JP2835074B2

JP2835074B2 - 多層式光ディスク装置

Info

Publication number: JP2835074B2
Application number: JP1120302A
Authority: JP
Inventors: 敬一岡尾
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1989-05-16
Filing date: 1989-05-16
Publication date: 1998-12-14
Anticipated expiration: 2013-12-14
Also published as: JPH02301020A

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は多層式光ディスク装置に関する。

（従来の技術）近年、光ディスク装置の実用化が進み、再生専用をは
じめとして追記形が文書ファイルのメモリ、あるいはコ
ンピュータのメモリとして広く利用されるようになって
きた。

この光ディスク装置は、磁気ディスク装置、例えばハ
ードディスクやフロッピディスクに比べて大容量の情報
を記録することができるが、尚一層の大容量化が望まれ
ている。

そこで、従来、光ディスクの記録密度を高めるため、
レーザを短波長化し、対物レンズの開口数を大きくする
ことが行われているが、要素部品の開発を待たねばなら
ないだけでなく、焦点深度が小さくなり、より高精度の
サーボ特性が必要となり、技術的に難かしくコスト高と
なるという問題がある。

一方、大容量化を図るため、光ディスクの記録面を重
ね合わせた構造の光記録媒体に対し複数の光ビームによ
りトラッキング及びデータの記録再生を行う多層式の光
ディスク装置が提案されている。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、従来より提案されている多層式の光デ
ィスク装置にあっては、各記録面にトラッキング情報を
固定情報として設け、このトラッキング情報が書かれた
記録面に対しデータを記録再生する方式であったため、
各記録面にトラッキング情報を設ける必要があり、光記
録媒体の製造プロセスに大きな負担がかかるという問題
点があった。

そこで、本発明は、製造プロセスの負担を軽くするこ
とができる多層式光ディスク装置を提供することを目的
とする。

［発明の構成］（課題を解決するための手段）上記課題を解決するため本発明では、少なくとも３層
の記録面を重ねあわせた構造の光記録媒体に対し、デー
タの記録再生を行う多層式光ディスク装置において、前
記記録面の少なくとも一つに設けられたトラッキング用
の固定情報に基づいてトラッキングを行い、該固定情報
が設けられた記録面とは異なる記録面上でデータの記録
再生を行ったのち、該データをトラッキング情報として
トラッキングを行い、上記した各記録面とは異なる記録
面上でデータの記録再生を行うことが可能な光ピックア
ップを備えたことを特徴とする。

（作用）本発明の多層式光ディスク装置では、重ね合わせて形
成された複数の記録面のうち少なくとも一つに固定的な
トラッキング情報が設けられる。

特に、本発明では、トラッキング用の固定情報を設け
た記録面をデータの記録再生用としても用いるととも
に、他の記録面上においてもデータの記録再生を行うた
め、記録面の数だけデータの記録再生できる面を確保す
ることができる。

このとき、固定的なトラッキング情報を一つの記録面
に対してのみ設ければよく、各記録面の重ね合わせに高
精度の位置決めが必要とされず、製造プロセスの負担が
軽い。

また、トラッキング情報は、固定的に設けたトラッキ
ング情報に対して記録されたデータを新たなトラッキン
グ情報として、次々と他の記録面に対して自動生成でき
るので、トラッキング動作に関して何ら問題がない。さ
らに、各記録面の間隔を等間隔にすれば、少なくとも２
つの光ビームによりトラッキング及びデータの記録再生
を行う際に、ピックアップのフォーカシング等の制御・
調整が容易となる。

また、前記光ビームを、同軸上でそれぞれ異なる記録
面に対して集光するようにすれば、単一の対物レンズを
設けるだけで、すべての光ビームを集光することがで
き、装置の小形化、簡素化を図ることができる。

（実施例）以下、本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明の一実施例に係る多層式光ディスク装
置のディスク構成を示す説明図である。

図示のように、本例の光記録媒体（光ディスク）Ｄ
は、トラッキング情報としての溝１を形成した記録層
（第１層）D1と、この層D1と重ね合わされその両面側で
データ２を記録再生可能とした層（第２層）D2を備えて
成る。第１層D1の表面にも第２層D2と同様にデータ２を
記録再生可能に構成してある。各層D1,D2の厚みはここ
では同一に設定してあるが、大切なことは各厚みの誤差
が焦点深度内にあることである。

一方、光ピックアップの光ビームは、例えば同一光軸
上で前記第１層D1の溝１と、第１層D1及び第２層D2の境
界面とに集光される２本のビームLB1,LB2を有し、その
反射光を捉えることにより、トラッキング及びデータ２
の再生を行うようになっている。これら２本のビームLB
1,LB2の相対的な集光位置の関係は任意に設定可能であ
る。

上記の構成により、本例の光記録媒体Ｄによれば、２
本の光ビームLB1,LB2により、第１層D1の溝１を用いて
トラッキングを行いつつ、第２層の境界面に対してデー
タ２の記録再生を行うことができる。

また、第２図に示すように、溝１のトラッキングによ
り第２層D2の一方の面に記録されたデータ2,4等をトラ
ッキング情報として、他の面に対しデータ3,5等を記録
再生できるなど、記録されたデータを次々にトラッキン
グ情報に置き換えてディスク面全域に亘ってデータを記
録再生させることができる。

以上の如く構成された光記録媒体Ｄにあっては、固定
的なトラッキング情報を第１層D1にのみ設ければよいの
で、第２層D2との関係で位置ずれを考慮する必要がな
く、その製造が容易である。また、記録媒体の表面に次
々とデータ2,3,4,5…を記録してゆくことができるの
で、記録容量が大である。

第３図に光ピックアップの構成例を示した。

図示のように、本例の光ピックアップは、２つの光源
6,7と、これら光源6,7から出力されたレーザビームLB1,
LB2を偏光しプリズム18に入力する偏光板9,10と、プリ
ズム18により同一光軸上に投光されるビームを媒体Ｄに
対して集光するレンズ11を備えて構成されている。第１
のビームLB1はトラッキング用のビームである。第２の
ビームLB2はデータの記録再生用のビームである。レン
ズ11はフォーカシング回路12及びトラッキング制御回路
13に接続されている。

一方、媒体Ｄより反射されたれレーザビームLB1,LB2
はプリズム14により偏光プリズム15に対して反射される
ようになっており、偏光プリズム15により、第１及び第
２のビームLB1,LB2に分解され、光学センサ16,17により
トラッキング情報、データが検出されるようになってい
る。センサ17はデータ処理回路19に接続されている。前
記トラッキング制御回路13及び光源６は記録回路20に接
続されている。

上記構成のピックアップにより、媒体Ｄ上での集光点
は常時所定ピッチＰとされ、フォーカシング回路12の制
御により、両集光点を図において上下にずらすことが可
能である。

また、トラッキング制御回路13の制御により、記録回
路20を動作させることにより、媒体Ｄの所定位置に所定
のデータを記録再生可能である。

さらに、第１のレーザビームLB1の検出により、トラ
ッキング制御回路によってトラッキング処理し、トラッ
キング面の変更に際しては、適宜フォーカシング回路に
よって集光位置を変更可能である。

本例では、同一の対物レンズ11によってフォーカシン
グとトラッキングを行うので、装置構成が簡単で、かつ
制御が容易である。

第３図の例では、２つのビームLB1,LB2を同一光軸上
に集光させたが、２つの光軸で制御することも可能であ
る。また、第４図に示すように、対物レンズ11に入力さ
れるビームの光源位置を制御して、集光位置を調整する
ことも可能である。

第５図〜第７図は光記録媒体の他の構成例を示す説明
図である。

第５図に示す光記録媒体DAは、第１〜第４の層DA1,DA
2,DA3,DA4から成る４層の媒体を重ね合わせ、第１層DA1
の表面側にトラッキング情報としての溝１を形成した例
である。

本例では、溝１のトラッキングにより、次層DA2に対
しデータを記録再生することができ、記録されたデータ
をトラッキングデータとして次々にデータを記録再生す
ることができる。図中LBは、前述の第１又は第２のレー
ザビームLB1又はLB2を示す。

第６図に示す光記録媒体DBは、最下層の媒体DB4に凸
状のトラッキング情報1Aを形成した例である。

本例では、下層側のトラッキング情報に対し上層側で
データの記録再生を行うことができる。

第７図に示す光記録媒体DCは、中間層の媒体DC3にト
ラッキング用の溝１を設けた例である。

本例では、中間層DC3のトラッキング情報を基点とし
て、この上下層に対してデータの記録再生を行うことが
でき、上層又は下層側のデータを新たなトラッキング情
報として、上層側又は下層側にデータの記録再生を進め
ることができる。

第８図は、第５図に示す光記録媒体DAを用い、トラッ
キング用のレーザビームLB1及びデータ記録再生用のレ
ーザビームLB2の集光点のピッチを２倍とし、一層置き
にデータの記録再生を行うようにした例である。

本例では両ビームLB1,LB2のピッチを任意に変更でき
るので、データアクセスを迅速に行うことができる。

上記実施例では、レーザビームの数を２としたが、デ
ータ記録再生用のビーム数を増し、例えばデータの再生
を隣り合った層に対して同時的に行うようにしてもよ
い。

また、ビームピッチは、熱特性なども考慮して任意に
設定できる。

本発明は、これら実施例に限定されるものではなく、
適宜の設計的変更を行うことにより、適宜態様で実施で
きる。

［発明の効果］以上の通り、本発明は特許請求の範囲に記載の通りの
多層式光ディスク装置であるので、光ディスクの製造が
容易である。また、一つの記録面にのみ設けた固定のト
ラッキング情報に基づいて記録されたデータを新たなト
ラッキング情報として用いることができるので記録容量
を格別に増加することができ、その制御も容易である。
さらに、トラッキング用及びデータ記録再生用の光ビー
ムを任意に設計することができるので、データ記録再生
方式を任意に設計でき、高速アクセスを可能にするなど
応用範囲を拡大することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明の実施例を示し、第１図は多層式
光ディスクの構成例を示す説明図、第２図はその作用を
示す説明図、第３図は光ピックアップの構成例を示す説
明図、第４図は光ピックアップの他の構成例を示す説明
図、第５図〜第７図はそれぞれ光ディスクの他の構成例
を示す説明図、第８図は２つのレーザビームの集光位置
のピッチを２倍とした場合の説明図である。１……トラッキング用の溝２〜５……記録データ 12……フォーカシング回路 13……トラッキング制御回路 D,DA,DB,DC……光記録媒体 LB1……トラッキング用のレーザビーム LB2……データ記録再生用のレーザビーム

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも３層の記録面を重ね合わせた構
造の光記録媒体に対し、データの記録再生を行う多層式
光ディスク装置において、前記記録面の少なくとも一つに設けられたトラッキング
用の固定情報に基づいてトラッキングを行い、該固定情
報が設けられた記録面とは異なる記録面上でデータの記
録再生を行ったのち、該データをトラッキング情報とし
てトラッキングを行い、上記した各記録面とは異なる記
録面上でデータの記録再生を行うことが可能な光ピック
アップを備えたことを特徴とする多層式光ディスク装
置。
【請求項２】前記光ピックアップは、複数の光ビームを
それぞれ異なる前記記録面に集光させるものであること
を特徴とする請求項１記載の多層式光ディスク装置。
【請求項３】前記複数の光ビームは同軸上でそれぞれ異
なる前記記録面に集光させるものであることを特徴とす
る請求項２記載の多層式光ディスク装置。
【請求項４】前記複数の光ビームの相対的な集光位置の
関係は任意に設定可能であることを特徴とする請求項２
または３のいずれかに記載の多層式光ディスク装置。