JP2853595B2 - Pll周波数シンセサイザ - Google Patents

Pll周波数シンセサイザ

Info

Publication number
JP2853595B2
JP2853595B2 JP7030366A JP3036695A JP2853595B2 JP 2853595 B2 JP2853595 B2 JP 2853595B2 JP 7030366 A JP7030366 A JP 7030366A JP 3036695 A JP3036695 A JP 3036695A JP 2853595 B2 JP2853595 B2 JP 2853595B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
sampling
output
signal
controlled oscillator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7030366A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08223035A (ja
Inventor
敏雄 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP7030366A priority Critical patent/JP2853595B2/ja
Publication of JPH08223035A publication Critical patent/JPH08223035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2853595B2 publication Critical patent/JP2853595B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPLL周波数シンセサイ
ザに関する。
【0002】
【従来の技術】PLL周波数シンセサイザは、無線機等
において所望の周波数を作り出すのに用いられる。以下
に、図面を参照して従来のPLL周波数シンセサイザに
ついて説明する。
【0003】図4はPLL周波数シンセサイザの基本形
のブロック図である。
【0004】このPLL周波数シンセサイザは、制御電
圧によって出力周波数を変化させることができる電圧制
御発振器1と、分周数を指示するマイコン10と、マイ
コン10に指示された分周数で電圧制御発振器1の出力
を分周するプログラマブルカウンタ3と、基準となる周
波数を発生する基準信号発振器4と、基準信号発振器4
の出力を分周するリファレンスディバイダ5と、プログ
ラマブルカウンタ3の出力とリファレンスディバイダ5
の出力とを位相比較し位相差に応じた電圧を発生する位
相比較器6と、位相比較器6の出力を平滑化し安定した
制御電圧にするローパスフィルタ7とから成る。
【0005】このPLL周波数シンセサイザは、マイコ
ン10によってプログラマブルカウンタ3における分周
数を制御することにより発生する周波数を自動制御する
ものである。しかし、図4に示したPLL周波数シンセ
サイザでは、電圧制御発振器1によって高い周波数を発
生させたい場合、プログラマブルカウンタ3の動作が、
その入力信号である電圧制御発振器1の出力信号に追従
できないという問題があった。
【0006】そこで、従来のPLL周波数シンセサイザ
はこの問題の対策として、プリスケーラ方式もしくはミ
キサ方式を採用している。
【0007】図5は、従来のプリスケーラ方式のPLL
周波数シンセサイザのブロック図である。図中、図4と
同じ構成部分には同じ参照番号を付して示す。
【0008】このプリスケーラ方式のPLL周波数シン
セサイザは、比較的構造が簡単で高速動作をするプリス
ケーラ(固定分周回路)11をプログラマブルカウンタ
3の前段に備え、プログラマブルカウンタ3に入力され
る信号の周波数を下げるようにしている。
【0009】一方、図6は、従来のミキサ方式のPLL
周波数シンセサイザのブロック図である。図中、図4と
同じ構成部分には同じ参照番号を付して示す。
【0010】このミキサ方式のPLL周波数シンセサイ
ザは、ミキサ12と局部発振器13とを備え、ミキサ1
2によって電圧制御発振器1の出力信号と局部発振器1
3の出力信号とを混合し、プログラマブルカウンタ3に
入力される信号の周波数を下げるようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PLL周波
数シンセサイザに要求される性能の1つにキャリア・ノ
イズ比(以下「C/N比」という)がある。これは、電
圧制御発振器1の発振主信号であるキャリアと、サイド
バンド成分などの不要信号であるノイズとの比であり、
C/N比が大きいほど性能がよいPLL周波数シンセサ
イザである。
【0012】PLL周波数シンセサイザはネガティブフ
ィードバックの一種であり、位相比較器6の出力信号に
よって常に補正がかかり、位相比較器6の2つの入力信
号の位相が一致するようにしている。PLL周波数シン
セサイザの出力周波数、すなわち電圧制御発振器1の出
力周波数が所望の周波数に安定した状態にあるときであ
っても、常にこの補正が行われており、その周期はリフ
ァレンスディバイダ5の出力信号の周期ごととなる。
【0013】C/N比向上の観点からは、この補正の影
響がローパスフィルタ7の出力信号にのらない方がよ
い。ローパスフィルタ7の特性が一定であるとすると、
補正が頻繁であるほど、すなわちリファレンスディバイ
ダ5の出力周波数が高いほどローパスフィルタ7の出力
信号に補正の影響のリップルが生じにくく、C/N比は
向上する。
【0014】ところが、リファレンスディバイダ5の出
力周波数は以下に説明するような制限を受ける。
【0015】図4に示した基本形のPLL周波数シンセ
サイザにおいては、電圧制御発振器1の出力周波数f
VCO は数1で表される。数1において、fr はリファレ
ンスディバイダ5の出力周波数、Nはプログラマブルカ
ウンタ3の分周数である。
【0016】
【数1】fVCO =N×fr 電圧制御発振器1の出力周波数を変えるにはプログラマ
ブルカウンタ3の分周数Nを変えればよいが、Nは一般
に自然数であるので、fVCO はfr の整数倍となり、従
って、電圧制御発振器1の出力周波数の変化の最小ステ
ップはfr となる。
【0017】ここで、PLL周波数シンセサイザが、放
送を受信する受信機において受信周波数を発生する回路
である場合を例にとって説明する。
【0018】この受信機が受信する放送の放送局につい
て考えてみると、この放送局は各国の法律で所定のバン
ドごとに定められた間隔の周波数で放送電波を送信して
いる。従って、これらの放送を受信するためには、リフ
ァレンスディバイダ5の出力周波数が受信したいすべて
の放送の各送信周波数の約数となっていなければならな
い。すなわち、数2に示すように、リファレンスディバ
イダ5の出力周波数fr の最大値は、放送局の送信周波
数の最大公約数fGCM となるように制限される。
【0019】
【数2】fr ≦fGCM 一方、図5に示したプリスケーラ方式のPLL周波数シ
ンセサイザにおいては、電圧制御発振器1の出力周波数
VCO は数3で表される。数3において、frはリファ
レンスディバイダ5の出力周波数、Nはプログラマブル
カウンタ3の分周数、Mはプリスケーラ11の分周数で
ある。
【0020】
【数3】fVCO =M×N×fr ここで、プログラマブルカウンタ3の分周数Nが1変化
した場合の電圧制御発振器1の周波数変化ステップΔf
VCO は数4で表される。
【0021】
【数4】 ΔfVCO =(M×(N+1)×fr )−(M×N×fr ) =M×fr また、電圧制御発振器1の周波数変化ステップΔfVCO
は放送局の送信周波数の最大公約数fGCM 以下に制限さ
れるので、数5に示すように、リファレンスディバイダ
5の出力周波数fr の最大値は、放送局の送信周波数の
最大公約数fGCM をプリスケーラ11の分周数Mで除し
た値となるように制限される。
【0022】
【数5】fr ≦fGCM /M 数5と数2とを比較してわかるように、プリスケーラ方
式のPLL周波数シンセサイザではリファレンスディバ
イダ5の出力周波数fr の最大値が基本形のPLL周波
数シンセサイザよりも小さい値になってしまい、前述し
たようにC/N比が低下してしまうことになる。
【0023】他方、図6に示したミキサ方式のPLL周
波数シンセサイザにおいては、電圧制御発振器1の出力
周波数fVCO は数6で表される。数6において、fr
リファレンスディバイダ5の出力周波数、Nはプログラ
マブルカウンタ3の分周数、f´は局部発振器13の出
力周波数である。
【0024】
【数6】fVCO =f´+N×fr ここで、プログラマブルカウンタ3の分周数Nが1変化
した場合の電圧制御発振器1の周波数変化ステップΔf
VCO は数7で表される。
【0025】
【数7】 ΔfVCO =(f´+(N+1)×fr )−(f´+N×fr ) =fr また、電圧制御発振器1の周波数変化ステップΔfVCO
は放送局の送信周波数の最大公約数fGCM 以下に制限さ
れるので、数8に示すように、リファレンスディバイダ
5の出力周波数fr の最大値は、放送局の送信周波数の
最大公約数fGCM となるように制限される。
【0026】
【数8】fr ≦fGCM 数8と数2とを比較してわかるように、ミキサ方式のP
LL周波数シンセサイザの場合、リファレンスディバイ
ダ5の出力周波数fr の最大値を基本形のPLL周波数
シンセサイザと同じにすることができ、C/N比の低下
を招くことはない。
【0027】次に、プリスケーラ方式のPLL周波数シ
ンセサイザとミキサ方式の周波数シンセサイザとを回路
構成、特にIC化への適否について比較して説明する。
【0028】図5に示したプリスケーラ方式のPLL周
波数シンセサイザにおいては、電圧制御発振器1、基準
信号発振器4およびローパスフィルタ7がアナログ回路
であり、特性やコストの面からこれらの回路にはディス
クリート部品が用いられる。このほかのプログラマブル
カウンタ3、リファレンスディバイダ5、位相比較器
6、マイコン10およびプリスケーラ11といったPL
L周波数シンセサイザを構成する回路の大部分はディジ
タル回路であり、これらはIC上にワンチップ化でき、
IC化に適しているといえる。
【0029】一方、図6に示したミキサ方式のPLL周
波数シンセサイザの場合、プログラマブルカウンタ3、
リファレンスディバイダ5、位相比較器6およびマイコ
ン10はディジタル回路であるのでIC上にワンチップ
化できるが、電圧制御発振器1、基準信号発振器4およ
びローパスフィルタ7に加えてミキサ12および局部発
振器13がアナログ回路であるのでこれらはディスクリ
ート部品で構成され、従ってプリスケーラ方式と比べて
IC上にワンチップ化できない回路が多く、IC化への
適正については劣っているといえる。
【0030】以上説明したように、プリスケーラ方式の
PLL周波数シンセサイザは、IC化への適性は優れて
いるがC/N比については劣っており、一方、ミキサ方
式のPLL周波数シンセサイザはC/N比については優
れているがIC化への適性は劣っており、両方式におい
て一長一短がある。
【0031】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、C/N比およびIC化への適性の両方が優れたP
LL周波数シンセサイザを提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、入力された制御電圧に応じた周波数の信
号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の
出力信号をサンプリングするサンプリング手段と、この
サンプリング手段の出力信号の周波数を入力された分周
数で分周するプログラマブルカウンタと、このプログラ
マブルカウンタに分周数を指示するマイコンと、所定の
周波数を発生する基準信号発振器と、この基準信号発振
器の出力信号の周波数を所定の分周数で分周するリファ
レンスディバイダと、前記プログラマブルカウンタの出
力信号と前記リファレンスディバイダの出力信号とを位
相比較し位相差に応じた電圧を発生する位相比較器と、
この位相比較器の出力を平滑化し安定な前記制御電圧に
するローパスフィルタとを備え、前記サンプリング手段
を、前記電圧制御発振器の出力信号を入力されたサンプ
リング周波数でサンプリングするスイッチトキャパシタ
回路と、該スイッチトキャパシタ回路を制御するサンプ
リングコントロール回路と、該サンプリングコントロー
ル回路を介して前記スイッチトキャパシタ回路に前記サ
ンプリング周波数を入力するサンプリング周波数指示手
段とから構成して、PLL周波数シンセサイザを構成し
た。
【0033】また、本発明は、前記サンプリング手段に
おけるサンプリング周波数を前記電圧制御発振器の出力
信号のナイキスト周波数以下にした。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】また、本発明は、前記サンプリング周波数
指示手段を前記マイコンで実現するようにした。
【0040】
【作用】本発明は以上の構成によって、サンプリング手
段が電圧制御発振器の出力信号をサンプリングして出力
することにより、プログラマブルカウンタに入力される
信号の周波数を電圧制御発振器の出力信号の周波数より
も低くすることができ、さらに、C/N比を悪化させる
ことなくIC化に適した構成となる。
【0041】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。
【0042】図1は、本発明によるPLL周波数シンセ
サイザの一実施例のブロック図である。
【0043】このPLL周波数シンセサイザは、制御電
圧によって出力周波数fVCO を変化させることができる
電圧制御発振器1と、電圧制御発振器1の出力周波数f
VCOをサンプリングするスイッチトキャパシタ回路2
と、スイッチトキャパシタ回路2を制御するサンプリン
グコントロール回路9と、サンプリングコントロール回
路9を介してスイッチトキャパシタ回路2にサンプリン
グ信号を供給するとともにプログラマブルカウンタ3に
分周数を指示するマイコン8と、マイコン8により指示
された分周数でスイッチトキャパシタ回路2の出力を分
周するプログラマブルカウンタ3と、基準となる周波数
を発生する基準信号発振器4と、基準信号発振器4の出
力を分周するリファレンスディバイダ5と、プログラマ
ブルカウンタ3の出力とリファレンスディバイダ5の出
力とを位相比較し位相差に応じた電圧を発生する位相比
較器6と、位相比較器6の出力を平滑化し安定した制御
電圧にするローパスフィルタ7とから成る。
【0044】次に、図1に示したPLL周波数シンセサ
イザの動作を説明する。
【0045】本発明によるPLL周波数シンセサイザの
特徴は、マイコン8およびサンプリングコントロール回
路9により制御されたスイッチトキャパシタ回路2から
成るサンプリング手段を有し、電圧制御発振器1の出力
をこのサンプリング手段でサンプリングした後プログラ
ムカウンタ3に入力するようにし、このときのサンプリ
ング周波数を電圧制御発振器1の出力周波数のナイキス
ト周波数以下にしたことにある。
【0046】図2はナイキスト周波数について説明する
図であり、所定の入力周波数f´mと、この入力周波数
f´m をサンプリングするサンプリング周波数fS との
関係において、(a)はfS >2×f´m の場合を示し
た図、(b)はfS =2×f´m の場合を示した図、
(c)はfS <2×f´m の場合を示した図、(d)は
入力周波数f´m が正弦波でfS =2×f´m の場合を
示した図である。
【0047】一般に、入力周波数f´m をその2倍以上
の周波数でサンプリングすると原信号の情報を損なうこ
となくサンプリングできることがサンプリング定理によ
り知られており(図2(a)、(b)参照)、この2×
f´m の周波数のことを入力周波数f´m のナイキスト
周波数という。
【0048】ナイキスト周波数以下の周波数でサンプリ
ングした場合(図2(c)参照)には、折返しが起り、
図2(c)の斜線を付した部分の情報が損なわれる。ま
た、入力周波数f´m が正弦波の場合にはf´m が単周
波であるので、図2(d)に示すようになる。
【0049】本発明においては、A/D変換やD/A変
換のプロセスとは異なり、情報の変換、復元を目的とし
ていない。従って、入力周波数f´m 、図1でいえば電
圧制御発振器1の出力周波数fVCO が正弦波であって1
つの周波数成分しかないこと、入力周波数fVCO の周波
数可変範囲は受信機などのシステムの設計時に規定でき
ることにより、限定された条件のもとでfVCO の周波数
に対応する出力信号(サンプリング後の信号)が得られ
ればよい。
【0050】図1のスイッチトキャパシタ回路2におけ
るサンプリング周波数を、電圧制御発振器1の出力周波
数のナイキスト周波数よりも高くすることは、本発明の
特徴の1つであるIC化を行ったときに、高速動作の回
路が必要となり、消費電流、ファインプロセスおよびコ
ストの面から考えてあまり望ましいものではない。逆に
いえば、本発明はサンプリング周波数をナイキスト周波
数以下にすることによって、それほどの高速動作が要求
されないので、消費電流、ファインプロセスおよびコス
トの面から有利になるという効果がある。
【0051】図3は本発明におけるサンプリング周波数
について説明する図であり、所定の入力周波数f´m
と、この入力周波数f´m をサンプリングするサンプリ
ング周波数fS と、入力周波数f´m をサンプリング周
波数fS でサンプリングした結果の出力周波数fOUT
の関係を示し、(a)はfS <f´m の場合を時間変域
で示した図、(b)はfS <f´m の場合を周波数変域
で示した図、(c)はfS <2×f´m の場合を周波数
変域で示した図である。
【0052】図3(a)からわかるようにサンプリング
した結果の出力周波数fOUT は、入力周波数f´m とサ
ンプリング周波数fS のビート周波数となる。これを周
波数変域で示すと図3(b)に示すようになる。
【0053】図3(c)は、図3(a)および(b)に
おけるfS の1/2の周波数を新たにfS とした場合に
ついて示す図であり、このとき、入力周波数f´m より
も低い周波数で得られるのは、(f´m −fS )と(f
´m −2fS )であり、十分な周波数差があれば出力周
波数fOUT として(f´m −2fS )を選択することも
できる。
【0054】本発明においては、入力周波数f´m は電
圧制御発振器1から出力される正弦波信号である。従っ
て、入力周波数f´m の可変領域は、たとえば、本発明
によるPLL周波数シンセサイザを用いた受信機の受信
バンドに関連して定まり、ある特定領域のみの周波数範
囲において可変であればよい。すなわち、入力周波数f
´m 、出力周波数fOUT の可変範囲は図3(b)および
(c)に示した矢印の範囲となる。
【0055】つまり、入力周波数f´m の変動を出力周
波数fOUT の変動としてとらえることができ、本実施例
においては、この出力周波数fOUT がスイッチトキャパ
シタ回路2の出力に相当する。
【0056】図1に示したPLL周波数シンセサイザに
おいては、上述したようにスイッチトキャパシタ回路2
の出力周波数fOUT を(fVCO −2fS )とすると、電
圧制御発振器1の出力周波数fVCO は数9で表される。
数9において、fr はリファレンスディバイダ5の出力
周波数、Nはプログラマブルカウンタ3の分周数であ
る。
【0057】
【数9】fVCO =2fS +N×fr ここで、プログラマブルカウンタ3の分周数Nが1変化
した場合の電圧制御発振器1の周波数変化ステップΔf
VCO は数10で表される。
【0058】
【数10】 ΔfVCO =(2fS +(N+1)×fr )−(2fS +N×fr ) =fr また、電圧制御発振器1の周波数変化ステップΔfVCO
は放送局の送信周波数の最大公約数fGCM 以下に制限さ
れるので、数11に示すように、リファレンスディバイ
ダ5の出力周波数fr の最大値は、放送局の送信周波数
の最大公約数fGCM となるように制限される。
【0059】
【数11】fr ≦fGCM 数11と数2とを比較してわかるように、本実施例のP
LL周波数シンセサイザの場合、リファレンスディバイ
ダ5の出力周波数fr の最大値を基本形のPLL周波数
シンセサイザと同じにすることができ、C/N比の低下
を招くことはない。
【0060】また、本実施例におけるスイッチトキャパ
シタ回路2およびサンプリングコントロール回路9はデ
ィジタル回路であるので、他のプログラマブルカウンタ
3、リファレンスディバイダ5、位相比較器6、マイコ
ン8とともにIC上にワンチップ化でき、本発明による
PLL周波数シンセサイザがIC化に適しているといえ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、プログ
ラムカウンタ3の前に、たとえばスイッチトキャパシタ
回路2等のサンプリング手段を設け、このサンプリング
手段によって入力周波数に対して低い周波数でサンプリ
ングすることによりエリアシングを起し、低域変換され
た信号をプログラムカウンタ3に入力するようにしたた
め、先に説明したPLL周波数シンセサイザの構成と使
用周波数範囲の限定条件のもとで、C/N比に関与する
リファレンス周波数、すなわちリファレンスディバイダ
5の出力周波数を比較的高くすることができ(fr ≦f
GCM )、且つ、PLL周波数シンセサイザを構成する回
路の大部分はディジタル回路で構成することができるた
めIC化に適しているという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPLL周波数シンセサイザの一実
施例のブロック図である。
【図2】ナイキスト周波数について説明する図であり、
所定の入力周波数f´m と、この入力周波数f´m をサ
ンプリングするサンプリング周波数fS との関係におい
て、(a)はfS >2×f´m の場合を示した図、
(b)はfS =2×f´m の場合を示した図、(c)は
S <2×f´m の場合を示した図、(d)は入力周波
数f´m が正弦波でfS =2×f´m の場合を示した図
である。
【図3】本発明におけるサンプリング周波数について説
明する図であり、所定の入力周波数f´m と、この入力
周波数f´m をサンプリングするサンプリング周波数f
S と、入力周波数f´m をサンプリング周波数fS でサ
ンプリングした結果の出力周波数fOUT との関係を示
し、(a)はfS <f´m の場合を時間変域で示した
図、(b)はfS <f´m の場合を周波数変域で示した
図、(c)はfS <2×f´m の場合を周波数変域で示
した図である。
【図4】PLL周波数シンセサイザの基本形のブロック
図である。
【図5】従来のプリスケーラ方式のPLL周波数シンセ
サイザのブロック図である。
【図6】従来のミキサ方式のPLL周波数シンセサイザ
のブロック図である。
【符号の説明】
1 電圧制御発振器 2 スイッチトキャパシタ回路 3 プログラマブルカウンタ 4 基準信号発振器 5 リファレンスディバイダ 6 位相比較器 7 ローパスフィルタ 8 マイコン 9 サンプリングコントロール回路 10 マイコン 11 プリスケーラ 12 ミキサ 13 局部発振器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された制御電圧に応じた周波数の信
    号を出力する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出
    力信号をサンプリングするサンプリング手段と、該サン
    プリング手段の出力信号の周波数を入力された分周数で
    分周するプログラマブルカウンタと、該プログラマブル
    カウンタに分周数を指示するマイコンと、所定の周波数
    を発生する基準信号発振器と、該基準信号発振器の出力
    信号の周波数を所定の分周数で分周するリファレンスデ
    ィバイダと、前記プログラマブルカウンタの出力信号と
    前記リファレンスディバイダの出力信号とを位相比較し
    位相差に応じた電圧を発生する位相比較器と、該位相比
    較器の出力を平滑化し安定した前記制御電圧にするロー
    パスフィルタとを備え 前記サンプリング手段が、前記電圧制御発振器の出力信
    号を入力されたサンプリング周波数でサンプリングする
    スイッチトキャパシタ回路と、該スイッチトキャパシタ
    回路を制御するサンプリングコントロール回路と、該サ
    ンプリングコントロール回路を介して前記スイッチトキ
    ャパシタ回路に前記サンプリング周波数を入力するサン
    プリング周波数指示手段とから成る ことを特徴とするP
    LL周波数シンセサイザ。
  2. 【請求項2】 前記サンプリング手段におけるサンプリ
    ング周波数が前記電圧制御発振器の出力信号のナイキス
    ト周波数以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    PLL周波数シンセサイザ。
  3. 【請求項3】 前記サンプリング周波数指示手段が前記
    マイコンであることを特徴とする請求項1に記載のPL
    L周波数シンセサイザ。
JP7030366A 1995-02-20 1995-02-20 Pll周波数シンセサイザ Expired - Fee Related JP2853595B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7030366A JP2853595B2 (ja) 1995-02-20 1995-02-20 Pll周波数シンセサイザ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7030366A JP2853595B2 (ja) 1995-02-20 1995-02-20 Pll周波数シンセサイザ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08223035A JPH08223035A (ja) 1996-08-30
JP2853595B2 true JP2853595B2 (ja) 1999-02-03

Family

ID=12301873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7030366A Expired - Fee Related JP2853595B2 (ja) 1995-02-20 1995-02-20 Pll周波数シンセサイザ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2853595B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100450658B1 (ko) * 1997-08-27 2004-11-16 삼성전자주식회사 스위치드 커패시터 필터 제어장치 및 방법
CN101765974B (zh) * 2007-07-23 2012-12-19 泰拉丁公司 混叠频率的锁相
JP6570790B2 (ja) * 2017-04-26 2019-09-04 三菱電機株式会社 信号源

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08223035A (ja) 1996-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6198353B1 (en) Phase locked loop having direct digital synthesizer dividers and improved phase detector
JP3558644B2 (ja) ミクサーのための変換信号を発生する装置および方法
JPH0897744A (ja) 通信装置、周波数シンセサイザ、通信方法及びシンセサイズ方法
JPH10303747A (ja) 複数周波数帯域pll周波数シンセサイザ
US5387913A (en) Receiver with digital tuning and method therefor
US5831481A (en) Phase lock loop circuit having a broad loop band and small step frequency
US5892407A (en) Phase-locked loop synthesizer
US6104252A (en) Circuit for automatic frequency control using a reciprocal direct digital synthesis
US6188288B1 (en) Fully integrated digital frequency synthesizer
JPH04260219A (ja) 位相同期ループシンセサイザ
US20070164793A1 (en) Apparatus for generating clock pulses using a direct digital synthesizer
US5727019A (en) Digital modem
JPH0715371A (ja) スーパーへテロダイン方式の送受信方法と送受信機
JP2853595B2 (ja) Pll周波数シンセサイザ
US5673007A (en) Frequency synthesizer having PLL receiving filtered output of DDS
US5907590A (en) Frequency dividing circuit, frequency dividing method and telephone terminal device incorporating the frequency dividing circuit
KR0149126B1 (ko) 혼합형 주파수 합성기
US7231196B2 (en) Method and apparatus for fractional-N synthesis
JP2001285060A (ja) 高スペクトル純度を有する基準信号の発生を可能にする位相同期ループ
JPH0832350A (ja) 周波数シンセサイザ
US6163232A (en) Frequency/phase modulator using a digital synthesis circuit in a phase locked loop
JPS5818354Y2 (ja) シンセサイザ−受信機
JP2828766B2 (ja) 周波数変換装置
El-Ela High speed PLL frequency synthesizer with synchronous frequency sweep
KR100201815B1 (ko) 주파수 발생장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981020

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees