JP2842141B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

Info

Publication number
JP2842141B2
JP2842141B2 JP5088418A JP8841893A JP2842141B2 JP 2842141 B2 JP2842141 B2 JP 2842141B2 JP 5088418 A JP5088418 A JP 5088418A JP 8841893 A JP8841893 A JP 8841893A JP 2842141 B2 JP2842141 B2 JP 2842141B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
identification signal
recording
optical disk
convex portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5088418A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06301976A (ja
Inventor
直康 宮川
泰宏 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5088418A priority Critical patent/JP2842141B2/ja
Priority to US08/120,216 priority patent/US5452284A/en
Priority to DE69329765T priority patent/DE69329765T2/de
Priority to SG1996003782A priority patent/SG45335A1/en
Priority to EP93114766A priority patent/EP0588305B1/en
Publication of JPH06301976A publication Critical patent/JPH06301976A/ja
Priority to US08/503,846 priority patent/US5616390A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2842141B2 publication Critical patent/JP2842141B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Indexing, Searching, Synchronizing, And The Amount Of Synchronization Travel Of Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク装置に関し、
その中でも特に、ディスク上の案内溝によって形成され
た凹部の記録トラックと凸部の記録トラックの両方に信
号を記録するようにした光ディスク装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、映像もしくは音声信号などの情報
信号を記録再生できる光ディスク装置の開発が盛んであ
る。記録が可能な光ディスク装置では、予め案内溝が光
ディスクの基板に刻まれトラックが形成されている。こ
のトラックのうち凹部もしくは凸部の平坦部にレーザ光
が集光されることによって、情報信号の記録もしくは再
生が行われる。現在市販されている一般的な光ディスク
装置においては、通常凹部もしくは凸部のどちらか一方
にのみ情報信号が記録され、他方は隣合うトラックを分
離する、ガードバンドとなっている。
【0003】図10はそのような従来の光ディスク装置
に用いる光ディスクの拡大斜視図である。同図におい
て、201は記録層であり、例えば相変化材料で形成さ
れている。202は記録ピット、203はレーザ光のビ
ームスポットである。204は案内溝として形成された
凹部、205は案内溝と案内溝の間にある凸部で、凹部
204は凸部205に比べて幅広になっている。206
はディスク上の位置情報を表す識別信号をなすプリピッ
トである。また、同図では入射光が透過する透明ディス
ク基板は省略してある。以上のように、凹部で形成され
た記録トラックは、プリピット206によって識別信号
が予め記録された識別信号領域と、後から記録ピット2
02によって情報信号が記録される主情報信号領域に分
けられる。
【0004】この光ディスクを用いた従来の光ディスク
装置について、図を参照しながら説明する。
【0005】図11は、そのような従来の光ディスク装
置のブロック図である。同図において、207は光ディ
スク、208は記録トラックでここでは凹部204であ
る。210は半導体レーザ、211は半導体レーザ21
0が出射したレーザ光を平行光にするコリメートレン
ズ、212は光束上におかれたハーフミラー、213は
ハーフミラー212を通過した平行光を光ディスク20
7上の記録面に集光する対物レンズである。214は対
物レンズ213及びハーフミラー212を経た光ディス
ク207からの反射光を受光する光検出器であり、トラ
ッキング誤差信号を得るためにディスクのトラック方向
と平行に2分割され、2つの受光部214aと214b
とからなる。215は対物レンズ213を支持するアク
チュエータであり、以上は図示しないヘッドベースに取
り付けられ、光ヘッド216を構成している。217は
受光部214a及び214bが出力する検出信号が入力
される差動アンプ、218は差動アンプ217の出力す
る差信号が入力されるローパスフィルタ(LPF)であ
る。219はLPF218の出力信号と後述する第1の
システムコントローラ232から制御信号L1が入力さ
れ、後述する駆動回路220及びトラバース制御回路2
26へトラッキング制御信号を出力するトラッキング制
御回路である。220はアクチュエータ215に駆動電
流を出力する駆動回路である。221は受光部214a
及び214bが出力する検出信号が入力され和信号を出
力する加算アンプ、222は加算アンプ221から和信
号を入力され、その高周波成分を後述する第1の波形整
形回路223に出力するハイパスフィルタ(HPF)で
あり、223はHPF222から和信号の高周波成分を
入力され、ディジタル信号を後述する再生信号処理回路
224及び第1のアドレス再生回路225に出力する第
1の波形整形回路、224は音声などの情報信号を出力
端子233へ出力する再生信号処理回路である。225
は第1の波形整形回路223からディジタル信号を入力
され、アドレスデータを後述する第1のシステムコント
ローラ232に出力する第1のアドレス再生回路であ
る。226は後述する第1のシステムコントローラ23
2からの制御信号L2により、後述するトラバースモー
タ227に駆動電流を出力するトラバース制御回路、2
27は光ヘッド216を光ディスク207の半径方向に
移動させるトラバースモータである。228は光ディス
ク207を回転させるスピンドルモータである。229
は外部入力端子230から入力された音声などの情報信
号を入力され、記録信号を後述するレーザ駆動回路23
1に出力する記録信号処理回路、231は後述する第1
のシステムコントローラ232より制御信号L3を、記
録信号処理回路229より記録信号を入力され、半導体
レーザ210に駆動電流を入力するレーザ駆動回路であ
る。232はトラッキング制御回路219、トラバース
制御回路226及び記録信号処理回路229に制御信号
L1〜L3を出力し、第1のアドレス再生回路225か
らアドレス信号を入力される第1のシステムコントロー
ラである。
【0006】以上のように構成された従来の光ディスク
装置の動作を、同図に従って説明する。
【0007】半導体レーザ210から放射されたレーザ
ビームは、コリメートレンズ211によって平行光にさ
れ、ビームスプリッタ212を経て対物レンズ213に
よって光ディスク207上に収束される。光ディスク2
07によって反射された光ビームは、回折によって記録
トラック208の情報を持ち、対物レンズ213を経て
ビームスプリッタ212によって光検出器214上に導
かれる。受光部214a及び214bは、入射した光ビ
ームの光量分布変化を電気信号に変換し、それぞれ差動
アンプ217及び加算アンプ221に出力する。差動ア
ンプ217は、それぞれの入力電流をI−V変換したの
ち差動をとって、プッシュプル信号として出力する。L
PF218はこのプッシュプル信号から低周波成分を抜
き出し、トラッキング誤差信号としてトラッキング制御
回路219に出力する。トラッキング制御回路219は
入力されたトラッキング誤差信号のレベルに応じて、駆
動回路220にトラッキング制御信号を出力し、駆動回
路220はこの信号に応じてアクチュエータ215に駆
動電流を流し、対物レンズ213を記録トラックを横切
る方向に位置制御する。これにより、ビームスポットが
凸部205上を正しく走査する。一方、ビームスポット
がディスク上で正しく焦点を結ぶように、図示しないフ
ォーカス制御回路により対物レンズ213はディスク面
と垂直方向に位置制御される。
【0008】一方、加算アンプ221は受光部214a
及び214bの出力電流をI−V変換したのち加算し、
和信号としてHPF222に出力する。HPF222は
和信号から不要な低周波成分をカットし、主情報信号で
ある再生信号と識別信号をアナログ波形のまま通過さ
せ、第1の波形整形回路223へ出力する。第1の波形
整形回路223はアナログ波形の主情報信号とアドレス
信号を、一定のしきい値でデータスライスしてパルス波
形とし、再生信号処理回路224及び第1のアドレス再
生回路225へ出力する。再生信号処理回路224は入
力されたディジタルの主情報信号を復調し、以後誤り訂
正などの処理を施して音声信号等として、出力端子23
3へ出力する。第1のアドレス再生回路225は入力さ
れたディジタルの識別信号を復調し、アドレスデータを
第1のシステムコントローラ232に出力する。つま
り、ビームスポット203が記録ピット202上を走査
した結果、再生信号処理回路224に再生信号が入力さ
れ、プリピット206上を走査した結果、第1のアドレ
ス再生回路225に識別信号が入力される。第1のシス
テムコントローラ232はこのアドレスデータを基に現
在光ビームが所望のアドレスにあるかどうかを判断す
る。
【0009】トラバース制御回路226は、光ヘッド移
送時に第1のシステムコントローラ232からの制御信
号L2に応じて、トラバースモータ227に駆動電流を
出力し、光ヘッド216を目標トラックまで移動させ
る。このとき、トラッキング制御回路219は、同じく
第1のシステムコントローラ232からの制御信号L1
によってトラッキングサーボを一時中断させる。また、
通常再生時には、トラッキング制御回路219から入力
されたトラッキング誤差信号の低域成分に応じて、トラ
バースモータ227を駆動し、再生の進行に沿って光ヘ
ッド216を半径方向に徐々に移動させる。
【0010】記録信号処理回路229は、記録時におい
て外部入力端子230から入力された音声信号などに誤
り訂正符号等を付加し、符号化された記録信号としてレ
ーザ駆動回路231に出力する。第1のシステムコント
ローラ232が制御信号L3によってレーザ駆動回路2
31を記録モードに設定すると、レーザ駆動回路231
は、記録信号に応じて半導体レーザ210に印可する駆
動電流を変調する。これによって、光ディスク207上
に照射されるビームスポットが記録信号に応じて強度変
化し、記録ピット202が形成される。一方、再生時に
は制御信号L3によってレーザ駆動回路231は再生モ
ードに設定され、半導体レーザ210を一定の強度で発
光するよう駆動電流を制御する。これにより、記録トラ
ック上の記録ピットやプリピットの検出が可能になる。
【0011】以上の各動作が行われている間、スピンド
ルモータ228は、光ディスク207を一定の角速度で
回転させる。
【0012】ここで、従来は光ディスク207の記録容
量を増加させるために、凸部205の幅を狭くしてトラ
ック間隔を詰めていた。ところが、トラック間隔を詰め
ると凹部204による反射光の回折角が大きくなるた
め、トラックにビームスポット203を精度良く追従さ
せるためのトラッキング誤差信号が低下するという問題
点がある。また、凸部205の幅だけでトラック間隔を
詰めても限界があるため、凹部204の幅も狭めなけれ
ばならない。これは、記録ピット202が細くなるの
で、再生信号の振幅低下という問題が生じる。
【0013】一方、特公昭63−57859号公報にあ
るように、凹部204と凸部205の両方に情報信号を
記録して、トラック密度を大きくするという技術があ
る。
【0014】図12はその様な光ディスクの拡大斜視図
である。同図において、201は記録層、202は記録
ピット、203はレーザ光のビームスポットであり、以
上は図10において説明したものと同一のものには同符
号を付してある。240は案内溝として形成された凹
部、241は案内溝と案内溝の間の凸部である。同図に
示すように、凹部240と凸部241の幅は略等しくな
っている。また、242はプリピットで、凹部240と
凸部241の両方に形成され、光ディスク上の位置情報
を現す識別信号として両記録トラックの各セクタの先頭
に刻まれている。
【0015】この光ディスクにおいては、記録ピット2
02は同図に示すように凹部240及び凸部241の両
方に形成され、案内溝の周期は図10の光ディスクと等
しいが、記録ピット列同士の間隔は2分の1になってい
る。これにより、光ディスクの記録容量が2倍になる。
以後、このような光ディスクにおける凹部240及び凸
部241を、記録ピット202が形成されるという意味
で、両者とも記録トラックと呼ぶことにする。
【0016】この光ディスクに対する光ディスク装置の
記録/再生時の動作については、基本的には図11に示
した光ディスク装置と同様に行われる。ただし、前述の
特公昭63−57859号公報に述べてあるように、ビ
ームスポット203が凸部241上を走査しているとき
と、凹部240上を走査しているときとで、トラッキン
グ誤差信号の極性を反転させる必要がある。これは、図
11において、LPF218とトラッキング制御回路2
19の間に、ON/OFFの制御可能な反転アンプを挿
入することで、実現可能である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図12に
示した光ディスクでは、凹部の記録トラックと凸部の記
録トラック上の任意の位置において位置情報を得るため
に、プリピットなどの識別信号を両方の記録トラックに
形成しておかなければならず、図10に示した光ディス
クに比べて製造工程が増加するという問題がある。
【0018】本発明は上記課題を解決するもので、アド
レス情報などの識別信号を凹部の記録トラックと凸部の
記録トラックの両方に形成しなくても、両方の記録トラ
ックで位置情報を得ることが可能な光ディスク及び光デ
ィスク装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の光ディスクは、ディスク上にスパイラルもしく
は同心円状に形成された凹部と凸部の両方を記録トラッ
クとし、ディスク上の位置情報などを含む識別信号を予
め記録し、光ビームの照射による局所的光学定数もしく
は物理的形状の変化を利用して情報信号を記録する光デ
ィスクであって、凹部の幅を変調して識別信号を記録す
るとともに、光ディスクの少なくとも一部の領域におい
て、識別信号の先頭の位置を、隣接した記録トラック間
において一致させた構成としている。
【0020】さらに、識別信号中の位置情報は、カウン
トアップ時に1つのビットだけ変化するグレイコードを
用いている。
【0021】また、本発明の光ディスク装置は、上記の
光ディスク上に光ビームを照射し、その反射光を受光し
て電気信号に変換して読み取り信号として出力する光ヘ
ッドと、光ビームが光ディスクの凸部の記録トラック中
の識別信号上を走査中は、読み取り信号の極性を反転さ
せ出力する極性反転手段と、極性反転手段が出力した読
み取りから識別信号を復号する識別信号読み取り手段
と、光ヘッドが出力した読み取り信号から情報信号を復
号する情報信号読み取り手段と、光ディスクに情報信号
を記録する情報信号記録手段と、光ディスクを回転させ
るディスク回転手段と、光ビームを光ディスクの凹部の
記録トラックもしくは凸部の記録トラック上に位置させ
るトラッキング制御手段とを備えた構成としている。
【0022】さらに、本発明の光ディスク装置は、光デ
ィスクから反射された光ビームのディスク半径方向にお
ける光量分布の偏りを検出し、それに応じてトラッキン
グ誤差信号を出力するトラッキング誤差検出手段と、光
ビームが凸部の記録トラック中の識別信号上を走査中
に、トラッキング誤差信号が所定の正のしきい値をより
大なるときに第1の検出パルスを出力し、トラッキング
誤差信号が所定の負のしきい値より小なるときに第2の
検出パルスを出力する検出手段とを備え、識別信号読み
取り手段は、光ビームが凸部の記録トラック中の識別信
号上を走査中に、読み取り信号から復号した識別信号
を、第1及び第2の検出パルスに応じて訂正する構成に
している。
【0023】
【作用】上述した構成により、本発明の光ディスクは、
ディスク上の凹部の記録トラックの幅を識別信号に応じ
て変調し、かつ隣接する凹部の記録トラック同士で識別
信号の先頭の位置を一致させると、凸部の記録トラック
も両隣の凹部とは逆極性の幅変調を受ける。これによ
り、隣接するトラック同士で同一であるような識別信号
ならば、凸部の記録トラックにおいても反射光量の強弱
として検出される。
【0024】さらに、凹部の記録トラックに記録する識
別信号の一部にグレイコードを用いており、隣接するト
ラック同士で値の異なる識別信号であっても、その間に
挟まれた凸部の記録トラックにおいての識別信号の読み
誤りは高々1ビットに過ぎず、正しい識別信号の値を容
易に推測することが可能となる。
【0025】また、本発明の光ディスク装置は、光ビー
ムが凸部の記録トラックの時だけ再生信号を極性反転手
段が反転し、識別信号読み取り手段がこれに基づいて識
別信号を復号する。
【0026】さらに、トラッキング誤差検出手段が、光
ディスクから反射された光ビームのディスク半径方向に
おける光量分布の偏りを検出してトラッキング誤差信号
を出力し、誤りビット検出手段が、光ビームが凸部の記
録トラック中の識別信号上を走査中に、トラッキング誤
差信号が所定の正のしきい値をより大なるときに第1の
検出パルスを出力し、トラッキング誤差信号が所定の負
のしきい値より小なるときに第2の検出パルスを識別信
号読み取り手段に出力し、識別信号読み取り手段が、再
生信号中のグレイコードを、第1及び第2の検出パルス
に応じて訂正することで、正しい識別信号を出力する。
【0027】
【実施例】以下、図に従って本発明の実施例における光
ディスクについて説明する。なお、本実施例において
は、記録再生可能な光ディスクとして、実反射率の変化
によって記録を行う、相変化型の記録材料を用いている
とし、光ディスクの回転の制御方式としては周速度一定
(CAV:Constant Anguler Vel
ocity(コンスタント・アンギュラー・ベロシテ
ィ)の略)を用いた場合について説明する。
【0028】図1は本発明の第1の実施例における光デ
ィスクの記録面の拡大平面図である。同図において、1
及び3はスパイラル状に形成された凹部であり、トラッ
キング制御用の案内溝にもなっている。2は凹部と凹部
の間の凸部である。凹部も凸部もピッチTpで並んでい
る。これらの凹部と凸部の両方の主情報信号領域に情報
信号が記録される。この領域における凹部の幅はWO
Tp/2であるが、識別信号領域では凹部の幅は識別信
号のバイナリ値に応じて、識別信号が1のときはWH
0のときはWL(WH>WL)と、2つの幅をとる。すな
わち、識別信号によって凹部の幅が変調されている。ビ
ームスポットが凹部の識別信号領域をトレースした場
合、この幅の違いにより反射光量が変化するので、識別
信号を読み取ることができる。ここで、凹部の幅が
O,WH及びWLの場合の反射光量をそれぞれIO,IH
及びILとすると、IH>IO>ILである。本実施例では
CAVを用いており、識別信号の変位点が同図に示すよ
うに隣合うトラック同士で一致するように識別信号領域
を配置している。従って、凸部に関しては、両隣の凹部
の幅がWHのときは凸部の幅はWL(図1のA点)、両隣
がWLのときはWH(同図のB点)、片方がWLでもう片
方がWHのときはWOとなる(同図のC点)。このよう
に、両隣の凹部の幅変調のパターンに応じて、凸部の幅
も変調される。
【0029】次に、以上のような凹部の幅変調によって
識別信号を記録した、本実施例の光ディスクの記録フォ
ーマットについて説明する。図2は凹部の記録トラック
における記録フォーマット説明図である。1つのトラッ
クは複数のセクタに分割されている。CAVを用いてい
ることにより、各セクタはディスク半径方向に放射状に
配置されている。1つのセクタは識別信号領域と主情報
信号領域から成る。識別信号領域はセクタマーク,同期
パターン,アドレスマーク,トラック番号,セクタ番号
及び凹凸マークの各ブロックからなっており、前述した
ように凹部の幅の変化によって記録されている。各ブロ
ックの働きは次の通りである。 (1)セクタマーク:各セクタの先頭であることを示
す。 (2)同期用パターン:アドレスデータ再生用のクロッ
クを生成させる。 (3)アドレスマーク:アドレスデータが始まることを
示す。 (4)トラック番号,セクタ番号:アドレスデータを示
す。 (5)凹凸マーク:凹部と凸部のどちらの記録トラック
であるかを示す。 このうち、セクタマーク,同期用パターン及びアドレス
マークはすべてのセクタで同一である。半径方向にとな
り合うセクタは同一のセクタ番号が付されている。ま
た、本実施例ではトラック番号にはグレイコードが用い
られており、隣合うトラック番号同士で1ビットしか変
化しない。このビットを以後シフトビットと呼ぶことに
する。凹凸マークは、凹部では幅がWHに設定されてい
る。
【0030】一方、凸部における記録フォーマットは基
本的には凹部のそれと同じである。ただし、両隣の凹部
の幅が識別信号に応じて変調されることで凸部の幅も変
化することを利用して、識別信号を得る様な構成になっ
ている。
【0031】すなわち、セクタマーク,同期用パター
ン,アドレスマーク及びセクタ番号のブロックでは、隣
合う凹部同士でバイナリパターンは同一になっており、
これらのブロックにおける凸部の幅は、ちょうど両隣の
凹部のパターンを反転したものになる。よって、この部
分をビームスポットがトレースしたときの反射光量変化
から得られる再生信号の極性を反転させれば、凹部の記
録トラックの場合と同様に読み取ることができる。トラ
ック番号のブロックではグレイコードを用いているの
で、シフトビット以外のビットは両隣の凹部のパターン
は同一である。よって、他のブロックと同じように読み
取り可能である。シフトビットにおいては両隣の凹部の
幅がWLとWHであるから、凸部の幅はWOとなり、反射
光量はほぼIOに等しくなる。反射光量の変化を3値検
出器で検出すればIO,IH及びILをそれぞれ識別でき
るので、シフトビットの位置検出も可能である。凸部の
トラック番号は内周側に接する凹部のトラック番号と同
一と定義しておけば、再生されたシフトビット以外のバ
イナリパターンとシフトビットの位置とから、凸部のト
ラック番号を得ることができる。なぜなら、シフトビッ
ト以外のバイナリパターンから、2つのトラック番号を
得ることができ、このうちグレイコードとして小さい方
の番号が求めたい凸部のトラック番号に等しいからであ
る。このことを、図を用いて説明する。
【0032】図3はその説明図で、(a)は隣合う2つ
の凹部1と2のトラック番号のグレイコード、(b)は
そのグレイコードに従って幅変調されたトラックの拡大
図、(c)は各トラックからの再生ディジタル信号の波
形図、(d)は凸部1からの再生ディジタル信号を反転
させた信号から得られたバイナリパターンである。同図
(c)で、凸部1を再生したとき、シフトビットではH
でもLでもないので、エラーとなってこのままではトラ
ック番号が不明となる。しかし、グレイコードは隣合う
番号同士で1ビットしか変化しないから、同図(d)で
得られたバイナリパターンのうち、シフトビットをHに
すれば凹部1のグレイコードに等しくなり、Lにすれば
凹部2のグレイコードに等しくなる。前述のトラック番
号の定義より、2つのコードのうち常に小さい方をとる
ようなアルゴリズムにしておけば、凸部においても常に
正しいトラック番号を得ることができる。
【0033】凹凸マークのブロックにおいては、両隣の
凹部の幅がWHであるから、凸部では自動的に幅がWL
なり、これにより凹部と凸部を区別することができる。
【0034】本実施例の光ディスクを製造する装置を図
を用いて簡単に説明する。図4はその構成を示すブロッ
ク図である。30はレーザ光源のような放射ビーム源
で、十分なエネルギーの放射ビーム31を放射する。放
射ビーム31は光強度変調器32、光偏向器33、ミラ
ープリズム34を経て対物レンズ35によって微小放射
ビームスポットに収束される。光ディスク基板などの記
録担体36には放射ビーム感知層37として例えばフォ
トレジスト層を塗布する。ゲート信号発生器39は、記
録担体36を回転させるモータ38から出力される回転
位相信号に同期して、所定の周期で識別信号の長さに等
しいゲートパルスを識別信号発生器40に出力する。識
別信号発生器40は、ゲート信号発生器39からのゲー
トパルスが入力されたときに識別信号を変調器42及び
強度切替信号発生器44に出力する。発振器41は識別
信号のビットクロックに比べて十分高い周波数の搬送波
信号を変調器42に出力する。変調器42は、発振器4
1からの搬送波信号を識別信号でAM変調し、変調信号
として増幅器43に出力する。光偏向器33は、増幅器
43を介して入力された駆動信号に応じて、微小ビーム
スポットが記録担体上で半径方向の向きに変位するよ
う、放射ビーム31の角度を極めて小さい角度だけ変化
させる。
【0035】図5は、駆動信号に応じて変位した微小ビ
ームスポットの軌跡である。図のように、主情報信号領
域においてはビームスポットのディスク半径方向の変位
の振幅はWOで、識別信号領域では識別信号のバイナリ
値に応じて振幅はWHとWLをとる。ここで、変調器42
では識別信号が入力されない期間に出力される変調信号
の振幅は、主情報信号領域で変位振幅がWOになるよう
設定されている。また、各振幅値が所定の値になるよ
う、変調器42及び増幅器43において、駆動信号の振
幅及びAM変調度が設定され、併せて微小ビームスポッ
トの強度分布による誤差等が調整される。
【0036】強度切替信号発生器44は、識別信号のバ
イナリ値及び識別信号の入力の有無に応じて、3段階の
強度切り替え信号を増幅器45を介して光強度変調器3
2に出力する。光強度変調器32は、入力された強度切
り替え信号に応じて放射ビーム31の強度を切り替え
る。その切り替え方は、微小ビームスポットの半径方向
変位の速さを考慮して、前述の微小ビームスポットの変
位振幅WHのときが最も強く、WLのときが最も弱く、W
Oのときはそれらの中間値とする。これにより、感知層
37を単位時間あたりほぼ一定の強さでビーム照射でき
るので、露光状態のむらを無くすことができる。露光が
終了した後は、エッチング、転写、成形などの段階を経
てディスク基板が完成する。
【0037】光偏向器33はいわゆる音響光学式偏向器
で構成することができる。図6はかかる偏向器33とし
て使用される音響光学素子を示す。この音響光学素子
は、音響光学セル50には端子55,56に接続された
2個の電気機械式トランスデューサ51及び52を設け
る。端子55及び56に電気信号を供給すると、セル5
0の媒体内、例えばガラス内にある周波数の音響波が発
生する。これにより、媒体内でブラッグ屈折が生じるの
で、放射ビーム53は一部が副ビーム54として角度α
にて偏向される。角度αは供給される電気信号の周波数
に比例する。
【0038】以上のように本実施例の光ディスクによれ
ば、CAV制御ディスクにおいて、識別信号のバイナリ
値に応じて凹部の幅を変調することにより、凸部の幅も
変調を受けるので、凸部においても識別信号を得ること
ができる。さらに、凹部に識別信号として記録するトラ
ック番号にグレイコードを用いたことにより、凸部にお
いても正確なトラック番号を得ることが可能となる。
【0039】次に、本発明の光ディスクを用いた光ディ
スク装置の第1の実施例について図を用いて説明する。
本実施例は、光ディスク上に予め記録されている識別信
号の再生方法に特徴があるので、ここではそれに関わる
主要部のみを図示して説明することとし、その他の部分
は図11に示した従来の光ディスクと同様であるとす
る。
【0040】図7は第1の実施例の光ディスク装置の主
要部構成を表すブロック図である。同図において、21
4aと214bは光検出器の受光部、217は差動アン
プ、218はローパスフィルタ(LPF)、221は加
算アンプ、222はハイパスフィルタ(HPF)、22
3は第1の波形整形回路、224は再生信号処理回路、
233は出力端子であり、以上は図11に示した従来の
光ディスク装置の構成要素と基本的には同じものである
ので、従来例と同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0041】図11と異なる部分の構成について説明す
ると、60はLPF218の出力するトラッキング誤差
信号を、後述する第2のシステムコントローラ67から
制御信号L4を入力され、トラッキング制御回路219
へトラッキング誤差信号を出力する第1の極性反転回路
である。ここでトラッキング制御の極性は、トラッキン
グ誤差信号を差動アンプ217からそのままの極性でト
ラッキング制御回路219に入力した場合、凹部の記録
トラックにトラッキング引き込みが行われるものとす
る。61はHPF222から和信号の高周波成分を、後
述する第2のシステムコントローラ67から制御信号L
4を入力され、後述する第2の波形整形回路62に高周
波信号を出力する第2の極性反転回路である。62は第
2の極性反転回路61から高周波信号を入力され、ディ
ジタル再生信号を後述する第2のアドレス再生回路63
および第3のアドレス再生回路65に出力する第2の波
形整形回路、63は第2の波形整形回路62からディジ
タル再生信号を入力され、後述するアドレス算出回路6
6に第1のアドレスデータを出力する第2のアドレス再
生回路である。64はHPF222から和信号の高周波
成分を入力され後述する第3のアドレス再生回路65に
検出パルス信号を出力する第3の波形整形回路、65は
第2の波形整形回路62及び第3の波形整形回路64か
らディジタル再生信号を入力され、アドレス算出回路6
6に第2のアドレスデータを出力する第3のアドレス再
生回路である。66は第2のアドレス再生回路63及び
第3のアドレス再生回路65からアドレスデータを、第
2のシステムコントローラ67から制御信号L4をそれ
ぞれ入力され、第3のアドレスデータを第2のシステム
コントローラ67に出力するアドレス算出回路である。
67は第1の極性反転回路60,第2の極性反転回路6
1及びアドレス算出回路66に制御信号L4を出力し、
アドレス算出回路66から第3のアドレスデータを入力
されるとともに、図11に示した従来の光ディスク装置
における第1のシステムコントローラ232と同様の動
作を行う第2のシステムコントローラである。
【0042】以上のように構成された本実施例の光ディ
スク装置の動作を、本発明の特徴である識別信号の読み
取り動作に絞って図に従って説明する。
【0043】まず、凹部の記録トラックの識別信号を読
み取る場合は、第2のシステムコントローラ67は制御
信号L4を通じて第1の極性反転回路60及び第2の極
性反転回路61を不動作状態にする。第1の極性反転回
路60は、受光部214aと214b、差動アンプ21
7及びLPF218を通じて入力されたトラッキング誤
差信号を、そのままトラッキング制御回路219に出力
する。これにより、光ディスク上に照射されたビームス
ポットは、凹部の記録トラックをトレースする。ビーム
スポットが識別信号領域をトレースする間は、受光部2
14aと214b、加算アンプ221及びHPF222
を通じて入力された再生和信号の高周波成分を、第2の
極性反転回路61はそのまま第2の波形整形回路62に
出力する。第2の波形整形回路62は、前述した凹部の
幅WHとWLに対応した再生信号振幅(それぞれをSH
Lとする)を区別できるよう設定された基準レベルに
基づいて、入力された高周波信号を2値化してディジタ
ル再生信号として第2のアドレス再生回路63に出力す
る。第2のアドレス再生回路63は、入力されたディジ
タル再生信号からセクタマーク,同期用パターン及びア
ドレスマークを検出して、現在ビームスポットがトレー
スしている領域が識別信号領域であることを認識した
後、トラック番号及びアドレス番号を復号し、凹凸マー
クの値とともに第1のアドレスデータとしてアドレス算
出回路66へ出力する。アドレス算出回路66は、制御
信号L4の値と、第1のアドレスデータから得られる凹
凸マークの値を読み取り、両方とも凹部の記録トラック
を示していることを確認すれば、第1のアドレスデータ
をそのまま第3のアドレスデータとして第2のシステム
コントローラ67へ出力する。第2のシステムコントロ
ーラ67は入力された第3のアドレスデータをもとに、
以後の記録、再生もしくは検索等の制御を行う。アドレ
ス算出回路66は、第1のアドレスデータから得られる
凹凸マークの値が凹部の記録トラックを示していなけれ
ば、入力された第1のアドレスデータをエラーとして廃
棄し、次のアドレスデータが入力されるのを待つ。
【0044】一方、凸部の記録トラックの識別信号を読
み取る場合は、第2のシステムコントローラ67は制御
信号L4を通じて第1の極性反転回路60及び第2の極
性反転回路61を動作状態にする。第1の極性反転回路
60は、入力されたトラッキング誤差信号の極性を反転
させてトラッキング制御回路219に出力する。これに
より、光ディスク上に照射されたビームスポットは、凸
部の記録トラックをトレースする。ビームスポットが識
別信号領域をトレースする間は、第2の極性反転回路6
1は、入力された再生和信号の高周波成分の極性を反転
させて第2の波形整形回路62に出力する。第2の波形
整形回路62は、前述した基準レベルに基づいて、入力
された高周波信号を2値化してディジタル再生信号とし
て第3のアドレス再生回路65に出力する。一方、第3
の波形整形回路64は、前述した凸部の幅WOに対応し
た再生信号振幅(これをSOとする)を識別できるよう
基準レベルが設定されたウインドコンパレータであり、
入力された高周波信号の振幅がSOのときだけ検出パル
スを第3のアドレス再生回路65に出力する。すなわ
ち、シフトビットが検出されたときだけ検出パルスを出
力する。第3のアドレス再生回路65は、まず、入力さ
れたディジタル再生信号からセクタマーク,同期用パタ
ーン及びアドレスマークを検出して、現在ビームスポッ
トがトレースしている領域が識別信号領域であることを
認識する。次に、第2の波形整形回路62から入力され
たディジタル再生信号と、第3の波形整形回路64から
入力されたシフトビットの検出パルスとの時間的関係か
ら、トラック番号のグレイコード中のシフトビットの位
置を判別する。そして、シフトビットの2つのバイナリ
値に対応したグレイコードをそれぞれ復号して、小さい
方のトラック番号をセクタ番号及び凹凸マークの値とと
もに第2のアドレスデータとしてアドレス算出回路66
へ出力する。アドレス算出回路66は、制御信号L4の
値と、第2のアドレスデータから得られる凹凸マークの
値を読み取り、両方とも凸部の記録トラックを示してい
ることを確認すれば、第2のアドレスデータをそのまま
第3のアドレスデータとして第2のシステムコントロー
ラ67へ出力する。第2のシステムコントローラ67は
入力された第3のアドレスデータをもとに、以後の記
録、再生もしくは検索等の制御を行う。アドレス算出回
路66は、第2のアドレスデータから得られる凹凸マー
クの値が凸部の記録トラックを示していなければ、入力
された第1のアドレスデータをエラーとして廃棄し、次
のアドレスデータが入力されるのを待つ。
【0045】以上詳細に説明したように、本実施例の光
ディスク装置によれば、光ビームが凸部の記録トラック
中の識別信号上を走査中は、第2の極性反転回路61が
極性反転した再生信号を、第2の波形整形回路62が2
値化した結果得られたディジタル信号と、第3の波形整
形回路64が出力した、グレイコードのシフトビットの
検出パルスとから、第3のアドレス再生回路65が両隣
の凹部に記録された2つのグレイコードを計算し、これ
に基づいて正しいトラック番号を復号するので、凸部の
記録トラックにおいても正しいアドレスデータを得るこ
とができる。
【0046】図8は第2の実施例の光ディスク装置の主
要部構成を表すブロック図である。同図において、60
は第1の極性反転回路、61は第2の極性反転回路、6
2は第2の波形整形回路、63は第2のアドレス再生回
路、66はアドレス算出回路、67は第2のシステムコ
ントローラ、214aと214bは光検出器の受光部、
217は差動アンプ、218はローパスフィルタ(LP
F)、221は加算アンプ、222はハイパスフィルタ
(HPF)、223は第1の波形整形回路、224は再
生信号処理回路、233は出力端子であり、以上は図7
に示した第1の実施例の光ディスク装置の構成要素と基
本的には同じものであるので、同一符号を付して詳細な
説明は省略する。
【0047】図7と異なる部分の構成について説明する
と、70は差動アンプ217が出力する差信号が入力さ
れ、後述する第4の波形整形回路71に高周波信号を出
力するHPFである。71はHPF70から差信号の高
周波信号を入力され、後述する第4のアドレス再生回路
72に検出パルス信号を出力する第4の波形整形回路、
72は第2の波形整形回路62からディジタル再生信号
を、第4の波形整形回路71から検出パルスを入力さ
れ、アドレス算出回路66に第2のアドレスデータを出
力する第4のアドレス再生回路である。すなわち、本実
施例においては図7に示した第1の実施例における第3
の波形整形回路64及び第3のアドレス再生回路65の
代わりに第4の波形整形回路71及び第4のアドレス再
生回路72を備え、第4の波形整形回路71の入力とし
てHPF70を介して差動アンプ217の出力をとった
ことに特徴がある。
【0048】以上のように構成された本実施例の光ディ
スク装置の動作を、先に示した第1の実施例と異なる部
分の動作に絞って図に従って説明する。
【0049】本実施例では、凹部の記録トラックの識別
信号を読み取る場合については、第1の実施例の場合と
同様である。
【0050】一方、凸部の記録トラックにおいて識別信
号を読み取る場合は、差動アンプ217が出力するプッ
シュプル信号からHPF70が高周波成分を抽出し、第
4の波形整形回路71に出力する。第4の波形整形回路
71は2つの正負の基準レベルを有したコンパレータで
あり、入力されたプッシュプル信号の振幅が正の基準レ
ベルより大きくなったときには第1の検出パルスを第4
のアドレス再生回路72に出力し、プッシュプル信号の
振幅が負の基準レベルより小さくなったときは第2の検
出パルスを出力する。第4のアドレス再生回路72はこ
れらの第1及び第2の検出パルスから、第2の波形整形
回路62から入力されたディジタル信号中のグレイコー
ドのシフトビットの位置と、シフトビットのバイナリ値
を訂正する。プッシュプル信号の高周波成分からシフト
ビットの正しいバイナリ値を得ることが可能である理由
を次に説明する。
【0051】図9は、その説明のためのタイミングチャ
ートである。同図(a)では、凹部1に記録されたグレ
イコードのバイナリ値が”1010”で、凹部2のそれ
が”1110”の場合で、シフトビットは2番目のビッ
トである。このとき、ビームスポットの進行方向に向か
って左側の凹部の幅はシフトビットにおいてWLであ
り、右側のそれはWHである。ビームスポットは凸部1
の中心線上を走査するので、シフトビットにおいては相
対的に凸部がビームスポットに対して凹部1側にずれた
ことになり(同図でL1>L2)、トラッキングエラーが
生じたことと同等の状態になる。従って、プッシュプル
信号波形は図のようになり、これを第4の波形整形回路
71がコンパレートすることで、正の検出パルスを第4
のアドレス再生回路72に出力する。
【0052】一方、同図(b)では、凹部1に記録され
たグレイコードのバイナリ値が”1010”で、凹部2
のそれが”1000”の場合で、シフトビットは3番目
のビットである。このときは同図(a)の場合とは反対
に、ビームスポットの進行方向に向かって左側の凹部の
幅はシフトビットにおいてWHであり、右側のそれはWL
である。よって、シフトビットにおいては相対的に凸部
がビームスポットに対して凹部2側にずれたことにな
る。従って、プッシュプル信号波形は図のようになり、
これを第4の波形整形回路71がコンパレートすること
で、負の検出パルスを第4のアドレス再生回路72に出
力する。
【0053】以上のことから、凸部1のシフトビットに
おける凹部1側のバイナリ値が0の場合は正の検出パル
スが得られ、1の場合は負の検出パルスが得られるの
で、第4のアドレス再生回路72は検出パルスの極性を
参照することで、入力されたディジタル信号中のシフト
ビットの正しいバイナリ値を得ることができる。
【0054】以上詳細に説明したように、本実施例の光
ディスク装置によれば、光ビームが凸部の記録トラック
中の識別信号上を走査中に、HPF70を介して差動ア
ンプ217が出力したプッシュプル信号の振幅と極性か
ら、シフトビットの位置における両隣の凹部のグレイコ
ードのバイナリ値を確定できるので、凸部の記録トラッ
クにおいても正しいアドレスデータを得ることができ
る。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の光
ディスクは、ディスク上の凹部の記録トラックの幅を識
別信号に応じて変調し、かつ隣接する凹部の記録トラッ
ク同士で識別信号の先頭を一致させたので、凸部の記録
トラックにおいても識別信号を検出することができる。
【0056】さらに、凹部の記録トラックに記録する識
別信号の一部にグレイコードを用いたので、凸部の記録
トラックにおいての識別信号の読み誤りは高々1ビット
にすぎず、正しい識別信号の値を容易に推測することが
可能となる。
【0057】また、本発明の光ディスク装置は、光ビー
ムが凸部の記録トラック中の識別信号上を走査中は、光
ヘッドからの再生信号の極性を極性反転手段が反転し、
識別信号読み取り手段がこれに基づいて識別信号を復号
するので、凸部においても正しい識別信号を得ることが
できる。
【0058】さらに、再生信号の極性を極性反転手段が
反転するので、凹部の記録トラックの識別信号と同極性
になり、凹部と凸部とで同一のアルゴリズムで識別信号
の復号が可能となる。
【0059】また、光ビームが凸部の記録トラック中の
識別信号上を走査中に、トラッキング誤差検出手段が出
力するトラッキング誤差信号の振幅と極性に基づいて、
識別信号読み取り手段がグレイコードを訂正したのち、
識別信号を復号するので、凸部においても正しい識別信
号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における光ディスクの拡大平面
【図2】同実施例における光ディスクの凹部の記録トラ
ックの記録フォーマットを示す説明図
【図3】同実施例における光ディスクの凸部の記録トラ
ックにおいて識別信号が得られる理由を説明するための
説明図
【図4】同実施例における光ディスクの製造装置の主要
部分の構成を表すブロック図
【図5】同実施例における光ディスクの製造装置の、デ
ィスク製造時における微小ビームスポットの軌跡を示す
説明図
【図6】同実施例における光ディスクの製造装置に用い
る音響光学素子の構成を示す説明図
【図7】本発明の第1の実施例における光ディスク装置
の主要部構成を表すブロック図
【図8】本発明の第2の実施例における光ディスク装置
の主要部構成を表すブロック図
【図9】同第2の実施例の光ディスク装置においてシフ
トビットの正しいバイナリ値を得ることが可能である理
由を説明するためのタイミングチャート
【図10】従来の光ディスクに用いる光ディスクの構成
を説明するための拡大斜視図
【図11】従来の光ディスク装置の構成を示すブロック
【図12】従来の記録トラックの凹部と凸部の両方に信
号を記録する光ディスクの構成を説明するための拡大斜
視図
【符号の説明】
1,3 凹部 2 凸部 60 第1の極性反転回路 61 第2の極性反転回路 62 第2の波形整形回路 63 第2のアドレス再生回路 64 第3の波形整形回路 65 第3のアドレス再生回路 66 アドレス算出回路 70 HPF 71 第3の波形整形回路 72 第4のアドレス再生回路 210 半導体レーザ 214 光検出器 214a,214b 受光部 215 アクチュエータ 216 光ヘッド 217 差動アンプ 219 トラッキング制御回路 221 加算アンプ 224 再生信号処理回路 228 スピンドルモータ 229 記録信号処理回路 231 LD駆動回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−68721(JP,A) 特開 昭62−78729(JP,A) 特開 昭60−121553(JP,A) 特開 昭60−247842(JP,A) 特開 昭57−50330(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/00 - 7/007 G11B 7/24 561

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク上にスパイラルもしくは同心円
    状に形成された凹部と凸部の両方を記録トラックとし、
    ディスク上の位置情報などを含む識別信号を前記凹部の
    幅を2つの値WHとWL(ただし、WH+WL=2P、Pは
    トラックピッチに等しい)の間で変調した形態で予め記
    録し、光ビームの照射による局所的光学定数もしくは物
    理的形状の変化を利用して情報信号を記録する光ディス
    クと、 前記光ディスク上に光ビームを照射し、その反射光を受
    光して電気信号に変換して読み取り信号として出力する
    光ヘッドと、 前記読み取り信号から前記識別信号を復号する識別信号
    読み取り手段と、 前記光ヘッドが出力した読み取り信号から情報信号を復
    号する情報信号読み取り手段と、 前記光ディスクに情報信号を記録する情報信号記録手段
    と、 前記光ディスクを回転させるディスク回転手段と、 前記光ビームを前記光ディスクの凹部の記録トラックも
    しくは凸部の記録トラック上に位置させるトラッキング
    制御手段とを備え、 前記識別信号は、前記光ディスクの少なくとも一部の領
    域において、先頭の位置を隣接した前記記録トラック間
    で一致させ、かつ、前記識別信号に含まれる位置情報
    は、カウントアップ時に1つのビットだけ変化するグレ
    イコードを含み、 前記凸部のトラックにおいては前記識別信号は凸部の幅
    がWH、WL及びPの3値の間で変調され、 前記識別信号読み取り手段は、凸部の記録トラックを再
    生する場合には、前記識別信号に含まれるグレイコード
    の読み取り信号のうち、凸部の幅がPになるビットを
    出して凸部の記録トラックにおける前記識別信号を復号
    することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 識別信号読み取り手段は、凸部の幅がP
    になるビットの検出を、凹部の幅に応じて3段階に変化
    する反射光量を検知することによって行うことを特徴と
    する請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 光ディスクから反射された光ビームのデ
    ィスク半径方向における光量分布の偏りを検出し、それ
    に応じて偏り検出信号を出力する偏り検出手段を備え、 識別信号読み取り手段は、光ビームが凸部の記録トラッ
    ク中の識別信号上を走査中に、前記偏り検出信号が所定
    の正のしきい値及び所定の負のしきい値を越えたときに
    シフトビット検出信号を出力するシフトビット検出手段
    を有し、 凸部の幅がPになるビットの検出を、前記シフトビット
    検出手段によって行うことを特徴とする請求項1記載の
    光ディスク装置。
JP5088418A 1992-09-14 1993-04-15 光ディスク装置 Expired - Fee Related JP2842141B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5088418A JP2842141B2 (ja) 1993-04-15 1993-04-15 光ディスク装置
US08/120,216 US5452284A (en) 1992-09-14 1993-09-13 Optical recording/reproducing medium and apparatus using land and groove encoded information signals and identification signals including position information
DE69329765T DE69329765T2 (de) 1992-09-14 1993-09-14 Optisches Informationsaufzeichnungsmedium und optisches Informationsaufzeichnungs- und Wiedergabegerät
SG1996003782A SG45335A1 (en) 1992-09-14 1993-09-14 Optical information recording medium and optical information recording/reproducing apparatus
EP93114766A EP0588305B1 (en) 1992-09-14 1993-09-14 Optical information recording medium and optical information recording/reproducing apparatus
US08/503,846 US5616390A (en) 1992-09-14 1995-07-18 Optical recording medium permitting detection of identification signals in land areas and groove areas, optical information recording/reproducing apparatus and apparatus for producing an original disk for forming a disk substrate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5088418A JP2842141B2 (ja) 1993-04-15 1993-04-15 光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06301976A JPH06301976A (ja) 1994-10-28
JP2842141B2 true JP2842141B2 (ja) 1998-12-24

Family

ID=13942245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5088418A Expired - Fee Related JP2842141B2 (ja) 1992-09-14 1993-04-15 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2842141B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3512583B2 (ja) * 1997-01-30 2004-03-29 シャープ株式会社 光ディスク
JPH10283689A (ja) * 1997-02-07 1998-10-23 Sanyo Electric Co Ltd 情報記録再生装置
US6302192B1 (en) 1999-05-12 2001-10-16 Thermal Corp. Integrated circuit heat pipe heat spreader with through mounting holes
JPWO2002063615A1 (ja) * 2001-02-06 2004-09-09 富士通株式会社 情報記録媒体

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5750330A (en) * 1980-09-11 1982-03-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd Optical recording and reproducing device
JPS60121553A (ja) * 1983-12-06 1985-06-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光記録ディスク
JPS60247842A (ja) * 1984-05-22 1985-12-07 Victor Co Of Japan Ltd 情報記録媒体円盤
JPH0799592B2 (ja) * 1985-10-02 1995-10-25 松下電器産業株式会社 光学式情報記憶担体
JPH0268721A (ja) * 1988-09-02 1990-03-08 Sharp Corp 光メモリ素子

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06301976A (ja) 1994-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2663817B2 (ja) 光ディスク及びそれを用いた光ディスク装置
EP0588305B1 (en) Optical information recording medium and optical information recording/reproducing apparatus
EP0752701B1 (en) An optical information recording medium and an optical information recording/reproducing device
US6487147B2 (en) Optical information recording medium and an optical information recording/reproduction device
US6621772B2 (en) Record medium and reproducing apparatus of the same for detecting an offset correction
US6044051A (en) Optical information recording/reproducing device and method for recording, reproducing and erasing information on an optical information recording medium utilizing light beam radiation
US6172961B1 (en) Optical recording disk having land and groove continuously alternated in spiral tracks
KR20030005313A (ko) 기록 재생 장치
JP3707835B2 (ja) 光ディスク装置
JP2842141B2 (ja) 光ディスク装置
JP2705481B2 (ja) 光ディスクおよび光ディスク装置およびシーク方法
JPH11149644A (ja) 光ディスク、光ディスク記録装置及び方法並びに光ディスク記録再生装置及び方法
EP1772862B1 (en) Manufacturing method for optical recording medium and optical recording medium
JP3729467B2 (ja) 光情報記録媒体および光学的情報記録再生装置
US6744706B2 (en) Optical system with tracking controller
KR20020091259A (ko) 기록 재생 장치
JP2001184678A (ja) 光ディスク装置とそのフォーカス制御方法
JP3561245B2 (ja) 光ディスク、光ディスク再生装置、光ディスク再生方法、光ディスク記録装置、及び光ディスク記録方法
JP3490526B2 (ja) 光記録媒体及びその再生方法
JPH11144327A (ja) 光ディスク及びこの再生装置
JP4382781B2 (ja) 光学式記録媒体
JPH1125475A (ja) 光ディスク装置
JPH1125492A (ja) プリフォーマット装置およびプリフォーマット方法
JPH05174495A (ja) 光情報記録再生装置
JPH1064124A (ja) 光ディスクの原盤製造装置と光ディスクの原盤製造方法と光ディスクの作成装置と光ディスクの作成方法と光ディスク再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees