JP2859637B2 - カラー画像形成用黒色トナー - Google Patents

カラー画像形成用黒色トナー

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真用トナーに関し、詳しくはフルカ
ラー複写に有用なカラー画像形成用黒色トナーに関す
る。
[従来の技術] 電子写真法は、光導電層上にコロナ放電によって一様
に静電荷を与え、これに原稿に応じた光像を露光させる
事により露光部分の電荷を消滅させ潜像形成を行なう。
この得られた静電潜像上にトナーを付着させることによ
り現像を行なうものである。トナーは光導電層上の電荷
量の大小に応じて静電潜像に引きつけられ、濃淡を持っ
たトナー像を形成する。このトナー像は支持表面に転写
し、加熱、加圧又は溶剤処理や上塗り処理など適当な定
着手段を用い支持表面に永久定着する。
また、現像方法としては例えばカスケード現像法、磁
気ブラシ法、タッチダウン法などがあり、その他、現像
剤担持体(現像スリーブ)と光導電層の間に交流成分と
直流成分からなるバイアス電界を印加し現像を行なう、
特開昭62−63970号公報に開示されている。所謂J/B現像
法などがある。
最も汎用的に用いられる方法としては磁気ブラシ法が
ある。該方法はキャリアとして鋼、フェライトなど磁性
を有する粒子を用いる。トナーと磁性キャリアとからな
る現像剤は磁石で保持され、その磁石の磁界により、現
像剤をブラシ状に配列させる。この磁気ブラシが光導電
層上の静電潜像面と接触すると、トナーのみがブラシか
ら静電潜像へ引きつけられ現像を行うものである。
しかしこの方法は現像部における磁気ブラシ中の消費
可能なトナーの割合が少ないため、極端に現像効率が低
い。例えば全現像剤中の1〜5%のトナーしか用いられ
ない場合もある。また現像効率を高めるために多量の現
像剤を使用すると、現像器の大型化,重量比を引き込こ
し、複写機の小型軽量化には不適となる。
又、画質的にも磁気ブラシによる摺擦の跡が掃目のよ
うに現像像に発生し、現像器内部でトナーとキャリアの
強力な混合により、帯電劣化を生じ易く、非画像部にト
ナーが付着する所謂カブリが出易いなどの問題点を有し
ている。
また、J/B現像法とは第1図に示されるごとく現像ス
リーブ13と静電潜像を有する感光ドラム1の間に交流成
分と直流成分からなるバイアス電界が印加される。現像
領域において現像スリーブ13と感光ドラム1とで形成さ
れる空間の容積に対して該現像スリーブ13の現像部のキ
ャリアの占める容積が1.5〜40%であり、前記交流成分
の電界を周波数1000〜3000Hzとし、パークトゥピーク
(peak to peak)電圧を静電潜像を破壊せず且つ現像領
域において、キャリアを前記現像スリーブ13と感光ドラ
ム1間を移動させる電圧に調整し、該現像部において、
現像スリーブ13上のトナー及びキャリア表面に付着する
トナー感光ドラム1に転移せしめ潜像を現像する方法で
ある。
近年、複写画像のカラー化の要望と相俟って白−黒複
写機から、フルカラー複写機への展開が急速になされつ
つあり、2色カラー複写機やデジタル化したフルカラー
複写機の発売も、市場では行なわれている。
フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に
3原色であるイエロー,マゼンタ,シアンのカラートナ
ー及びそれに黒色を加えた4色を用いて全ての色の再現
を行うものである。
その一般的方法は、まず原稿からの光をトナーの色と
補色の関係にある色分解光透過フィルターを通して光導
電層上に静電潜像を形成する。次いで現像,転写工程を
経てトナーは支持体に保持される。次いで前述の工程を
順次複数回行い、レジストレーションを合せつつ、同一
支持体上にトナーは重ね合せられ、ただ一回のみの定着
によって最終のフルカラー画像を得る。ここで用いられ
る黒色トナーは、印刷における墨入れ用ブラックインキ
と同様に3原色により構成されたトナー像の上層又は下
層に、部分的に黒色トナーを重ね、複写画像を引きしめ
る働きや、めりはりのある画像を得ること、又灰色部に
おける中間調の再現性を高めることなど重要な働きを有
する。
本出願人等は黒色でない3色の有彩色着色剤の組合せ
で黒色を発色せしめるトナー及び現像剤を提案してきた
が、該黒色トナーは、着色剤の製造ロットによる微妙な
色変化や、着色力の高低又は黒色トナーの混練製造高低
のちがいによって、黒色トナーの底色が著しく異なった
ものとなったり、用いられる着色剤の混練時の分散性の
差異により帯電特性や流動性ひいては電子写真特性全般
にまで悪影響を及ぼすなど、着色剤の選択や製造工程に
非常な注意を必要とするなど問題を有するものである。
電子写真用黒色トナーとして、従来一般的に用いられ
着色剤としては、カーボンブラックがまず挙げられる。
しかし、フルカラー用カーボンブラックの選択は、従来
のモノカラー白黒複写機の場合における選択基準に加え
て、前述のごとき中間調の再現性、ハーフトーン部の底
色、墨入れ時の濃色部の高画像濃度の付与、又白紙への
カブリ除去など性能として多岐にわたるためかなりの慎
重さを要する。
例えば、特開昭59−187353号公報、同59−102250号公
報、同53−33151号公報では、粒径や吸油量の範囲を規
定したカーボンの使用を開示しているが、粒径が50μm
以下において、粒径が減少するにつれ、結着樹脂への分
散性は悪くなり、カーボンの偏在したトナーが増加し、
カブリを増加せしめるものとなる。特にJ/B現像法を用
いる場合はより顕著となる。けれども、カーボンの粒径
が小さくなるにつれ明らかに、着色力は増し、最高画像
濃度は小粒径化と共に上昇する。この現像はモノカラー
複写機にとってライン画像の濃度アップを図るものとな
り、好ましい傾向であるが、フルカラー複写を考え、ラ
イン画像濃度と中間調における階調性の両者を満足せし
めようとするならば、この小粒径カーボンの使用は不可
とせざるを得ない。というのは、これを使用したトナー
はコントラスト電位(V)対画像濃度(D)のグラフ、
所謂V−Dカーブから得られる曲線の傾きが非常に立っ
たものとなり、ほとんど中間調における階調性のないも
のとなってしまうためである。
カーボンブラックにおける吸油量はカーボン粒子のス
トラクチャーの長さを示すものであり、電気抵抗の目安
となる。例えば、吸油量が小さくなくなるにつれ、カー
ボンの分散性は容易となり、トナーの電気絶縁性は増す
ことになる。特開昭57−181553号公報では、吸油量のみ
を規定しているが、電子写真用トナーの帯電特性、耐環
境特性などその他諸特性を考慮したならばこれのみの項
目によってカーボンを選択することはできない。
特開昭54−151648号公報にはフォーネス型カーボンを
5〜15重量部添加することが記載されているが、本発明
者等の検討によるとJ/B現像法を用いる場合は5重量部
以上の添加は高画像濃度が得られるものの高温高湿下に
於いてカブリが発生し易いという事実が得られている。
一方、既述のように、同一支持体上に複数のトナー層
を重ね合わせ一回の定着で複写画像を得るカラー電子写
真法においては、黒色トナーといえども定着特性はきわ
めて重要な要素である。4色のカラートナーが定着した
カラー複写画像は、トナー粒子による乱反射を抑え適度
の光沢性やつやは必要である。また、黒色トナーは一般
に3原色トナー層の最上層に存在するため、定着ローラ
ーに対する耐オフセット性は、他の色調のトナーより注
意を払わなければならない。
普通カラートナーは光沢や混色性を考慮して、シャー
プメルト性の結着樹脂を用いる。これは黒用トナーにつ
いても同様であるが同一の結着樹脂を用いて他のカラー
トナーよりも耐オフセット性を発揮せしめるには、混合
分散せしめるカーボンブラックを好ましくは選択する必
要がある。すなわち、カーボンの粒径が細かくなるにつ
れ、フィラー効果により、定着時黒色トナーの熱溶融粘
度は高いものとなり耐オフセット性は増す。逆に、粒径
が大きくなると、カーボンの分散性は容易であるが、フ
ィラー効果による耐オフセット性は減少することにな
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、墨入れ時濃色部の画像濃度が高く、
ハーフトーン部における灰色の階調性が良好なカラー画
像形成用黒色トナーを提供することにある。
また、別の目的は、耐オフセット性の良好なカラー画
像形成用黒色トナーを提供することにある。
また別の目的は充分な摩擦帯電性を有したカラー画像
形成用黒色トナーを提供することにある。
また別の目的は画像品質を高める光沢性の高いカラー
画像形成用黒色トナーを提供することにある。
また別の目的は繰り返し複写によってキャリアスペン
ト化しにくい耐久性の優れたカラー画像形成用黒色トナ
ーを提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 上記目的は、以下の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、有彩色着色剤を含有するカラー
トナーと組み合わせてカラー画像を形成するためのカラ
ー画像形成用黒色トナーにおいて、 該黒色トナーは、少なくとも、着色剤としてのカーボ
ンブラック及び結着樹脂を含有しており、該カーボンブ
ラックは、平均粒径50〜80mμ、吸油量50〜90cc/100g、
pH6.0〜9.0及び電気抵抗0.5〜10Ω・cmを有しており、
該黒色トナーは、90℃の見掛け粘度が104〜106ポイズの
範囲にあり、100℃の見掛け粘度が5×103〜105ポイズ
の範囲にあることを特徴とするカラー画像形成用黒色ト
ナーに関する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるカーボンブラックの平均粒径の範囲は
50〜80mμ、好ましくは、55〜75mμである。50mμ未満
では、カーボンの分散性が著しく困難となり、分散不良
によるカブリが発生し易くなる。
高度な分散装置を用いたり、多数回分散装置を経由す
ることにより、トナーを製造し、カーボンの分散向上を
計ることは可能であるが、それらは全て、製造コストの
アップ要因となり、好ましいものでない。80mμを越え
る場合には、着色力が低く、トナー中への含有量の増量
によってもそれほどの効果は望めない。
カーボンブラックの電気抵抗は、そのカーボンの物性
と密接に相関しており、その因子としては、粒径、吸油
量、比表面積、ストラクチャー、pH、揮発分などあげら
れる。
電子写真に使用されるトナーは、適度な摩擦帯電特性
と漏洩特性の均衡性を有していなければならない。
すなわち、帯電特性のみが優れていると、チャージア
ップ現象が生じ易く、特に低温低湿下においては繰返し
摩擦帯電によって蓄積された過大な電荷による静電気力
がトナー及びキャリアを非常に強く密着せしめ、トナー
の感光ドラムへの飛翔を妨げ画像濃度薄の原因となる。
それゆえ、安定的に好ましい帯電量を維持する上にも、
トナーにおける電荷の漏洩特性は重要である。トナーに
含有されるカーボンブラックの電気抵抗は、トナーの電
荷漏洩特性を左右する因子であり、あまりに電気抵抗が
低いと、電気漏洩特性のみが発揮され低帯電量しか得る
ことができず、高温高湿下で帯電制御されていない帯電
不十分のトナーによるカブリ、画像の飛び散りの原因と
なる。
しかるに、カーボンブラックの電気抵抗の範囲として
は0.5〜10Ω・cmであり、好ましくは0.6〜7Ω・cmであ
る。
カラー複写画像の品質を高める適度な光沢性と混色性
を有し、かつ墨入れ用の黒色トナーとしてトナー層の最
上層にあり、定着ロールに対する耐オフセット性を保持
するためには、90℃,100℃における見掛け粘度がそれぞ
れ104〜106ポイズ、5×103〜5×105ポイズにあること
が必要である。90℃及び100℃の粘度は該領域にあるこ
とが肝要であり、その領域の以上でも以下でも混色性と
耐オフセット性の両者を満足せしめることはできない。
また吸油量は50〜90cc/100g、pHは6.0〜9.0、好まし
くは6.5〜9.0の範囲のものを用いることが必要である。
本発明においてトナー用結着樹脂としては、以下のも
のを使用する事が出来るが、例えばポリスチレン、クロ
ロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置
換体を含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、
スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸
樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等があ
る。本発明の実施上特に好ましい樹脂としてはスチレン
−アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル樹脂があ
る。
特に、次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yは
それぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体もし
くは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸
又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとから
なるカルボン酸成分、例えばフマル酸、マレイン酸、無
錘マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、プロメリット酸などとを少なくとも共縮重合したポ
リエステル樹脂がシャープな溶融特性を有するので特に
好ましい。
本発明に使用されるキャリアとしては、本発明の要旨
を妨げない範囲で公知の材料を用いることができ、例え
ば表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コ
バルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれら
の合金または酸化物及びフェライトなどであり、特に好
ましくは、亜鉛、銅、ニッケル、コバルトの金属から選
ばれた2種以上の金属を含有したフェライトが使用でき
る。又その製造方法として特別な制約はない。
又、上記キャリアの表面を樹脂等で被覆することも可
能である。その方法としては、樹脂等の被覆材を溶剤中
に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに付着せし
める方法、単に粉体で混合する方法等、従来公知の方法
がいずれも適用できる。
キャリア表面への固着物質としてはトナー材料により
異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノク
ロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデ
ン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジ−tert−ブ
チルサリチル酸の金属錯体、スチレン系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリアシド、ポリビニルブチラール、ニグロシ
ン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料及びそのレー
キ、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などを単独或は複数
で用いるのが適当であるが、必ずしもこれに制約されな
い。
上記化合物の処理量は、キャリアが前記条件を満足す
るよう適宜決定すれば良いが、一般には総量で本発明の
キャリアに対し0.1〜30重量%(好ましくは0.5〜20重量
%)が望ましい。
本発明において、特に好まし態様としては、Cu−Zn−
Feの3元系のフェライトであり、その表面をフッ素系樹
脂とスチレン系樹脂の如き樹脂の組み合せ、例えばポリ
フッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアクリレート
樹脂;ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メチル
メタアクリレート樹脂、フッ素系共重合体とスチレン系
共重合体;などを90:10〜20:80、好ましくは70:30〜30:
70の比率の混合物としたもので、0.01〜5重量%、好ま
しくは0.1〜1重量%コーティングしたコートフェライ
トキャリアであるものが挙げられる。該フッ素系共重合
体としてはフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン
共重合体(10:90〜90:10)が例示され、スチレン系共重
合体としてはスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル
(20:80〜80:20)、スチレン−アクリル酸2−エチルヘ
キシル−メタクリル酸メチル(20〜60:5〜30:10〜50)
が例示される。
カラートナーと混合して二成分現像剤を調製する場
合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2.5
〜15重量%、好ましくは3.0〜13重量%にすると通常良
好な結果が得られる。トナー濃度が2.5重量%以下では
画像濃度が低く実用不可となり易く、15重量%以上では
カブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐用寿命を短
め易い。
本発明における平均粒径の測定は、カーボンブラック
の透過型電子顕微鏡写真により、カーボン粒子径を直接
測定し、その100個の測定データによる分布度合から平
均粒径を求める。
吸油量はアブソープトメーターを用い、ASTM,D−24に
準拠して測定する。
またpH値は、下記の方法に従って測定する。
カーボンブラック1〜10gをビーカーに測り取り、試
料1gにつき10mlの割合で水を加え、15分間煮沸する。試
料をぬれやすくする為、エチルアルコール数滴を加えて
もよい。煮沸後室温まで冷却し、傾斜法または遠心分離
法により上澄み液を除去して、泥状物を残す。この泥状
物中にガラス電極pH計の電極を入れ、pHを測定する。こ
の場合、電極のそう入位置により測定値が変化すること
があるから、ビーカーを動かして電極の位置を変えて、
電極面と泥状面が充分に接触する様に注意してはかり、
pH値が一定になったところの値を読む。
カーボンブラックの電気抵抗は、第3図に示されるよ
うな装置を用いオームメーターにより測定する。
該装置は、円筒状のガラス容器の中央の被測定カーボ
ン17を充填し、その上下に導電性を有するプランジャー
16、16′好ましくは金属製プランジャーをセットし上下
の該プランジャーからリード線をオームメーター15に接
続したものである。この時、上部のプランジャーになる
のは5Kgの荷重18を加えるものとする。
また、見掛け粘度の測定はフローテスターCFT−500型
(島津製作所製)を用いて行なう。試料は60メッシュパ
ス品を約1.0〜1.5g秤量する。これを成形器を使用し、1
00kg/cm2の加重で1分間加圧する。
温度約20〜30度、湿度30〜70%RHでフローテスター測
定を行い、温度−見掛け粘度曲線を得る。得られたスム
ース曲線より、90℃,100℃の見掛け粘度を求めそれを該
試料の温度に対する見掛け粘度とする。
RATE TEMP 6.0 D/M(℃1分) SET TEMP 70.0 DEG(℃) MAX TEMP 200.0 DEG INTERVAL 3.0 DEG PREHEAT 300.0 SEC(秒) LOAD 20.0 KGF (kg) DIE(DIA) 1.0 MM (mm) DIE(LENG) 1.0 MM PLUNGER 1.0 CM2(cm2) [実施例] 以下に実施例をもって本発明を詳細に説明する。
実施例1 上記構成による重量平均粒径8μmの黒色粉体をトナ
ー分級品とする。
その製造方法は、上記の各処方量を充分ヘンシェルミ
キサーにより予備混合を行い、3本ロールミルで少なく
とも2回以上溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて
約1〜2mm程度に粗粉砕し次いでエアージェット方式に
よる微粉砕機で40μm以下の粒径に微粉砕した。さらに
得られた微粉砕物を分級して、本発明の粒度分布となる
ように2〜20μmを選択した。
上記におけるカーボンブラックとしては平均粒径60m
μ、電気抵抗1.02Ω・cm、吸油量65cc/100g、及びpH価
を8.0の物性値を有するものを用いた。又、本発明に係
るトナーには流動性向上剤として、ヘキサメチルジシラ
ザンで処理したシリカ微粉末を、分級品100重量部に対
し0.7重量部添加しトナーとした。
一方、キャリアとしては樹脂被覆されたCu−Zn−Fe系
フェライト粒子を用いた。
上記構成により得られたトナー5重量部とキャリア95
重量部とを混合し、総重量100部の現像剤を調製する。
この現像剤を用いて、第2図に示されるごとくの構成を
有する、市販のカラー電子写真複写機(カラーレーザコ
ピア、キヤノン製)を用いてオリジナル原稿として、文
字及び写真を有するものを用い、複写を行なったとこ
ろ、画像濃度が高く、又、画像濃度ムラ、カブリもな
く、ハーフトーンの再現性に優れた鮮明な複写画像が得
られた。さらに上記現像剤の耐久性を調べる為に繰返し
1万枚の複写試験を行なったところ(常温常湿23℃,60
%RH)、1万枚後も初期画像と同様な、カブリのない鮮
明な画像が得られた。一方、高温高湿雰囲気下(30℃,8
0%RH)及び低温低湿雰囲気下(20℃,10%RH)において
も画像濃度ムラや、カブリのない良好な可視画像が得ら
れた。
ちなみに、本実施例1においては、現像方法としては
J/B現像法を用いた。この時の現像スリーブにおける現
像剤(トナー濃度5%)の塗布量としては34.5mg/cm2
あり、周波数2KHz、ピークトゥピーク(peak to peak)
電圧を1.8KV印加して現像を行なった。またこの時の90
℃及び100℃の見掛け粘度は、それぞれ1.2×105ポイ
ズ、2.3×104ポイズであった。
実施例2 着色剤として用いるカーボン・ブラックが、平均粒径
68mμ、電気抵抗2.04Ω・cm、吸油量76cc/100g、及びpH
価6.0であり、該カーボンブラックを有するトナーと撹
拌混合するキャリア粒子としては、スチレン−メタクリ
ル酸メチル−アクリル酸2エチルヘキシル共重合体より
被覆されたCu−Zn−Fe系フェライト粒子を用いた。
上記構成により得られたトナー及びキャリアをもって
実施例1に従い現像剤を調製し、順次同様の評価を行な
ったところカブリ、トナー飛散などを生じない高濃度で
鮮明な可視画像が得られた。
このトナーの90℃,100℃の見掛け粘度としては、4.8
×105ポイズ、32×104ポイズであった。
実施例3 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100重量部に対し、表1の処方
量の着色剤及び荷電制御剤を用い、それぞれイエロー,
マゼンタ,シアン色の平均粒径8μmのカラートナーを
得た。
この時イエロー,マゼンタ,シアン,及び実施例1の
黒色の各カラートナーの現像剤濃度はそれぞれ、5%,5
%,6%,5%にした。
第1図,第2図に示すOPC感光ドラムを有したカラー
電子写真装置を用いてフルカラー複写試験を行った。
各色トナーの現像及び転写はマゼンタトナー,シアン
トナー,イエロートナー,黒色トナーの順で行ない黒色
トナーが最上層にくるように現像転写を行なった。
該現像剤は、現像スリーブ13上で現像剤規制ブレード
14により一定量の現像剤量となり、負荷電性静電潜像を
有する感光ドラム1の対向部で反転現像法により感光ド
ラム上に負荷電性トナーが転移するものである。
この方法を用いフルカラーモードで約20%の画像面積
をもつ原稿を用い3.0万枚の耐刷後でもエッジ効果の少
ないオリジナルカラーチャートを忠実に再現するフルカ
ラー画像が得られた。また連続複写中もカスレや濃度低
下のない画像が得られ、複写機内での搬送、現像剤濃度
検知も良好で安定したものであった。そして、定着ロー
ラーに対するオフセットも全く発生せず、定着ローラー
に付属するクリーニングウェッブへの汚れもほとんどな
かった。
比較例1 トナー構成において、結着樹脂として、スチレン−ア
クリル酸ブチル−メタアクリル酸メチル共重合体及びカ
ーボンブラック以外は、実施例1と同様にしてトナーを
得た。カーボンブラックとしては平均粒径15mμ、電気
抵抗13.5Ω・cm、吸油量125cc/100g−DBP、及びpH価2.5
を用いた。
この比較トナー1と実施例1におけるキャリアとを用
い、実施例1と同様にして現像剤を調製し、実写テスト
を行なったところ、1万枚繰り返し耐久試験を行なって
も、画像濃度は高く、安定していた。しかし全体的に飛
散が多く、カブリが生じ画像濃度ムラもあり、良好な階
調性が得られなかった。さらにカブリ、飛散は高温高湿
下において、著しい悪化を生じた。このトナーの90℃,1
00℃の見掛け粘度は、それぞれ7.53×106ポイズ、6.3×
105ポイズであった。全体的に熱溶融性の悪い黒色トナ
ーであったため、低温オフセットが発生し易く、定着ク
リーニングウェッブへの汚れも多く、画像としては、光
沢性に乏しいものであった。
比較例2 実施例1のトナー構成において、トナー中に含有され
るカーボンブラックの量をトナー重量に対し1.5重量%
含有せしめ、カーボンブラックとして平均粒径28mμ、
電気抵抗8.5Ω・cm、給油量130cc/100g−DBP及びpH価2.
8のものを用いた以外は同様とし、実施例1に準じて現
像剤を調製し、実写テストを行なったところ非画像部に
おけるカブリなどは生じなかったが、最高画像濃度が0.
83(23℃,60%RH)と低い値しか得られなかった。
[発明の効果] 以上の通り、本発明によると高画質鮮明なカラー画像
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はJ/B現像法を示す図、 第3図はカーボンブラックの電気抵抗を測定する装置を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 善信 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−291667(JP,A) 特開 昭63−128363(JP,A) 特開 平1−100563(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/09

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有彩色着色剤を含有するカラートナーと組
    み合わせてカラー画像を形成するためのカラー画像形成
    用黒色トナーにおいて、 該黒色トナーは、少なくとも、着色剤としてのカーボン
    ブラック及び結着樹脂を含有しており、該カーボンブラ
    ックは、平均粒径50〜80mμ、吸油量50〜90cc/100g、pH
    6.0〜9.0及び電気抵抗0.5〜10Ω・cmを有しており、該
    黒色トナーは、90℃の見掛け粘度が104〜106ポイズの範
    囲にあり、100℃の見掛け粘度が5×103〜5×105ポイ
    ズの範囲にあることを特徴とするカラー画像形成用黒色
    トナー。
  2. 【請求項2】該黒色トナーは、マゼンタトナー、シアン
    トナー及びイエロートナーからなる群から選択される1
    種以上のカラートナーと組み合わせてカラー画像を形成
    するために用いられることを特徴とする請求項1に記載
    のカラー画像形成用黒色トナー。
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