JP2959781B2 - 複合材料の製造方法 - Google Patents

複合材料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複合材料の製造方法に関し、さらに詳しく
は、ノルボルネン系モノマーのメタセシス触媒系による
塊状開環重合体と、各種部材とを一体化した複合材料を
反応射出成形(RIM)法により製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
低発泡または無発泡のプラスチックを芯材とし、金属
あるいは硬質プラスチックを表面材として積層したプラ
スチックサンドイッチ板は、剛性や耐衝撃性などに優れ
た軽量複合材料として、自動車の車体、建築用パネル、
船舶の上部構造などに広く利用されている。従来、こう
したプラスチックサンドイッチ板は、接着剤を用いて熱
プレスする方法によって製造しているため生産性に難が
ある。
そこで、この欠点を克服するために、表面材間にノル
ボルネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を
注入し、塊状開環重合させることによりプラスチックサ
ンドイッチ板を製造する方法が提案されている(特開昭
62−122718号公報)。この方法によると、従来技術に比
して容易にプラスチックサンドイッチ板を製造すること
ができるが、表面材として金属板や硬質プラスチック板
(エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂などをガラス繊維やカーボン繊維などで強化したプ
ラスチック板)を用いているため、表面材と芯材のポリ
ノルボルネン系樹脂との接着性が悪く、充分な実用性能
を得ることはできない。接着性が悪い原因の一つは、金
属板表面がポリノルボルネン系樹脂と親和性がないこ
と、また、これらの硬質プラスチック板の表面がメタセ
シス触媒系を失活させ易い性質を有するためであると推
定される。
先に、本発明者らは、ポリノルボルネン系樹脂基材上
に、オレフィン系ポリマーや炭化水素系熱可塑性エラス
トマーなどで形成された層を設けた複合材料について提
案した(特願昭63−171038号)。さらに、インモールド
コート法を応用し、RIM法により、耐候性に優れた皮膜
をポリノルボルネン系樹脂基材面上に一体化して設けた
複合成形品について提案した(特願平1−205427号)。
これらの複合材料は、良好な界面接着性を有し、表面層
の着色が自在で、耐候性が改良され、ヒケがないなど、
優れた特性を有するものであるが、表面材がオレフィン
系ポリマーなどであるため、表面硬度や塗装性に難があ
る。
また、ポリウレタンなどの発泡体を金型内に設置して
おき、ノルボルネン系モノマーの塊状開環重合によって
発泡体をインサートした複合材料を製造する場合、これ
らの発泡体の表面はメタセシス触媒系による開環重合反
応を阻害するため、界面に未反応のモノマーが残り、密
着性に劣る。そこで、インサートした発泡体の一部が表
面に出ている構造の複合材料の場合には、発泡体とポリ
ノルボルネン系樹脂との界面にわずかな隙間ができ、こ
の部分から未反応モノマーの臭気が拡散したり、あるい
は水が浸透して劣化の原因となる。
さらに、予め作成したノルボルネン系モノマーの塊状
開環重合体は、その存在下にノルボルネン系モノマーを
含む反応液を塊状開環重合させても、両重合体は接合し
ないので、ポリノルボルネン系樹脂同士の複合材料の製
造も困難である。その原因の一つは、空気に触れたポリ
ノルボルネン系樹脂の表面がノルボルネン系モノマーの
開環重合を阻害するためであると推定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、ポリノルボルネン系樹脂と密着性の
ない部材やノルボルネン系モノマーの開環重合を阻害す
る材質や表面をもつ部材を用いた場合であっても、ポリ
ノルボルネン系樹脂に対する良好な接着性を付与し、一
体化した複合材料をRIM法により製造する方法を提供す
ることにある。
また、本発明の目的は、発泡体などのインサート部材
との密着性を向上させ、未反応モノマーによる臭気の発
生を抑え、界面からの劣化が防止されたポリノルボルネ
ン系樹脂の複合材料を提供することにある。
本発明の他の目的は、部材として各種機能や装飾性を
有するものを使用したポリノルボルネン系樹脂の複合材
料を提供することにある。
本発明者らは、従来技術の有する前記問題点を解決す
るために鋭意研究した結果、ポリノルボルネン系樹脂と
各種部材とからなる複合材料をRIM法により製造する方
法において、ポリノルボルネン系樹脂と密着性のない部
材やノルボルネン系モノマーの開環重合を阻害する各種
部材を用いた場合であっても、該部材の少なくとも反応
液と接触する表面をノルボルネン系モノマーのメタセシ
ス触媒系による開環重合を阻害しないポリマーで被覆処
理したものを用いることにより、前記目的を達成できる
ことを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至った
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
かくして、本発明によれば、ノルボルネン系モノマー
とメタセシス触媒系を含む反応液を、部材の存在下に、
金型内で塊状開環重合することにより複合材料を製造す
る方法において、該部材の少なくとも反応液と接触する
表面を予めオレフィン系ポリマー、オレフィン系モノマ
ーとエステル系モノマーとの共重合体、スチレンと無水
マレイン酸との共重合体、エステル系ポリマー、これら
のポリマーの塩素化物、エラストマー、及びこれらの混
合物から選ばれる開環重合を阻害しないポリマーで被覆
処理することを特徴とする複合材料の製造方法が提供さ
れる。
以下、本発明の構成要素について詳述する。
(ポリノルボルネン系樹脂) 本発明の複合材料は、ノルボルネン系モノマーとメタ
セシス触媒系を含む反応液を、他部材の存在下に、金型
内で塊状開環重合して得たポリノルボルネン系樹脂の複
合材料である。
一般に、ポリノルボルネン系樹脂から成る成形品は、
互いに反応して速やかにポリマーを生成する2種以上の
低粘度原料を混合し、次いで、金型内に供給して型内で
硬化させる、いわゆるRIM法により製造することができ
る。例えば、反応液として、活性剤とノルボルネン系モ
ノマーを含む反応液と、メタセシス触媒とノルボルネン
系モノマーを含む反応液とを用い、両液を混合して金型
内に供給し、塊状開環重合させるとポリノルボルネン系
樹脂成形品が得られる。
RIM法によるポリノルボルネン系樹脂の成形は、通常
の熱可塑性樹脂の射出成形に比べ、射出圧力が著しく低
いため、安価で軽量の金型を使用でき、また、金型内で
の原料の流動性がよいので、インサート成形品や大型成
形品、複雑な形状の成形品を製造するのに好ましい。
ノルボルネン系モノマー 本発明において用いるポリノルボルネン系樹脂は、ノ
ルボルネン環をもつものであればいずれでもよいが、三
環体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いて製造し
たものであることが特に好ましい。三環体以上であるこ
とによって、熱変形温度の高い重合体が得られ複合材料
として要求される耐熱性を満たすことができる。また、
本発明においては、生成する開環重合体を熱硬化型とす
ることができ、そのためには全モノマー中の少なくとも
10重量%、好ましくは30重量%以上の架橋性モノマーを
使用してもよい。
ノルボルネン系モノマーの具体例としては、ノルボル
ネン、ノルボルナジエンなどの二環体、ジシクロペンタ
ジエンやジヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき三
環体、テトラシクロドデセンなどのごとき四環体、トリ
シクロペンタジエンなどのごとき五環体、テトラシクロ
ペンタジエンなどのごとき七環体、これらのアルキル置
換体(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル置換
体など)、アルケニル置換体(例えば、ビニル置換体な
ど)、アルキリデン置換体(例えば、エチリデン置換体
など)、アリール置換体(例えば、フェニル、トリル、
ナフチル置換体など)などが例示される。なかでも、入
手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地から、三環体ない
し五環体が賞用される。
架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2個以上有す
る多環ノルボルネン系モノマーであり、その具体例とし
てジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、テ
トラシクロペンタジエンなどが例示される。したがっ
て、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマーが同一物
である場合には格別他の架橋性モノマーを用いる必要は
ない。
なお、上記のノルボルネン系モノマーの1種以上と共
に開環重合し得るシクロブテンなどの単環シクロオレフ
ィンなどを、本発明の目的を損なわない範囲で併用する
ことができる。
メタセシス触媒系 用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用
触媒として公知のメタセシス触媒と活性剤とからなるメ
タセシス触媒系であればいずれでもよく、具体例として
は、タングステン、モリブデン、タンタルなどのハロゲ
ン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウ
ム塩などのメタセシス触媒が挙げられ、また、活性剤
(共触媒)の具体例としては、アルキルアルミニウムハ
ライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、ア
リールオキシアルキルアルミニウムハライド、有機スズ
化合物などが挙げられる。
メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマーの1モル
に対し、通常、約0.01〜50ミリモル、好ましくは0.1〜2
0ミリモルの範囲で用いられる。活性剤(共触媒)は、
触媒成分に対して、好ましくは1〜10(モル比)の範囲
で用いられる。
メタセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに
溶解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的
に損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解
させて用いてもよい。
塊状開環重合 ポリノルボルネン系樹脂の好ましい製造法では、ノル
ボルネン系モノマーを二液に分けて別の容器に入れ、一
方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を添加し、二
種類の安定な反応液を調製する。この二種類の反応液を
混合し、次いで所定形状の金型または型枠(両者を合せ
て金型という)中に注入し、そこで塊状による開環重合
を行なう。
金型温度は、通常、室温以上、好ましくは40〜200
℃、特に好ましくは50〜130℃である。重合反応に用い
る成分類は、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で貯蔵
し、かつ操作することが好ましい。
金型の材質は、金属、樹脂、木、石膏などのいずれで
もよい。
ポリノルボルネン系樹脂には、酸化防止剤、充填材、
補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラストマーなどの添
加剤を配合することができる。これらの添加剤は、通
常、反応液に溶解ないしは分散させて配合するが、金型
内に配設しておく場合もある。
ポリノルボルネン系樹脂を発泡体とするときは、発泡
剤を反応液に添加し、これを金型内に注入する。好まし
い発泡剤は、通常は液体で、容易に揮発する低沸点有機
化合物、例えば、ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素、
メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、ジク
ロロジフルオロメタンなどのハロゲン化炭化水素など、
あるいは窒素、アルゴンなどの不活性ガスが挙げられ
る。
(複合材料を形成する部材) 本発明の複合材料においては、ポリノルボルネン系樹
脂と密着性(接着機能)を有しない表面をもつ材料から
形成された部材、例えば、金属、ガラス、セラミックス
などが使用できる。
また、メタセシス触媒系を失活させ、開環重合を阻害
する材質または表面を有する材料から形成された部材で
あっても使用できる。開環重合を阻害する材料として
は、その表面に、水酸基、カルボキシル基、アミノ基な
どの活性水素をもつものが挙げられる。
具体例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、空気に触れたポリノルボルネン
系樹脂、セロハン、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカ
ーボネート、ポリウレタン、紙、木材、石膏、コンクリ
ートなどがあり、これらは必要に応じてガラス繊維やカ
ーボン繊維などで強化したものであってもよい。
これらの部材の形状は、特に限定されず、シート、
板、棒、織布、各種三次元的形状物などのいずれでもよ
い。また、これらの部材は、発泡体であっても、ガスバ
リヤー性シートと組み合わせたり、金属コーティングし
たりして、各種機能を付与したものであってもよい。
(開環重合を阻害しないポリマー) 本発明で使用する開環重合を阻害しないポリマーは、
被膜形成能を有し、ノルボルネン系モノマーのメタセシ
ス触媒系を用いた開環重合反応を阻害しないものであれ
ば特に限定されない。
このようなポリマーの具体例としては、例えば、高密
度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密度PE、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合
体、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン−1、ポリペン
テン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリスチレン
などのオレフィン系ポリマー;エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などの
オレフィン系モノマーを主成分とするエステル系モノマ
ーとの共重合体;スチレンと無水マレイン酸の共重合
体;ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸ヘキシルなどのエステル系ポリマー;これら
のポリマーの塩素化物;およびこれらの混合物などが挙
げられる。
また、スチレン(S)に代表されるビニル芳香族化合
物と、イソプレン(I)、ブタジエン(B)などの共役
ジエンから構成される各種ブロック共重合体、具体的に
は、S−I型、S−B型、S−I−S型、S−B−S
型、S−I−S−I−S型などのブロック共重合体;こ
れらの水素化物;エチレン−プロピレンゴム(EPR)、
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、クロロプレンゴム、ブチルゴムなどの未加
硫ゴム;これらの混合物などのエラストマーが挙げられ
る。これらのエラストマーは、上記オレフィン系ポリマ
ーなどと任意の割合で混合して使用することができる。
これらのポリマーの中でも、前記部材およびポリノル
ボルネン系樹脂との密着性の観点から、接着剤として機
能し得るポリマーであることが好ましく、特に、ゴム
系、エステル系、酸無水物系、塩素化物系ポリマーが賞
用される。中でも、EPDM、ポリ酢酸ビニル、スチレン−
無水マレイン酸共重合体が好ましい。
また、これらのポリマーには、酸化チタン、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、タルク、カーボンブラッ
クなどの充填剤、各種顔料や染料等の着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、防曇剤、帯電防止剤、ジシクロペン
タジエンまたはジシクロペンタジエンをスチレンや酢酸
ビニルの存在下に熱重合して得られる石油樹脂やその水
添物の如き接着性向上剤などの改質材を添加することに
より、着色したり、耐候性の向上を図ることができる。
(被覆処理) 本発明においては、開環重合中に設置する部材の少な
くとも反応液と接触する表面を開環重合を阻害しないポ
リマーで被覆処理した部材を用いる。
部材をポリマーで被覆処理するには、ポリマーを、必
要に応じて改質剤と共に、溶剤または分散剤(以下、両
者を「溶剤」という)に溶解または分散させ、これを部
材の表面にスプレーや刷毛などにより塗布するか、ある
いは部材をポリマー溶液に浸漬した後、溶剤を除去する
ことにより行なう。別法としては、ポリマーの粉体を部
材表面に吹き付け、熱により溶融付着させる方法、例え
ば、ホットアプリケーターによる溶着や粉体塗装などが
ある。
溶剤としては、水;メタノール、イソプロピルアルコ
ールなどのアルコール類;酢酸エチルなどのエステル
類;メチルエチルケトンやシクロヘキサノンなどのケト
ン類;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、エチリデンノル
ボルネン、ジシクロペンタジエンの如き炭化水素化合物
などを挙げることができる。
開環重合中に設置する部材のポリマーによる被覆処理
は、部材の全面に行なってもよいが、例えば、プラスチ
ックサンドイッチ板などのように、部材の片面が複合材
料の表面を形成する場合には、ポリノルボルネン系ポリ
マーとの接着面のみを被覆処理してもよい。
また、部材とポリマーとは、通常、被覆処理を行なっ
た場合に、両者の接着性があるものを組み合わせて使用
するが、部材とポリマーとが接着しにくい場合には、予
め部材表面に、エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル
系、フェノール系、メラミン系またはポリアミド系など
の接着剤で表面層を形成した後、前記ポリマーで被覆処
理を行なってもよい。後者の場合、部材はシート形状の
ものが操作上好ましい。
ポリマー被膜の肉厚は、任意の厚みを選ぶことができ
るが、シートや板などの形状の部材に被覆処理する場合
には、一般的に、5〜500μm、好ましくは10〜200μ
m、特に好ましくは20〜100μmである。
(複合材料の製造) 開環重合中に設置する部材の表面を開環重合を阻害し
ないポリマーで被覆処理した部材は、通常、予め金型内
に設置しておき、その金型内に反応液を供給して前述の
反応条件で塊状開環重合を行なう。
被覆処理した部材は、金型内の型面に密着させて設置
するか、または中子として型の空間部分に置くことがで
きる。
被覆処理した部材の形状、大きさによっては、ノルボ
ルネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液に添
加、混合してから金型内に注入してもよい。
ポリノルボルネン系樹脂の成形は、通常のRIM法によ
り、反応液を金型内に供給して硬化(塊状開環重合)さ
せることにより行なうことができる。供給方法として
は、2種以上の反応液をRIM機のミキシング・ヘッドで
瞬間的に混合し、次いで、高温の成形金型内に注入する
か、あるいはポットライフが長い反応液の場合には、ミ
キサー中で混合が完了してから、予備加熱した金型内に
1回または数回にわたって射出または注入してもよい。
これらの操作は、必要に応じて不活性ガス雰囲気下で行
なう。金型内圧は、大気圧から50kg/cm2、好ましくは0.
1〜5kg/cm2である。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるもので
はない。なお、部や%などは、断わりのない限り重量基
準である。
[実施例1] EPDM(日本合成ゴム(株)製、グレードEP−35)の10
%トルエン溶液を調製した後、室温のステンレス板(20
cm×20cm×0.5mm)の表面にスプレーし、トルエンを蒸
発させて被膜を形成した。膜厚は約50μmであった。
20cm×20cm×3mmの空間を形成する2枚の金型および
スペーサー(3mmの厚みを形成するためのもの)を用
い、この金型の一方の内面に前記のステンレス板を、EP
DM被覆処理面をキャビティ側にして密着させて配設し
た。
金型温度を70℃に維持し、金型の空間内に塊状重合用
反応液を注入した。
ここで使用した塊状重合用反応液は、下記のA液およ
びB液の混合液である。
ジシクロペンタジエン(DCP)100部に、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS;日本ゼオン
社製、商品名クインタック3421)6.5部を入れて混合し
た液を2つの容器に入れ、一方には、DCPに対しジエチ
ルアルミニウムクロリド(DEAC)を41ミリモル濃度、n
−プロピルアルコールを41ミリモル濃度、四塩化ケイ素
を21ミリモル濃度となるようにそれぞれ添加した(A
液)。他方には、DCPに対し、トリ(トリデシル)アン
モニムモリブデートを10ミリモル濃度となるように添加
し、さらにDCP100部当たりフェノール系酸化防止剤(エ
チルコーポレーション社製、商品名エタノックス702)
4部を添加した(B液)。
両反応液(A液:B液の混合比1:1)を、前記の金型の
中へギヤーポンプとパワーミキサーを用いてほぼ常圧で
速やかに注入した。
注入終了3分後に金型を開き、ステンレス板の接着し
た成形品を取り出し、室温に冷却した。
得られた成形品(複合材料)からステンレス板の剥離
を試みたが、人力では剥離できなかった。そこで、工具
で無理に剥離したところ、EPDM層の破壊が認められた。
なお、EPDMで被覆処理しなかったステンレス板を用い
て、上記同様の成形を行なったところ、ステンレス板と
DCP樹脂層とは、容易に剥離した。
[実施例2] EPDMに代えて、スチレン−無水マレイン酸共重合体
(ARCO社製、商品名ダイラーク232)を用いた以外は、
実施例1と同様にして複合成形品を製造した。膜厚は約
80μmであった。
得られた成形品の片面にはステンレス板が密着してお
り、人力では剥離できなかった。工具で無理に剥離した
ところ、スチレン−無水マレイン酸共重合体層の破壊が
認められた。
[実施例3] ポリ酢酸ビニル(コニシ(株)社製、商品グレードKE
60)の50%のメタノール溶液を、220mm四角の3mmの板厚
のベニヤ板にスプレーし、100℃で20分間乾燥して被膜
を形成した。膜厚は約80μmであった。
220mm×220mmのステンレス製金型と3mm厚さのスペー
サーを用い、前記のベニヤ板を被膜形成面がキャビティ
面となるようにして、200mm×200mm×3mmの空間を形成
し、金型とした。この金型を70℃に加温した後、実施例
1で用いたA液およびB液をギヤーポンプとパワーミキ
サーを用いてほぼ常圧で速やかに注入した。
注入終了3分後に金型を開き、成形品を取り出したと
ころ、成形品の片面にはベニヤ板が密着していた。ベニ
ヤ板とDCP樹脂層との界面を無理に剥離したところ、ポ
リ酢酸ビニル層とDCP樹脂層との間に剥離が認められ
た。
なお、ポリ酢酸ビニルの被膜を形成しないベニヤ板を
用いて、上記と同様に成形を行なったところ、DCP樹脂
層とベニヤ板との界面は、未反応モノマーのためか、少
しベタツキ感があり、容易に剥離した。
[実施例4] 実施例3において、ポリ酢酸ビニルの50%メタノール
溶液(a)に、さらに第1表に示す各種ポリマーの溶液
(b)を加えたものを用いたこと以外は、実施例3と同
様にして複合成形品を得た。
その結果を第1表に示す。
(b)のポリマーを加えることにより接着強さが増加
していた。
接着強さは、15mmのつかみ幅の工具でベニヤ板とDCP
樹脂層とを剥離したときの感触で判断した。
[実施例5] 実施例1において、EPDM被覆ステンレス板に代えて、
ポリウレタンフォーム用発泡原液(旭電化社製、商品名
アデカフォームミックス;ポリオールとイソシアネー
ト、発泡剤を混合した液体)から作成した200mm×190mm
×10mmの大きさの発泡体(密度0.1g/cm3)の全表面にEP
DMの10%トルエン溶液をスプレーして厚さ約50μmの被
膜を形成した硬質発泡体を、200mm×200mm×16mmの空間
を有する金型内に固定したこと以外は、実施例1と同様
にして複合成形品を製造した。
反応液の注入終了3分後に金型を開き、ポリウレタン
発泡体とDCP樹脂との複合成形品を得た。EPDM被膜ポリ
ウレタン発泡体とDCP樹脂との接着性は良好であり、ま
た、端面でのDCPの重合不良は認められず、未反応モノ
マーの臭気もなかった。
一方、EPDM被膜のないポリウレタン発泡体を用いて同
様にして複合成形品を製造したところ、ポリウレタン発
泡体とDCP樹脂との界面には、未反応モノマーによると
思われるベタツキや臭気が認められた。また、ポリウレ
タン発泡体とDCP樹脂とは、手で容易に剥離することが
できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ポリノルボルネン系樹脂との密着性
に劣る部材やノルボルネン系モノマーのメタセシス触媒
系による開環重合反応を阻害する広範な材質の部材を用
いて、RIM法により、一体化したポリノルボルネン系樹
脂の複合成形材料を容易に製造することができる。
したがって、例えば、表面硬度の高い部材やガスバリ
ヤー層を有する部材、電磁波シールド性を有する部材、
加飾部材などを用いることにより、各種性能や機能を付
与した複合材料を容易に製造することができる。また、
インサートした部材とポリノルボルネン系樹脂との密着
性を向上し、未反応モノマーの臭気の発生を抑え、界面
からの劣化を防止した複合材料を得ることができる。
この複合材料は、自動車部品、電気部品、建築用部品
など各種の広範な用途に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大和 元亨 神奈川県川崎市川崎区夜光1―2―1 日本ゼオン株式会社研究開発センター内 (56)参考文献 特開 昭62−105610(JP,A) 特開 昭63−264312(JP,A) 特開 昭63−264313(JP,A) 特開 平1−215519(JP,A) 特開 平1−163033(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/00 - 45/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノルボルネン系モノマーとメタセシス触媒
    系を含む反応液を、部材の存在下に、金型内で塊状開環
    重合することにより複合材料を製造する方法において、
    該部材の少なくとも反応液と接触する表面を予めオレフ
    ィン系ポリマー、オレフィン系モノマーとエステル系モ
    ノマーとの共重合体、スチレンと無水マレイン酸との共
    重合体、エステル系ポリマー、これらのポリマーの塩素
    化物、エラストマー、及びこれらの混合物から選ばれる
    開環重合を阻害しないポリマーで被覆処理することを特
    徴とする複合材料の製造方法。
  2. 【請求項2】開環重合を阻害しないポリマーが前記部材
    と接着性を有するものである請求項1記載の複合材料の
    製造方法。
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