JP2847717B2 - アルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法 - Google Patents
アルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッ
チング方法に関するものである。
チング方法に関するものである。
従来の技術 一般にアルミニウム電解コンデンサはアルミニウム電
極箔と絶縁紙とを巻回し駆動用電解液を含浸させること
により構成されているが、アルミニウム電極箔は単位面
積当たりの静電容量を増すために、その表面をエッチン
グして凹凸を形成し、表面積を拡大したものが使用され
ている。
極箔と絶縁紙とを巻回し駆動用電解液を含浸させること
により構成されているが、アルミニウム電極箔は単位面
積当たりの静電容量を増すために、その表面をエッチン
グして凹凸を形成し、表面積を拡大したものが使用され
ている。
つまり、近年IC,LSI等の発達により電解コンデンサに
おいても更なる小形化・薄型化が要求されており、この
ためには使用される電極箔の単位面積当たりの静電容量
を増加することが必要である。
おいても更なる小形化・薄型化が要求されており、この
ためには使用される電極箔の単位面積当たりの静電容量
を増加することが必要である。
従来よりアルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッ
チング方法としては強度の強い点を生かした交流電流に
よるものがあり、種々の添加剤または波形に関する特許
も出願されている(例えば特開昭58−22390号公報)。
チング方法としては強度の強い点を生かした交流電流に
よるものがあり、種々の添加剤または波形に関する特許
も出願されている(例えば特開昭58−22390号公報)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら単純な従来の波形(正弦波など)と従来
の添加剤では、拡面倍率(=エッチング後の電極箔の単
位面積当たりの静電容量/エッチング前の単位面積当た
りの静電容量)が不十分であるという問題点があった。
の添加剤では、拡面倍率(=エッチング後の電極箔の単
位面積当たりの静電容量/エッチング前の単位面積当た
りの静電容量)が不十分であるという問題点があった。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、高い拡
面倍率を有するアルミニウム電極箔が得られるアルミニ
ウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法を提供す
ることを目的とするものである。
面倍率を有するアルミニウム電極箔が得られるアルミニ
ウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法を提供す
ることを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明のエッチング方法
は、塩化アルミニウムを含む濃度3〜25%の塩酸溶液中
で、液温10〜70℃で交流電流を用いてアルミニウム箔の
表面をエッチングする際に、添加剤として硝酸,硫酸,
リン酸,シュウ酸のうちいずれか1種類以上の酸化性の
酸を濃度が0.01〜10%の範囲で含み、かつ交流電流の各
サイクルの極大電流値までの立上り時間が3ms以下であ
る正負対称波形でエッチングするようにしたものであ
る。
は、塩化アルミニウムを含む濃度3〜25%の塩酸溶液中
で、液温10〜70℃で交流電流を用いてアルミニウム箔の
表面をエッチングする際に、添加剤として硝酸,硫酸,
リン酸,シュウ酸のうちいずれか1種類以上の酸化性の
酸を濃度が0.01〜10%の範囲で含み、かつ交流電流の各
サイクルの極大電流値までの立上り時間が3ms以下であ
る正負対称波形でエッチングするようにしたものであ
る。
作用 上記したエッチング方法によれば、酸化性の酸を含
み、かつ交流電流の各サイクルの極大電流値までの立上
り時間が3ms以下である正負対称波形でエッチングする
ようにしているため、次のようなすぐれた効果を有する
ものである。
み、かつ交流電流の各サイクルの極大電流値までの立上
り時間が3ms以下である正負対称波形でエッチングする
ようにしているため、次のようなすぐれた効果を有する
ものである。
一般的に塩酸中での交流電流によるエッチングでは、
アノード(正)サイクルでのピット発生とカソード
(負)サイクルでの化学溶解・皮膜形成を交互に繰り返
しながらエッチングが進行していく。そこで酸化性の酸
化を添加することによりカソード(負)サイクル時に均
一で強固な皮膜が形成されるため、化学溶解が抑制さ
れ、そしてアノード(正)サイクル時のエッチング電流
を3ms以下で急激に立上げることにより強固な皮膜の欠
陥部から均一にエッチピットを発生させることができる
ものである。このようにして従来より約20%高い拡面倍
率を持ったアルミニウム電極箔を得ることができるもの
である。
アノード(正)サイクルでのピット発生とカソード
(負)サイクルでの化学溶解・皮膜形成を交互に繰り返
しながらエッチングが進行していく。そこで酸化性の酸
化を添加することによりカソード(負)サイクル時に均
一で強固な皮膜が形成されるため、化学溶解が抑制さ
れ、そしてアノード(正)サイクル時のエッチング電流
を3ms以下で急激に立上げることにより強固な皮膜の欠
陥部から均一にエッチピットを発生させることができる
ものである。このようにして従来より約20%高い拡面倍
率を持ったアルミニウム電極箔を得ることができるもの
である。
実施例 第1図は本発明による電流波形の例であり、tは立上
り時間を示す。
り時間を示す。
第2図は塩酸溶液中で下記条件でエッチングした後、
アジピン酸アンモニウム溶液中で70Vの電圧を印加して
化成した時の静電容量を示したものである。
アジピン酸アンモニウム溶液中で70Vの電圧を印加して
化成した時の静電容量を示したものである。
〔エッチング液〕 5%HCl+2%AlCl3 〔添加剤〕 1%HNO3 〔アルミニウム箔〕 純度99.99%、90μm、軟質
材 〔エッチング温度〕 40℃ 〔エッチング時間〕 5min 〔周波数〕 20Hz 〔立上り時間〕 1,3,5,7,10ms 第2図に示されるように立上り時間を早くする程静電
容量は高い傾向を示し、5msで従来レベルと同レベルに
なり、3msでは従来レベルとの差が顕著になり、1ms以下
では約20%以上の拡面倍率のアップが認められた。ま
た、この効果は添加剤との相互作用も大きく、硝酸,硫
酸,リン酸,シュウ酸のいずれか1種類以上の酸化性の
酸を濃度が0.01〜10%の範囲で含むことが不可欠であ
る。
材 〔エッチング温度〕 40℃ 〔エッチング時間〕 5min 〔周波数〕 20Hz 〔立上り時間〕 1,3,5,7,10ms 第2図に示されるように立上り時間を早くする程静電
容量は高い傾向を示し、5msで従来レベルと同レベルに
なり、3msでは従来レベルとの差が顕著になり、1ms以下
では約20%以上の拡面倍率のアップが認められた。ま
た、この効果は添加剤との相互作用も大きく、硝酸,硫
酸,リン酸,シュウ酸のいずれか1種類以上の酸化性の
酸を濃度が0.01〜10%の範囲で含むことが不可欠であ
る。
発明の効果 以上のように本発明のアルミニウム電解コンデンサ用
電極箔のエッチング方法は、塩化アルミニウムを含む濃
度3〜25%の塩酸溶液中で、液温10〜70℃で交流電流を
用いてアルミニウム箔の表面をエッチングする際に、添
加剤として硝酸,硫酸,リン酸,シュウ酸のうちいずれ
か1種類以上の酸化性の酸を濃度が0.01〜10%の範囲で
含み、かつ交流電流の各サイクルの極大電流値までの立
上り時間が3ms以下である正負対称波形でエッチングす
るようにしたもので、一般的に塩酸中での交流電流によ
るエッチングでは、アノード(正)サイクルでのピット
発生とカソード(負)サイクルでの化学溶解・皮膜形成
を交互に繰り返しながらエッチングが進行していくが、
本発明は塩酸溶液中に添加剤として酸化性の酸を添加し
ているため、カソード(負)サイクル時に均一で強固な
皮膜が形成されて化学溶解が抑制されることになる、そ
してアノード(正)サイクル時のエッチング電流を3ms
以下で急激に立上げるようにしているため、強固な皮膜
の欠陥部から均一にエッチピットを発生させることがで
き、これにより、従来より約20%高い拡面倍率を持った
アルミニウム電極箔を得ることができるものである。
電極箔のエッチング方法は、塩化アルミニウムを含む濃
度3〜25%の塩酸溶液中で、液温10〜70℃で交流電流を
用いてアルミニウム箔の表面をエッチングする際に、添
加剤として硝酸,硫酸,リン酸,シュウ酸のうちいずれ
か1種類以上の酸化性の酸を濃度が0.01〜10%の範囲で
含み、かつ交流電流の各サイクルの極大電流値までの立
上り時間が3ms以下である正負対称波形でエッチングす
るようにしたもので、一般的に塩酸中での交流電流によ
るエッチングでは、アノード(正)サイクルでのピット
発生とカソード(負)サイクルでの化学溶解・皮膜形成
を交互に繰り返しながらエッチングが進行していくが、
本発明は塩酸溶液中に添加剤として酸化性の酸を添加し
ているため、カソード(負)サイクル時に均一で強固な
皮膜が形成されて化学溶解が抑制されることになる、そ
してアノード(正)サイクル時のエッチング電流を3ms
以下で急激に立上げるようにしているため、強固な皮膜
の欠陥部から均一にエッチピットを発生させることがで
き、これにより、従来より約20%高い拡面倍率を持った
アルミニウム電極箔を得ることができるものである。
また、このアルミニウム電極箔の採用により、アルミ
ニウム電解コンデンサの小形化およびコストダウンに寄
与できるというすぐれた効果を有するものである。
ニウム電解コンデンサの小形化およびコストダウンに寄
与できるというすぐれた効果を有するものである。
第1図は本発明のアルミニウム電解コンデンサ用電極箔
のエッチング方法によるエッチング波形を示す波形図、
第2図は本発明の効果を説明するための立上り時間と静
電容量との関係を示す特性図である。
のエッチング方法によるエッチング波形を示す波形図、
第2図は本発明の効果を説明するための立上り時間と静
電容量との関係を示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−113416(JP,A) 特開 昭61−158133(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/04
Claims (1)
- 【請求項1】塩化アルミニウムを含む濃度3〜25%の塩
酸溶液中で、液温10〜70℃で交流電流を用いてアルミニ
ウム箔の表面をエッチングする際に、添加剤として硝
酸,硫酸,リン酸,シュウ酸のうちいずれか1種類以上
の酸化性の酸を濃度が0.01〜10%の範囲で含み、かつ交
流電流の各サイクルの極大電流値までの立上り時間が3m
s以下である正負対称波形でエッチングすることを特徴
とするアルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッチン
グ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63219011A JP2847717B2 (ja) | 1988-09-01 | 1988-09-01 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63219011A JP2847717B2 (ja) | 1988-09-01 | 1988-09-01 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0266925A JPH0266925A (ja) | 1990-03-07 |
JP2847717B2 true JP2847717B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=16728861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63219011A Expired - Fee Related JP2847717B2 (ja) | 1988-09-01 | 1988-09-01 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2847717B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3185453B2 (ja) * | 1993-03-19 | 2001-07-09 | 松下電器産業株式会社 | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
US6620306B2 (en) | 2000-11-29 | 2003-09-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method of manufacturing electrode foil for aluminum electrolytic capacitor and AC power supply unit |
CN114678221B (zh) * | 2022-05-05 | 2024-06-21 | 肇庆绿宝石电子科技股份有限公司 | 一种可提高堆片电容器容量的化成铝箔的处理方法、化成铝箔和堆片电容器 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0616469B2 (ja) * | 1984-12-28 | 1994-03-02 | 松下電器産業株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔のエツチング方法 |
JPS62113416A (ja) * | 1985-11-13 | 1987-05-25 | エルナ−株式会社 | 電解コンデンサ用アルミニウム箔のエツチング方法 |
-
1988
- 1988-09-01 JP JP63219011A patent/JP2847717B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0266925A (ja) | 1990-03-07 |
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