JP2862386B2 - 微小架橋セルロース粒子の製造法 - Google Patents

微小架橋セルロース粒子の製造法

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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小架橋セルロース粒
子の製造法に関する。更に詳しくは排除限界分子量が小
さく、理論段数の高い特性を備えセルロース系ゲル濾過
充填剤として好適に用いられる微小架橋セルロース粒子
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースあるいはその各種誘導体の粒
状物は、近年クロマトグラフィー材料として使用される
ようになっている。
【0003】クロマトグラフィー用充填剤として用いら
れるセルロース担体は、粒度、担体内部のポアーサイズ
等がその分離目的に応じて設計されている。
【0004】日本化学会誌1984年 No5、722〜
727頁にはセルロース有機酸エステルからの多孔性セ
ルロース球状粒子の製造とその粒子の性質に関する研究
報告がなされている。
【0005】また、特開昭57−38801号公報に
は、同様に、セルロース有機酸エステルからの多孔性セ
ルロース球状粒子の製造法が開示されている。
【0006】これらのクロマトグラフィー用セルロース
担体は、分子量の比較的大きい蛋白質の分離にその有用
性が示されている。
【0007】しかしこれらの方法において製造される多
孔性セルロース粒子は、セルロース担体内部のポアーサ
イズが小さくなるとともに、そのポアー量も少なくな
り、分離精度が低下する問題点がある。
【0008】近年、水溶性低分子物質(分子量数千以
下)の混合物、例えばオリゴ糖の混合物、アミノ酸・ペ
プチドの混合物から特定の分子量範囲の製品を分離・分
取するために、イオン交換樹脂、ゲル濾過剤等が用いら
れているが、たとえば、オリゴ糖の3糖以上のような分
子量500〜1000の範囲にある物質では、ゲル濾過
によって分離性能よく分画することが困難とされてい
る。
【0009】日本化学会誌1981年 No12、188
3〜1889頁にはセルロース球状ゲルの製造とそのゲ
ルクロマトグラフィーに対する性能に関する研究報告が
なされている。
【0010】この報告では、セルロースへの橋かけ効果
について検討されており、球状セルロースをエピクロル
ヒドリンを用いて架橋反応せしめると、未架橋球状セル
ロースのポアーサイズよりも小さくならないことが事実
として報告されている。同報告には、この現象は架橋反
応によって水素結合が破壊され、かえってセルロースの
網目構造が大きくなり、ポアーサイズが増大するためで
あると考察されている。即ち、従来分子量数千以下のポ
アーサイズの小さいセルロース粒子は、架橋することに
よっても得られ難いと理解されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、排除
限界分子量の小さい微小架橋セルロース粒子の製造法を
提供することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的および利点は、以
下の説明から明らかになろう。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】本発明によれ
ば、本発明の上記目的および利点は、
【0014】(1)(a)II型セルロース結晶相とセル
ロース非晶相から実質的になり、(b)平均粒子径が50
0μm以下の球状ないし長球状の粒子から実質的にな
り、そして、(c)ポリエチレングリコールによる排除限
界分子量が約1,000〜約10,000の範囲にある微
小非架橋セルロース粒子を準備し、(2)上記微小非架
橋セルロース粒子を、含水媒体中、塩基性化合物の存在
下で膨潤させ、(3)膨潤した粒子を上記含水媒体から
分離し、(4)分離した粒子を、親水性非プロトン性有
機溶媒中、塩基性化合物の存在下で、架橋反応に付し、
そして(5)生成した微小架橋セルロース粒子を母液か
ら分離し、次いで水洗して排除限界分子量が約3,00
0以下の微小架橋セルロース粒子を生成する、ことを特
徴とする排除限界分子量の小さい微小架橋セルロース粒
子の製造法によって達成される。
【0015】上記本発明の方法によれば、第1の工程
(工程(1))により、微小非架橋セルロース粒子を準
備し、第2の工程(工程(2))により膨潤処理し、第
3の工程(工程(3))により、膨潤処理した粒子を媒
体から分離し、第4の工程(工程(4))で架橋反応に
付し、第5の工程(工程(5))で該架橋セルロース粒
子を母液から分離し次いで水洗する。
【0016】第1工程で準備される微小非架橋セルロー
ス粒子は、たとえば次のような方法で得られる。
【0017】(1)セルロースザンテートとそれとは異
なる他の水溶性高分子化合物(以下第1の水溶性高分子
化合物という)とを含むアルカリ性高分子水溶液を準備
し、
【0018】(2)上記アルカリ性高分子水溶液と水溶
性アニオン性高分子化合物(以下第2の水溶性のアニオ
ン性高分子化合物という)とを混合して該アルカリ性高
分子水溶液の微粒子分散液を生成せしめ、
【0019】(3)(i)上記工程(2)で生成した分散
液を加熱するかあるいは上記分散液をセルロースザンテ
ートの凝固剤と混合することによって、該分散液中のセ
ルロースザンテートを上記第1の水溶性高分子化合物を
含有する形態の微粒子として凝固させ、次いで酸で中和
してセルロースを再生させてセルロースを含有する微粒
子を生成せしめるか、あるいは
【0020】(ii)上記工程(2)で生成した分散液を酸
で凝固および中和してセルロースを再生させてセルロー
スを含有する微粒子を生成せしめ、
【0021】(4)上記工程(3)(i)の凝固及び/又
は中和の際、上記工程(3)(ii)の凝固および中和の
際、あるいはその後各工程において、各工程において生
成した微粒子から上記第1の水溶性高分子化合物を除去
し、
【0022】(5)脱竜、酸洗い、水洗、乾燥すること
によって排除限界分子量約1000〜約10,000の
範囲の非架橋セルロース粒子を得ることができる。
【0023】本発明によれば、次いで第2工程におい
て、微小非架橋セルロース粒子は含水媒体中、塩基性化
合物の存在下で膨潤させる。
【0024】含水媒体としては、メタノール、エタノー
ル、アセトン等が水との混合物として、又水単独で使用
される。塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムが好適に使用される。
【0025】塩基性化合物の含水媒体中の濃度は、5重
量%〜20重量%が使用されセルロース粒子の球状形態
が維持されるよう温度5〜30℃の範囲において適宜条
件が選ばれる。
【0026】次いで第3工程において膨潤処理した粒子
は、塩基性化合物を含有した含水媒体から分離せしめら
れる。
【0027】含水媒体からの分離は、ガラスフィルター
によつて行ない、水で水洗に付した後乾燥することによ
ってなされる。乾燥はたとえば温度60〜80℃におい
て20時間以上の長時間かけて行なう。
【0028】上記水洗の後、第4工程で使用する親水性
非プロトン性有機溶媒によって置換することもできる。
次いで第4工程において含水媒体から分離された非架橋
セルロース粒子は、親水性非プロトン性有機溶媒中で塩
基性化合物の存在下で架橋反応に付される。
【0029】親水性非プロトン性有機溶媒としては、例
えばジメチルスルホキシド、アセトン、メチルエチルケ
トン等が単独あるいは混合物として好適に使用される。
【0030】塩基性化合物としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリが好適に使
用される。水酸化アルカリは少量の水に溶解したものと
して使用するのが好ましい。
【0031】架橋剤としては、例えばエピクロルヒドリ
ン、ジクロルヒドリンの如きハロヒドリン類が有利に用
いられる。
【0032】第4工程において、微小非架橋セルロース
粒子は、親水性非プロトン性有機溶媒に先ず分散せしめ
られる。架橋剤は予め非プロトン性有機溶媒に含有させ
ておくことができ、また非架橋セルロース粒子を分散さ
せたのち添加することもできる。
【0033】微小非架橋セルロース粒子1重量部当り好
ましくは0.5〜50重量部の非プロトン性有機溶媒が
用いられ、より好ましくは3〜20重量部用いられる。
【0034】また架橋剤は非プロトン溶媒に対して好ま
しくは1〜50重量%用いられ、より好ましくは5〜4
0重量%用いられる。
【0035】非架橋セルロース粒子が非プロトン性有機
溶媒の浸透を受けて十分に膨潤した後、塩基性化合物が
好ましくは水溶液として添加される。
【0036】塩基性化合物は、水に対して好ましくは2
〜50重量%用いられ、より好ましくは5〜30重量%
の水溶液として用いるのが好ましい。
【0037】塩基性化合物の水溶液は微小非架橋セルロ
ース粒子1重量部当り好ましくは0.1〜6重量部用い
られ、より好ましくは0.5〜5重量部用いられる。架
橋反応の初期温度としては10〜30℃が好ましく、塩
基性化合物の水溶液が親水性非プロトン性有機溶媒で膨
潤した粒子内部に十分に浸透した後、温度を50℃迄徐
々に上昇させる。架橋反応は、好ましくは4〜8時間実
施される。
【0038】次いで本発明方法によれば第5工程におい
て、生成した微小架橋セルロース粒子は母液から分離さ
れ、水洗せしめられる。
【0039】かくして本発明によれば上記したとおり排
除限界分子量が約3,000以下の微小架橋セルロース
粒子が提供される。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。な
お、その前に本明細書における種々の特性値の測定法を
記述する。
【0041】粒子径測定法 試料を約0.1g 採取し、純水25ml中に投入して攪拌
分散せしめ、光透過式粒度分布測定器にて測定する。平
均粒子径は体積基準にて算出した。
【0042】排除限界分子量・理論段数 微小セルロース粒子を各々10mmφ×30cmの樹脂カラ
ムに水を充填液として流速4.0ml/minで60分間かけ
て充填した。次いで各々の充填カラムを分離用のカラム
として下記分析条件により分子量既知の標準ポリエチレ
ングリコールを用い、溶出時間と分子量との関係をブロ
ットし、曲線の折れ曲がり点のポリエチレングリコール
の分子量として、排除限界分子量を求めた。
【0043】又理論段数は、エチレングリコールのピー
ク位置とピーク巾を容積の単位として測定して下記式よ
り算出した。
【0044】
【式1】
【0045】N: 理論段数、 Ve:エチレングリコールの溶出位置(ml)、 W: エチレングリコールの溶出幅(ml)。
【0046】分析条件は次のとおりである。 1. ポンプ Waters社6000A型、 2. 溶離液 純水、 3. 流量 1.0ml/min、 4. 温度 室温、 5. 検出器 PI検出器。
【0047】実施例1 (1).針葉樹からなるパルプ500gを20℃、18
重量%の苛性ソーダ溶液20lに1時間浸漬し、2.8
倍に圧搾した。25℃から50℃まで昇温しながら1時
間粉砕し、老成し、次いでセルロースに対して35重量
%の二硫化炭素(175g)を添加して、25℃で1時
間硫化しセルロースザンテートとした。該ザンテートを
苛性ソーダ水溶液で溶解して、ビスコースを得た。該ビ
スコースはセルロース濃度9.3重量%、苛性ソーダ濃
度5.9重量%、粘度6200センチポイズであった。
【0048】(2).5lのポリ容器に10.8%のポ
リアクリル酸ソーダ水溶液(分子量10万)3300
g、炭酸カルシウム132gおよび水酸化カルシウム40
gを入れホモミキサーで攪拌した。分散後、液温25℃
のもとで、上記ビスコース液868g入れ、ラボスター
ラーにて400rpmの攪拌を10分間行った。ビスコー
スの微粒子を生成せしめた後、引き続き攪拌しながら液
温を25℃から75℃まで25分間で昇温し、75℃で
15分間維持してビスコース微粒子を凝固せしめた。凝
固ビスコース粒子をG4型ガラスフィルターによって母
液から分離した後、5重量%塩酸で中和しセルロース粒
子として、大過剰の水で洗浄した後105℃の通風乾燥
機にて2時間乾燥した。得られたセルロース粒子は、ポ
リエチレングリコールによる排除限界分子量が8200
であった。
【0049】(3).次いで、該セルロース粒子200
gを20℃、10重量%の苛性ソーダ水溶液中で膨潤さ
せた後、ガラスフィルターで母液から分離し、水洗した
後、80℃の温度にて24時間乾燥した。
【0050】(4).次いで、該セルロース粒子100
g、ジメチルスルホキシド300gおよびエピクロルヒド
リン105gを1lのフラスコに入れ攪拌下で十分にセ
ルロース粒子を膨潤させた後、苛性ソーダ76gを溶解
した苛性ソーダ水溶液276gを少量ずつ徐々に添加し
た。苛性ソーダ水溶液の添加は、液温を20℃に調節し
ながら1時間かけて実施した。
【0051】ついで液温を1時間で50℃まで昇温し以
後50℃に調節しながら架橋反応を完結させた。生成し
た微小架橋セルロース粒子は、ガラスフィルターによつ
て、母液から分離し、次いで1重量%の塩酸で中和し、
大過剰の水で洗浄した。
【0052】得られた架橋セルロース粒子は平均粒子径
30μmでポリエチレングリコールによる排除限界分子
量が1000であった。
【0053】この粒子を内径10mmφ×30cmカラムに
充填して、エチレングリコールの理論段数を測定したと
ころ、3000段/30cmであった。
【0054】実施例2 (1).5lのポリ容器に12.0%のポリアクリル酸
ソーダ水溶液(分子量5万)2400g、炭酸カルシウ
ム28gを入れホモミキサーで攪拌した。
【0055】分散後、液温25℃のもとで、実施例1で
用いたものと同じビスコース液を1600gを入れ、ラ
ボスターラーにて150rpmの攪拌を10分間行った。
ビスコースの微粒子を生成せしめた後、引き続き攪拌し
ながら液温を25℃から75℃まで25分間で昇温し、
75℃で30分間維持してビスコース微粒子を凝固せし
めた。凝固ビスコース粒子をG1型ガラスフィルターに
よって母液から分離した後、5重量%塩酸で中和しセル
ロース粒子とし、大過剰の水で洗浄した後105℃の通
風乾燥機にて5時間乾燥した。
【0056】得られたセルロース粒子は、ポリエチレン
グリコールによる排除限界分子量が3500であった。
【0057】(2).次いで、該セルロース粒子200
gを15℃、10重量%の苛性ソーダ水溶液中で膨潤さ
せた後、ガラスフィルターで母液から分離し、水洗した
後、60℃の温度にて20時間乾燥した。
【0058】(3).次いで該セルロース粒子100
g、ジメチルスルホキシド300gおよびエピクロルヒド
リン105gを1lのフラスコに入れ、攪拌下で十分に
セルロース粒子を膨潤させた後、苛性ソーダ60gを溶
解した苛性ソーダ水溶液360gを少量ずつ徐々に添加
した。苛性ソーダ水溶液の添加は、液温を20℃に調節
しながら1時間かけて実施した。
【0059】次いで液温を1時間で50℃まで昇温し、
以後50℃に調節しながら架橋反応を完結させた。生成
した微小架橋セルロース粒子は、ガラスフィルターによ
つて、母液から分離し、次いで1重量%の塩酸で中和
し、大過剰の水で洗浄した。得られた架橋セルロース粒
子は、平均粒子径80μmでポリエチレングリコールに
よる排除限界分子量が410であった。
【0060】実施例3 実施例1の工程(2)において得られた排除限界分子量
8200の非架橋セルロース粒子200gを20℃、1
0重量%の苛性ソーダ水溶液中で膨潤させた後、ガラス
フィルターにて母液から分離し、水洗した後、さらにメ
タノール置換し、次いでジメチルスルホキシド溶液にて
置換し、吸引瀘別せしめた。このジメチルスルホキシド
含有非架橋セルロース粒子はジメチルスルホキシドが5
0wt%含有されていた。
【0061】該ジメチルスルホキシド含有非架橋セルロ
ース粒子200g(セルロース分100g)、ジメチルス
ルホキシド200gおよびエピクロルヒドリン105gを
1lのフラスコに入れ攪拌下で、苛性ソーダ76gを溶
解した苛性ソーダ水溶液280gを少量ずつ添加した。
苛性ソーダ水溶液の添加は、液温を20℃に調節しなが
ら1時間かけて実施した。ついで液温を1時間で50℃
まで昇温し以後50℃にて3時間架橋反応せしめた。
【0062】生成した架橋セルロース粒子は、中和後、
水洗した。得られた架橋セルロース粒子は平均粒子径3
2μmでポリエチレングリコールによる排除限界分子量
が2000であった。
【0063】比較例1 実施例1において排除限界分子量8200の非架橋セル
ロース粒子を20℃、10重量%の苛性ソーダ水溶液中
で膨潤した後、ガラスフィルターで吸引濾別した。
【0064】次いで該膨潤セルロース粒子(セルロース
成分100g)とジメチルスルホキシド300gおよびエ
ビクロルヒドリン105gを1lのフラスコに入れ攪拌
し、液温を1時間で50℃迄昇温し以後50℃に調節し
ながら架橋を完結させた。実施例1と同様の水洗をして
得られた架橋セルロース粒子は、ポリエチレングリコー
ルによる排除限界分子量が9000で、非架橋セルロー
スの排除限界分子量8200よりも大きくなった。
【0065】比較例2 実施例1において排除限界分子量8200の非架橋セル
ロース粒子を苛性ソーダ水溶液での膨潤をしないで、実
施例2と同じ架橋処理をしたところ排除限界分子量は5
00であった。
【0066】この粒子は、エチレングリコールでの理論
段数が600段/30cmあった。
【0067】このように排除限界分子量が小さくなるも
のの、理論段数の低下が認められ、架橋反応が不均一な
状態にあることが認められた。
【0068】
【発明の効果】従来のセルロース微粒子は、架橋反応に
よってセルロースの網目を小さくすることが困難である
とされていたが、本発明の塩基性化合物の媒体中で膨潤
処理后、親水性非プロトン性有機溶媒中で架橋反応せし
めることによってはじめて、排除限界分子量の小さいセ
ルロース粒子の製造が可能となったものである。しか
も、架橋反応前に塩基性化合物の媒体中で膨潤処理する
ことによって、クロマト分離を行なった場合の分離ピー
クの巾がシャープになることは、本発明の方法によって
はじめて成し得たことである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)(a)II型セルロース結晶相とセ
    ルロース非晶相から実質的になり、(b)平均粒子径が5
    00μm以下の球状ないし長球状の粒子から実質的にな
    り、そして(c)ポリエチレングリコールによる排除限界
    分子量が約1,000〜約10,000の範囲にある微小
    非架橋セルロース粒子を準備し、(2)上記微小非架橋
    セルロース粒子を、含水媒体中、塩基性化合物の存在下
    で膨潤させ、(3)膨潤した粒子を上記含水媒体から分
    離し、(4)分離した粒子を、親水性非プロトン性有機
    溶媒中、塩基性化合物の存在下で、架橋反応に付し、そ
    して(5)生成した微小架橋セルロース粒子を母液から
    分離し次いで水洗して排除限界分子量が約3,000以
    下の微小架橋セルロース粒子を生成する、ことを特徴と
    する排除限界分子量の小さい微小架橋セルロース粒子の
    製造法。
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