JP2838738B2 - 電子サイクロトロン共振イオン源 - Google Patents

電子サイクロトロン共振イオン源

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JP2838738B2
JP2838738B2 JP3290358A JP29035891A JP2838738B2 JP 2838738 B2 JP2838738 B2 JP 2838738B2 JP 3290358 A JP3290358 A JP 3290358A JP 29035891 A JP29035891 A JP 29035891A JP 2838738 B2 JP2838738 B2 JP 2838738B2
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electron cyclotron
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子加速器などに用い
られるイオン源に関するもので、特に、試料ガスを電子
サイクロトロン共振により電離させてイオンビームを得
るようにした電子サイクロトロン共振イオン源に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】重い粒子を加速するためには、その粒子
の多価イオンを得ることが求められる。そのように中性
粒子からその粒子の多価イオンを生成することのできる
イオン源としては、例えば特開昭62−229641号公報に示
されているような電子サイクロトロン共振イオン源が知
られている。電子サイクロトロン共振イオン源は、電子
を含む試料ガスを高真空に保たれたチャンバ内に閉じ込
めておき、電子サイクロトロン共振により電子を高速に
加速して、その高速電子を試料ガスの粒子に衝突させる
ことによってその粒子を電離させるようにしたもので、
高速電子が試料ガスの粒子を構成する中性原子のまわり
の電子を複数個跳ね飛ばすことによって、多価のイオン
が形成される。したがって、試料ガスが確実に閉じ込め
られるようにして、高速電子が粒子に衝突する機会を多
くすれば、多価イオンが高い効率で生成されるようにな
る。
【0003】ところで、そのような電子サイクロトロン
共振を起こさせるためには、試料ガスが閉じ込められる
チャンバ内にマイクロ波が導入されるとともに、そのチ
ャンバ内に磁場が形成されるようにする必要がある。そ
のようにチャンバ内にマイクロ波が導入可能とされるた
めには、そのチャンバの少なくとも一部がマイクロ波に
対して透明とされていなければならない。また、そのチ
ャンバ内には試料ガスが導入されるようにする必要もあ
る。更に、生成されたイオンがそのチャンバ内から引き
出されるようにもされていなければならない。しかも、
加速された高速電子がチャンバの壁に衝突するとその電
子が減速を受けるので、その高速電子がチャンバの壁に
衝突することはないようにされる必要がある。そこで、
そのような電子サイクロトロン共振イオン源において
は、一般に、そのチャンバとしては両端が開いた円筒状
のものが用いられ、試料ガスはプラズマ状として閉じ込
められるようにされている。その場合、そのプラズマの
閉じ込めには磁場が用いられる。その磁場には、電子サ
イクロトロン共振を起こさせるための磁場が利用され
る。
【0004】そのような磁場が形成されるようにするた
めに、電子サイクロトロン共振イオン源には、円筒状プ
ラズマチャンバの径方向の磁場を形成する複数組の永久
磁石と、軸線方向の磁場を形成する一対のソレノイドコ
イルとが設けられる。その永久磁石はプラズマチャンバ
の外周に配置される。また、ソレノイドコイルは、外周
及び内外両側面が鉄ヨークによって取り囲まれるように
して保持され、プラズマチャンバの軸線方向に対して永
久磁石の両側に配置される。
【0005】このような電子サイクロトロン共振イオン
源において、従来は、上記公報にも示されているよう
に、一対のソレノイドコイルを保持する鉄ヨークは全体
が一体のものとされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電子サイクロトロン共振イオン源における一対のソレノ
イドコイルは、プラズマを閉じ込めるためのミラー磁場
を形成するものである。そして、そのミラー磁場のミラ
ー比はプラズマの閉じ込め、ひいては多価イオンの生成
効率に大きな影響を与える。また、プラズマチャンバ内
で生成されたイオンを引き出すときの引出しの容易さに
も影響を及ぼす。したがって、そのミラー比は可変とす
ることが望まれる。しかしながら、従来のように鉄ヨー
ク全体を一体としたものでは、その鉄ヨークに保持され
る一対のソレノイドコイルはプラズマチャンバに対して
一定の位置で固定されることになる。そのために、その
ソレノイドコイルによって形成されるミラー磁場のミラ
ー比はほぼ一定となり、そのミラー比を大幅に変えると
いうことはできない。
【0007】また、鉄ヨークにはソレノイドコイルを装
着しなければならないので、その装着が容易になされる
ようにするために、そのソレノイドコイル収容部の両側
壁はプラズマチャンバの軸線に対してほぼ垂直とされ
る。しかも、各ソレノイドコイルの内側面を保持する鉄
ヨークの内側壁の端部は、永久磁石に隣接する関係から
その永久磁石より外周側に位置するようにされるので、
その内側壁の端部と外側壁の端部との間の距離が大きく
なる。そのために、従来のものでは、一対のソレノイド
コイルによって鉄ヨークの外部に形成される磁力線は、
主としてその鉄ヨークの各ソレノイド収容部の外側壁の
端部間を結ぶものとなり、プラズマチャンバの端部付近
の磁場を高めるということができない。そして、そのよ
うにプラズマチャンバの端部付近の磁場が高められない
ので、プラズマの閉じ込めが不十分となり、多価イオン
の生成効率を向上させることができない。
【0008】更に、プラズマチャンバの一方の端部に
は、そのチャンバ内で生成されたイオンを引き出すため
の引出し電極が設けられるが、従来のものでは、その引
出し電極位置とプラズマチャンバ内のプラズマ閉じ込め
領域との位置関係も一定となる。そのために、生成され
たイオンを効率よく引き出すことができず、イオン電流
の大きい多価イオンのイオンビームを得るということが
できない。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、ミラー比の最適化を図る
とともに、プラズマの閉じ込めを良好に行うことがで
き、かつ、大電流の多価イオンを得ることのできる電子
サイクロトロン共振イオン源を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、一対のソレノイドコイルを保持する鉄
ヨークを、各ソレノイドコイルを保持する部分ごとに個
々に分離独立したものとするとともに、プラズマチャン
バの軸線方向両側に、その軸線方向に延び、各鉄ヨーク
の外側壁の端部に磁気的に接続される鉄ヨーク延長部材
を設けるようにしている。
【0011】
【作用】このように鉄ヨークを分離することにより、各
鉄ヨークはプラズマチャンバの軸線方向に独立して移動
可能となる。したがって、その鉄ヨークに保持される一
対のソレノイドコイルの位置を調整することが可能とな
り、そのソレノイドコイルによって形成される磁場のミ
ラー比が可変となる。また、上述のような鉄ヨーク延長
部材を設けることにより、各鉄ヨークの外側壁の端部か
ら出る磁力線はその鉄ヨーク延長部材を通ることにな
る。そして、その鉄ヨーク延長部材の先端は、鉄ヨーク
の内側壁の端部に近い位置にある。したがって、その間
に強い磁場が形成される。その結果、プラズマチャンバ
の端部付近の磁場が高められ、プラズマの閉じ込めが良
好になされるようになる。更に、引出し電極近傍の磁場
が高められることにより、プラズマチャンバ内で生成さ
れたイオンが効率よく引き出されるようになり、大電流
の多価イオンを得ることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図中、図1は本発明による電子サイクロトロン共振
イオン源の一実施例を示す縦断面図である。この図から
明らかなように、電子サイクロトロン共振イオン源1
は、その中央部にプラズマチャンバ2を備えている。そ
のプラズマチャンバ2は両端が開いた円筒状のもので、
前掲の特開昭62−229641号公報に示されているような二
重管により、図で右側の開口端部からその内部に試料ガ
スとマイクロ波とが導入されるようになっている。
【0013】プラズマチャンバ2の外周には6極永久磁
石3が設けられている。この永久磁石3は、特開昭60-9
1600号公報に示されているように、6個の棒磁石を放射
状に配置し、更にそれをチャンバ2の軸線方向に複数組
並べたもので、それによってチャンバ2内に径方向の磁
場が形成されるようになっている。また、その永久磁石
3の両側には、一対のソレノイドコイル4,5が配置さ
れている。それらのソレノイドコイル4,5は、その内
外両側面及び外周面を取り囲む鉄ヨーク6,7によって
それぞれ保持されている。そして、その鉄ヨーク6,7
の間は完全に切り離されている。
【0014】各鉄ヨーク6,7の外側壁6a,7a及び
内側壁6b,7bの端面は、いずれもプラズマチャンバ
2の軸線に平行とされている。そして、その外側壁6
a,7aの端面は、ソレノイドコイル4,5の内周面と
ほぼ同径位置となるようにされている。また、その外側
壁6a,7aの端部は内側、すなわちプラズマチャンバ
2の中央部側に向かってわずかに延出するようにされ、
その端面の面積が大きくなるようにされている。一方、
内側壁6b,7bはプラズマチャンバ2の軸線に垂直と
され、その端面は、永久磁石3の外周面よりも外周側に
位置するようにされている。こうして、鉄ヨーク6,7
はソレノイドコイル4,5をそれぞれ個々に保持するも
のとされ、プラズマチャンバ2の軸線方向に独立して移
動可能とされている。
【0015】プラズマチャンバ2の両端面には、それぞ
れOリング8,9を介して絶縁碍子10,11が気密に
取り付けられている。また、その絶縁碍子10,11の
外端面には、それぞれOリング12,13を介して鉄ヨ
ーク延長部材14,15が気密に取り付けられている。
それら鉄ヨーク延長部材14,15は鉄ヨーク6,7と
同様の強磁性材料からなるもので、チャンバ2の入口
側、すなわち図で右側の鉄ヨーク延長部材14は、プラ
ズマチャンバ2の軸線方向に延びる円筒状のものとされ
ている。また、チャンバ2の出口側、すなわち図で左側
の鉄ヨーク延長部材15は、プラズマチャンバ2の軸線
方向に延び、外側に向かって拡開する円錐筒状のものと
されている。こうして、図で右側の鉄ヨーク延長部材1
4から左側の鉄ヨーク延長部材15に至るまでの内側
に、ソレノイドコイル4,5側から気密に遮蔽された空
間が形成され、その空間を真空吸引することによってプ
ラズマチャンバ2内が真空状態に保たれるようになって
いる。
【0016】鉄ヨーク延長部材14,15には、プラズ
マチャンバ2の軸線に平行な円筒状の外周面が形成され
ている。そして、その外周面が鉄ヨーク6,7の外側壁
6a,7aの端面に接するようにされ、それによって、
その間が磁気的に接続されるようになっている。
【0017】チャンバ2の出口側の鉄ヨーク延長部材1
5には、その先端に引出し電極のカソード16が取り付
けられている。そのカソード16はプラズマチャンバ2
の中心軸線側に向かって突出するようにされている。一
方、プラズマチャンバ2の出口側の端部にはアノード1
7が取り付けられている。そして、これらアノード17
とカソード16との間に10〜20kV程度の高電圧が印
加され、それによって、プラズマチャンバ2内で生成さ
れたイオンが出口側へと引き出されるようになってい
る。また、このイオン源1の出口部には、図示されてい
ないが、このようにして引き出されたイオンの発散を防
止してイオンビームとするイオン集束装置が設けられて
いる。
【0018】次に、このように構成された電子サイクロ
トロン共振イオン源1の作用について説明する。プラズ
マチャンバ2の入口側の鉄ヨーク延長部材14には、試
料ガス及びマイクロ波を導入するための二重管が気密に
接続される。そこで、その二重管を利用してプラズマチ
ャンバ2内を真空吸引し、そのチャンバ2内を10-7To
rr程度の高真空に保つ。そして、そのチャンバ2内に試
料ガス及びマイクロ波を導入する。すると、試料ガスは
マイクロ波によって励起されてプラズマ状となる。
【0019】このとき、プラズマチャンバ2内には永久
磁石3によって径方向の磁場が形成されている。また、
ソレノイドコイル4,5に通電することによって、各鉄
ヨーク6,7を通りその端部から出る磁力線が形成され
る。そして、各鉄ヨーク6,7の外側壁6a,7aの端
部からそれに磁気的に接続されている鉄ヨーク延長部材
14,15内を通り、その延長部材14,15間を結ぶ
磁力線20が形成される。すなわち、プラズマチャンバ
2内に軸線方向の磁場が形成される。こうして、プラズ
マチャンバ2内に、永久磁石3による径方向の磁場とソ
レノイドコイル4,5による軸線方向の磁場とを重畳し
た合成磁場が形成される。そして、その合成磁場によっ
て、チャンバ2内のプラズマがほぼ軸線方向に向かうも
のを除いて閉じ込められる。
【0020】一方、プラズマチャンバ2内の試料ガスに
は、そのチャンバ2内に導入されるマイクロ波の周波数
とそのチャンバ2内に形成される磁場の強さとを所定の
条件に合致させることによって、電子サイクロトロン共
振が起こされる。したがって、その共振によってプラズ
マ内の電子が加速され、高速電子となる。そして、その
高速電子が試料ガスの粒子に衝突することによって、そ
の粒子のまわりの電子が跳ね飛ばされる。こうして、試
料ガスの粒子が電離される。その場合、試料ガスはプラ
ズマ状として閉じ込められているので、一つの粒子に多
数の高速電子が衝突する。その結果、一つの粒子から複
数個の電子が跳ね飛ばされ、その粒子が多価イオンとな
る。
【0021】このようにして、プラズマチャンバ2内に
おいて多価イオンが生成される。そして、そのイオンは
引出し電極のカソード16によってチャンバ2の出口側
に引き寄せられ、軸線方向のイオン流としてチャンバ2
から引き出される。引き出されたイオンは、イオン集束
装置によってその発散が抑えられるので、イオンビーム
となる。こうして、この電子サイクロトロン共振イオン
源1により、多価イオンのイオンビームが形成される。
【0022】ところで、このイオン源1においては、鉄
ヨーク6,7の外側壁6a,7aの端部に鉄ヨーク延長
部材14,15が接続され、その外側壁6a,7aの端
部を内側に向かって延出させたのと同様とされている。
したがって、ソレノイドコイル4,5によって形成され
る磁力線はその延長部材14,15から出ることにな
る。そして、その延長部材14,15と鉄ヨーク6,7
の内側壁6b,7bの端部との間の距離は小さくなって
いる。その結果、それらの間にも磁力線21,22が形
成されることになる。こうして、プラズマチャンバ2の
端部近傍には、一対の鉄ヨーク延長部材14,15間を
結ぶ磁力線20、及び延長部材14,15と鉄ヨーク
6,7の内側壁6b,7bの端部との間を結ぶ磁力線2
1,22が形成される。したがって、その部分の磁束密
度が高くなり、磁場が強められる。その結果、ミラー磁
場における極大磁束密度が高められ、プラズマの閉じ込
めが良好となる。また、引出し電極であるカソード16
付近の磁場が高められることにより、プラズマの閉じ込
め領域をその引出し電極位置に近付けることが可能とな
るので、プラズマチャンバ2内で生成されたイオンの引
出しが効率よく行われるようになり、大電流のイオンビ
ームを得ることが可能となる。
【0023】更に、このイオン源1においては、各ソレ
ノイドコイル4,5を保持する鉄ヨーク6,7が互いに
独立したものとされるので、その鉄ヨーク6,7を軸線
方向に移動させることによって、ソレノイドコイル4,
5間の間隔を変えることができる。そして、一定位置に
あるソレノイドコイル4,5によって形成される磁場の
磁束密度が図2に実線で示されているようなものである
とき、ソレノイドコイル4,5間の間隔を小さくする
と、その磁束密度は図2に一点鎖線で示されているよう
に変化し、ソレノイドコイル4,5間の中央部における
磁束密度の極小値が高くなる。また、ソレノイドコイル
4,5間の間隔を大きくすると、図2に破線で示されて
いるように、その間の磁束密度の極小値が低くなる。一
方、その磁束密度の極大値はほとんど変化しない。そし
て、ソレノイドコイル4,5によって形成されるミラー
磁場のミラー比は、それら磁束密度の極大値と極小値と
の比によって決定される。したがって、ソレノイドコイ
ル4,5間の間隔を調整することによってミラー比を変
えることができ、その最適化を図ることが可能となる。
また、引出し電極位置と電子サイクロトロン共振領域と
の位置関係も最適化することができる。その結果、この
イオン源1により、大電流の多価イオンを効率よく得る
ことが可能となる。
【0024】なお、上記実施例においては、各鉄ヨーク
6,7の外側壁6a,7aの端部を内側に延出させてそ
の端面の面積を大きくすることにより、それらの鉄ヨー
ク6,7を軸線方向に移動させたときにも鉄ヨーク延長
部材14,15との接触面積が十分に確保されるように
しているが、ミラー比の調整のために移動される鉄ヨー
ク6,7の移動量は比較的小さいので、そのような延出
部は必ずしも必要ではない。そのような延出部をなくす
と、ソレノイドコイル4,5の装着がより容易となる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、一対のソレノイドコイルを保持する鉄ヨーク
を、各ソレノイドコイルごとにそれぞれ独立したものと
するようにしているので、各ソレノイドコイル間の間隔
を調整することが可能となり、それらのソレノイドコイ
ルによって形成されるミラー磁場のミラー比を変えるこ
とができる。また、プラズマチャンバの両側に、その軸
線方向に延び、各鉄ヨークの外側壁の端部に磁気的に接
続される鉄ヨーク延長部材を設けるようにしているの
で、プラズマチャンバの端部における磁場を高めること
ができる。したがって、プラズマの閉じ込めが良好に行
われるとともに、生成されたイオンが効率よく引き出さ
れるようにすることが可能となり、大電流の多価イオン
を得ることのできる電子サイクロトロン共振イオン源と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子サイクロトロン共振イオン源
の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】そのイオン源において一対のソレノイドコイル
間の間隔を変えたときの磁束密度の変化を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 電子サイクロトロン共振イオン源 2 プラズマチャンバ 3 永久磁石 4,5 ソレノイドコイル 6,7 鉄ヨーク 6a,7a 外側壁 6b,7b 内側壁 10,11 絶縁碍子 14,15 鉄ヨーク延長部材 16 カソード(引出し電極)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08 H05H 1/46 H05H 1/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料ガス及びマイクロ波が導入される円
    筒状のプラズマチャンバと、 そのプラズマチャンバの外周に設けられ、そのプラズマ
    チャンバ内に径方向の磁場を形成する永久磁石と、 前記プラズマチャンバの軸線方向に対して前記永久磁石
    の両側に設けられ、外周及び内外両側面を取り囲む鉄ヨ
    ークによって保持されて、前記プラズマチャンバ内に軸
    線方向の磁場を形成する一対のソレノイドコイルと、 前記プラズマチャンバの一方の開口部に設けられ、その
    プラズマチャンバ内で生成されたイオンを引き出す引出
    し電極と、を備えた電子サイクロトロン共振イオン源に
    おいて;前記鉄ヨークが、前記一対のソレノイドを個々
    に保持する互いに分離独立したものとされており、 前記プラズマチャンバの軸線方向両側に、その軸線方向
    に延び、前記各鉄ヨークの外側壁の端部に磁気的に接続
    される鉄ヨーク延長部材が設けられていることを特徴と
    する、 電子サイクロトロン共振イオン源。
  2. 【請求項2】 前記鉄ヨーク延長部材が、前記プラズマ
    チャンバに絶縁碍子を介して気密に固着されており、 その鉄ヨーク延長部材の先端に前記引出し電極が取り付
    けられていることを特徴とする、 請求項1記載の電子サイクロトロン共振イオン源。
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SG106057A1 (en) * 2000-08-07 2004-09-30 Axcelis Tech Inc Magnet for generating a magnetic field in an ion source

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