JP2834530B2 - 積層体 - Google Patents

積層体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、シート性、層間接着性に優れた多層包装材
積層体に関する。さらに詳しくは、紙、アルミニウム、
ポリエステルなどを基材とするホット充填用の包装容器
の内層兼ヒートシール層を形成させるのに好適な積層体
に関する。
[従来の技術] 各種の果実飲料、乳酸菌飲料等の容器として多層の紙
容器が広く使用されている。このような紙容器は、包装
に際しヒートシールを行なうところから、ヒートシール
性樹脂層を紙の内層に積層し使用されている。この際、
ガスバリヤー性や遮光性を高めるために、紙の内層にア
ルミニウム箔層を形成させ、さらにその内層にヒートシ
ール性樹脂層を形成させる場合がある。いずれにして
も、このようなヒートシール性樹脂として、従来はオレ
フィン系重合体が主として使用されていた。オレフィン
系重合体はヒートシール性が優れているのみならず柔軟
性にも優れており、折り曲げ加工などを行ってもピンホ
ールの発生がないなど優れた特長を有している。しかし
このようなヒートシール層は同時に、飲食物等の内容物
に直接接触する層となるが、この場合オレフィン系重合
体は香気成分を吸着し易く、被包装物の種類によっては
味や香りが変化するという欠点を有していた。
一方、ポリエチレンテレフタレート(以下PETとい
う)は、保香性に優れているがヒートシール性に乏し
く、前記のような紙容器内層用樹脂として用いるには不
適当であった。またイソフタル酸の如き共重合成分を相
当量含有する変性PETは、ヒートシール性の面ではPETよ
り優れているが、柔軟性、耐ピンホール性などに劣って
いるため、折り曲げ加工などを要する包装容器の内装用
樹脂として使用するには困難を伴った。そこで本発明者
らは、変性PETの有する優れたヒートシール性、保香性
を生かし、かつ耐ピンホール性などの変性PETが有する
欠点を改善したヒートシール材料について検討を行っ
た。その結果、特定の3層構成の積層体とすることによ
って上記欠点が改善され、さらに紙やアルミニウムある
いはナイロン、ポリエチレンテレフタレート等のプラス
チックフィルムなどへ積層する素材としても好適である
ことを見出し、特願平1〜272400号において提案した。
この提案によれば香気成分を含有する飲食物等の包装
に好適な積層体ができ、とくに紙やアルミニウム、ある
いは、他のプラスチックフィルムに積層が容易であるた
め、種々の包装材料として優れたものであった。しかし
ながら、ホット充填を行うような包装材料といて用いる
ときに、高温時の層間接着力の不足に基ずくためか接着
層が変形する場合があることが判明した。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、上記事情に鑑み、上記先願発明の優れ
た利点を保持しつつ3層積層体の高温時の層間接着力を
改善するための検討を行った。その結果、先願発明にお
ける接着性樹脂層となる中間層組成に若干の変更を加
え、エチレン共重合樹脂成分として低結晶性もしくは非
晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体のほかに、エ
チレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を含有さ
せ、、かつこれら共重合体のいずれか一方又は双方の少
なくとも一部を不飽和カルボン酸もしくはその無水物で
グラフト変性させたものとすることによりその目的が達
成できることを見出し、本発明に到達した。従って本発
明の目的は、香気性を有する飲食物等の包装、とくにホ
ット充填用の包装に好適な多層包装材積層体を提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、紙やアルミニウム、プラスチッ
クフィルムなどに積層させてヒートシール性、耐ピンホ
ール性、保香性に優れた紙容器等を形成させた新規な積
層体を提供することにある。本発明の他の目的は、共押
出法によって容易に製造可能な層間接着力に優れた積層
体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 (A)共重合成分を3〜20モル%含む変性ポリエチレ
ンテレフタレート層 (B) (B1)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重
合体90〜60重量%及び低結晶性もしくは非晶性のエチレ
ン・α−オレフィン共重合体10〜40重量%からなり、か
ついずれか一方又は双方の少なくとも一部が不飽和カル
ボン酸もしくはその無水物でグラフト変性されてなる樹
脂成分70〜95重量%と、 (B2)粘着付与樹脂5〜30重量%からなるエチレン
共重合体組成物層及び (C)結晶性エチレン重合体層 が順に形成されてなり,(A)層をヒートシール層とす
る多層包装材積層体である。
また本発明は、上記多層包装材積層体の(C)結晶性
エチレン重合体層を基材へのラミネート層とし、(C)
層に隣接して更に基材層を積層してなる多層包装材積層
体である。(ここにエチレン・メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体とはエチレン・アクリル酸エステル共重合体
またはエチレン・メタクリル酸エステル共重合体をい
う、以下同じ。) 本発明において、包装材料として用いるときに直接飲
食物等に接触する層、すなわちヒートシール層となる変
性PETは、エチレングリコール単位及びテレフタル酸単
位の外に、共重合成分を3〜20モル%、好ましくは5〜
15モル%の割合で共重合されているものである。共重合
成分はエチレングリコール単位及びテレフタル酸単位の
いずれの側に含有させてもよく、あるいは双方に共重合
成分を含有させてもよいが、そのような共重合成分とし
ては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、p−オキシ安息香酸のような芳香族カルボン
酸、アジピン酸、、セバシン酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸のような脂肪族又は脂環族カルボン酸、プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール等のジオール類をあげることができる。こ
れら共重合成分の中では、イソフタル酸、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等がとく
に好適である。これら変性PETとしては、融点が205〜24
0℃程度であって、その極限粘度が0.5〜1.4dl/g、とく
に0.6ないし1.2dl/gのものが好ましい。共重合成分が3
モル%より少ないと、ヒートシール性が悪く、ヒートシ
ールした場合にシール強度の大きいものが得られない。
また共重合成分が20モル%を超えると、柔軟性、伸び等
が充分でなく、ピンホールや折り曲げ加工等による破損
等が生じ易くなる。
変性PET層(A)には中間層としてエチレン共重合体
組成物(B)を隣接して形成させるが、本発明において
は、エチレン共重合体組成物層(B)はエチレン共重合
樹脂成分(B1)と粘着付与樹脂(B2)の2成分を必須成
分とし、そして該エチレン共重合樹脂成分(B1)はエチ
レン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体と低結晶性
もしくは非晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体か
らなり、かつ共重合体のいずれか一方又は双方の少なく
とも一部は不飽和カルボン酸もしくはその無水物でグラ
フト変性されているものである。
前記エチレン・(メタ)アクリル酸エステルとして
は、エチレンと(メタ)アクリル酸の低級アルキルエス
テルの共重合体が好ましく、例えばエチレン・アクリル
酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸n−ブチル共重合
体、エチレン・アクリル酸イソブチル共重合体、エチレ
ン・メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)を例示するこ
とができる。共重合体の微量の臭気の問題が考慮される
場合にはこれらの中では、EMAやEMMAを用いるのが好ま
しい。エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体
といては、加工性、接着性などを考慮するとエチレンが
70〜95重量%、好ましくは75〜90重量%、(メタ)アク
リル酸エステルが5〜30重量%、好ましくは10〜25重量
%のものであって、190℃、2160g荷重におけるメルトフ
ローレートが0.2〜30g/10分、とくに0.4〜20g/10分のも
のを用いるものが好ましい。
一方、前記エチレン・α−オレフィン共重合体は、低
結晶性又は非晶性のもので、X線回折法による結晶化度
が30%以下、好ましくは20%以下のものである。該共重
合体におけるエチレンとα−オレフィンの比率は、エチ
レンが60〜90モル%、好ましくは70〜85モル%に対し、
α−オレフィンが10〜40モル%、好ましくは15〜30モル
%である。ここにα−オレフィンとしては、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、4−メチル−1−テンなどを例示できるが、とく
にプロピレン又は1−ブテンが好ましい。また該共重合
体としては、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレ
ートが、0.3〜50g/10分、とくに0.5〜20g/10分のものを
用いるのが、押出加工性、光学特性などの点で好まし
い。
上記2種の共重合体のいずれか一方又は双方の少なく
とも一部が不飽和カルボン酸もしくはその無水物でグラ
フト変性されている。すなわち、いずれか一方又は双方
のグラフト変性された共重合体そのものを用いてもよい
し、グラフト変性された共重合体と未変性の共重合体の
組成物を用いてもよい。しかしながら、グラフト変性物
の臭気をなくすという観点からすれば、樹脂成分(B1
としては未変性のエチレン・(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体とグラフト変性したエチレン・α−オレフィ
ン共重合体の組成物を用いるのが好ましい。いずれにし
ても(B1)成分におけるグラフトされている不飽和カル
ボン酸もしくはその無水物の量が0.03〜7重量%、好ま
しくは0.5〜5重量%程度存在させるようにするのがよ
い。ここに不飽和カルボン酸もしくはその無水物として
は、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ナジック
酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ナジック酸
などを例示することができる。
エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体成分とエチレ
ン・α−オレフィン共重合体成分の配合割合は、前者60
〜90重量%、好ましくは65〜85重量%に対し後者10〜40
重量%、好ましは15〜35重量%である。前者の使用割合
が前記範囲より少ないと高温での接着強度が小さくな
り、またその使用割合が前記範囲より多くなると常温で
の接着力が小さくなり光学特性が悪くなる。
(B2)粘着付与樹脂としては。樹脂族系炭化水素樹
脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポ
リテルペン系樹脂、ロジン類、スチレン系樹脂、クロマ
ン、インデン樹脂などが挙げられる。
脂肪族系炭化水素樹脂の例としては、ブテン−1、イ
ソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプ
レン、ピペリレンなどのC4〜C5モノまたはジオレフィン
を主成分とする重合体などが挙げられる。脂環状系炭化
水素樹脂の例としては、スペントC4〜C5の留分中のジエ
ン成分を環化二量体化後重合させた樹脂、、シクロペン
タジエンなどの環状モノマーを重合させた樹脂、芳香族
系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂なとが挙げられる。
芳香族系炭化水素樹脂の例としては、ビニルトルエン、
インデン、α−メチルスチレンなどのC9〜C10のビニル
芳香族炭化水素を主成分として樹脂などが挙げられる。
ポリテルペン系樹脂の例としては、α−ピネン重合体、
β−ピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フェ
ノール共重合体、α−ピネン−フェノール共重合体など
が挙げられる。ロジン類は、ガムロジン、ウッドロジ
ン、トール油などのロジン及びその変性物であって、変
性物として水素添加、不均化、二量化、エステル化など
の変性手段を施したものが例示できる。スチレン系炭化
水素樹脂とはスチレン、ビニルトルエン、α−メチルス
チレン、イソプロペニルトルエン等の重合体である。上
記例示の粘着付与樹脂は、無水マレイン酸、マレイン酸
エステルなどでグラフト変性したものであってもよい。
これらの粘着付与樹脂の中では、(B1)成分との相溶
性からみて脂肪族系炭化水素樹脂もしくは脂環状系炭化
水素樹脂を用いるのが好ましい。(B1)成分と(B2)成
分の配合比率は、前者70〜95重量体、好ましくは80〜90
重量%に対し、後者5〜30重量%、好ましくは10〜20重
量%である。(B2)成分の配合比率が上記範囲よりっ少
なくなると層間接着力が大きな値とならず、またその配
合比率を多くしすぎるとMFRが高くなりすぎ、共押出に
よる積層体の製造が難かしく、また樹脂の凝集力が低下
しフィルム屈曲後の層間接着力が低下する。
本発明においては前記(B)層に隣接してさらに結晶
性エチレン系重合体層(C)を形成させる。この(C)
層は3層積層体として用いる場合は最外層となり、更に
他の包装材基材を積層する場合は該包装材基材へのラミ
ネート層となる。結晶性エチレン系重合体は、通常結晶
化度が40%以上のもので、高圧法ポリエチレン、直鎖低
密度ポリエチレン、高・中密度ポリエチレン、酢酸ビニ
ルや(メタ)アクリル酸エステルなどを少量共重合成分
として含む高圧法エチレン共重合体などである。これら
の中では、成形性、価格、熱安定性等の理由で高圧法ポ
リエチレンあるいは直鎖低密度ポリエチレンを用いるの
が好ましい。これらの結晶性エチレン系重合体として
は、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.
5〜100g/10分、とくに1.0〜10g/10分のものを用いるの
が好ましい。
本発明の積層体は、共押出法によって製造することが
できる。各層の厚みは任意であるが、(A)変性PET層
を5〜40μm、好ましくは10〜20μm、(B)エチレン
共重合体組成物層を2〜30μm、好ましくは5〜20μ
m、(C)結晶性エチレン系重合体層を5〜40μm、好
ましくは10〜20μmとなるようにするのが望ましい。か
かる層構成を採ることにより、共押出法により積層して
も、層間接着力、とくに高温時における層間接着力が優
れているのみならず、冷却時の樹脂の収縮差に基づく積
層体のカール傾向を無視できる程度に抑えることができ
る。また積層体が適度な柔軟性と腰の強さを備えてお
り、取り扱いが容易である。またこのような積層体を
(A)層同志でヒートシールする場合、単層の変性PET
同志でヒートシールする場合に比較してもシールのばら
つきがなく、安定したシールが得られる。さらに折り曲
げ加工におけるピンホール発生傾向を著しく低減させる
ことができる。このフィルムの内外各層には、必要に応
じて酸化防止剤やスリップ性付与剤の添加剤を加えるこ
とができる。
本発明積層体はそのままでも各種の包装材料として使
用することができるが、さらに、本発明積層体の結晶性
エチレン系重合体層(C)に接着剤層を介して、紙、ア
ルミニウム、ナイロン、PETなどの基材を接着して多層
の包装材料の製造に利用することができる。このような
基材が積層された本発明の積層体は、積層加工の容易な
結晶性エチレン系重合体層が基材とのラミネート層とな
るのでドライラミネーションやサンドイッチラミネーシ
ョンの方法で容易に目的とする多層包装材料を得ること
ができる。例えば紙層を含む基材に上述の如く本発明の
積層体を積層して得られる多層包装材料は紙容器素材と
して利用できる。
[発明の効果] 本発明によれば、保香性、ヒートシール性、耐ピンホ
ール性、ホット充填性に優れた積層体が提供できる。こ
の積層体はそのままで、あるいは結晶性エチレン重合体
層(C)を介して他の基材にさらに積層することによっ
て各種の包装材料として、特に香気成分を有する飲食物
などの包装に好適に使用することができる。
[実施例] 実施例1 1−ブテン含有量が15モル%であるエチレン・1−ブ
テン共重合体(EBR、結晶化度10%、MFR3.5g/10分)100
重量部に無水マレイン酸(MAH)0.5重量部、ラジカル重
合開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリー
ブチルパーオキシ)ヘキサン−3を0.10重量部添加し、
この配合物を押出機40mmφ押出機、L/D=28、変性温度2
00〜240℃、スクリュー回転数40/分)中で混練し、無水
マレイン酸グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体
を合成した。
この無水マレイン酸変性物15重量%と、アクリル酸メ
チル13重量%のエチレン−アクリル酸メチル共重合体
(EMA,MA含量13重量%、MFR0.4g/10分)70重量%及び水
添石油樹脂(荒川化学製アルコンP−125)15重量%と
を予め混合して65mmφ単軸押出機に供給し200℃で溶融
混合造粒した。この混合物をB層0.00した。
A層用樹脂としてはイソフタル酸を10モル%含む変性
ポリエチレンテレフタレート(イソフタル酸/テレフタ
ル酸/エチレングリコール10/40/50モル比)を用い、C
層用樹脂としてはMFR1.6g/10分の高圧法低密度ポリエチ
レンを用いた。
上記A,B,Cの樹脂を3層用キャストフィルム成形機に
供給しフィードブロックを用いて3層フィルムを得た。
フィルム成形条件は以下の通りである。
フィルム成形速度:20m/min フィルム総厚みと厚み比率 総厚み:50μm 各フィルム層の厚み比率:A/B/C=1/1/1 得られたフィルムのA層(変性PET層)とB層(接着
性樹脂層)間の常温(23℃)、高温(60℃)下での層間
接着力を表−1に、フィルムの破断点強度及び破断点伸
びを表−2に、更に変性PET面同志をシール層としてヒ
ートシール強度を表−3に示す。
表1〜表3の結果から明らかなようにA層とB層間は
一般包装材料として充分な接着力を有しており高温(60
℃)下でも良好な接着力を有している。また変性PET単
層フィルムでは伸びが0であるのに対し、本発明の3層
フィルムは適度の伸びを有しており、そのヒートシール
強度は低温から高温まで広いシール温度範囲に於て安定
している。
実施例2 C層用樹脂としてエチレン−メタクリル酸共重合体
(メタクリル酸9重量%、MFR3g/10分)を用いた以外は
実施例1と全く同様にフィルムを作成し、評価した。結
果を表−1〜表−3に示す。このフィルムも常温及び高
温における層間接着力、フィルムの破断点伸び、ヒート
シール強度等、シール層用材料として良好な性能を有し
ている。
比較例1 実施例1で用いた無水マレイン酸グラフト変性エチレ
ン・1−ブテン共重合体15重量%と、プロピレン20モル
%のエチレン−プロピレン共重合体(EPR、結晶化度3
%、MFR1.0g/10分)70重量%及び水添石油樹脂(荒川化
学製アルコンP−125)15重量%とを予め混合して、65m
mφ単軸押出機に供給し200℃で溶融混合造粒した。この
混合物をB層用樹脂とした以外は実施例−1と同様にフ
ィルム成形し、3層キャストフィルムを得た。フィルム
の総厚みは50μm、各フィルム層の厚み構成比はA/B/C
=1/1/1である。
このフィルムのA層(変性PET層)とB層(低結晶性
接着樹脂層)間の常温(23℃)、高温(60℃)における
層間接着力を表−1に示す。このフィルムは常温では充
分な接着力を示すが、高温においては接着力が著しく低
下し、ホット充填時の耐熱接着性が要求される包装容器
の内装として不充分である。
比較例2 無水マレイン酸変性エチレン−アクリル酸メチル共重
合体(無水マレイン酸含量0.5重量部、MFR0.5g/10分)8
5重量%及び水添石油樹脂(荒川化学製アルコンP−12
5)15重量%を溶融混合造粒してB層用樹脂として以外
は実施例−1と同様にフィルム成形し3層キャストフィ
ルムを得た。フィルムの総厚みは50μm、各フィルム層
の厚み構成比はA/B/C=1/1/1である。
このフィルムのA/B層間の常温時における接着力を表
−1に示す。
このフィルムのA層とB層間の常温時における接着力
は低く、繰り返し屈曲が加えられることの多い柔軟包装
用のシート層としては不充分である。
比較例3 実施例1における無水マレイン酸グラフト変性物(無
水マレイン酸変性EBR)15重量部とエチレン−アクリル
酸メチル共重合体(EMA)85重量部とを溶融混合造粒し
てB層用樹脂とした以外は実施例−1と同様にフィルム
成形し、3層キャストフィルムを得た。フィルムの総厚
みは50μm、各フィルム層の厚み構成比はA/B/C=1/1/1
である。
このフィルムのA層(変性PET層)とB層間の常温時
における層間接着力を表−1に示す。
このフィルムのA層とB層間の常温時における接着力
は低く、繰り返し屈曲が加えられることの多い柔軟包装
材のシールソーとしては不充分である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)共重合成分を3〜20モル%含む変性
    ポリエチレンテレフタレート層 (B) (B1)エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体
    90〜60重量%及び低結晶性もしくは非晶性のエチレン・
    α−オレフィン共重合体10〜40重量%からなり、かつい
    ずれか一方又は双方の少なくとも一部が不飽和カルボン
    酸もしくはその無水物でグラフト変性されてなる樹脂成
    分70〜95重量%と、 (B2)粘着付与樹脂5〜30重量%からなるエチレン共重
    合体組成物層及び (C)結晶性エチレン重合体層 が順に形成されてなり、(A)層をヒートシール層とす
    る多層包装材積層体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の多層包装材積層体の(C)
    結晶性エチレン重合体層に隣接して更に基材層が積層さ
    れてなる多層包装材積層体。
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