JP2851459B2 - 金属基触媒及びその製造方法 - Google Patents

金属基触媒及びその製造方法

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JP2851459B2
JP2851459B2 JP3204127A JP20412791A JP2851459B2 JP 2851459 B2 JP2851459 B2 JP 2851459B2 JP 3204127 A JP3204127 A JP 3204127A JP 20412791 A JP20412791 A JP 20412791A JP 2851459 B2 JP2851459 B2 JP 2851459B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的な酸化触媒、酸化
還元触媒のほか、アルコールの分解触媒、有機化合物の
合成触媒、各種燃料の燃焼排ガスの処理用触媒、有機溶
剤排ガス処理用触媒等に適用することのできる金属基触
媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排ガス処理用触媒として、一般に
はアルミナ、シリカ・アルミナ、コージライト、ムライ
ト、ジルコニア等の無機材料を基材としたペレットタイ
プ、多孔質マット及びハニカムタイプ等の担体に白金、
パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の触媒活性成分を
担持したものが使用されてきた。また、耐熱性シリカ繊
維を基材としたものや、SUS材等の金属薄板を基材と
したものも使用されてきた。
【0003】図2は数10〜数100μm厚さの金属薄
板を基材としたハニカム状触媒の断面図であり、薄板1
2を波型に成形し、平板11と組み合わせて螺旋状に巻
き付けたもので、薄板表面に例えばγ−アルミナをウォ
ッシュ・コートし、その上に上記の触媒成分を担持した
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のハニカム状触媒
は、図3に示すように、基材表面にウォッシュ・コート
されているため、ハニカムの目の各コーナに特に厚く触
媒層13がコーティングされ(数10〜数100μm厚
さ)、触媒の付着が不均一であるばかりでなく、ハニカ
ムの開孔率が低下して排ガスが流れる際の通気抵抗を大
きくする傾向がある。そして、触媒を多量に付着するた
めコスト高になるという問題もある。
【0005】そこで、本発明者らは上記の欠点を解消
し、金属薄板上に薄く、かつ、均一に触媒を担持するこ
とができ、通気抵抗の小さなハニカムタイプの触媒に適
した金属基触媒を提供するため、これまでに種々の提案
を行なってきた。(特願平02−242808号、同平
02−233363号及び同平02−241197号)
【0006】ところが実際上の使用条件下では、より一
層の耐熱性や耐久性が強く要求され、長期間に亘って安
定した性能を発揮することができる触媒が求められてい
るのが現状である。
【0007】本発明は上記技術水準に鑑み、上記要望に
応じ、通気抵抗が小さく、また耐熱及び耐久性に優れた
ハニカムタイプの触媒及びその製造方法を提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)アルミウニムを含む金属薄板を、空気中で87
0〜970℃で加熱するか、空気中で1020〜12
00℃で加熱するか、又は空気中で870〜970℃
で加熱した後、さらに空気中で1020〜1200℃で
加熱することによって表面に針状または球状酸化アルミ
ニウムを析出させてなるアルミニウムを含む金属薄板表
面に、先ず酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化バリ
ウム、酸化ストロンチウム、酸化ジルコニウム、酸化ラ
ンタン及び酸化サマリウムよりなる群から選ばれた1種
または2種以上の助触媒が担持され、その上に白金、ロ
ジウム及びパラジウムよりなる群から選ばれた2種以上
の触媒を層状に担持されてなることを特徴とする金属基
触媒。
【0009】(2)上記1記載の金属基触媒の表面に、
さらに先ず上記1記載の助触媒、次に上記1記載の層状
触媒を担持されてなることを特徴とする金属基触媒。
【0010】(3)助触媒が構成元素を含有する水溶液
を塗布、焼成することによって形成され、触媒が構成元
素を含有する水溶液より無電解めっきにより形成される
ことを特徴とする上記1または2記載の金属基触媒の製
造方法。である。
【0011】
【作用】本発明の金属基触媒の製造過程を先ず図1によ
って説明し、次いで作用につき説明する。図1中、Aは
白金、ロジウム、パラジウム等の出発原料であり、これ
ら出発原料は塩素を含有しない水溶性塩が好ましく、具
体的には硝酸塩、ジニトロジアミン塩等を使用するのが
好ましい。Bはナトリウム、カリウム、ホウ素、イオ
ウ、燐等の元素を含まない還元剤であり、具体的にはヒ
ドラジン、ホルムアルデヒド等が好適である。Cはアル
ミニウムを含有するステンレス等の金属薄板である。
【0012】白金、ロジウム、パラジウム等の出発原料
Aはイオン交換水に溶解して原料還元剤調整槽1に送ら
れ、還元剤Bを加えて白金、ロジウム、パラジウム等の
微粒子化を図りメッキ槽2に送る。
【0013】触媒担体となる金属薄板Cは空気雰囲気中
の加熱処理工程3で、870〜970℃での加熱処
理、1020〜1200℃での加熱処理または87
0〜970℃で加熱した後さらに空気中で1020〜1
200℃での加熱処理される。
【0014】次に加熱して酸化アルミニウム層を形成し
た後、酸化物塗布工程4でセリウム、アルミニウム、バ
リウム、ストロンチウム、ジルコニウム、ランタン、サ
マリウム等の水溶性塩をイオン交換水に溶解し、必要に
応じてアルミニウムヒドロゾルを加えた水溶液中に浸漬
して塗布した後、焼成して金属薄板表面に上記元素の酸
化物を塗布する。
【0015】酸化物を塗布された金属薄板をメッキ槽2
に浸漬して無電解メッキ法で触媒成分をメッキし、乾燥
工程5及び焼成工程6を経て金属薄板上に触媒層を形成
する。
【0016】以上の工程によって、本発明の金属基触媒
が得られるが更に上記工程によって得られた金属基触媒
上に、上記セリウム、アルミニウム、バリウム、ストロ
ンチウム、ジルコニウム、ランタン、サマリウム等の水
溶性塩をイオン交換水に溶解し、必要に応じてアルミニ
ウムヒドロゾルを加えた水溶液中に再度浸漬して塗布し
た後、再び白金、ロジウム及びパラジウムの各元素を各
元素ごとにメッキ操作と乾燥、焼付けを行なって各元素
を層状になるように担持してもよい。
【0017】触媒層を形成するとき、白金、ロジウム及
びパラジウムの各元素は一元素ごとに無電解メッキ操作
と乾燥、焼付けを行なって少なくとも2種の元素が層状
になるように担持するのがよい。
【0018】無電解メッキ操作は各元素ごとに単独メッ
キし、各元素を層状に担持する。層の構成は酸化アルミ
ニウム上の助触媒層から数えて、白金→ロジウム→白金
→ロジウム(計4層以上が好ましく、最上層はロジウム
元素であることが好ましい)に層状とすると効果的であ
る。
【0019】メッキ槽を出た金属薄板は乾燥工程5、焼
成工程6を経て仕上げとするが、必要に応じて、焼成後
に活性化処理を行うこともできる。乾燥操作は105℃
で0.5〜1時間あれば十分であり、焼成操作は500
〜700℃で0.5〜3時間を要する。焼成後の活性化
処理は水素雰囲気で400〜500℃で5分〜1時間行
うのがよい。
【0020】無電解メッキに際し、白金、ロジウム及び
パラジウムの濃度は0.1〜500mmol/lの範
囲、特に10〜150mmol/lの範囲が好適であ
る。
【0021】原料還元剤調整槽1中の還元剤濃度は0.
001〜10vol/vol%の範囲、特に0.002
〜1vol/vol%の範囲が好適である。該調整槽1
における液の攪拌時間は10〜20分間で十分である。
調整後は速やかにメッキ槽に移して使用するのがよい。
【0022】金属薄板Cはアルミニウムを1〜8wt%
含有するフェライト系ステンレス鋼で、厚さが25〜7
5μmのものが好適である。
【0023】金属薄板Cの加熱処理工程の条件は下記の
いずれかの条件を採用すべきである。 870〜970℃で空気雰囲気の加熱炉で1〜30
時間、好ましくは5〜20時間静置する。この加熱処理
により金属薄板表面に針状酸化アルミニウム層が形成さ
れ、比表面積の大きな触媒担体表面として有効に働く。
【0024】 1020〜1200℃で空気雰囲気の
加熱炉で1〜5時間静置する。この加熱処理により金属
薄板表面に球状酸化アルミニウム層が形成され、耐酸化
性に優れた触媒担体表面として有効に働く。
【0025】 870〜970℃で空気雰囲気の加熱
炉で1〜30時間、好ましくは5〜20時間静置して金
属薄板表面に針状酸化アルミニウム層を形成し、さら
に、1020〜1200℃で空気雰囲気中に0.5〜3
0時間、好ましくは0.5〜5時間静置して、前記の針
状酸化アルミニウム層の下に堅牢な酸化アルミニウム層
を形成する。この加熱処理によりステンレス鋼等の金属
薄板の耐熱性を向上させるとともに、針状酸化アルミニ
ウム層を金属薄板に強く固定することができる。
【0026】必要に応じてバインダとしてアルミニウム
ヒドロゾルを添加した酸化セリウム、酸化アルミニウ
ム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ジルコニ
ウム、酸化ランタン及び酸化サマリウムの群から選ばれ
た1種又は2種以上の酸化物を塗布する工程では、塩素
などのハロゲン元素を含まない水溶性の塩の濃度を0.
1〜2000mmol/lの範囲、好ましくは、0.5
〜1000mmol/lの範囲に調整した溶液中に、上
記加熱処理工程を経た金属薄板を浸漬して該溶液を塗布
し、次いで、乾燥し、焼成して上記酸化物を付着させ
る。
【0027】無電解メッキ液の各濃度は0.1〜500
mmol/lの範囲、好ましくは、10〜150mmo
l/lの範囲に調整する。メッキ時間は1〜5分であ
り、3〜1分でも十分である。このようにして得たメッ
キ量は0.01〜2g/m2 (金属表面積)の範囲にあ
る。
【0028】本発明の金属基触媒は、金属薄板上に析
出した酸化アルミニウム層により、大きな比表面積を有
する触媒担体表面を提供することができ、該針状酸化
アルミニウム層上に塗布された酸化セリウム、酸化アル
ミニウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化ランタン等の酸化物は、触媒の耐熱
性、耐久性を著しく向上させるとともに、白金、ロジウ
ム、パラジウム等の触媒機能をも著しく向上させる。ま
た、白金、ロジウム、パラジウム等の触媒元素の水溶
液中に還元剤を添加して、触媒元素の極微粒子を金属薄
板表面にメッキするので、強固な結合を確保することが
できる。更に、白金、ロジウム、パラジウム等の触媒
元素を層状に担持しているので、同一元素間の接触頻度
が少なくなり、シンタリング(半融)現象が防止できる
ので耐熱性が向上し、更に層状に担持された触媒元素
の間に助触媒層を介在させることにより、活性及び耐熱
・耐久性を増大させることができ、無電解メッキ液中
に触媒活性を低下させる物質の混入を防止することがで
きるので、触媒機能の低下を回避することができる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)5wt%アルミニウムを含む厚さ50μm
のステンレス鋼薄板を歯車加工によって波型に成形し、
平板と併せてコルゲート化して60セル/cm2 のハニ
カム状とした。これを有機溶剤でよく洗浄して脱脂した
後、空気中で960℃で16時間加熱処理し、次いで、
1050℃で1時間加熱処理したのち冷却した。
【0030】次に、アルミニウムヒドロゾルをバインダ
として硝酸セリウム1mol/l、水酸化アルミニウム
0.1mol/l(アルミニウムヒドロゾルから由来す
るものも含む)、及び硝酸バリウム0.005mol/
lを含む水溶液中に、上記加熱処理後の金属薄板を2分
間浸漬してから取り出して105℃で30分間乾燥し、
さらに、700℃で1時間空気中で加熱して酸化物を塗
布した。
【0031】この酸化物を塗布した金属薄板をジニトロ
ジアミン白金0.025mol/l、ヒドラジン0.0
2vol/vol%含む液中に3分浸漬させた後、これ
を取出して105℃で30分間乾燥し、600℃で30
分間焼付けした。
【0032】次に、硝酸ロジウム0.005mol/
l、ヒドラジン0.02vol/vol%添加した液中
に3分間浸漬させた後、これを取り出して105℃で3
0分間乾燥し、600℃で30分間焼付けした。次に、
再び上記白金液に浸漬し、同様にして乾燥、焼付けをし
た後、同様にして再び上記ロジウム液に浸漬し、同様に
して乾燥、焼成した。
【0033】さらに、2%水素雰囲気(窒素ベース)中
で450℃で15分間活性化処理して、白金及びロジウ
ムが交互に積層した厚さ2〜3μm以下の薄い触媒層を
仕上げた。得られた触媒断面の開孔率は90%以上であ
った。
【0034】この触媒を用いて、SV=50000/h
rの条件下で、CO:2000ppm、プロパン:50
00ppm、NO:1000ppm、O2 :2.6%を
含む燃焼排ガスを350℃で通したところ、CO、プロ
パン及びNOの浄化率はいずれも95%以上であった。
【0035】(実施例2)5wt%アルミニウムを含む
厚さ50μmのステンレス鋼薄板を歯車加工によって波
型に成形し、平板と併せてコルゲート化して60セル/
cm2 のハニカム状とした。これを有機溶剤でよく洗浄
して脱脂した後、空気中で1050℃で1時間加熱処理
して冷却した。
【0036】次いで、アルミニウムヒドロゾルをバイン
ダとして硝酸セリウム1mol/l、水酸化アルミニウ
ム0.1mol/l(アルミニウムヒドロゾルから由来
するものも含む)及び硝酸バリウム0.005mol/
lを含む水溶液中に、上記加熱処理後の金属薄板を2分
間浸漬してから取り出して105℃で30分間乾燥し、
さらに、700℃で1時間空気中で加熱して酸化物を形
成した。
【0037】この酸化物を塗布した金属薄板をジニトロ
ジアミン白金0.025mol/l、ヒドラジン0.0
2vol/vol%含む液中に3分浸漬させた後、これ
を取出して105℃で30分間乾燥し、600℃で30
分間焼付けした。次に、硝酸ロジウム0.005mol
/l、ヒドラジン0.02vol/vol%添加した液
中に3分間浸漬させた後、これを取り出して105℃で
30分間乾燥し、600℃で30分間焼付けした。次
に、再び上記白金液に浸漬し、同様にして乾燥、焼付け
をした後、同様にして再び上記ロジウム液に浸漬し、同
様にして乾燥、焼成した。
【0038】さらに、2%水素雰囲気(窒素ベース)中
で450℃で15分間活性化処理して、白金及びロジウ
ムが交互に積層した厚さ2〜3μm以下の薄い触媒層を
仕上げた。得られた触媒断面の開孔率は90%以上であ
った。
【0039】この触媒を用いて、SV=50000/h
rの条件下で、CO:2000ppm、プロパン:50
00ppm、NO:1000ppm、O2 :2.6%を
含む燃焼排ガスを350℃で通したところ、CO、プロ
パン及びNOの浄化率はいずれも95%以上であった。
【0040】(実施例3)5wt%アルミニウムを含む
厚さ50μmのステンレス鋼薄板を歯車加工によって波
型に成形し、平板と併せてコルゲート化して60セル/
cm2 のハニカム状とした。これを有機溶剤でよく洗浄
して脱脂した後、空気中で960℃で16時間加熱処理
して冷却した。
【0041】次いで、アルミニウムヒドロゾルをバイン
ダとして硝酸セリウム1mol/l、水酸化アルミニウ
ム0.1mol/l(アルミニウムヒドロゾルから由来
するものも含む)及び硝酸バリウム0.005mol/
lを含む水溶液中に、上記加熱処理後の金属薄板を2分
間浸漬してから取り出して105℃で30分間乾燥し、
さらに、700℃で1時間空気中で加熱して酸化物を形
成した。
【0042】この酸化物を塗布した金属薄板をジニトロ
ジアミン白金0.025mol/l、ヒドラジン0.0
2vol/vol%含む液中に3分浸漬させた後、これ
を取出して105℃で30分間乾燥し、600℃で30
分間焼付けした。次に、硝酸ロジウム0.005mol
/l、ヒドラジン0.02vol/vol%添加した液
中に3分間浸漬させた後、これを取り出して105℃で
30分間乾燥し、600℃で30分間焼付けした。次
に、再び上記白金液に浸漬し、同様にして乾燥、焼付け
をした後、同様にして再び上記ロジウム液に浸漬し、同
様にして乾燥、焼成した。
【0043】さらに、2%水素雰囲気(窒素ベース)中
で450℃で15分間活性化処理して、白金及びロジウ
ムが交互に積層した厚さ2〜3μm以下の薄い触媒層を
仕上げた。得られた触媒断面の開孔率は90%以上であ
った。
【0044】この触媒を用いて、SV=50000/h
rの条件下で、CO:2000ppm、プロパン:50
00ppm、NO:1000ppm、O2 :2.6%を
含む燃焼排ガスを350℃で通したところ、CO、プロ
パン及びNOの浄化率はいずれも95%以上であった。
【0045】(実施例4)5wt%アルミニウムを含む
厚さ50μmのステンレス鋼薄板を歯車加工によって波
型に成形し、平板と併せてコルゲート化して60セル/
cm2 のハニカム状とした。これを有機溶剤でよく洗浄
して脱脂した後、空気中で960℃で16時間加熱処理
し、次いで、1050℃で1時間加熱処理したのち冷却
した。
【0046】次いで、アルミニウムヒドロゾルをバイン
ダとして硝酸セリウム1mol/l、水酸化アルミニウ
ム0.1mol/l(アルミニウムヒドロゾルから由来
するものも含む)及び硝酸バリウム0.005mol/
lを含む水溶液中に、上記加熱処理後の金属薄板を2分
間浸漬してから取り出して105℃で30分間乾燥し、
さらに、700℃で1時間空気中で加熱して酸化物を塗
布した。
【0047】この酸化物を塗布した金属薄板をジニトロ
ジアミン白金0.025mol/l、ヒドラジン0.0
2vol/vol%含む液中に3分浸漬させた後、これ
を取出して105℃で30分間乾燥し、600℃で30
分間焼付けした。次に、硝酸ロジウム0.005mol
/l、ヒドラジン0.02vol/vol%添加した液
中に3分間浸漬させた後、これを取り出して105℃で
30分間乾燥し、600℃で30分間焼付けした。
【0048】次に、アルミニウムヒドロゾルをバインダ
として上記硝酸セリウム1mol/l、水酸化アルミニ
ウム0.1mol/l(アルミニウムヒドロゾルから由
来するものも含む)及び硝酸バリウム0.005mol
/lを含む水溶液に2分間浸漬してから取り出して10
5℃で30分間乾燥し、さらに、700℃で1時間空気
中で加熱して酸化物を塗布した。そして、さらにこの上
に、上記と同様にして、再び白金液に浸漬し、同様にし
て乾燥、焼付けをした後、再び上記ロジウム液に浸漬
し、乾燥、焼成した。
【0049】さらに、2%水素雰囲気(窒素ベース)中
で450℃で15分間活性化処理して、白金及びロジウ
ムが交互に積層した厚さ2〜5μm以下の薄い触媒層を
仕上げた。得られた触媒断面の開孔率は90%以上であ
った。
【0050】この触媒を用いて、SV=50000/h
rの条件下で、CO:2000ppm、プロパン:50
00ppm、NO:1000ppm、O2 :2.6%を
含む燃焼排ガスを350℃で通したところ、CO、プロ
パン及びNOの浄化率はいずれも95%以上であった。
【0051】(実施例5)実施例4と同様にコルゲート
化したハニカム状の5%アルミニウムを含むステンレス
鋼薄板の加熱を、空気中で1020〜1200℃で加
熱、空気中で870〜970℃で加熱した後、さらに
空気中で1020〜1200℃に加熱した場合について
も、実施例4と同様の触媒調製によって、同等の触媒活
性が発現した。
【0052】以上、本発明の金属基触媒及びその製造方
法について、特殊な実施例をあげて詳述したが、助触媒
として酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム
以外の酸化ストロンチウム、酸化ジルコニウム、酸化ラ
ンタン、酸化サマリウムを用いても、又触媒として白
金、ロジウム以外のパラジウムを使用しても、ほゞ同様
の効果が得られた。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記の構成を採用することによ
り、従来のウォッシュ・コート法で形成した触媒層の厚
さ50〜100μmに比較して2〜3μm以下の極めて
薄い触媒層を形成することができるため、通気抵抗の小
さなハニカム状等の触媒形成に適し、特に、エンジン出
力の向上の観点から圧力損失の増大を抑えることが要請
される自動車排ガス処理用触媒等に適したものである。
また、触媒活性成分を担持するときのメッキ液には触媒
活性を阻害するような被毒成分を全く含まれておらず、
基板薄板上の針状酸化アルミニウム及び/又は球状酸化
アルミウニム皮膜と助触媒と触媒成分との組み合わせに
より、更には、触媒活性成分を層状に担持することによ
り高い触媒活性と耐熱・耐久性に優れた金属薄板触媒を
得ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属基触媒の製造工程の説明図
【図2】一般的な金属薄板を基材としたハニカム状触媒
の断面図
【図3】従来の金属薄板ハニカム状触媒の欠点の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 23/63 B01J 23/56 301A (72)発明者 鹿納 栄 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式 会社 横浜研究所内 (72)発明者 井上 保夫 横浜市中区錦町12番地 菱日エンジニア リング株式会社 本牧事業所内 (56)参考文献 特開 昭63−7839(JP,A) 特開 平4−114743(JP,A) 特開 平4−122440(JP,A) 実開 平4−122442(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミウニムを含む金属薄板を、空気
    中で870〜970℃で加熱するか、空気中で102
    0〜1200℃で加熱するか、または空気中で870
    〜970℃で加熱した後、さらに空気中で1020〜1
    200℃で加熱することによって表面に針状または球状
    酸化アルミニウムを析出させてなるアルミニウムを含む
    金属薄板表面に、先ず酸化セリウム、酸化アルミニウ
    ム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ジルコニ
    ウム、酸化ランタン及び酸化サマリウムよりなる群から
    選ばれた1種または2種以上の助触媒が担持され、その
    上に白金、ロジウム及びパラジウムよりなる群から選ば
    れた2種以上の触媒を層状に担持されてなることを特徴
    とする金属基触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属基触媒の表面に、さ
    らに先ず請求項1記載の助触媒、次に請求項1記載の層
    状触媒を担持されてなることを特徴とする金属基触媒。
  3. 【請求項3】 助触媒が構成元素を含有する水溶液を塗
    布、焼成することによって形成され、触媒が構成元素を
    含有する水溶液より無電解めっきにより形成されること
    を特徴とする請求項1または2記載の金属基触媒の製造
    方法。
JP3204127A 1991-08-14 1991-08-14 金属基触媒及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2851459B2 (ja)

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