JP2845204B2 - 磁気抵抗効果型読み取り変換器 - Google Patents
磁気抵抗効果型読み取り変換器Info
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Description
された信号情報を磁気抵抗効果を用いて読み取る薄膜型
磁気変換器、すなわち磁気抵抗効果型読み取り変換器に
関する。
る手段として、磁気抵抗効果型読み取り変換器、即ち磁
気抵抗センサ(以下、MRセンサ)が知られている。
場合にはバルクハウゼンノイズの抑制及び動作領域の線
形性保持のため2種類のバイアス磁界を印加する必要が
ある。
化容易軸方向に垂直な方向に磁界を印加するものであ
る。この横バイアスを印加するための横バイアス膜はM
R膜に対して非磁性層を介して設置されている。
の磁区安定性制御のために印加される。この縦バイアス
を印加するために、MR膜両端部に縦バイアス膜が設置
されている。縦バイアス磁界を印加する方法としてはN
i−Fe合金からなる強磁性材料の上にMn−Fe合金
もしくはNi−Mn合金からなる反強磁性材料を積層
し、強磁性膜と反強磁性膜との交換結合により縦バイア
ス磁界を印加する方法が知られている。また縦バイアス
膜としてCo−Cr−Pt合金からなる硬質磁性層を用
い縦バイアス磁界を印加する方法が知られている(特開
平3−125311号、特開平7−57223号参
照)。
イアス印加膜(Soft Adjacent Laye
r以下、SAL膜と称す)がMRセンサの能動領域にの
み形成されており、その能動領域の両端部に縦バイアス
磁界を供給するための縦バイアス膜が設置されている。
これらの構成ではMR膜及びSAL膜と縦バイアス膜が
電気的及び磁気的に接続されていることが必要である。
前記公開特許公報は、能動領域のMR膜、非磁性膜、S
AL膜をフォトレジストを用いたステンシルによりカバ
ーし、イオンミリングによりカバーされていない部分を
エッチングし、さらにそのマスクを用いて縦バイアス磁
界を提供するための前記交換結合膜もしくは硬質磁性膜
をリフトオフを行い、そのリフトオフされた縦バイアス
膜が能動領域平坦部に被覆する領域が0〜0.1μmの
範囲が望ましい事を開示されている。
の高密度化に伴い能動領域の幅が狭くなると、能動領域
における縦バイアス膜被覆領域の占める割合が大きくな
る。縦バイアス磁界の強さが一定以上に強くなると、縦
バイアス磁界はSAL膜による横バイアス磁界の効果に
支障をきたすような働きを示す。このような状況下で
は、MR膜の磁化の回転がスムースではなく、さらに能
動領域端部では磁区が単一化されない。そのため前述し
た素子のR−Hループにはヒステリシスやバルクハウゼ
ンジャンプがあらわれ、信号情報を読み出す際のノイズ
の要因の一つになるという問題点があった。
磁性層及びSAL膜からなるMRセンサ部が磁気抵抗効
果型読み取り変換器の中央能動領域にのみ設置され、縦
バイアス膜がMRセンサ部に隣接接合を形成するように
中央能動領域端部に設置される構成において、MRセン
サに磁気的不安定性が生じないように縦バイアス膜を中
央能動領域上側の平坦部に被覆させた磁気抵抗効果型読
み取り変換器を提供する事にある。
読み取り変換器は、図1に示したように、磁気抵抗効果
膜6及び前記磁気抵抗効果膜に横バイアス磁界を印加す
るための軟磁性薄膜4が前記磁気抵抗効果膜から非磁性
層5を介して隔離して能動領域にのみ形成されており、
前記能動領域の両端部に前記磁気抵抗効果膜及び軟磁性
薄膜の磁区安定化のための縦バイアス磁界を印加するた
めの縦バイアス膜8が配置されている磁気抵抗効果素子
において、前記縦バイアス膜が前記能動領域上側平坦部
に能動領域の幅Tw (μm)に対して0≦d≦Tw /1
0(μm)の範囲で被覆する事を特徴とする。
形状を有しており、そのテーパ角度(θt )が10度と
40度の間の範囲にあることが好ましい。
のための縦バイアス膜が上記能動領域上側平坦部に能動
領域の幅Tw (μm)に対して0≦d≦Tw /10(μ
m)の範囲で被覆し、さらに前記能動領域の各々の端部
がテーパ形状を有しており、そのテーパ角度を10度と
40度の間の範囲に調整する事によりMRセンサに磁気
的不安定性を生じさせる事なく、かつテーパ接続による
電気抵抗の上昇を生ずる事のない信号情報の再生特性に
すぐれた磁気抵抗効果型読み取り変換器を提供する事が
できる。
は、次のようにして形成される。まず、図2に示したよ
うに、基体1上に磁気シールド材NiFe2 、ギャップ
アルミナ膜3、SAL膜4、スペーサ非磁性層5、MR
膜6を順次積層する。次に、2層レジストを用いてステ
ンシルマスク7を形成し、イオンミリングによりステン
シルマスクにおおわれていない部分のSAL膜4、スペ
ーサ非磁性層5及びMR膜6の部分を除去する。次に、
中央能動領域の両端部にテーパ角θt を有するテーパ形
状を形成し、かつイオンミリング後にステンシルマスク
7を除去せずにMR膜の磁区安定化のための縦バイアス
膜8を成膜する。最後に、ステンシルマスク7を除去す
る工程において、イオンミリングの入射角度θm 及びス
テンシルマスク7の下層レジスト高さhを適度な値に設
定することにより所望のテーパ形状を形成し、さらにリ
フトオフ膜となる縦バイアス膜を中央能動領域端部に磁
気的不安定性を生じさせないように被覆量dなる量でも
って被覆させる。
を0.15μmに固定し、イオンミリング時の入射角度
θm を0度〜60度の範囲で変化させた場合に得られる
中央能動領域両端部のテーパ角度θt をプロットしたグ
ラフを示す。図3から判るようにイオンミリング時の入
射角度θm の増加に伴いθt は減少する。
動領域端部に縦バイアス膜をリフトオフした場合に得ら
れる中央能動領域上部平坦部への縦バイアス膜の被覆量
dとθt との関係をプロットしたグラフを示す。図4よ
り次の傾向が読みとれる。テーパ角度θt が3度から1
0度の場合には縦バイアス膜の被覆量dはマイナスとな
りテーパ部斜面の途中で縦バイアス膜がとぎれてしま
う。θt が10度から40度の場合には被覆量は0μm
≦d≦Tw /10μmとなる。θt が40度より大の場
合には被覆量はTw /10<dとなり、θt の増加に伴
い中央能動領域上部平坦部への縦バイアス膜の被覆量は
増加する。
の縦バイアス膜の被覆量dとMR素子の外部磁界に対す
る抵抗変化量のカーブ(以下R−H曲線)から求めたヒ
ステリシス(外部磁界を−から+に変化させた際に得ら
れる曲線と+から−に変化させた際に得られる曲線にお
いて、両曲線が一致していない面積とする)の関係を示
す。このグラフは、ヒステリシスの値が大きい素子ほど
信号情報の再生時のS/Nにおけるノイズが高い事を示
唆している。図5より、被覆量dが中央能動領域の幅T
w に対して0μm≦d≦Tw /10μmの範囲ではヒス
テリシスの値が最も小さくなるが、それ以外の範囲では
ヒステリシスの値は被覆量dの増加もしくは減少に伴い
増加することがわかる。
t とヒステリシスの関係をプロットしたグラフを示す。
この図より、θt が10度と40度の間の場合にはヒス
テリシスが最も小さくなるがそれ以外の範囲ではヒステ
リシスの値はテーパ角θt の増加もしくは減少に伴い増
加することがわかる。
考えられる。
MR膜の端部の磁区安定化のための縦バイアス膜が中央
能動領域両端部のテーパ部の途中で途絶えているため縦
バイアス磁界が弱くMR膜の磁区安定化が不十分となり
R−H曲線にヒステリシスが発生する。
ス膜は中央能動領域両端部のテーパ部には十分被覆し、
さらに中央能動領域上部平坦部にも十分被覆した状態
(Tw/10<d)になっている。しかしこの被覆量d
が中央能動領域の幅Tw に対してある一定の値(Tw /
10)以上になると能動領域における縦バイアス膜被覆
領域の占める割合が大きくなり、縦バイアス磁界の強さ
が一定以上に強くなるため縦バイアス磁界はSAL膜に
よる横バイアス磁界の効果に支障をきたすような働きを
示す。このような状況に於いてはMR膜の磁化の回転が
スムースではなく、さらに能動領域端部では磁区が単一
化されない。そのため前述したR−Hループにはヒステ
リシスがあらわれ、信号情報を読み出す際のノイズの要
因の一つになると考えられる。
t とMRセンサの電気抵抗の値の関係をプロットしたグ
ラフを示す。図7より、テーパ角度θt が3度から10
度の範囲では縦バイアス膜がテーパ部の途中までしか被
覆していないため抵抗値が高いが10度より大では縦バ
イアス膜がテーパ部に被覆し、かつθt の増加に伴い中
央能動領域上部平坦部にも被覆するため、抵抗は徐々に
小さくなる事が判る。
iFeなどの強磁性材料層であり、スペーサである非磁
性層はTaのみに限るものではなく、Ti、Si、Ta
Ox、AlOx、SiOx、SiNx、TiOxなどで
もよい。
acent Layer)はCoZrMoだけではな
く、NiFeRh、NiFe、NiFeCo等の軟磁性
材料であれば同様の効果が得られる。さらに縦バイアス
膜としてはCoCrPtのみに限らず、CoCrTa、
CoPt等の硬質磁性材料もしくはMnFeやMnNi
などの反強磁性材料層がNiFeなどの強磁性材料層を
オーバレイして接触した構造でも同様の効果が得られ
る。
フリー層の構成で知られるスピンバルブ(SV)ヘッド
においても磁区制御のために硬質磁性層もしくは反強磁
性材料層に強磁性層がオーバレイして接触したバイアス
層の形成が必要であり、これらの構成においても上述し
たようなテーパ接続を行うことにより同様の効果が得ら
れる。
ンサに磁気的不安定性を生じさせる事なく、かつテーパ
接続による電気抵抗の上昇を生ずる事のない信号情報の
再生特性にすぐれた磁気抵抗効果型読み取り変換器を提
供する事ができる。
面図を示したものである。
の形成手順及び縦バイアス膜の被覆状態を示したもので
ある。
域両端部のテーパ角度θt の関係を示したものである。
動領域上側平坦部への縦バイアス膜の被覆量dの関係を
示したものである。
覆量dとR−Hカーブのヒステリシスの関係を示したも
のである。
カーブのヒステリシスの関係を示したものである
ンサ部の抵抗値の関係を示したものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 磁気抵抗効果型読み取り変換器に関し、
磁気抵抗効果膜及び前記磁気抵抗効果膜に横バイアス磁
界を印加するための軟磁性薄膜が前記磁気抵抗効果膜か
ら非磁性層を介して隔離して能動領域にのみ形成されて
おり、前記能動領域の両端部に前記磁気抵抗効果膜及び
軟磁性薄膜の磁区安定化のための縦バイアス磁界を印加
するための縦バイアス膜が配置されている磁気抵抗効果
素子において、前記縦バイアス膜が前記能動領域上側平
坦部に能動領域の幅Tw (μm)に対して0≦d≦Tw
/10(μm)の範囲で被覆する事を特徴とする磁気抵
抗効果型読み取り変換器。 - 【請求項2】 前記能動領域の各々の端部がテーパ形状
を有しており、そのテーパ角度θt が10度と40度の
間の範囲にある事を特徴とする請求項1記載の磁気抵抗
効果型読み取り変換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20474596A JP2845204B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 磁気抵抗効果型読み取り変換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20474596A JP2845204B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 磁気抵抗効果型読み取り変換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1049832A JPH1049832A (ja) | 1998-02-20 |
JP2845204B2 true JP2845204B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=16495633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20474596A Expired - Fee Related JP2845204B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 磁気抵抗効果型読み取り変換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2845204B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000331318A (ja) | 1999-05-18 | 2000-11-30 | Fujitsu Ltd | 磁気抵抗効果ヘッド |
US8298430B2 (en) | 2007-10-25 | 2012-10-30 | Tdk Corporation | Method of etching magnetoresistive film by using a plurality of metal hard masks |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP20474596A patent/JP2845204B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH1049832A (ja) | 1998-02-20 |
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