JP2842810B2 - 内面溝付伝熱管 - Google Patents

内面溝付伝熱管

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JP2842810B2
JP2842810B2 JP17925495A JP17925495A JP2842810B2 JP 2842810 B2 JP2842810 B2 JP 2842810B2 JP 17925495 A JP17925495 A JP 17925495A JP 17925495 A JP17925495 A JP 17925495A JP 2842810 B2 JP2842810 B2 JP 2842810B2
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清慥 桝川
晴夫 幸野
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置や冷却装
置の熱交換器等に用いられる内面溝付伝熱管に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の内面溝付伝熱管は、空調装置や
冷却装置の熱交換器等において蒸発管または凝縮管とし
て主に使用されるもので、最近では内面の全面に亙って
螺旋状のフィンを形成した伝熱管が広く市販されてい
る。
【0003】現在主流となっている伝熱管は、引き抜き
または押し出し加工により得られたシームレス(継ぎ目
のない)管の内部に、外周面に螺旋溝が形成されたフロ
ーティングプラグを通すことにより、金属管の内周面の
全面に亙ってフィンを転造する方法により製造されてお
り、一般に使用されている外径10mm程度の伝熱管で
は、フィンの高さは0.15〜0.20mm、フィンの
ピッチ(隣接するフィンの頂点間の距離)は0.45〜
0.55mm、フィン間に形成された溝の底幅は0.2
0〜0.30mm程度とされている。
【0004】このような螺旋状フィンを形成した内面溝
付伝熱管では、伝熱管の内部下側に溜まる熱媒液体が、
管内を流れる蒸気流に吹き流されて螺旋状フィンに沿っ
て巻き上げられ、管内周面の全面に広がる。この作用に
より、管内周面の全面がほぼ均一に濡れるから、熱媒液
体を気化するための蒸発管として使用した場合には、沸
騰の生じる領域の面積を増して沸騰効率を高めることが
できる。また、熱媒気体を液化するための凝縮管として
使用した場合には、フィン先端が液面から露出すること
により金属面と熱媒気体との接触効率を高め、凝縮効率
を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
は、伝熱管の溝の展開形状を様々に変化させて多種類の
内面溝付伝熱管を作成し、これらの性能を比較した結
果、伝熱管内面に周方向へジグザグに延びる多数のフィ
ンを形成した場合、他の溝形状に比して高い熱交換性能
が得られることを見いだした。
【0006】しかし同時に、この場合には、内面溝付伝
熱管内を流れる熱媒体の圧力損失が増し、熱媒体の循環
装置に負担がかかるため、高い熱交換性能にも拘わらず
現実には使用困難であることが判明した。そこで、本発
明者らはさらに検討を重ねた結果、ジグザグ形状のフィ
ンの各屈折部に間隙を形成することにより、圧力損失を
増大することなしに熱交換性能を高めることができるこ
とを見いだすに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内面溝付伝
熱管は、金属管の内周面がその周方向において2以上の
領域に区分され、これら各領域のそれぞれには伝熱管の
軸線方向に並ぶ多数のフィンが形成され、いずれか1つ
の領域から数えて奇数番の領域に含まれるフィンは伝熱
管の軸線に対して10〜25゜傾斜させられているとと
もに、前記1の領域から数えて偶数番の領域に含まれる
フィンは伝熱管の軸線に対して−10〜−25゜傾斜し
ており、さらに、周方向に隣接するフィンの端部同士の
間には間隙が形成されていることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る内面溝付伝
熱管の第1の実施形態を示す一部展開した平面図であ
る。この内面溝付伝熱管1の内周面は、その周方向90
゜毎に4つの領域R1〜R4に区分され、これら領域R
1〜R4のそれぞれには、伝熱管1の軸線方向に並ぶ多
数のフィン2が互いに平行に形成され、平行なフィン2
同士の間は溝部3とされている。
【0009】本発明の内面溝付伝熱管1は、フィン2の
配置に主たる特徴を有する。すなわち、この伝熱管1で
は、いずれか1つの領域(この場合R1)から数えて奇
数番の領域R1,R3に含まれるフィン2が、伝熱管軸
線に対して10〜25゜の角度αをなすように形成され
る一方、偶数番の領域R2,R4に含まれるフィン2
は、伝熱管軸線に対して−10〜−25゜の角度βをな
すように形成されている。フィン2の傾斜角度α,βの
絶対値が25゜を越えるとフィン2が流れに対して垂直
に近くなり、流れを遮って圧力損失が大きくなるため好
ましくない。また、フィン2の傾斜角度α,βの絶対値
が10゜未満であると、フィン2が流れに対して平行に
近くなり、フィン2による乱流発生効果が低下する。
【0010】傾斜角度α,βの正負は逆であってもよ
く、要は、フィン2が全体としてジグザク状に配列され
るように、周方向へ隣接するフィン2が伝熱管軸線に対
し交互に逆方向へ傾斜していればよい。この実施形態で
は、隣接するフィン2の端部が周方向に揃えられてい
る。また、図1では、同じ領域内のフィン2が互いに平
行にされているが、これらは必ずしも平行でなくてもよ
く、前記範囲内でフィン毎に傾斜角度を異ならせてもよ
い。
【0011】各領域R1〜R4の境界には、伝熱管1の
長手方向に連続する溝部4が形成されており、これによ
り、周方向に隣接するフィン2同士の間には、それぞれ
一定の間隙4Aが形成されている。溝部4の底面は溝部
3の底面と同一高さであってもよいし、溝部3より若干
高くてもよい。外径が1cm程度の汎用伝熱管の場合に
は、間隙4Aの幅C1は0.05〜0.5mm、特に
0.1〜0.3mmであることが好ましい。幅C1が
0.05〜0.5mmの範囲であると、圧力損失と熱交
換効率とのバランスが良好である。但し、本発明は上記
範囲のみに限定されるものではなく、他の値も採用でき
るのは勿論である。
【0012】フィン2の断面形状は必ずしも限定される
ものではないが、本発明では図2に示すように、同じ領
域内のフィン2のピッチPが0.3〜0.4mm、フィ
ン2の金属管内周面からの高さHが0.15〜0.30
mmであることが好適である。このように従来よりも背
の高いフィン形状を採用した場合には、乱流発生効果が
良好であり、特殊なフィン配置による効果と相まって、
伝熱管1の熱交換効率がいっそう向上できる。また、こ
のように細く高いフィン2によれば、金属管1の内面が
熱媒液体で覆われた際にも、フィン2の先端部における
排液性が良好になるから、凝縮管として使用した場合に
フィン2の先端金属面が熱媒気体と直接接触しやすく、
良好な凝縮性能を得ることができる。
【0013】フィン2の両側面のなす角度γ(頂角)
は、必ずしも限定されるものではないが、より好ましく
は10〜25゜とされる。このようにフィン2の頂角が
小さい場合には、フィン2の側面が管内周面からほぼ垂
直に起立するため、伝熱管1内を流れる熱媒気体の風圧
によって熱媒液体がフィン2上へ吹き上げられることが
少ない。このため、フィン2により熱媒液体の流れを規
制して乱流を引き起こす効果が増すだけでなく、この伝
熱管1を凝縮管として使用した場合には、個々のフィン
2の先端部が露出する傾向が高くなり、熱媒気体と金属
面との接触面積を増して、高い凝縮効率を得ることがで
きる。また、図示の例ではフィン2の頂点が断面半円状
にされているが、本発明は断面台形状としても、断面三
角形状としてもよい。
【0014】伝熱管1の外径、肉厚、長さ等の寸法は限
定されず、従来から使用されているいかなる寸法の伝熱
管にも本発明は適用可能である。伝熱管1の材質として
は一般に銅または銅合金が使用されるが、本発明はそれ
に限定されることなく、アルミニウムを始めとする各種
金属も使用可能である。なお、この実施形態では伝熱管
1の断面形状が円形であるが、本発明は断面円形に限ら
ず、必要に応じて断面楕円形や偏平管状等としてもよ
い。さらに、ヒートパイプの本体として使用することも
有効である。
【0015】このような内面溝付伝熱管を製造するに
は、以下のような方法が採用できる。まず、帯状の金属
板条材を用意し、この板条材を、フィン2、溝部3、お
よび溝部4とそれぞれ相補形状をなす断面を有する圧延
ロールおよび受けロールの間に通して圧延することによ
り、板条材の表面にフィン2、溝部3、および溝部4を
同時に形成する。前記圧延ロールとしては、フィン2と
溝部3を形成するための螺旋溝付き圧延ロールと、溝部
4を形成するための円板状ロールとを交互に重ねた積層
ロールを使用することもでき、その場合には、積層する
各ロールを交換することにより、各部の形状を任意に設
定することが可能となる。
【0016】次に、フィン2、溝部3,4が転写された
金属板条材を、その溝形成面を内面側に向けた状態で電
縫装置にセットし、多段階に成形ロールの間を通して板
条材を幅方向に丸め、最後に突き合わせた両側縁部5を
溶接し円管形に成形し、内面溝付伝熱管とする。電縫装
置は通常使用されているものでよく、電縫条件も通常の
加工と同じでよい。その後、伝熱管の外周面において溶
接部を整形したうえ、伝熱管をロール状に巻きとるか所
定の長さで切断する。
【0017】上記構成からなる内面溝付伝熱管1によれ
ば、内面に形成されているフィン2が、いずれの向きに
流れる熱媒体に対しても、流れの上流に向けて開く2対
のV字を構成するように配置されているので、各フィン
2の側面により集められた熱媒体はV字の突き合わせ部
分で衝突して合流し、さらにフィン2同士の間隙4Aを
通り抜ける。この過程において、熱媒体は攪拌されて不
規則な乱流が発生するため、熱媒体の流れの中に温度勾
配が生じることが防止でき、熱媒と伝熱管金属面との熱
交換を促進して伝熱効率を高めることが可能である。特
に、混合熱媒(複数の熱媒を混合したもの)を使用した
場合には、熱媒成分の分離を防ぐことができ、混合熱媒
本来の性能を引き出すことができる。
【0018】また、フィン2同士の端部間には間隙4A
が形成されているので、これら間隙4Aを通って熱媒流
体を逃すことができ、高い伝熱効率の向上率にも拘わら
ず伝熱管1内を流れる圧力損失を小さく抑えることがで
きる。このように、伝熱効率の向上と、圧力損失の低下
という相反する2つの効果を両立させることができる点
が、本発明の重要な効果である。
【0019】[第2実施形態]図3は、本発明の第2実
施形態を示している。前記第1実施形態では、周方向に
隣接するフィン2の端部が揃えられていたが、この第2
実施形態では、隣接する領域のフィン2を半ピッチずら
したことを特徴としている。他の構成は第1実施形態と
同様でよい。
【0020】このように、フィン2を各領域R1〜4で
半ピッチずらしたことにより、溝部4の幅を変えずと
も、周方向に隣接するフィン2同士の間隙4Aが実質的
に拡大できる。また、図中矢印に示すように、熱媒体の
流れが蛇行する傾向を増す。
【0021】[第3実施形態]図4は、本発明の第3実
施形態を示している。第1および第2実施形態では、伝
熱管1の内面を周方向に4つの領域R1〜R4に分けて
いたが、この例では、周方向に2つの領域R1,R2の
みに分けたことを特徴としている。このため伝熱管の外
径が同一であれば、前記各実施形態に比してフィン2の
長さが略2倍になる。他の構成に関しては、前記各実施
形態と同様でよい。
【0022】このような第3実施形態によれば、内面に
形成されているフィン2が、いずれの向きに流れる熱媒
体に対しても、流れの上流に向けて開く単一のV字を構
成するように配置され、このV字の谷間に相当する側の
溝部4に熱媒体が集まる特性を有する。この特性を生か
すため、この第3実施形態では、使用態様に応じて伝熱
管1の上下を設定することが好ましい。
【0023】例えば、凝縮管として使用するのであれ
ば、金属面と熱媒気体とを直接接触させることが好まし
いので、蒸気流に対してV字の谷間に相当する側の溝部
4を下向きに配置する。すると、伝熱管1内に溜まって
流れる熱媒液体がフィン2に沿って伝熱管1の内面上側
にまで広がりにくくなるから、前記効果と相まって凝縮
効率を高めることが可能である。なお、この実施形態に
おいても隣接する領域のフィンのピッチをずらすことが
可能である。
【0024】[第4実施形態]図5は、本発明の第4実
施形態を示している。この例では、伝熱管1の内周面を
周方向に6つの領域R1〜R6に分けたことを特徴とし
ており、これら領域R1〜R6のそれぞれに、伝熱管1
の軸線方向に並ぶ多数のフィン2が互いに平行に形成さ
れている。他の構成は第1実施形態と同様であるから同
一符号を付して説明を省略する。
【0025】このような構成からなる内面溝付伝熱管1
によっても、第1実施形態と同様の優れた効果が得られ
る。
【0026】[第5実施形態]図6は、本発明の第5実
施形態を示している。この例では、伝熱管1の内周面を
周方向に4つに区画している点が第1実施形態と同様で
あるが、各領域の境界部に溝部4を形成しておらず、そ
の代わりに、フィン2を各領域R1〜4で半ピッチずら
して相互の間に間隙6を形成したことを特徴としてい
る。外径が1cm程度の汎用伝熱管の場合、伝熱管軸線
方向における間隙6の幅C2は0.05〜0.5mm、
特に0.1〜0.3mmであることが好ましい。幅C2
が0.05〜0.5mmの範囲であると、圧力損失と熱
交換効率とのバランスが特に良好である。但し、本発明
は上記範囲のみに限定されるものではなく、他の値も採
用できるのは勿論である。
【0027】このような構成によっても、伝熱管内面に
形成されているフィン2が、いずれの向きに流れる熱媒
体に対しても、流れの上流に向けて開く2対のV字(y
字)を構成するように配置されているので、各フィン2
の側面により集められた熱媒体はV字の突き合わせ部分
で衝突して合流し、さらにフィン2同士の間隙6を通り
抜ける。この過程において、熱媒流体は攪拌されて不規
則な乱流が発生するため、熱媒液体の流れの中に温度勾
配が生じることが防止でき、熱媒と伝熱管金属面との熱
交換を促進して伝熱効率を高めることが可能である。ま
た、フィン2同士の端部間に間隙6が形成されているの
で、これら間隙6を通して熱媒流体を逃すことができ、
高い伝熱効率の向上率にも拘わらず伝熱管1内を流れる
圧力損失を小さく抑えることができるという優れた効果
を奏する。
【0028】なお、本発明に係る内面溝付伝熱管は、上
記各実施形態に限定されるものではなく、その他にも種
々の構成が可能である。例えば、伝熱管の外径が大きい
場合には、伝熱管の内周面を8つ以上の領域に区画する
ことも可能であるし、必要であれば各フィンを円弧状に
形成することも可能である。さらに、各フィン2の中央
部等に凹部や切り込みを別途形成してもよい。
【0029】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の効果を実証す
る。フィンの形状のみが異なる下記8通りの伝熱管をそ
れぞれ形成し、これら伝熱管について、伝熱効率と圧力
損失を比較した。
【0030】a1型:内面に螺旋状の溝を形成した伝熱
管(比較例1) b1型:内面に単一のV字状をなすように2列のフィン
が形成されているが、周方向に隣接するフィン間に間隙
が形成されていない伝熱管(比較例2) c1型:内面に2対のV字状をなすように4列のフィン
が形成されているが、周方向に隣接するフィン間に間隙
が形成されていない伝熱管(比較例3) d1型:内面に3対のV字状をなすように6列のフィン
が形成されているが、周方向に隣接するフィン間に間隙
が形成されていない伝熱管(比較例4) c2型:内面に2対のV字状をなすように4列のフィン
が形成され、周方向に隣接するフィン間に間隙が形成さ
れている伝熱管(実施例1):図1 d2型:内面に3対のV字状をなすように6列のフィン
が形成され、周方向に隣接するフィン間に間隙が形成さ
れている(実施例2):図5 c3型:内面に2対のV字状をなすように4列のフィン
が形成され、周方向に隣接するフィンが互いに半ピッチ
ずらされて間隙が形成されている伝熱管(実施例3):
図6 d3型:内面に3対のV字状をなすように6列のフィン
が形成され、周方向に隣接するフィンが互いに半ピッチ
ずらされて間隙が形成されている伝熱管(実施例4)
【0031】なお、以下の寸法に関しては、いずれの伝
熱管でも共通とした。 フィンのピッチP=0.36mm フィンの高さH=0.24mm フィンの両側面のなす角度γ=17゜ (管軸に対して直角な断面でのフィン断面角度=20
゜) フィン間の溝幅=0.22mm (管軸方向での溝幅=0.85mm) さらに、伝熱管の軸線に対するフィンの傾斜角度は、a
1型の伝熱管では15゜、それ以外の伝熱管では全て1
5゜および−15゜とした。c2型およびd2型の伝熱
管における間隙量C1は0.2mm、c3型およびd3
型の伝熱管におけるずれ量C2も0.2mmとした。
【0032】次に、得られた各伝熱管について、図7お
よび図8に示す装置を用いて伝熱性能(蒸発性能、凝縮
性能)を測定した。測定に際しては、図中「測定部」に
各伝熱管をセットし、下記の評価方法により蒸発性能お
よび凝縮性能を測定した。併せて、その際の圧力損失を
測定した。評価条件は以下の通りである。
【0033】[評価方法] 対向流二重管方式 水流速:1.5m/s 伝熱管の全長:3.5m 蒸発時飽和温度:5℃ 過熱度3deg 蒸発時飽和温度:45℃ 過冷度5deg 熱媒:フロン「R−22」
【0034】上記実験により得られた蒸発性能、凝縮性
能、および圧力損失を、a1型の伝熱管に対する比で表
した結果を図9および図10に示す。これらのグラフか
ら明らかなように、本発明に係るc2型,c3型,d2
型,およびd3型の各伝熱管では、圧力損失がa1型の
単純溝付管と同程度でありながら、高い伝熱性能を示し
た。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内面溝付
伝熱管によれば、内面に形成されているフィンが、熱媒
流体の流れの上流側に開く1対以上のV字を構成するよ
うに配置されているので、各フィンの側面に沿って流れ
る熱媒流体はV字の突き合わせ部分で衝突して合流し、
さらにフィン同士の間隙を通り抜ける。この過程におい
て、熱媒流体は攪拌されて不規則な乱流が発生するた
め、熱媒体の流れの中に温度勾配が生じることが防止で
き、熱媒と金属面との熱交換を促進して伝熱効率を高め
ることが可能である。
【0036】また、フィン同士の端部間には間隙が形成
されているので、この間隙を通って熱媒流体を逃すこと
ができ、高い伝熱効率の向上率にも拘わらず圧力損失を
小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内面溝付伝熱管の第1の実施形態
を示す一部展開した平面図である。
【図2】図1中のII−II線断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図7】蒸発性能の測定装置を示す概略図である。
【図8】凝縮性能の測定装置を示す概略図である。
【図9】蒸発性能、および蒸発時の圧力損失のグラフで
ある。
【図10】凝縮性能、および凝縮時の圧力損失のグラフ
である。
【符号の説明】
1 内面溝付伝熱管 2 フィン 3,4 溝部 5 突き合わせた側縁部 4A,6 間隙 R1〜R6 区切られた領域 C1,C2 フィン間の間隙量
フロントページの続き (72)発明者 ▲すくも▼田 俊▲緑▼ 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸 銅株式会社若松製作所内 (56)参考文献 特開 平3−13796(JP,A) 特開 平2−78897(JP,A) 特開 平2−137609(JP,A) 特開 平6−101985(JP,A) 特開 平3−169441(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28F 1/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管の内周面がその周方向において2
    以上の領域に区分され、これら各領域のそれぞれには伝
    熱管の軸線方向に並ぶ多数のフィンが形成され、いずれ
    か1つの領域から数えて奇数番の領域に含まれるフィン
    は伝熱管の軸線に対して10〜25゜傾斜させられてい
    るとともに、前記1の領域から数えて偶数番の領域に含
    まれるフィンは伝熱管の軸線に対して−10〜−25゜
    傾斜しており、さらに、周方向に隣接する前記フィンの
    端部同士の間には間隙が形成されていることを特徴とす
    る内面溝付伝熱管。
  2. 【請求項2】 同一の領域に含まれるフィンは互いに平
    行にされていることを特徴とする請求項1記載の内面溝
    付伝熱管。
  3. 【請求項3】 互いに隣接する領域に含まれるフィン
    は、これら領域の境界線を境として線対称に形成され、
    前記間隙の幅は0.05〜0.5mmとされていること
    を特徴とする請求項1または2記載の内面溝付伝熱管。
  4. 【請求項4】 互いに隣接する領域に含まれるフィン
    は、伝熱管軸線方向に互いにピッチがずれるように形成
    され、前記間隙の幅は0.05〜0.5mmとされてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の内面溝付伝
    熱管。
  5. 【請求項5】 同じ領域に含まれるフィンのピッチは
    0.3〜0.4mm、前記フィンの金属管内周面からの
    高さは0.15〜0.30mm、前記フィンの両側面の
    なす角度は10〜25゜とされていることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の内面溝付伝熱管。
  6. 【請求項6】 前記領域の数は、2,4,6のいずれか
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の内面溝付伝熱管。
JP17925495A 1995-07-14 1995-07-14 内面溝付伝熱管 Expired - Fee Related JP2842810B2 (ja)

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