減変化した実施例６−１乃至７を
表８に示す。実施例６−１と６−２は、実施例１−１と
１−２を基本とし、亜鉛メッキ鋼板に塗装したものであ
る。実施例６−３と６−４は、実施例２−２と２−６を
基本とし、アルミ板に塗装したものである。実施例６−
５と６−６は、実施例３−３と３−５を基本とし、スレ
ート板に塗装したものである。実施例６−７は、実施例
４−３を基本とし、板ガラスに塗装したものである。い
ずれも抗菌金属粉の添加量は、アルカリ金属シリケート
１００重量部に対して０．４〜５重量部の範囲が使用で
き、０．４重量部以下では抗菌効果が不良であり、５重
量部より多い場合は抗菌効果は良好であるが、鮮明な発
色が得られなかった。また、炭化珪素の添加量は耐熱性
を与えるためであり、アルカリ金属シリケート１００重
量部に対して７重量部未満では耐熱温度が３５０゜Ｃ以
下と不良であり、６０重量部以上混合すれば高粘度にな
って塗料の性状が不良になったのである。
【００２７】
【表８】
【００２８】
【発明の効果】本発明の請求項１によると、無機充填材
として、コレマナイト或いはウレキサイトを含有した天
然ガラスを微細な鱗片状としているためそのB2O3成分の
ガラス化によって被覆力が向上し、被塗物との密着が促
進して強固な塗膜となり、クラックの発生がないことか
ら耐薬品性能及び耐汚染性能も良好な塗膜が得られ、さ
ら抗菌作用を有する塗膜となる効果が大きく、特に病院
や工場等での滅菌できる内装材の表面塗装に使用して優
れ、深みのあるメタリック調で高級感のある化粧板を形
成できるのである。
として、コレマナイト或いはウレキサイトを含有した天
然ガラスを微細な鱗片状としているためそのB2O3成分の
ガラス化によって被覆力が向上し、被塗物との密着が促
進して強固な塗膜となり、クラックの発生がないことか
ら耐薬品性能及び耐汚染性能も良好な塗膜が得られ、さ
ら抗菌作用を有する塗膜となる効果が大きく、特に病院
や工場等での滅菌できる内装材の表面塗装に使用して優
れ、深みのあるメタリック調で高級感のある化粧板を形
成できるのである。
【００２９】請求項２のものでは、各種被塗物を問わず
広い範囲で良好な塗膜が得られ、請求項３では、一層被
覆力が大きくなるため２０μｍ以下の薄膜でも充分塗膜
効果があることから塗料の節約もでき安価となる。請求
項４では、クラックの発生がないことから耐薬品性能及
び耐汚染性能も良好な塗膜が得られ、さら抗菌作用を有
する耐熱性に優れる塗膜となる効果が大きく、特に工場
等での滅菌できる内装材の表面塗装に使用して優れ、深
みのあるメタリック調で高級感のある化粧板を形成でき
るのである。請求項５のものでは、各種被塗物を問わず
広い範囲で良好な塗膜が得られ、請求項６では、一層被
覆力が大きくなるため２０μｍ以下の薄膜でも充分塗膜
効果があることから塗料の節約もでき安価となる。
広い範囲で良好な塗膜が得られ、請求項３では、一層被
覆力が大きくなるため２０μｍ以下の薄膜でも充分塗膜
効果があることから塗料の節約もでき安価となる。請求
項４では、クラックの発生がないことから耐薬品性能及
び耐汚染性能も良好な塗膜が得られ、さら抗菌作用を有
する耐熱性に優れる塗膜となる効果が大きく、特に工場
等での滅菌できる内装材の表面塗装に使用して優れ、深
みのあるメタリック調で高級感のある化粧板を形成でき
るのである。請求項５のものでは、各種被塗物を問わず
広い範囲で良好な塗膜が得られ、請求項６では、一層被
覆力が大きくなるため２０μｍ以下の薄膜でも充分塗膜
効果があることから塗料の節約もでき安価となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C09D 5/14 C09D 1/02
Claims (6)
- 【請求項１】 アルカリ金属シリケートに、ケイ酸カル
シウム或いはリン酸亜鉛を添加し、無機充填材として、
コレマナイト（2CaO,3B２O３,5H２O）或いはウレキサイ
ト（Na２O,2CaO,5B２O３,16H２O）を主成分とした天然
ガラスを平均粒径３０μmで厚み１．０μm以下の微細な
鱗片状として混合し、さらに銀粉、銅粉、マグネシウ
ム、亜鉛から選ばれる抗菌金属粉を混合したことを特徴
とする抗菌性無機塗料組成物。 - 【請求項２】 アルカリ金属シリケート１００重量部
に、ケイ酸カルシウム或いはリン酸亜鉛を５〜７０重量
部添加し、無機充填材のコレマナイト或いはウレキサイ
トの鱗片状天然ガラスを５〜２００重量部混合し、さら
に銀粉、銅粉、マグネシウム、亜鉛から選ばれる抗菌金
属粉を０．５〜４重量部混合した請求項１の抗菌性無機
塗料組成物。 - 【請求項３】厚み０．５μm以下の極薄状のガラスフレ
ークを配合した請求項１の抗菌性無機塗料組成物。 - 【請求項４】 アルカリ金属シリケートに、ケイ酸カル
シウム或いはリン酸亜鉛を添加し、無機充填材として、
コレマナイト（2CaO,3B２O３,5H２O）或いはウレキサイ
ト（Na２O,2CaO,5B２O３,16H２O）を主成分とした天然
ガラスを平均粒径３０μmで厚み１．０μm以下の微細な
鱗片状として混合し、さらに銀粉、銅粉、マグネシウ
ム、亜鉛から選ばれる抗菌金属粉を混合すると共に、炭
化珪素を混合したことを特徴とする抗菌性無機塗料組成
物。 - 【請求項５】 アルカリ金属シリケート１００重量部
に、ケイ酸カルシウム或いはリン酸亜鉛を５〜７０重量
部添加し、無機充填材のコレマナイト或いはウレキサイ
トの鱗片状天然ガラスを５〜２００重量部混合し、さら
に銀粉、銅粉、マグネシウム、亜鉛から選ばれる抗菌金
属粉を０．５〜４重量部混合すると共に、炭化珪素を７
〜６０重量部混合した請求項４の抗菌性無機塗料組成
物。 - 【請求項６】厚み０．５μm以下の極薄状のガラスフレ
ークを配合した請求項４の抗菌性無機塗料組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6212010A JP2876535B2 (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 抗菌性無機塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6212010A JP2876535B2 (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 抗菌性無機塗料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0860040A JPH0860040A (ja) | 1996-03-05 |
| JP2876535B2 true JP2876535B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=16615394
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6212010A Expired - Fee Related JP2876535B2 (ja) | 1994-08-12 | 1994-08-12 | 抗菌性無機塗料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2876535B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| TWI230186B (en) | 1998-10-19 | 2005-04-01 | Toto Ltd | Antifouling material and process for producing the same, and coating composition for said material |
| JP2003082326A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-19 | Dynic Corp | 油類回収用皮膜及びその皮膜を形成するための塗料組成物 |
| JP4989886B2 (ja) * | 2005-12-21 | 2012-08-01 | 有限会社ペイントスタッフ | 無機系塗装膜を備える物体の製造方法 |
| DE102006014095A1 (de) * | 2006-03-24 | 2007-09-27 | Merck Patent Gmbh | Glasplättchen und deren Verwendung als transparenter Füllstoff |
| KR100866044B1 (ko) * | 2006-04-26 | 2008-11-03 | 권우상 | 은(銀)이온제가 함유된 고경도 항균성 무기질도료를 도포 코팅한 씽크 |
| WO2016185960A1 (ja) * | 2015-05-15 | 2016-11-24 | 三菱電機株式会社 | 抗菌性被膜、それを備えた物品、抗菌性被膜の形成方法並びに抗菌性被膜形成用の塗布液 |
| JP6461050B2 (ja) * | 2016-06-28 | 2019-01-30 | エスシージー ケミカルズ カンパニー，リミテッド | 高放射率コーティング組成物およびその製造プロセス |
| CN106283697A (zh) * | 2016-08-05 | 2017-01-04 | 李红玉 | 一种室内建筑装修墙布墙纸阻燃抗菌涂层 |
| WO2020195907A1 (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 中国塗料株式会社 | 防汚塗料組成物 |
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-
1994
- 1994-08-12 JP JP6212010A patent/JP2876535B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0860040A (ja) | 1996-03-05 |
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