JP2002246274A - アルミ電解コンデンサ用電極箔およびその製造方法 - Google Patents

アルミ電解コンデンサ用電極箔およびその製造方法

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信彦 山▲崎▼
Toshio Oishi
寿夫 大石
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和明 中西
Shinichi Yamaguchi
真一 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム箔の表面層の枝状に伸びるサブ
ピットを抑制し、静電容量の高いアルミ電解コンデンサ
用電極箔とその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 アルミニウム箔3の両面にエッチング処
理により表面から厚さ方向に多数個のメインピット1を
設けるとともに、このメインピット1の表面層を除いた
途中および末端に枝状に伸びたサブピット2を設けた構
成とすることにより、アルミニウム箔3の表面層に枝状
に伸びたサブピット2が形成されないことから、静電容
量に有効なサブピット2の密度を高めることができ、機
械的強度が強くて静電容量の高いアルミ電解コンデンサ
用電極箔を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミ電解コンデン
サに用いられる特に中高圧用のアルミ電解コンデンサ用
電極箔およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高信頼性化に
伴い、アルミ電解コンデンサに対するユーザーからのニ
ーズも小型化が強く要望されており、そのためにアルミ
電解コンデンサに用いられる電極箔も従来以上に単位面
積当たりの静電容量を高める必要が生じている。
【0003】一般的なアルミ電解コンデンサは、アルミ
ニウム箔をエッチングによって実効表面積を拡大させた
表面に陽極酸化により誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔
とアルミニウム箔をエッチングによって実効表面積を拡
大させた陰極箔とをセパレータを介して巻回することに
よりコンデンサ素子を構成し、このコンデンサ素子に駆
動用電解液を含浸させるとともに、このコンデンサ素子
を金属ケース内に封止することにより構成されている。
【0004】この種のアルミ電解コンデンサにおいて、
その静電容量を高める或いは小型化を図るには、陽極箔
の実効表面積を拡大し単位面積当たりの静電容量を高め
ることが必要不可欠になっており、陽極箔の実効表面積
を拡大させるエッチング技術の開発が盛んに行われてい
る。
【0005】上記陽極箔のエッチング方法は、硫酸、硝
酸、リン酸、蓚酸などの皮膜を形成する酸を添加した塩
酸水溶液中で化学的あるいは電気化学的に行われている
が、中高圧用に使用される陽極箔のエッチング方法は、
基本的にはメインピットを生成させる前段エッチング工
程と、このメインピットをアルミ電解コンデンサの使用
電圧に適した径まで拡大する後段エッチング工程とから
なる方法で、いかに数多くのメインピットを生成させ
て、そのメインピットを効率よく拡大させるかが重要な
ポイントとなっている。
【0006】陽極箔の実効表面積を拡大する技術は、例
えば、特開平7−272983号公報に記載された技術
のように、塩酸水溶液中などで直流電流を用いて電気化
学的にエッチングする第1段エッチング工程と、塩化ナ
トリウムなどの中性塩の水溶液で直流電流を用いてエッ
チングする第2段エッチング工程と、塩酸、硫酸または
硝酸のうち1種類以上を含む水溶液中で直流電流を用い
てエッチングする第3段エッチング工程とからなる製造
方法により、陽極箔の実効表面積の拡大と機械的強度の
向上を図ることができることが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の陽極箔の実効表面積を拡大する技術では、第1段エッ
チング工程で形成されたメインピットに、このメインピ
ットの途中または末端から枝状に伸びるサブピットを形
成させる第2段エッチング工程において、図2に示すよ
うにメインピット4の途中から枝状に伸びるサブピット
5がアルミニウム箔6の表面層にその表面を溶解しない
までも多数形成されてしまい、陽極箔の静電容量を高く
するのを阻害しているという課題を有していた。なお、
図2は従来のアルミニウム箔6にエッチングにより形成
されたエッチングピットの断面を示す模式図である。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、アルミニウム箔の表面層の枝状に伸びるサブピット
を抑制し、機械的強度が強くて静電容量の高いアルミ電
解コンデンサ用電極箔とその製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、以下の構成を有するものである。
【0010】本発明の請求項1に記載の発明は、アルミ
ニウム箔の両面にエッチング処理により表面から厚さ方
向に多数個のメインピットを設けるとともに、このメイ
ンピットの表面層を除いた途中および末端に枝状に伸び
たサブピットを設けた構成とするもので、この構成にす
ることにより、アルミニウム箔の表面層に枝状に伸びた
サブピットが形成されていないことから、アルミ電解コ
ンデンサ用電極箔の静電容量を高くすることができると
いう作用を有する。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、サブピットがメインピットよりも短い
ピットとしたものであり、この構成により、アルミ電解
コンデンサ用電極箔の機械的強度を高めることができる
という作用を有する。
【0012】請求項3に記載の発明は、アルミニウム箔
を塩酸と硫酸または/および硝酸の酸性水溶液のエッチ
ング液に浸漬して直流電流を印加してメインピットを形
成する第1のエッチング工程と、このメインピットの表
面層を除いた途中または末端に枝状に伸びたサブピット
を有効に生成させるために添加剤を加えた中性塩のエッ
チング液で直流電流を印加してエッチングする第2のエ
ッチング工程と、上記メインピットおよびサブピットの
径を拡大する第3のエッチング工程とからなる製造方法
としたものであり、この方法により、アルミニウム箔の
表面が酸化性皮膜で覆われるため、アルミニウム箔の表
面層に枝状に伸びたサブピットを形成させることなく、
メインピットの深さ方向に多数のサブピットを発生させ
ることができるので、機械的強度が強くて静電容量の高
いアルミ電解コンデンサ用電極箔を安定して生産するこ
とができるという作用を有する。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、添加剤を、蓚酸、クエン酸、リン酸、
硼酸、コハク酸、マロン酸の中から選ばれる少なくとも
1種以上とするものであり、また、請求項5に記載の発
明は、その添加剤の濃度を0.01〜1.0%の範囲と
するものであり、この方法により、請求項3に記載の発
明により得られる作用をより効果的に得ることができる
という作用を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態にお
けるアルミ電解コンデンサ用電極箔のエッチングピット
の断面を示す模式図である。同図において、1はアルミ
ニウム箔3の表面から厚さ方向に伸びたメインピット、
2は上記メインピット1の表面層を除いた途中および末
端に枝状に伸びたサブピットである。このようなアルミ
電解コンデンサ用電極箔の構造とすることにより、電極
箔の静電容量を高くすることができるとともに、機械的
強度を高めることができる。
【0015】上記アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造
方法は、まず、第1のエッチング工程は、アルミニウム
箔3の表面を如何に密度を高めて均一にメインピット1
を生成させるかが重要となる。このためには、塩酸と硫
酸または/および硝酸を添加した酸性水溶液のエッチン
グ液で電気化学的にエッチングを行うようにする。
【0016】この酸性水溶液の塩酸の濃度は2〜15%
の範囲が好ましく、濃度が2%未満では充分なピットを
得ることができず、15%を越えるとアルミニウム箔の
表面の溶解が起きてしまう。好適な範囲は4〜12%で
ある。
【0017】また、硫酸または/および硝酸を添加する
ことでピット生成密度をより高めることができる。この
添加量としては0.1〜15%の範囲が好ましい。
【0018】上記酸性溶液のエッチング液の温度もメイ
ンピット1の生成に重要な影響を及ぼす。温度が50℃
未満ではメインピット1の生成密度が少なく、一方、1
00℃を越えるとアルミニウム箔3の表面の溶解が起き
るので、エッチング液の温度は50〜100℃の範囲が
好ましい。
【0019】次に、第2のエッチング工程は第1のエッ
チング工程で形成されたメインピット1に垂直方向のサ
ブピット2を形成させてエッチングピット密度を増大さ
せる役目をするものである。
【0020】本発明は、この第2のエッチング工程のサ
ブピット2の形成を規制するものである。すなわち、ア
ルミニウム箔3の両面にエッチング処理により表面から
厚さ方向に設けた多数個のメインピット1に、そのメイ
ンピット1の表面層を除いた途中および末端に枝状に伸
びたサブピット2を設けた構成とするものである。この
ことにより、機械的強度が強く、静電容量の高いアルミ
電解コンデンサ用電極箔を得ることができるものであ
る。
【0021】上記第2のエッチング工程に用いられるエ
ッチング液は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩
化カリウムなどの中性塩水溶液に蓚酸、クエン酸、リン
酸、硼酸、コハク酸、マロン酸の中から選ばれる少なく
とも1種以上を添加したエッチング液でエッチングする
ようにしたもので、このことにより、メインピット1の
表面層を除いた途中および末端に枝状に伸びたサブピッ
ト2を形成させることができる。
【0022】上記中性塩水溶液の濃度は0.5〜10%
の範囲が好ましく、濃度が0.5%未満ではサブピット
2の伸長が短く、10%を越えるとメインピット1の全
表面に厚い酸化性皮膜を形成してしまい、サブピット2
の形成が阻害される。また、上記添加剤の濃度は0.0
1〜1.0%の範囲にするのが好ましく、添加剤の濃度
を0.01%未満にするとアルミニウム箔3の表面層に
サブピット2が形成されてしまい、添加剤の濃度が1.
0%を越えるとサブピット2の形成密度が低くなってし
まう。
【0023】上記中性塩水溶液の温度はアルミニウム箔
3との反応に重要な影響を及ぼし、70℃以下ではエッ
チング反応速度が遅くエッチングされにくくなり、一
方、95℃を越えるとアルミニウム箔3の表面溶解が起
こり、本発明の目的とする垂直方向へのサブピット2の
形成ができにくくなる。従って、エッチング液温度は7
0〜95℃が好適な範囲である。
【0024】なお、必要に応じて第2のエッチング工程
の前に中間処理を行ってもよい。この中間処理は、前段
エッチング工程後のアルミニウム箔3の表面の不均一の
皮膜を除去し、アルミニウム箔3の表面を活性化するも
のである。
【0025】この中間処理に用いられる液は、塩酸、フ
ッ酸、硝酸のうちから選択された少なくとも1種類の酸
性水溶液が用いられ、上記第1のエッチング工程でメイ
ンピット1が形成されたアルミニウム箔3を浸漬する。
この酸性水溶液の酸濃度は2〜10%の範囲が好まし
い。酸濃度が2%未満では十分な皮膜の除去が行われ
ず、10%を越えるとアルミニウム箔3の表面が溶解し
てしまう。また、この酸性水溶液の温度は、50〜90
℃の範囲が好ましい。
【0026】次に、第3のエッチング工程は、第1のエ
ッチング工程および第2のエッチング工程で形成された
メインピット1およびサブピット2をアルミニウム箔3
の表面の溶解を抑えて径拡大を行うものである。
【0027】この第3のエッチング工程に用いられるエ
ッチング液は、硫酸、硝酸のいずれかに蓚酸、クロム
酸、酢酸、リン酸、クエン酸、硼酸の少なくとも1種類
以上を添加したエッチング液が好ましく、またこのエッ
チング液の濃度は0.1〜5.0%の範囲が好ましい。
濃度が0.1%未満ではアルミニウム箔3の表面の溶解
が起こり、5.0%を越えるとアルミニウム箔3の表面
に酸化皮膜が形成されすぎてピットの径拡大が起こりに
くくなる。
【0028】このようなアルミ電解コンデンサ用電極箔
の製造方法により、第2のエッチング工程でサブピット
2を形成するときに、添加剤を加えた中性塩水溶液でエ
ッチングすることにより、アルミニウム箔3の表面とメ
インピット1の表面にそれぞれ厚みの違う酸化性皮膜が
形成されるため、このメインピット1の表面層を除いた
途中および末端に枝状に伸びたサブピット2を多数発生
させることができるので、機械的強度が強くて静電容量
の高いアルミ電解コンデンサ用電極箔を安定して生産す
ることができる。
【0029】以下、本実施の形態について実施例を用い
て詳細に説明する。
【0030】(実施例1)純度99.98%、厚み10
0μmのアルミニウム箔を用い、第1のエッチング工程
として、液温度85℃の酸性水溶液(塩酸濃度10%、
硫酸濃度10%)のエッチング液中に上記アルミニウム
箔を浸漬し、電流密度20A/dm2の直流電流を25
0秒間印加してエッチングを行いメインピットを形成し
た。
【0031】次に、中間処理として温度40℃、濃度
0.5%の硫酸水溶液中に60秒間浸漬を行った。
【0032】次に、第2のエッチング工程として温度7
0℃の中性塩水溶液(塩化ナトリウム3.0%、蓚酸
0.1%)中に浸漬し、電流密度15A/dm2の直流
電流を250秒間印加してエッチングを行いサブピット
を形成した。
【0033】次に、第3のエッチング工程として温度7
0℃、濃度3%の硝酸水溶液中に浸漬し、かつ電流密度
10A/dm2の直流電流を600秒間印加して、メイ
ンピットおよびサブピットの径の拡大を行い、最後に脱
Cl処理として液温50℃、濃度10%の硝酸水溶液中
で1分間洗浄してエッチングされた陽極箔を作製した。
【0034】(実施例2)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化カリウム
3.0%、蓚酸0.1%の中性塩水溶液に代えた以外は
実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔を作製し
た。
【0035】(実施例3)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化アンモニ
ウム3.0%、蓚酸0.1%の中性塩水溶液に代えた以
外は実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔を作
製した。
【0036】(実施例4)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化アンモニ
ウム3.0%、硼酸0.2%の中性塩水溶液に代えた以
外は実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔を作
製した。
【0037】(実施例5)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化アンモニ
ウム3.0%、リン酸0.1%の中性塩水溶液に代えた
以外は実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔を
作製した。
【0038】(実施例6)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化アンモニ
ウム3.0%、クエン酸0.3%の中性塩水溶液に代え
た以外は実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔
を作製した。
【0039】(実施例7)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化アンモニ
ウム3.0%、コハク酸1.0%の中性塩水溶液に代え
た以外は実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔
を作製した。
【0040】(実施例8)上記実施例1において、第2
のエッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化アンモニ
ウム3.0%、蓚酸の添加量を0.005,0.01,
0.05,0.1,0.5,1.0,1.5%のそれぞ
れの中性塩水溶液に代えた以外は実施例1と同様にして
エッチングされた陽極箔を作製した。
【0041】(実施例9)上記実施例1において、第1
のエッチング工程の酸性水溶液を塩酸濃度10%、硝酸
濃度10%にしたエッチング液を用いた以外は実施例1
と同様にしてエッチングされた陽極箔を作製した。
【0042】(比較例)上記実施例1において、第2の
エッチング工程で用いた中性塩水溶液を塩化ナトリウム
3.0%(添加剤は無し)の中性塩水溶液に代えた以外
は実施例1と同様にしてエッチングされた陽極箔を作製
した。
【0043】上記した本発明の実施例1〜9および比較
例のエッチングされた陽極箔について、液温90℃、濃
度8%のほう酸水溶液中で500V化成を行い、それら
の各試料について静電容量と折曲げ強度(φ1.0mm、
50g荷重、折曲げ角度90度の条件下で1往復を1回
とする)を測定した。その結果を(表1)に示す。
【0044】
【表1】
【0045】(表1)から明らかなように、本発明の実
施例1〜9による陽極箔は、アルミニウム箔の両面にエ
ッチング処理により表面から厚さ方向に設けた多数個の
メインピットに、そのメインピットの表面層を除いた途
中および末端に枝状に伸びたサブピットを設けることに
より、比較例の陽極箔に比べて静電容量が高く機械的強
度も強い陽極箔を得ることができる。
【0046】上記実施例1〜7は中性塩水溶液として塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウムを用い
たが、本発明はこれに限定するものではない。
【0047】また、実施例8より、中性塩水溶液への添
加剤の添加量は0.01〜1.0%にすることにより、
静電容量が高く機械的強度も強い陽極箔を得ることがで
きる。
【0048】さらに、第1のエッチング工程の酸性水溶
液を塩酸と硝酸を用いたエッチング液にしても実施例1
と同等の特性を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、アルミニ
ウム箔の両面にエッチング処理により表面から厚さ方向
に多数個のメインピットを設けるとともに、このメイン
ピットの表面層を除いた途中および末端に枝状に伸びた
サブピットを設けた構成とすることにより、アルミニウ
ム箔の表面層に枝状に伸びたサブピットが形成されない
ことから、静電容量に有効なサブピットの密度を高める
ことができ、機械的強度が強くて静電容量の高いアルミ
電解コンデンサ用電極箔を得ることができるという効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるアルミ電解コン
デンサ用電極箔のエッチングピットの断面を示す模式図
【図2】従来のアルミ電解コンデンサ用電極箔のエッチ
ングピットの断面を示す模式図
【符号の説明】
1 メインピット 2 サブピット 3 アルミニウム箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 和明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山口 真一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム箔の両面にエッチング処理
    により表面から厚さ方向に多数個のメインピットを設け
    るとともに、このメインピットの表面層を除いた途中お
    よび末端に枝状に伸びたサブピットを設けたアルミ電解
    コンデンサ用電極箔。
  2. 【請求項2】 サブピットがメインピットよりも短いピ
    ットである請求項1に記載のアルミ電解コンデンサ用電
    極箔。
  3. 【請求項3】 アルミニウム箔を塩酸と硫酸または/お
    よび硝酸の酸性水溶液のエッチング液に浸漬して直流電
    流を印加してメインピットを形成する第1のエッチング
    工程と、このメインピットの表面層を除いた途中および
    末端に枝状に伸びたサブピットを有効に生成させるため
    に添加剤を加えた中性塩のエッチング液で直流電流を印
    加してエッチングする第2のエッチング工程と、上記メ
    インピットおよびサブピットの径を拡大する第3のエッ
    チング工程とからなるアルミ電解コンデンサ用電極箔の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 添加剤をクロム酸、蓚酸、クエン酸、リ
    ン酸、硼酸、コハク酸、マロン酸の中から選ばれる少な
    くとも1種以上とする請求項3に記載のアルミ電解コン
    デンサ用電極箔の製造方法。
  5. 【請求項5】 添加剤の濃度を0.01〜1.0%の範
    囲とする請求項3に記載のアルミ電解コンデンサ用電極
    箔の製造方法。
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