JP2866112B2 - 複合成形品の製造法 - Google Patents

複合成形品の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複合成形品の製造法に関し、さらに詳しく
は、基材としてポリノルボルネン系樹脂を用い、該基材
面上に耐候性に優れた皮膜を一体化して設けた複合成形
品を反応射出成形(RIM)法により製造する方法に関す
る。
〔従来の技術〕 近年、ノルボルネン系モノマーをRIM法により金型内
で塊状重合して得たポリノルボルネン系樹脂成形品は、
大型成形品などとして各種分野で注目を浴びているが、
耐候性が不十分であるため、特に、屋外での用途には、
塗装や被覆などが必要となる。
ところが、塗装によりポリノルボルネン系樹脂成形物
の表面の改質を行なうには、金型内で成形された成形品
を溶剤や熱湯で十分洗浄し、表面に付着した離型剤や手
垢などを除去してから、プライマー処理、塗装処理等の
工程に付するため、工程が複雑で、操作が面倒である。
しかも、一般に、RIM法による成形品は、塗膜にピンホ
ールが発生しやすいという欠陥を抱えている。
また、ポリノルボルネン系樹脂は、通常、黄色または
褐色を呈しており、顔料を配合して着色しても、経時変
化により色調に変化を生じ易い。プラスチック製の着色
シートや印刷シートを積層することにより、成形物の表
面状態の改質を試みても、ノルボルネン系モノマーの塊
状重合体(ポリノルボルネン系樹脂)と接着性の悪いも
のが多いため、未だ実用性のある複合材料は得られてい
ない。
そこで、本発明者らは、ポリノルボルネン系樹脂で形
成された基材の上に、オレフィン系ポリマーおよび/ま
たは炭化水素系熱可塑性エラストマーで形成された層を
設けてなる複合材料について提案し、先に、特許出願を
行なった(特願昭63−171038号)。この複合材料は、良
好な界面接着剤を有し、表面層の着色が自在で、耐候性
が改良され、ヒケがないなど、優れた特性を有するもの
である。
ところで、この複合材料は、オレフィン系ポリマーな
どからなる層形成材を配設した金型に、ノルボルネン系
モノマーとメタセシス触媒を含む反応液を供給して塊状
重合することにより製造されるが、複雑な形状や深絞り
の複合成形品の製造は困難であり、また、界面接着性の
良好な層形成材料も限定される。
一方、厚肉RIM製品の塗装方法として、いわゆるイン
モールドコート法が知られている(特公昭63−45291号
公報、特開昭59−224328号公報など)。この方法では、
例えば、金型内面に離型剤を塗布した後、下塗りのウレ
タン塗料を塗布し、乾燥後、ウレタンRIM材(反応液)
を注入し反応射出成形して下塗り塗膜を成形品に転写
し、脱型後のポストキュアーによって塗膜を硬化せしめ
た後に、塗膜上の離型剤を洗浄、除去し、さらに再度下
塗り塗装と上塗り塗装を施すという多数の工程を必要と
する。他の方法として、金型内にRIM材を注入し成形し
た後、金型内に高圧で塗料を注入する方法もあるが、特
殊な金型や設備を必要とする。
また、ノルボルネン系モノマーを用いたRIM法におい
て、インモールドコート法を適用した塗装成形品はいま
だ提案されていない。その理由は、塗装材料がノルボル
ネン系モノマーの硬化反応を阻害する恐れがあること、
ポリノルボルネン系樹脂と塗膜の接着性が不十分で、成
形品表面に転写する塗膜材料が知られていなかったこと
などによるものと推定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、インモールドコート法を応用し、RI
M法により、耐候性に優れた皮膜をポリノルボルネン系
樹脂基材面上に一体化して設けた複合成形品を提供する
ことにある。
本発明者らは、前記問題点を克服するために鋭意研究
した結果、耐候性重合体であって、皮膜(フィルム)形
成能を有するものを、溶剤または分散剤を用いて金型内
面に塗布して皮膜を形成し、しかる後、金型内にノルボ
ルネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む塊状重合用
反応液を供給して硬化させることにより、上記皮膜をポ
リノルボルネン系樹脂基材に一体化して成る複合成形品
の得られることを見出した。
また、その場合、特別の下塗り塗装処理をしなくて
も、密着性に優れた皮膜が形成されることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至った
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
かくして、本発明によれば、ポリノルボルネン系樹脂
を基材とする複合成形品の製造法であって、金型の内面
に耐候性重合体の皮膜を形成した後、金型内にノルボル
ネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む塊状重合用反
応液を供給して硬化させ、上記皮膜を基材と一体化する
ことを特徴とする複合成形品の製造法が提供される。
以下、本発明の構成要素について詳述する。
(基材と反応液) 本発明の複合成形品において、基材となる塊状重合体
は、ポリノルボルネン系樹脂である。
ポリノルボルネン系樹脂から成る成形品は、互いに反
応して速やかにポリマーを生成する2種以上の低粘度原
料を混合し、次いで、金型内に供給して型内で硬化させ
る、いわゆるRIM法により製造することができる。例え
ば、反応液として、活性剤とノルボルネン系モノマーを
含む反応液と、メタセシス触媒とノルボルネン系モノマ
ーを含む反応液とを用い、両液を混合して金型内に供給
し、塊状開環重合させるとポリノルボルネン系樹脂成形
品が得られる。
RIM法によるポリノルボルネン系樹脂の成形は、通常
の熱可塑性樹脂の射出成形に比べ、射出圧力が著しく低
いため、安価で軽量の金型を使用でき、また、金型内で
の原料の流動性がよいので、大型成形品や複雑な形状の
成形品を製造するのに好ましい。
本発明において基材となるポリノルボルネン系樹脂
は、ノルボルネン環をもつものであればいずれでもよい
が、三環体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いて
製造したものであることが特に好ましい。三環体以上で
あることによって、熱変形温度の高い重合体が得られ複
合材料として要求される耐熱性を満たすことができる。
また、本発明においては、生成する重合体を熱硬化型と
することができ、そのためには全モノマー中の少なくと
も10重量%、好ましくは30重量%以上の架橋性モノマー
を使用してもよい。
ノルボルネン系モノマーとしては、ノルボルネン、ノ
ルボルナジエンなどの二環体、ジシクロペンタジエンや
ジヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき三環体、テ
トラシクロドデセンなどのごとき四環体、トリシクロペ
ンタジエンなどのごとき五環体、テトラシクロペンタジ
エンなどのごとき七環体、これらのアルキル置換体(例
えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル置換体な
ど)、アルケニル置換体(例えば、ビニル置換体な
ど)、アルキリデン置換体(例えば、エチリデン置換体
など)、アリール置換体(例えば、フェニル、トリル、
ナフチル置換体など)などが例示される。なかでも、入
手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地から、三環体ない
し五環体が賞用される。
架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2個以上有す
る多環ノルボルネン系モノマーであり、その具体例とし
てジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、テ
トラシクロペンタジエンなどが例示される。したがっ
て、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマーが同一物
である場合には格別他の架橋性モノマーを用いる必要は
ない。
なお、上記のノルボルネン系モノマーの1種以上と共
に開環重合し得るシクロブテンなどの単環シクロオレフ
ィンなどを、本発明の目的を損なわない範囲で併用する
ことができる。
用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用
触媒として公知のメタセシス触媒系であればいずれでも
よく、具体例としては、タングステン、モリブデン、タ
ンタルなどのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化
物、有機アンモニウム塩などのメタセシス触媒が挙げら
れ、また、活性剤(共触媒)の具体例としては、アルキ
ルアルミニウムハライド、アルコキシアルキルアルミニ
ウムハライド、アリールオキシアルキルアルミニウムハ
ライド、有機スズ化合物などが挙げられる。
メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマーの1モル
に対し、通常、約0.01〜50ミリモル、好ましくは0.1〜1
0ミリモルの範囲で用いられる。活性剤(共触媒)は、
触媒成分に対して、好ましくは2〜10(モル比)の範囲
で用いられる。
メタセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに
溶解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的
に損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解
させて用いてもよい。
ポリノルボルネン系樹脂の好ましい製造法では、ノル
ボルネン系モノマーを二液に分けて別の容器に入れ、一
方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を添加し、二
種類の安定な反応液を調製する。この二種類の反応液を
混合し、次いで所定形状の金型または型枠(両者を合せ
て金型という)中に注入し、そこで塊状による開環重合
を行なう。
金型温度は、通常、30℃以上、好ましくは40〜200
℃、特に好ましくは50〜130℃である。重合反応に用い
る成分類は、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で貯蔵
し、かつ操作することが好ましい。
金型の材質は、金属、樹脂、木、石膏などのいずれで
もよい。
ポリノルボルネン系樹脂には、酸化防止剤、充填材、
補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラストマーなどの添
加剤を配合することができる。これらの添加剤は、通
常、反応液に溶解ないしは分散させて配合するが、金型
内に配設しておく場合もある。
基材を発泡体とするときは、発泡剤を反応液に添加
し、これを金型内に注入する。好ましい発泡剤は、通常
は液体で、容易に発揮する低沸点有機化合物、例えば、
ペンタン、ヘキンサンなどの炭化水素、メチレンクロラ
イド、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロ
メタンなどのハロゲン化炭化水素など、あるいは窒素、
アルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
(耐候性重合体) 本発明で使用する耐候性重合体は、基材よりも耐候性
が良好で、フィルム形成能を有し、ノルボルネン系モノ
マーの硬化反応を阻害せず、その皮膜が基材のポリノル
ボルネン系樹脂と一体化できるものであれば特に限定さ
れない。
このような耐候性重合体の具体例としては、例えば、
高密度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密度PE、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重
合体、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン−1、ポリペ
ンテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリスチレ
ン、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プ
ロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)などのオレフィ
ン系ポリマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体などのオレフィン系モ
ノマーを主成分とするエステル系モノマーとの共重合
体;ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸ヘキシルなどのエステル系ポリマー;これら
のポリマーの塩素化物;およびこれらの混合物などが挙
げられる。
また、スチレン(S)に代表されるビニル芳香族化合
物と、イソプレン(I)、ブタジエン(B)などの共役
ジエンから構成される各種ブロック共重合体、具体的に
は、S−I型、S−B型、S−I−S型、S−B−S
型、S−I−S−I−S型などのブロック共重合体;こ
れらの水素化物;ポリブタジエン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴムなどの未加硫ゴム;これらの混合物などの炭化水
素系熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらの炭化
水素系熱可塑性エラストマーは、上記オレフィン系ポリ
マーなどと任意の割合で混合して使用することができ
る。
これらの重合体の中でも、耐候性、基材への転写性・
密着性、皮膜表面の平滑性などの観点から、特に、オレ
フィン系ポリマー、エステル系ポリマーなどが好まし
い。
また、これらの重合体には、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、タルク、カーボンブラック
などの充填剤、各種顔料や染料等の着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、防曇剤、帯電防止剤、石油樹脂の如
き接着性向上剤などの改質材を添加することにより、着
色したり、耐候性の向上を図ることができる。
(複合成形品の製造法) 本発明の複合成形品の製造法において、金型の内面に
耐候性重合体の皮膜を形成した後、金型内にノルボルネ
ン系モノマーとメタセシス触媒系を含む塊状重合用反応
液を供給して硬化させる。
皮膜を形成するには、耐候性重合体を、必要に応じて
改質剤と共に、溶剤または分散剤(以下、両者を「溶
剤」という)に溶解または分散させ、これを金型内面
に、スプレーや刷毛などにより塗布する。金型の温度
は、室温から150℃の間、好ましくはポリノルボルネン
系樹脂の成形温度に維持する。
溶剤としては、水;メタノール、イソプロピルアルコ
ールなどのアルコール類;酢酸エチルなどのエステル
類;メチルエチルケトンやシクロヘキサノンなどのケト
ン類;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、エチリデンノル
ボネン、ジシクロペンタジエンの如き炭化水素化合物な
どを挙げることができる。
皮膜の肉厚は、任意の厚みを選ぶことができるが、一
般的には、5〜500μm、好ましくは10〜200μm、特に
好ましくは20〜60μmである。
皮膜形成材料を塗布する前に、金型内面に離型剤を塗
布すると、複合成形品の表面仕上り状態が良好となるた
め、好ましいが、必ずしも必要ではない。離型剤として
は、例えば、シリコン油やヘキサフルオロプロペンオリ
ゴマーなどのフッ素化合物、ワックスなどが例示され
る。
金型内面に皮膜が形成された後、基材となるポリノル
ボルネン系樹脂の成形は、通常のRIM法により、反応液
を金型内に供給して硬化させることにより行なうことが
できる。供給方法としては、2種以上の反応液をRIM機
のミキシング・ヘッドで瞬間的に混合し、次いで、高温
の成形金型内に注入するか、あるいはポットライフが長
い反応液の場合には、ミキサー中で混合が完了してか
ら、予備加熱した金型内に1回または数回にわたって射
出または注入してもよい。これらの操作は、必要に応じ
て不活性ガス雰囲気下で行なう。金型内圧は、大気圧か
ら50kg/cm2、好ましくは0.1〜5kg/cm2である。
硬化反応終了後に、金型を開いて成形品を取り出す
と、皮膜が基材に転写した複合成形品が得られる。
〔作用〕
本発明の製造法によれば、耐候性重合体から成る皮膜
が界面で強固に接着された三次元形状あるいは複雑な形
状の複合成形品を容易に製造することができる。
フィルムやシートなどを、別途、真空成形等により所
定の形状に成形した層形成材料を反応射出成形用金型内
に配設する方法では、層形成材料を脱型し、RIM用金型
内に配設するための操作が煩雑であり、しかも層形成材
が薄いもののときには、表面にシワが発生しやすいが、
本発明の方法によれば、そのような問題点がなく、生産
性よく複合成形品を製造することができる。
また、フィルムやシートを使用する方法では、界面接
着性の良好な材料は限定されるが、本発明の方法では、
広範な重合体の皮膜を用いて、転写性・密着性よく複合
成形品を得ることができる。
さらに、下塗り塗装や上塗り塗装などの多数の複雑な
工程を経ることなく、ピンホールなどの塗装欠陥が少な
く、表面肌荒れ、色むらが防止された美麗な外観の複合
成形品を容易に得ることができる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるもので
はない。なお、部や%などは、断わりのない限り重量基
準である。
[実施例1] エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル6%、東
洋曹達株式会社製、商品名ウルトラセン530)の10%ト
ルエン溶液を調製した。70℃に調整された成形面が20cm
×20cmの大きさのステンレス表面の金型面に、離型剤と
してシリコン油をスプレー後、前記の溶液をスプレー
し、トルエンを蒸発させて皮膜を形成した。
この金型と同じ大きさの金型とを板厚3mmのスペーサ
ーを介してはさみ、20cm×20cm×3mmの空間を形成し、
その中に塊状重合用反応液を注入した。金型温度は70℃
に維持した。
ここで使用した塊状重合用反応液は、下記のA液およ
びB液の混合液である。
ジシクロペンタジエン(DCP)100部に、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS;日本ゼオン
社製、商品名クインタック3421)6.5部を入れて混合し
た液を2つの容器に入れ、一方には、DCPに対しジエチ
ルアルミニウムクロリド(DEAC)を41ミリモル濃度、n
−プロピルアルコールを41ミリモル濃度、四塩化ケイ素
を21ミリモル濃度となるようにそれぞれ添加した(A
液)。他方には、DCPに対し、トリ(トリデシル)アン
モニウムモリブデートを10ミリモル濃度となるように添
加し、さらにDCP100部当たりフェノール系酸化防止剤
(エチルコーポレーション社製、商品名エタノックス70
2)4部を添加した(B液)。
両反応液(A液:B液の混合比1:1)を、前記の金型の
中へギヤーポンプとパワーミキサーを用いてほぼ常圧で
速やかに注入した。
注入終了3分後に金型を開き、成形品をとり出したと
ころ、成形品の片面には、転写性よくエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体の皮膜が形成されていた。皮膜の厚みは、
約30μmであった。金型内面は、皮膜の残存付着は全く
認められず、清浄な面のままであった。
成形品上の皮膜を密着性を碁盤目試験で評価したとこ
ろ、良好(下記の評価法で◎)であった。また、皮膜表
面の平滑性は良好(下記の評価法で◎)であった。
サンシャインウェザオメーターにて60時間成形品を曝
露した後、デュポン衝撃試験を行なったところ、その値
は110kgf・cmであった。本発明による皮膜を形成しない
成形品を同様に評価したところ、50kgf・cmであった。
この結果から、本発明による複合成形品の耐候性が向上
していることが分かる。
<物性の評価方法> デュポン衝撃試験:JIS K7211に準拠し、半径7.9mmの先
端形状を有する落錘を、成形品の裏面、すなわち皮膜面
の反対面から落下したときの破壊強度を測定した。
転写性:基材樹脂への皮膜の形成状態を目視で観察し、
その良・不良を評価した。
皮膜の残存性:金型内面への皮膜の残り具合いを目視で
観察し、その良・不良を評価した。
密着性:碁盤目試験により評価した。碁盤目試験は、皮
膜を形成した基材面に1mm間隔で各11本の切り傷をカッ
ターナイフで、縦と横方向に碁盤目状になるようにつけ
た後、粘着テープを貼り、急激にテープを剥離したとき
の皮膜の残存する碁盤目の状態を観察して、次の4段階
で評価した。
◎;碁盤目が全く剥離しない場合 ○;剥離が50%未満の場合 △;50%以上が剥離した場合 ×;皮膜の付着性が悪く、全部剥離した場合 表面平滑性:皮膜の表面状態を目視で観察し、次の3段
階で評価した。
◎;平滑状態の場合 ○;少し波うち状態のある場合 △;デコボコ状態の場合 [実施例2] 実施例1において、皮膜材料と溶剤、塗布方法を、第
1表に示したとおりに変えた以外は、実施例1と同様に
して複合成形品を製造した。
その結果を第1表に示す。
[実施例3] 実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
トルエン溶液に紫外線吸収剤として2−(5−メチル−
2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(日本チ
バガイギー社製、商品名TINUVIN P)を0.05%のトルエ
ン溶液となるよう添加した以外は、実施例1と同様にし
て複合成形品を製造した。
成形品の片面には、転写性よく良好な皮膜が形成さ
れ、金型内面には、皮膜の残存付着は全く認められず、
清浄な面のままであった。皮膜の密着性を碁盤目試験で
評価したところ、良好(◎)であり、皮膜表面の平滑性
も良好(◎)であった。また、皮膜が紫外線吸収剤を含
有するものであるため、耐候性がさらに向上したもので
ある。
[実施例4] 実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体を
塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体(塩素含有量27
%、山陽国策パルプ社製)にかえ、さらにキナクドリン
(赤含量)を当該共重合体に対して1%分散させた以外
は、実施例1と同様にして複合成形品を製造した。
成形品の片面には、転写性よく良好な皮膜が形成さ
れ、金型内面には皮膜の残存付着は全く認められず、清
浄な面のままであった。皮膜の密着性も良好であり、平
滑性も良好であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、インモールドコート法を応用し、RI
M法により、耐候性、密着性、表面平滑性等に優れた重
合体皮膜をポリノルボルネン系樹脂基材面上に一体化し
て設けた複合成形品を提供することができる。
本発明の方法によれば、三次元状または複雑な形状、
あるいは深絞りの複合成形品であっても生産性よく製造
できる。この複合成形品は、自動車部品、電気部品、建
築用部品など各種の広範な用途に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−264312(JP,A) 特開 昭63−264313(JP,A) 特開 昭59−140038(JP,A) 特開 平1−500984(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/00 - 45/17

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリノルボルネン系樹脂を基材とする複合
    成形品の製造法であって、金型の内面に耐候性重合体の
    皮膜を形成した後、金型内にノルボルネン系モノマーと
    メタセシス触媒系を含む塊状重合用反応液を供給して硬
    化させ、上記皮膜を基材と一体化することを特徴とする
    複合成形品の製造法。
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