JP2836613B2 - 半導体不揮発性記憶素子、半導体不揮発性記憶回路及びその動作方法 - Google Patents
半導体不揮発性記憶素子、半導体不揮発性記憶回路及びその動作方法Info
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Description
素子、半導体不揮発性記憶回路及びその動作方法に係
り、特に低消費電力、高集積化が可能な半導体不揮発性
記憶素子、半導体不揮発性記憶回路及びその動作方法に
関する。
してMNOS記憶素子がある。このMNOS記憶素子
は、MOSトランジスタの酸化膜層とゲート電極の間に
シリコン窒化膜を設けて、シリコン窒化膜に存在する捕
獲中心を記憶媒体とした不揮発性記憶素子である。上記
のシリコン窒化膜層には電子の捕獲中心が多数存在す
る。酸化膜層の膜厚を100Å以下にしておくと、酸化
膜を通してのファウラー・ノウトハイム・トンネル機構
により、半導体と窒化膜の間に電子の交換が可能とな
る。捕獲された電子は、電界を加えない限りその場所に
留まっていて、履歴効果がある。また、窒化膜内に捕獲
された電子は、半導体と酸化膜界面の表面準位を変える
ので、電界効果トランジスタのしきい値電圧が変化す
る。このしきい値電圧の変化により、記憶内容を読みと
ることができる。
子として、読み出し回路に単一電子トランジスタを利用
した不揮発性記憶素子がある。この単一電子トランジス
タは、わずかな電荷の変化、すなわち電子の個数に換算
すると10-4個の変化をも感知できる高感度な電荷計で
あることから、記憶媒体に蓄積する電荷量はわずかでよ
い。そのために、低消費電力な記憶素子を構成すること
が可能となる。これまでに報告されている、単一電子ト
ランジスタを読み出し回路に用いた不揮発性記憶素子
は、金属を材料として作製されてきている。例えば、ド
レッセルハウスらが文献(フィジカル・レビュー・レタ
ー、第72巻、904頁(1994年))にて報告した
素子がその代表例である。
導体不揮発性記憶素子のうち、前者のゲート絶縁膜が酸
化膜と窒化膜の2層になっているMNOS記憶素子は、
プログラミングに数百から数千個の電子を必要とする。
なぜなら、読み出し用電界効果トランジスタのしきい値
電圧の変化には、数百個単位の電子数が必要となるため
である。そのため、プログラム時に高電界を絶縁膜に加
える必要があり、絶縁膜の寿命が短かくなったり、消費
電力が大きくなるなどの問題がある。また、読み出しに
用いる電界効果トランジスタを微細化しようとすると、
ショートチャネル効果のためにオフ時に電流が流れ、ス
タンバイ時にも消費電力が増大する問題がある。
ンジスタを利用した不揮発性記憶素子では、単一電子ト
ランジスタを読み出し回路に用いていることから、プロ
グラム時および読み出し時の消費電力は小さくて済む
が、その反面、読み出し回路、記憶媒体および配線が同
一平面内に配置されていることから、1つの記憶素子あ
たりの面積は、積層構造のMNOS記憶素子と比較する
と大きくなってしまう。
素子のように、配線や記憶媒体を、読み出し回路が形成
される平面に対して上層に配置する必要がある。しか
し、単一電子トランジスタの材料が金属の場合には、絶
縁膜を形成する際の高温雰囲気に対する熱耐性がない。
従って、後者の不揮発性記憶素子では、微細化して大規
模集積回路(LSI)を形成することは困難である。ま
た、記憶媒体にはトンネル接合列を用いているが、作製
方法が複雑であり、均一な特性を得ることが困難であ
る。
製造コストおよび量産性の面で有利な半導体LSIプロ
セスを用い、単一電子トランジスタを読み出し回路に利
用した低消費電力型の、しかも微細化および大規模集積
化が可能な半導体不揮発性記憶素子、半導体不揮発性記
憶回路及びその動作方法を提供することを目的とする。
め、本発明の半導体不揮発性記憶素子は、半導体基板を
被覆する第1の絶縁膜上に単一電子トランジスタが形成
され、単一電子トランジスタ上に第2の絶縁膜、電子捕
獲中心を有する第3の絶縁膜及び第4の絶縁膜が順次に
積層され、第4の絶縁膜上に制御ゲート電極が形成さ
れ、電子捕獲中心を記憶媒体とする構成としたものであ
る。
膜はシリコン窒化膜であり、第2の絶縁膜及び第4の絶
縁膜がそれぞれシリコン酸化膜であり、第2の絶縁膜が
第4の絶縁膜に比べて膜厚が薄く形成されているか、又
は第4の絶縁膜が第2の絶縁膜に比べて膜厚が薄く形成
されていることを特徴とする。
は、上記の目的達成のため、複数個の半導体不揮発性記
憶素子がマトリクス状に配列された記憶配列と、これら
複数個の半導体不揮発性記憶素子のうち、同じ行に配置
された2以上の半導体不揮発性記憶素子の制御ゲートに
対し同じ行アドレス線を介してゲート電圧を同時に印加
する行アドレス復号回路と、上記複数個の半導体不揮発
性記憶素子のうち、同じ列に配置された2以上の半導体
不揮発性記憶素子のドレインに同じ列アドレス線を介し
て接続された、全部で複数の検出増幅器と、複数の検出
増幅器にそれぞれ列アドレス信号を入力する列アドレス
復号回路とを有する半導体不揮発性記憶回路において、
記憶配列を構成する複数個の半導体不揮発性記憶素子の
それぞれを、半導体基板を被覆する第1の絶縁膜上に単
一電子トランジスタが形成され、単一電子トランジスタ
上に第2の絶縁膜、電子捕獲中心を有する第3の絶縁膜
及び第4の絶縁膜が順次に積層され、第4の絶縁膜上に
制御ゲート電極が形成され、電子捕獲中心を記憶媒体と
する構成とし、上記の単一電子トランジスタのドレイン
を列アドレス線に接続すると共にソースを接地し、制御
ゲート電極を行アドレス線に接続した構成としたもので
ある。
動作方法は、複数の列アドレス線から選択された第1の
列アドレス線と、複数の行アドレス線から選択された第
1の行アドレス線との各組み合わせにより指定された、
第1の半導体不揮発性記憶素子を読み出すために、列ア
ドレス復号回路が第1の列アドレス線に接続された検出
増幅器を介して第1の正電位を第1の列アドレス線に印
加すると共に、行アドレス復号回路より第1の行アドレ
ス線を介して第1の半導体不揮発性記憶素子の制御ゲー
ト電極に第2の正電位を印加し、かつ、第1の行アドレ
ス線以外の第2の行アドレス線に接続された複数個の第
2の半導体不揮発性記憶素子の制御ゲート電極をそれぞ
れ接地電位として第2の半導体不揮発性記憶素子の単一
電子トランジスタをオフ状態とし、第1の半導体不揮発
性記憶素子の制御ゲート電極に第2の正電位を印加した
とき、第1の半導体不揮発性記憶素子が消去状態にある
場合は、その単一電子トランジスタの出力がクーロンブ
ロッケードのためにオフ状態であり、第1の半導体不揮
発性記憶素子がプログラミング状態にある場合は、その
単一電子トランジスタがオン状態となることを利用して
読み出しを行うことを特徴とする。
は、多数の電子を捕獲する捕獲中心が存在することがわ
かっている。この捕獲中心を記憶媒体に用い、かつ単一
電子トランジスタで読み出しを行うことで、高集積、高
信頼性を備えた記憶回路を構成することが可能となる。
て図面と共に説明する。図1(a)及び(b)は本発明
になる半導体不揮発性記憶素子の第1の実施の形態の断
面図及び上面図を示す。
発性記憶素子10はシリコンのような半導体基板12上
に、後に詳述する製造方法により作製される。半導体基
板12上には、第1の絶縁膜13が被覆されている。第
1の絶縁膜13は、例えばシリコン酸化膜でよい。第1
の絶縁膜13上には、単一電子トランジスタ14が製作
されている。
ネル障壁32、34と、このトンネル障壁32、34に
よってドレイン31およびソース35と電気的に絶縁さ
れたアイランド33からなる。ドレイン31、ソース3
5、およびアイランド33の材料としては、例えば不純
物濃度が高く縮退したシリコン層が用いられる。高く縮
退した不純物濃度とは、1×1019/cm3から1×1
021/cm3程度であり、シリコン層の厚さは50Åか
ら500Å程度でよい。アイランド33の横幅、奥行き
はそれぞれ200Å以下である。トンネル障壁32、3
4は、伝導電子またはホールにとって障壁となるもの
で、障壁の高さは1eV以上が望ましい。
縁膜15aが被覆されている。第2の絶縁膜15aに
は、ドレイン31の一部分上に被せられている第1の部
分21a、単一電子トランジスタ14、ドレイン31の
一部分とソース35の一部分の上に被せられている第2
の部分22a、およびソース35の一部分上に被せられ
ている第3の部分23aとが備えられている。第2の絶
縁膜15aの第2の部分22aは、シリコン酸化膜でよ
いが、10Åから50Å程度の厚さが望ましい。第2の
絶縁膜15aの第1の部分21aおよび第3の部分23
aは、シリコン酸化膜でよく、200Åから2000Å
程度の厚さが望ましい。
20を有する第3の絶縁膜16aが被覆されている。電
子捕獲中心20を有する第3の絶縁膜16aには、第2
の絶縁膜15aの第1の部分21a上に被せられている
第1の部分24a、第2の絶縁膜15aの第2の部分2
2a上に被せられている第2の部分25a、第2の絶縁
膜15aの第3の部分23a上に被せられている第3の
部分26aとが備えられている。電子捕獲中心20を有
する第3の絶縁膜16aは、シリコン窒化物またはシリ
コン酸窒化物でよく、200Åから1000Å程度の厚
さが望ましい。
6aの上には、第4の絶縁膜17aが被覆されている。
第4の絶縁膜17aは、シリコン酸化物でよく、100
Åから500Å程度の厚さが望ましい。第4の絶縁膜1
7a上には、制御ゲート18が被覆されている。この実
施の形態は、第2の絶縁膜15aの第2の部分22aの
膜厚が、第4の絶縁膜17aのそれに比べて薄く形成さ
れている。
体不揮発性記憶素子の第2の実施の形態の断面図及び上
面図を示す。この実施の形態の半導体不揮発性記憶素子
10も、第1の実施の形態と同様にシリコンのような半
導体基板12上に後述する製造方法により作製される。
半導体基板12上には、第1の絶縁膜13が被覆されて
いる。第1の絶縁膜13は、例えばシリコン酸化膜であ
り、その上には、単一電子トランジスタ14が製作され
ている。
ネル障壁32、34と、このトンネル障壁32、34に
よってドレイン31およびソース35と電気的に絶縁さ
れたアイランド33からなる。ドレイン31、ソース3
5、およびアイランド33は、図1と同様に不純物濃度
が1×1019/cm3から1×1021/cm3程度の高く
縮退したシリコン層が、50Åから500Å程度の厚さ
で成膜された構造である。アイランド33の横幅、奥行
きはそれぞれ200Å以下である。トンネル障壁32、
34は、伝導電子またはホールにとって障壁となるもの
で、障壁の高さは1eV以上が望ましい。
縁膜15bが被覆されている。第2の絶縁膜15bに
は、ドレイン31の一部分上に被せられている第1の部
分21b、単一電子トランジスタ14、ドレイン31の
一部分とソース35の一部分の上に被せられている第2
の部分22b、およびソース35の一部分上に被せられ
ている第3の部分23bとが備えられている。第2の絶
縁膜15bの第2の部分22bは、シリコン酸化膜でよ
く、100Åから500Å程度の厚さが望ましい。第2
の絶縁膜15bの第1の部分21bおよび第3の部分2
3bは、シリコン酸化膜でよく、200Åから2000
Å程度の厚さが望ましい。
20を有する第3の絶縁膜16bが被覆されている。電
子捕獲中心20を有する第3の絶縁膜16bには、第2
の絶縁膜15bの第1の部分21b上に被せられている
第1の部分24b、第2の絶縁膜15bの第2の部分2
2b上に被せられている第2の部分25b、第2の絶縁
膜15bの第3の部分23b上に被せられている第3の
部分26bとが備えられている。電子捕獲中心を有する
第3の絶縁膜16bは、シリコン窒化物またはシリコン
酸窒化物でよいが、50Åから500Å程度の厚さであ
る。
6bの上には、第4の絶縁膜17bが被覆されている。
第4の絶縁膜17bは、シリコン酸化物でよく、10Å
から50Å程度の厚さが望ましい。第4の絶縁膜17b
上には、制御ゲート18が被覆されている。すなわち、
この実施の形態は、第1の実施の形態とは逆に第4の絶
縁膜17bが第2の絶縁膜15bの第2の部分22bに
比べて膜厚が薄い点に特徴がある。
ついて説明する。図3は本発明になる半導体不揮発性記
憶回路の一実施の形態の構成図を示す。同図において、
半導体不揮発性記憶回路40には、半導体不揮発性記憶
素子10が複数個マトリクス状に配列された記憶配列5
0がある。半導体不揮発性記憶回路40には、また、記
憶配列50の周辺回路として、列アドレス復号回路4
1、行アドレス復号回路43、複数の検出増幅器54a
から54zが含まれる。
イン(D)31、ソース(S)35、および制御ゲート
18の接続は以下の通りである。同一の行の中の半導体
不揮発性記憶素子10の制御ゲート18同士は同一の行
アドレス線に接続される。行アドレス線は53aから5
3zまで複数本あり、それぞれ同一行の半導体不揮発性
記憶素子10の制御ゲートを共通接続すると共に、一端
が行アドレス復号回路43に接続されている。
揮発性記憶素子10の各々のドレイン31同士は列アド
レス線により共通接続される。列アドレス線は51aか
ら51zまで複数本あり、それぞれ同一列の半導体不揮
発性記憶素子10のドレイン同士を共通接続すると共
に、一端が検出増幅器54a〜54zのうち対応する検
出増幅器を介して列アドレス復号回路41に接続されて
いる。更に、記憶配列50内の複数個の半導体不揮発性
記憶素子10の各々のソース35は接地される。
51a〜51z中の任意の1本の列アドレス線51n
と、行アドレス線53a〜53zのうちの任意の1本の
行アドレス線53mに接続されている半導体不揮発性記
憶素子10と、列アドレス線51nに接続されている1
つの検出増幅器54nの等価回路を示す。半導体不揮発
性記憶素子10は図1及び図2の半導体不揮発性記憶素
子10のいずれでもよい。従って、前述したように、半
導体不揮発性記憶素子10は、単一電子トランジスタ1
4と捕獲中心20を有する。
1、ソース35と2つのトンネル障壁32、34によっ
て、ドレイン31およびソース35と電気的に絶縁され
たアイランド33からなる。捕獲中心20は、静電容量
C1のキャパシタを介して制御ゲート18と接続され、
かつ、静電容量C2のキャパシタを介してアイランド3
3に接続されている。トンネル障壁32、34は、それ
ぞれ図4(b)に示すように、静電容量Cのキャパシタ
と抵抗値Rの抵抗が並列接続された回路として置き換え
ることができる。
の絶縁層25a、25bには、多数の電子を捕獲する捕
獲中心20が存在することがわかっている。この捕獲中
心20を記憶媒体に用い、かつ単一電子トランジスタ1
4で読み出しを行うことで、以下、説明するように、高
集積、高信頼性を備えた記憶回路を構成することが可能
となる。従来のMNOS記憶素子を用いた半導体不揮発
性記憶回路と比較すると、記憶媒体にプログラムする電
子の数は数百個から数十個に減らすことができ、絶縁膜
の寿命が格段に延びると共に電子数の減少に比例して消
費電力を減らすことができる。
実施の形態の動作について説明する。 [消去動作]まず、図1に示した構造の電気的に可変な
半導体不揮発性記憶素子の消去動作について説明する。
図3の記憶配列50を構成する図1の構造の複数個の半
導体不揮発性記憶素子10のうち、所望の半導体不揮発
性記憶素子10の記憶内容を消去する際には、特定の行
アドレス線、例えば行アドレス線53mに−VGの負電
圧を印加し、行アドレス線の残りは接地電位にすると共
に、特定の列アドレス線、例えば列アドレス線51nに
正電圧+VDを印加する。このことにより、選択された
半導体不揮発性記憶素子10のドレイン31に正電圧+
VDが印加され、選択された半導体不揮発性記憶素子1
0の制御ゲート18に負電圧−VGが印加される。
電界によって、窒化膜層である第3の絶縁膜16a中の
捕獲中心20に捕獲された電子が、酸化膜層である第2
の絶縁膜15a中を通してのファウラー・ノルトハイム
・トンネル機構によってドレイン31に注入される。こ
れにより、窒化膜層である第3の絶縁膜16a中の捕獲
中心20に電子が無い状態になる。このとき、第4の絶
縁膜17aは制御ゲート18側から電子が注入されるの
を防ぎ、効率的に電子が捕獲中心20から引き抜くこと
ができる。第4の絶縁膜17aの有効性は、公知の文献
(Frank R.Libsch and Marvin H.White,Solid State El
ectronics,Vol.33,No.1,pp.105-126)に述べられてい
る。
発性記憶素子10の記憶内容のみを消去する際には、特
定の行アドレス線、例えば行アドレス線53mに負電圧
−VGを印加し、行アドレス線の残りは接地電位にする
と共に、複数の列アドレス線51aから51zまでのす
べてに正電圧VDを印加する。この方法で、記憶配列5
0の中の行アドレス線53mに接続されている同一行の
半導体不揮発性記憶素子10の記憶内容のみが消去され
る。
憶素子10の記憶内容を消去する際には、複数の行アド
レス線53aから53zまでのすべてに、−VGの負電
圧を印加し、かつ、複数の列アドレス線51aから51
zまでのすべてにVDの正電圧を印加する。この方法
で、記憶配列50の中のすべての図1に示した構造の半
導体不揮発性記憶素子10の記憶内容が消去される。
記憶素子10の消去動作について説明する。図3の記憶
配列50を構成するそれぞれ図2に示す構造の複数個の
半導体不揮発性記憶素子10の中から、所望の半導体不
揮発性記憶素子の記憶内容を消去する際には、特定の行
アドレス線、例えば行アドレス線53mに正電圧+VG
を印加し、行アドレス線の残りは接地電位にすると共
に、特定の列アドレス線、例えば列アドレス線51nに
負電圧−VDを印加する。このことにより、選択された
半導体不揮発性記憶素子10のドレイン31に負電圧−
VDが印加され、選択された半導体不揮発性記憶素子1
0の制御ゲート18に正電圧+VGが印加される。
8間に生じた電界によって、窒化膜層である第3の絶縁
膜16b中の捕獲中心20に捕獲された電子が、酸化膜
層である第4の絶縁膜17bを通してのファウラー・ノ
ルトハイム・トンネル機構によって制御ゲート18に注
入される。これにより、窒化膜層である第3の絶縁膜1
6b中の捕獲中心20に電子が無い状態になる。このと
き、第4の絶縁膜17bは制御ゲート18側から電子が
注入されるのを防ぎ、効率的に電子が捕獲中心20から
引き抜くことができる。
発性記憶素子10の記憶内容のみを消去する際には、特
定の行アドレス線、例えば行アドレス線53mに負電圧
−VGを印加し、行アドレス線の残りは接地電位にする
と共に、複数の列アドレス線51aから51zまでのす
べてに正電圧VDを印加する。この方法で、記憶配列5
0の中の行アドレス線53mに接続されている同一行の
半導体不揮発性記憶素子10の記憶内容のみが消去され
る。
憶素子10の記憶内容を消去する際には、複数の行アド
レス線53aから53zまでのすべてに、正電圧+VG
を印加すると共に、複数の列アドレス線51aから51
zまでのすべてに負電圧−VDを印加する。この方法
で、記憶配列50の中の半導体不揮発性記憶素子10の
すべてが消去される。 [プログラミング動作]次に、図3の電気的に可変な半
導体不揮発性記憶回路のプログラミング動作について説
明する。図3の記憶配列50を構成する図1の構造の複
数個の半導体不揮発性記憶素子10のうち、所望の半導
体不揮発性記憶素子10をプログラミングする際には、
特定の行アドレス線、例えば行アドレス線53mに正電
圧+VGを印加し、行アドレス線の残りは接地電位にす
ると共に、特定の列アドレス線、例えば列アドレス線5
1nに負電圧−VDを印加する。このことにより、選択
された半導体不揮発性記憶素子10のドレイン31に負
電圧−VDが印加され、選択された半導体不揮発性記憶
素子10の制御ゲート18に正電圧+VGが印加され
る。
電界によって、ドレイン31中の電子が、図1(a)に
示した第2の絶縁膜15aを通してのファウラー・ノル
トハイム・トンネル機構によって窒化膜である第3の絶
縁膜16aに注入される。注入された電子が第3の絶縁
膜16aの伝導帯に誘起され、その一部の電子が捕獲中
心20に捕獲される。捕獲中心20は負に帯電すること
でプログラミング動作が行われる。このとき、第4の絶
縁膜17aはゲート電極側に電子が突き抜けるのを防
ぎ、効率的に電子を捕獲中心20に捕獲させると共に、
ゲート電極側からのホールの注入を防ぐことができるた
め、捕獲された電子が中性化するのを防ぐ。
記憶素子を有する図3の電気的に可変な半導体不揮発性
記憶回路のプログラミング動作について説明する。図3
の記憶配列50を構成する図2の構造の複数個の半導体
不揮発性記憶素子10のうち、所望の半導体不揮発性記
憶素子10をプログラミングする際には、特定の行アド
レス線、例えば行アドレス線53mに負電圧−VGを印
加し、行アドレス線の残りは接地電位にすると共に、特
定の列アドレス線、例えば列アドレス線51nに正電圧
+VDを印加する。このことにより、選択された半導体
不揮発性記憶素子10のドレイン31に正電圧+VDが
印加され、選択された半導体不揮発性記憶素子10の制
御ゲート18に負電圧−VGが印加される。
電界によって、制御ゲート18中の電子が、第4の絶縁
膜17bを通してのファウラー・ノルトハイム・トンネ
ル機構によって第3の絶縁膜16bに注入される。注入
された電子が第3の絶縁膜16bの伝導帯に誘起され、
その一部の電子が捕獲中心20に捕獲される。捕獲中心
20は負に帯電することでプログラミング動作が行われ
る。このとき、第2の絶縁膜15bはソース35および
ドレイン31側に電子が突き抜けるのを防ぎ、効率的に
電子を捕獲中心20に捕獲させる。また、ソース35お
よびドレイン31側からのホールの注入を防ぐことがで
きるため、捕獲された電子が中性化するのを防ぐ。
いて説明する。この読み出し動作においては、単一電子
トランジスタ14を用いる。
知で、例えば、文献(アイ・イー・イー・イー・トラン
ザクション・オン・マグネティックス、Vol.MAG
−23,No.2,1142頁(1986年)、K.K.Li
kharevによる)に叙述されている。半導体不揮発性記憶
素子10の中の単一電子トランジスタ14の動作につい
て説明する。
ス線53mを介して電圧VWを印加し、単一電子トラン
ジスタ14のドレイン31に電圧VDを印加した場合の
ドレイン31に流れる電流Iは、図5のようになる。た
だし、VW=0Vのとき、捕獲中心20に蓄えられた電
荷量QTが0で、かつ、アイランド33に蓄えられた電
荷量Q0が0であったとする。制御ゲート18に電圧VW
を印加すると、アイランド33と捕獲中心20との間の
キャパシタに電荷が誘起される。その電荷量Q2は、 Q2 = C0VW (1) と表される。ただし、
き、すなわち、
オン状態になる。電流Iが極大となるゲート電圧付近以
外では、電流は完全に抑制されたオフ状態である。この
電流の抑制はクーロンブロッケード効果として知られ、
周期的な電流振動はクーロンブロッケード振動と呼ばれ
ている。
には、以下の条件が必要となる。
に等しく、2つのトンネル障壁の静電容量の和2Cと制
御ゲートとの静電容量C0との和である。また、kBTは
ボルツマン定数、Tは素子の動作温度である。(4)式
の条件を室温環境(T=300K)で満たすためには、
ある必要がある。
て、捕獲中心20に有限の電荷(QT≠0)が存存する
場合について論考する。捕獲中心20に電荷QTが蓄積
されていたとすると、アイランド33と捕獲中心20と
の間のキャパシタ上の電荷Q2は、
荷eの半整数倍になるとき、すなわち、
制御ゲートの値VWは、(2)式と比較すると、{C2/
(C1+C2)}×QTだけ小さくなることがわかる。
について論述する。捕獲中心20に電荷QTが蓄積され
た場合には、単一電子トランジスタ14のソース35を
流れる電流Iが極大となるのは、制御ゲートの値VWが
(6)式の条件を満たすときである。蓄積された電荷Q
Tによって、電流Iが極大となるVWの値が変化すること
を利用して読み出し動作を行う。
ケード振動を1/4周期分だけ変化させる電荷量を捕獲
中心20に蓄積する。このときの条件は、(6)式の右
辺の第2項が1/(4e)に等しい場合である。すなわ
ち、
/C2だけ蓄積すればよい。
×(C1+C2)/C2なる電荷が蓄積されたときの制御
ゲート電圧VWに対する電流Iは、図6において破線で
示してある。また、消去動作によって、電荷が消去され
た場合の電流は図6に実線で示されている。
荷がプログラムされている場合および消去されている場
合とも電流Iは0であり、単一電子トランジスタ14は
オフ状態にある。一方、VWをVW=VW1=e/(4
C0)に設定すると、電荷が書き込まれている場合には
電流Iが図6に破線で示すように流れ、単一電子トラン
ジスタ14がオン状態になり、電荷が消去されている場
合には、単一電子トランジスタ14はオフ状態のままで
ある。
ると、図4(a)に示した検出増幅器54n内の負荷抵
抗61に電位降下が起こり、差動増幅回路62の2つの
入力の間に電位差が発生する。この電位差を差動増幅回
路62によって、増幅して出力する。単一電子トランジ
スタ14がオフ状態の場合には、負荷抵抗61には電位
降下が起こらず、差動増幅回路62の2つの入力にも電
位差は発生しない。
10の読み出しを行うには、選択した行アドレス線53
mに接続されている制御ゲートに電圧VW=VW1を印加
し、他の行アドレス線は接地電位にしておく。さらに選
択した列アドレス線51nにVDを印加し、他の列アド
レス線は接地電位にする。選択した列アドレス線51n
に接続された複数の単一電子トランジスタ14の中で、
選択された行アドレス線53mに接続された単一電子ト
ランジスタ14以外は、常にオフ状態である。なぜな
ら、制御ゲート18が接地されているため、捕獲中心2
0に蓄積された電荷の有無に関わらず、単一電子トラン
ジスタ14がオフ状態であるからである。
れた列アドレス線51nに接続された単一電子トランジ
スタ14は、電荷が蓄積されていない場合にはオフ状態
であり、電荷が蓄積されている場合にはオン状態とな
る。なぜなら、選択された単一電子トランジスタ14の
制御ゲート電圧には、電圧VW1が印加されているため、
図6に破線で示したように電流Iが流れるからである。
ゆえに、選択した半導体不揮発性記憶素子10の内容を
読み出すことが可能である。
子の実施例について説明する。図7の(A−1)の断面
図と(A−2)の上面図に示すように、シリコン基板1
2上に絶縁膜12を介して厚さが数nmから数100n
m、ボロン濃度が1014から1018cm-3、面方位(1
00)の上部シリコン層71aをもつSOI(Silicon
onInsulator)基板を用意する。ネガ型フォトレジスト
をSOI基板に塗布し、ソースおよびドレイン領域と単
一電子トランジスタが作製される大まかな領域を従来式
の紫外線露光法を用いて露光し、現像を行う。このネガ
型フォトレジストをマスクとして、上部シリコン層71
aのエッチングを行い、後述のソース35aおよびドレ
イン領域31aと単一電子トランジスタ14が作製され
る大まかな領域を残す。エッチングでは、従来の半導体
製造過程で用いられているエッチング液、例えばpエッ
チ液を用いる。エッチング後の素子の模式図が図7(B
−1)の断面図と同図(B−2)の上面図に示されてい
る。
ネガ型レジストを塗布した後、電子線照射を行うことに
より、幅数nm〜数100nm、長さ数nm〜数μmの
レジストパターンを形成する。このとき用いる電子線用
ネガ型レジストは、カリックスアレーンやポリスチレン
をモノクロロベンゼンに代表される有機溶媒に溶かし込
んだ溶液を用いる。次に、このレジストパターンをマス
クとして、反応性イオンエッチング(RIE)回路によ
り上部シリコン層71aの加工を行い、細線中央部には
隣接した2個所の細線幅の狭い領域をもった、図7(C
−1)の断面図及び同図(C−2)の上面図に示す形状
のシリコン細線を形成する。
線幅の狭い領域がトンネル障壁32a、34aとなり、
この領域に囲まれた領域がアイランド33aとなり、単
一電子トランジスタ14を構成する。細線幅は10nm
から20nm、長さは100nmであって、細線幅が狭
い領域の最小線幅は5nmから10nm程度である。ま
た、アイランド領域33aの長さは約10nm程度であ
る。10nmのレジストパターンは従来の微細加工技術
である公知の文献(藤田その他、Applied Physics Lett
er,68巻,pp.1297,(1996))記載の方法を用いれば可能で
あり、反応性イオンエッチングに関しても、従来の技術
である時間変調型反応性イオンエッチング技術を用いれ
ば可能である。なお、細線の中央部の幅の狭い領域に代
えて厚さの薄い領域を設けてもよい。
(D−2)の上面図に示すように、化学気相成長法を用
いてシリコン細線の上部に厚さ数20mm〜数200n
mのシリコン酸化膜72aを形成する。次に、上部シリ
コン酸化膜72a上にポジ型フォトレジストを塗布し、
ソース35aおよびドレイン領域31aの一部と単一電
子トランジスタ14が作製される領域を従来式の紫外線
露光回路を用いて露光し、現像を行った後、ポジ型フォ
トレジストをマスクとして、シリコン酸化膜72aのエ
ッチングを行う。エッチングでは、従来の半導体製造過
程で用いられているエッチング液、例えばフッ酸を用い
る。このエッチング後の素子の模式図が図7(E−1)
の断面図及び同図(E−2)の上面図に示されており、
ソース35aおよびドレイン領域31aの一部と単一電
子トランジスタ14が露出する。
(F−2)の上面図に示すように、熱酸化法により厚さ
約1nm〜約5nmのシリコン酸化膜22aを形成す
る。化学気相成長法により図7(E−1)、(E−2)
で形成したシリコン酸化膜72aと図8(F−1)、
(F−2)での熱酸化膜22aとで厚いシリコン酸化膜
層21a、23aが形成され、ソース35aおよびドレ
イン領域31aの一部と単一電子トランジスタ14が露
出した部分はその上に熱酸化膜22aのみが形成され
る。
(G−2)の上面図に示すように、プラズマ気相成長法
により、上部に厚さ20〜100nmのシリコン窒化膜
16を成長する。続いて、図8(H−1)の断面図及び
同図(H−2)の上面図に示すように、化学気相成長法
を用いて上部に厚さ数10nm〜数50nmのシリコン
酸化膜17aを形成する。
チング技術により、ドレイン領域31aの上部のシリコ
ン酸化膜17a、シリコン窒化膜16及びシリコン酸化
膜層21aにコンタクトホールを開口し、この後アルミ
ニウムを300nm程度蒸着する。その後、光リソグラ
フィー技術とRIEエッチング技術によりアルミニウム
の加工を行い、図8(I−1)の断面図及び同図(I−
2)の上面図に示すようにドレイン31aへの電極73
と制御ゲート18の形成を同時に行い、所望の構造を得
る。
記憶素子は、素子面積が50×50nmであり、微細化
できることが確認できた。また、作製された単一電子ト
ランジスタは、温度100Kにおいて明瞭なクーロンブ
ロッケイド振動が観測され、高温動作可能であることが
確認できた。窒化膜の特性では、所望の履歴現象を確認
し、記憶媒体として用いることができることを確認し
た。
揮発性記憶素子の第2実施例について説明する。まず、
図9(A−1)の断面図と(A−2)の上面図に示すよ
うに、シリコン基板12上に絶縁膜12を介して、厚さ
が数nmから数100nm、ボロン濃度が1014から1
018cm-3、面方位(100)の上部シリコン層71b
をもつSOI(Silicon on Insulator)基板を用意す
る。次に、ネガ型フォトレジストをこのSOI基板に塗
布し、ソースおよびドレイン領域と単一電子トランジス
タが作製される大まかな領域を従来式の紫外線露光法を
用いて露光し、現像を行う。続いて、ネガ型フォトレジ
ストをマスクとして、上部シリコン層71bのエッチン
グを行い、後述するソース35bおよびドレイン領域3
1bと単一電子トランジスタ14が作製される大まかな
領域を残す。エッチングでは、従来の半導体製造過程で
用いられているエッチング液、例えばpエッチ液を用い
る。エッチング後の素子の模式図が図9(B−1)の断
面図及び(B−2)の上面図に示されている。
ネガ型レジストを塗布した後、電子線照射を行うことに
より、幅数nm〜数100nm、長さ数nm〜数μmの
レジストパターンを形成する。このとき用いる電子線用
レジストは、カリックスアレーンやポリスチレンをモノ
クロロベンゼンに代表される有機溶媒に溶かし込んだ溶
液を用いる。次にこのレジストパターンをマスクとし
て、RIE回路により上部シリコン層71bの加工を行
い、中央部に隣接した2個所の細線幅の狭い領域をもっ
た、図9(C−1)の断面図及び(C−2)の上面図に
示す如きシリコン細線を形成する。
領域がトンネル障壁32b、34bとなり、このトンネ
ル障壁32b、34bに囲まれた領域がアイランド33
bとなり、これらにより単一電子トランジスタ14を構
成する。細線幅は10nmから20nm、長さは100
nmであって、細線幅が狭い領域の最小線幅は5nmか
ら10nm程度である。また、アイランド領域33bの
長さは約10nm程度である。10nmのレジストパタ
ーンは第1の実施例と同様の従来の微細加工技術を用い
ることで可能であり、反応性イオンエッチングに関して
も、従来の技術である時間変調型反応性イオンエッチン
グ技術を用いることで可能である。
2)の上面図に示すように、化学気相成長法を用いてシ
リコン細線の上部に厚さ数20nm〜数200nmのシ
リコン酸化膜72bを形成する。次に、上部シリコン酸
化膜72b上にポジ型フォトレジストを塗布し、ソース
35aおよびドレイン領域31aの一部と単一電子トラ
ンジスタ14が作製される領域を従来式の紫外線露光回
路を用いて露光し、現像を行った後、ポジ型フォトレジ
ストをマスクとして、シリコン酸化膜72bのエッチン
グを行う。エッチングでは、従来の半導体製造過程で用
いられているエッチング液、例えばフッ酸を用いる。こ
のエッチング後の素子の模式図が図9(E−1)の断面
図及び同図(E−2)の上面図に示されており、ソース
35aおよびドレイン領域31aの一部と単一電子トラ
ンジスタ14が露出する。
(F−2)の上面図に示すように、熱酸化法により厚さ
数10nm〜数50nmのシリコン酸化膜を形成する。
化学気相成長法により形成した前記シリコン酸化膜72
bと、熱酸化法により形成したシリコン酸化膜とで、厚
いシリコン酸化膜層21b、23bが形成され、シリコ
ン酸化膜72bのエッチング除去された領域に熱酸化法
によるシリコン酸化膜22bが形成される。
1)の断面図及び同図(G−2)の上面図に示すよう
に、プラズマ気相成長法により、厚さ20〜100nm
のシリコン窒化膜16を成長する。続いて、図10(H
−1)の断面図及び同図(H−2)の上面図に示すよう
に、熱酸化法を用いて上部に厚さ数1nm〜数5nmの
シリコン酸化膜17bを形成する。
チング技術により、ドレイン領域31aの上部のシリコ
ン酸化膜17b、シリコン窒化膜16及びシリコン酸化
膜層21bにコンタクトホールを開口し、この後アルミ
ニウムを300nm程度蒸着する。その後、光リソグラ
フィー技術とRIEエッチング技術によりアルミニウム
の加工を行い、図10(I−1)の断面図及び同図(I
−2)の上面図に示すようにドレイン31bへの電極7
3と制御ゲート18の形成を同時に行い、所望の構造を
得る。
記憶素子は、素子面積が50×50nmであり、微細化
できることが確認できた。また、作製された単一電子ト
ランジスタは、温度100Kにおいて明瞭なクーロンブ
ロッケイド振動が観測され、高温動作可能であることが
確認できた。窒化膜の特性では、所望の履歴現象を確認
し、記憶媒体として用いることができることを確認し
た。
施例について説明する。図3が半導体記憶回路の実施例
である。半導体不揮発性記憶回路には、半導体不揮発性
記憶素子10の配列50が備えられている。半導体不揮
発性記憶回路に関する周辺回路には、行アドレス復号回
路43、列アドレス復号回路41、複数の検出増幅器5
4aから54zが含まれる。
憶装置を用いて、該半導体不揮発性記憶回路を構成し
た。行アドレスおよび列アドレスの選択してプログラ
ム、消去および読み出しを行ったところ正常な動作を確
認した。
して第1の実施例を用いたが、第2の実施例の半導体不
揮発性記憶素子でもよいことは明らかである。
半導体不揮発性記憶素子として、シリコン窒化膜の捕獲
中心を記憶媒体とし、単一電子の電荷の変化を読み出す
ことができる単一電子トランジスタを用いるようにした
ため、高集積、高信頼性を備えた記憶回路を構成でき
る。
導体不揮発性記憶回路では、プログラミングに数千個の
電子を必要とするために、高電界を絶縁膜に加える必要
があったが、本発明によれば、単一電子の電荷の変化を
読み出すことができる単一電子トランジスタを用いるよ
うにしているため、記憶媒体にプログラムする電子の数
は数百個から数十個に減らすことができ、絶縁膜の寿命
が格段に延びると共に電子数の減少に比例して消費電力
を減らすことができる。
タは、従来のMNOS記憶素子にある微細化に対する障
害、すなわちショートチャネル効果がなく、微細化が可
能である。また、積層構造とすることと、読み出し回路
を微細化可能な単一電子トランジスタを用いることによ
り、従来例にない微細化された大規模集積回路が可能と
なる。
の形態の断面構造図と上面構造図である。
の形態の断面構造図と上面構造図である。
態の構成図である。
発性記憶素子と検出増幅器の等価回路図とそれに用いる
トンネル障壁の記号とその等価回路である。
ンジスタの、制御ゲートに印加される電圧に対するドレ
インに流れる電流の関係を示す図である。
ラム状態のときと消去状態のときに制御ゲートに印加さ
れる電圧に対するドレインに流れる電流の関係を示す図
である。
の形態の製造方法を説明する断面図と上面図(その1)
である。
の形態の製造方法を説明する断面図と上面図(その2)
である。
の形態の製造方法を説明する断面図と上面図(その1)
である。
施の形態の製造方法を説明する断面図と上面図(その
2)である。
2b,23b 第2の絶縁膜 16a,24a,25a,26a,16b,24b,2
5b,26b 第3の絶縁膜 17a,17b 第4の絶縁膜 18 制御ゲート 20 捕獲中心 31 ドレイン 32,34 トンネル障壁 33 アイランド 35 ソース 41 列アドレス復号回路 43 行アドレス復号回路 50 記憶配列 51a,51b,51n,51z 列アドレス線 52 接地線 53a,53b,53m,53z 行アドレス線 54a,54b,54n,54z 検出増幅器 61 負荷抵抗 62 増幅回路 71a,71b シリコン層 72a,72b シリコン酸化膜
Claims (9)
- 【請求項1】 半導体基板を被覆する第1の絶縁膜上に
単一電子トランジスタが形成され、該単一電子トランジ
スタ上に第2の絶縁膜、電子捕獲中心を有する第3の絶
縁膜及び第4の絶縁膜が順次に積層され、該第4の絶縁
膜上に制御ゲート電極が形成され、前記電子捕獲中心を
記憶媒体とすることを特徴とする半導体不揮発性記憶素
子。 - 【請求項2】 前記電子捕獲中心を有する第3の絶縁膜
はシリコン窒化膜であり、前記第2の絶縁膜及び第4の
絶縁膜がそれぞれシリコン酸化膜であり、前記第2の絶
縁膜が前記第4の絶縁膜に比べて膜厚が薄く形成されて
いることを特徴とする請求項1記載の半導体不揮発性記
憶素子。 - 【請求項3】 前記電子捕獲中心を有する第3の絶縁膜
はシリコン窒化膜であり、前記第2の絶縁膜及び第4の
絶縁膜がそれぞれシリコン酸化膜であり、前記第4の絶
縁膜が前記第2の絶縁膜に比べて膜厚が薄く形成されて
いることを特徴とする請求項1記載の半導体不揮発性記
憶素子。 - 【請求項4】 前記単一電子トランジスタは、中央部に
隣接した複数の幅又は厚さの小なる領域を有する細線状
に加工された、不純物濃度が高く縮退した半導体層であ
り、前記複数の幅又は厚さの小なる領域がトンネル障壁
となり、該複数の幅又は厚さの狭い領域で囲まれた領域
がアイランドとなり、該アイランドにより電気的に絶縁
されたソース及びドレインとからなることを特徴とする
請求項1記載の半導体不揮発性記憶素子。 - 【請求項5】 複数個の半導体不揮発性記憶素子がマト
リクス状に配列された記憶配列と、 前記記憶配列を構成する前記複数個の半導体不揮発性記
憶素子のうち、同じ行に配置された2以上の半導体不揮
発性記憶素子の制御ゲートに対し同じ行アドレス線を介
してゲート電圧を同時に印加する行アドレス復号回路
と、 前記記憶配列を構成する前記複数個の半導体不揮発性記
憶素子のうち、同じ列に配置された2以上の半導体不揮
発性記憶素子のドレインに同じ列アドレス線を介して接
続された、全部で複数の検出増幅器と、 前記複数の検出増幅器にそれぞれ列アドレス信号を入力
する列アドレス復号回路とを有し、前記記憶配列を構成
する前記複数個の半導体不揮発性記憶素子のそれぞれ
は、半導体基板を被覆する第1の絶縁膜上に単一電子ト
ランジスタが形成され、該単一電子トランジスタ上に第
2の絶縁膜、電子捕獲中心を有する第3の絶縁膜及び第
4の絶縁膜が順次に積層され、該第4の絶縁膜上に制御
ゲート電極が形成され、前記電子捕獲中心を記憶媒体と
する構成であり、該単一電子トランジスタのドレインが
前記列アドレス線に接続されると共にソースが接地さ
れ、前記制御ゲート電極が前記行アドレス線に接続され
ていることを特徴とする半導体不揮発性記憶回路。 - 【請求項6】 請求項5記載の半導体不揮発性記憶回路
の複数の前記列アドレス線から選択された第1の列アド
レス線と、複数の前記行アドレス線から選択された第1
の行アドレス線との各組み合わせにより指定された、第
1の半導体不揮発性記憶素子を読み出すために、列アド
レス復号回路が該第1の列アドレス線に接続された前記
検出増幅器を介して第1の正電位を第1の列アドレス線
に印加すると共に、前記行アドレス復号回路より前記第
1の行アドレス線を介して前記第1の半導体不揮発性記
憶素子の制御ゲート電極に第2の正電位を印加し、か
つ、該第1の行アドレス線以外の第2の行アドレス線に
接続された複数個の第2の半導体不揮発性記憶素子の制
御ゲート電極をそれぞれ接地電位として該第2の半導体
不揮発性記憶素子の単一電子トランジスタをオフ状態と
し、該第1の半導体不揮発性記憶素子の制御ゲート電極
に前記第2の正電位を印加したとき、該第1の半導体不
揮発性記憶素子が消去状態にある場合は、その単一電子
トランジスタの出力がクーロンブロッケードのためにオ
フ状態であり、該第1の半導体不揮発性記憶素子がプロ
グラミング状態にある場合は、その単一電子トランジス
タがオン状態となることを利用して読み出しを行うこと
を特徴とする半導体不揮発性記憶回路の動作方法。 - 【請求項7】 請求項5記載の半導体不揮発性記憶回路
の複数の前記列アドレス線から選択された第1の列アド
レス線と、複数の前記行アドレス線から選択された第1
の行アドレス線との各組み合わせにより指定された、第
1の半導体不揮発性記憶素子の消去時は、正又は負の電
位を前記第1の列アドレス線に印加し、かつ、負又は正
の電位を前記第1の行アドレス線に印加することによ
り、前記第1の半導体不揮発性記憶素子を構成する単一
電子トランジスタの捕獲中心に蓄積された電荷をファウ
ラー・ノルトハイム・トンネル機構を通して移動させる
ようにし、消去した前記第1の半導体不揮発性記憶素子
をプログラミングするときは、負又は正電位を前記第1
の列アドレス線に印加し、かつ、正又は負電位を前記第
1の行アドレス線に印加することにより、該第1の半導
体不揮発性記憶素子を構成する単一電子トランジスタの
捕獲中心に電荷をファウラー・ノルトハイム・トンネル
機構を通して移動させることを特徴とする半導体不揮発
性記憶回路の動作方法。 - 【請求項8】 前記第1の半導体不揮発性記憶素子が、
前記電子捕獲中心を有する第3の絶縁膜がシリコン窒化
膜であり、前記第2の絶縁膜及び第4の絶縁膜がそれぞ
れシリコン酸化膜であり、前記第2の絶縁膜が前記第4
の絶縁膜に比べて膜厚が薄く形成されている構造である
ときは、消去時は前記第1の列アドレス線に正電位を印
加し、かつ、前記第1の行アドレス線には負電位を印加
し、プログラミング時は前記第1の列アドレス線に負電
位を印加し、かつ、前記第1の行アドレス線には正電位
を印加することを特徴とする請求項7記載の半導体不揮
発性記憶回路の動作方法。 - 【請求項9】 前記第1の半導体不揮発性記憶素子が、
前記電子捕獲中心を有する第3の絶縁膜がシリコン窒化
膜であり、前記第2の絶縁膜及び第4の絶縁膜がそれぞ
れシリコン酸化膜であり、前記第4の絶縁膜が前記第2
の絶縁膜に比べて膜厚が薄く形成されている構造である
ときは、消去時は前記第1の列アドレス線に負電位を印
加し、かつ、前記第1の行アドレス線には正電位を印加
し、プログラミング時は前記第1の列アドレス線に正電
位を印加し、かつ、前記第1の行アドレス線には負電位
を印加することを特徴とする請求項7記載の半導体不揮
発性記憶回路の動作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8319755A JP2836613B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 半導体不揮発性記憶素子、半導体不揮発性記憶回路及びその動作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP8319755A JP2836613B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 半導体不揮発性記憶素子、半導体不揮発性記憶回路及びその動作方法 |
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