JP2869304B2 - シラノール基含有オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

シラノール基含有オルガノポリシロキサンの製造方法

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JP2869304B2
JP2869304B2 JP5226438A JP22643893A JP2869304B2 JP 2869304 B2 JP2869304 B2 JP 2869304B2 JP 5226438 A JP5226438 A JP 5226438A JP 22643893 A JP22643893 A JP 22643893A JP 2869304 B2 JP2869304 B2 JP 2869304B2
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信行 鈴木
信一 森岡
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0834Compounds having one or more O-Si linkage
    • C07F7/0838Compounds with one or more Si-O-Si sequences

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シラノール基含有オル
ガノポリシロキサンの製造方法に関し、特に、分子内に
1個のシラノール基を含有する新規なオロガノポリシロ
キサンを、高純度、高収率で得るための製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来から、シラノール基を含有する化合物
には、下記化4で表されるような両末端にシラノール基
を含有するオロガノポリシロキサンが知られており、こ
の化合物は、室温硬化型液状シリコーンゴムなどの分野
に広く使用されている。
【0003】
【化4】 また、分子内に1個のシラノール基を含有する化合物と
しては、下記化5で表されるようなシラノールが知られ
ている。
【化5】 しかしながら、上記のシラノールは下記化6で表される
ような機構で縮合するため、蒸留によって高純度のオロ
ガノポリシロキサンを得ようとしても、その収率が低下
するという欠点があった。
【化6】
【0004】一方、下記化7で表されるような片末端に
シラノール基を含有するオルガノポリシロキサンが注目
されている。
【化7】 この化合物は、例えば欧州特許EP−A−050849
0号明細書に記載されているように、化8で表される、
シラノール類への環状オロガノポリシロキサンのリビン
グ重合によって合成することができる。
【化8】
【0005】しかしながら、上記の製造方法によって、
末端精度の高いものを得るためには高度な技術が必要で
あり、煩雑であった。また、分子内に1個のシラノール
基を含有する化合物は、近年その重要性が認識されつつ
あり、高純度のものを高収率で、しかも容易に製造する
ことのできる方法の開発が強く求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、オルガ
ノハロシランとシラノール類との脱ハロゲン化水素反応
の選択性が高いことに着目し、分子内に1個のシラノー
ル基を含有する新規なシラノール基含有オルガノポリシ
ロキサンを、高純度かつ高収率で、しかも容易に製造す
ることができることを見出し、本発明に到達した。
【0007】従って本発明の目的は、分子内に1個のシ
ラノール基を含有するシラノール基含有オルガノポリシ
ロキサンを、特別な装置や技術を必要とせず、容易に、
しかも高純度かつ高収率で製造することができる、シラ
ノール基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
下記化32で表されるオロガノポリシロキサンと下記化
33で表されるシラノール類とを、化32/化33=1
/(2−a)のモル比で反応させ、次いで、得られた反
応生成物を加水分解することを特徴とする下記化9で表
されるシラノール基含有オルガノポリシロキサンの製造
方法によって達成された。
【化9】
【化32】
【化33】 但し、化32中のXはハロゲン原子、化9及び化32中
のR は炭素原子数1〜8の1価の有機基、Yは水素原
子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜12の1価の有機
基、nは0〜12の整数、aは0又は1を表し、化9及
び化33中のR 、R 及びR は、それぞれ炭素原子
数1〜8の1価の有機基又は−OSiR で表
されるシロキシ基である。尚、Y−(CH n −Si
は、H−Si、CH −Si及び加水分解性シリル基の
場合を含まず、また、上記R 〜R における有機基
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルケニル基、又は置換炭化水素基である。
また、Yにおける有機基は、飽和炭化水素基、不飽和炭
化水素基、又は芳香族炭化水素基であり、これらの有機
基の水素の一部又は全部を、ハロゲン原子、(メタ)ア
クリロイル基、シアノ基、ニトロ基などで置換しても良
く、有機基中に窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を含
有しても良い。
【0009】ここで、R、R、R、R、R
及びR における炭素原子数1〜8の1価のアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブ
チル基など、シクロアルキル基としてはシクロペンチル
基及びシクロヘキシル基など、アリール基としてはフェ
ニル基など、アラルキル基としてはベンジル基など、ア
ルケニル基としてはビニル基及びアリル基など、置換炭
化水素基としてはクロロメチル基、3,3,3−トリフ
ロロプロピル基及び2−シアノエチル基などが例示され
る。
【0010】R2 、R3 、R4 の−OSiR5 6 7
で表されるシロキシ基としては、トリメチルシロキシ
基、エチルジメチルシロキシ基、3,3,3−トリフロ
ロプロピルジメチルシロキシ基及び2−シアノエチルジ
メチルシロキシ基などが例示される。これらのR1 、R
2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それぞれ同一
であっても、異なってもよいが、原料の入手や合成の容
易さ等の観点から、いずれもメチル基であることが好ま
しい。
【0011】また、Yは本発明のシラノール基含有オル
ガノポリシロキサンに付与させたい特性に応じて、適宜
選択することができる。例えばYが水素原子の場合には
直鎖状アルキルを、Yがハロゲンの場合にはハロゲン置
換直鎖アルキルを、それぞれ含有することになる。
【0012】Yにおける炭素原子数1〜12の1価の飽
和炭化水素基の具体例としては、直鎖状アルキル、分枝
状アルキル、環状アルキルなど、不飽和炭化水素基の具
体例としてはアルケニル基やアルキニル基など、芳香族
炭化水素基の具体例としてはフェニル基やナフチル基な
どが挙げられる。また、これらの有機基の水素の一部又
は全部を、ハロゲン原子、(メタ)アクリロイル基、シ
アノ基、ニトロ基などで置換しても良く、有機基中に窒
素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を含有しても良い。
【0013】但し、Yは、本発明の製造方法を実施する
こと等の観点から、下記化10で表されるオルガノハロ
シランの状態で安定である必要がある。
【化10】 式中、X、R1 、Y、n及びaは化9の場合と同じであ
る。
【0014】これらの点を考慮すると、1価の有機基Y
としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ハロゲ
ン置換炭化水素基及びシアノ基が特に好ましい。上記の
ハロゲン置換炭化水素基の中でも、トリフロロメチル
基、ノナフロロブチル基、ヘプタデカフロロオクチル基
等のパーフロロアルキル基が特に好ましい。
【0015】本発明においては、下記化11及び下記化
12の反応によって前記化9で表されるシラノール基含
有オルガノポリシロキサンを合成する
【化11】
【化12】
【0016】化11の反応では、化13で表されるオロ
ガノハロシランと化14で表されるシラノール類とで脱
ハロゲン化水素反応を行わせ、モノハロポリシロキサン
を生成させる。次いで、化12の反応により、該モノハ
ロポリシロキサンを加水分解して、化9で表される本発
明のシラノール基含有オルガノポリシロキサンを得る。
【0017】
【化13】
【化14】 このように、化13及び化14の化合物から化9の化合
物を合成することは知られていないが、化11及び化1
2の素反応自体はいずれも公知である。これらの反応時
の溶媒、触媒、脱ハロゲン化水素剤、安定剤などの使
用、及びそれぞれの反応温度、反応時間、精製法等につ
いては特に制限されるものではない。
【0018】ここで、化11の脱ハロゲン化水素反応の
選択性は高く、化13で表される化合物のSi−Xの反
応性は、Si−X近傍における立体障害の影響により、
反応の進行に従って低下する。従って、脱ハロゲン化水
素の進行度を化15で表現した場合、化15で表される
Si−Xと化14で表される化合物の反応速度は(b=
3)〉(b=2)≫(b=1)の順である。
【化15】 化15中のX、R1 、R2 、R3 、R4 、Y、n及びa
は、それぞれ化11中のものと同じであり、bは1、2
又は3、a+b≦3である。
【0019】このことを考慮すると、化13で表される
化合物と化14で表される化合物とのモル比を、厳密に
1/(2−a)とすることにより、目的物である化9で
表される化合物が選択的に得られることが理解される。
反応モル比がそれより小さいと、下記化16で表される
完全置換体が生成する。
【化16】
【0020】この化合物は、本発明の目的物である化9
で表される化合物と類似した特性を有し、特に沸点が近
似しているため、両者を蒸留しても分離することは困難
であり、目的物に対する不純物として残存することにな
る。逆に、モル比が前記値より大きくなると、化15で
表される化合物のうち、bが2又は3の未反応物が残る
ことになり、収率が著しく低下する。
【0021】また、未反応物は、次の反応である加水分
解工程で複数のシラノール基を生成する上、生成したシ
ラノール基の立体障害が小さいために、縮合してオイル
状又はゲル状物となるのでこれによっても収率が低下す
る。尚、化11で示した反応に際しては、水分の混入を
避けなければならない事は当然である。
【0022】例えば、化14で表されるシラノール類
は、前記化6で示した反応のように、保存中に縮合して
水分を生成する。ここで生成した水分は、化13で表さ
れるオルガノハロシランが有するSi−Xと反応するた
め、反応系内の化13と化14のモルバランスが崩れ、
やはり収率低下の原因となる。
【0023】そこで、化14で表されるシラノール類の
使用に際しては、それらを予め無水硫酸ナトリウム、無
水硫酸マグネシウム、無水塩化カルシウム、シリカゲ
ル、モレキュラーシーブなどを用いて脱水処理すること
が好ましく、更に蒸留精製することが好ましい。また、
同様の理由から、反応容器内を乾燥窒素で通気したり、
反応試薬を脱水してから使用することが好ましい。
【0024】一方、本発明が目的とする、前記化9で表
されるシラノール基含有オルガノポリシロキサン中のシ
ラノール基は、立体障害により互いに縮合することが抑
制されるため、例えば、蒸留などの目的で加熱しても安
定である。このことは、R、R、R、R及びY
−(CH)nが嵩高いほど、本発明の目的化合物であ
る化9で表されるシラノール基含有オルガノポリシロキ
サンが、縮合に対して安定に保護されることを意味す
る。本発明においては、以上のことを勘案した上で、入
手や取扱がともに容易なオルガノクロロシランを、化1
3で表されるオルガノハロシランとして使用することが
好ましい。
【0025】このようなオルガノクロロシランとして
は、例えばエチルトリクロロシラン、フェニルトリクロ
ロシラン、ビニルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリ
クロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、n−デ
シルトリクロロシラン、n−ドデシルトリクロロシラ
ン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロ
ロシラン、3−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエト
キシ〕プロピルトリクロロシラン、11−(メタ)アク
リロイルオキシウンデシルトリクロロシラン、アリルト
リクロロシラン、5−ヘキセニルトリクロロシラン、9
−デセニルトリクロロシラン、クロロメチルトリクロロ
シラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、3−ブ
ロモプロピルトリクロロシラン、10−ブロモデシルト
リクロロシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリ
クロロシラン、2−(ノナフロロブチル)エチルトリク
ロロシラン、2−(ヘプタデカフロロオクチル)エチル
トリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラ
ン;
【0026】エチルメチルジクロロシラン、フェニルメ
チルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、n
−ヘキシルメチルジクロロシラン、n−オクチルメチル
ジクロロシラン、n−デシルメチルジクロロシラン、n
−ドデシルメチルジクロロシラン、3−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルメチルジクロロシラン、3−〔2
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ〕プロピルメチ
ルジクロロシラン、11−(メタ)アクリロイルオキシ
ウンデシルメチルジクロロシラン、アリルメチルジクロ
ロシラン、5−ヘキセニルメチルジクロロシラン、9−
デセニルメチルジクロロシラン、クロロメチルメチルジ
クロロシラン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラ
ン、3−ブロモプロピルメチルジクロロシラン、10−
ブロモデシルメチルジクロロシラン、3,3,3−トリ
フロロプロピルメチルジクロロシラン、2−(ノナフロ
ロブチル)エチルメチルジクロロシラン、2−(ヘプタ
デカフロロオクチル)エチルメチルジクロロシラン、2
−シアノエチルメチルジクロロシランなどが挙げられ
る。化14で表されるシラノール類としては、例えばト
リメチルシラノール、ジメチルトリメチルシロキシシラ
ノール、メチルビストリメチルシロキシシラノール、ト
リストリメチルシロキシシラノールなどを使用すること
が好ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明によって得られるシラノール基含
有オルガノポリシロキサンは、分子内に縮合し難い1個
のシラノール基を含有する化合物であり、特に有機基を
選択することによって、工業的な利用価値を高めること
ができる。また、本発明の製造方法によれば、本発明の
上記シラノール基含有オルガノポリシロキサンを、特別
な装置や技術を必要とせず、容易に、しかも高純度かつ
高収率で製造することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0029】実施例1.3−クロロプロピルトリクロロ
シラン42.4g(0.2モル)、トリエチルアミン6
2.6g(0.62モル)及びトルエン250mlを、
滴下ロート、冷却管、温度計及び攪拌装置を備えた1リ
ットルのフラスコに投入し、攪拌下で10℃に冷却し
た。次に、脱水処理したトリメチルシラノール36.0
g(0.4mol)をゆっくりと滴下し、10℃以下で
1時間攪拌した。更に、0.5Nの塩酸100mlを添
加して室温で1時間攪拌し、多量に生成したアミン塩酸
塩を溶解すると共にSi−Clを加水分解した。
【0030】得られた反応液を分液した後、有機層を飽
和食塩水で中性になるまで洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で脱水した後減圧下で溶媒を留去した。得られた蒸留原
液を、精留塔を通して蒸留精製したところ、沸点が95
〜97℃/3mmHgで無色透明な液体が得られた。こ
の液体についてIR、1 H−NMR及びMSによる各測
定を行い、元素分析によって同定したところ、下記化1
7で表される化合物であることが確認された。
【0031】
【化17】 上記化合物の収量は41.4g(収率68.9%)であ
った。尚、分析結果を以下に示すと共に、IR及び1
−NMRのスペクトルをそれぞれ図1及び図2に示し
た。
【0032】分析結果 IR(cm-1): 3420(O−H) 2960(C−H) 1250(Si−C) 1070(Si−O) 710(C−Cl)
【0033】1H−NMR: δ(ppm) 溶
媒:CC14 0.13(s,18H,Si−CH3 ) 0.4〜0.8(m,2H,C−CH2 −Si) 1.5〜2.1(m,2H,C−CH2 −C) 2.7(s,1H,Si−OH) 3.4(t,2H,Cl−CH2 −C)
【0034】質量(MS)分析:M+ (m/e):30
1 元素分析: % 、 ( )内は計算値 C 36.11 (35.94) H 8.29 ( 8.32) Cl 11.69 (11.81) Si 28.07 (27.95)
【0035】実施例2.3−メタクリロイルオキシプロ
ピルトリクロロシラン52.3g(0.2モル)、トリ
エチルアミン62.6g(0.62モル)、2,2,
メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)100mg及びトルエン250mlを、実施例
1で使用したものと同様のフラスコに仕込み、次いでト
リメチルシラノール36.0g(0.4モル)を滴下し
た他は、実施例1と全く同様な方法により、沸点が97
〜100℃/5×10-3Torrで無色透明な液体を得
た。
【0036】この液体についてIR、1 H−NMR及び
MSによる各測定を行い、元素分析によって同定したと
ころ、下記化18で表される化合物であることが確認さ
れた。
【化18】 上記化合物の収量は50.1g(収率71.6%)であ
った。
【0037】尚、分析結果を以下に示すと共に、IR及
1 H−NMRスペクトルを、それぞれ図3及び図4に
示した。 分析結果 IR(cm-1): 3480(O−H) 3090(CH2 =C) 2960(C−H) 1720,1700(C=O) 1250(Si−C) 1060(C−O,Si−O)
【0038】1H−NMR: δ(ppm) 溶
媒:CC14 0.13(s,18H,Si−CH3 ) 0.4〜0.8(m,2H,C−CH2 −Si) 1.5〜2.1(m,5H,C−CH2 −C,C=C−
CH3 ) 3.8(S,1H,Si−OH) 4.1(t,2H,COO−CH2 −C) 5.4(m,1H,H−C=C) 6.0(m,1H,H−C=C)
【0039】質量分析:M+ (m/e): 350 元素分析: % 、 ( )内は計算値 C 44.71 (44.57) H 8.44 ( 8.57) Si 24.04 (24.00)
【0040】実施例3.3−メタクリロイルオキシプロ
ピルメチルジクロロシラン48.2g(0.2モル)、
トリエチルアミン42.4g(0.42モル)、2,2
, −メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチル
フェノール)100mg及びトルエン250mlを、実
施例1で使用したものと同様のフラスコに仕込み、次い
でトリメチルシラノール18.0g(0.2モル)を滴
下した他は、実施例1と全く同様な方法により、沸点1
09〜111℃/2mmHgで無色透明な液体を得た。
【0041】この液体についてIR、1 H−NMR及び
MSによる各測定を行い、元素分析によって同定したと
ころ、下記化19で表される化合物であることが確認さ
れた。
【化19】 上記化合物の収量は32.6g(収率59.1%)であ
った。
【0042】尚、分析結果を以下に示すと共に、IR及
1 H−NMRのスペクトルを、それぞれ図5及び図6
に示した。 分析結果 IR(cm-1): 3460(O−H) 3090(CH2 =C) 2960(C−H) 1720,1700(C=O) 1250(Si−C) 1060(C−O,Si−O)
【0043】1H−NMR: δ(ppm) 溶
媒:CC14 0.10(s,3H,C−Si−CH3 ) 0.13(s,9H,O−Si−CH3 ) 0.4〜0.8(m,2H,C−CH2 −Si) 1.4〜2.1(m,5H,C−CH2 −C,C=C−
CH3 ) 4.0〜4.3(m,3H,Si−OH,COO−CH
2 −C) 5.5(m,1H,H−C=C) 6.1(m,1H,H−C=C)
【0044】質量分析:M+ (m/e) : 276 元素分析: % 、 ( )内は計算値 C 47.61 (47.83) H 8.55 ( 8.70) Si 20.42 (20.29)
【0045】実施例4.n−デシルトリクロロシラン5
5.1g(0.2モル)、トリエチルアミン62.6g
(0.62モル)及びトルエン250mlを、実施例1
で使用したものと同様のフラスコに仕込み、次いでトリ
メチルシラノール36.0g(0.4モル)を滴下した
他は実施例1と全く同様な方法により、沸点が118〜
120℃/5×10-3Torrで無色透明な液体を得
た。
【0046】この液体について同定したところ、下記化
20で表される化合物であることが確認された。
【化20】 上記化合物の収量は54.7g(収率75.2%)であ
った。
【0047】実施例5.2−(ヘプタデカフロロオクチ
ル)エチルトリクロロシラン116.3g(0.2モ
ル)、トリエチルアミン62.6g(0.62モル)及
びα,α,α,α, ,α, ,α, −ヘキサフロロ−m−
キシレン250mlを、実施例1で使用したものと同様
のフラスコに仕込み、次いでトリメチルシラノール3
6.0g(0.4モル)を滴下した他は実施例1と全く
同様な方法により、沸点が123〜126℃/3mmH
gで無色透明な液体を得た。
【0048】この液体について同定したところ、下記化
21で表される化合物であることが確認された。
【化21】 上記化合物の収量は89.8g(収率67.0%)であ
った。
【0049】実施例6.5−ヘキセニルトリクロロシラ
ン43.5g(0.2モル)、トリエチルアミン62.
6g(0.62モル)及びトルエン250mlを、実施
例1で使用したものと同様のフラスコに仕込み、次いで
トリメチルシラノール36.0g(0.4モル)を滴下
した他は実施例1と全く同様な方法により、沸点が12
1〜122℃/5mmHgで無色透明な液体を得た。
【0050】この液体について同定したところ、下記化
22で表される化合物であることが確認された。
【化22】 上記化合物の収量は40.1g(収率65.5%)であ
った。
【0051】実施例7.シアノエチルトリクロロシラン
37.7g(0.2モル)、トリエチルアミン62.6
g(0.62モル)及びトルエン250mlを、実施例
1で使用したものと同様のフラスコに仕込み、次いでト
リメチルシラノール36.0g(0.4モル)を滴下し
た他は実施例1と全く同様な方法により、沸点134〜
135℃/3mmHgで無色透明な液体を得た。
【0052】この液体について同定したところ、下記化
23で表される化合物であることが確認された。
【化23】 上記化合物の収量は30.7g(収率55.4%)であ
った。
【0053】比較例1.実施例2で滴下したトリメチル
シラノールを45.0g(0.5モル)とした他は、実
施例2と全く同様にして反応を行っが、下記化24で表
される化合物が副生し、蒸留精製しても、前記化18及
び下記化24の混合物しか得られなかった。
【化24】
【0054】比較例2.実施例2で滴下したトリメチル
シラノールを27.0g(0.3モル)とした他は、実
施例2と全く同様にして反応を行ったところ、前記化1
8で表される化合物は得られたが、蒸留時に多量の釜残
が残り、その収量も22.7g(収率32.4%)にと
どまった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機けい素化合物の分析結果を示
すIRのスペクトルである。
【図2】本発明に係る有機けい素化合物の分析結果を示
1 H−NMRのスペクトルである。
【図3】本発明に係る有機けい素化合物の分析結果を示
すIRのスペクトルである。
【図4】本発明に係る有機けい素化合物の分析結果を示
1 H−NMRのスペクトルである。
【図5】本発明に係る有機けい素化合物の分析結果を示
すIRのスペクトルである。
【図6】本発明に係る有機けい素化合物の分析結果を示
1 H−NMRのスペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 信一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所 内 (72)発明者 一戸 省二 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所 内 (56)参考文献 特開 平5−140172(JP,A) 特開 昭61−118451(JP,A) 特開 昭48−40939(JP,A) 特開 平6−289332(JP,A) 特開 平6−289333(JP,A) 特開 平6−49078(JP,A) 特開 平5−209074(JP,A) Caalmann O.,et.a l,.Chem.Ber.,1984,N o.117,Vol.9,p2988−2997 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/08 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化2で表されるオロガノポリシロキサ
    ンと下記化3で表されるシラノール類とを、化2/化3
    =1/(2−a)のモル比で反応させ、次いで、得られ
    た反応生成物を加水分解することを特徴とする下記化1
    で表されるシラノール基含有オルガノポリシロキサンの
    製造方法; 【化1】 【化2】 【化3】 但し、化2中のXはハロゲン原子、化1及び化2中のR
    は炭素原子数1〜8の1価の有機基、Yは水素原子、
    ハロゲン原子又は炭素原子数1〜12の1価の有機基、
    nは0〜12の整数、aは0又は1を表し、化1及び化
    3中のR 、R 及びR は、それぞれ炭素原子数1〜
    8の1価の有機基又は−OSiR で表される
    シロキシ基である。尚、Y−(CH n −Siは、H
    −Si、CH −Si及び加水分解性シリル基の場合を
    含まず、また、上記R 〜R における有機基は、アル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
    基、アルケニル基、又は置換炭化水素基である。また、
    Yにおける有機基は、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素
    基、又は芳香族炭化水素基であり、これらの有機基の水
    素の一部又は全部を、ハロゲン原子、(メタ)アクリロ
    イル基、シアノ基、ニトロ基などで置換しても良く、有
    機基中に窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を含有して
    も良い。
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