JP2865984B2 - レーザ干渉縞形成装置 - Google Patents

レーザ干渉縞形成装置

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JP2865984B2
JP2865984B2 JP5217742A JP21774293A JP2865984B2 JP 2865984 B2 JP2865984 B2 JP 2865984B2 JP 5217742 A JP5217742 A JP 5217742A JP 21774293 A JP21774293 A JP 21774293A JP 2865984 B2 JP2865984 B2 JP 2865984B2
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laser beam
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小な寸法の計測など
に用いるレーザ干渉縞形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子ビームの断面サイズを計
測するにあたっては、単一のレーザビームを2つに分割
し、複数のレンズ系で集光し、共通焦点近傍で交差させ
て干渉縞を形成し、干渉縞によって形成される格子平面
に直交して電子ビームを透過し、逆コンプトン効果によ
って発生するγ線の強度を計測することによって、電子
ビームのサイズを計測する。干渉縞を電子ビームが横切
るように、電子ビームを偏向磁石で、または電界を用い
て移動させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術で
は、サイズを計測すべき電子ビームを移動させるので、
ビームの真の姿である保証がなくなる可能性がある。
【0004】本発明の目的は、電子ビームなどの被計測
対象を移動させることなく、そのサイズの計測などを可
能にするレーザ干渉縞形成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、単一のレーザ
ビームを複数に分割し、分割されたビームを焦点位置を
共通とする複数のレンズ系で集光し、集光されたビーム
を各レンズ系の共通焦点位置近傍で交差させて干渉縞を
形成するレーザ干渉縞形成装置において、分割された各
ビームの経路の少なくとも1つに介在され、波長を変化
する手段と、異なるレンズ系で集光されたビームの交差
角度可変手段とを含むことを特徴とするレーザ干渉縞形
成装置である。
【0006】また本発明は、単一のレーザビームを複数
に分割し、分割されたビームを焦点位置を共通とする複
数のレンズ系で集光し、集光されたビームを各レンズ系
の共通焦点位置近傍で交差させて干渉縞を形成するレー
ザ干渉縞形成装置において、分割された各ビームの経路
の少なくとも1つに可変され、位相を、時間経過に伴っ
て変化する手段と、異なるレンズ系で集光されたビーム
の交差角度可変手段とを含むことを特徴とするレーザ干
渉縞形成装置である。
【0007】
【作用】本発明に従えば、単一のレーザビームを複数に
分割し、焦点位置を共通とする異なるレンズ系で集光さ
れたビームの交差角度を変化させることによって、共通
焦点位置近傍で形成される干渉縞の間隔を変化させるこ
とができる。本発明に従えば、単一のレーザビームを複
数に分割し、焦点位置を共通とする異なるレンズ系で集
光されたビームの波長または位相を変化させることによ
って、共通焦点位置近傍で形成される干渉縞の間隔を変
化させることができる。
【0008】すなわち2分割されたレーザビームの一方
の波長をラマンセルを用いてシフトさせ、こうして干渉
縞を2本のレーザビームの周波数の差によって定まる一
定の移動速度で移動させることができる。またレーザ源
の発振波長を可変にするようにしてもよく、その発振波
長の選択のためにレーザ源が半導体レーザであるときに
は、通電電流の調整を行い、あるいはまたNd:YAG
レーザ源のときには非線形結晶による波長変換を行い、
あるいはまたエキシマレーザのときには波長安定化によ
る狭帯域化の技術によって波長の選択性を可能にする。
この波長を変化する手法では、2本のレーザビームの周
波数の差の逆数は、干渉縞が1波長分移動するに等しい
時間となる。
【0009】2分割されたレーザビームの一方の位相を
変化させるには、その一方のレーザビームを、移動して
いる反射鏡によって反射させて、ドプラー効果による位
相のシフトを実現し、干渉縞の移動速度は、その位相の
変化速度に追随する。
【0010】レーザビームは、3以上、用いられてもよ
い。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の電子ビームのサ
イズを計測するための全体の構成を簡略化して示す斜視
図である。レーザ源1からのレーザビーム2の経路のも
っと具体的な構成は、図2に示されている。先ず、図1
を参照して概略を述べると、レーザ源1から発生された
単一のレーザビーム2は、ビームスプリッタ3の表面で
2つの方向に分割され、一方のレーザビーム52は、そ
の経路に設けられたラマンセル51を通り、そのレーザ
ビーム58はさらにレンズ25を通り、またもう1つの
レンズビーム53はそのままレンズ19を通り、これら
のレンズ19.25の共通焦点26の位置で交差されて
干渉縞を形成する。この干渉縞によって形成される格子
平面に直交して、被計測物である電子ビーム54を透過
させ、これによって逆コンプトン効果によって発生する
γ線55の強度を、検出手段56で計測することによっ
て、電子ビームのサイズを計測する。検出手段56には
電子ビーム54が入射されないように、磁界発生手段5
7によって電子ビーム54を参照符54aで示されるよ
うに偏向させる。レーザ源1は、たとえば波長λ=1.
060μmのレーザビームを発生し、ラマンセル51
は、レーザビーム58の波長を1.065μmになるよ
うに変化させる。レーザビーム53の波長は、レーザビ
ーム2の波長と同一である。こうしてわずかに波長の異
なるレーザビームを合わせると、うなりを生じ、周期的
な変動が生じて、波長の差異の方向によって焦点26の
位置で干渉縞が進行波になったり後退波になったりす
る。干渉縞の縞間隔は、使用するレーザビーム2の波長
に依存し、その干渉縞の移動速度は、上述のように2本
のレーザビームの周波数の差によって決まり、その周波
数の差の逆数が干渉縞が1波長移動するに等しい時間と
なる。
【0012】ラマンセル51は、レーザビーム52の経
路に設ける代わりに、レーザビーム53の経路に参照符
59で示されるように配置してもよい。
【0013】次に図2を参照して、図1に示される実施
例のもっと具体的な構成を詳細に述べる。レーザ源1か
ら発生された単一のレーザビーム2は、半透鏡であるビ
ームスプリッタ3によって2つの方向に分割される。ビ
ームスプリッタ3の表面で反射されたレーザビームは、
ビームスプリッタ4によって2分割される。ビームスプ
リッタ4を通過したレーザビームは、固定されたミラー
5によって反射され、ビームスプリッタ6に導かれる。
ビームスプリッタ6は、入射されたレーザビームを2分
割する。ビームスプリッタ6を通過したレーザビーム
は、角度および位置が可変なミラー7によって反射され
る。ビームスプリッタ6の角度および位置も可変であ
る。ビームスプリッタ3を通過したビームは固定された
ミラー8,9によってレーザビーム2での偏光方向を変
えることなく反射され、ラマンセル51を経て、ビーム
スプリッタ10によって2分割される。ビームスプリッ
タ10を通過したビームは、ミラー11によって反射さ
れ、ビームスプリッタ12によって2分割される。ビー
ムスプリッタ12を通過したビームはミラー13によっ
て反射される。ビームスプリッタ10,12およびミラ
ー13は、角度および位置が可変である。このように、
反射鏡であるビームスプリッタ4,6および10,1
2、反射鏡であるミラー7,13は角度および位置は可
変であるけれども、いずれか一方のみ可変でもよい。
【0014】ビームスプリッタ4によって反射されたビ
ームの経路には、シャッタ14およびレンズ15が設け
られる。シャッタ14はその開閉によってレーザビーム
の通過を許容または遮断するように切換える。レンズ1
5はシャッタ14を通過したレーザビームを集光する。
ビームスプリッタ6およびミラー7によって反射された
ビームは、ホトダイオード16,17を裏面側に装着し
たシャッタ18を介してレンズ19に導かれる。ビーム
スプリッタ10によって反射されたビームの経路には、
シャッタ20およびレンズ21が配置される。ビームス
プリッタ12およびミラー13によってそれぞれ反射さ
れたビームの経路には、ホトダイオード22,23が裏
面に配置されたシャッタ24およびレンズ25が配置さ
れる。各レンズ15,19,21,25は、共通焦点2
6を有するように配置される。ビームスプリッタ10に
よって反射されるビームの光学経路の延長上には、ホト
ダイオード27を装着したシャッタ28が設けられる。
ビームスプリッタ4の反射するビームの延長上には、ホ
トダイオード29を装着したシャッタ30が設けられ
る。シャッタ28およびシャッタ30の中間には、直線
導入機31が配置される。なお、レンズ19,25は、
ビームスプリッタ6,12からの反射ビームと、ミラー
7,13からの反射ビームとに分けて、それぞれ2枚の
レンズで構成するようにしてもよい。
【0015】レーザ源1は、たとえばYAGレーザであ
り、波長1.060μmのレーザビームを数MWの出力
で10n秒間パルス的に発生することができる。数サイ
クルの頻度で発生するレーザビームは、径を直径7〜1
0mm程度に拡げておき、エネルギ密度を低くしてお
く。レンズ15,19,21,25は、たとえば溶融石
英ガラスで形成し、7〜10mmの直径のビームを10
0μmにまで集光する。
【0016】ビームスプリッタ4およびビームスプリッ
タ10は、反射するビームが交差する角度θ1をたとえ
ば30°±5°に変化させることができる。ビームスプ
リッタ6およびミラー7から反射されたビームの交差す
る角度θ2は、たとえば6°±5°に変化させることが
できる。ビームスプリッタ12およびミラー13によっ
て反射されたビームの交差する角度θ3も同様に6°±
5°に変化させることができる。またビームスプリッタ
6およびビームスプリッタ12によってそれぞれ反射さ
れたビームの交差する角度θ4は、174°±5°の範
囲で変化させることができる。交差角度と干渉縞のピッ
チとの間には一定の関係がある。
【0017】図3、図4および図5は、図2に示す各シ
ャッタ14,18,20,24を選択的に切換えて、形
成される干渉縞の間隔および方向を変化させる状態を示
す。図3(a)は、モード1として、ビームスプリッタ
6およびビームスプリッタ12によって反射されたビー
ムのみが共通焦点26の位置で交差するように各シャッ
タ14,18,20,24を設定した状態を示す。ビー
ムの交差角度を174°としたときには、図3(b)に
示すように、干渉縞の間隔として0.53μmが得られ
る。
【0018】図4(a)に示すように、モード2とし
て、ビームスプリッタ4およびビームスプリッタ10に
よって反射されたビームのみを交差させるときには、た
とえば交差角度を30°としたときに、図4(b)に示
すように、干渉縞の間隔として2.1μmが得られる。
【0019】図5(a)に示すように、モード3とし
て、ビームスプリッタ12およびミラー13によって反
射されたビームのみを交差させるときには、交差角度6
°で図5(b)に示すように干渉縞の間隔が10.2μ
mとなる。しかも、形成される干渉縞の方向が、図3お
よび図4に示す方向と直交する。
【0020】レンズ15,19,21,25に最も近い
ビームスプリッタ4,6,10,12またはミラー7,
13の角度や位置を調整することによって、交差角度を
変化させ、形成される干渉縞の間隔を変化させることが
できる。また、たとえば図4および図5に示す状態を同
時に選択すれば、共通焦点26付近の空間に格子縞状の
干渉縞を形成することができる。
【0021】図6は、図1に示す電子ビームのビームサ
イズ測定装置のもっと具体的な構成を示す。図1および
図2に示す部分と対応する部分には、同一の参照符を付
す。各構成要素は、ベース32上に固定される。ベース
32の中央付近には、真空チャンバ33が設けられる。
共通焦点26は、真空チャンバ33の中央位置となる。
直線導入機31は、ベローズ34を介して真空チャンバ
33と接続される。真空チャンバ33内に干渉縞を形成
し、電子ビームを導入すると、電子と光子との相互作用
によるコンプトン散乱現象を利用して、電子ビームのビ
ームサイズを計測することができる。電子ビーム54
は、図6の紙面に垂直に導入される。導入された電子ビ
ームに対して形成される干渉縞の間隔を変化させると、
干渉によって光の強度が強くなっている部分に電子が存
在すると、図1のようにγ線55が発生する。このγ線
55を検出手段56で検出することによって、電子ビー
ムの形状に関する情報を得ることができる。
【0022】図7は、図6のシャッタ28を示す。シャ
ッタ本体35は、リニアヘッド36によって図7の左右
方向に変位可能である。シャッタ本体35には、ホトダ
イオード27およびヒートシンク37が配置される。ホ
トダイオード27をレンズ21によって集光されたビー
ムの延長上に配置すると、共通焦点26を通過した光を
検出することができる。直線導入機31によってピンホ
ールを共通焦点26の位置に導入してビームスプリッタ
10の位置や角度の調整を行う。実際の使用時には、ヒ
ートシンク37をビームの延長上に配置し、ビームによ
るエネルギを吸収して熱として分散させる。シャッタ3
0もシャッタ28と同様の構成である。
【0023】図8は、図6に示すシャッタ18のシャッ
タ本体の構成を示す。シャッタ18には、貫通孔38お
よびヒートシンク取付孔39が設けられる。ビームスプ
リッタ6およびミラー7によって反射されるビームの経
路に、貫通孔38が位置するようにシャッタ本体を変位
させると、ビームを通過させることができる。シャッタ
本体を変位させて、ビームの経路にヒートシンク取付孔
39に取付けられるヒートシンクが位置するようにする
と、ビームを遮断することができる。シャッタ18のシ
ャッタ本体は、ビームスプリッタ6およびミラー7から
反射されるビームを両方とも通過させたり、一方のみを
通過させたり、両方とも遮断したりするように切換える
ことができる。シャッタ24もシャッタ18と同様に構
成される。各シャッタ18,24の裏面側に装着される
ホトダイオード16,17;22,23は、共通焦点2
6を通過したビームを検出する。
【0024】図9は、直線導入機31の先端に取付けら
れる遮光部材40の概観を示す。遮光部材40の先端に
は、直径100〜200μmのピンホール(またはスリ
ットでもよい)41が形成される。ピンホール41は、
たとえばビームスプリッタ6およびミラー7またはビー
ムスプリッタ12およびミラー13によって反射される
ビームに対応するものと、ビームスプリッタ4およびビ
ームスプリッタ10によって反射されるビームに対応す
るものとに分けて形成される。直線導入機31の先端の
変位によって、いずれのピンホール41を使用するかが
切換えられる。
【0025】図10は、図1および図2に示す実施例に
対する制御のための構成を示す。マイクロコンピュータ
などによって実現される制御装置42は、キーボードな
どの入力装置43からの指令に基づき、光学系の調整や
干渉縞の発生のための制御を行う。レーザ源1は制御装
置42からの指令によって発光を制御され、その出力は
制御装置42によってモニタされる。制御装置42は、
直線導入機31によるピンホールの導入状態を制御し、
ピンホールを導入したときにホトダイオード16,1
7,22,23,27,29からの出力によって、ビー
ムスプリッタ4,6,10,12およびミラー7,13
の角度および位置を調整する。シャッタ14,18,2
0,24,28は、使用するモードに応じて切換えられ
る。
【0026】図11は、図10に示す構成による動作を
示す。ステップa1から動作を開始し、ステップa2で
はモード切換え用のシャッタ14,18,20,24,
28が全て閉じられる。ステップa3ではレーザ装置1
の電源が投入され、ON状態となる。ステップa4で
は、レーザ装置1からの出力パワーが安定化するのを待
つ。ステップa5では、シャッタ14,18,20,2
4,28を開閉して、調整すべきビームラインを選択す
る。
【0027】ビームラインが選択された後、ステップa
6では直線導入機31によってピンホールを導入し、I
N状態とする。ステップa7では、選択された光学系の
ビームスプリッタ4,6,10,12およびミラー7,
10の角度および位置を調整し、アライメント調整を行
う。調整が終了すると、ステップa8で直線導入機31
を作動させ、ピンホールを後退させてOUT状態とす
る。
【0028】調整が終了すると、ステップa9で使用す
るモードを入力装置43に対して選択し、ステップa1
0でモードに合わせてシャッタを切換えてON状態と
し、干渉を利用した計測等を行う。干渉を利用した測定
としては、前述したような電子ビームのビームサイズの
計測の他に、微小な粒子の粒径や流速の測定など、非接
触状態で精密な計測を行うことができる。
【0029】上述の実施例によれば、レンズ系によって
集光されたビームが交差する角度を可変にすることによ
って、形成される干渉縞の間隔を変化させることができ
る。干渉縞の間隔は交差角度から知ることができるの
で、干渉縞を形成して計測すべき対象に応じて容易に干
渉縞の間隔を変更することができる。
【0030】また、単一のレーザビームから2分割され
た交差させて干渉縞を形成するので、一方向に平行な干
渉縞を形成し、その間隔を変化させることができる。
【0031】また、複数対の分割されたビームによって
干渉縞を形成するので、複数の方向に干渉縞を形成する
ことができる。これによって共通焦点近傍の空間には格
子状の干渉縞が形成され、複数方向の計測を同時に行う
ことができる。
【0032】また、レンズ系を選択的に切換えて形成さ
れる干渉縞の方向や角度を切換えることができるので、
各レンズ系の位置や角度の変化を小さくしても、形成さ
れる干渉縞の方向や間隔の変化を大きくすることができ
る。
【0033】また、レンズ系の前に配置される開閉可能
なシャッタによって各レンズ系を切換えるので、各シャ
ッタが閉じたとき吸収するエネルギ密度を小さくするこ
とができ、シャッタを小形に構成することができる。
【0034】また、分割されたビームが通過する光学経
路に配置された反射鏡の角度または位置を変化させてビ
ームが交差する角度を変化させるので、レンズが固定さ
れていても、ある程度の範囲で分割されたビームの交差
角度を変化させることができる。
【0035】また、共通焦点近傍にピンホールが形成さ
れた遮光部材を導入して、各レンズ系の調整を行うこと
ができる。これによって共通焦点近傍で確実に干渉縞を
形成することができる。特にパルス状のレーザビームを
用いるときなどに、光学系の調整を容易に行うことがで
きる。
【0036】図12は、本発明の他の実施例の全体の構
成を示す図である。この実施例は前述の図1〜図11に
示される実施例に類似し、対応する部分には同一の実施
例を付す。この実施例では、レーザ源1からのレーザビ
ームをビームスプリッタ3によって2分割して参照符5
2,53で示されるようにし、一方のレーザビーム52
の経路には、その位相を変化させるためにレーザビーム
52の経路を形成する、ミラー8を、経路長を変化させ
るために駆動手段として働く圧電素子61を取付け、こ
の圧電素子61によってミラー8をその反射面に垂直方
向に周期的に変位させる。
【0037】図13は図12に示される実施例のミラー
8付近の構成を示す図である。ミラー8によって反射さ
れるレーザビーム58の位相を、もう1方のレーザビー
ム53に対して周期的にずらすことによって、焦点26
の位置における干渉縞の移動を生じさせる。ミラー8の
周期的な振動は、周期的な位相の変化を生じさせるの
で、干渉縞の移動速度を推測することができる。この推
測される移動速度を基準にして、検出手段56によって
検出されるγ線の検出頻度を計測することによって、電
子ビームのサイズを計測することができる。その他の構
成は前述の実施例と同様である。
【0038】図14は、図12および図13に示される
実施例における干渉縞の移動方向を示す図である。圧電
素子61によって位相がずらされたレーザビーム58
は、振幅をaとし、角周波数をωとし、レーザビーム5
3との位相差をθとするとき、時間tの経過に伴い、a
・sin(ωt+θ)で表され、またもう1つのレーザ
ビーム53は、a・sinωtで表される。或る時刻t
1では、干渉縞は、実線の参照符63で示されるとおり
となり、次の時刻t2では、破線64で示される位置に
移動し、こうして干渉縞の移動方向は参照符65で示さ
れるとおりとなる。干渉縞の移動速度は、位相の変化速
度、したがって圧電素子61によるミラー8の変位の速
度に対応している。
【0039】図15は、図13および図14に示される
実施例の電気的構成を示すブロック図である。この構成
は、前述の図10に示される実施例に類似し、対応する
部分には同一の参照符を付す。特にこの実施例では、制
御装置42は、圧電素子61を駆動制御する。制御装置
42は、図16(1)に示される駆動信号を圧電素子6
1に与えてミラー8を往復駆動する。この圧電素子61
を駆動する信号は、鋸歯状波であり、たとえば2〜3k
Hzであってもよい。この圧電素子61に時間経過に伴
ってレベルが変化する信号が与えられている期間中で、
図16(2)に示されるようにレーザ源1は、レーザ光
2を発生する。
【0040】図17は、本発明の他の実施例の動作を説
明するための波形図である。この図17に示される実施
例は、前述の図16に示される実施例に類似する。注目
すべきはこの実施例では、圧電素子61は、図17
(1)に示される鋸歯状波の駆動信号によって往復変位
駆動され、レーザ源1は図17(2)で示されるように
その圧電素子61で与えられる駆動信号の整数分の1の
周期で同期してレーザビーム2を発生する。
【0041】図18は、図12〜図17に示される各実
施例における制御装置42の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。この図18に示されるフローチャー
トの各ステップb1〜b10は、前述の図11に示され
るステップa1〜a10と同一であり、説明を省略す
る。図18におけるステップb11では、シャッタを開
いたON状態において、圧電素子61を前述のように駆
動して、干渉縞を利用した電子ビームのサイズの計測を
行う。
【0042】圧電素子61に代えて、他のミラーを周期
的に往復駆動する手段であってもよく、その他の構成で
あってもよい。駆動されるミラー8に代えて、一方のレ
ーザビーム52の経路の途中に介在されているミラーを
駆動するように構成してもよい。
【0043】本発明は、計測だけでなく、その他の分野
においても実施することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レンズ系
によって集光されたビームが交差する角度を可変にする
ことによって、形成される干渉縞の間隔を変化させるこ
とができる。干渉縞の間隔は交差角度から知ることがで
きるので、干渉縞を形成して計測すべき対象に応じて容
易に干渉縞の間隔を変更することができる。以上のよう
に本発明によれば、レンズ系によって集光されたレーザ
ビームが交差して干渉縞を形成し、複数のレーザビーム
のうちの少なくとも1つのレーザビームの波長を変化
し、あるいはまた位相を時間経過に伴って変化させるこ
とによって、干渉縞を移動させることができる。したが
ってたとえば電子ビームのサイズの計測にあたり、その
電子ビームを移動させることなく、干渉縞を移動させる
ことによって、その電子ビームのサイズの計測を行うこ
とができ、したがって電子ビームなどの被計測対象物の
サイズが、移動によって変化してしまうおそれがなくな
り、高精度の計測を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成の概略を示す斜
視図である。
【図2】図1に示される実施例の具体的な構成を示す光
学的構成図である。
【図3】図2示す実施例の一使用状態を示す構成図であ
る。
【図4】図2示す実施例の他の使用状態を示す構成図で
ある。
【図5】図2に示す実施例のさらに他の使用状態を示す
構成図である。
【図6】図1および図2に示す干渉縞形成装置を用いる
電子ビームサイズ測定装置の平面図である。
【図7】図6に示すシャッタ28の正面図である。
【図8】図6に示すシャッタ18のシャッタ本体の正面
図である。
【図9】図6に示す直線導入機31の先端に取付けられ
る遮光部材40の斜視図である。
【図10】図2に示す実施例の制御系の概略的な電気的
構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す制御系の動作を示すフローチャ
ートである。
【図12】本発明の他の実施例の具体的な構成を示すこ
とができる光学的構成図である。
【図13】図12に示される実施例のミラー8付近の構
成を示す図である。
【図14】図12および図13に示す実施例の干渉縞が
位相によって移動する状態を示す図である。
【図15】図12に示される実施例に関連する電気的構
成を示すブロック図である。
【図16】圧電素子61の駆動動作を説明するための図
である。
【図17】本発明の他の実施例の圧電素子61を駆動す
る動作を説明するための図である。
【図18】図15に示される制御装置42の動作を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザ装置 2 レーザビーム 3,4,6,10,12 ビームスプリッタ 5,7,8,9,11,13 ミラー 15,19,21,25 レンズ 26 共通焦点 42 制御装置 43 入力装置 51,59 ラマンセル 61 圧電素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−147607(JP,A) 特開 昭63−241305(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 9/00 - 9/10 G01B 11/00 - 11/30 G01S 17/58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一のレーザビームを複数に分割し、分
    割されたビームを焦点位置を共通とする複数のレンズ系
    で集光し、集光されたビームを各レンズ系の共通焦点位
    置近傍で交差させて干渉縞を形成するレーザ干渉縞形成
    装置において、 分割された各ビームの経路の少なくとも1つに介在さ
    れ、波長を変化する手段と、 異なるレンズ系で集光されたビームの交差角度可変手段
    とを含むことを特徴とするレーザ干渉縞形成装置。
  2. 【請求項2】 単一のレーザビームを複数に分割し、分
    割されたビームを焦点位置を共通とする複数のレンズ系
    で集光し、集光されたビームを各レンズ系の共通焦点位
    置近傍で交差させて干渉縞を形成するレーザ干渉縞形成
    装置において、 分割された各ビームの経路の少なくとも1つに可変さ
    れ、位相を、時間経過に伴って変化する手段と、 異なるレンズ系で集光されたビームの交差角度可変手段
    とを含むことを特徴とするレーザ干渉縞形成装置。
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JPS60147607A (ja) * 1984-01-13 1985-08-03 Hitachi Ltd レ−ザ・ドツプラ速度計を用いた粒子径の測定方法
JPS63241305A (ja) * 1987-03-30 1988-10-06 Hitachi Ltd 縞走査法

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