JP2839926B2 - トナー - Google Patents

トナー

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JP2839926B2
JP2839926B2 JP2027259A JP2725990A JP2839926B2 JP 2839926 B2 JP2839926 B2 JP 2839926B2 JP 2027259 A JP2027259 A JP 2027259A JP 2725990 A JP2725990 A JP 2725990A JP 2839926 B2 JP2839926 B2 JP 2839926B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法等において静電荷像を可視化す
るために使用されるトナーに関する。
〔従来の技術〕
電子写真法の一例においては、感光体上に、帯電、露
光により静電荷像が形成され、この静電荷像はトナーを
含む現像剤によって現像されてトナー像が形成され、次
いでこのトナー像が転写材に転写され、熱ロール定着器
により定着されて可視画像が形成される。一方、転写材
に転写されずに感光体上に残留したトナーは、感光体の
表面に圧接配置されたクリーニング部材によりクリーニ
ングされる。
しかるに、近年特に要請の強い低温定着性の向上を図
るために、トナーのバインダー樹脂として、その軟化点
の低いものを使用すると、トナーがブロッキングしやす
く、またトナーにより感光体や現像スリーブの表面がフ
ィルミングされやすく、さらにはキャリアの表面がトナ
ーにより汚染されやすく、その結果、摩擦帯電性の安定
性、現像性、クリーニング性が低下して、画質が低下す
る問題がある。
このような問題を解決するために、従来においては、
以下のトナーが提案されている。
(1) 着色粒子の表面に、当該着色粒子の軟化点より
も高い軟化点を有し、平均粒径が0.1μm以上でかつ着
色粒子の平均粒径の1/4以下である有機微粒子を埋設被
覆してなるトナー(特開昭63−131149号公報)。
(2) バインダー樹脂、着色剤およびワックスからな
る着色粒子の表面に、ガラス転移点Tgが50℃以上である
樹脂微粒子を機械的衝撃力により固着または埋設してな
るトナー(特開平1−196068号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、特開昭63−131149号公報および特開平1−19
6068号公報のトナーにおいては、樹脂微粒子の体積固有
抵抗が非常に大きくて、少なくとも1013Ω・cm以上とな
るため、現像直後にトナーあるいはキャリアに電荷が蓄
積されて現像性が低下し、その結果、ベタ画像の後端部
の濃度が先端部の濃度に比べて著しく低くなる現象(先
後端濃度ムラ)が発生し、また現像スリーブの現像ニッ
プ部を通過した部分が一周して再度現像ニップ部におい
て現像に関与する際には画像濃度が低下する現象(現像
ゴースト)が発生する問題がある。
また、樹脂微粒子の体積固有抵抗が非常に高いことか
ら、摩擦帯電による電荷が過剰になりやすく、そのため
トナー帯電量が次第に高くなって、キャリアあるいはト
ナーの流動性が低下し、現像性が悪くなるため、上記の
先後端濃度ムラおよび現像ゴーストがさらに顕著に発生
する。
本発明の目的は、低温定着性、耐ブロッキング性、耐
フィルミング性、クリーニング性および流動性のみなら
ず、先後端濃度ムラおよび現像ゴーストを伴わずに、良
好な画質を多数回にわたり安定に再現することができ、
また、摩擦帯電性の安定性が優れていて、特に低温低湿
の環境下においても画像濃度の高い画像を形成すること
ができるトナーを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明のトナーにおいて
は、少なくとも熱可塑性樹脂からなるバインダー樹脂と
着色剤とを含有してなる着色粒子と、この着色粒子の表
面上に機械的衝撃力により固着埋設された樹脂微粒子と
を有してなるトナーであって、前記バインダー樹脂は、
その軟化点が120℃以下であり、前記樹脂微粒子は、そ
の体積固有抵抗が1012Ω・cm未満であり、その軟化点が
前記バインダー樹脂の軟化点よりも高く、かつ、その平
均粒径が1μm以下である構成を採用する。
そして、樹脂微粒子の表面がイオン導電性樹脂により
処理されていることが好ましい。
〔作用〕
斯かる構成によれば、樹脂微粒子においては、その平
均粒径が1μm以下であって、その軟化点が着色粒子の
バインダー樹脂の軟化点よりも高いのみならず、特に、
その体積固有抵抗を1012Ω・cm未満に規定しているた
め、現像直後におけるキャリアへの電荷の蓄積が防止さ
れ、従って、ベタ画像の後端部の濃度が先端部の濃度と
同様となり、また現像スリーブの現像ニップ部を通過し
た部分が一周して再度現像ニップ部において現像に関与
する際に、画像濃度が低下する現象が発生しない。
また、樹脂微粒子の体積固有抵抗が低いことから、ト
ナーの摩擦帯電量が適正な範囲に安定に維持され、従っ
て、上記の優れた現像性が長期間にわたり安定に発揮さ
れる。
〔構成の具体的説明〕
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
本発明に用いる着色粒子は、少なくとも熱可塑性樹脂
からなるバインダー樹脂と着色剤とを含有してなり、当
該バインダー樹脂の軟化点Tspは、120℃以下であること
が必要である。
本発明においてバインダー樹脂の軟化点Tspとは、島
津製作所社製の高化式フローテスターを用いて、1cm3
試料を昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーに
より20Kg/cm2の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズル
を押し出すようにし、これにより当該フローテスターの
プランジャー降下量−温度曲線(軟化流動曲線)を描
き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対応す
る温度をいう。
斯かるバインダー樹脂の具体例としては、例えばスチ
レン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることが
できる。
特に、本発明においては、特開昭63−27855号公報に
記載されているような、結晶性重合体と、これと結合す
る官能基を有する非結晶性ビニル重合体とのブロック共
重合体もしくはグラフト共重合体からなるバインダー樹
脂を好ましく用いることができる。
本発明に用いる樹脂微粒子は、その体積固有抵抗が10
12Ω・cm未満であり、その軟化点Tspがバインダー樹脂
の軟化点Tspよりも高く、かつ、その平均粒径が1μm
以下のものである。
樹脂微粒子の体積固有抵抗が1012Ω・cm未満であるこ
とにより、画質の向上および摩擦帯電性の長期安定化を
図ることができ、特に、低温低湿の環境下においても良
好な画質を多数回にわたり安定に再現することができ
る。
ここで、樹脂微粒子の体積固有抵抗が過小であると、
転写性が低下するおそれがあるため、実用的には、108
Ω・cm以上で1012Ω・cm未満であることが好ましい。
本発明において樹脂微粒子の体積固有抵抗とは、樹脂
微粒子を温度30℃、相対湿度80%の環境下に12時間調湿
後、直径1cmの円筒状容器に入れて、2.475Kg/cm2で加圧
して、その厚さを約5mmとし、これを電極で挟み、直流
電圧100Vを印加した後、電流が安定したところでその値
を測定することにより求められる値をいう。
樹脂微粒子の体積固有抵抗を上記範囲にする手段とし
ては、(1)金属粉、カーボンブラック、その他の導電
性材料を樹脂マトリックス中に分散含有させる手段、
(2)樹脂微粒子の表面をイオン導電性樹脂により処理
する手段、等を挙げることができる。製造上の観点から
は、上記(2)の手段が好ましい。
ここでイオン導電性樹脂とは、ポリマーの主鎖または
側鎖にイオン導電性官能基を導入してなるものをいう。
イオン導電性官能基の具体例としては、例えばカルボキ
シル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基等の官能
基に、対イオンとして、ナトリウム、カリウム、アンモ
ニウム等の1価の陽イオンが結合されたものを挙げるこ
とができる。
イオン導電性樹脂の具体例としては、ポリアクリル
酸の塩、ポリメタクリル酸の塩、スチレン−マレイ
ン酸共重合体の塩、ポリスチレンスルホン酸系ポリマ
ー、ポリスチレン系またはポリアクリル系の第4級アン
モニウム塩、等を挙げることができる。
樹脂微粒子の表面をイオン導電性樹脂で処理する方法
としては、浸漬法等により当該樹脂微粒子を被覆する方
法を用いることができる。
樹脂微粒子の軟化点Tspは、着色粒子のバインダー樹
脂の軟化点Tspよりも高いことが必要であるが、具体的
には10℃以上高いことが好ましい。また、低温定着性の
観点から、樹脂微粒子の軟化点Tspの上限は200℃が好ま
しい。
樹脂微粒子の平均粒径は1μm以下であることが必要
であるが、特に、0.02〜0.6μmの範囲が好ましい。樹
脂微粒子の平均粒径がこの範囲にあれば、着色粒子の表
面に対する付着力が強まり、離脱が有効に防止される。
樹脂微粒子の配合量は、着色粒子の0.5〜10重量%の
範囲が好ましく、そして、樹脂微粒子による着色粒子の
表面の被覆率は、10〜90%の範囲が好ましい。
また、樹脂微粒子のガラス転移点Tgは、耐ブロッキン
グ性を高める観点から、55℃以上であることが好まし
い。ここで、樹脂微粒子のガラス転移点Tgとは、示差走
査熱量測定法(DSC)に基づいて測定される値をいい、
具体的には、セイコー電子工業社製のDSC−20を用い、
昇温速度10℃/minで測定した際に、ガラス転移温度以下
のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から
ピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点
の温度をいう。
また、トナーの摩擦帯電性の安定性を高める観点か
ら、樹脂微粒子の摩擦帯電性をコントロールすることが
好ましい。すなわち、正帯電性のトナーを得る場合に
は、鉄粉に対して負帯電性の樹脂微粒子を用い、負帯電
性のトナーを得る場合には、鉄粉に対して正帯電性の樹
脂微粒子を用いることが好ましい。
樹脂微粒子は着色粒子の表面上に機械的衝撃力により
固着埋設されることが必要である。具体的には、着色粒
子と樹脂微粒子とを混合して軽く撹拌して着色粒子の表
面上に樹脂微粒子を静電気力により付着させ、次いでこ
れを衝撃式の粉砕機等に投入して機械的な衝撃力を繰り
返して付与し、このとき発生するごく少量の摩擦熱およ
び衝撃力を利用して、着色粒子の表面に静電気力により
付着していた樹脂微粒子を固着埋設させる。
本発明において、着色粒子の表面上に樹脂微粒子が固
着埋設された状態とは、着色粒子表面から突き出してい
る樹脂微粒子部分の高さが当該樹脂微粒子の直径の10〜
90%である状態をいう。
このような状態を得るためには、着色粒子と樹脂微粒
子が共に存在する系において、着色粒子が粉砕されない
大きさの衝撃力、例えば粉砕時に通常必要とされる力の
1/5〜1/10の大きさの衝撃力を作用させればよい。
なお、固着埋設された状態であるか否かは、透過型電
子顕微鏡または走査型電子顕微鏡で着色粒子の表面を観
察することにより確認することができる。
バインダー樹脂と共に着色粒子を構成する着色剤とし
ては、例えばカーボンブラック、クロムイエロー、デュ
ポンオイルレッド、キノリンイエロー、フタロシアニン
ブルー、マラカイトグリーンオクサレート等を用いるこ
とができる。
着色粒子には必要に応じて内部添加剤が添加されてい
てもよい。この内部添加剤としては、荷電制御剤、ワッ
クス等がある。
荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、含金
属アゾ染料、金属錯体等を用いることができる。
ワックスは、トナーの溶融時の粘弾性を一層好適なも
のとするため、あるいは定着性をさらに向上させるため
に有効である。ワックスの具体例としては、例えば固型
のパラフィン、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等
の低分子量ポリオレフィン、脂肪酸エステル、高級アル
コール、アミド系ワックス等を挙げることができる。
また、着色粒子には必要に応じて外部添加剤が添加さ
れていてもよい。斯かる外部添加剤としては、無機微粒
子、滑剤等がある。
無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化
チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チ
タン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜
鉛、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウ
ム、炭化珪素、窒化珪素等の微粒子を用いることができ
る。これらの中でシリカ微粒子が好ましい。また、正帯
電性のトナーを得るためには、特にアミン変性シリコン
化合物で表面処理されたシリカ微粒子が好ましい。この
無機微粒子の配合量は着色粒子の例えば0.01〜5重量%
の範囲であり、特に0.05〜2重量%が好ましい。
滑剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン
酸、硬化ヒマシ油等を用いることができる。滑剤の配合
量は、着色粒子の例えば0.01〜2重量%の範囲である。
本発明に係るトナーの好適な製造方法の一例を挙げる
と、バインダー樹脂と必要に応じて用いられる内部添加
剤とを、エクストルーダー等により混合し、溶融混練
し、冷却後粉砕し、分級して所定の平均粒径の着色粒子
を得る。次いで、この着色粒子と、樹脂微粒子とを、例
えばV型混合機等により撹拌混合し、これにより着色粒
子の表面に樹脂微粒子を静電気力により付着させ、さら
にこれを衝撃式微粉砕機等に投入して機械的衝撃力を繰
り返して付与して、着色粒子の表面上に樹脂微粒子を固
着埋設させる。そして、必要に応じて用いられる外部添
加剤を添加混合する。なお、外部添加剤は、樹脂微粒子
と同時に添加混合してもよい。
本発明のトナーは、キャリアと混合して二成分系現像
剤として用いてもよいし、キャリアと混合せずに磁性ト
ナーもしくは非磁性トナーのみからなる一成分系現像剤
として用いてもよい。
二成分系現像剤を構成するキャリアとしては、従来公
知のものを用いることができる。特に、正帯電性のトナ
ーと組合せる場合には、例えば鉄、ニッケル、コバルト
等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライ
ト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物の粒子の表面
を、フッ化ビニリデン−4フッ化エチレン共重合体、テ
トラフルオロエチレン、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タクリレート、ペンタフルオロ−n−プロピルメタクリ
レート等のフッ素樹脂あるいはシリコーン樹脂により被
覆したものが好ましい。
キャリアの平均粒径は例えば20〜200μmの範囲であ
り、特に30〜150μmが好ましい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本
発明の実施の態様はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下において「部」は「重量部」を表
す。
<着色粒子の製造> (1) 着色粒子A(本発明用) バインダー樹脂(スチレン/n−ブチルアクリレート共
重合体,Tsp:115℃) ……100部 カーボンブラック(モーガルL,キャボット社製) ……10部 パラフィンワックス(サゾールワックスH1,サゾール
マーケッティング社製) ……3部 アルキレンビス脂肪酸アミド(ヘキストワックスC,ヘ
キスト社製) ……3部 以上の材料を混合し、加熱ロールにより溶融混練し、
冷却後、粉砕し、風力分級機により分級して、平均粒径
11μmの着色粒子Aを得た。
(2) 着色粒子B(本発明用) 着色粒子Aの製造において、バインダー樹脂を、スチ
レン/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/
アクリル酸重合体と、ポリヘキサメチレンセバケートと
のグラフト共重合体(Tsp:110℃)に変更したほかは同
様にして着色粒子Bを得た。
(3) 着色粒子C(本発明用) バインダー樹脂(スチレン/n−ブチルアクリレート/
メチルメタクリレート/アクリル酸重合体と、ポリヘキ
サメチレンセバケートとのグラフト共重合体,Tsp:110
℃) ……60部 マグネタイト(BL−100,チタン工業社製) ……35部 ワックス(低分子量ポリプロピレン,ビスコール660
P,三洋化成工業社製) ……3部 荷電制御剤(ボントロンE−82,オリエント化学社
製) ……2部 以上の材料を混合し、加熱ロールにより溶融混練し、
冷却後、粉砕し、風力分級機により分級して、平均粒径
11μmの着色粒子Cを得た。
(4) 着色粒子a(比較用) 着色粒子Aの製造において、バインダー樹脂を、スチ
レン/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共
重合体(Tsp:135℃)に変更したほかは同様にして比較
用の着色粒子aを得た。
<樹脂微粒子の製造> (1) 樹脂微粒子A(本発明用) 過硫酸カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムを開始剤と
して、ポリビニルアルコールを分散安定剤として用い、
スチレン75部と、メチルメタクリレート5部と、n−ブ
チルアクリレート20部とを重合させて平均粒径が0.4μ
mの樹脂微粒子(a)を得た。
この樹脂微粒子(a)の表面を、スチレン系のイオン
導電性樹脂(ゴーセファイマーA−460,日本合成化学工
業社製)により処理して、体積固有抵抗が7×1010Ω・
cm、Tgが68℃、Tspが140℃の樹脂微粒子Aを得た。
(2) 樹脂微粒子B(本発明用) 樹脂微粒子Aの製造において、樹脂微粒子(a)と同
様にして平均粒径が0.2μmの樹脂微粒子(b)を得
た。
この樹脂微粒子(b)の表面を、樹脂微粒子Aと同様
に処理して、体積固有抵抗値が9×1011Ω・cm、Tgが65
℃、Tspが135℃の樹脂微粒子Bを得た。
(3) 樹脂微粒子C(本発明用) 過硫酸カリウムを開始剤として、ドデシルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウムを界面活性剤として用い、メチル
メタクリレート40部と、n−ブチルアクリレート20部
と、スチレン40部とを乳化重合させて平均粒径が0.07μ
mの樹脂微粒子(c)を得た。
この樹脂微粒子(c)の表面を、樹脂微粒子Aと同様
にして処理して、体積固有抵抗値が2×108Ω・cm、Tg
が62℃、Tspが145℃の樹脂微粒子Cを得た。
(4) 樹脂微粒子a(比較用) 樹脂微粒子Aの製造において、イオン導電性樹脂によ
る処理を行わずに、樹脂微粒子(a)と同様にして、平
均粒径が0.4μmで、体積固有抵抗値が2×1012Ω・c
m、Tgが65℃、Tspが139℃の比較用の樹脂微粒子aを得
た。
<実施例1> 着色粒子A ……95部 樹脂微粒子A ……5部 以上の材料をV型混合機により十分に撹拌混合して、
着色粒子Aの表面に静電気力により樹脂微粒子Aを付着
させた。
次いで、これらを衝撃式の粉砕機「奈良ハイブリダイ
ゼーションシステムNHS−1」(奈良機械製作所製)に
移し、衝撃羽根の回転数を6000rpmとして5分間にわた
り機械的衝撃力を繰り返して付与し、もって着色粒子A
の表面上に樹脂微粒子Aを固着埋設させて、複合粒子A
を製造した。
この複合粒子Aの表面を電子顕微鏡により観察したと
ころ、着色粒子Aの表面に静電気力により付着していた
樹脂微粒子Aが、強固に固着埋設された状態になってい
ることが認められた。
そして、着色粒子Aの100部に対して、表面がポリシ
ロキサンアンモニウム塩で処理されたシリカ微粒子を0.
8部、ステアリン酸亜鉛を0.1部となる割合で、前記複合
粒子Aに添加し、これらをV型混合機により混合して、
トナー1を得た。
<実施例2> 着色粒子B ……97部 樹脂微粒子A ……3部 以上の材料をV型混合機により十分に撹拌混合して、
着色粒子Bの表面に静電気力により樹脂微粒子Aを付着
させた。
次いで、実施例1と同様にして、着色粒子Bの表面上
に樹脂微粒子Aを固着埋設させて、複合粒子Bを製造し
た。
この複合粒子Bの表面を実施例1と同様にして観察し
たところ、着色粒子Bの表面上に樹脂微粒子Aが強固に
固着埋設されていることが確認できた。
そして、実施例1と同様にしてシリカ微粒子とステア
リン酸亜鉛を添加混合して、トナー2を得た。
<実施例3> 実施例2において、樹脂微粒子Aを樹脂微粒子Bに変
更したほかは同様にして、複合粒子Cを製造した。
複合粒子Cの表面を実施例1と同様にして観察したと
ころ、着色粒子Bの表面上に樹脂微粒子Bが強固に固着
埋設されていることが確認できた。
そして、実施例1と同様にしてシリカ微粒子とステア
リン酸亜鉛を添加混合して、トナー3を得た。
<実施例4> 実施例2において、樹脂微粒子Aを樹脂微粒子Cに変
更したほかは同様にして、複合粒子Dを製造した。
この複合粒子Dの表面を実施例1と同様にして観察し
たところ、着色粒子Bの表面上に樹脂微粒子Cが強固に
固着埋設されていることが確認できた。
そして、実施例1と同様にしてシリカ微粒子とステア
リン酸亜鉛を添加混合して、トナー4を得た。
<実施例5> 実施例2において、着色粒子Bを着色粒子Cに変更し
たほかは同様にして、複合粒子Eを製造した。
この複合粒子Eの表面を実施例1と同様にして観察し
たところ、着色粒子Cの表面上に樹脂微粒子Aが強固に
固着埋設されていることが確認できた。
そして、着色粒子Cの100部に対して、日本アエロジ
ル社製のシリカ微粒子アエロジルR−812を0.6部となる
割合で、前記複合粒子Eに添加し、これらをV型混合機
により混合して、トナー5を得た。
<比較例1> 実施例2において、樹脂微粒子Aを樹脂微粒子aに変
更したほかは同様にして比較用のトナーaを得た。
<比較例2> 実施例5において、樹脂微粒子Aを樹脂微粒子aに変
更したほかは同様にして比較用のトナーbを得た。
<比較例3> 実施例1において、着色粒子Aを着色粒子aに変更し
たほかは同様にして比較用のトナーcを得た。
<現像剤の調製> (1) 二成分系現像剤 上記のトナー1〜4、a、cのそれぞれと、銅−亜鉛
系フェライトよりなる磁性体粒子(日本鉄粉工業社製)
に2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートを被覆し
た平均粒径80μmのキャリアとを混合して、トナー濃度
が6重量%の各2成分系現像剤を調製した。
(2) 一成分系現像剤 上記のトナー5、bのみにより各一成分系現像剤を構
成した。
<実写テスト> (1) トナー1〜4、a、cを用いた二成分系現像剤
については、コニカ(株)製の電子写真複写機U−Bix
1550MRを用いて、定着熱ロールの設定温度を140℃に設
定し、温度33℃、相対湿度80%の高温高湿環境下と、温
度10℃、相対湿度20%の低温低湿環境下のそれぞれにお
いて、最高10万回にわたりコピー画像を形成する実写テ
ストを行い、得られたベタ画像の先端部と後端部の画像
濃度の差を評価した。また、画質についても評価した。
なお、画像濃度は、コニカ(株)製のサクラデンシト
メータを用いて反射濃度を測定した。
(2) トナー5、bを用いた一成分系現像剤について
は、キャノン(株)製の電子写真複写機NP−7750を用い
て、定着熱ロールの設定温度を150℃に設定したほか
は、上記(1)と同様にして実写テストを行い、評価し
た。
結果を後記第1表および第2表に示す。
以上の実写テストにおいて、実施例のトナー1〜5を
用いた現像剤によれば、高温高湿環境下および低温低湿
環境下のいずれの場合にも、ベタ画像の後端部と先端部
の濃度差が小さくて先後端濃度ムラが発生せず、また現
像ゴーストもほとんど認められなかった。さらに、10万
回にわたる実写テストの間、クリーニング不良や画像流
れ、カブリのない良好な画質が安定に維持された。また
現像部やクリーニング部でのトナーのブロッキングも生
ぜず、定着性も良好であった。さらに感光体あるいは現
像スリーブへのトナーのフィルミングも全く認められな
かった。
これに対して、比較例のトナーaおよびbを用いた現
像剤では、10万回コピー後のベタ画像の後端部と先端部
の濃度差が大きくて先後端濃度ムラが発生し、また現像
ゴーストが顕著に発生した。さらに、低温低湿環境下に
おいては、画像濃度が低く良好な画質を得ることができ
なかった。
比較例のトナーcを用いた現像剤では、初期から定着
性が悪く、定着プロセス経由した後の転写紙からトナー
が容易に剥離した。また、アンダーオフセットが顕著に
発生した。
〔発明の効果〕
請求項1の発明によれば、樹脂微粒子においては、そ
の平均粒径が1μm以下であって、その軟化点が着色粒
子のバインダー樹脂の軟化点よりも高いのみならず、特
に、その体積固有抵抗が1012Ω・cm未満であるため、現
像直後におけるキャリアへの電荷の蓄積が防止され、従
って、ベタ画像の後端部の濃度が先端部の濃度と同様と
なって先後端濃度ムラが発生せず、また現像スリーブの
現像ニップ部を通過した部分が一周して再度現像ニップ
部において現像に関与する際に、画像濃度が低下する現
像ゴーストが発生しない。
請求項2の発明によれば、簡単な製造手段により樹脂
微粒子の体積固有抵抗を1012Ω・cm未満に規定すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 達也 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−257857(JP,A) 特開 平1−185649(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 G03G 9/087

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも熱可塑性樹脂からなるバインダ
    ー樹脂と着色剤とを含有してなる着色粒子と、 この着色粒子の表面上に機械的衝撃力により固着埋設さ
    れた樹脂微粒子とを有してなるトナーであって、 前記バインダー樹脂は、その軟化点が120℃以下であ
    り、 前記樹脂微粒子は、その体積固有抵抗が1012Ω・cm未満
    であり、その軟化点が前記バインダー樹脂の軟化点より
    も高く、かつ、その平均粒径が1μm以下であることを
    特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】樹脂微粒子の表面がイオン導電性樹脂によ
    り処理されていることを特徴とする請求項1に記載のト
    ナー。
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