JP2823152B2 - 情報の記録再生方法 - Google Patents

情報の記録再生方法

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JP2823152B2 JP8229674A JP22967496A JP2823152B2 JP 2823152 B2 JP2823152 B2 JP 2823152B2 JP 8229674 A JP8229674 A JP 8229674A JP 22967496 A JP22967496 A JP 22967496A JP 2823152 B2 JP2823152 B2 JP 2823152B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は光ディスクなどの情
報記録装置における記録、再生および書き換え方法にか
かり、特に高速相変化が可能な可逆的相変化型の記録膜
を用い、簡単な記録ヘッドで、1つのエネルギービーム
スポットによって、情報の記録、再生および書き換えを
行うことができ、かつ既存の情報を消去しながら新しい
情報を記録する、いわゆるオーバライトが可能な情報の
記録再生方法に関する。 【0002】 【従来の技術】レーザ光などの光束を微小光スポットに
絞り、光記録媒体である可逆的相変化型光ディスク媒体
に、高密度で信号を記録再生し、かつ、いったん記録さ
せた信号を消去する方法については、特開昭59−71
140号公報に開示されているごとく、情報の記録は、
光ビームスポットを十分に収束させて記録膜に短時間照
射し、急熱急冷によって記録膜を完全に非晶質状態に転
移させることによって行い、他方、記録の消去は、トラ
ック(案内溝)の方向に長い長円形の光スポットなどを
用い徐熱徐冷することによって、非晶質状態である記録
部分をもとの結晶状態に完全に戻すことにより行われて
いる。このように、記録および再生用と消去用とでは異
なる2つの光ビームスポットを用いるか、または特開昭
56−148740号公報に開示されているように、単
一の光ビームスポットを用いて、ディスク媒体の多数回
の回転で記録を消去し、次の1回転で情報の記録を行う
という方法が提案されている。後者の方法によって記録
の書き換えを行うには、光スポットがディスク媒体の記
録膜上の同じ場所を多数回通過する必要があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術のう
ちの前者においては、異なる2つの光ビームスポットを
用い、同一トラック(案内溝)上に、この2つの光ビー
ムスポットをトラッキングさせようとすると、それに必
要な制御系が複雑となり、また2つの光ビームスポット
を作るために2つの光源を必要とし、光学系が複雑にな
るなど実用上いくつかの問題があった。また、上述の従
来技術の後者においては、単一の光ビームスポットであ
っても、記録の書き換えを行う場合には、ディスク媒体
を多数回回転させる必要が生じ、記録の書き換えに時間
がかかるなどの問題があった。 【0004】本発明の目的は、上記の従来技術における
問題点を解消し、高速相変化が可能な可逆的相変化型の
記録膜を用い、簡単な光学系で情報の記録、再生および
消去を行うことができ、かつ既存の情報を消去しながら
新しい情報を記録するオーバライトが可能な情報の記録
再生方法を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構
成とするものである。すなわち、本発明は請求項1に記
載のように、光を照射することによって情報記録媒体上
に記録マークを形成して情報を記録し、また、記録した
情報を再生する情報の記録再生方法であって、上記情報
の記録を行う際には、まず光パワーを情報再生時の第1
の光パワーレベルよりも高い第2の光パワーレベルに立
ち上げ、次に第2の光パワーレベルよりも高い第3の光
パワーレベルに立ち上げて記録マークを形成する情報の
記録再生方法とするものである。また、本発明は請求項
2に記載のように、請求項1において、情報の記録を行
う際には、まず光パワーを情報再生時の第1の光パワー
レベルよりも高い第2の光パワーレベルに立ち上げ、次
に第2の光パワーレベルよりも高い第3の光パワーレベ
ルに立ち上げ、さらに、第2と第3の光パワーレベルの
間で光を変調することにより、記録マーク列を形成する
情報の記録再生方法とするものである。また、本発明は
請求項3に記載のように、請求項1において、情報の記
録を行う際には、まず光パワーを情報再生時の第1の光
パワーレベルよりも高い第2の光パワーレベルに立ち上
げ、次に第2の光パワーレベルよりも高い第3の光パワ
ーレベルに立ち上げ、該第3の光パワーレベルを用いて
記録マークを形成し、記録マークと記録マークの間の領
域には、上記第2の光パワーレベルか、もしくはそれ以
下の光パワーレベルを照射する情報の記録再生方法とす
るものである。また、本発明は請求項4に記載のよう
に、光を照射することによって情報記録媒体上に記録マ
ークを形成して情報を記録し、また、記録した情報を再
生する情報の記録再生方法であって、上記情報の記録を
行う際には、 (1)記録領域に入る前に光パワーレベルを情報再生時
の第1の光パワーレベルよりも高い第2の光パワーレベ
ルに立ち上げる操作を行った後、 (2)次に光パワーレベルを第2の光パワーよりも高い
第3の光パワーレベル以上に立ち上げる操作、および (3)次に光パワーレベルを上記第2の光パワーレベル
以下に立ち下げる操作を、繰り返して行う情報の記録再
生方法とするものである。また、本発明は請求項5に記
載のように、光を照射することによって情報記録媒体上
に記録マークを形成し、情報を記録する情報の記録方法
であって、以下に示す(1)ないし(3)の条件を満た
す情報の記録方法とするものである。 (1)上記記録マークを形成する箇所には、記録レベル
の光を照射する。 (2)上記記録マークを形成しない箇所には、記録レベ
ルよりも低いレベルの光を照射する。 (3)上記記録マークを形成しない箇所において、記録
マークの直前の部分は直後の部分よりも高いレベルの光
を照射する。 【0006】本発明の情報の記録再生方法は、高速消去
が可能な、例えばIn−Se系あるいはGe−Te系な
どの可逆的相変化型の情報記録膜を用い、情報の記録時
においては光、電子、イオンビームなどのエネルギービ
ームのパワーを、いずれも記録膜に状態変化(相変化)
を起こさせ得る複数のパワーレベル間で変動させること
により行うものである。なお、例えばIn−Se系記録
膜とは、少なくともInとSeを含み、必要に応じて他
の1つまたは複数の元素を含有させた記録膜である。本
発明の方法は、1つのエネルギービームスポットで、こ
のスポットが記録膜上を1回通過する間に情報の書き換
え(消去ならびに再記録)を行うことができるものであ
る。なお、書き換え光スポットの再生レベルはトラッキ
ングおよび自動焦点合わせのみに用いるか、再生レベル
のパワーをほぼ0(零)として、信号の再生、あるいは
再生とトラッキングと自動焦点合わせなどを別のエネル
ギービームスポットで行ってもよい。そして、本発明の
方法に用いる情報記録膜は、同一照射時間でエネルギー
ビームのパワーを変化させるだけで、記録膜に可逆的に
相変化が起こり、それによって屈折率、反射率、透過率
などの光学定数やその他の物性定数の変化が生じ、情報
の記録と消去が行える成分組成の薄膜であればよい。本
発明の方法に用いる上記記録膜における可逆的な物性定
数の変化は、記録薄膜を構成する記録材料の状態転移を
利用して行われ、薄膜の非晶質状態と結晶状態間の転
移、もしくは1つの非晶質状態と他の非晶質状態間の転
移、あるいはある1つの結晶状態と他の結晶状態間の転
移を繰り返して利用することにより行うことができ、エ
ネルギービームのパワー変化で上記の転位が安定して可
逆的に行われ、物性定数の変化が可逆的に、かつ高速に
安定して生じる薄膜であればよく、例えばInSe系薄
膜、Ge−Te系薄膜などを挙げることができる。記録
材料の状態は、一般には、2つの状態、たとえば完全な
非晶質状態と完全な結晶(多結晶)状態との間に、連続
的あるいは飛び飛びに多数存在する。従って、エネルギ
ービームのパワーを2つのレベル間で変動させれば2
値、あるいはディジタル的な記録が行えるし、3つ以上
のレベル間で変動させればアナログ記録、あるいは多値
記録も可能である。本発明における情報の記録、再生方
法は、既存の情報を消去しながらその場所に新しい情報
を記録する、いわゆるオーバライトが可能であり、エネ
ルギービームスポットが記録膜上を1回通過する間に情
報の書き換え(消去ならびに再記録)を行うことができ
る。例えば、まず、記録トラック上(トラッキング用の
溝と溝の間)を非晶質状態、トラック間を結晶状態とし
たディスクを回転させ、1つのレーザあるいは電子ビー
ムスポットを用い、情報を再生してゆき、情報を書き換
える場所がくると、再生レベルのパワー(連続発振)と
は異なった複数のパワーレベル間(通常の場合は、再生
パワーレベルよりも高い、記録レベルと消去レベルの2
つのパワーレベル間)で、例えばパワーを変動させるこ
とによって情報の書き換えを行う。なお、記録レベルお
よび消去レベルとは、そのパワーに連続的に保つ時、そ
れぞれ記録および消去に最適なレーザパワーと定義し
た。(再生パワーレベルは、これらのパワーレベルのう
ちで最もパワーが低いので第1のパワーレベルと呼び、
記録レベルと消去レベルのうち、パワーの低い方を第2
のパワーレベル、高い方を第3のパワーレベルと呼
ぶ。)このようなレーザパワー変化を実現するには、従
来の追記型光ディスクにおける再生レベル(第1のパワ
ーレベル)から記録レベル(第3のパワーレベル)にパ
ルス的にパワーが上昇する波形に、記録書き換えを行う
領域で再生レベルから消去レベル(第2のパワーレベ
ル)へ上昇する波形を重ね合わせる(両者の高い方のパ
ワーを出力パワーとする)ことによっても実現できる。
この重ね合わせる波形のパワーを調節することにより、
書き換え可能光ディスクと追記型光ディスクを同一装置
で記録、再生できる。そして、記録と消去の2つのパワ
ーレベル(高い方が第3、低い方が第2のパワーレベ
ル)間でパワーを変動させて情報の書き換えを行う場合
に、高い方のパワーレベルにした直後は、いったん低い
方のパワーレベルよりもパワーを下げると記録膜の余熱
による冷却速度低下を防ぐことができ効果的である。一
方、例えば可逆的相変化型の記録材料を用いて、結晶状
態を記録状態とし、非晶質状態を消去状態とする場合の
ように、消去レベル(第3のパワーレベル)よりも低い
パワー(第2のパワーレベル)で記録を行う場合は、例
えばパワーをパルス的に消去レベルから下降させて記録
を行えばよい。この場合、上記のパルス的パワー低下
は、その初期には特に大きくパワーを下げるようにする
ことが好ましい。これによって早く消去に適した温度に
低下させることができるからである。また、消去中はレ
ーザのパワー変化、高周波重畳量の低下、戻り光量の変
化などによるモード変化に伴う波長変化と、レンズの色
収差との組合せを利用する方法か、ビーム偏向器などを
利用して光路長を変え、焦点位置を変えることによりデ
フォーカスするなどの方法で、ディスク媒体上のビーム
スポットを大きくすると、消去時間を稼ぎ、情報の消し
残りが防止できる効果がある。なお、記録膜の2つ以上
の状態転移において、どれとどれとを記録状態、あるい
は消去状態とするかは任意に選定することができ、例え
ば高いパワーのレーザ光を照射した場合に、その反射率
の低い状態を記録状態としてもよいし、逆にそれを消去
状態としてもよい。ただし、高いパワー(第3のパワー
レベル)のレーザ光が照射される時間をなるべく短くす
るのが記録膜の変形などの悪影響を避けるために好まし
いので、高いパワーのレーザ光が照射された状態を記録
状態とする方が好ましい。本発明において、記録膜の結
晶−非晶質間の可逆的相変化を利用して記録を行う場合
には、記録トラック間をあらかじめ結晶状態としておく
と、記録の書き換え時にトラック間が不均一に結晶化し
てノイズが発生するのを防止することができる。ディス
クの回転速度が大きい場合、たとえば結晶化レベルのエ
ネルギービームを照射しても、ディスク上の1点の照射
時間が短くて完全に結晶化しないこともあり得る。この
場合、記録書き換え時に再び結晶化レベルの光が当たる
と結晶化が進行するため、結晶化部分の反射率は一定と
ならず、場所によって変動することになる。このような
場合、結晶化部分のうち、反射率が他の状態(非晶質状
態)にある部分の反射率に最も近い部分の反射率、ある
いはこの反射率と非晶質部分の反射率(幅がある場合は
最も結晶状態寄りの反射率)との間の任意の反射率に対
応する電圧にコンパレータレベルを設定し、結晶状態の
信号電圧を一定の値に揃えてしまうのがよい。この場
合、最も非晶質状態寄りの結晶状態の反射率に対応する
電圧と最も結晶状態寄りの非晶質状態の反射率に対応す
る電圧との中間か、それより最も結晶状態寄りの非晶質
状態の反射率に対応する電圧に近い電圧にコンパレータ
レベルを設定すると確実な再生が行えるが、上記の中間
の電圧と、中間の電圧に最も近い結晶状態の電圧との間
に設定すると原波形に忠実に再生できる。他の波形整形
デバイスを用いて整形してもよい。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を挙
げ、図面に基づいてさらに詳細に説明する。 〈実施の形態1〉図1は、本発明による情報記録、再生
および消去を行う方法の一例であって、レーザパワー
(mW)の時間的推移を示すグラフである。まず、結晶
−非晶質相変化により情報の書き換えを行うことができ
るIn−Se系記録膜を有する直径130mmの光ディ
スク媒体の記録トラックを、非晶質状態とし、記録トラ
ック間は結晶状態としておく。記録トラックは結晶状態
としてもよいが、その場合、実際に記録を行ったトラッ
クの結晶状態にある部分と反射率がほぼ等しい結晶状態
であるのが良い。記録トラック間は完全な結晶状態とし
ておくことにより、記録書き換え時にトラック間への熱
の拡散により徐々に不均一に結晶化し、前に記録されて
いた情報が新たな情報の再生信号へ混入すること(一種
の消え残り)やノイズ増加が起こるのを防止できる。こ
の光ディスク媒体を回転させてから、溝状のトラックに
沿って1つの光ビームスポットで、再生レベル(第1の
レベル)のパワーのレーザ光(連続光)を照射しながら
自動焦点合わせおよびトラッキングを行う。そして、記
録の書き換え場所(A)にくると同時に、結晶化レベル
〔消去レベル(第2のレベル)とする〕のパワーにまで
一気に上昇させる。そして、新しい記録場所(B)にく
ると非晶質化レベル〔記録レベル(第3のレベル)とす
る〕のレーザパワーにまでパワーをパルス的に上昇させ
る。その後は、レーザパワーを結晶化レベル〔第2のレ
ベル〕(C)にまで下げる。しかし、余熱による冷却速
度の低下が考えられる場合には、レーザパワーを非晶質
化レベル(第3のレベル)からいったん結晶化レベル
(第2のレベル)以下〔破線で示す(C)〜(D)間〕
に下げ、そして、また結晶化レベル(第2のレベル)に
までレーザパワーを上昇(D)させてから既存の情報を
消去していく。この場合、(C)〜(D)間の平均レー
ザパワーは、0レベルから結晶化レベル(第2のレベ
ル)のすぐ下までが好ましく、より好ましい範囲は結晶
化レベル(第2のレベル)のパワーの1/4以上3/4
以下である。以上のレーザパワーのサイクルを繰り返す
ことによって情報のオーバライトが可能であった。例え
ば、ディスクの回転数を2400rpmとして、1.8
MHzの搬送波を記録した場合、 バンド幅30kHz
で測定した搬送波対雑音比(C/N)は約50dBであ
った。 次に、0.9MHzの搬送波で同じ場所に書き
換えを行った場合、0.9MHzの再生信号が得られ、
そのC/Nも約50dBであった。この時、非晶質レベ
ル(第3のレベル)のレーザパワーは約15mW、結晶
化レベル(第2のレベル)のレーザパワーは約7mW、
再生レベルは約1mWとした。なお、上記のレーザパワ
ーのサイクルにおいて、非晶質化レベル(第3のレベ
ル)からすぐ結晶化レベル(第2のレベル)にまで戻し
ても、もちろん記録は可能であるが、余熱による冷却速
度の低下が考えられる場合には、やや再生信号のC/N
やS/N(シグナル/ノイズ)が悪化することがある。
また、レーザパワーを結晶化レベル(第2のレベル)か
ら非晶質化レベル(第3のレベル)に上げた直後に、破
線で示したようにパワーを少し高くするピークパワーを
加えることによって記録膜の非晶質化を促進させること
もできる。このピークパワーの大きさは、非晶質化レベ
ル(第3のレベル)より、非晶質化レベル(第3のレベ
ル)と結晶化レベル(第2のレベル)のパワー差分まで
高くしてもよいが、上記のパワー差の1/4以上3/4
以下の範囲が、より好ましい。また、情報の消し残りを
防止するために、消去中は光ビームスポットをデフォー
カスした。これは、色収差を有する絞り込みレンズを用
い、レーザのパワー変化に伴うモード変化で波長が変化
することを利用する方法によって行った。記録中にフォ
ーカスが合うようにしておけば、記録パワー(第3のパ
ワーレベル)より低い消去パワー(第2のパワーレベ
ル)ではデフォーカスとなる。次に、図3に本実施の形
態1において用いた光学的記録再生消去装置の構造の一
例を示す。この光学系は、現在市販されている追記型光
ディスク用光学系とほぼ同じ構造である。ただし、記録
および消去時に記録膜2からの反射光が大きくなって誤
動作を起こす可能性があるため、その時だけ自動焦点用
ディテクタ16およびトラッキングおよび信号再生用デ
ィテクタ17に、反射光が入射する以前にフィルタ11
に入るようにして入射光量が小さくなるようにした。ま
た、フィルタを入れず、ディテクタの出力電圧をこの期
間だけ減衰させてもよい。ディスクの回転速度が大きい
場合、ディスク上の1点の照射時間が短くて完全に結晶
化しない。この場合、記録書き換え時に再び結晶化レベ
ルの光が当たると結晶化が進行するため、結晶化部分の
反射率は一定とならず、図4のように場所によって変動
する。従って、非晶質部分に再生レベルの光が当たった
時の再生出力電圧と、最も結晶化が進んでいない結晶化
部分の再生出力電圧との間にコンパレータレベルを設定
し、波形を整形した。コンパレータレベルは、両者の中
間か、それより非晶質部分の出力電圧寄りに設定すれば
検出の確実性が増すが、中間より結晶部分の出力電圧寄
りに設定すれば原波形により忠実な再生波形が得られ
る。なお、記録領域の最初に非晶質化点がくる場合は、
最初にレーザパワーを再生レベル(第1のレベル)から
結晶化レベル(第2のレベル)を経ないで非晶質化レベ
ル(第3のレベル)に上げることも有り得る。また、再
生を別の方法、あるいは別のビームスポットで行う場合
は、最初0(零)レベルから結晶化レベルまたは非晶質
化レベルに変化させる。なお、結晶化と非晶質化状態の
いずれを記録、いずれを消去と考えてもよい。しかし、
非晶質化の方がレーザパワーが高いのでパワーが非晶質
化レベル(第3のレベル)にある時間が短いのが好まし
い。現在市販されている光ディスク装置では、記録パル
スが出る時間の方が短いので、非晶質化を記録と考える
のが好ましいことになる。この場合、市販の光ディスク
装置のレーザ駆動パルスに、書き換えを行う部分で図5
に示したように、再生レベル(第1のレベル)と結晶化
レベル(第2のレベル)の差に対応する電流が重ね合わ
されるように改良を加えるだけで書き換え可能光ディス
クを使用できる。なお、図5のケースでは合成波形の非
晶質化レベル(第3のレベル)が高くなり過ぎるので波
形頂部を制限している。上記の重ね合わせる電流のレベ
ルを下げ、場合によっては0(零)にすることによっ
て、書き換え可能光ディスク装置で追記型光ディスクの
記録・再生を行うことが可能である。本実施の形態にお
いて、非晶質状態を他の結晶状態とするか、結晶状態を
他の非晶質状態とすれば、結晶−結晶あるいは非晶質−
非晶質相変化にも当てはまる。 【0008】〈実施の形態2〉図2は、本発明による情
報の記録、再生および消去を行う方法の他の例を示すも
のであって、レーザパワー(mW)の時間的推移を示す
グラフである。これは、記録レベルが消去レベルよりも
低い場合の一例である。本実施の形態において用いた記
録膜および自動焦点合わせとトラッキング方法は実施例
1と同様である。まず、書き換えを行う場所(a)がく
ると同時に、消去レベル(第3のレベル)のパワーにま
で一気に上昇させ、そのままのパワーで保持する。この
間は情報が消去されている。そして、新しい記録場所
(b)がくると、記録レベル(第2のレベル)のレーザ
パワーにまでパワーをパルス的に下げて記録を行う。こ
の時、上記のごとく記録レベルにパワーを下げても十分
に記録することは可能であるが、パワーの下げ始めに図
2の破線〔(b)〜(c)間〕で示すようにレーザパワ
ーをいったん記録レベル以下に大きく下げ、その後やや
上昇させて記録レベルにまで戻すと、記録可能な温度に
ある時間を長くして記録をより確実に行うことができ
る。この記録レベルよりも下げた時のパワーは、記録レ
ベルのパワーのすぐ下までが好ましく、より好ましい範
囲は1/4以上3/4以下である。その後は、レーザパ
ワーを消去レベルに上げるが、図2の破線で示すよう
に、パワーをいったん消去レベルよりも上昇(c)さ
せ、その後また消去レベルにまでパワーを下げる(d)
と、消去を確実に行うことができる。この時の(c)〜
(d)間の平均パワーは消去レベルよりも大きく、かつ
消去レベルのパワーに、消去レベルと記録レベルとのパ
ワー差まで加えてもよく、特に消去レベルのパワーに、
消去レベルと記録レベルとのパワー差の1/4以上、3
/4以下を加えたパワーが、より好ましい。また、情報
の消し残りを防止する方法は実施の形態1と同様の方法
で行い、本実施の形態における情報の記録、再生および
消去は、実施の形態1における図3に示した光学系を用
いて行った。本実施の形態において、多値記録を行う場
合のレーザパワーの変化を図6(a)に、再生波形を
(b)に示した。これは記録状態を3値とした例である
が、レベル数を増すことによって多値記録、連続的にレ
ベルを変化させればアナログ記録が可能である。ただ
し、パワーレベルの変化と再生電圧の変化との関係は通
常線形ではないので、望みの再生波形を得るには記録波
形または再生波形のうちの少なくとも一方の変換が必要
である。 【0009】 【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明の方
法による情報記録、再生方法は、高速消去が可能な可逆
的相変化型光ディスク媒体、またはその他の照射パワー
レベル変化のみで状態の変化が生じ記録、消去が可能な
記録媒体を用いることによって、簡単な系による1つの
ビームスポットで、既存の情報を消去しながら新しい情
報に高速に、かつ確実に書き換えを行うことができる。
さらに、用いる照射ビームは光ビームに限らず、電子ビ
ーム、イオンビームなどのエネルギービームも使用可能
であり、また、記録媒体としてはディスク状ばかりでな
く、テープ状、カード状などの他の形態の記録媒体にも
適用可能であり、工業上の利用価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態1で例示したレーザパワー
の時間的推移を示すグラフ。 【図2】本発明の実施の形態2で例示したレーザパワー
の時間的推移を示すグラフ。 【図3】本発明の実施の形態1で例示した光学的記録、
再生および消去装置の構造を示す模式図。 【図4】本発明の実施の形態1で例示した再生信号波形
の一例と波形の整形方法を示す図。 【図5】本発明の実施の形態1で例示した書き換え波形
合成方法を示す図。 【図6】本発明の実施の形態2で例示した多値記録の原
理を示す図。 【符号の説明】 1…光ディスク基板 2…相変化型記録膜 3…保護膜 4…絞り込みレンズ 5…ガルバノミラー 6…1/4波長板 7…偏光プリズム 8…プリズム 9…カップリングレンズ 10…半導体レーザ 11…フィルタ 12…凸レンズ 13…ハーフミラー 14…シリンドリカルレンズ 15…ナイフエッジ 16…自動焦点合わせ用ディテクタ 17…トラッキングおよび信号再生用ディテクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀籠 信吉 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 太田 憲雄 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−145530(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/00 G11B 7/125

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.光を照射することによって情報記録媒体上に記録マ
    ークを形成して情報を記録し、また、記録した情報を再
    生する情報の記録再生方法であって、上記情報の記録を
    行う際には、まず光パワーを情報再生時の第1の光パワ
    ーレベルよりも高い第2の光パワーレベルに立ち上げ、
    次に第2の光パワーレベルよりも高い第3の光パワーレ
    ベルに立ち上げて記録マークを形成することを特徴とす
    る情報の記録再生方法。 2.請求項1において、情報の記録を行う際には、まず
    光パワーを情報再生時の第1の光パワーレベルよりも高
    い第2の光パワーレベルに立ち上げ、次に第2の光パワ
    ーレベルよりも高い第3の光パワーレベルに立ち上げ、
    さらに、第2と第3の光パワーレベルの間で光を変調す
    ることにより、記録マーク列を形成することを特徴とす
    る情報の記録再生方法。 3.請求項1において、情報の記録を行う際には、まず
    光パワーを情報再生時の第1の光パワーレベルよりも高
    い第2の光パワーレベルに立ち上げ、次に第2の光パワ
    ーレベルよりも高い第3の光パワーレベルに立ち上げ、
    該第3の光パワーレベルを用いて記録マークを形成し、
    記録マークと記録マークの間の領域には、上記第2の光
    パワーレベルか、もしくはそれ以下の光パワーレベルを
    照射することを特徴とする情報の記録再生方法。 4.光を照射することによって情報記録媒体上に記録マ
    ークを形成して情報を記録し、また、記録した情報を再
    生する情報の記録再生方法であって、上記情報の記録を
    行う際には、 (1)記録書き換えの際に情報再生時の第1の光パワー
    レベルよりも高い第2の光パワーレベルに立ち上げる操
    作を行った後、 (2)次に光パワーレベルを第2の光パワーよりも高い
    第3の光パワーレベル以上に立ち上げる操作、および (3)次に光パワーレベルを上記第2の光パワーレベル
    以下に立ち下げる操作を、繰り返して行うことを特徴と
    する情報の記録再生方法。 5.光を照射することによって情報記録媒体上に記録マ
    ークを形成し、情報を記録する情報の記録方法であっ
    て、以下に示す(1)ないし(3)の条件を満たすこと
    を特徴とする情報の記録方法。 (1)上記記録マークを形成する箇所には、記録レベル
    の光を照射する。 (2)上記記録マークを形成しない箇所には、記録レベ
    ルよりも低いレベルの光を照射する。 (3)上記記録マークを形成しない箇所において、記録
    マークの直前の部分は直後の部分よりも高いレベルの光
    を照射する。
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