JP2829121B2 - 強化ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

強化ポリプロピレン樹脂組成物

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JP2829121B2
JP2829121B2 JP30355590A JP30355590A JP2829121B2 JP 2829121 B2 JP2829121 B2 JP 2829121B2 JP 30355590 A JP30355590 A JP 30355590A JP 30355590 A JP30355590 A JP 30355590A JP 2829121 B2 JP2829121 B2 JP 2829121B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/06Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to homopolymers or copolymers of aliphatic hydrocarbons containing only one carbon-to-carbon double bond

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特にインストルメントパネル用として適し
ている強化ポリプロピレン樹脂組成物、さらに詳しく
は、成形加工して成形品とした場合、該成形品が、実用
上充分な引張強度、曲げ弾性率、曲げ強度、硬度、落球
衝撃強度などを有し、その他の物性も優れ、成形品の高
温下での剛性及び耐衝撃性を保持しつつ反り変形を小さ
くすることができる等種々の点でバランスのとれた成形
加工性良好な強化ポリプロピレン樹脂組成物に関するも
のである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ポリプロピレン成形品の機械的強度、剛性、耐熱変形
性などを改良するために各種充填剤、例えば、ガラス繊
維、炭素繊維、ウイスカー、金属繊維などの繊維状の充
填剤、マイカ、タルク、カオリナイト、ガラスフレーク
などの板状の充填剤、炭酸カルシウム、ケイ藻土、アル
ミナ、ガラスビーズなどの粒状の充填剤などのポリプロ
ピレンに配合することは従来より行われ、すでに広範な
用途に用いられている。
これらの各種形状の充填剤のうち、繊維状の充填剤は
他の形状の充填剤にくらべ補強効果が特に大きく、なか
でもガラス繊維で強化したポリプロピレン樹脂組成物は
高剛性かつ高耐熱性の成形品を製造するのに適した材料
として様々な分野において広範に使用されている。
しかしながら、ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組
成物から、特に大型の成形品を製造した場合には、得ら
れた成形品は剛性と耐熱性については問題はないが、成
形品の“反り”(変形)が大きくなる傾向があり、この
点が、大型成形品用の成形材料としてガラス繊維強化ポ
リプロピレン樹脂組成物を用いる場合の問題点となって
いる。
これに対し、ポリプロピレン樹脂を板状の充填剤や粒
状の充填剤を使用した場合は、反り変形は小さくなる
が、繊維状充填剤を使用した場合にくらべ、引張強度、
曲げ弾性率、曲げ強度、アイゾット衝撃強度及び耐熱剛
性に対する補強効果は著しく小さい。しかし、マイカや
タルクなどの板状の充填剤で強化されたポリプロピレン
樹脂組成物の成形品では良好な剛性を示すので、繊維状
の充填剤と板状の充填剤とを併用する試みがなされてお
り、例えば、特開昭52−36141号公報、特開昭54−13064
7号公報、特開昭55−16049号公報、特開昭55−21438号
公報、特開昭55−45715号公報、特開昭58−206659号公
報、特開昭59−226041号公報、特開昭60−23432号公
報、特開昭61−98758号公報などに開示されている。
しかしながら、これらの公報によって開示された発明
によっても、反り、ねじれを十分に満足する成形品は得
られていない。
従って、本発明の目的は、成形加工して成形品とした
場合、該成形品が、実用上充分な引張強度、曲げ弾性
率、曲げ強度、硬度、落球衝撃強度などを有し、その他
の物性も優れ、成形品の剛性及び耐衝撃性を保持しつつ
反り変形を小さくすることができる等種々の点でバラン
スのとれた成形加工性良好な強化ポリプロピレン樹脂組
成物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、鋭意努力した結果、ガラス繊維強化ポ
リプロピレン樹脂に、特定の形状を有するマイカ及び特
定のエラストマーをそれぞれ特定量配合することによ
り、上記目的を達成し得る強化ポリプロピレン樹脂組成
物が得られることを知見した。
本発明は、上記知見によりなされたもので、 (a)有機シラン系化合物もしくは不飽和酸で変性され
た変性ポリプロピレン、または未変性のポリプロピレン
を含む変性ポリプロピレン ……45〜75重量% (重量%は組成物中の百分率、以下同じ) (b)非晶性エチレン・α−オレフィン系共重合体 ……1〜10重量% (c)スチレン系水添ブロック共重合体 ……1〜10重量% (d)平均繊維径 4〜15μmのガラス繊維 ……2〜12重量% 及び、 (e)引張強度30kg/mm2以上で平均粒子径50〜250μ
m、アスペクト比15〜80の硬質マイカ……15〜35重量% からなり、且つ上記成分(b)及び上記成分(c)の合
計量が2〜14重量%であることを特徴とするインストル
メントパネル用ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成
物を提供するものである。
以下、本発明の強化ポリプロピレン樹脂組成物につい
て詳述する。
本発明において、前記(a)成分を構成するポリプロ
ピレンとしては、エチレン含有量が2〜20重量%、好ま
しくは3〜15重量%の結晶性エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体が用いられ、エチレン含有量が20重量%を
超えると剛性が不足し、2重量%未満では耐衝撃性が不
足する惧れがある。
前記(a)成分である変性ポリプロピレンは、有機シ
ラン系化合物もしくは不飽和酸で変性されたもので、ポ
リプロピレンと有機シラン系化合物あるいは不飽和酸と
を有機過酸化物の存在下に溶融混練処理することによっ
て得られる。
また、前記(a)成分である未変性のポリプロピレン
を含む変性ポリプロピレンとは、上記ポリプロピレン及
び上記変性ポリプロピレンを併用することであり、
(a)成分中の変性ポリプロピレンは該組成物中20重量
%以上使用することが好ましい。変性ポリプロピレンの
配合量が、20重量%未満では、剛性、衝撃強度とも不足
する惧れがある。
変性ポリプロピレンを調製するために用いられる前記
有機シラン系化合物は、ビニル基、アリル基、メタクリ
ロキシ基などのエチレン性不飽和結合を有する有機シラ
ン系化合物で、その例としては、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−
メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
また、前記有機シラン系化合物の代わりに不飽和酸を
用いてもよい。不飽和酸としては、不飽和カルボン酸ま
たはその無水物、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸などを用いることができる。
本発明において、有機シラン系化合物もしくは不飽和
酸の配合量は、結晶性エチレン・プロピレンブロック共
重合体100重量部に対して0.01〜3重量部の範囲にある
のが好ましく、0.3〜1重量部の範囲であることがさら
に好ましい。3重量部を超えると成形外観が不良となり
易く、0.01重量部未満では物性が向上し難い。
前記の変性ポリプロピレンの調製に用いられる有機過
酸化物は、1分半減期を得るための分解温度が200℃以
下のものが好ましい。このような有機過酸化物として
は、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−
ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパー
オキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキ
サン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミ
ルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなど
が挙げられる。
有機過酸化物の配合量は、結晶性エチレン・プロリレ
ンブロック共重合体100重量部に対して0.05〜1重量部
の範囲が好ましい。
ポリプロピレンと有機シラン系化合物もしくは不飽和
酸とを溶解混練処理して変性ポリプロピレンとするに
は、公知の種々の方法を用いることができる。ポリプロ
ピレンに前記の有機シラン系化合物もしくは不飽和酸及
び前記の有機過酸化物を加え、ヘンシェルミキサーなど
で撹拌混合したのち、押出機を用いて、好ましくは、溶
融混練温度が180〜250℃で1〜20分間程度溶融混練押出
する方法が簡便であり、好適に行うことができる。
前記(a)成分であるポリプロピレンの使用量は45〜
75重量%であり、45重量%未満では成形性が悪くなり、
75重量%を超えると剛性及び耐衝撃性のバランスが悪化
する。
本発明の前記(b)成分である非結晶性エチレン・α
−オレフィン共重合体としては、エチレン含量が30〜80
重量%で、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が10〜150のも
のを用いるのが好ましい。
このような共重合体としては、エチレン・プロピレン
・ラバー、エチレン・ブテン−1・ラバー、エチレン・
プロピレン・ブテン・ラバー、エチレン・プロピレン・
ジエン・ラバー、エチレン・ブテン・ジエン・ラバーな
どが挙げられ、その使用量は1〜10重量%、好ましくは
1〜8重量%である。
本発明の前記(c)成分であるスチレン系水添ブロッ
ク共重合体としては、SEBSやSEPSなどが好ましく用いら
れ、これらは、クレイトンG(シェル化学)、タフテッ
ク(旭化成)、セプトン(クラレ)として、市販されて
いる。その使用量は、1〜10重量%、好ましくは1〜8
重量%である。
本発明における前記(b)成分及び前記(c)成分の
合計使用量は、2〜14重量%、好ましくは2〜10重量%
である。2重量%未満では、反りが過大になり、14重量
%を超えると剛性が不足する。
本発明における前記(d)成分であるガラス繊維は、
通常、樹脂強化用として製造され、市販されているガラ
スチョップドストランドまたはガラスロービングが用い
られ、平均繊維径が4〜15μm、平均繊維長が2〜15mm
のものが使用される。特に、剛性、耐衝撃性などの物性
から、平均繊維径が6〜13μm、平均繊維長が2〜5mm
のものが好ましい。繊維径が4μm未満では混練時に折
れて剛性が低下し、15μmを超えると成形品にガラス繊
維が浮き出す。繊維長が2mm未満では剛性が不足し、15m
mを超えると分散性が低下し、成形品の外観が悪くな
る。
また、上記ガラス繊維としては、アミノシラン化合
物、エポキシシラン化合物、ビニルシラン化合物、メタ
クリロシラン化合物などのカップリング剤で表面処理し
たものが好適に使用される。
また、最終成形品中のガラス繊維の平均繊維長は、物
性面から0.5mm以上になることが好ましく、そのために
は、ガラス繊維強化ポリプロピレンの製造にあたって
は、通常の原料供給口のほかにシリンダー部に原料供給
口を具えた押出機を用いて、通常の原料供給口より前記
(a)、(b)、(c)及び(e)成分を、またシリン
ダー部にある原料供給口より前記(d)成分を各々供給
し、溶融混練する方法が好ましい。ガラス繊維の添加量
は2〜12重量%、好ましくは、3〜10重量%である。2
重量%未満では剛性が不足し、12重量%を超えると反り
が過大となる。
本発明における前記(e)成分である硬質マイカは、
引張強度が30kg/mm2以上で、平均粒子径が50〜250μm
のものである。この引張強度が30kg/mm2未満のもので
は、成形品の剛性が不足し、平均粒子径が50μm未満で
は、剛性が不足し、反りも過大となり、250μmを超え
ると耐衝撃性が不足する。
また、本発明の組成物に用いられるマイカは、上記の
引張強度、平均粒子径及びアスペクト比をもつものであ
れば、特に制限されず、黒雲母、白雲母、金雲母などか
ら広く選ぶことができる。
さらに、本発明に用いられるマイカは、表面処理され
ていないものを用いてもよいし、各種の表面処理剤によ
って表面処理されたものを用いることもできる。
マイカは、15〜35重量%使用され、マイカが15重量%
未満では剛性は不足し、35重量%を超えると耐衝撃性が
不足する。
更に、本発明の組成物を射出成形する時の成形サイク
ルを短くするために、本発明の組成物100部に対し、造
核剤を0.1〜1.5部、好ましくは0.2〜1.0部配合すること
が好ましい。通常、造核剤は、成形品を変形させるので
変形を改良することが目的の場合には使用しない。造核
剤を配合すると剛性を高くするが耐衝撃性を低下させる
ので、造核剤は剛性の低い材料に対して使用するもので
あるが、本発明者らはこの様な効果を及ぼす造核剤を配
合したところ、成形品の変形を大きくすることなく、耐
衝撃性を低下させることなく剛性が高く且つ成形サイク
ルの短い組成物が得られるという全く予想されなかった
結果を得た。
また、本発明の組成物には種々の添加剤、例えば、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐熱剤、核剤、
顔料などを併用することができる。
〔実施例〕
以下、本発明及び比較例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
なお、本発明の効果の評価試験法としては、下記の方
法に従って物性を評価した。
実施例及び比較例記載の評価方法 1.メルトフローレイト(MFR) JIS K7210(230℃)に準拠 2.曲げ強度(FS) JIS K7203(23℃)に準拠 3.曲げ弾性率(FM) JIS K7203(23℃)に準拠 4.アイゾット衝撃強度;ノッチ付き(Izod) JIS K7110(23℃)に準拠 5.熱変形温度(HDT) JIS K7207(荷重18.5kg/cm2)に準拠 6.反り変形量 厚さ2mm、縦方向360mm、横方向160mmの長方形の平板
を、縦方向において、端から75mm内側に1点シート(サ
イドゲート)を設けて、射出成形して作成した平板を試
験片として、試験片を温度23℃、湿度50%の条件下で48
時間放置した後、試験片を定盤の上に乗せ、試験片の両
端部と定盤との距離(高さ)をそれぞれ測定してその距
離を平均した値を求めた。
7.アスペクト比 マイカの平均粒子径、平均厚みより算出した。
・マイカの平均粒子径 ALPINE社エアージェットシープ200LS型によりフルイ
付JIS標準ふるいを使用し粒度構成を測定し、対数確率
紙上の径より平均粒子径を求めた。
・マイカの平均厚み 京大荒川方式により、単分子膜の面積より平均厚みを
測定した。
・平均アスペクト比 次式より算出した。
8.成形サイクル 長さ1400mm、高さ300mm、幅450mm、重量3.5kgのイン
ストルメントパネルを射出成形(成形機:2500トン、東
芝機械IS−2500DN、成形温度230℃)する際の最短成形
サイクル。
9.耐熱変形性 インストルメントパネルの表面温度が115±3℃、雰
囲気80±2℃の条件になるように、インストルメントパ
ネルに対して赤外線ランプ((株)タバイエスペック
型式T−10S)を4時間照射した後、室温で放置した。
そして、インストルメントパネルの前端部(ガーニシ
ュ)の変形量(上下方向)が基準値(3mm)に対して多
いか少ないかで判断した。
G;変形量が3mm以内 NG;変形量が3mm以上 10.耐衝撃性 FMVSS201、ECE No.21に基づき、アルミ製ヘッドフォ
ーム(165φ、6.8kg)を24km/hのスピードで、インスト
ルメントパネルに打撃する(試験装置:伊藤精機(株)
型式AI−150P)。この耐衝撃試験における判断基準は、
発生加速度が3msec以上連続して80gを超えないこと、か
つ、打撃面にシャープエッジが発生しないことを満足す
るかどうかで判断した。
G;満足する GN;満足しない 実施例1 MFRが1g/10分、エチレン含有量7.6重量%の結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合体100重量部に、無
水イタコン酸0.3重量部、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート0.15重量部及び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール0.1重量部、ペンタエリスリチル・テトラ
キス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニルプロピオネート〕0.1重量部をタンブラーにて混
合し、一軸押出機中にて200℃で2分間溶融混練して、
無水イタコン酸でグラフト変性されたMFR12g/10分の変
性ポリプロピレン(以下、変性PP−1と略記する)を得
た。
この変性PP−1が65重量%と、エチレン含有量75重量
%、ムーニー粘度ML1+4(100℃)70のエチレン−プロピ
レン共重合体(以下、EPRと略記する)3重量%、スチ
レン系水添ブロック共重合体としてクレイトンG1650
(シェル化学製、以下、St−1と略記する)2重量%及
び引張強度が34kg/mm2、平均粒子径が140μm、平均ア
スペクト比が64のマイカ((株)レプコ製、以下マイカ
−1と略記する)25重量%をタンブラーにて充分混合
し、2個の原料供給口を有する2軸押出機を用いて、通
常の原料供給口より上記混合物を供給し、直径10μmで
長さ3mmのアミノシラン0.3重量%を用いて表面処理した
チョップドストランドガラス繊維(日本電気硝子(株)
製、以下GFと略記する)5重量%をシリンダー部に設け
られた別の原料供給口より計量しながら供給し、温度23
0〜240℃で溶融混練押出し、ペレタイズした。この得ら
れたペレットを射出成形して試験片を作成し、各種評価
試験に供した。評価試験結果を表1に示す。
実施例2 変性PP−1を59重量%、EPRを1重量%、St−1を7
重量%、GFを8重量%に各々配合比を変更した以外は、
実施例1と同様にして行った。評価試験結果を表1に示
す。
実施例3 変性PP−1の配合比を30重量%に変更し、MFRが9g/10
分、エチレン含有量が7.5重量%の結晶性エチレン・プ
ロピレンブロック共重合体(以下、未変性PPと略記す
る)を30重量%加え、St−1を3重量%、GFを6重量
%、マイカ−1を28重量%に各々配合比を変更し、かつ
EPR3重量%を含めた全成分100重量部に対し、造核剤
(p−t−ブチル安息香酸アルミニウム)0.4重量部を
添加した以外は実施例1と同様にして行った。評価試験
結果を表1に示す。
実施例4 未変性PPの配合比を32重量%に変更し、スチレン径水
添ブロック共重合体をセプトン2003(クラレ(株)製、
以下St−2と略記する)に変更して3重量%配合し、EP
Rを2重量%、GFを5重量%に各々配合比を変更した以
外は、実施例3と同様にして行った。評価試験結果を表
1に示す。
実施例5 変性PP−1を25重量%、未変性PPを47重量%、EPRを
1重量%、St−2を1重量%、GFを4重量%、マイカ−
1を12重量%、及び引張強度39kg/mm2、平均粒子径60μ
m、平均アスペクト比37のマイカ((株)レプコ製、以
下マイカ−2と略記する)を10重量%の配合比で配合し
た全成分100重量部に対し、造核剤を0.8重量部に変更し
て添加した以外は実施例4と同様にして行った。評価試
験結果を表1に示す。
実施例6 実施例1の無水イタコン酸の代わりに、γ−メタアク
リロキシプロピルトリメトキシシラン0.5重量部を用
い、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.25重量部を用
いて実施例1と同様に行い、シランでグラフト変性され
たMFR15g/10分の変性ポリプロピレン(以下、変性PP−
2と略記する)を得た。次に、実施例5の変性PP−1の
代わりに変性PP−2を38重量%、未変性PP14重量%、EP
R7重量%、St−2の代わりにSt−1を2重量%、GFを6
重量%、マイカ−1を10重量%、マイカ−2を23重量
%、造核剤を0.5重量部用いる他は、実施例5と同様に
して行った。評価試験結果を表1に示す。
比較例1 GFの配合比を15重量%とし、マイカ−1の配合比を15
重量%とした以外は実施例1と同様にして行った。評価
試験結果を表2に示す。
比較例2 変性PP−1を60重量%、St−1を10重量%とし、EPR
を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして行っ
た。評価試験結果を表2に示す。
比較例3、4 比較例3では、マイカ−1の配合比を30重量%、GFを
無添加とし、比較例4では、変性PP−1の配合比を50重
量%、マイカ−1の配合比を40重量%とした以外は実施
例1と同様にして行った。評価試験結果を表2に示す。
比較例5、6 比較例5では、変性PP−1の配合比を35重量%、EPR
及びSt−2を無添加とし、比較例6では、マイカ−1の
代わりに引張強度18kg/mm2、平均粒子径160μm、平均
アスペクト比が65のマイカ((株)レプコ製、以下マイ
カ−3と略記する)を用いた以外は、実施例4と同様に
行った。評価試験結果を表2に示す。
比較例7 実施例1のEPRを5重量%用い、St−1を用いなかっ
た以外は実施例1と同様に行った。評価試験結果を表2
に示す。
〔発明の効果〕 本発明の強化ポリプロピレン樹脂組成物は、該組成物
を成形加工して成形品とした場合、その成形品は、実用
上充分な引張強度、曲げ弾性率、曲げ強度、硬度、落球
衝撃強度などを有し、その他の物性も優れ、バランスの
とれた組成物である。特に本発明の強化ポリプロピレン
組成物を成形加工して大型の成形品とした場合、その成
形品は、従来より知られているガラス繊維で補強された
ポリプロピレン組成物から得られる成形品と比較して、
その“反り”が顕著に改良され、実用上において殆ど問
題とならない程度にまで低減する。
従って、本発明の強化ポリプロピレン組成物は、従来
のガラス繊維強化ポリプロピレン組成物では達成できな
かった成形品の強度及び耐熱性を低下させることなく、
“反り”を低減させる課題の解決を実現したものであ
る。例えば、自動車部品のインストルメントパネルのコ
ア(芯)材のような、大型でかつ変形が発生しにくい成
形品が要求される用途に用いる成形品を製造するために
適した成形加工性良好な強化ポリプロピレン樹脂組成物
として特に有用である。
本発明による強化ポリプロピレン組成物は、高温条件
下で高剛性、高耐熱性で耐衝撃性も高く、かつ、反り変
形の極めて小さな成形品を得ることができ、特に、自動
車のインストルメントパネルのコア材として好適な組成
物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23:16 53:00) (72)発明者 森田 秀世 東京都港区赤坂1丁目12番32号 アーク 森ビル 宇部興産株式会社東京本社内 (72)発明者 植野 光平 大阪府堺市築港新町3丁1番 宇部興産 株式会社境工場内 (72)発明者 赤穂 達史 大阪府堺市築港新町3丁1番 宇部興産 株式会社境工場内 (56)参考文献 特開 昭59−226041(JP,A) 特開 昭62−72739(JP,A) 特開 昭61−34048(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)有機シラン系化合物もしくは不飽和
    酸で変性された変性ポリプロピレン、または未変性のポ
    リプロピレンを含む変性ポリプロピレン ……45〜75重量% (重量%は組成物中の百分率、以下同じ) (b)非晶性エチレン・α−オレフィン系共重合体 ……1〜10重量% (c)スチレン系水添ブロック共重合体 ……1〜10重量% (d)平均繊維径4〜15μmのガラス繊維 ……2〜12重量% 及び、 (e)引張強度30kg/mm2以上で平均粒子径50〜250μ
    m、アスペクト比15〜80の硬質マイカ……15〜35重量% からなり、且つ上記成分(b)及び上記成分(c)の合
    計量が2〜14重量%であることを特徴とするインストル
    メントパネル用ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】前記成分(a)〜(e)の合計量100部
    (部は重量部、以下同じ)に対し、造核剤を0.1〜1.5部
    用いることを特徴とする請求項(1)記載の強化ポリプ
    ロピレン樹脂組成物。
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