JP2847849B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents

車両用自動変速機

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JP2847849B2
JP2847849B2 JP2024250A JP2425090A JP2847849B2 JP 2847849 B2 JP2847849 B2 JP 2847849B2 JP 2024250 A JP2024250 A JP 2024250A JP 2425090 A JP2425090 A JP 2425090A JP 2847849 B2 JP2847849 B2 JP 2847849B2
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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はクラッチやブレーキなどを含む係合機構に
よって歯車列における動力の伝達経路を変えて複数の変
速段に設定する自動変速機に関するものである。
従来の技術 車両用の自動変速機は、一般に、複数組の遊星歯車機
構を同一軸線上に配列し、それらの遊星歯車機構の要素
同士の連結関係や入力軸との連結関系をクラッチによっ
て種々変化させ、またブレーキによって固定すべき要素
を種々変えることによって複数の変速段に設定するよう
構成されている。
この種の自動変速機では、使用する遊星歯車機構の数
が多いほど、またクラッチやブレーキを介した各要素の
連結関係あるいは固定状態が多様であるほど、設定可能
な変速段の数が多くなる。その一例として特開昭60−57
036号公報には、三組の遊星歯車機構を使用し、前進5
段・後進1段を主要な変速段とし、これに加えて第2速
と第3速との間の中間段と、第3速と第4速との間の中
間段との二つの中間段を設定することのできる自動変速
機が記載されている。そしてこの自動変速機では、上記
の前進7段の変速段を達成できることのほかに、小型・
軽量化を図ることができること、設定可能な変速段が多
いためにこまかな変速が可能であることなどの利点を得
られるとしている。
発明が解決しようとする課題 ところで自動変速機の各変速段を達成するための係合
手段として、多板構造のものや、一方向クラッチあるい
はバンドブレーキなどが知られ、また必要に応じてこれ
らを組合わせて使用しており、設定可能な変速段の数を
多くするべく係合手段の数を多くした場合には、それぞ
れの係合手段に採用する具体的な手段の組合わせも多様
になり、また所定の変速段を設定するにあたって、いず
れの係合手段を解放し、いずれの係合手段を係合させる
かの選択の幅も広くなる。
しかるに上記の公報には、各変速段を達成するための
係合手段として、多板構造のもの以外に、一方向クラッ
チが示されているが、この一方向クラッチはスムースな
変速に有利に作用する、との記述はあるが、その一方向
クラッチについて負荷トルクからの制約や要請あるいは
配置上の制約などについては何ら記載されていず、また
勿論、その一方向クラッチと並列に設けた多板型係合手
段との使い分けについても何ら示されていない。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであっ
て、同一の変速段を設定するための係合手段の係合・解
放の組合わせが多種類可能である自動変速機において
は、変速時や定常走行時、エンジンブレーキ時などにお
いて要求される係合・解放の組合せは異なっているので
あり、そこでこの発明では、この点に着目し、負荷トル
クの関係で、より有利となるよう構成し、小型・軽量化
を図ることを目的としている。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、複数の回
転要素を有する遊星歯車機構と、トルク伝達方向が正逆
両回転方向の両方向性係合手段とトルク伝達方向が正逆
いずれか一方の回転方向である一方向係合手段とを並列
に配置した複数の係合機構を備え、前記遊星歯車機構を
構成する異なる回転要素に対して前記係合機構がそれぞ
れ別々に連結されているとともに、いずれかの変速段を
設定するにあたり、前記各係合機構の両方向性係合手段
の係合・解放パターンが複数種類あり、かついずれかの
変速段で複数の係合機構のそれぞれにおける両方向性係
合手段を係合させてエンジンブレーキを効かせる機構の
自動変速機において、非エンジンブレーキ時に、負荷ト
ルクの小さい係合機構における両方向性係合手段を解放
させるとともに負荷トルクの大きい係合機構における両
方向性係合手段を係合させる制御装置を具備しているこ
とを特徴とするものである。
作用 この発明の自動変速機は、変速段を設定するための係
合機構として、多板クラッチや多板ブレーキのように正
逆両方向にトルク伝達可能な両方向性係合手段といずれ
か一方向にのみトルク伝達可能な一方向性係合手段とを
並列に配置した係合機構を備えており、いずれかの変速
段においてエンジンブレーキを効かせる場合には、複数
の係合機構における両方向性係合手段を係合させる。そ
してこの発明の自動変速機では、上記の変速段でほの定
常走行状態で、エンジンブレーキ時に係合させる必要の
ある両方向性係合手段のうち、負荷トルクの小さい係合
機構における両方向性係合手段を解放させ、負荷トルク
の大きい係合機構における両方向性係合手段を係合させ
るよう制御装置が制御する。したがってエンジンブレー
キを効かせない定常走行時では、負荷トルクの大きい係
合機構での負荷トルクを、両方向性係合手段と一方向性
係合手段とで受け持つから、これらの係合手段を小容量
化でき、また耐久性も向上する。
実 施 例 つぎにこの発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図に示す例は三組のシングルピニオン型遊星歯車
機構1,2,3を主体として歯車列を構成したものであっ
て、これらの各遊星歯車機構1,2,3における各要素が次
のように連結されて構成されている。すなわち第1遊星
歯車機構1のキャリヤ1Cと第3遊星歯車機構3のリング
ギヤ3Rとが一体となって回転するよう連結されるととも
に、第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車
機構3のキャリヤ3Cとが一体となって回転するよう連結
されている。また第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sは第
2クラッチ機構K2を介して第2遊星歯車機構2のキャリ
ヤ2Cに連結される一方、第4クラッチ機構K4を介して第
2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sに連結され、さらに第2
遊星歯車機構2のキャリヤ2Cは第5クラッチ機構K5を介
して第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sに連結されてい
る。
なお、上記の各要素の連結構造としては、中空軸や中
実軸もしくは適宜のコネクティングドラムなどの一般の
自動変速機で採用されている連結構造などを採用するこ
とができる。
入力軸4は、トルクコンバータや流体継手などの動力
伝達手段(図示せず)を介してエンジン(図示せず)に
連結されており、この入力軸4と第1遊星歯車機構1の
リングギヤ1Rとの間には、両者を選択的に連結する第1
クラッチ機構K1が設けられ、また入力軸4と第1遊星歯
車機構1のサンギヤ1Sとの間には、両者を選択的に連結
する第3クラッチ機構K3が設けられている。
上記の第1ないし第5のクラッチ機構K1,〜K5のうち
第4クラッチ機構K4は、互いに並列の関係にある一方向
クラッチ20と多板クラッチ22とによって構成されてお
り、他のクラッチ機構は多板クラッチによって構成され
ている。なお、実用にあたっては、各構成部材の配置上
の制約があるから、各クラッチ機構K1,K2,K3,K4,K5に対
する連結部材としてコネクティングドラムなどの適宜の
中間部材を介在させ得ることは勿論である。
また上記の遊星歯車機構1,2,3における回転部材の回
転を阻止するブレーキ機構として、第3遊星歯車機構3
のサンギヤ3Sの回転を選択的に阻止する第1ブレーキ機
構B1と、第2遊星歯車機構2のキャリヤ2Cの回転を選択
的に阻止する第2ブレーキ機構B2と、第2遊星歯車機構
2のサンギヤ2Sの回転を選択的に阻止する第3ブレーキ
手段B3と、第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sの回転を選
択的に阻止する第4ブレーキ機構B4とが設けられてい
る。これらのブレーキ機構のうち第1ブレーキ機構B1
は、第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sとトランスミッシ
ョンケース(以下、単にケースと記す)6との間に設け
られた一方向クラッチ40とこの一方向クラッチ40と並列
の関係にあるバンドブレーキ42とによって構成されてお
り、また第2ブレーキ機構B2は、ケース6とキャリヤ2C
との間に設けられた一方向クラッチ60と、一方向クラッ
チ60と並列の関係にある多板ブレーキ61とによって構成
されている。さらに第3ブレーキ機構B3および第4ブレ
ーキ機構B4はそれぞれバンドブレーキによって構成され
ている。なお、実用にあたっては、これらのブレーキ機
構B1,B2,B3,B4とこれらのブレーキ機構B1,B2,B3,B4によ
って固定すべき各要素との間もしくはケース6との間に
適宜の連結部材を介在させ得ることは勿論である。
そしてプロペラシャフトやカウンタギヤ(それぞれ図
示せず)に回転を伝達する出力軸5が、互いに連結され
た第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車機
構3のキャリヤ3Cに対して連結されている。
この第1図に示す構成の自動変速機では、前進5段・
後進1段を主たる変速段とし、これに前進第2速と第3
速との間に所謂第2.2速、第2.5速、第2.7速の変速段を
付加し、かつ前進第3速と第4速との間に所謂第3.2速
と第3.5速とを付加した前進10段・後進1段の変速段を
設定することが原理的には可能であり、また第2.2速、
第2.7速、第3.2速および第3.5速を除いた他の変速段で
は、当該変速段を設定するためのクラッチ機構およびブ
レーキ機構の係合・解放の組合せ(所謂係合・解放パタ
ーン)は複数組あり、これを作動表として示せば第1表
のとおりである。なお、第1表において、○印は係合す
ることを示し、空欄は解放することを示し、また*印は
係合させてもよいことを示し、さらにこの*印には第1
速の第5クラッチ機構K5や第1ブレーキ機構B1などのよ
うに解放しても変速比や回転状態に変化が生じないも
の、第4速のb欄のパターンにおける第1ブレーキ機構
B1のように解放すれば変速比は変化しないが回転状態が
変化するもの、第2速のb欄のパターンにおける第4ク
ラッチ機構K4や第3ブレーキ機構B3のように他の*印の
手段を係合させていれば解放しても変速比および回転状
態に変化が生じないものを含む。また第1表において第
2速、第3速、第4速、第5速および後進段でのa,b,c
…の符号を付した欄は、当該変速段を設定するための係
合・解放パターンのうち遊星歯車機構の回転要素の回転
数が異なるものの係合・解放パターンであることを示
し、さらに,,…の符号は遊星歯車機構の回転要
素の回転数が異ならないものの係合・解放パターン同士
の種別を表わす。
また、第2表には一例として、各係合・解放パターン
での回転要素の回転数を入力軸4の回転数に対する比率
で示してあり、さらに第3表には一例として、各摩擦係
合手段の負荷トルクを、各係合・解放パターンごとに入
力トルクに対する比率で表わしてある。
第1表は原理的に設定可能な変速段を示すものであ
り、実用の際にはこれらの変速段のうちから動力性能や
加速性などの点で優れたものとなる変速段を選択して設
定することになる。また第1図に示す例では、第4クラ
ッチ機構K4および第1ブレーキ機構B1のそれぞれが、一
方向クラッチ20,40を備えた構成であるから、第4クラ
ッチ機構K4の係合状態は、第1遊星歯車機構1のサンギ
ヤ1Sと第2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sとの相対回転方
向が一方向クラッチ20の係合する方向であれば、通常時
は一方向クラッチ20によって係合状態を維持し、エンジ
ンブレーキを必要とする際に多板クラッチ22を係合さ
せ、また上記二つのサンギヤ1S,2Sの相対回転方向が一
方向クラッチ20の解放する方向であれば、多板クラッチ
22を係合させて第4クラッチ機構K4を係合状態とする。
また第1ブレーキ機構B1についても同様であって、第3
遊星歯車機構3のサンギヤ3Sの回転方向が一方向クラッ
チ40の係合する方向であれば、一方向クラッチ40を係合
させて第1ブレーキ機構B1を係合状態とし、エンジンブ
レーキを必要とする際に多板ブレーキ42を係合させ、こ
れとは反対に第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sの回転方
向が一方向クラッチ40の解放する方向であれば、多板ブ
レーキ42を係合させて第1ブレーキ機構B1を係合状態と
する。
そして第1表に示すいずれかの変速段を設定するため
の変速制御およびその変速段を設定する係合・解放パタ
ーンの決定などの制御を行なう制御装置として、前記ク
ラッチ機構やブレーキ機構に対してこれらを係合・解放
させるための油圧を給排する油圧制御装置Cと、各種の
入力データに基づいて油圧制御装置Cに対して電気的な
指示信号を出力する電子コントロールユニット(ECU)
Eとが設けられている。これら電子コントロールユニッ
トEおよび油圧制御装置Cとからなる制御装置による変
速段の設定の仕方、すなわち係合機構の係合・解放の組
合せが変速時と非変速時とで異なる変速段がある。これ
を具体的に説明すると以下のとおりである。
前進第1速は、第1表から明らかなように、第1クラ
ッチ機構K1と第4クラッチ機構K4とのほかに、第5クラ
ッチ機構K5、第1および第2のブレーキ機構B1,B2のう
ちの少なくともいずれか二つの機構を係合させて設定す
ることができるが、負荷トルクの点からすると、第3表
から知られるようにの係合・解放パターンすなわち第
1および第4のクラッチ機構K1,K4と、第1および第2
のブレーキ機構B1,B2とを係合させることが好ましい。
なお、これらの係合機構に加えて第5クラッチ機構K5を
係合させることは、第1速の定常状態では特に支障がな
く、却って第1ブレーキ機構B1あるいは第2ブレーキ機
構B2のトルク容量が低下した場合にこれを補うことがで
きる利点がある。また第1速から他の変速段に変速する
際の制御性を考慮すると、第5クラッチ機構K5を係合さ
せない変速段へ変速する場合には、変速を実行するため
に切換え動作させる係合機構の数を少なくするうえか
ら、第5クラッチ機構K5はそのような変速の直前に解放
しておくことがで好ましい、 ところで第1速を設定するべく係合させる上記の第1
および第4のクラッチ機構K1,K4と第1および第2のブ
レーキ機構B1,B2とのうち第4クラッチ機構K4と第1ブ
レーキ機構B1と第2ブレーキ機構B2との三者は、一方向
性係合手段である一方向クラッチ20,40,60と、正逆いず
れの方向にもトルク伝達可能な両方向性係合手段である
多板クラッチ22あるいはバンドブレーキ42もしくは多板
ブレーキ61とを互いに並列の関係に配置した構成であ
り、第1速から他の変速段へのスムースな変速は、それ
らの一方向クラッチ20,40,60のいずれかを有効に作用さ
せて行ない、またエンジンブレーキ状態はいずれかの両
方向性係合手段によって可能とする。具体的には、第1
速から第2速へのアップシフトの場合、第2速は後述す
るように第1表に示す係合・解放パターンのうちb欄の
のパターンで設定するから、第1速から第2速への変
速をスムースに行なわせるには、第2ブレーキ機構B2に
おける多板ブレーキ61を解放しておき、第3ブレーキ機
構B3が次第に係合することに伴って第2ブレーキ機構B2
の一方向クラッチ60を次第に解放させることが好まし
い。このような変速を行なわせる場合、第1速の状態で
エンジンブレーキを必要とするとすれば、第2ブレーキ
機構B2の多板ブレーキ61を係合させることになる。
また、エンジンブレーキ状態では、出力軸5側からト
ルクが伝達された場合にあっても上記四つの係合機構が
解放状態とならないようにすることによって達成できる
から、第4クラッチ機構K4,第1および第2のブレーキ
機構B1,B2の両方向性係合手段22,42,61を係合させると
になる。
したがって第1速から第2速への変速制御性と、エン
ジンブレーキ状態とすることの必要性とを勘案すると、
変速時には第2ブレーキ機構B2の多板ブレーキ61を解放
しておき、エンジンブレーキ時にはこの多板ブレーキ61
を係合させる。これは第4表のの係合・解放パターン
である。なお、第4表は第1速と第2速とを設定するた
めの係合・解放パターンを示す作動表であって、◎印は
エンジンブレーキ時に係合させることを示す。
この第4表のの係合・解放パターンによっても第1
速を設定しておくことができるが、非変速時すなわち第
1速の定常状態においても第4表ののパターンとして
おくと、負荷トルクの点で不利となる。すなわち第3表
に示すように、第1速の状態で第2ブレーキ機構B2にか
かるトルクは、入力トルクの1.56倍であり、これを一方
向クラッチ60のみで負担するとすれば、その一方向クラ
ッチ60を大型のものとする必要があり、そのため第1図
に示す自動変速機では、第1速の定常状態において第2
ブレーキ機構B2の一方向クラッチ60と多板ブレーキ61と
を係合させるとともに、第4クラッチ機構K4もしくは第
1ブレーキ機構B1のいずれかにおける両方向性係合手段
22(もしくは42)を解放し、エンジンブレーキはその解
放した両方向性係合手段を係合させることによって達成
する。このような係合・解放パターンの一例は、第4表
ののパターンである。
電子コントロールユニットEおよび油圧制御装置Cと
からなる制御装置は、前進第1速を上述のよう、定常状
態と変速時とで異なる係合・解放パターンで設定するよ
う制御するので、負荷トルクが他の係合機構に比べて大
きくなる第2ブレーキ機構B2においては、変速時の過渡
的な状態以外では、一方向クラッチ60と多板ブレーキ61
との二者によって負荷トルクを分担して受けることにな
り、その結果、一方向クラッチ60は、これに要求される
トルク容量が小さくなるので、その小型化を図ることが
できる。特に、発進直後等においてトルクコンバータが
高トルク増幅領域にある状態では、第2ブレーキ機構B2
にかかる負荷トルクが大きくなるので、その効果は顕著
である。
つぎに第2速について説明すると、第2速における各
回転要素の回転数は第2表のとおりであり、実回転数を
低くし、また変速に伴う回転変動を少なくすること、更
には変速を実行するために切換え動作させる係合機構の
数を少なくし、かつ一方向性係合手段を作用させて変速
を実行するなどの点を考慮すると、第2速は第1表のb
欄の係合・解放パターンで設定することになる。したが
って第2速は、第1クラッチ機構K1と第1ブレーキ機構
B1とを係合させるほかに、第4クラッチ機構K4と第3ブ
レーキ機構B3と第4ブレーキ機構B4とのうち、少なくと
も第4クラッチ機構K4と第3ブレーキ機構B3、もしくは
少なくとも第4ブレーキ機構B4とを係合させて設定する
ことになる。その場合、第2速においては、第1遊星歯
車機構1と第3遊星歯車機構3とがトルク伝達に関与
し、第2遊星歯車機構2はトルク伝達に関与しないの
で、第4クラッチ機構K4と第3ブレーキ機構B3とを係合
させれば、全ての遊星歯車機構1,2,3の入力軸4に対す
る回転が安定するが、第4ブレーキ機構B4のみを係合さ
せると、第2遊星歯車機構2の入力軸4に対する回転が
不安定になる。この点をも考慮すると、第2速は第1表
のb欄ののパターンで設定することになる。なお、第
3速は第1表の作動表から知られるように、第4クラッ
チ機構K4を解放させて設定するので、第2速から第3速
への変速を第4クラッチ機構K4における一方向クラッチ
20を作用させてスムースに行なうには、第2速において
第1ブレーキ機構B1のバンドブレーキ42を係合させてお
き、エンジンブレーキを必要とする場合には、第4クラ
ッチ機構K4の多板クラッチ22を係合させる。この多板ク
ラッチ22に替えて第4ブレーキ機構B4を係合させてもエ
ンジンブレーキを効かせることができるが、この第4ブ
レーキ機構B4は、第3速への変速の際には解放してお
く。
上述のように第2速は第4表のの係合・解放パター
ンすなわち第1クラッチ機構K1、第4クラッチ機構K4の
一方向クラッチ20、第1ブレーキ機構B1の一方向クラッ
チ44およびバンドブレーキ42、第3ブレーキ機構B3を係
合させて設定することから、第1速は、第2速への変速
の際には第4表ののパターンすなわち第1クラッチ機
構K1、第4クラッチ機構K4の一方向クラッチ20および多
板クラッチ22、第1ブレーキ機構B1の一方向クラッチ40
およびバンドブレーキ42、第2ブレーキ機構B2の一方向
クラッチ60を係合させて設定して第2ブレーキ機構B2に
おける一方向クラッチ60を作用させる変速を可能とし、
かつこの状態でのエンジンブレーキ状態は、第2ブレー
キ機構B2の多板ブレーキ61を係合させて達成する。これ
に対して非変速時、すなわち第1速の定常状態は第4表
ののパターンで設定し、具体的には第1クラッチ機構
K1、第4クラッチ機構K4の一方向クラッチ20、第1ブレ
ーキ機構B1の一方向クラッチ40およびバンドブレーキ4
2、第2ブレーキ機構B2の一方向クラッチ60および多板
ブレーキ61を係合させて設定し、エンジンブレーキ状態
は第4クラッチ機構K4の多板クラッチ22を係合させるこ
とによって達成する。
前記制御装置は第1速を設定するための係合・解放パ
ターンを、上記のように二種類に変えるよう制御し、そ
の結果、負荷トルクの大きい第2ブレーキ機構B2では、
一方向クラッチ60と多板ブレーキ61とでトルクを受け持
つことになり、それぞれに要求される容量を小さくする
ことができる。
なお、上記の実施例では第1速を例に採って説明した
が、この発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、他の変速段を設定する場合にも同様に適用すること
ができる。またこの発明は第1図に示す歯車列を備えた
自動変速機以外に、例えば本出願人が特願平1−185151
号、特願平1−185152号、特願平1−186991号、特願平
1−186992号、特願平1−205478号、特願平1−280957
号などで提案した歯車変速装置を備えた自動変速機に適
用することができる。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明の自動変速機
によれば、所定の変速段での定常状態における非エンジ
ンブレーキ状態を、負荷トルクの小さい係合機構の両方
向性係合手段を解放させて達成し、負荷トルクの大きい
係合機構では両方向性係合手段と一方向性係合手段との
両方を係合させるから、それぞれの係合手段にかかる負
荷トルクが小さくなり、したがってこの発明によれば、
変速段を設定するめたの係合手段を小型化するとともに
耐久性を向上させ、ひいては自動変速機の小型・軽量化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を原理的に示すスケルトン
図である。 1,2,3……遊星歯車機構、1S,2S,3S……サンギヤ、1C,2
C,3C……キャリヤ、1R,2R,3R……リングギヤ、4……入
力軸、5……出力軸、C……油圧制御装置、E……電子
コントロールユニット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の回転要素を有する遊星歯車機構と、
    トルク伝達方向が正逆両回転方向の両方向性係合手段と
    トルク伝達方向が正逆いずれか一方の回転方向である一
    方向性係合手段とを並列に配置した複数の係合機構とを
    備え、前記遊星歯車機構を構成する異なる回転要素に対
    して前記係合機構がそれぞれ別々に連結されているとと
    もに、いずれかの変速段を設定するにあたり、前記各係
    合機構の両方向性係合手段の係合・解放パターンが複数
    種類あり、かついずれかの変速段で複数の係合機構のそ
    れぞれにおける両方向性係合手段を係合させてエンジン
    ブレーキを効かせる構成の自動変速機において、 非エンジンブレーキ時に、負荷トルクの小さい係合機構
    における両方向性係合手段を解放させかつ負荷トルクの
    大きい係合機構における両方向性係合手段を係合させる
    制御装置を具備していることを特徴とする車両用自動変
    速機。
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