JP2775951B2 - 車両用自動変速機 - Google Patents

車両用自動変速機

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JP2775951B2 JP685790A JP685790A JP2775951B2 JP 2775951 B2 JP2775951 B2 JP 2775951B2 JP 685790 A JP685790 A JP 685790A JP 685790 A JP685790 A JP 685790A JP 2775951 B2 JP2775951 B2 JP 2775951B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は複数の摩擦係合手段の係合・解放によって
変速段を設定する自動変速機であって、所定の変速段を
設定するために摩擦係合手段の係合・解放の組合せパタ
ーンが複数種類ありかつそれらの組合せパターンのうち
いずれかは、設定する変速比は同一であっても回転部材
の回転数が異なることになる自動変速機に関するもので
ある。
従来の技術 車両用の自動変速機は、一般に、複数組の遊星歯車機
構を使用し、それぞれのサンギヤやリングギヤあるいは
キャリヤなどの回転部材のうちの所定の回転部材同士を
連結し、またいずれかの回転部材を入力軸にクラッチ手
段を介して選択的に連結し、さらに他のいずれかの回転
部材をブレーキ手段によって選択的に固定するとともに
更に他の回転部材に出力軸を連結する構成である。この
種の自動変速機では、使用する遊星歯車機構の数やそれ
ぞれの回転部材の連結の仕方、あるいはクラッチ手段や
ブレーキ手段などの摩擦係合手段の数や設置の仕方によ
って設定可能な変速段数やそれぞれの変速段での変速
比、あるいは回転部材の回転数や負荷トルクなどが様々
に変化し、そして原理的に構成可能なものは極めて多数
にのぼる。原理的に構成可能のものであっても全てが実
用できるものではなく、製造が容易であること、小型軽
量であること、変速制御性に富むこと、耐久性に優れて
いることなどの実用上の要求を充分満すものを創作する
ことは決して容易でない。例えば三組の遊星歯車機構を
使用して前進5段・後進1段の変速段を設定可能な自動
変速機であっても、クラッチなどの摩擦係合手段の配置
の仕方や各遊星歯車機構のギヤ比(サンギヤとリングギ
ヤとの歯数の比)の採り方によって後進段での変速比が
大きくなり過ぎる場合があり、このような自動変速機に
あっては摩擦係合手段の容量を大きくする必要があり、
またその摩擦係合手段や軸受などの耐久性が損なわれる
などの問題がある。
本出願人はこのような問題を解消することのできる自
動変速機として、三組のシングルピニオン型遊星歯車機
構を使用して主要前進5段と後進1段とのほかに、所謂
2.2速や2.5速、あるいは3.5速などの複数の中間段を設
定することのできる自動変速機を既に提案し、またその
制御方法を特願平1−295823号によって提案した。
その自動変速機は、中間段を含む全体として前進10段
・後進1段の変速段を設定できることに加え、第1速や
第2速あるいは第3速などの所定の変速段を設定するた
めの摩擦係合手段の係合・解放の組合せパターンが複数
種類あり、しかもそれらのパターンうちには、設定され
る変速比は同一であってもいずれかの回転部材の回転数
が異なるパターンがある。したがって隣接する変速段へ
の変速や所謂飛越し変速などを行なう場合、選択する係
合・解放パターンによっては、回転部材の回転数や変速
に伴う変動回転数が大きくなったり、また飛越し変速の
際に経由する中間段によっては回転部材の累積変動回転
数が大きくなったりし、さらには係合・解放状態を切換
え動作させるべき摩擦係合手段が三つ以上となる所謂同
時変速が生じる場合がある。このように本出願人が既に
提案した自動変速機では、選択可能な変速パターンが多
種類あり、そこで前掲の特願平1−295823号の方法で
は、回転部材の累積変動回転数が少なく、かつ係合・解
放状態を切換えるべき摩擦係合手段の数が少なくなるよ
う中間段を経由して飛越し変速を実行することとしたの
である。
発明が解決しようとする課題 しかるに係合・解放パターンが複数種類ある自動変速
機では、同時変速を避ける係合・解放パターンを選択す
れば、いずれかの回転部材の変動回転数が大きくなり、
また反対に変動回転数が小さくなる係合・解放パターン
を選択すれば、同時変速とならざるを得ない場合があ
る。このような場合、同時変速を避けるとともに変動回
転数を小さくするためには、他の変速段を経由する変速
を実行することになるが、常時、この種の変速制御を行
なうとすれば、摩擦係合手段の切換え動作回数が多くな
り、それに伴って変速のための制御が複雑化する問題が
ある。
この発明は上記の問題点を解決するべくなされたもの
で、変速のための制御を簡素化し、また耐久性や変速シ
ョックへの影響の少ない変速を実行することのできる自
動変速機を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 すなわち耐久性や変速ショックには実際の回転数が影
響するのであり、しかもその実回転数は車両の走行状態
によって変わり、したがって高速走行状態あるいはエン
ジンが高回転状態にある場合には耐久性などの点で実行
し得ない変速パターンであっても、低速走行状態あるい
はエンジンが低回転状態にある場合には耐久性などに対
する影響が殆んどないのであり、この発明はこの点に着
目してなされたものである。そしてこの発明の自動変速
機は、複数の摩擦係合手段とこれらの摩擦係合手段の係
合・解放の状態に応じて変速比の互いに異なる複数の変
速段に設定される歯車列とを有するとともに、所定の変
速段を設定するための摩擦係合手段の係合・解放の組合
せパターンとして変速比は同一でかつ回転部材の回転数
の異なる複数種類のパターンがある車両用自動変速機に
おいて、前記所定の変速段への変速の際に、いずれかの
回転部材の回転数が予め定めた値以下であれば前記所定
の変速段を所定の回転部材の変動回転数が大きくなる摩
擦係合手段の係合・解放の組合せパターンで設定し、か
ついずれかの回転部材の回転数が予め定めた値より大き
ければ前記所定の変速段を所定の回転部材の変動回転数
が小さくなる摩擦係合手段の係合・解放の組合せパター
ンで設定するよう変速制御を行なう制御装置を備えてい
ることを特徴とするものである。
作用 この発明の自動変速機においては、変速段を設定する
ための摩擦係合手段の係合・解放パターンを制御装置が
選択して変速が実行されるが、変速比が同一であっても
いずれかの回転部材の回転数が異なる複数の係合・解放
パターンのある変速段については、選択されるパターン
が条件によって異なる。すなわち入力軸などの所定の回
転部材の回転数が予め定めた値以下であれば、いずれか
の回転部材の変動回転数が大きい係合・解放パターンで
変速段を設定し、したがって所謂同時変速とならない変
速を行なうことができる。これとは反対に入力軸などの
所定の回転部材の回転数が予め定めた値を越えていれ
ば、いずれかの回転部材の変動回転数の小さい係合・解
放パターンで変速段を設定し、したがって変速ショック
が少なく、また耐久性を損なわない変速を行なうことが
できる。その結果、同時変速や中間段を経由する変速
は、変動回転数が大きい場合に限られるから、変速制御
が容易になる。
実 施 例 つぎにこの発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図に示す例は三組のシングルピニオン型遊星歯車
機構1,2,3を主体として歯車列を構成したものであっ
て、これらの各遊星歯車機構1,2,3における各要素が次
のように連結されて構成されている。すなわち第1遊星
歯車機構1のキャリヤ1Cと第3遊星歯車機構3のリング
ギヤ3Rとが一体となって回転するよう連結されるととも
に、第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第2遊星歯車
機構3のキャリヤ3Cとが一体となって回転するよう連結
されている。また第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sは第
2クラッチ手段K2を介して第2遊星歯車機構2のキャリ
ヤ2Cに連結される一方、第4クラッチ手段K4を介して第
2遊星歯車機構2のサンギヤ2Sに連結され、さらに第2
遊星歯車機構2のキャリヤ2Cは第5クラッチ手段K5を介
して第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sに連結されてい
る。
なお、上記の各要素の連結構造としては、中空軸や中
実軸もしくは適宜のコネクティングドラムなどの一般の
自動変速機で採用されている連結構造などを採用するこ
とができる。
入力軸4は、トルクコンバータや流体継手などの動力
伝達手段(図示せず)を介してエンジン(図示せず)に
連結されており、この入力軸4と第1遊星歯車機構1の
リングギヤ1Rとの間には、両者を選択的に連結する第1
クラッチ手段K1が設けられ、また入力軸4と第1遊星歯
車機構1のサンギヤ1Sとの間には、両者を選択的に連結
する第3クラッチ手段K3が設けられている。
上記の第1ないし第5のクラッチ手段K1,〜K5のうち
第4クラッチ手段K4は、互いに並列の関係にある一方向
クラッチ20と多板クラッチ22とによって構成されてお
り、他のクラッチ手段は多板クラッチによって構成され
ている。なお、実用にあたっては、各構成部材の配置上
の制約があるから、各クラッチ手段K1,K2,K3,K4,K5に対
する連結部材としてコネクティングドラムなどの適宜の
中間部材を介在させ得ることは勿論である。
また上記の遊星歯車機構1,2,3における回転部材の回
転を阻止するブレーキ手段として、第3遊星歯車機構3
のサンギヤ3Sの回転を選択的に阻止する第1ブレーキ手
段B1と、第2遊星歯車機構2のキャリヤ2Cの回転を選択
的に阻止する第2ブレーキ手段B2と、第2遊星歯車機構
2のサンギヤ2Sの回転を選択的に阻止する第3のブレー
キ手段B3と、第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sの回転を
選択的に阻止する第4のブレーキ手段B4とが設けられて
いる。これらのブレーキ手段のうち第1ブレーキ手段B1
は、第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sとトランスミッシ
ョンケース(以下、単にケースと記す)6との間に設け
られた一方向クラッチ40とこの一方向クラッチ40と並列
の関係にあるバンドブレーキ42とによって構成されてお
り、また第2ブレーキ手段B2は多板ブレーキであり、さ
らに第3ブレーキ手段B3および第4ブレーキ手段B4はそ
れぞれバンドブレーキによって構成されている。なお、
実用にあたっては、これらのブレーキ手段B1,B2,B3,B4
とこれらのブレーキ手段B1,B2,B3,B4によって固定すべ
き各要素との間もしくはケース6との間に適宜の連結部
材を介在させ得ることは勿論である。
そしてプロペラシャフトやカウンタギヤ(それぞれ図
示せず)に回転を伝達する出力軸5が、互いに連結され
た第2遊星歯車機構2のリングギヤ2Rと第3遊星歯車機
構3のキャリャ3Cに対して連結されている。
この第1図に示す構成の自動変速機では、前進5段・
後進1段を主たる変速段とし、これに前進第2速と第3
速との間に所謂第2.2速、第2.5速、第2.7速の変速段を
付加し、かつ前進第3速と第4速との間に所謂第3.2速
と第3.5速とを付加した前進10段・後進1段の変速段を
設定することが原理的には可能であり、また第2.2速、
第2.7速、第3.2速および第3.5速を除いた他の変速段で
は、当該変速段を設定するためのクラッチ手段およびブ
レーキ手段の係合・解放の組合せ(所謂係合・解放パタ
ーン)は複数組であり、これを作動表として示せば第1
表のとおりである。またそれぞれの係合・解放パターン
における各遊星歯車機構1,2,3の回転要素の回転数を、
入力軸4の回転数を“1"とした場合の比率で第2表に示
す。なお、第1表において、○印は係合することを示
し、空欄は解放することを示し、また*印は係合させて
もよいことを示し、さらにこの*印には第1速の第5ク
ラッチ手段K5や第1ブレーキ手段B1などのように解放し
ても変速比や回転状態に変化が生じないもの、第4速の
b欄のパターンにおける第1ブレーキ手段B1のように解
放すれば変速比は変化しないが回転状態が変化するも
の、第2速のb欄のパターンにおける第4クラッチ手段
K4や第3ブレーキ手段B3のように他の*印の手段を係合
させていれば解放しても変速比および回転状態に変化が
生じないものを含む。また第1表および第2表において
第2速、第3速、第4速、第5速および後進段でのa,b,
c…の符号を付した欄は、当該変速段を設定するための
係合・解放パターンのうち遊星歯車機構の回転要素の回
転数が異なるものの係合・解放パターンであることを示
し、さらに,,…の符号は遊星歯車機構の回転要
素の回転数が異ならないものの係合・解放パターン同士
の種別を表わす。
第1表は原理的に設定可能な変速段を示すものであ
り、実用の際にはこれらの変速段のうちから動力性能や
加速性などの点で優れたものとなる変速段を選択して設
定することになり、具体的には変速比が等比級数に近い
関係となる変速段を主要変速段として選択することにな
り、またそれぞれの変速段を設定するための係合・解放
パターンとして第1表に掲げるもののうちから変速制御
性や耐久性などの点で有利なものを選択することにな
る。また第1図に示す例では、第4クラッチ手段K4およ
び第1ブレーキ手段B1のそれぞれが、一方向クラッチ2
0,40を備えた構成であるから、第4クラッチ手段K4の係
合状態は、第1遊星歯車機構1のサンギヤ1Sと第2遊星
歯車機構2のサンギヤ2Sとの相対回転方向が一方向クラ
ッチ20の係合する方向であれば、一方向クラッチ20によ
って係合状態を維持し、エンジンブレーキを必要とする
場合などの相対回転方向が一方向クラッチ20の解放する
方向であれば多板クラッチ22を係合させて第4クラッチ
手段K4を係合状態とする。また第1ブレーキ手段B1につ
いても同様であって、第3遊星歯車機構3のサンギヤ3S
の回転方向が一方向クラッチ40の係合する方向であれ
ば、一方向クラッチ40を係合させて第1ブレーキ手段B1
を係合状態とし、エンジンブレーキを必要とするなどの
相対回転方向が一方向クラッチ40の解放する方向であれ
ば、多板ブレーキ42を係合させて第1ブレーキ手段B1を
係合状態とする。
第1図に示す自動変速機においても、第1表に示す各
変速段の設定は従来の自動変速機と同様に、スロットル
開度に代表されるエンジン負荷と車速とに応じて行なわ
れ、そのための制御手段として、前記各クラッチ手段や
ブレーキ手段に対してこれらを係合・解放させるための
油圧を給排する油圧制御装置Cと、車速Vやスロットル
開度θあるいはシフトポジション、走行モードセレクト
信号、油温などの入力データに基づいて油圧制御装置C
に対して電気的な指示信号を出力する電子コントロール
ユニット(ECU)Eとが設けられている。
これらの油圧制御装置Cおよび電子コントロールユニ
ットEとからなる制御装置は、変速段の設定を車速Vや
スロットル開度θなどの走行条件に基づいて行なうが、
係合・解放パターンが複数種類ある変速段については、
変速時の条件に応じて係合・解放パターンを選択して当
該変速段を設定するようになっている。
これを具体的に説明すると以下のとおりである。すな
わち第3速で走行している状態で車速の増大やスロット
ル開度の低下が生じると、その程度に応じて第5速への
変速が判断され、その場合、選択可能な係合・解放パタ
ーンは第1表および第2表に示すように三種類のパター
ンがある。その第5速を設定するための係合・解放パタ
ーンの選択基準として第1図に示す自動変速機では、所
定の回転部材例えば入力軸4の回転数を採用し、その大
小に応じて選択する係合・解放パターンを異ならせる。
すなわち第2図において、第3速を第1表のd欄のパタ
ーンで設定して走行している状態で第5速への変速が判
断されると(ステップ1)、入力軸4の回転数Niが予め
定めた値α以下か否かの判断を行なう(ステップ2)。
ここで基準となる値αは歯車列を構成している回転歩合
の耐久性を考慮して定められる値であって、定数であっ
てもよく、あるいは油温などの条件に応じて変化させる
変数であってもよい。ステップ2の判断結果が“イエ
ス”であれば、ステップ3に進んで係合・解放パターン
を、第3速を設定しているd欄のパターンから第5速を
設定するための係合・解放パターンとして第1表のb欄
のパターンもしくはc欄のパターンに変更する出力を行
なう。すなわちステップ2の判断結果が“イエス”であ
れば、歯車列における回転部材の回転数が耐久性に影響
しない回転数と判断されたことにより、そしてこの場合
に出力される係合・解放パターンは同時変速とならない
パターンであるものの、第1遊星歯車機構1のリングギ
ヤ1Rもしくは第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sの回転数
が入力軸4の回転数の2倍以上になるパターンである。
具体的には、第3速のd欄のパターンは第1ないし第3
のクラッチ手段K1〜K3と第1ブレーキ手段B1とを係合さ
せることのできるパターンであり、これに対して第5速
のc欄のパターンは、第1ないし第3のクラッチ手段K1
〜K3と第3ブレーキ手段B3とを係合させるパターンであ
るから、その変速は第1ブレーキ手段B1の解放と第3ブ
レーキ手段B3の係合とを並行して行なうことにより実行
できる。また第5速をc欄のパターンで設定するとした
場合、このパターンは第2クラッチ手段K2、第3クラッ
チ手段K3、第1ブレーキ手段B1ならびに第3ブレーキ手
段B3を係合させることのできるパターンであるから、第
3速からの変速は、第1クラッチ手段K1を解放するとと
もに第3ブレーキ手段B3を係合させることにより実行で
きる。したがっていずれの場合であっても二つの摩擦係
合手段の係合・解放状態を切換えることにより変速を行
なうことができ、換言すれば同時変速とならないので変
速のための制御は容易である。またこの場合、第2表か
ら知られるように第1遊星歯車機構1のリングギヤ1Rお
よび第3遊星歯車機構3のサンギヤ3Sの回転数が入力軸
4の回転数の2倍以上になり、したがってその変動回転
数が大きくなるが、入力軸4の回転数が低いから、これ
らのリングギヤ1Rやサンギヤ3Sの実回転数や実変動回転
数は耐久性に影響するほど大きくならなず、また顕著な
ショックが生じることもない。
ステップ3で上記の変速のためのパターンを出力した
後、これに続くステップ4では第5速への変速が終了し
たか否かを判断し、変速の終了をまって、すなわちステ
ップ4の判断結果が“イエス”となった時点で、第5速
を設定するパターンをb欄もしくはc欄のパターンから
a欄のパターンに変更する出力を行ない(ステップ
5)、走査過程はリターンする。その結果、第5速の状
態での各回転部材の回転数が低くなるので、耐久性の向
上に、より有利になり、また油温の上昇などを防止する
ことができる。
他方、前記ステップ2の判断結果が“ノー”の場合に
は、第5速をa欄のパターンで設定する変速を行なう。
すなわちステップ2の判断結果が“ノー”であれば、入
力軸4の回転数が大きいので、この場合は、ステップ6
に進んで第5速をa欄のパターンで設定するよう出力す
る。第5速のa欄のパターンは第2表から知られるよう
に各回転部材の回転数が最も大きくても入力軸4の回転
数の1.83倍程度であり、入力軸4の回転数が実回転数が
大きいことに伴って歯車列の回転部材の回転数が大きく
なるとしても、回転部材の変動回転数が変速ショックを
悪化させるほど大きくなることがなく、また耐久性に悪
影響を及ぼすこともない。なおこの第5速のa欄のパタ
ーンは、第2クラッチ手段K2、第3クラッチ手段K3、第
3ブレーキ手段B3を係合させるパターンであるから、第
3速のd欄のパターンから直接変速を行なう場合には、
第1クラッチ手段K1と第1ブレーキ手段B1を解放すると
ともに、第3ブレーキ手段B1を係合させることになるの
で、係合・解放状態を切換えるべき摩擦係合手段の数が
3つ以上になり、所謂同時変速となる。これを避けるに
は一旦第4速を設定し、しかる後第5速をa欄のパター
ンで設定する変速制御を行なえばよい。
ステップ6で上記の出力を行なった後に走査過程はリ
ターンする。
したがって第1図に示す自動変速機では、入力軸4の
回転数の大小に応じて変速段を設定するための係合・解
放パターンを変えるので、常に所謂同時変速や中間段を
経由する変速を実行する必要がないので、変速制御が容
易になる。
なおこの発明は上記の第1図に示す構成に限定され
ず、他の構成の自動変速機にも適用できる。すなわち第
1表および第2表から知られるように、第4ブレーキ手
段B4は第2速および第2.5速で係合させることがあるも
ののこれらの変速段は第4ブレーキ手段B4を係合させな
くても設定できるので、第1図に示す構成から第4ブレ
ーキ手段B4を廃止しても第1表に示す全ての変速段は設
定でき、したがってこの発明は第1図に示す構成から第
4ブレーキ手段B4を廃止した構成にも適用できる。これ
以外にこの発明を適用することのできる例としては、例
えば本出願人が既に出願した特願平1−185151号、特願
平1−185152号、特願平1−186991号、特願平1−1869
92号、特願平1−205478号、特願平1−280957号などの
明細書および図面に記載した各構成のように、いずれか
の変速段を設定するための係合・解放パターンが複数種
類ある自動変速機を挙げることができる。
また上述した実施例では、入力軸の回転数に基づいて
選択すべき係合・解放パターンを変えるよう構成した
が、判断基準とすべき回転部材は、入力軸以外の回転部
材、例えば出力軸やいずれかの遊星歯車機構の回転要素
であってもよい。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明の自動変速機
では、実際に生じる変動回転数が大きい場合には所謂同
時変速や中間段を経由する変速を行ない、これとは反対
に実際に生じる変動回転数が小さい場合には回転数の変
動比率が大きくても同時変速とならない係合・解放パタ
ーンを選択して変速を行なうから、変速の際に選択され
る係合・解放パターンが常時同一ではなく、必要に応じ
て有利なものを選択でき、したがってこの発明では、変
速制御を容易なものとすることができ、また特に変速シ
ョックが悪化したり、耐久性が低下したりすることを防
止する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を原理的に示すスケルトン
図、第2図はその自動変速機で実行される変速制御方法
の一例を示すフローチャートである。 1,2,3……遊星歯車機構、1S,2S,3S……サンギヤ、1C,2
C,3C……キャリヤ、1R,2R,3R……リングギヤ、4……入
力軸、5……出力軸、C……油圧制御装置、E……電子
コントロールユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−35147(JP,A) 特開 昭64−58839(JP,A) 特開 平3−181670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の摩擦係合手段とこれらの摩擦係合手
    段の係合・解放の状態に応じて変速比の互いに異なる複
    数の変速段に設定される歯車列とを有するとともに、所
    定の変速段を設定するための摩擦係合手段の係合・解放
    の組合せパターンとして変速比は同一でかつ回転部材の
    回転数の異なる複数種類のパターンがある車両用自動変
    速機において、 前記所定の変速段への変速の際に、いずれかの回転部材
    の回転数が予め定めた値以下であれば前記所定の変速段
    を所定の回転部材の変動回転数が大きくなる摩擦係合手
    段の係合・解放の組合せパターンで設定し、かついずれ
    かの回転部材の回転数が予め定めた値より大きければ前
    記所定の変速段を所定の回転部材の変動回転数が小さく
    なる摩擦係合手段の係合・解放の組合せパターンで設定
    するよう変速制御を行なう制御装置を備えていることを
    特徴とする車両用自動変速機。
JP685790A 1989-10-27 1990-01-16 車両用自動変速機 Expired - Fee Related JP2775951B2 (ja)

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