JP2873328B2 - 試験信号発生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、被試験装置を試験するために使用する試験
信号を発生するための試験信号発生装置、特にテスト・
パターン信号（試験信号）にポジジョン・カーソル信号
を挿入すると共に、トリガ信号を発生させる試験信号発
生装置に関する。なお、ポジション・カーソル信号によ
り、被試験装置の出力信号を観察するモニタ装置上でト
リガ位置を識別できると共に、上記モニタ装置が表示す
る映像をオシロスコープやその他の適切な波形表示装置
がトリガ信号を用いて厳密に検査できるようにしたもの
である。

［従来の技術］ 被試験装置の試験では、既知のテスト・パターン信号
をこの被試験装置に与え、この装置の出力信号を観測し
て異常の有無を判断する。テレビジョン・システムにお
いて、被試験装置は、テレビ受信機，ビデオ・スイッチ
ャー，ビデオ・プロセッサなどである。また、これら被
試験装置から出力される出力信号を観測するための波形
表示装置は、ピクチャ・モニタ及びオシロスコープであ
る。被試験装置が発生する処理信号は、予想テスト・パ
ターンと違った異常なパターンとしてモニタに表示され
るかもしれない。

［発明が解決しようとする課題］ このため、異常の位置を識別し、この異常の位置周辺
における波形を観測するための手段が必要となる。

したがって、本発明の目的は、テスト・パターン信号
にポジション・カーソル信号を挿入すると共に、対応す
るトリガ信号を発生する試験信号発生装置を提供するこ
とである。

［課題を解決するための手段及び作用］ 本発明によれば、ポジション・カーソルを表示する場
合、ポジション・カーソルの位置を変更することができ
る。試験信号発生装置は、オシロスコープの水平掃引を
トリガするために使用されるトリガ信号もポジション・
カーソルの位置で発生する。ポジション・カーソル信号
を含むテスト・パターン信号は被試験装置に与えられ、
この被試験装置の出力信号はピクチャー・モニタ及びオ
シロスコープに表示される。表示装置（ピクチャー・モ
ニタ）において、異常が表示される直前の時点にポジシ
ョン・カーソルの位置を設定する。よって、オシロスコ
ープがトリガされると、上記ポジション・カーソルによ
り識別されるトリガ点周辺における、被試験装置から出
力されたテスト・パターンの波形が表示される。

本発明の目的、効果、及び他の新規な特徴は、以下の
詳細な説明及び添付の図面から明らかであろう。

［実施例］ 第２図は、本発明に関わる試験信号発生装置の例を使
用して被試験装置の試験を行う場合の構成を示すブロッ
ク図である。この構成では、既知のテスト・パターンに
より被試験装置（10）の試験を行う、試験信号発生装置
（12）は、ポジション・カーソル（13）を含むテスト・
パターン信号を被試験装置（10）に出力するとともに、
ポジション・カーソルに対応するトリガ信号も出力す
る。このトリガ信号は、オシロスコープ（14）をトリガ
するために使用される。被試験装置（10）の出力信号
は、ピクチャー・モニタ（16）及びオシロスコープ（1
4）に入力される。操作者の操作により、ポジション・
カーソル（13）は、ピクチャー・モニタ（16）の表示画
面上の所望の位置に移動する。トリガ信号が入力される
と、オシロスコープ（14）は、被試験装置（10）の出力
波形におけるポジション・カーソル（13）で識別された
位置に対応する点から水平掃引をトリガする。したがっ
て、操作者は、被試験装置（10）から出力された、ポジ
ション・カーソル（13）付近の波形だけを観測する。

第１図（Ａ），（Ｂ），（Ｄ）は、本発明に関わるポ
ジション・カーソルを発生する試験信号発生装置（12）
の部分を示すブロック図、第１図（Ｃ）は、第１図
（Ｂ）に対応するタイム・チャートである。第１図
（Ａ）に示すように、種々の操作制御信号源，例えば、
ロータリー・ノブ（24），押しボタン（22）などからの
操作入力信号を受けるマイクロプロセッサ（20）により
試験信号発生装置（12）の制御が行われる。マイクロプ
ロセッサ（20）は、操作入力信号に応じて種々の命令，
データ，及びタイミング信号を出力する。第１図（Ｂ）
に示すように、カウンタ（カウンタ手段）（30）は、試
験信号発生装置（12）の内部のタイミイング回路（図示
せず）から適切なタイミング信号，例えば、垂直クロッ
ク信号VCLK,又は水平クロック信号HCLKを受けると共
に、一組の比較器，すなわち、第１比較器（32）及び第
２比較器（34）に計数出力信号を与える。マイクロプロ
セッサ（20）は、特定のポジション・カーソルの開始及
び終了位置に対応する適切なデータLDSTRT及びLDENDを
ロード信号LDに応じてそれぞれ第１比較器（32）及び第
２比較器（34）にロードする。

第１図（Ｃ）は、第１図（Ｂ）に対応するタイム・チ
ャートである。カウンタ（30）の計数出力の値が上述の
データLDSTRTに等しいことを第１比較器（32）が検出す
ると、第１比較器（32）の出力信号Ａの状態は「０」か
ら「１」に変化する。カウンタ（30）の計数出力の値が
上述のデータLDENDに等しいことを第２比較器（34）が
検出すると、第２比較器（34）の出力信号Ｂの状態は
「１」から「０」に変化する。第１及び第２比較器（3
2），（34）の出力信号は、アンド・ゲート（36）に入
力される。アンド・ゲート（36）は、発生された特定の
ポジション・カーソル信号VCURSOR（垂直カーソル）又
はHCURSOR（水平カーソル）のどちらか一方に相当する
ポジション・カーソル出力信号（カーソル選択出力信
号）Ｃを発生する。ポジション・カーソル出力信号Ｃが
出力されている時間幅（カーソル幅）は、上述のデータ
LDSTRT及びLDENDの差に対応する。以上、第１図
（Ｂ），（Ｃ）で説明したように、ポジション・カーソ
ル信号が発生される。なお、比較器（32）及び（34）並
びにアンド・ゲート（36）は、カーソル出力手段を構成
する。なお、第１図（Ｂ）の回路は、垂直カーソル及び
水平カーソル用の夫々の回路に対し、別々の設けられて
いることに留意されたい。また、RSTは、リセット信号
である。

第１図（Ｄ）に示すように、発生したポジション・カ
ーソル信号VCURSOR及びHCURSORは、オア・ゲート（40）
及びアンド・ゲート（42）の両方に入力される。オア・
ゲート（40）の出力信号はマルチプレクサ（切換手段）
（44）の選択端子SELに入力される。操作者の操作によ
り選択されたテスト・パターンに一致して試験信号発生
装置（12）内のパターン発生回路（図示せず）から出力
される映像信号（デジタル・テスト・パターン）VIDEO
と、カーソル色値（ポジション・カーソル信号）CCOLOR
とが、カーソル挿入手段であるマルチプレクサ（44）へ
入力される。なお、カーソル色値は、マイクロプロセッ
サ（20）がロード信号LOADによりラッチ（46）にロード
している。マルチプレクサ（44）の出力信号，すなわ
ち、映像パターンVIDEO又はカーソル色値CCOLORは、被
試験装置（10）に入力される前にデジタル・アナログ変
換器（DAC）（48）によりアナログ信号に変換される。
アンド・ゲート（42）からの出力信号と、特定のポジシ
ョン・カーソル信号HCURSOR及びVCURSORとが、マイクロ
プロセッサ（20）からの制御信号CTLにより制御される
スイッチ（50）に入力される。このスイッチ（50）の出
力信号は、オシロスコープ（14）に入力されるトリガ信
号となる、すなわち、アンド・ゲート（42）及びスイッ
チ（50）が、トリガ発生手段を構成している。したがっ
て、オシロスコープ（14）は、ポジション・カーソル信
号VCURSOR又はHCURSORの発生により、又はこれら２つの
ポジション・カーソル信号の同時発生によりトリガされ
る。映像信号のみをマルチプレクサ（44）から出力させ
るように、ポジション・カーソル信号をディスエーブル
（無効）するために、図示しないスイッチをオア・ゲー
ト（40）の出力端及びマルチプレクサ（44）の間に挿入
することもできる。ポジション・カーソルを発生させな
いために、第１及び第２比較器（32）及び（34）に入力
される基準値LDSTRT,LDENDを適正な値に設定することに
より、ポジション・カーソルをディスエーブルすること
もできる。以上、第１図（Ｄ）で説明したように、テス
ト・パターン信号にポジション・カーソル信号が挿入さ
れると共に、このポジション・カーソル信号に対応した
トリガ信号が発生される。

本発明に関わる試験信号発生装置（12）の正面パネル
（52）の一例を第３図に示す。正面パネル（52）には、
複数の押しボタン（22）及びロータリー・ノブ（24）が
設けられている。適切な選択により、操作者は、所望の
テスト・パターン，例えば、黒パターンを選択する。こ
の場合、黒（BLACK）と記された押しボタン内の光源（5
4）が点灯して、その旨を表示する。英数字表示器（5
6）も選択されたテスト・パターンを表示するので、操
作者は、離れた所からどのテスト・パターンが選択され
たのかを視認することができる。押しボタン（テスト・
パターン選択押しボタン）（22）は、単純な瞬時接触ボ
タンでもよい。トリガ（TRIG）押しボタンスイッチ（2
2）が押下されると、一方又は両方のポジション・カー
ソルが能動状態となる。換言すれば、水平及び垂直カウ
ンタ（30）の両方又はいづれか一方がイネーブル（有
効）となる。このトリガ押しボタン（22）は、オフ状態
に戻るまでに一連の操作モードを経て循環する複数モー
ド切換型でもよい。例えば、以下に示すように順次押下
操作を行うことによりカーソルの状態を変更することも
できる。すなわち、トリガ押しボタンの第１押下操作に
より、両方のポジション・カーソルを能動状態にすると
共に、ロータリー・ノブ（24）を水平カーソルに対応さ
せる。第２押下操作によりロータリー・ノブ（24）を垂
直カーソルに対応させる。第３押下操作により、一方の
ポジション・カーソルのみを能動状態のままにして他方
のポジション・カーソルを非能動状態にさせる。第４押
下操作により、上記第３押下操作時の２個のポジション
・カーソルの能動状態と非能動状態とを交替させる。第
５押下操作により、２個のポジション・カーソルを消
す。また、ポジション・カーソル（13）の位置は、水平
及び垂直座標として英数字表示器（56）に英数字により
表示される。

両方のポジション・カーソルが能動状態に設定された
ときの操作では、スイッチ（50）がアンド・ゲート（4
2）の出力信号を選択するので、トリガ信号は、カーソ
ル交点が存在する画素に対応した時間に発生する。この
方法では、被試験装置（10）からの出力信号が、上記カ
ーソル交点が存在する画素に対応する毎に、オシロスコ
ープ（14）の掃引がトリガされて、上記画素の次に発生
する試験信号発生装置（10）の出力波形が表示される。
すなわち、トリガ信号をオシロスコープ（アナログ波
（表示装置）に供給して、カーソルの位置から開始する
ビデオ・テスト・パターン信号の一部をアナログ波形と
してアナログ波形表示装置に表示できる。

もし、垂直カーソルのみが能動状態であれば、スイッ
チ（50）は、ポジション・カーソル信号VCURSORを選択
するので、トリガ信号は、ライン毎にカーソル位置に対
応する水平位置で発生する。もし、水平カーソルのみが
能動状態であれば、スイッチ（50）は、ポジション・カ
ーソル信号HCURSORを選択するので、トリガ信号は、ピ
クチャー・モニタ（16）上の映像の識別されたラインの
間発生する。これは、テレビジョン波形モニタのライン
選択機能に類似している。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、試験信号発生
装置からのビデオ・テスト・パターン信号をピクチャー
・モニタに供給することにより、ポジション・カーソル
の挿入されたテスト・パターンを表示できると共に、カ
ーソル選択出力信号から得たトリガ信号と上述のビデオ
・テスト・パターン信号とをアナログ波形表示装置に供
給することにより、カーソル位置から開始するビデオ・
テスト・パターン信号の一部をアナログ波形として表示
できる。また、トリガ発生手段は、カーソル出力手段の
カーソル選択出力信号からトリガ信号を発生ので、カウ
ンタ手段からのカーソル計数出力信号を開始位置データ
及び終了位置データと比較する動作は、カーソル選択出
力信号を発生するカーソル出力手段のみが行えばよく、
カーソル選択出力信号の発生及びトリガ信号の発生に対
して別々に行う必要がない。よって、構成が簡単且つ安
価になる。さらに、カーソル比較手段は、カウンタ手段
からのカーソル計数出力信号を開始位置データ及び終了
位置データと比較して、カーソル計数出力信号が開始位
置データと一致した時点から終了位置データと一致する
時点までの間にカーソル選択出力信号を発生する。よっ
て、観察目的に応じて開始位置データ及び終了位置デー
タを可変するのみで、カーソルの幅をこの観察目的に応
じた適切な幅に任意且つ簡単に変更できる。さらにま
た、カーソル選択出力信号は、カーソル計数出力信号を
開始位置データ及び終了位置データと比較して発生する
ので、カーソルのパターンを記憶するメモリ等が不要と
なり、構成が簡単になる。また、切換手段は、ビデオ・
テスト・パターン及び色値を混合するのではなく、これ
らを切り換えるので、ピクチャー・モニタ上にカーソル
をビデオ・テスト・パターンから明瞭に識別できます
し、この際、色値を任意所望のものにすることができる
ので、カーソルを一層明瞭にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ），（Ｄ）は、本発明に関わる試験
信号発生装置部分を示すブロック図、第１図（Ｃ）は、
第１図（Ｂ）に対応するタイム・チャート、第２図は、
本発明に関わる試験信号発生装置を用いて被試験装置の
試験を行う場合の構成を示すブロック図、第３図は、本
発明に関わる試験信号発生装置の正面パネルの一例を示
す平面図である。 （12）：試験信号発生装置 （14）：波形表示装置 （16）：ピクチャー・モニタ （30）：カウンタ手段 （32）、（34）、（36）：カーソル出力手段 （42）、（50）：トリガ発生手段 （44）：切換手段

フロントページの続き (72)発明者 ローレント・エイ・メリング・ジュニア アメリカ合衆国 オレゴン州 97056 スキャプーセ メリング・ドライブ 28555 (72)発明者 エワード・ディ・ワードザラ アメリカ合衆国 オレゴン州 97219 ポートランド サウス・ウエスト キャ ピトル・ハイウェイ 8510 (72)発明者 ダグラス・シー・スチーブンス アメリカ合衆国 オレゴン州 97210 ポートランド ノース・ウエストクイン ビイ 2434 (72)発明者 ジョン・シー・レイノルズ アメリカ合衆国 オレゴン州 97007 アロハ サウス・ウエスト195 コート 675 (56)参考文献 特開 昭64−73893（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−252391（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−283388（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−143364（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−186760（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】選択されたビデオ・テスト・パターン信号
   を発生する試験信号発生装置において、 クロック信号を計数して、カーソル計数出力信号を発生
   するカウンタ手段と、 上記カーソル計数出力信号を開始位置データ及び終了位
   置データと比較して、上記カーソル計数出力信号が上記
   開始位置データと一致した時点から上記終了位置データ
   と一致する時点までの間にカーソル選択出力信号を発生
   するカーソル出力手段と、 上記カーソル選択出力信号に応じて上記ビデオ・テスト
   ・パターン信号及び所望の色値の間で切り換え、該所望
   の色値のカーソルを上記ビデオ・テスト・パターン信号
   に挿入する切換手段と、 上記ビデオ・テスト・パターン内の上記カーソルの位置
   に対応したトリガ信号を上記カーソル選択出力信号から
   発生するトリガ発生手段とを具え、 上記切換手段からの上記ビデオ・テスト・パターンをピ
   クチャー・モニタに表示でき、 上記トリガ信号をアナログ波形表示装置に供給して、上
   記カーソルの位置から開始する上記ビデオ・テスト・パ
   ターン信号の一部をアナログ波形として上記アナログ波
   形表示装置に表示できることを特徴とする試験信号発生
   装置。