JP2862308B2 - コントローラの調整方法および調整システム - Google Patents

コントローラの調整方法および調整システム

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JP2862308B2 JP3093890A JP3093890A JP2862308B2 JP 2862308 B2 JP2862308 B2 JP 2862308B2 JP 3093890 A JP3093890 A JP 3093890A JP 3093890 A JP3093890 A JP 3093890A JP 2862308 B2 JP2862308 B2 JP 2862308B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、コントローラの調整方法に係り、特に、制
御対象の入出力変数の時間応答の形に制約されることな
く制御パラメータを調整するのに好適なコントローラの
調整方法および調整システムに関する。
[従来の技術] コントローラにより制御対象を制御する場合、制御対
象の特性に合せてコントローラの制御パラメータを調整
する必要がある。その1つの方法として、「ファジィ推
論を応用したPIDコントローラ用オートチューニング方
式」(計測自動制御学会第13回システム・シンポジウ
ム,'87−11)に記載されている調整方法がある。以下
に、この従来の調整方法の概要を説明する。
第16図は、従来の調整方法を実現するオートチューナ
の構成を示す。
第16図に示す制御系は、制御対象101と、これに対し
操作量を与えるPIDコントローラ102と、制御対象101の
制御量yと目標値rとの偏差を算出する加算器103と、
該PIDコントローラ102の制御パラメータの調整を行なう
オートチューナ104とを備えて構成される。
オートチューナ104は、目標値rおよび制御量yの両
者について、それぞれ特徴量を抽出する特徴量抽出部10
5と、制御パラメータのチューニングに関するう熟練運
転員の経験的知識やノウハウを定性的な調整ルールとし
て表わしたものを格納する調整ルールを格納部106と、
前記抽出された特徴量について、調整ルールに基づいて
ファジィ推論を用いて制御パラメータを求めるファジィ
推論部107とを備える。
このような従来のオートチューナによるパラメータの
調整は、目標値をステップ変化させたときの制御量の応
答波形から、第17図に示すオーバシュート量E、減衰比
D、振動周期比R等の特徴量を抽出し、これらの特徴量
に基づいてファジィ推論により制御パラメータを決定す
ることにより行なわれる。
ファジィ推論は、例えば、次に示すような定性的表現
の調整ルールをファジィ・ルールで表わし、このファジ
ィ・ルールを用いて特徴量からファジィ演算により制御
パラメータを決定する。
オーバシュート量Eと減衰比Dが大きいなら、比例ゲ
インKpと微分時間Tdとを小さくする。
このようにして得られた制御パラメータは、PIDコン
トローラ102に与えられ、コントローラ102は、この与え
られたパラメータに基づいて制御を行なう。
[発明が解決しようとする課題] 上述した従来のオートチューナにおいて、パラメータ
の調整を適切に行なうための要素として、調整ルールの
構築がある。この調整ルールは、上述したように、熟練
者の経験的知識等に基づいて、プロセスの種々の変動に
対して、それぞれ、IF〜THEN形式のルールを作成する。
ファジィ・ルールは、従来、数十個以上必要であり、全
体として矛盾があってはならないという制約がある。し
かも、作業の多くの部分が人手に頼って行なわれる。
そのため、上記従来の技術には、調整のためのファジ
ィ・ルール、すなわち。調整ルールの構築に時間がかか
るという問題がある。
また、上記従来の技術は、ファジィ推論の前提となる
プロセスの特徴量として、目標値rのステップ変化に対
する制御量yの応答波形の特徴量を利用している。とこ
ろが、目標値をステップ変化させない運転では、このよ
うな特徴量の抽出ができないため、コントローラの調整
が難しい、という問題がある。
本発明の目的は、調整ルールの構築時間を短縮させる
と共に、制御系の入出力変数の時間応答の形に制約させ
ることなく、制御パラメータの調整ができる、コントロ
ーラの調整方法および調整システムを提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、制御系の入出
力変数の時系列信号または特徴量を取込み、これらの信
号に基づいてニューラル・ネットワークにより、コント
ローラのパラメータを調整するようにしている。
ニューラル・ネットワークの学習には、制御系のモデ
ルを用いて、制御系モデルの種々の特性について時間応
答を求め、この時間応答から得られる制御系モデルの入
出力変数の時系列信号または特徴量を学習用入力データ
とし、また、制御系のモデルの特性に対応した最適な制
御パラメータを求め、このパラメータを学習用教師デー
タとして使用して行なう。
また、制御対象の時間応答のうち良好な特性の時間応
答から得られる制御系の入出力変数の時系列信号または
特徴量を記憶しておき、この入出力変数の時系列信号ま
たは特徴量を学習用入力データとし、また、良好な特性
の時間応答に対応する制御パラメータを記憶しておき、
このパラメータを学習用教師データとして使用し、ニュ
ーラル・ネットワークを学習させることもできる。
また、本発明によれば、ニューラル・ネットワーク
と、コントローラと制御対象を組合せた制御系の入出力
変数の時系列信号または特徴量を取込む手段とを有し、
これらの信号に基づいてニューラル・ネットワークによ
りコントローラの制御パラメータを決定する、コントロ
ーラの調整システムが提供される。
また、本発明によれば、制御系のモデルを実現する手
段と、制御系モデルの種々の特性について時間応答を求
め、この時間応答から得られる制御系モデルの入出力変
数の時系列信号または特徴量を取り出して学習用入力デ
ータとする手段と、制御系のモデルの特性に対応した最
適な制御パラメータを求めて学習用教師データとする手
段と、上記学習用入力デーおよび学習用教師データを使
用してニューラル・ネットワークを学習させる手段とを
備えて、コントローラの制御パラメータの調整に用いら
れるニューラル・ネットワークについて、調整ルールの
学習を行なう調整ルール学習システムが提供される。
さらに、本発明によれば、コントローラと制御対象を
組合せた実際の制御系の入出力変数の時系列信号または
特徴量を取り込んで記憶しておき、必要に応じて出力す
る手段と、この入出力変数の時系列信号または特徴量を
用いてコントローラの制御パラメータを決定するニュー
ラル・ネットワークと、コントローラの調整中に良好な
特性の時間応答に対応する制御パラメータを記憶して学
習用教師データとする手段と、この学習用教師データと
上記記憶されている実際の制御系の入出力変数の時系列
信号または特徴量のうち対応するデータとを使用し、ニ
ューラル・ネットワークを学習させる手段とを備える、
コントローラの調整システムが提供される。
[作 用] 本発明は、種々の特性の制御対象のモデルを用いて、
制御系モデルの時間応答を求め、この時間応答から得ら
れる制御系モデルの入出力変数の時系列信号または特徴
量を学習用入力データとし、また、制御対象のモデルの
特性に対応した最適な制御パラメータを求め、これを学
習用教師データとして使用し、ニューラル・ネットワー
クを学習させるので、調整ルールの構築が自動的にかつ
短時間で達成できる。
また、制御系の入出力変数の時系列信号または特徴量
を取込み、これらの信号に基づいてニューラル・ネット
ワークによりコントローラの制御パラメータを調整する
ので、プロセスの特性が変化しても、この変化を入出力
変数の時系列信号の変化として検知でき、制御系の入出
力変数の時間応答の形に制約されることなく、プロセス
の特性変化に適応してコントローラのパラメータをオン
ラインで調整でき、制御系の特性を良好な状態に保持で
きる。
[実施例] 第1図に本発明のパラメータ調整方法を適用した制御
システムの一実施例の構成を示す。
本実施例は、制御対象1を制御するコントローラ2、
コントローラ2の制御パラメータを調整するパラメータ
調整システム3、パラメータ調整システム3の調整ルー
ルを学習により構築する調整ルール学習システム4から
構成される。
コントローラ2として、PID(比例・積分・微分)コ
ントローラを使用する場合について説明する。このPID
コントローラの伝達関数Gc(s)は、次式で与えられ
る。
ここで、Kp:比例ゲイン Ti:積分時間 Td:微分時間 また、制御対象1として、伝達関数Gp(s)が、次式
で示す1次遅れ+無駄時間系で近似できる場合について
説明する。
ここで、K:ゲイン T:時定数 L:無駄時間 パラメータ調整システム3は、制御対象1の入出力変
数の時系列信号を取込み、この時系列信号に基づいてコ
ントローラ2の制御パラメータを調整する。この調整プ
ロセスは、次式で表わされる。
C=F(z) …(3) ここで、C:制御パラメータ z:入出力変数の時系列信号 F:調整関数 制御パラメータC、PIDコントローラの場合、次式と
なる。
C=[Kp,Ti,Td …(4) ここで、T:転置を表わす記号 また、入出力変数の時系列信号zは、制御対象1が1
次遅れ+無駄時間系で近似できる場合、次式で表わされ
る。
z=[y(t)y(t-1)…y(t-L)x(t)x(t-1)…x(t-L)] …(5) ここで、 y(t−L):(t−L)サンプリング時点の制御量 x(t−L):(t−L)サンプリング時点の操作量 調整関数F(z)は、例えば、第2図に示す多層(m
層)のニューラル・ネットワークで構成する。このニュ
ーラル・ネットワークの構成要素であるユニットの構成
の一例を第3図に示す。
このユニットの入出力関係は、次式で表わされる。
ここで、 uj(k):第k層の第jユニットへの入力の総和 vj(k):第k層の第jユニットの出力 wij(k−1,k):第(k−1)層の第iユニットから
第k層の第jユニットへの結合の重み係数 f:各ユニットの入出力関係を与える関数 ニューラル・ネットワークの第1層は、入力層であ
り、第1層のユニットの出力は、ニューラル・ネットワ
ークへの入力信号となる。本発明の実施例において、ニ
ューラル・ネットワークへの入力信号は、制御対象1の
入出力変数の時系列信号Zであり、その対応を次式に示
す。
また、ニューラル・ネットワークの最終層(本発明の
実施例では第m層)は、出力層であり、この層のユニッ
トの出力は、ニューラル・ネットワークの出力信号とな
る。本発明の実施例においては、ニューラル・ネットワ
ークの出力信号は、コントローラ2の制御パラメータC
であり、その対応を次式に示す。
(3)式に示す調整関数F(z)は、(6),(7)
式に示すユニットの入出力関係が変化すると、それに伴
なって変化する。すなわち、ニューラル・ネットワーク
の層の個数、各層のユニットの個数、各ユニットの重み
係数wij(k−1,k)、各ユニットの入出力関係を与える
関数fが変化すると、調整関数F(z)が変化する。し
たがって、層の個数、各層のユニットの個数、各ユニッ
トの重み係数wij(k−1,k)、各ユニットの入出力関係
を与える関数fを調整することにより目的に適合する調
整関数F(z)を構築できる。
調整ルール学習システム4は、パラメータ調整システ
ム3の調整ルールを学習により構築する。
次に、この学習のアルゴリズムについて説明する。
先ず、学習用データとして、入出力の組(z,c)が与
えられたとき、次式に示す誤差の2乗を損失関数Rとし
て定義する。
ここで、w:ニューラル・ネットワークの結合の重み係
数をすべてまとめたもの vj(m)(w,z):入力zと重み係数wから
総合的に得られる第m層(出力層)の第jユニットの出
力 wの修正量Δwは、損失関数Rのwについての勾配
(gradient)から求められ、次式で表わされる。
ここで、Δwij(k−l,k):第(k−1)層の第iユ
ニットから第k層の第jユニットへの結合の重み係数w
ij(k−l,k)の修正量 ε:正の定数 (11)式の右辺の∂R/∂wij(k−l,k)は、次式のよ
うに変形できる。
(7)式を(12)式に代入して整理すると、次式が導
かれる。
k≠mのとき、(13)式の右辺の∂R/∂uj(k)は、
次式により求められる。
(6),(7)式を(14)式に代入して整理すると、
次式が得られる。
ここで、f′:各ユニットの入出力関係を与える関数
fの導関数 次に、 とおくと、(11),(15)式は、次式で表わされる。
また、k=mのとき、∂R/∂uj(m)は、(10)式よ
り次式で求められる。
上記(10),(17),(18)式を用いると、結合の重
み係数wij(k−l,k)の修正が、k=mからk=2に向
かって再帰的に計算される。すなわち、出力層での理想
出力cjと実際の出力vj(m)(w,z)との誤差を入力と
して、出力層から入力層の方向へ、信号の伝播と逆の方
向にvjl(k,K+1)で重みをつけた和をとりながら伝播
していく。これが、誤差逆伝播学習アルゴリズムであ
る。
各ユニットの入出力関係を与える関数fがすべてのユ
ニットについて共通で、次式で表わされるものとする。
(19)式より、次式が得られる。
f′(u)=f(u){1−f(u)} …(20) (6)式と(20)式より、次式が導かれる。
f′(uj(k))=vj(k){1−vj(k)} …(21) なお、学習を滑らかに速く収束させるため、(16)式
は、次式のように修正することができる。
Δwij(k-l,k)(τ)=−εv(k-l)(τ)・d(k)
(τ) +αΔwij(k−l,k)(τ−l) …(16a) ここで、α:正の定数(α=1−εとしてもよい) τ:修正の回数 学習用データの入出力の組(z,c)で、入力zを学習
用入力データと呼び、出力cを学習用教師データと呼
ぶ。
次に、本発明の実施例における学習用データの獲得方
法について説明する。
コントローラ2の制御パラメータを調整する場合、あ
る評価規準に従って調整する。この評価規準として、参
照モデルがある。この参照モデルの伝達関数に制御系の
伝達関数を部分的に一致させる調整方法、すなわち、部
分的モデル・マッチング法がある。そこで、1次遅れ+
無駄時間系で近似できる制御対象1をPIDコントローラ
で制御する場合について、第4図により説明する。
第4図において、目標値r(s)に対する制御量y
(s)の閉ループ伝達関数W(s)は、次式で表わされ
る。
(1),(2)式を(22)式に代入すると、次式が得
られる。
無駄時間伝達関数e-Lsは、マクローリン展開すると次
式で表わされる。
一方、参照モデルの伝達関数Wr(s)は、次式で与え
られる。
ここで、αi:係数 σ:時間スケール・ファクタ (24)式を(23)式に代入して得られる目標値r
(s)に対する制御量y(s)の閉ループ伝達関数W
(s)と、(25)式に示す参照モデルの伝達関数W
r(s)とが部分的に一致するためには、次式が成立た
なければならない。
(26)式から次式が得られ、これらの式により、PID
コントローラ2の制御パラメータKp,Ti,Tdおよび時間ス
ケール・ファクタσを決定できる。
(30)式を解いて、最小正実根を時間スケール・ファ
クタσとして決定し、(27),(28),(29)式により
Kp,Ti,Tdを求めることができる。あるいは、参照モデル
が北森モデル(α=0.5,α=0.15,α=0.03,…)
の場合、(30)式の最小正実根は、次式で近似でき、こ
のσの近似値を用いて、(27),(28),(29)式によ
りKp,Ti,Tdを求めることができる。
σ≒1.37L …(31) 次に、調整ルールの学習の例およびパラメータの調整
の例について、より具体的に説明する。
調整ルール学習システム4が、パラメータ調整システ
ム3の調整ルール(重み係数)を学習により構築する。
学習用データの入出力の組(z,c)を、オフラインで
シミュレーションにより求める。例えば、1次遅れ+無
駄時間系で近似できる制御対象をPIDコントローラで制
御する場合の調整ルールの構築について説明する。
第18図に、調整ルール学習システム4の一実施例の機
能構成を示す。
本実施例の調整ルール学習システム4は、上記した第
4図に示す制御対象1およびコントローラ2を、モデル
として実現する手段として機能するシミュレータ41およ
び42を有している。
また、この学習システム4は、シミュレータ41および
42から、目標値に対するシミュレーションによる操作量
および制御量を取り込んで時系列信号として出力する時
系列信号取込部43と、上記時系列信号を記憶すると共
に、必要に応じて取り出して出力する入力用時系列信号
生成部44と、入力用時系列信号入力部44からの時系列信
号について、重み係数に基づいて制御パラメータの推定
を行なうニューラル・ネットワーク45と、シミュレータ
41のシミュレーションにより実現される制御対象モデル
の特性(K,T,L)に基づいて教師用制御パラメータKp ,
Ti ,Td を計算し、その結果を記憶すると共に、必要
に応じて取り出す教師用パラメータ生成部46と、上記教
師用制御パラメータと上記ニューラル・ネットワーク45
により推定されたパラメータとの誤差を求める誤差演算
部47aと、この誤差に基づいて重み係数の修正を行ない
ニューラル・ネットワーク45に設定する重み係数修正部
47とを有する。
このような調整ルール学習システム4において、シミ
ュレーションは、1次遅れ+無駄時間系で近似できる制
御対象をPIDコントローラで制御する制御系のモデルと
なるシミュレータ41および42を用いて実施する。このと
き、時系列信号取込み部43および入力用時系列信号生成
部44により、入力用の信号の収集が行なわれる。すなわ
ち、時系列信号取込み部43は、制御対象のモデルの特性
(K,T,L)を種々変更すると共に、コントローラのモデ
ルの特性(Kp,Ti,Td)を種々変更して、種々の時間応答
を求め、これらの時間応答から操作量xと制御量yの時
系列信号を学習用入力データzとして収集する。
また、教師用パラメータ生成部46は、学習用入力デー
タを得たときの制御対象のモデルのパラメータK,T,Lを
用いて、例えば、(30)式あるいは(31)式により、時
間スケール・ファクタσを求め、さらに、このσを(2
7),(28),(29)式に代入して、制御パラメータKp
,Ti ,Td を求め、この制御パラメータKp ,Ti ,Td
を学習用教師データとする。
上記のようにして得た学習用データの入出力の組(z,
c)用いて、重み係数修正部47は、誤差逆伝播学習アル
ゴリズムによりニューラル・ネットワーク45を学習さ
せ、調整関数F(z)あるいは調整ルール(重み係数)
を構築する。
なお、シミュレーションにおいて、制御対象のモデル
の特性(K,T,L)を種々変更すると共に、コントローラ
(シミュレータ42)のモデルの特性(Kp,Ti,Td)を種々
変更して、種々の時間応答を求める場合、第5図に示す
ように、操作量にテスト信号tsを重畳してもよい。この
テスト信号tsとしては、擬似ランダム信号、正弦波信
号、ランプ信号等種々の信号が利用できる。
また、制御対象のモデルの特性(K,T,L)およびコン
トローラの特性(Kp,Ti,Td)を種々変更する場合、一様
乱数を用いて、これらの特性を変更してもよい。
次に、パラメータ調整システム3によるコントローラ
2の制御パラメータの調整について説明する。
第19図に示すように、パラメータ調整システム3は、
実際の制御系を構成する制御対象1およびコントローラ
2から目標値に対する操作量および制御量を取り込んで
時系列信号として出力する時系列信号取込み部31と、こ
の時系列信号について、上記調整ルール学習システム4
により設定された調整ルール(重み係数)に基づいて、
制御パラメータ(p,i,)を推定するニューラル
・ネットワーク32とを主たる機能として有している。
なお、ニューラル・ネットワーク32は、上記調整ルー
ル学習システム4において用いられるニューラル・ネッ
トワーク45と同一のものを用いることができる。
上記のように構成されるパラメータ調整システム3
は、時系列信号取込み部31により、オンラインで、実プ
ロセスの制御対象1の入出力変数の時系列信号を取込
み、この時系列信号に基づいて、ニューラル・ネットワ
ーク32を用いて、コントローラ2の制御パラメータを調
整する。例えば、PIDコントローラの場合、制御パラメ
ータは、Kp,Ti,Tdであり、これらをオフラインの学習で
構築した調整ルール(重み係数)を用いてニューラル・
ネットワーク32により調整する。
次に、オンラインによる調整ルールの学習方法の実施
例について説明する。
上記オフライン学習では、制御系のモデルを利用し、
シミュレーションにより得られたデータを用いて調整関
数F(z)あるいは調整ルール(重み係数)を構築する
ようにしている。この場合、制御対象の特性がある程度
分っているものと仮定している。例えば、制御対象の特
性が1次遅れ+無駄時間系で近似できるものとして、調
整関数F(z)を構築するようにしている。
このため、制御対象の特性が仮定した特性とずれてい
る場合は、調整関数もずれが生じ、望ましい制御応答に
調整するのに少し時間がかかる。
この問題を解決するには、調整関数のオンライン学習
が必要となる。このオンライン学習方法について次に説
明する。
第20図は、オンライン学習機能付パラメータ調整シス
テムの構成を示し、第21図は、オンライン・チューニン
グ過程を説明する図である。
第20図に示す、オンライン学習機能付パラメータ調整
システム5は、上記第19図に示すものと同様に、実際の
制御系である、制御対象1およびコントローラ2から操
作量および制御量、ならびに目標値を取り込んで時系列
信号として出力する時系列信号取込み部51と、上記時系
列信号を記憶すると共に、必要に応じて出力する入力用
時系列信号生成部52と、時系列信号について、重み係数
に基づいて制御パラメータ(p,i,)を推定する
ニューラル・ネットワーク53と、コントローラのパラメ
ータのチューニングの過程において望ましい応答を与え
た制御パラメータを記憶し、必要に応じて教師用制御パ
ラメータとして出力する教師用制御パラメータ生成部54
と、上記教師用制御パラメータと上記ニューラル・ネッ
トワーク53により推定されたパラメータとの誤差を求め
る誤差演算部55aと、この誤差に基づいて重み係数の修
正を行なってニューラル・ネットワーク53に設定する重
み係数修正部55とを有する。
また、このシステム5は、学習状態とチューニング状
態を切り替えるためのスイッチSW1およびSW2を有してい
る。このスイッチSW1およびSW2は、a側に切り替わる
と、オンライン学習状態、b側で切り替わると、オンラ
イン・チューニング状態である。
このシステム5のニューラル・ネットワーク53は、上
述した第18図に示すようなシミュレータ41および42を用
いて、オフラインにより学習させておく。この学習は、
別のシステムで行なってもよく、また、本システムにシ
ミュレータを設けて、行なってもよい。
次に、このシステムの動作について説明する。
先ず、コントローラ2のチューニングを行なう場合に
は、スイッチSW1およびSW2をb側に切り替えて、制御系
からの時系列信号を、時系列信号取込み部51を介して、
オンラインでニューラル・ネットワーク53に入力させ
る。このニューラル・ネットワーク53において、それま
での学習結果を用いて制御パラメータの推定が行なわれ
る。その結果は、コントローラ2に送られて、チューニ
ングが行なわれる。また、この結果は、同時に、教師用
制御パラメータ生成部54にも送られ、ここで、一旦、保
持される。
ここで、オンライン・チューニング状態で、時系列信
号に基づいて制御パラメータを調整した結果、第21図に
示すようなチューニング過程が得られたとする。第21図
で、(a)は、初期の制御応答にオーバシュートがある
場合を示し、(b)は、初期の制御応答がオーバダンピ
ングの場合を示す。両方共、制御対象の特性が仮定した
特性と少しずれているため、望ましい制御応答(制御パ
ラメータがKp ,Ti ,Td に対応)して調整するのに時
間が掛かっている。
オンライン学習機能付パラメータ調整システム5は、
このチューニング過程のデータを記憶し、これらのデー
タを用いてオンライン学習により調整関数を修正する。
すなわち、望ましい制御応答が得られたときの制御パラ
メータKp ,Ti ,Td を教師用制御パラメータ(学習用
教師データ)とし、チューニング過程で取込んだ制御系
の入出力変数の時系列信号を、入力用時系列信号(学習
用入力データ)として学習を行なう。このとき、第20図
の切替スイッチSW1,SW2は、a側の状態になっている。
なお、上記の実施例におけるオンライン学習は、オフ
ライン学習で得られた調整関数F(z)あるいは調整ル
ール(重み係数)を、オンライン・チューニング過程で
得られたデータにより、直接修正するようにしている。
これに対して、第22図に示すように、ニューラル・ネッ
トワーク6aのオフライン学習で得られた調整関数F
(z)の修正用関数ΔF(z)を、オンライン・チュー
ニング過程で得られたデータにより、別のニューラル・
ネットワーク6bを用いて構築するようにしてもよい。
すなわち、望ましい制御応答が得られたときの制御パ
ラメータKp ,Ti ,Td と、オフラインにより推定され
た制御パラメータp,i,との差分ΔKp ,Δ
Ti ,ΔTd を学習用教師データとし、チューニング過
程で取り込んだ制御系の入出力変数の時系列信号を学習
用入力データとして学習を行ない、修正用関数ΔF
(z)を構築する。この場合、学習後のオンライン・チ
ューニングは、次式に示す修正調整関数F′(z)によ
り制御パラメータを求めることになる。
F′(z)=F(z)+ΔF(z) また、制御対象の特性が仮定した特性と大きくずれて
いるときは、オフライン学習により構築した調整関数F
(z)を用いて調整しても、望ましい制御応答に近づけ
ることが困難な場合がある。このときは、制御パラメー
タKp,Ti,Tdを、ΔKp,ΔTi,ΔTdずつ修正する、山登り法
を用いて、徐々に望ましい制御応答(制御パラメータは
Kp ,Ti ,Td )に近づけることができる。
この場合も、オンライン学習機能付パラメータ調整シ
ステム5は、このチューニング過程のデータを記憶し、
これらのデータを用いて、オンライン学習により調整関
数F(z)を修正する。すなわち、望ましい制御応答が
得られたときの制御パラメータのKp ,Ti ,Td を学習
用教師データとし、チューニング過程で取込んだ制御系
の入出力変数の時系列信号を、学習用入力データとして
学習を行なう。
なお、上述したオンライン・チューニングについて、
実際の制御系ではなく、第18図に示すようなシミュレー
タを用いてシミュレーションを行なった結果を第23図に
示す。
同図に示すように、上述した実施例のオンライン・チ
ューニングは、(a)初期の制御応答に大きなオーバシ
ュートがある場合、(b)初期の制御応答がオーバダン
ピング状態の場合、のいずれについても、1,2回の試行
により、望ましい応答となるようにチューニングができ
ている。
上記各実施例および後述する他の実施例において、調
整ルール学習システム4、パラメータ調整システム3お
よびオンライン学習機能付パラメータ調整システム5の
各システムを構成することができるハードウェアのシス
テム構成の一例を第24図に示す。
第24図に示すハードウェアシステムは、各システムに
おける機能を実現する演算ユニットCPUと、CPUが実行す
るプログラムや係数等の固定データを格納する読出し専
用メモリROMと、CPUによって実行される各種演算結果
や、ニューラル・ネットワークを構築するデータを一時
的に格納する読み/書き可メモリRAMと、外部からデー
タを取り込むアナログ入力ユニットAIおよびディジタル
入力ユニットDIと、外部にデータを出力するアナログ出
力ユニットAOおよびディジタル出力ユニットDOと、他シ
ステムとの通信を行なう通信インターフェースCI/Oとを
備えて構成される。
上記CPU、ROM、RAM等の各ユニットは、それぞれ内部
バスBUSにより接続されている。そして、制御系からの
信号は、アナログ入力ユニットAIまたはディジタルユニ
ットDIを介して取り込まれる。また、制御パラメータ
は、アナログ出力ユニットAOまたはディジタル出力ユニ
ットDOを介して、コントローラに出力される。
また、上記ハードウェアシステムには、図示していな
いが、オペレータからの指示等を入力するキーボードな
どの入力装置、処理内容等を表示するディスプレイ、処
理結果等を印字出力するプリンタなどが必要に応じて接
続される。
上記ディスプレイには、例えば、第21図および第23図
に示すような応答波形や、ニューラル・ネットワークの
学習状態のグラフィック表示等を行なうことができる。
次に、上記実施例の他に、本発明が適用できる種々の
実施例について説明する。なお、後述する各実施例は、
それぞれ独立に適用することができる他、それぞれ適宜
組み合せてもよい。また、上記した実施例と組み合せる
こともできる。
後述する各実施例の具体的構成および作用について
は、上述した実施例の記述を参照すれば、容易に理解で
きるので、重複を避けるため詳細な説明は省略する。
上記実施例では、コントローラとして、(1)式に示
す伝達関数を有するPIDコントローラを用いる例につい
て説明したが、本発明は、これに限らず、異なる形式の
コントローラを用いる場合にも適用できる。以下、これ
らの例を挙げる。
第1に、本発明は、次式に伝達関数Gc(s)を示すPI
(比例・積分)コントローラを使用する場合に適用でき
る。
第2に、次式にその特性を示すI−PDコントローラま
たはI−Pコントローラを使用する場合に適用できる。
ここで、x(s):操作量 r(s):目標値 y(s):制御量 Ki:積分ゲイン Kp:比例ゲイン Kd:微分ゲイン 第3に、上記実施例では、コントローラ2として
(1)式に示す位置型PIDコントローラを使用する場合
について説明したが、本発明は、第6,7図に示すよう
に、速度型PIDコントローラ、速度型PIコントローラを
使用する場合にも適用できる。
第4に、上記実施例では、コントローラ2として
(1)式に示すように連続時間型PIDコントローラを使
用する場合について説明したが、本発明は、次式に示す
離散時間型PIDコントローラ、離散時間型PIコントロー
ラ等の離散時間型コントローラを使用する場合にも適用
できる。
ここで、Kp:比例ゲイン Ki:積分ゲイン Kd:微分ゲイン u(t+1)=u(t)+K[{r(t+1)-y(t+1)}-{r(t)-y(t)}] +K{r(t+1)-y(t+1)} +K[{r(t+1)-y(t+1)}-2{r(t)-y(t)} +{r(t-1)-y(t-1)}] (速度型PID)…(36) u(t+1)=u(t)+K[{r(t+1)-y(t+1)}-{r(t)-y(t)}] +K{r(t+1)-y(t+1)} (速度型PI)…(38) すなわち、本発明は、コントローラ2として連続時間
位置型PIDコントローラに限定されることなく、種々の
タイプのコントローラを使用する場合にも適用できる。
次に、上記実施例では、制御対象の伝達関数が、1次
遅れ+無駄時間系で近似できる場合について説明した
が、本発明は、これに限らず、これとは異なる伝達関数
を持つ制御対象についても適用することができる。以
下、これらの例を挙げる。
第1に、本発明は、制御対象が、次式に伝達関数G
p(s)を示す、2次遅れ+無駄時間系で近似できる場
合にも適用できる。
第2に、本発明は、制御対象が、次式に伝達関数G
p(s)を示す、積分+無駄時間系で近似できる場合、
または、積分+1次遅れ+無駄時間系で近似できる場合
にも適用できる。
すなわち、本発明は、制御対象の伝達関数が1次遅れ
+無駄時間系で近似できる場合に限定されることなく、
種々のタイプの伝達関数で近似できる場合にも適用でき
る。
上記実施例では、ニューラル・ネットワークへの入力
信号として、(8)式に示すように、制御対象の入出力
変数の絶対値の時系列信号Zを用いる場合について説明
したが、本発明は、これに限らず、他の形式の時系列信
号を用いる場合にも適用することができる。
第1に、本発明は、次式に示すように、制御対象の入
出力変数の変化分の時系列信号を用いる場合にも適用で
きる。
第2に、ニューラル・ネットワークへの入力信号とし
て、次式に示すように、目標値および制御対象の入出力
変数の時系列信号を用いる場合にも適用できる。
第3に、ニューラル・ネットワークへの入力信号とし
て、次式に示すように制御偏差および制御対象の入出力
変数の時系列信号を用いる場合にも適用できる。
すなわち、本発明は、ニューラル・ネットワークへの
入力信号として、制御系の入出力変数のうちから適当に
変数を選択し、それらの絶対値あるいは変化分の時系列
信号を用いる場合にも適用できる。
第4に、ニューラル・ネットワークへの入力信号とし
て、次式に示すようにコントローラの制御パラメータ
Kp,Ti,Tdおよび制御対象の入出力変数の時系列信号を用
いる場合にも適用できる。
第5に、ニューラル・ネットワークへの入力信号とし
て、次式に示すように、コントローラ2の制御パラメー
タKp,Ti,Td、目標値および制御対象の入出力変数の時系
列信号を用いる場合にも適用できる。
第6に、ニューラル・ネットワークへの入力信号とし
て、次式に示すようにして、コントローラ2の制御パラ
メータKp,Ti,Td、制御偏差および制御対象の入出力変数
の時系列信号を用いる場合にも適用できる。
すなわち、本発明は、ニューラル・ネットワークへの
入力信号として、制御系の入出力変数のうちから適当な
変数を選択し、それらの絶対値あるいは、変化分の時系
列信号およびコントローラ2の制御パラメータを用いる
場合にも適用できる。
上記実施例では、ニューラル・ネットワークの出力信
号として、(9)式に示すようにコントローラ2の制御
パラメータKp,Ti,Tdの絶対値を用いる場合について説明
したが、本発明は、これに限らず、他の出力形式とする
場合にも適用できる。以下、これらの例を挙げる。
第1に、本発明は、次式に示すようにコントローラ2
の制御パラメータKp,Ti,Tdの変化分を用いる場合にも適
用できる。
この場合、制御パラメータKp,Ti,Tdは、次式により求
められる。
Kp(t)=Kp(t−1)+ΔKp Ti(t)=Ti(t−1)+ΔTi …(49) Td(t)=Ti(t−1)+ΔTd 第7に、本発明は、ニューラル・ネットワークの出力
信号として、次式に示すようにコントローラ2の制御パ
ラメータKp,Ti,Tdの修正比率Cp,Ci,Cdを用いる場合にも
適用できる。
この場合、制御パラメータKp,Ti,Tdは、次式により求
められる。
Kp(t)=Cp・Kp(t−1) Ti(t)=Ci・Ti(t−1) …(51) Td(t)=Cd・Td(t−1) 上記実施例では、第3図に示すように、制御系がクロ
ーズド・ループになっている場合について説明したが、
本発明におけるパラメータの調整は、第8図に示すよう
に、スイッチ2aを開いて、制御系をオープン・ループ状
態として行くこともできる。
この場合、ニューラル・ネットワークへの入出力信号
は、(8)式あるいは(42)式に示すように、制御対象
1の入出力変数の絶対値あるいは変化分の時系列信号を
用いる。これにより、プロセスの試運転時にも制御パラ
メータの調整ができる。
なお、制御系がオープン・ループの場合、学習用入力
データzは、第9図に示すオープン・ループの制御系モ
デルを用いたシミュレーションにより求める。また、学
習用教師データは、クローズド・ループと同様、学習用
入力データzを得たときの制御対象1のパラメータK,T,
Lを用いて、(30)式あるいは(31)式により時間スケ
ール・ファクタσを求め、さらに、このσを(27),
(28),(29)式に代入して制御パラメータKp,Ti,Td
求め、この制御パラメータKp,Ti,Tdを学習用教師データ
とする。
上記実施例では、学習用入力データをシミュレーショ
ンにより求めるとき、第5図に示すように、操作量にテ
スト信号tsを重畳させる場合について説明したが、本発
明は、第10,11図に示すように、テスト信号tsを目標値
あるいは制御量に重畳させる場合にも適用できる。な
お、テスト信号tsとしては、擬似ランダム信号、正弦波
信号、ステップ信号、ランプ信号等種々の信号が利用で
きる。
上記実施例では、コントローラ2の制御パラメータの
調整をするとき、第3図に示すように、制御対象1の操
業データを利用する場合について説明したが、本発明
は、第12,13,14図に示すように、テスト信号tsを操作
量、目標値あるいは制御量に重畳させる場合にも適用で
きる。なお、テスト信号としては、擬似ランダム信号、
正弦波信号、ステップ信号等種々の信号が利用できる。
上記の実施例では、制御パラメータの調整ルールを学
習するとき、教師用データの作成のために部分的モデル
・マッチング法を使用し、その参照モデルとして北森モ
デルを使用する場合について主に説明したが、本発明
は、参照モデルが北森モデルに限定されることなく、他
の種々参照モデルを使用する場合にも適用できる。な
お、他の参照モデルの例を第15図に示す。
上記実施例では、制御パラメータの調整ルールを学習
するとき、教師用データの作成のために、部分的モデル
・マッチング法を使用する場合について説明した。しか
し、本発明は、この方法に限られることなく、例えば、
(1)Ziegler−Nichols法、(2)Chien−Hrones−Res
wick法、等の種々の調整方法(増淵正美著「改訂自動制
御基礎理論」,コロナ社,昭和52年6月参照)を使用す
る場合にも適用できる。
上記実施例では、コントローラ2として(1)式に示
すPIDコントローラを1種類使用する場合について説明
した。しかし、本発明は、PIコントローラ、I−PDコン
トローラ、I−Pコントローラ等、種々のコントローラ
およびこれらのコントローラの調整ルールを用意してお
き、これらのコントローラおよび調整ルールから1つの
コントローラおよび対応する調整ルールを選択して使用
する場合にも適用できる。
このとき、(1)種々のコントローラの調整ルールを
コントローラに対応して別々の重み係数として用意する
方法、(2)種々のコントローラの調整ルールを1種類
の重み係数で対応する方法、がある。後者の方法では、
ニューラル・ネットワークへの入力信号として、次式に
示すように、コントローラの種類を示す変数CTおよび制
御対象の入出力変数の時系列信号を用いる。
上記実施例では、制御パラメータの調整ルールを学習
するとき、教師用データの作成のために部分的モデル・
マッチング法を使用し、その参照モデルとして、応答波
形の特徴量であるオーバシュート量と減衰比が固定の、
北森モデルを使用する場合について主に説明した。しか
し、本発明は、これに限らず、オーバシュート量、減衰
比等の応答波形の特徴量が可変の参照モデルを使用し、
制御パラメータの調整においてオーバシュート量、減衰
比等の応答波形の特徴量を指定できるようにする場合に
も適用できる。
このとき、(1)コントローラの調整ルールを、種々
のオーバシュート量、減衰比等に対応して別々の重み係
数として用意する方法、(2)コントローラの調整ルー
ルを種々のオーバシュート量、減衰比等に1種類の重み
係数で対応する方法、がある。後者の方法では、ニュー
ラル・ネットワークへの入力信号として、次式に示すよ
うに、オーバシュート量、減衰比等を指定する変数O,A
および制御対象の入出力変数の時系列信号を用いる。
上記実施例では、制御対象1が1次遅れ+無駄時間系
で近似できる1入力1出力系について説明したが、本発
明は、制御対象1が多入力多出力系の場合にも適用でき
る。この場合、種々の化学プラント、ボイラ等の多入力
多出力系のコントローラに対応して、調整ルールを用意
しておき、これらの調整ルールから適当な調整ルールを
選択する。
上記実施例では、学習用入力データをシミュレーショ
ンにより求める場合について説明したが、本発明は、種
々の特性のプラントの制御系の時間応答(操業データ)
のうち良好な特性の時間応答を記録しておき、この時間
応答から得られる制御系の入出力変数の時系列信号を学
習用入力データとし、また、良好な特性の時間応答に対
応する制御パラメータを記録しておき、このパラメータ
を学習用教師データとして使用し、ニューラル・ネット
ワークを学習させる場合にも適用できる。
上記実施例では、制御系の入出力変数の時系列信号を
取込み、これらの信号に基づいて、ニューラル・ネット
ワークにより、コントローラのパラメータを調整するよ
うにしている。以下に、制御系の特徴量を抽出して、こ
れらの信号に基づいて、ニューラル・ネットワークによ
り、コントローラのパラメータを調整する実施例につい
て説明する。
本実施例は、その基本的な構成は、上述した第1図に
示すものと同様であるが、調整ルール学習システム4お
よびパラメータ調整システム3の内部の機能に相違があ
る。そこで、この相違点を中心にして、本実施例につい
て説明する。
第25図に、本実施例において用いられる調整ルール学
習システム4の機能構成の一例を示す。なお、後述する
第27図に示すシステムも含めて、このようなシステムを
構築するためのハードウェアシステムとしては、例え
ば、上述した第24図に示すものと同様のシステムを用い
ることができる。
本実施例の調整ルール学習システム4は、上記した第
4図に示す制御対象1およびコントローラ2をモデルと
するシミュレータ41および42を有している。なお、これ
らのシミュレータ41および42のモデルは、第4図に示す
ものに限らず、既に述べた他の異なるモデルであっても
よい。
また、この学習システム4は、これらのシミュレータ
41および42から、目標値に対する操作量および制御量を
取り込んで、それらについての特徴量を抽出する特徴量
抽出部48と、抽出された特徴量を記憶すると共に、必要
に応じて取り出して出力する特徴量記憶/取出し部49と
を備え、かつ、この特徴量記憶/取出し部49からの特徴
量について、重み係数に基づいて制御パラメータの推定
を行なうニューラル・ネットワーク45と、制御対象モデ
ル(シミュレータ41)の特性(K,T,L)に基づいて教師
用制御パラメータKp ,Ti ,Td を計算し、その結果を
記憶すると共に、必要に応じて取り出す教師用パラメー
タ生成部46と、上記教師用制御パラメータと上記ニュー
ラル・ネットワーク45により推定されたパラメータとの
誤差を求める誤差演算部47aと、この誤差に基づいて重
み係数の修正を行ない、ニューラル・ネットワーク45に
設定する重み係数修正部47とを有する。
本実施例は、ニューラル・ネットワーク45に対する入
力信号が、入出力変数の時系列信号ではなく、特徴量で
ある点を除いては、前述した第18図に示す学習システム
4と同様の構成である。従って、調整ルールの学習動作
は、第18図に示すものと同じであり、また、テスト信号
tsの重畳等の変形例についても同様であるので、ここで
は説明を繰り返さない。
ここで用いられる特徴量としては、例えば、第26図に
示すような、オーバシュート量E、減衰比Dおよび整定
時間比Rが挙げられる。
次に、第27図に、本実施例において用いられるパラメ
ータ調整システム3の機能構成の一例を示す。
第27図に示すように、パラメータ調整システム3は、
実際の制御系を構成する制御対象1およびコントローラ
2から目標値に対する操作量および制御量を取り込んで
特徴量として出力する特徴量抽出部33と、この特徴量に
ついて、上記調整ルール学習システム4により設定され
た調整ルール(重み係数)に基づいて、制御パラメータ
p,i,)を推定するニューラル・ネットワーク
32とを主たる機能として有している。
なお、ニューラル・ネットワーク32は、上記調整ルー
ル学習システム4において用いられるニューラル・ネッ
トワーク45と同一のものを用いることができる。
本実施例は、ニューラル・ネットワーク32に対する入
力信号が、入出力変数の時系列信号ではなく、特徴量で
ある点を除いては、前述した第19図に示すパラメータ調
整システム3と同様の構成である。
また、パラメータ調整動作は、特徴量を用いることを
除いて、第19図のものと同じであり、また、その変形例
についても、対応する部分については、同様の適用可能
である。
なお、特徴量抽出部33において扱う特徴量は、上述し
た第25図の実施例と同様であって、例えば、第26図に示
すものが用いられる。
次に、第28図に、上述した第20図に示すオンライン学
習機能付パラメータ調整システムと同様のシステムを備
えて、実プロセス・データにより制御パラメータを調整
すると共に、調整ルールの学習を行なうシステムの実施
例を示す。
本実施例は、第28図に示すように、実プロセスの制御
対象1およびコントローラ2に、オンライン学習機能付
パラメータ調整システム5を設けて構成される。
第28図に示すオンライン学習機能付パラメータ調整シ
ステム5は、上記第27図に示すものと同様に、実際の制
御系である制御対象1およびコントローラ2から目標値
に対する操作量および制御量を取り込んで、それらの特
徴量を抽出する特徴量抽出部56と、上記特徴量を記憶す
ると共に、必要に応じて出力する特徴量記憶/取出し部
57と、特徴量について、重み係数に基づいて制御パラメ
ータ(p,i,)を推定するニューラル・ネットワ
ーク53と、コントローラ2のパラメータのチューニング
の過程において望ましい応答を与えた制御パラメータを
記憶し、必要に応じて教師用制御パラメータとして出力
する教師用制御パラメータ生成部54と、上記教師用制御
パラメータと上記ニューラル・ネットワーク53により推
定されたパラメータとの誤差を求める誤差演算部55a
と、この誤差に基づいて重み係数の修正を行なってニュ
ーラル・ネットワーク53に設定する重み係数修正部55と
を有する。
また、このシステム5は、学習状態とチューニング状
態を切り替えるためのスイッチSW1およびSW2を有してい
る。このスイッチSW1およびSW2は、a側に切り替わる
と、オンライン学習状態、b側に切り替わると、オンラ
イン・チューニング状態である。
このシステム5のニューラル・ネットワーク53は、上
述した第25図に示すようなシミュレータ41および42を用
いて、オフラインにより学習させておく。この学習は、
別のシステムで行なってもよく、また、本システムにシ
ミュレータを設けて、行なってもよい。
本実施例は、制御パラメータの調整に、特徴量を用い
ていることを除いては、上述した第20図に示すシステム
と同じであり、パラメータ調整動作および調整ルールの
学習動作についても、第20図に示すものと同様である。
従って、第20図についての変形例も、対応する部分につ
いては、同様に適用可能である。
次に、本発明をプロセスの制御に適用した場合の一実
施例について、第29図を参照して説明する。
なお、上述したように、本発明は、種々の伝達関数を
示す制御対象およびコントローラに対して広く適用でき
るものであり、第29図に示す例は、その一例に過ぎな
い。例えば、発電プラント、製造プラント、化学プラン
ト、その他各種自動運転機器の制御に適用することがで
きる。
第29図は、ボイラの蒸気温度を制御する制御系を概念
的に示すブロック図である。
同図に示す実施例は、制御対象100と、これを制御す
る蒸気温度コントローラ200と、このコントローラ200の
制御パラメータの調整を行なうパラメータ調整システム
3と、調整ルール学習システム4と、蒸気温度センサ12
0とを備えている。
制御対象100には、ボイラ111と、このボイラ111のバ
ーナ部への燃料流量を調節する燃料流量調節弁112と、
燃料流量を検出する流量計113と、燃料流量調節弁112の
開度を制御する燃料流量コントローラ114とが配置され
る。
蒸気温度コントローラ200は、上述したようなPID制御
を実行するもので、蒸気温度目標値と上記センサ120か
ら蒸気温度(制御量)との偏差について、制御パラメー
タに従って、PID制御演算を実行し、燃料流量要求値
(操作量)を出力する。
この燃料流量要求値は、燃料流量コントローラ114に
送られる。燃料流量コントローラ114は、流量計113から
の燃料流量と、燃料流量要求値とに基づいて、燃料流量
調節弁112に対する開度指令を演算し、出力する。これ
を受けて燃料調節弁112の開度が変更されて、燃料流量
が調節される。従って、ボイラ111のバーナの燃焼状態
が変わり、蒸気温度が変化することになる。
また、上記蒸気温度(制御量)と燃料流量要求値(操
作量)とは、パラメータ調節システム3に入力され、上
述したように、その時系列信号として、または、特徴量
を抽出して、ニューラル・ネットワークに入力され、ニ
ューラル・ネットワークにより制御パラメータが推定さ
れる。この制御パラメータは、蒸気温度コントローラ20
0に送られる。従って、蒸気温度コントローラ200は、オ
ンラインで制御パラメータの調整が行なわれる。
パラメータ調整システム3において用いられる調整ル
ール(重み係数)は、調整ルール学習システム4によっ
て、上述したように、ニューラル・ネットワークを用い
てオフライン学習によって決定される。
このように、本実施例によれば、蒸気温度コントロー
ラ200の制御パラメータを、操作量および制御量に応じ
てオンラインで調整できるので、制御系の変動に対応し
て、最適な制御が行なえる。また、パラメータ調整シス
テム3において用いる調整ルールについても、上述した
ように、調整ルール学習システム4において、ニューラ
ル・ネットワークを用いて自動的に行なえる。従って、
従来のシステムのように、人手により、多大の時間をか
けて調整ルールを作成する必要がない。
なお、第29図に示す実施例では、パラメータ調整シス
テム3および調整ルール学習システム4を用いている
が、第20図または第28図に示すオンライン学習機能付パ
ラメータ調整システム4を用いて、制御パラメータの調
整および調整ルールの学習を行なう構成としてもよい。
以上に述べたように、本発明の各実施例によれば、種
々の特性の制御対象のモデルを用いて、制御系モデルの
時間応答を求め、この時間応答から得られる制御系モデ
ルの入出力変数の時系列信号または特徴量を学習用入力
データとし、また、制御対象のモデルの特性に対応した
最適な制御パラメータを求め、これを学習用教師データ
として使用し、ニューラル・ネットワークを学習させる
ことができる。
従って、調整ルールの構築が自動的にかつ短時間で達
成できる。
また、本発明の各実施例によれば、制御系の入出力変
数の時系列信号または特徴量を取込み、これらの信号に
基づいてニューラル・ネットワークによりコントローラ
の制御パラメータを調整するので、プロセスの特性が変
化しても、この変化を入出力変数の時系列信号または特
徴量の変化として検知でき、制御系の入出力変数の時間
応答の形に制約されることなく、プロセスの特性変化に
適応して、コントローラのパラメータをオンラインで調
整でき、制御系の特性を良好な状態に保持できる。
さらに、調整ルールのオンライン学習を行なえる実施
例によれば、実際の制御系において、適切な制御が行な
えた場合における制御パラメータを教師用データとし
て、その時の実際の入出力変数の時系列信号または特徴
量を学習用入力データにより、ニューラル・ネットワー
クを学習させることができる。従って、制御対象の特性
が仮定したモデルの特性とずれているような場合であっ
ても、パラメータの調整を適切かつ迅速に行ない得る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明は、調整ルールの構築時
間を短縮させると共に、制御系の入出力変数の時間応答
の形に制約させることなく、制御パラメータの調整がで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御パラメータ調整方法を適用した制
御システムの一実施例の構成を示すブロック図、第2図
は多層ニューラル・ネットワークの構成を模式的に示す
説明図、第3図は上記ニューラル・ネットワークにおけ
る中間層のあるユニットの機能構成を模式的に示すブロ
ック図、第4図は上記実施例を適用する制御系モデルの
構成を示すブロック図、第5図は上記第4図に示す制御
系の操作量にテスト信号を重畳する状態を示すブロック
図、第6図および第7図は各々本発明が適用される他の
制御系モデルの例を示すブロック図、第8図は適用され
る制御系がオープンループになっている場合の実施例の
構成を示すブロック図、第9図はオープンループになっ
ている制御系モデルの構成を示すブロック図、第10図は
上記第4図に示す制御系モデルの目標値にテストに信号
を重畳する状態を示すブロック図、第11図は上記第4図
に示す制御系の制御量にテストに信号を重畳する状態を
示すブロック図、第12図、第13図および第14図の各々は
テスト信号を重畳するシステムの実施例を示すブロック
図、第15図は本発明において教師用データ作成のための
参照モデルの例を示す表、第16図は従来のオートチュー
ナを用いた制御パラメータの調整を示すブロック図、第
17図は目標値をステップ変化させたときの特徴量の応答
波形を示す波形図、第18図は本発明において用いられる
調整ルール学習システムの一実施例の構成を示すブロッ
ク図、第19図は本発明において用いられるパラメータ調
整システムの一実施例の構成を示すブロック図、第20図
は本発明において用いられるオンライン学習機能付パラ
メータ調整システムの一実施例の構成を示すブロック
図、第21図はオンラインチューニング過程を示す波形
図、第22図はオフライン学習で得られた調整関数の修正
用関数を、オンラインチューニング過程で得られたデー
タを別のニューラル・ネットワークを用いて作成する例
を示すブロック図、第23図は調整ルール学習システムの
シミュレータを用いてシミュレーションを行なった結果
を示す波形図、第24図は本発明の各実施例のシステムを
構成することができるハードウェアのシステム構成を示
すブロック図、第25図は特徴量を用いて制御パラメータ
の調整を行なう場合に用いられる調整ルール学習システ
ムの機能構成の一例を示すブロック図、第26図は上記調
整ルール学習システムにおいて用いられる特徴量の抽出
に用いられる応答波形の一例を示す波形図、第27図は特
徴量を用いて制御パラメータの調整を行なう場合に用い
られるパラメータ調整システムの機能構成の一例を示す
ブロック図、第28図は本発明において用いられるオンラ
イン学習機能付パラメータ調整システムの他の実施例の
構成を示すブロック図、第29図は本発明をプロセスの制
御に適用した場合の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。 1、100……制御対象、2……コントローラ、3……パ
ラメータ調整システム、4……調整ルール学習システ
ム、5……オンライン学習機能付パラメータ調整システ
ム、31、43、51……時系列信号取込み部、32、45、53…
…ニューラル・ネットワーク、33、48、56……特徴量抽
出部、41、42……シミュレータ、44、52……入力用時系
列信号生成部、46、54……教師用制御パラメータ生成
部、47、55……重み係数修正部、49、57……特徴量記憶
/取出し部、111……ボイラ、112……燃料流量調節弁、
113……流量計、114……燃料流量コントローラ、120…
…蒸気温度センサ、200……蒸気温度コントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下田 誠 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 近藤 正和 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 平1−116869(JP,A) 特開 平3−118606(JP,A) 特開 平3−201008(JP,A) 特開 平3−77101(JP,A) 鴇田正俊、外3名、「神経回路モデル によるロボットの力制御(第2報パーセ プトロンによる適応制御)」、日本ロボ ット学会第6回学術講演会予稿集、日本 ロボット学会、昭和63年10月20日、p. 143−144 野村正英、外3名、「ステップ応答波 形の部分的知識を利用したPIコントロ ーラのチューニング方法」、第15回シス テムシンポジウム 第10回知識工学シン ポジウム合同シンポジウム資料、計測自 動制御学会、平成元年10月19日、p. 251−256 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 13/00 - 13/04 G06F 15/18 550 JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御量を目標値に一致させるように制御対
    象を制御するコントローラの調整方法において、 コントローラと制御対象を組合せた制御系の入出力変数
    の時系列信号または特徴量と、そのときの前記コントロ
    ーラの制御パラメータとを取込み、これらの信号に基づ
    いてニューラル・ネットワークによりコントローラの制
    御パラメータを新たに決定することを特徴とするコント
    ローラの調整方法。
  2. 【請求項2】制御量を目標値に一致させるように制御対
    象を制御するコントローラの調整方法において、 コントローラと制御対象を組合せた制御系の入出力変数
    の時系列信号または特徴量と、前記コントローラの種類
    を示す変数とを取込み、これらの信号に基づいてニュー
    ラル・ネットワークによりコントローラの制御パラメー
    タを決定することを特徴とするコントローラの調整方
    法。
  3. 【請求項3】制御量を目標値に一致させるように制御対
    象を制御するコントローラの調整方法において、 コントローラと制御対象を組合せた制御系の入出力変数
    の時系列信号または特徴量と、前記制御系の目的とする
    応答を指定する変数とを取込み、これらの信号に基づい
    てニューラル・ネットワークによりコントローラの制御
    パラメータを決定することを特徴とするコントローラの
    調整方法。
  4. 【請求項4】制御量を目標値に一致させるように制御対
    象を制御するコントローラの調整方法において、 制御系のモデルを用いて、制御系モデルの種々の特性に
    ついて時間応答を求め、この時間応答から得られる制御
    系モデルの入出力変数の時系列信号または特徴量と、そ
    のときの前記コントローラの制御パラメータ、前記コン
    トローラの種類を示す変数、および、前記制御系の目的
    とする応答を指定する変数のうちいずれかとを学習用入
    力データとし、また、制御系のモデルの特性に対応した
    最適な制御パラメータを求め、このパラメータを学習用
    教師データとして使用して、ニューラル・ネットワーク
    を学習させ、 前記学習させたニューラルネットワークに、前記学習用
    入力データに対応するデータを入力して、コントローラ
    の制御パラメータを決定することを特徴とするコントロ
    ーラの調整方法。
  5. 【請求項5】制御量を目標値に一致させるように制御対
    象を制御するコントローラの調整システムであって、 ニューラル・ネットワークと、コントローラと制御対象
    を組合せた制御系の入出力変数の時系列信号または特徴
    量を取込む手段と、 前記取り込んだ時系列信号または特徴量と、その時点の
    コントローラの制御パラメータ、前記コントローラの種
    類を示す変数、および、前記制御対象の目的とする応答
    を指定する変数のうちいずれかとを前記ニューラル・ネ
    ットワークに入力する手段とを有し、 前記ニューラル・ネットワークは、前記入力された信号
    に基づいてコントローラの制御パラメータを決定するこ
    と を特徴とする、コントローラの調整システム。
  6. 【請求項6】制御系のコントローラの制御パラメータの
    調整に用いられるニューラル・ネットワークについて、
    調整ルールの学習を行なうシステムであって、 制御系のモデルを実現する手段と、 制御系モデルの種々の特性について時間応答を求め、こ
    の時間応答から得られる制御系モデルの入出力変数の時
    系列信号または特徴量と、その時点のコントローラの制
    御パラメータ、前記コントローラの種類を示す変数、お
    よび、前記制御対象の目的とする応答を指定する変数の
    うちいずれかとを学習用入力データとする手段と、 制御系のモデルの特性に対応した最適な制御パラメータ
    を求めて学習用教師データとする手段と、 上記学習用入力データおよび学習用教師データを使用し
    てニューラル・ネットワークを学習させる手段と を備えることを特徴とする調整ルール学習システム。
  7. 【請求項7】制御パラメータに従って制御対象の制御を
    行なうコントローラであって、 制御対象についての操作量および制御量の時系列信号ま
    たは特徴量と、その時点の当該コントローラの制御パラ
    メータ、当該コントローラの種類を示す変数、および、
    前記制御対象の目的とする応答を指定する変数のうちい
    ずれかとを取り込んで、ニューラル・ネットワークを用
    いて上記制御パラメータの調整を実行するパラメータ調
    整システムと、 シミュレーションによって制御対象およびコントローラ
    のモデルを実現し、制御系モデルの種々の特性について
    時間応答を求め、この時間応答から得られる制御系モデ
    ルの操作量および制御量の時系列信号または特徴量と、
    その時点の当該コントローラの制御パラメータ、当該コ
    ントローラの種類を示す変数、および、前記制御対象の
    目的とする応答を指定する変数のうちいずれかとについ
    て、最適な制御パラメータとなるようにニューラル・ネ
    ットワークを学習させ、上記パラメータ調整システムの
    調整ルールを設定する調整ルール学習システムとを備え
    ることを特徴とするコントローラ。
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鴇田正俊、外3名、「神経回路モデルによるロボットの力制御(第2報パーセプトロンによる適応制御)」、日本ロボット学会第6回学術講演会予稿集、日本ロボット学会、昭和63年10月20日、p.143−144

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