JPH01254256A - 多孔性イオン交換セルローズ粒子およびその製造法 - Google Patents

多孔性イオン交換セルローズ粒子およびその製造法

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JPH01254256A
JPH01254256A JP63082145A JP8214588A JPH01254256A JP H01254256 A JPH01254256 A JP H01254256A JP 63082145 A JP63082145 A JP 63082145A JP 8214588 A JP8214588 A JP 8214588A JP H01254256 A JPH01254256 A JP H01254256A
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cellulose
ion exchange
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fine particles
water
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JP63082145A
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Shigeru Okuma
大隈 茂
Hideo Yoshitome
英雄 吉留
Mitsuhisa Igarashi
五十嵐 光永
Kazuhiko Nakajima
和彦 中島
Keizo Suzuki
啓三 鈴木
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Kanebo Rayon Ltd
Kanebo Ltd
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Kanebo Rayon Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は多孔性イオン交換セルローズ粒子およびその製
造法に関する。さらに詳しくは、再生セルローズから実
質的になる多孔性イオン交換セルローズ粒子およびその
製造法に関する。
(従来の技術) セルローズあるいはその各種誘導体の粒状物は、近年ク
ロマトグラフィー材料として使用されるようになってい
る。クロマト月光てん剤として、セルローズあるいはそ
のイオン交換体が使用されているが、特にセルローズを
担体として、イオン交換基を導入したものは、タンパク
質の分離に優れており、その有用性は高く評価されてい
る。
本来、クロマト月光てん剤として用いるセルローズ担体
は一定の粒度範囲、担体内部のポアーサイズ、ボアー量
等十分に設計されたものであることが望ましい。又イオ
ン交換体についてもイオン交換量のみならず、そのポア
ーサイズ、ポアー量の制御が極めて重要であることも云
うまでもない。
セルローズイオン交換体は、すでに生化学分野において
蛋白質、酵素等の分離に応用されている。
ポピユラーなものとして繊維状のセルローズイオン交換
体が上布されている。しかし繊維状セルローズイオン交
換体は形状が不定形であって、カラムに充てんして使用
するクロマト充填剤としては、カラム圧上昇の点で、問
題がある。上記問題点を解決すべく、形状を球状化する
ことが試みられ、その製造法についていくつかの方法が
提案されている。
特公昭48−9712号公報明細書には、イオン交換基
置換セルローズをアルカリ性溶媒中に溶解し、水と混ら
ない溶媒中で小滴状に乳化し、酸反応物質と接触させて
、置換セルローズを球形の多孔性粒子の形で沈澱させて
、イオン交換体セルローズ粒子を製造する方法が明示さ
れている。
特公昭62−2853号公報明細書には、セルロースの
固体球状粒子の固体球状を保ちつつ、イオン交換基を導
入し、次いで架橋することによって、セルロースイオン
交換体粒子を製造する方法が明示されている。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、粒径が500μm以下の球状ないし長
球状の粒子から実質的になる新規なセルローズイオン交
換体を提供することにある。
本発明の他の目的は、セルローズイオン交換体として優
れた性能を発揮する細孔および細孔分布を有する新規な
イオン交換体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、カラムに充填した際に大き
な耐圧強度を発揮し、それ故被処理液を加圧下に通じて
大きい流通速度で処理することができる処理能力の大き
なイオン交換体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は繰返し使用してもイオン交換
に適当な多孔構造を保持して優れたイオン交換能を発揮
しつづけることのできる新規なイオン交換体を提供する
ことにある。
本発明のさらに他の目的は、分画指数(F)の大きい従
って蛋白質等の高分子量のイオン性化合物を効率よく分
離することのできる新規なイオン交換体を提供すること
にある。
本発明のさらに他の目的は、上記の如き本発明のセルロ
ーズイオン交換体を製造するための新規な方法を提供す
ることにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から
明らかとなろう。
[問題点を解決するための手段および作用]本発明によ
れば、本発明の上記目的および利点は、 (a)m温時の粒径が500μm以下の球状ないし長球
状の粒子から実質的になり、 (b)  イオン交換容量が0.1〜3 meq/ g
の範囲にあり、 (c)臨界点乾燥時の粒子について、水銀ポロシメータ
法により測定した孔径と孔容積の関係において、孔径0
.006〜1μmの区間に孔容積の極大値を有し、且つ
同区間にある孔の全容積が少なくとも0.05mL’g
である、ことを特徴とするイオン交換セルローズ粒子に
よって達成される。
上記本発明のイオン交換セルローズ粒子は、本発明によ
れば、 (1)  セルローズザンテートをセルローズ換算で5
〜60重量%含有する凝固ビスコース微粒子を準備し、 (2)上記凝固ビスコース微粒子を酸で中和してセルロ
ーズを再生させて、セルローズ換算有する微粒子を生成
せしめ、次いで (3)生成したセルローズ微粒子に、アルカリ性均一溶
媒中で、イオン交換基を導入する、方法によって製造す
ることができる。
本発明の多孔性イオン交換セルローズ粒子は上記(a)
〜(c)の要件を有する点に特徴がある。
これらの各要件について以下説明する。
本発明のイオン交換セルローズ粒子は第1に湿潤時の粒
径が500μm以下の球状ないし長球状の粒子から実質
的になる。湿潤時の粒径は後述する方法に従って測定さ
れる。本発明のイオン交換セルローズ粒子は好ましくは
3〜400μmの粒径を有し、さらに好ましくは10〜
300μmの粒径を有している。
また、本発明のイオン交換セルローズ粒子は、球状ない
し長球状の粒子から実質的に構成されている。本明細書
においていう“長球状”とは、粒子の投影図あるいは平
面図が例えば楕円形、長く伸びた円形、ビーナツツ形あ
るいは卵形の如き形状にあるものを包含する概念である
。本発明のイオン交換セルローズ粒子は上記の如く球状
ないし長球状であり、従って角ぼっていたりあるいは不
定形である粒子とは相違する。
第2に、本発明のイオン交換セルローズ粒子は、イオン
交換容量が0.1〜3 meq/ gの範囲にある。
イオン交換容量は好ましくは0.3〜2 、5 meq
/gの範囲にあり、より好ましくは0.5〜2.Ome
q/gの範囲にある。
第3に、本発明のイオン交換セルローズ粒子は、臨界的
乾燥時の粒子について、水銀ポロシメーター法により測
定した孔径と孔容積の関係において、孔径0.006〜
1mμの区間に孔容積の極大値を有し且つ同区間にある
孔の全容積が少なくとも0.05mQ/gである。
臨界的乾燥は後述する特定の方法によって実施されるが
、臨界的乾燥によれば乾燥して得られた粒子の孔の形状
や分布が湿潤時の状態をよく再現するため、湿潤時の孔
容積と孔径が重要視されるイオン交換セルローズ粒子に
ついて臨界的乾燥は極めて意味がある。
本発明のイオン交換セルローズ粒子は、同区間にある孔
の全容積が、好ましくは0.1〜3ml/gの範囲にあ
り、より好ましくは0.12〜2,5mQ/Hの範囲に
ある。
本発明のイオン交換セルロズ粒子の孔径と孔容積の関係
は、水銀ポロシメーター法により測定される。求められ
た同関係を使用して孔の内表面の面積を算出することが
できる。
本発明のイオン交換セルローズ粒子は、そのようにして
算出した内表面の面積として、好ましくは15〜400
m”/gの範囲の値、より好ましくは25〜350m”
/gの値を有する。
本発明のイオン交換セルローズ粒子は、種々のイオン交
換基を有することができる。イオン交換基はカチオン性
及びアニオン性のいずれであってもよい。カチオン性イ
オン交換基としては、例えば下記式 ここで、R’、R”およびR3は互に独立に水素原子、
炭素数1〜2の低級アルキル基又は炭素数1〜3のヒド
ロキシアルキル基であり、nは1〜3の数である、 で表わされる基が好ましい。
RISR2およびR3は互に独立に、水素原子、炭素数
1又は2の低級アルキル基(メチル又はエチル)、また
は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基(ヒドロキシメ
チル、σ−又はβ−ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロ
ピル等)である。nは1.2又は3である。かかるカチ
オン性イオン交換基としては、例えばアミノエチル基、
ジエチルアミノエチル基、ジエチル(2−ヒドロキシプ
ロピル)アミノエチル基あるいはトリメチルアミノメチ
ル基の如きアミノ基に由来する第4級アンモニウム基が
挙げられる。
アニオン性イオン交換基としては、例えば、下記式 %式% ここで、Zはカルボキシル基(−COOH)、スーレホ
!(−5○3H)又はホスホリル基(PO3H2)であ
り、mはO土f−、はl−3の数である、 で表わされる基が好まし2い。
かかるアニオン性基としては、例えばカルボキシル基、
スルホ基、ホスホリル基、カルボキシメチル、カルボキ
シエチル、スルホエチル、ホスホリルトリメチレン等を
挙げることができる。
本発明のイオン交換セルローズ粒子は、さらに好ましく
は下記の性質を有している。
■型セルローズ結晶相とセルローズ非晶相とを基本とし
てなる。
X線回折法により求めた結晶化度が5〜45%の範囲、
より好ましくは10〜43%の範囲、さらに好ましくは
20〜40%の範囲にある。
排除限界分子量が500より大きく100万よりも小さ
く、より好ましくは1000よりも大きく50万よりも
小さい。この排除限界分子量はポリエチレングリコール
を高分子物質として使用して求められる。
下記式 VDはブルーデキストラン(分子量200万)の溶出容
量(mc)であり、そして Voはエチレングリコールの溶出容量(mN)である、 で定義される分画指数(F)が少なくとも0.6、より
好ましくは少なくとも1.0、さらに好ましくは高々3
である。
本発明のイオン交換セルローズ粒子の製造法について以
下説明する。本発明の方法によれば、上記のとおり、第
1の工程によりセルローズザンテートをセルローズ換算
で5〜60重量%含有する凝固ビスコース微粒子を準備
し、第2工程により凝固ビスコース微粒子を酸で中和し
たのち第3の工程によりイオン交換基を導入する。イオ
ン交換基を導入されたセルローズ微粒子は母液から分離
され、水洗される。第1の工程で使用する凝固ビスコー
ス微粒子は第1に、 (A)  セルローズザンテートとそれ以外の第1の水
溶性高分子化合物のアルカリ性高分子水溶液を準備し、 (B)  上記アルカリ性高分子水溶液と第2の水溶性
のアニオン性高分子化合物とを混合して該アルカリ性高
分子水溶液の微粒子分散液を生成せしめ、1 (C)  上記分散液を加熱するかあるいは上記分散液
をセルローズザンテートの凝固剤と混合することによっ
て該分散液中のセルローズザンテートを上記第1の水溶
性高分子化合物を含有する形態の微粒子として凝固させ
ることによって製造することができる。
また本発明の第1工程で使用する凝固ビスコース微粒子
は、第2に (A)  セルローズザンテートとそれ以外の第1の水
溶性高分子化合物のアルカリ性高分子水溶液を準備し、 (B)  上記アルカリ性高分子水溶液と数平均分子、
ftl、500以上の水溶性のポリエチレングリコール
又はポリエチレングリコール誘導体を混合して、55°
C以上の温度で該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散
液を生成せしめ、 (C)  上記分散液を上記分散液生成の際の温度と同
等ないしそれ以上の温度でさらに加熱するかあるいは上
記分散液をセルローズザンテートの凝固剤と混合するこ
とによって該分散液中のセルローズザンテートを上記第
1の水溶性高分子化合物を含有する形態の微粒子として
凝固させることによって製造することができる。
上記第1の方法と第2の方法とは、上記のとおり、セル
ローズザンテートと第1の水溶性高分子化合物のアルカ
リ性高分子水溶液を準備する工程(A)、アルカリ性高
分子水溶液の微粒子分散液を生成する工程(B)、セル
ローズを含有する微粒子を生成する工程(C)からなり
、基本的に同じ工程から構成されている。
第1の方法と第2の方法は、上記工程(B)において用
いる第2の高分子化合物が第1の方法ではアニオン性で
あるのに対し第2の方法では非イオン性である点で相違
する。以下先ず、本発明にて使用する凝固ビスコース微
粒子の第1の製造方法について説明する。
第1の方法によれば、上記のとおり、工程Aによりセル
ローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性高分子化合
物のアルカリ性高分子水溶液を準備し、工程Bにより該
アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成し、工程
Cにより第1の水溶性高分子化合物を含有する形態の微
粒子を生成せしめる。セルローズザンテートとそれ以外
の第1の水溶性高分子化合物のアルカリ性高分子水溶液
を調整する工程Aは、セルローズザンテートとそれ以外
の第1の水溶性高分子化合物を同時に水またはアルカリ
水溶液で溶解するか、あるいはセルローズザンテートを
水またはアルカリ水溶液で先ず溶解し、得られたビスコ
ースに第1の水溶性高分子化合物を溶解するか、あるい
は、第1の水溶性高分子化合物を水またはアルカリ水溶
液で溶解した後、該溶解液でセルローズザンテートを溶
解することによって実施することができる。
上記溶解は、例えばニーダ又は高粘度攪拌翼による混合
で実施することができる。
セルローズザンテートはレーヨン製造工程またはセロフ
ァン製造工程の中間体として得られるものでよく、例え
ばセルローズ濃度33重量%、アルカリ濃度16重量%
および1価40程度のセルローズザンテートが好適であ
る。
第1の水溶性高分子化合物としては、例えば非イオン性
あるいはアニオン性の高分子化合物が好適に用いられる
。非イオン性の第1の水溶性高分子化合物としては、例
えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
誘導体又はポリビニルピロリドンがあげられる。これら
の高分子化合物は、例えば400以上の数平均分子量を
有しており、好ましいものは600〜400.000の
数平均分子量を有している。
ポリエチレングリコール誘導体としては、例えばポリエ
チレングリコールの片末端の水酸基のみを炭素数1〜1
8のアルキル基、炭素数1〜18のアルキルで置換され
たフェニル基又は炭素数2〜18のアシル基で封鎖され
た水溶性化合物あるいはA−B−A’型のブロック共重
合体(A、A’は同一もしくは異なりポリエチレンオキ
シドブロックを表わし、Bはポリプロピレンオキシドブ
ロックを表わす)が好適に用いられる。より具体的に、
例えばポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポ
リエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリエチ
レングリコールモノセチルエチル:ポリエチレングリコ
ールモノメチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノノニルフェニルエーテル;ポリエチレングリコ
ールモノアセテート、ポリエチレングリコールモノラウ
レート;およびポリオキシエチレンブロック−ポリオキ
シプロピレンブロック−ポリオキシエチレンブロック等
をあげることができる。
また、アニオン性の第1の水溶性高分子化合物は、例え
ばアニオン性基として例えばスルホン酸基、ホスホン酸
基又はカルボン酸基を有するものが好ましい。これらの
アニオン性基は遊離酸の形態にあっても塩の形態にあっ
てもよい。
アニオン性基としてスルホン酸基を持つ第1の水溶性高
分子化合物は、該スルホン酸基を例えばビニルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、メチルスチレンスルホン酸、
アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アクリルアミ
ドメタルプロパンスルホン酸又はこれらの塩の如き単量
体に由来することができる。
同様に、アニオン性基としてホスホン酸基を持つ第1の
水溶性高分子化合物は例えばスチレンホスホン酸、ビニ
ルホスホン酸又はこれらの塩の如き単量体に由来するこ
とができる。
また、アニオン性基としてカルボン酸基ヲ持つ水溶性高
分子化合物は例えばアクリル酸、メタリル酸、スチレン
カルボン酸、マレイン酸、イタコン酸文はこれらの塩の
如き単量体に由来することができた。
例えばカルボン酸基を持つ第1の水溶性高分子化合物は
、例えばアクリル酸ソーダを単独であるいは他の共重合
可能な単量体例えばアクリル酸メチルと混合して、それ
自体公知の方法に従って重合して、アクリル酸ソーダの
重合単位を含むホモポリマー又はコポリマーとして供給
される。また、例えばスチレンのホモポリマーをスルホ
ン化してスルホン酸基を持つ水溶性高分子化合物を製造
することもできる。
スルホン酸基がスチレンスルホン酸以外の他の単量体に
由来する場合およびスルホン酸基、カルボン酸基がそれ
ぞれ上記の如き単量体に由来する場合についても同様で
ある。
水溶性の第1のアニオン性高分子化合物は、アニオン性
基を持つ上記の如き単量体の重合単位を好ましくは少く
とも20モル%含有する。かかる好ましい高分子化合物
には、コポリマー及びホモポリマーが包含される。
水溶性のアニオン性高分子化合物は、好ましくは少くと
も5,000、より好ましくは1万〜300万の数平均
分子量を有している。
工程Aで使用される水溶性の第1のアニオン性高分子化
合物には、上記の如きビニルタイプの重合体に限らず、
その他例えばカルボキシメチルセルローズ、スルホエチ
ルセルローズあるいはそれらの塩例えばNa塩が包含さ
れる。
第1の方法によれば、上記のとおり、先ず工程Aでアル
カリ性高分子水溶液が準備される。該高分子水溶液はセ
ルローズザンテート由来のセルローズ濃度として、好ま
しくは3〜15重量%、より好ましくは5〜12重量%
に調整され、またアルカリ濃度として好ましくは2〜1
5重量%、より好ましくは5〜lO重量%に調整される
。さらに第1の水溶性高分子化合物は、好ましくはセル
ローズ1重量部当り0.03〜5重量部となるように調
整される。
第1の方法によれば、上記工程Aで調整され準備したア
ルカリ性高分子水溶液は、次いで工程Bによって第2の
水溶性のアニオン性高分子化合物と混合せしめられる。
混合はアルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成す
ることのできる如何なる手段を用いることもできる。例
えば、攪拌翼や邪魔板等による機械的攪拌、超音波攪拌
あるいはスタテックミキサーによる混合を単独であるい
は組合せて実施することができる。
第2の水溶性のアニオン性高分子化合物は、好ましくは
水溶液として、より好ましくは該第2の高分子化合物の
濃度が0.5〜25重量%、特に好ましくは2〜22重
量%の水溶液として、用いられる。かかる水溶液は、さ
らに、20℃における粘度が3センチポイズ〜5万セン
チポイズ、特に5センチポイズ〜3万センチポイズであ
るものが好ましい。
アルカリ性高分子水溶液と第2の水溶性のアニオン性高
分子化合物とは、アルカリ性高分子水溶液中のセルロー
ズ1重量部当り該第2の高分子化合物0.3〜100重
量部、より好ましくは1〜45重量部、特に好ましくは
4〜20重量部で用いられ、混合せしめられる。混合は
、アルカリ性高分子水溶液中に含まれる二硫化炭素の沸
点よりも低い温度で実施するのが有利であり、より好ま
しくは0〜40°Cの範囲で実施される。
本発明者の研究によれば、工程Aの上記アルカリ性高分
子水溶液中に、例えば炭酸カルシウムの如き酸分解性の
無機塩を分散剤として、例えば0.5〜5重量%存在せ
しめる場合には、第2工程で生成される微粒子分散液に
おける微粒子の形態が安定に且つ良好に保持されること
が明らかとなった。
第2の水溶性のアニオン性高分子化合物としては、アニ
オン性の上記第1の水溶性高分子化合物の前記例示した
化合物と同一のものが例示できる。
第2の水溶性のアニオン性高分子化合物は第1の水溶性
高分子化合物と同一であっても異なっていてもよい。
本凝固微粒子の製造方法によれば、上記工程Bで生成し
たアルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液は、次いで工
程Cによって凝固せしめられる。
上記凝固の反応は、生成した分散液に混合操作を加えな
がら実施するのが望ましい。
加熱による凝固はアルカリ性高分子水溶液中に含まれる
二硫化炭素の沸点以上の温度例えば50’〜90°Cの
温度で有利に実施できる。凝固剤による凝固の場合には
このような温度に高める必要はなく、通常0〜40°C
の温度で凝固を実施することができる。凝固剤としては
、例えば低級脂肪族アルコール、無機酸のアルカリ金属
又はアルカリ土類金属塩およびそれらと第3の水溶性高
分子化合物との組合せが好ましく用いられる。低級脂肪
族アルコールは直鎖状又は分岐鎖状のいずれであっても
よく、例えばメタノール、エタノール、1so−プロパ
ツール、n−プロパツール、n−ブタノールの如き炭素
数1〜4の脂肪族アルコールが好ましく用いられる。無
機酸のアルカリ金属塩としては例えばNa1CI、Na
、So、の如きNa塩、K、So4の如きに塩が好まし
く、またアルカリ土類金属塩としては例えばMg5O,
の如きMg塩、CaC1,の如きCa塩が好ましい。
第3の水溶性高分子化合物としては、例えば非イオン性
およびアニオン性の高分子化合物が好ましく用いられる
。第3の水溶性高分子化合物としては工程Bで使用され
た第2のアニオン性の高分子化合物と同じものを使用す
るのが特に望ましい。
第3の水溶性高分子化合物の例示は、上記第1の水溶性
高分子化合物の例示から理解されるであろう。
上記の如き凝固剤は、ビスコース中のセルローズに対し
例えば20〜300重量%程度の割合で用いられる。
次に本発明で使用する凝固ビスコース微粒子の第2の製
造方法について説明する。
第2の方法によれば、上記のとおり、工程Aによりセル
ローズザンテートとそれ以外の第1の水溶性高分子化合
物のアルカリ性の高分子水溶液を準備し、工程Bにより
該アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成し、工
程Cによりセルローズを含有する微粒子を生成する。か
かる点において、上記第1の製造方法と基本的に同じで
あることは上記したとおりである。セルローズザンテー
トとそれ以外の第1の水溶性高分子化合物のアルカリ性
高分子水溶液を調整する工程Aは、上記第1の製造方法
の説明に記載した方法と同様にして実施される。例えば
、使用するザンテートおよびそれ以外の第1の水溶性高
分子化合物は、上記第1の製造方法に記載したものと同
じものが使用される。
アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散液を生成する工程
Bは、アルカリ性高分子水溶液と数平均分子量1500
以上の水溶性のポリエチレングリコール又ポリエチレン
グリコール誘導体とを混合することによって実施される
使用する高分子量のポリエチレングリコール又はポリエ
チレングリコール誘導体は上記のとおり1.500以上
の数平均分子量を有しており、好ましいものは1,50
0〜400.000の数平均分子量を有している。
ポリエチレングリコール誘導体としては、例えばポリエ
チレングリコールの片末端の水酸基のみを炭素数1〜1
8のアルキル基、炭素数1−18のアルキルで置換され
たフェニル基又は炭素数2〜18のアシル基で封鎖され
た水溶性化合物あるいはA−B−A’型のブa ツク共
重合体(A、A’は同一もしくは異なり、ポリエチレン
オキシドブロックを表わし、Bはポリプロピレンオキシ
ドブロックを表わす)が好適に用いられる。より具体的
に、例えばポリエチレングリコールモノメチル二−テノ
呟ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリ
エチレングリコールモノセチルエチル;ポリエチレング
リコールモノメチルフェニルエーテル、ホリエチレング
リコールモノノニルフェニルエーテル:ポリエチレング
リコールモノアセテート、ポリエチレングリコールモノ
ラウレート;およびポリオキシエチレンブロック−ポリ
オキシプロピレンブロック−ポリオキシエチレンブロッ
ク等をあげることができる。
ポリエチレングリコールおよびその誘導体のうち、ポリ
エチレングリコールがより好ましく、数平均分子量6,
000〜200,000ノモノカサらに好ましく、数平
均分子量8.000−100゜000のものが特に好ま
しく、数平均分子量10.000〜30.000のもの
が就中好ましい。
ポリエチレングリコール誘導体は好ましくは1.500
〜16.000の数平均分子量を有する。
上記第2の方法によれば、工程Bにおいて、アルカリ性
の高分子水溶液と水溶性の高分子量のポリエチレングリ
コール又はその誘導体は先ず混合せしめられる。混合は
アルカリ性の高分子水溶液の微粒子分散液を生成するこ
とができる如何なる手段を用いることもできる。具体的
手段は上記第1の製造方法の説明に記載したとおりであ
る。
水溶性の高分子量のポリエチレングリコール又はその誘
導体は、好ましくは水溶液として、より好ましくは該ポ
リエチレングリコール又はその誘導体の濃度が0.5〜
60重量%、特に好ましくは5〜55重量%、就中10
〜40重量%の水溶液として用いられる。
アルカリ性高分子水溶液とポリエチレングリコール又は
ポリエチレングリコール誘導体とは、セルローズ1重量
部当りポリエチレングリコール又はポリエチレングリコ
ール誘導体1〜30重量部、より好ましくは2〜28重
量部、特に好ましくは4〜24重量部、就中8〜16重
量部で用いられ、混合せしめられる。混合の際の温度に
特に制限はないが、混合はアルカリ性高分子水溶液の微
粒子分散液を生成せしめる温度よりも低い温度で実施す
るのが望ましい。アルカリ性高分子水溶液の微粒子分散
液は55°C以上の温度で生成せしめられる。55℃よ
りも低い温度では、望ましい微小セルローズ粒子を与え
ることのできる基礎となるアルカリ性高分子水溶液の微
粒子分散液を得ることができない。
上記第2の方法によれば、上記工程Bで生成したアルカ
リ性の高分子水溶液の微粒子分散液は、次いで工程Cよ
って凝固せしめられる。
また、上記凝固の反応は上記分散液生成の際の温度と同
等ないしそれ以上の温度で実施される。
加熱による凝固も凝固剤を使用する凝固も好ましくは6
0℃〜90℃の温度で実施されるが60°C以下で凝固
剤にて凝固することもできる。
凝固剤およびその使用割合は上記第1の製造法の説明に
記載したと同じである。
上記凝固剤として、ポリエチレングリコール又はその誘
導体との組合せを使用する場合には、凝固剤の添加によ
って系中のポリエチレングリコール又はその誘導体の濃
度が低下するのを防止することができるため、分散液の
凝固を安定に実施しうる利点がある。
上記の如く第1の方法および第2の方法によって得られ
た凝固ビスコース微粒子は、平均粒径400μmの球状
ないし長球状粒子から実質的になり、セルローズ成分5
〜60重量%(セルローズ換算)を有する。ここでいう
凝固ビスコース微粒子のセルローズ成分は該微粒子の表
面に付着した水及び水溶性高分子化合物を過剰のn−ヘ
キサンで洗浄・置換し、50℃、60分間乾燥して付着
したn−ヘキサンを除去した後、該微粒子を105°C
13時間乾燥してセルローズ成分を求める。又水溶性高
分子化合物が含有している場合は、セルローズ成分を求
める際にあらかじめ水洗して含有高分子化合物を除去し
ておく。上記凝固ビスコース微粒子中の高分子化合物の
除去は0.5〜2重量%の苛性ソーダで、温度20〜3
0°Cで実施される。
上記第1工程で高分子化合物が除去された凝固ビスコー
ス微粒子は、本発明によれば、次いで第2工程において
凝固ビスコース微粒子を酸で中和して、ビスコースをセ
ルローズに変換せしめる。
次いで、本発明によれば、第3工程においてセルローズ
微粒子にイオン交換基を導入せしめる。
イオン交換基としては、例えばカチオン性イオン交換基
として下記式、 \ ここで、R1、R2、R3およびnの定義は上記のとお
りである、 で表わされる基、あるいは アニオン性イオン交換基として下記式 2式%) ここで、2およびmの定義は上記のとおりである で表わされる基があげられる。
上記式のカチオン性イオン交換基としては、例えばアミ
ノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチル−(2
−ヒドロキシ−プロピル)アミノエチル基、トリメルア
ミノメチル基の如きアミノ基の4級基が挙げられ、また
上記式のアニオン***換基としては、例えばカルボキシ
ル基、スルホ基あるいはホスホリル基等を挙げることが
できる。
イオン交換基の導入は特に限定されず、それ自体公知の
方法に従って実施される。例えば、セルローズ微粒子を
苛性ソーダ水溶液で十分膨潤させ、次いで上記の如きイ
オン交換基を生ずる化合物例えば塩酸2−クロルトリエ
チルアミンあるいはモノクロロ酢酸と例えば70°Cで
60分間反応させる。
本発明で用いるイオン交換セルローズ微粒子は種々の細
孔と細孔分布を有し、且つ細孔容積も大きいため、イオ
ン交換基導入時の苛性ソーダによる膨潤を過酷にするこ
となく、イオン交換容積を大きくすることができる特徴
があり、それ故カラム充填した際に大きな耐圧強度を発
揮できる。又ミクロボア量が多いため表面積が増大し、
処理容量を大ならしめる利点も有している。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳述する。
なお、その前に本明細書における種々の特性値の測定力
を記述する。
〈粒径測定力〉 試料を約0.1g採取し、純粋25ml中に投入して撹
拌分散せしめ、光透過式粒度分布測定器にて測定する。
平均粒径は体積基準にて算出した。
〈孔径と孔容積の測定法〉 マイクロメリティック社製水銀圧入式ポロシメーターポ
アサイザ9310にて、孔径分布を測定した。常法によ
り印加圧力と水銀圧入量との関係を測定し、下記算式に
基づいて、データ処理を行っtこ 。
P−D=−4K・σ・cosθ、 V= (Q/H)/S ここでP:印加圧力 D=圧力Pに於いて水銀が侵入し得た細孔の直径、 σ:水銀の表面張力(484dynes/ am)、θ
:水銀の試料に対する接触角(130度)K:セル定数
(10,79) V:孔容積 H:水銀の密度(13,5389g/cc)Q:水銀圧
入量(cc) S:サンプル量(g) なお、本測定用の供試料は下記臨界点乾燥法によって乾
燥した試料を用いた。
〈臨界点乾燥法〉 水で膨潤されたま〜のセルローズ粒子の多孔性を正確に
知るために、膨潤状態を保持して、セルローズの構造を
臨界点乾燥法で固定する。
1、脱水:セルローズ粒子中の水をエタノールに置換す
る。
エタノール/水の比率を50150から徐々にエタノー
ルリッチとし、最終的にエタノール100%に置換する
2、溶媒交換:セルローズ粒子中の、上記エタノールを
酢酸イソアミルに置換する。
酢酸イソアミル/エタノール比率50150カラ徐々に
酢酸イソアミルの比率を増し、酢酸イソアミル100%
に置換する。
3、乾燥:酢酸イソアミル中の脱水固定したセルローズ
粒子を下記装置により臨界点乾燥する。
日立臨界点乾燥装置HCP−2形 〈分子量分画特性〉 微小セルローズ粒子を各々9mm5’ X l 5cm
の樹脂カラムに水を充填液として流速4 、0 mQ/
 minで60分間かけて充填した。次いで各々の充填
カラムを分離用カラムとして、下記分析条件により分子
量既知の標準ポリエチレングリコールを用い、溶出時間
と分子量との関係をプロットし、曲線の折れ曲がり点の
ポリエチレングリコールの分子量として、排除限界分子
量を求める。
又分画指数(F)は下記式より求める。
D ここで ■Dニブルーデキストラン(分子量200万)の溶出容
量(mff) V8:エチレングリコールの溶出容量(mQ)分析条件 1、ポンプ アト−株式会社ペリスタポンプ5J−12
11H型、 2、溶離液 純水、 3、流量  1 、0 m4/ min。
4、温度  室温、 5、検出器 R1検出器、 〈結晶化度の測定法〉 繊維学会誌第19巻、No、2 (1963)第113
頁〜第119頁に記載のX線回折法によるセルローズの
結晶化度の測定法により求める。すなわち、2θが5″
までのX線回折カーブをとり次式により計算する。
に こで、T’ = ((a+c)−b) XKK=0.8
96(セルローズの非干渉 性散乱補正係数) −c−a a:非品性デンプンの回折カーブ(2θ=5〜45’)
の面積、 b:空気散乱カーブ(2θ−5〜456)の面積、 C:サンプルの回折カーブ(2#=5〜45°)の面積
、 〈平均重合度〉 JIS  L−1015記載の方法に従って求めtこ 
〈イオン交換容量の測定〉 次の1.2に示した手順で精製・乾燥したイオン交換セ
ルローズ粒子を精秤し、手順3.に従って、イオン交換
容量を求める。
1、洗浄精製 イオン交換セルローズ粒子をガラスフィルターに採り、
湿潤セルローズ粒子容積の約25倍量の純水を流し込み
水洗する。次にIN  HCI中に浸漬し、吸引脱水す
る。この操作を2回くり返し、次いで、IN  NaC
lに変えて、浸漬と吸引脱水を同じく2回返し、再び約
25倍量の純水で洗浄する。最後にIN  HCIに浸
漬・吸引濾過した後、大量の純水で十分に水洗する。
2、乾燥 水洗されたセルローズ粒子を、吸引脱水した後、50°
Cの通風乾燥機で衡量になるまで、乾燥する。
3、イオン交換容量の計算 乾燥されたセルローズ粒子約1gを精秤し、カチオン化
粒子の場合、INKNO1中で、5%に2CrO4溶液
を指示薬として、%N  AgN0゜で、遊離されたC
1−イオン量を滴定する。
イオン交換容量(meq/g) = 乾燥セルローズ粒子重量(g)   10但しfは3X
o N  A g N O3の7アクターである。
アニオン化粒子の場合、IN NaCl中で0.1%メ
チルオレンジを指示薬として、%NNaOHで、遊離さ
れたH+を中和滴定する。
イオン交換容量(meq/g) = 乾燥セルローズ粒子重量(g)   10但しfは%N
NaOHのファクターである。
< B S A (Bovine Serum Alb
umin)吸着量の測定法〉 9mm’ X 15cmの樹脂製カラムに、湿潤粒子を
約2m(1充填する。
ゲルをバッファ(0,01Mトリス−HCl、pH8,
3)で平衡化する。バッファに溶かしたBSA(55m
g/mff)を、UVモニターが一定になるまで添加す
る。バッファで洗浄する。1MNacIを含むバッファ
を添加して結合したBSAを溶出させ、分取する。該分
取画分をメスフラスコに集め、UV(280%m)吸収
を測定する。
ゲル体積当りのBSA吸着量(A mg/+nQ)は、
以下の式で求める。
EXV。
ただし: Azao= 280%m、  1 cmセル
ニ8ける溶液の吸光度、 ■、、=メスフラスコ中に分取した液量、E   =2
80nm、  1cm−+=ルニオケ6m準浴溶液 l
 mg/m(2)の吸光度(BSAの場合E−0,64
6)、 ■。 =バッファで平衡化したゲル体積、実施例1 針葉樹からなるパルプ500gを20°C118重量%
の苛性ソーダ溶液2012に1時間浸漬し、2.8倍に
圧搾した。25°Cから50℃まで昇温しながら1時間
粉砕し、老成し、次いでセルローズに対して35重量%
の二硫化炭素(175g)を添加して、25°c−c’
1時間硫化しセルローズザンテートとした。該ザンテー
トを苛性ソーダ水溶液で溶解した後、ポリエチレングリ
コール(分子量2万)のフレーク500gを添加、溶解
して、セルローズザンテートとポリエチレングリコール
のアルカリ性高分子水溶液を準備した。該アルカリ性高
分子水溶液はセルローズ濃度9.1%、苛性ソーダ濃度
5.4重量%、ポリエチレングリコール8.3重量%、
粘度7600センチポイズであった。
上記調整したアルカリ性高分子水溶液60gと、アニオ
ン性の第2の高分子化合物としてポリアクリル酸ソーダ
の水溶液(高分子濃度12重量%、分子i5万:日本純
薬社製:商品名ジュリマーAC−1ON)240g、分
散剤として炭酸カルシウム2gを500mlフラスコに
入れ、総量を300gとした。
液温30℃のもとで、ラボスターラー(ヤマト科学社製
:MODEL  LR−51B、回転羽根7cm) 6
0 Qrpmの撹拌を10分間行ない、アルカリ性高分
子水溶液の微粒子を精製せしめた後、引きつづき撹拌し
ながら、液温を30°Cから70°Cまで15分間で昇
温し、70°C130分間維持してポリエチレングリコ
ールを含有する微粒子を凝固せしめた。引きつづき撹拌
しながらlong/Qの硫酸で中和、再生して、セルロ
ーズの微粒子分子液を得た。上記分散液をlG4型ガス
フィルターを通して、母液からポリエチレングリコール
を含有するセルローズ微粒子を分離した後、大過剰の水
で洗浄し、該微粒子からポリエチレングリコールを除去
して、多孔性のセルローズ微粒子を得た。
このようにして得られたセルローズ微粒子50g (D
ry換算)と苛性ソーダ濃度として7vt%となるよう
調整した苛性ソーダ水溶液300gとをlQフラスコに
投入し、撹拌しながら十分に膨潤させた後、5Qwt%
塩酸2−クロルトリエチルアミン水溶液を150g添加
し、70℃で60分間反応させる。次いでこの粒子を2
504型ガラスフルイルターによって母液から分離し、
水洗した。
このようにして得られたイオン交換セルローズ粒子の物
性を第1表に示した。
第1表 実施例2 実施例1と同様にして得られたセルローズザンテートを
苛性ソーダ水溶液で溶解した後、ポリエチレングリコー
ル(分子量4000)の添加量を250 g、 500
 g、looogに変えて得られた多孔性セルローズ微
粒子を用い、実施例1と同条件で塩酸2−クロルトリエ
チルアミンと反応させて得られたイオン交換セルローズ
粒子の物性を各々第2表のRun No、2〜4に示し
た。
第2表 実施例3 実施例1と同様にして得られたセルローズザンテートを
苛性ソーダ水溶液で溶解した後、ポリエチレングリコー
ル(分子量6000) 500 gを添加、溶解して、
セルローズザンテートとポリエチレングリコールのアル
カリ性高分子水溶液を準備した。該アルカリ性高分子水
溶液は、セルローズ濃度8.8重量%、苛性ソーダ濃度
5.5重量%、ポリエチレングリコール4.5重量%、
粘度6800センチポイズであった。
上記調整したアルカリ性高分子水溶液60gと第2の高
分子化合物としてポリエチレングリコールの水溶液(分
子量2万、高分子濃度30重量%)240g、分散剤と
して炭酸カルシウム2gを500mQフラスコに入れ総
量を300gとした。
液温40℃のもとで、ラボスターラー400 rpmの
撹拌を10分間行ない、引きつづき撹拌しながら、液温
を40°Cから70℃まで15分間で昇温して、アルカ
リ性高分子水溶液の微粒子を生成せしめた後、70℃、
30分間維持してポリエチレングリコール(分子量60
00)を含有する微粒子を凝固せしめた。以下実施例1
と同様な方法で多孔性のイオン交換センチポイズ微粒子
を得た。
第3表 実施例4 実施例3と同様にして得られたセルローズ微粒子50 
g (Dry換算)と苛性ソーダ濃度として7wt%と
なるような調整した苛性ソーダ水溶液300gとをIQ
フラスコに投入し、撹拌しながら十分に膨潤させた後、
5Qwt%モノクロロ酢酸水溶液を100g添加し、7
0°Cで40分間反応させる。次いでこの粒子を250
4ガラスフイルターによって母液から分離し、水洗した
。このようにして得られたイオン交換セルローズ粒子の
物性を第4表に示した。
第4表 実施例5 実施例3と同様にして得られたセルローズ微粒子50 
g (Dry換算)と苛性ソーダ濃度として7wt%と
なるような調整した苛性ソーダ水溶液600とをIQフ
ラスコに投入し、水冷下撹拌しながら十分に膨潤させた
後、30wt%塩化ホスホリル・エチルエーテル溶液3
00m4を水冷下ゆっくりと添加し、20°Cで60分
間反応させた。次いでこの粒子を25G4ガラスフイル
ターによって母液から分離し、水洗した。このようにし
て得られたイオン交換セルローズ粒子の物性を第5表に
示した。
第5表 実施例6 実施例1で得られたセルローズ微粒子60g(Dry換
算)をエピクロルヒドリン20重量%を含有した8重量
%苛性ソーダ水溶液112中で撹拌しながら60°0.
3時間架橋した。引きつづきガラスフィルターによって
母液から分離した後、5重量%塩酸で中和し、架橋セル
ローズ微粒子とした。
大過剰の水で洗浄し、50g(Dry換算)を濾別し、
実施例1と同じ方法でイオン交換基を導入した。このよ
うにして得られたイオン交換セルローズ粒子の物性を第
6表に示した。
第6表 実施例7 実施例1のRun No、 l 、実施例2のRunN
o、2、No、3のイオン交換セルローズ粒子の排除限
界分子量と分画指数(F値)の測定結果を第7表に示し
た。
BSA吸着量の測定結果も併せ示した。
第7表 実施例8 実施例2のRunNo、4のイオン交換セルローズ粒子
をバッファ(0,05M  )リスHC11pH8,3
5)に浸漬置換し、9mm−×15CI11の樹脂カラ
ムに4.0mQ/minの流速で30分間で充填する。
リーザーバーのバッファが高さ28.5cmから自然落
下で溶出する量を時間に対してプロットし、高さ当たり
の流速を算出し0 、24 mQ/ minを得た。こ
れよりカラムに充填して、イオン交換クロマトグラフィ
ーを実施に当って、十分にすぐれた流液性と耐圧性を有
することが確認された。
以下に本発明の請求項1の好ましい実施態様を記載する
1、湿潤時の粒径が3〜400mμの範囲にある請求項
第1項に記載のセルローズ粒子。
2、湿潤時の粒径がlO〜300mμの範囲にある請求
項第1項に記載のセルローズ粒子。
3、イオン交換容量が0.3〜2 、5 meq/gの
範囲にある請求項第1項に記載のセルローズ粒子。
4、イオン交換容量が0 、5〜2 、 Omeq/g
の範囲にある請求項第1項に記載のセルローズ粒子。
5、孔径0.006〜lpmの区間にある孔の全容積が
0.1〜3mQ/gの範囲にある請求項第1項に記載の
セルローズ粒子。
6、孔径0.006〜l、umの区間にある孔の全容積
が0.12〜2.5m+2/gの範囲にある請求項第1
項に記載のセルローズ粒子。
7、孔径と孔容積の関係から算出した孔の内表面の面積
が15〜400m”/gの範囲にある請求項第1項に記
載のセルローズ粒子。
8、孔径と孔容積の関係から算出した孔の内表面の面積
が25〜350m”/gの範囲にある請求項第1項に記
載のセルローズ粒子。
9、イオン交換基がカチオン性イオン交換基である請求
項第1項に記載のセルローズ粒子。
10、カチオン性イオン交換基が下記式ここで、R′、
R1およびR3は互に独立に水素原子、炭素数1〜2の
低級アルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル
基であり、nは1〜3の数である、 で表わされる上記第9項に記載のセルローズ粒子。
11、イオン交換基がアニオン性イオン交換基である請
求項第1項に記載のセルローズ粒子。
12、アニオン性イオン交換基が下記式2式% ここで、Zはカルボキシル基(−COOH)、スルホキ
シル基(−5O,H)又はホスホリル基(P、0xH2
)であり、mはO又は1〜3の数である、 で表わされる上記第11項に記載のセルローズ粒子。
13、セルローズ粒子がH型セルローズ結晶相とセルロ
ーズ非晶相とを基本としてなる請求項第1項に記載のセ
ルローズ粒子。
14、セルローズ粒子がX線回折法により求めた結晶化
度が5〜45%の範囲にあるものである請求項第1項に
記載のセルローズ粒子。
15、結晶化度が10〜43%の範囲にあるものである
上記第14項に記載のセルローズ粒子。
16、結晶化度が20〜40%の範囲にあるものである
上記14項に記載のセルローズ粒子。
17、排除限界分子量が500より太きく 100万よ
りも小さい請求項第1項に記載のセルローズ粒子。
18、排除限界分子量が1000よりも大きく50万よ
りも小さい請求項第1項に記載のセルローズ粒子。
19、下記式 %式%) Voはブルーデキストラン(分子量200万)の溶出容
量(mQ)であり、そして v8はエチレングリコールの溶出容量(mQ)である、 で定義される分画指数CF)が少なくとも0.6である
請求項第1項に記載のセルローズ粒子。
20、分画指数(F)が少なくとも1.0である請求項
第1項に記載のセルローズ粒子。
21、分画指数(F)が高々3である請求項第1項に記
載のセルローズ粒子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)湿潤時の粒径が500μm以下の球状ないし
    長球状の粒子から実質的になり、(b)イオン交換容量
    が0.1〜3meq/gの範囲にあり、 (c)臨界点乾燥時の粒子について、水銀ポロシメータ
    ー法により測定した孔径と孔容積の関係において、孔径
    0.006〜1μmの区間に孔容積の極大値を有し、且
    つ同区間にある孔の全容積が少なくとも0.05ml/
    gである、 ことを特徴とする多孔性イオン交換セルローズ粒子。 2、(1)セルローズザンテートをセルローズ換算で5
    〜60重量%含有する凝固ビスコース微粒子を準備し、 (2)上記凝固ビスコース微粒子を酸で中和してセルロ
    ーズを再生させて、セルローズを含有する微粒子を生成
    せしめ、次いで (3)生成したセルローズ微粒子に、アルカリ性均一溶
    媒中で、イオン交換基を導入する、 ことを特徴とする請求項第1項の多孔性イオン交換セル
    ローズ粒子を製造する法。
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