JP2835468B2 - リングレーザジャイロ装置 - Google Patents

リングレーザジャイロ装置

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JP2835468B2 JP27969490A JP27969490A JP2835468B2 JP 2835468 B2 JP2835468 B2 JP 2835468B2 JP 27969490 A JP27969490 A JP 27969490A JP 27969490 A JP27969490 A JP 27969490A JP 2835468 B2 JP2835468 B2 JP 2835468B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば航空機の慣性航行装置等に角速度検
出器として使用されるリングレーザジャイロ装置に関す
る。
[従来の技術] 航空機等の慣性航行装置としては従来の機械的なジャ
イロスコープに代わって、大きさ及び製造コストの点で
利点なリングレーザジャイロ装置の開発が進められてい
る。
第7図は特開平2−122681号公報で開示されているレ
ーザとしてレーザダイオードを使用する従来の半導体リ
ングレーザ装置を示し、この第7図において、(1)は
レーザダイオード、(2)は埋め込み構造の導波領域で
あり、PN接合面は第7図の紙面に平行である。このレー
ザダイオード(1)には可変抵抗器(3)を介して可変
電圧源(4)より電力が供給されている。(5)は光フ
ァイバを1回巻回した光ファイバループを示し、この光
ファイバループ(5)の一端部(5a)及び他端部(5b)
が夫々そのレーザダイオード(1)の一方の壁開面(5
a)及び他方の壁開面(5b)に結合されている。
この場合、そのレーザダイオード(1)の導波管領域
(2)がそれら壁開面(5a)及び(5b)となす角度θ
は、そのレーザダイオード(1)と光ファイバループ
(5)の光ファイバとの間のブリュースタ角をθとす
ると、 0<θ≦θ ……(1) を充足するように設定され、かつレーザダイオード
(1)の壁開面(5a)及び(5b)には反射防止被膜が被
覆されている。
また、その光ファイバループ(5)の他端側には方向
性カップラ(6)が形成され、この方向性カップラ
(6)から2本の光ファイバ(7)及び(8)が分岐し
て、これら光ファイバ(7)及び(8)の出力端が夫々
読み取り装置(9)に導かれている。その光ファイバル
ープ(5)の中には時計方向CWに進行するレーザ光と反
時計方向CCWに進行するレーザ光とが混在しており、そ
の方向性カップラ(6)においてその時計方向に進行す
るレーザ光の一部(例えば数%)を一方のファイバ
(7)側へ取り込み、反時計方向に進行するレーザ光の
一部を他方の光ファイバ(8)側へ取り込み、それら取
り込んだ2種類のレーザ光を読み取り装置(9)の内部
で混合して光電変換すると、それら2種類のレーザ光の
ビート信号が得られる。
その光ファイバループ(5)が一方向に回転すると、
例えば時計方向に進行するレーザ光の周波数が増加する
のに対して反時計方向に進行するレーザ光の周波数が減
少するので、その読み取り装置(9)内で得られるビー
ト信号の周波数は大きくなる。従って、このビート信号
の周波数を検出することによりその光ファイバループ
(5)の回転角速度を検出することができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、光ファイバのループをレーザダイオー
ドの光学共振器として用いた場合には、光ファイバ内の
レーリー散乱によりリングレーザ装置に特有のロックイ
ン現象が顕著に発生する不都合がある。ロックイン現象
とは、回転角速度が0に近い領域で上記のビート信号が
消失し、その回転角速度が検出できなくなる現象をい
う。
さらに、光ファイバは曲げ半径を小さくすると伝送損
失が増加するため、光ファイバループ(5)の半径は或
る程度より小さくすることができないため、リングレー
ザ装置をより小型化することができない不都合がある。
本発明は斯かる点に鑑み、ロックイン現象が発生しに
くいと共により装置全体を小型化できるリングレーザジ
ャイロ装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明によるリングレーザジャイロ装置は、例えば第
1図に示す如く、基台(12)上に設けた略円形状の光導
波路(14)と、この光導波路の一部を切り欠いて設けた
発光素子(19)と、その光導波路に近接して設けた方向
性結合器(16)と、この方向性結合器の両端部の出力光
を入力光とするY分岐型結合器(17)と、このY分岐型
結合器の出力部の近傍に設けられた受光素子(18A)と
を有するものである。
また、本発明は例えば第1図に示すように、その基台
(12)を温度制御素子(11)を介して放熱板(10)に取
り付けたものである。
さらに、本発明は受光素子(18A)の検出出力の直流
レベルが最大になるようにその温度制御素子(11)を制
御するようにしたものである。
[作用] 斯かる本発明によれば、その略円形状の光導波路(1
4)でその発光素子(19)の出力光の光学共振器が構成
され、この光学共振器の中に一方向に回る光と他方向に
回る光とが混在する。そして、例えばその一方向に回る
光の一部及びその他方向に回る光の一部がその方向性結
合器(16)及びY分岐型結合器(17)を介して混合され
た形で受光素子(18A)に供給されるので、その受光素
子(22)からはその一方向に回る光の一部と他方向に回
る光の一部とのビート信号が得られる。
このビート信号の周波数はその光学共振器の回転角速
度の関数となるので、そのビート信号の周波数よりその
光学共振器の回転角速度を検出することができる。
さらに、一般にその光学共振器の長さはその発光素子
(19),(38)の波長の整数倍のときに最も効率が良好
である。そこで、その基台(12)を温度制御素子(11)
を介して放熱板(10)に取り付けた場合には、例えば別
途方向性結合器を介してその光導波路(14)から分離し
た光の受光レベルが最大になるようにその基台(12)を
膨張又は収縮させることにより、その光学共振器の長さ
をその発光素子の波長の整数倍に維持することができ
る。
また、受光素子(18A)の検出出力の直流レベルが最
大になるようにその温度制御素子(11)を制御するよう
にした場合にも、その光学共振器の長さをその発光素子
の波長の整数倍に維持することができる。
[実施例] 以下、本発明によるリングレーザジャイロ装置の一実
施例につき第1図〜第5図を参照して説明しよう。本例
は発光素子としてレーザダイオードを使用する半導体リ
ングレーザジャイロ装置に本発明を適用したものであ
る。
第1図は本例のリングレーザジャイロ装置を示し、こ
の第1図において、(10)は正方形の板状の放熱板、
(11)はそれより小さい正方形の板状のペルチェ素子、
(12)はジャイロ基板であり、その放熱板(10)の上に
そのペルチェ素子(11)を介してそのジャイロ基板(1
2)を固定する。このジャイロ基板(12)の形状は一辺
の長さWが30mm程度の正方形であり、その厚さTは1mm
程度である。このジャイロ基板(12)の材質としては、
シリコン基板上に酸化シリコン(SiO2)膜を形成したも
の又は酸化シリコン基板そのもの等を使用することがで
きる。
(13)は凸状の保護カバーを示し、この保護カバー
(13)をその放熱板(10)上にそれらペルチェ素子(1
1)及びジャイロ基板(12)を覆うように載置して固定
することにより、それらペルチェ素子(11)及びジャイ
ロ基板(12)を密封する。その保護カバー(13)の内部
は真空にするか、又はヘリウム等の不活性ガスを充填す
る。これによりその保護カバー(13)の内部のレーザ光
のゆらぎが防止されると共に、そのジャイロ基板(12)
が外気から遮断されて温度調整が容易になる。
そのジャイロ基板(12)の表面(12a)上には直径が2
5mm程度の円周に沿って第1のガラス平面導波路(14)
を形成する。この第1のガラス平面導波路(14)は、各
種の周知の導波路作成法で作成できるが、例えばスパッ
タ及びエッチング技術を用いて作成できる。ただし、そ
の導波路(14)の円周は真円の円周である必要はなく、
例えば楕円の円周でもよい。また、その導波路(14)は
完全な閉じた円周ではなく、その円周の一部を切り欠い
ておく。
(15)はジャイロ基板(12)上に形成された第2のガ
ラス平面導波路を示し、このガラス平面導波路(15)は
直径が10mm程度の円周に沿って第1のガラス平面導波路
(14)と同様に形成する。その第2のガラス平面導波路
(15)はその第1のガラス平面導波路(14)の内部にこ
の導波路(14)に近接して形成する。第2図に示すよう
に、それら導波路(14)と導波路(15)とが近接してい
る部分が分岐比が99:1程度の方向性結合器(16)とな
り、この方向性結合器(16)においては導波路(14)を
伝搬するレーザ光の内の1%程度が導波路(15)側に漏
れて来るようになされている。
また、第2図に示すように、その第2のガラス平面導
波路(15)の方向性結合器(16)と反対側をY分岐型結
合器(17)にして、この結合器(17)の光出力部の前面
のジャイロ基板(12)上にフォトダイオードよりなる第
1の受光素子(18A)を設置する。そのY分岐型結合器
(17)はその導波路(15)の左右から伝搬して来るレー
ザ光を積極的に混合するために使用される。即ち、その
ガラス平面導波路(14)を時計方向CWに伝搬するレーザ
光の1%程度が分岐光LB1としてその導波路(15)の一
方の円弧部に取り込まれ、反時計方向CCWに流れるレー
ザ光の1%程度が分岐光LB2としてその導波路(15)の
他方の円弧部に取り込まれる。そして、その受光素子
(18A)からはそれら2個の分岐光LB1及びLB2を混合し
た光の干渉信号であるビート信号が出力される。
(22)はジャイロ基板(12)上に形成された円弧状の
第3ガラス平面導波路を示し、この導波路(22)も第1
のガラス平面導波路(14)と同様に形成する。この導波
路(22)はその導波路(14)の内部にその導波路(14)
に近接して形成し、この導波路(22)の一方の光出力部
の前面のジャイロ基板(12)上に第2の受光素子(18
B)を設置する。その導波路(22)と導波路(14)とが
近接している部分も分岐比が99:1程度の方向性結合器
(23)を構成している。
第2図に示すように、その導波路(22)にはその方向
性結合器(23)を介してそのガラス平面導波路(14)を
反時計方向CCWに流れるレーザ光の1%程度が分岐光LB3
として取り込まれ、この分岐光LB3が受光素子(18B)に
て光電変換される。この受光素子(18B)の出力信号は
そのガラス平面導波路(14)を伝搬するレーザ光の強度
のモニターとして使用される。
第1図に戻り、(19)は両端面に反射防止膜が形成さ
れたレーザダイオード、(20)はイットリウム鉄ガーネ
ット(YIG)結晶等よりなるファラデー素子、(21)は
コイルであり、そのガラス平面導波路(14)が切り欠か
れた部分のジャイロ基板(12)上にその導波路(14)と
光軸が一致するようにレーザダイオード(19)及びファ
ラデー素子(20)を固定する。そのレーザダイオード
(19)の両端面に反射防止膜を形成するのは、レーザダ
イオード(19)の表面反射によりレーザダイオードが単
体で光学共振器を構成するのを防止するためである。
また、このファラデー素子(20)の近傍にこのファラ
デー素子(20)の光軸に沿って磁界を付与するためのコ
イル(21)を取り付ける。通常ファラデー素子は入力光
を90゜旋光させるために使用されるが、本例のファラデ
ー素子(20)は内部を通過するレーザ光を数度程度旋光
させるだけで充分であるため、そのファラデー素子(2
0)の光軸方向の長さは1mm程度もあればよい。
本例ではその第1のガラス平面導波路(14),レーザ
ダイオード(19),ファラデー素子(20)によりそのレ
ーザダイオード(19)の内部で生成されるレーザ光の光
学共振器が構成されている。
第3図は本例の信号処理回路の構成を示し、この第3
図において、(23)及び(24)は夫々電流−電圧変換回
路を示し、第1の受光素子(18A)の検出電流を第1の
電流−電圧変換回路(23)を介してビート信号S1に変換
する。このビート信号S1は光学共振器中を時計方向に進
行するレーザ光と反時計方向に進行するレーザ光との干
渉信号(第4図A)であり、このビート信号S1を波形整
形回路(25)に供給する。
また、第2の受光素子(18B)の検出電流を第2の電
流−電圧変換回路(23)を介してレベル信号S2(第4図
B)に変換する。このレベル信号S2は本例の光学共振器
中を流れているレーザ光の強度に比例する信号であり、
このレベル信号S2をペルチェ素子(11)用のドライブ回
路(26)に供給する。このドライブ回路(26)はそのレ
ベル信号S2が最大になるようにペルチェ素子(11)を駆
動する。リング状の光学共振器は閉じた光路の長さ(厳
密には更に光路の夫々の屈折率を乗じた値)がレーザ光
の波長λの整数倍であるときに最も出力が大きくなり動
作が安定するが、何等温度制御を行わないときにはその
光路の長さはジャイロ基板(12)の光学共振器面の膨張
又は収縮等により変化してその出力は安定しにくい。本
例ではレベル信号S2が最大になるようにそのジャイロ基
板(12)の伸縮率を制御することにより、常に光学共振
器の出力が最大になるようにしている。
波形整形回路(25)はそのビート信号S1を直流レベル
でスライスして2値化したデジタルのビート信号S3(第
4図C)を生成し、このビート信号S3をデータセレクタ
(27)の入力部に供給する。(28)はアップダウンカウ
ンタを示し、そのデータセレクタ(27)の一方の出力部
及び他方の出力部を夫々そのカウンタ(28)のアップ計
数端子及びダウン計数端子に接続し、このカウンタ(2
8)の計数出力をラッチ回路(29)を介して中央処理ユ
ニット(以下「CPU」と称する)(30)に供給する。
(31)は所定周波数の矩形波の切り替え信号S4(第4
図D)を発生する発振回路を示し、この切り替え信号S4
の周波数は例えば100Hz〜1kHz程度に設定する。この切
り替え信号S4をデータセレクタ(27)の切り替え端子、
ラッチ回路(29)のクロック端子、CPU(30)及びコイ
ル用のドライブ回路(32)に供給する。そのデータセレ
クタ(27)はその切り替え信号S4がハイレベル“1"であ
るときに、ビート信号S3をアップパルスSU(第4図E)
としてカウンタ(28)のアップ計数端子に供給し、その
切り替え信号S4がローレベル“0"であるときにそのビー
ト信号S3をダウンパルスSD(第4図F)としてそのカウ
ンタ(28)のダウン計数端子に供給する。
また、ラッチ回路(29)はその切り替え信号S4の各立
ち上がりの時点におけるカウンタ(28)の計数値C1を保
持してCPU(30)に供給し、ドライブ回路(32)はコイ
ル(21)にその切り替え信号S4に応じた電流を供給す
る。これにより、そのコイル(21)の近傍のファラデー
素子(20)の内部にはその切り替え信号S4がハイレベル
“1"のときには例えば光学共振器の時計方向の磁界が加
えられ、その切り替え信号S4がローレベル“0"のときに
はその光学共振器の反時計方向の磁界が加えられる。
そのファラデー素子(20)の内部に光学共振器の時計
方向の磁界が加えられると、その時計方向に進行するレ
ーザビームの位相が変化し、光学共振器の反時計方向の
磁界が加えられると、その反時計方向に進行するレーザ
ビームの位相が変化する。従って、その交流磁界が加え
られたファラデー素子(20)により受光素子(18A)で
検出されるビート信号S1の周波数は第4図Aに示すよう
にその切り替え信号S4の周期で変化する。
第5図を参照して第1図例の回転角速度の検出動作に
つき説明するに、そのジャイロ基板(12)上のガラス平
面導波路(14),レーザダイオード(19)及びファラデ
ー素子(20)により構成される光学共振器の回転角速度
(角周波数)をΩ、その第1の受光素子(18A)で検出
されるビート信号S3の周波数をΔfとする。この場合、
そのファラデー素子(20)に磁界が加えられていない状
態では、その光学共振器の光路で囲まれる面積をS、そ
のレーザダイオード(19)の波長をλ、光路の長さをL
とすると、次の関係がある。
Δf=4SΩ/(Lλ) ……(2) この関係は第5図の破線(33)のようになる。特に本
例では光ファイバが使用されておらず、ロックイン現象
が比較的発生しにくいので、式(2)の関係に基づいて
ビート信号の周波数Δfより比較的高い精度で回転角速
度Ωを求めることができる。
ただし、本例でもガラス平面導波路(14)の内部にお
けるレーザ光の若干の散乱によりロックイン現象が僅か
ながら発生する虞があるので、より高精度に回転角速度
を検出するにはそのロックイン現象を補正する必要があ
る。この場合、回転角速度Ωの絶対値が0でないにも拘
らずそのビート信号の周波数Δfが0になる領域である
ロックイン領域を第5図の(35)で表すと、その周波数
Δfと回転角速度Ωとの関係は実線(34)のように表す
ことができる。
そして、本例では第3図の信号処理回路中のドライブ
回路(32)を動作させてファラデー素子(20)の内部に
切り替え信号S4と同じ周期で方向が反転する磁界を加え
る。これによりその光学共振器の回転角速度には一種の
疑似的なバイアスが与えられたことになるので、ビート
信号の周波数Δfと実際の回転角速度Ωとの間の関係は
その信号S4の周期で第5図の実線(36)と実線(37)と
の間を移り替わるようになる。
具体的に実際の光学共振器の回転角速度Ωがロックイ
ン領域(35)の内部のΩx(>0)であるとすると、そ
れに対応するビート信号の周波数は夫々Δf1及びΔf2
なり、バイアス周波数をΔfB、−ΔfBとすると、回転角
速度Ωxによる周波数をfΩxとして、 Δf1=ΔfB+fΩx ……(3) Δf2=−ΔfB+fΩ ……(4) |Δf1|>|Δf2| ……(5) が成立している。そして、|Δf1|−|Δf2|が破線(3
3)で求められるfΩxの2倍であることからその周波
数の絶対値の差分(|Δf1|>|Δf2|)の1/2を上記の
式(2)に代入することにより、実際の回転角速度Ωを
正確に検出することができる。この場合、第3図例のデ
ータセレクタ(27)を切り替え信号S4を用いて切り替え
ると、この切り替え信号S4の1周期内のアップパルスSU
のパルス数がその周波数Δf1に比例し、ダウンパルスSD
のパルス数がその周波数Δf2に比例するので、ラッチ回
路(29)で保持される計数値C1がその周波数の絶対値の
差分(|Δf1|−|Δf2|)に比例する。従って、CPU(3
0)ではその計数値C1を逐次取り込んで所定の係数を乗
ずることにより現在の実際の回転角速度Ωを求めること
ができる。
なお、上述実施例では第3のガラス平面導波路(22)
及び第2の受光素子(18B)を設けて光学共振器の内部
のレーザ光の強度をモニターするようにしている。しか
しながら、第1の受光素子(18A)の出力の直流成分は
その光学共振器の内部のレーザ光の強度に比例している
ので、例えば低域通過フィルタ回路を用いてその第1の
受光素子(18A)の出力の直流成分を抽出して、この直
流成分を第3図のペルチェ素子(11)のドライブ回路
(26)に供給するようにしてもよい。この場合には、リ
ングレーザ装置の機構部の構成が簡略化される。
次に第6図を参照して本発明の他の実施例につき説明
する。この第1図に対応する部分に同一符号を付して示
す第6図において、(38)はレーザダイオードであり、
このレーザダイオード(38)のレーザビームの出力面は
第1のガラス平面導波路(14)の光軸に対してブリュー
スタ角をなすように傾斜させる。また、(39)は薄膜状
のファラデー素子を示し、そのレーザダイオード(38)
の一方の出力面にそのファラデー素子(39)を蒸着等に
より形成して、その近傍にコイル(21)を配する。この
場合、そのファラデー素子(39)のレーザ光の出力面も
その光軸に対してブリュースタ角をなすように傾斜させ
る。
第6図例ではレーザダイオード(38)及びファラデー
素子(39)のレーザ光の出力面が夫々ガラス平面導波路
(14)の光軸に対してブリュースタ角に設定されている
ので、第6図の紙面に平行な偏光成分はそれら素子(3
8),(39)の表面では反射することなくそのまま光学
共振器中に出力される。従って、そのレーザダイオード
(38)の発振モードが第6図の紙面に平行な偏光成分に
なるように選択することにより、その光学共振器の中の
レーザ光の強度を最大にすることができる。
なお、本発明は上述実施例に限定されず本発明の要旨
を逸脱しない範囲で種々の構成を採り得ることは勿論で
ある。
[発明の効果] 本発明によれば、光ファイバが使用されていないの
で、光ファイバの内部散乱に起因する大規模なロックイ
ン現象が生じない利益がある。また、光導波路と発光素
子とで光学共振器を構成するようにしているので、その
光導波路を小型化することによりその光学共振器ひいて
はリングレーザジャイロ装置を所望の程度まで小型化で
きる利益がある。
さらに、その基台を温度制御素子を介して放熱板に取
り付けた場合には、例えば別途設けた受光素子でその光
導波路中の光の一部を受けて、この受光レベルが最大に
なるようにその基台を膨張又は収縮させることにより、
その光学共振器の長さをその発光素子の波長の整数倍に
維持することができる。
さらに、受光素子の検出出力の直流レベルが最大にな
るようにその温度制御素子を制御するようにした場合に
は、その受光素子をビート信号の検出器としても兼用す
ると共に、その光学共振器の長さをその発光素子の波長
の整数倍に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるリングレーザジャイロ装置の一実
施例を示す一部を切り欠いた斜視図、第2図はその一実
施例のジャイロ基板(12)の平面図、第3図はその一実
施例の信号処理回路の構成図、第4図は第3図例の各部
信号波形を示す信号波形図、第5図はロックイン現象の
説明に供する線図、第6図は本発明の他の実施例の要部
を示す構成図、第7図は従来の半導体リングレーザ装置
を示す構成図である。 (10)は放熱板、(11)はペルチェ素子、(12)はジャ
イロ基板、(14)は第1のガラス平面導波路、(15)は
第2のガラス平面導波路、(16)は方向性結合器、(1
7)はY分岐型結合器、(19)はレーザダイオード、(2
0)はファラデー素子、(38)はレーザダイオード、(3
9)はファラデー素子である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−147908(JP,A) 特開 昭59−216061(JP,A) 特開 平62−47516(JP,A) 特開 昭55−26695(JP,A) 特開 昭58−82113(JP,A) 特開 平2−122681(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/08 H01S 3/083 G01C 19/64 - 19/72

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に設けた略円形状の光導波路と、該
    光導波路の一部を切り欠いて設けた発光素子と、上記光
    導波路に近接して設けた方向性結合器と、該方向性結合
    器の両端部の出力光を入力光とするY分岐型結合器と、
    該Y分岐型結合器の出力部の近傍に設けられた受光素子
    とを有し、上記基板は温度制御素子を介して放熱板に取
    り付けられていることを特徴とするリングレーザジャイ
    ロ装置。
  2. 【請求項2】上記受光素子の検出出力の直流レベルが最
    大になるように上記温度制御素子が制御されるように構
    成されていることを特徴とする請求項1記載のリングレ
    ーザジャイロ装置。
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