JP2827456B2 - ペレット状繊維強化熱可塑性コンポジット成形材 - Google Patents

ペレット状繊維強化熱可塑性コンポジット成形材

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、射出成形や圧縮成形等に用いることので
きるペレット状の繊維強化熱可塑性コンポジット成形体
に関するものである。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 繊維強化エンジニアリングプラスチック等の繊維強化
熱可塑性コンポジットは、射出成形を中心に着実に市場
が成長しており、今や極めて重要な工業用材料になって
きている。しかしながら、このような従来の射出成形品
において、ガラス繊維等の捕強繊維はその長さが1mm以
下であり、金属材料と置換えるには、耐衝撃性や耐疲労
性等の物性が不十分なケースが多々あった。
この発明は成形品における強化繊維の長さがより長く
保存され、しかも強化繊維がより高い含有率で充てんで
き、成形中にて強化繊維がより一体性を保つようにする
ことによって、耐衝撃性や耐疲労性が一段と優れた成形
品が得られるところの成形材を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は特定範囲の撚係数を有する複数本の強化繊維
の糸条物が熱可塑性樹脂マトリックス中にて単繊維レベ
ルまで実質的に含浸され一軸方向に配位してなる長さ3
〜100mmであるペレット状成形材である。
この発明で用いられる強化繊維は、典型的にはガラス
繊維やカーボン繊維で代表される繊維である。またこの
発明で用いられる熱可塑性樹脂は、たとえばポリプロピ
レン、ナイロン6、ナイロン66、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレン
サルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテ
ルケトン等があるが、これらのポリマーに限定されるも
のではない。
第1図は本発明ペレット状成形材の構成図であり、第
2図は該成形材中の糸条物の模式図である。本発明でい
う撚指数とは、第2図中で示されているように糸条物外
周繊維が軸方向となす角度θとした場合の〔tanθ〕の
平均値である。
本発明でいうペレット中の糸条物の典型例は紡績糸状
のもの又は紡績糸の断面が圧縮変形したものである。
本発明の成形材を得る典型例を具体的に説明する。強
化繊維と熱可塑性樹脂繊維の撚指数0.015〜0.24を有す
る混合紡績糸を複数本束ねて該樹脂が溶融する温度以上
に加熱加圧することによって連続したロッド状物又はテ
ープ状物を得て、これを所定の長さに切断することによ
って本発明のペレット状成形材が得られる。
混合紡績糸において強化繊維と熱可塑性樹脂繊維とは
糸断面方向において出来るだけ均一に単糸レベルで混合
していることが好ましい。単繊維レベルでの均一な混合
分散によってペレット中での強化繊維の単繊維レベルに
まで実質的に含浸されている状態がそれだけ容易に実現
てきる。混合紡績糸はいわゆる索切紡績によるのが好ま
しい製造手段であるが、それに限定されるわけではな
い。加熱加圧することにより連続したロッド状物又はテ
ープ状物を得る具体的方法を以下に述べる。その一つは
加熱した複数の混合紡績糸束を加圧ロール対、又は加圧
ベルト対又はこれらの組合せたものの間を通すことによ
って得られる。
第3図は、ロール対間で圧縮する方法の具体例を説明
するための正面図である。第2図に示すように、ロール
7は直径の大きな大径部9を有しており、ロール8は直
径の小さな小径部10を有している。大径部9が小径部10
と嵌まり合うようにロール7およびロール8が位置して
おり、大径部9と小径部10との間に形成される隙間に、
糸束11が挿入されている。糸束11は大径部9および小径
部10の間を通り、適当な圧力で圧縮されながら押出され
る。このようなロール圧縮は、1対のロールのみなら
ず、複数対のロールを通して圧縮してもよい。また、ベ
ルト等を介してロール圧縮してもよい。他の有力な方法
はいわゆるプルトルージョン法による方法である。
第4図は凸部を有したプレート12と該凸部が嵌まる溝
を有したプレート13とを示す正面図であり、第5図は第
4図に示す凸部を有するプレート12を示す斜視図であ
る。熱可塑性ポリマー繊維と補強繊維との糸束16を、プ
レート12の凸部14と、プレート13の溝15との間に形成さ
れた隙間に通し、熱可塑性ポリマー繊維の溶融流動する
温度以上まで加熱した状態で糸束16を引き抜きながら、
補強繊維を熱可塑性ポリマーに含浸して一体化する。こ
のとき、凸部14と溝15との間で一定の圧力で糸束を圧縮
しながら引抜く。
上記のロール圧縮法および引抜き成形法において、糸
束を加熱圧縮してポリマーを含浸し一体化したロッド状
態の成形物は、次にロール、ベルトまたはプレート等に
より冷却しながら圧縮することが好ましい。これは、冷
却に伴なって生じるポリマーの体積収縮に応じてロッド
状の成形体を圧縮し含浸を完遂するためである。得られ
たロッド状の成形体は、3〜100mmの長さにカットし
て、ペレット状成形体にする。
本発明成形材における強化繊維の含有率の好ましい範
囲は5〜70重量%であり、特に好ましくは10〜55%であ
る。5%以下では成形品の力学特性に関する補強効果が
現われにくく、70%以上では成形時の成形材の流動性が
著しく損われてくる。強化繊維の軸方向に沿ったペレッ
トの長さは3〜100mmの範囲さらに好ましくは5〜20mm
にする。3mm以下だと強化効果率が低くなり、特に耐衝
撃性の低下が目立って来る。100mm以上ではスクリュー
等への喰い込み性が不良になる。第1〜4図の例ではペ
レットの断面は短形になっているが丸形でもだ円形であ
ってもよい。断面の大きさも成形機への供給性、喰い込
み性の点から適当な大きさに取ればよい。
本発明成形材中の糸条物は成形材のマトリックス樹脂
を溶剤で溶出させるか、焼失させて残留した強化繊維を
注意して取り出すことによって認定できる。こうして取
り出された糸条物から第1図の撚角度θ(ラディアン)
を測定し撚指数を求めることができる。撚指数は0.015
以上0.24以下の範囲であることが必要である。0.015以
下であると耐衝撃値の低下が目立ってくるし、0.24以上
であると曲げ強度、曲げ弾性率の低下が目立ってくる。
0.015〜0.24の撚指数では成形品での強化繊維が有効に
からまりつつ成形品全体にわたって一体的構造を形成す
るのでそれだけ耐衝撃性が高くなる。また本発明の成形
材はこうした撚係数を有する糸条物で構成されているの
で、成形品中での強化繊維はより少い損傷(長さの低
下)でより高い含有率に充填することができる。
本発明では強化繊維が単糸レベルまでマトリックスに
実質的に含浸されていることが必要である。含浸が不十
分な場合成形品の表面に凹凸が生じたり、筋が見えたり
して外観不良の原因になる。また成形品中の繊維の損傷
が著しくなり繊維が短かくなり耐衝撃値の低下が目立っ
てくる。
(作用) 本発明成形材は強化繊維の含有率を大きくなっても、
通常の短繊維強化エンプラのケースに比べて成形流動性
が損われる度合が少い。それは糸条体がブロック的にマ
トリックスと共に流動するからである。また高充填でき
ること、成形品中の強化繊維の長さが大きく保たれてい
ること、成形品中の強化繊維が互にからまった一体的構
造を取っていること、の理由から通常の強化エンプラよ
りはるかに優れた力学物性(曲げ強度、曲げ弾性率、耐
衝撃強度、耐疲労性、高温弾性率等)を有している。さ
らに最近開発されているロングファイバーエンプラと比
較しても耐衝撃値の点で一段と優れている。
(実施例) (1) 単糸2.5デニールのナイロン繊維トウと24Kカー
ボン繊維トウの索切スライバーを50:50重量比の割合い
で混紡し2320デニールで撚指数0.06の紡績糸を得た。本
紡績糸を20本引き揃えてN2雰囲気中で250℃まで加熱し
た後、第2図に示すような3対の加圧ロール中を連続的
に通すことによって短形断面の細長いロッド状物を得、
これを10mmの長さに切断することによってペレット状成
形材(No.1)を得た。
(2) 撚指数0.01と0.30とした以外(1)と同様な方
法によって2種のペレット状成形材(No.2、No.3;比較
例)を得た。
(3) (1)の製法で長さのみ2.5mmに切断したペレ
ット状成形材(No.4;比較例)を得た。
(4) (1)で用いた紡績糸を20本引き揃えてN2雰囲
気中で250℃まで加熱した後、第3図に示す200℃に加熱
され圧力5kg/cm2で加圧されたダイを通して引き抜き成
形し、得られた短形断面の細長いロッド状物を得、これ
を10mm長さに切断することによってペレット状成形材
(No.5)を得た。
これらNo.1〜5の5種のペレットをスクリュー径30m
m、供給部の溝深さ2.1mm型締力30tの射出成形機を用い
て曲げ試験片及びノッチ付アイゾット衝撃試験片を各
々、ASTM−D−790及びASTM−D−256に従い成形した
後、曲げ強度ならびにノッチ付アイゾット衝撃強度を測
定した。
その結果を第1表にまとめて示す。
本発明に該当するNo.1、No.5は曲げ強度、衝撃強度共
にNo.2、3、4に比べて一段と優れた値を有することが
確められた。
(発明の効果) 本発明によるとき通常の短繊維強化ペレットあるいは
通常の長繊維強化ペレットを用いた成形体に比べて優れ
た力学特性(曲げ強度、曲げ弾性率、耐衝撃強度、耐疲
労性、高温弾性率等)を有する強化プラスチック成形体
を提供する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のペレット状成形材を示し、第2図は該
ペレット状成形材の1本の糸条体部分の拡大図であり、
図面の 1は1本1本の強化単繊維 2は糸条体 3はペレット状成形体 4は熱可塑性樹脂 5は糸条体の外周繊維 6は糸条体の軸方向に対する角度(θ) を示す。 第3図はロール成形法におけるロール部を示し図面の 7は大径部を有するロール 8は小径部を有するロール 9はロール5の大径部 10はロール4の小径部 11は糸条体 を示す。 第4図はプルトルージョン法におけるプレートの正面図
を示し、図面の 12は凸部を有するプレート 13は凹部を有するプレート 14はプレート12凸部 15はプレート12とプレート13による溝部 16は糸条体 を示す。 第5図はプレート10の斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29B 9/00 - 9/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化繊維からなる複数本の糸条物が熱可塑
    性樹脂マトリックス中に一軸方向に配位してなる長さ3
    〜100mmのペレット状成形材であって、前記強化繊維は
    前記熱可塑性樹脂により単繊維レベルまで実質的に含浸
    されかつ本文で規定する撚指数0.015〜0.24を有する糸
    条物でペレット中に配位することを特徴とするペレット
    状繊維強化鉄可塑性コンポジット成形材
JP14066490A 1990-05-29 1990-05-29 ペレット状繊維強化熱可塑性コンポジット成形材 Expired - Fee Related JP2827456B2 (ja)

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