JP2708476B2 - 情報の記録・再生方法 - Google Patents

情報の記録・再生方法

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JP2708476B2
JP2708476B2 JP17503488A JP17503488A JP2708476B2 JP 2708476 B2 JP2708476 B2 JP 2708476B2 JP 17503488 A JP17503488 A JP 17503488A JP 17503488 A JP17503488 A JP 17503488A JP 2708476 B2 JP2708476 B2 JP 2708476B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報の記録再生方法に係り、特に1つのエ
ルネギービームスポツトで既存の情報を消去しながら新
しい情報を記録する、いわゆるオーバライトが可能な情
報の記録・再生および消去方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の相変化型光デイスク媒体における記録・消去方
法は、たとえばレーザービームスポツトを十分収束させ
て短時間照射し、急熱急冷によつて記録膜を非晶質状態
にすることにより記録を行い、また記録の消去は、トラ
ツク方向に長い長円スポツトなどを用いて徐熱によつて
非晶質状態にある記録部分を結晶状態に戻すことにより
行つていた。この方法では、記録および再生用と消去用
とでは形状の異なる2つのビームスポツトを用いてい
た。一方、単一のビームスポツトを用いて、デイスク媒
体の多数回の回転で記録を消去し、次の1回転で情報の
記録を行うという方法も行われていた。後者の方法によ
つて記録の書き換えを行うには、スポツトがデイスク媒
体の記録膜上の同じ場所を多数回通過する必要があつ
た。ところが、最近になつて記録に要するレーザ照射時
間とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高速消去が可
能な記録膜が開発された。この膜では、特願昭61-10113
0に示されているように、1つのエネルギービームスポ
ツトによつて、情報の記録・再生および消去を行うこと
ができ、かつ既存の情報を消去しながら新しい情報を記
録する、いわゆるオーバライト(重ね書き)が可能であ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術では、単一のレーザビームのパワーを高
いパワーレベルと中間のパーレベルとの間で変化させる
ことにより、オーバライトができる。この場合、中間の
パワーレベルとは記録しようとするトラツクの大部分を
結晶状態にするものであり、高いパワーレベルとは記録
しようとするトラツクの大部分を一たん融解後非晶質に
近い状態に相変化させるものである。
ここで、従来のように高いパワーレベルと中間のパワ
ーレベルとの間でレーザパワーを変化させて記録した場
合、高いパワーレベルで照射された部分(非晶質状態)
の方が、中間のパワーレベルで照射されて結晶化する部
分よりも、トラツクに直角方向の幅が大きくなる。その
ため、既に情報が書かれているトラツク上に新しい情報
をオーバライトする際、高いパワーレベルで照射された
部分は前の状態にかかわらず非晶質に近い状態となる
が、非晶質状態となつていた部分に中間のパワーレベル
で光照射した場合、中央部分のみ結晶化し、その周辺部
の1部分は非晶質状態のまま残つてしまう。また、融解
された部分の周囲の狭い領域が他とは異なる結晶状態と
なる。これが、消え残りとなつて読み出し時にエラーと
なる。また、非晶質化するためには照射部分の記録膜温
度を融点まで上昇させて一旦融解したのち急冷させなけ
ればならない。そのため、非晶質化部分には、高熱によ
る膜変形(下地膜や保護膜も含む)がおこつてしまう。
これはノイズの上昇につながり、C/N(搬送波対雑音
比)が小さくなるなどの問題があつた。記録膜の性質に
よつては、融解した部分が照射後に非晶質とはならず、
比較的結晶性の悪い状態になる場合や、融解しなかつた
部分と結晶粒の大きさや種類が異なる状態になる場合が
ある。しかしこの場合も、消え残りが発生しやすい部分
は融解部分が非晶質化する場合とほぼ同じである。
本発明の目的は、上記の従来技術における問題点を解
決し、オーバーライト時における消え残りを小さく、ま
た、変形によるノイズを極力おさえ、C/Nが大きくなる
ような記録・再生方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、記録膜上の同一点に2回の照射を用い、
最初の照射(第1の照射)によりC/Nがやや小さくても
消え残りができるだけ小さい条件でオーバライトを行
い、第2の照射によりC/Nを向上させることにより、達
成される。
本発明の第1の照射における中間のパワーレベルは、
従来の中間のパワーレベル(ビームの中央部で最も結晶
化しやすいレベル)と高いパワーレベルとの間のレベル
に設定する。すなわち、本発明ではトラツク中央部を結
晶化させるパワーよりも高いパワーを照射するため、ト
ラツクの中央部は非晶質化しており、結晶化領域がトラ
ツクの直角方向に大きくなつている。そのために、高い
パワーレベルの照射により、前に形成されていた非晶質
領域の外周部を結晶化(消去)することができ、また、
トラツク中央部を1度融解させるために記録点の周囲の
結晶性の違いの影響も小さくなり、消え残りが低減し
た。第1の照射のパワー変化のさせ方としては、以下に
記す条件を満たすようにさえすれば、どんな方法をとつ
てもよい。その条件とは、高いパワーレベルの照射によ
り形成された部分の中央部の状態と中間のパワーレベル
が照射された部分の中央部の状態とが同じではないが近
いようにすることである(反射率等)。たとえば、これ
らの部分が共に非晶質に近い状態となり、また中間のパ
ワーレベルが照射された部分の周辺部は結晶様態となる
ようにする。これに反し、従来の記録では、高いパワー
レベルの照射により形成された部分が非晶質に近い状態
の時、中間のパワーレベルが照射された部分の中央部は
結晶状態であつた。この場合の中間のパワーレベルが照
射された部分の周辺部は変化を受けなかつた。
第1の照射の中間のパワーレベルは、高いパワーレベ
ルを1とした時、0.4以上0.9以下の範囲が好ましい。特
に、0.65以上0.80以下が好ましい。
本発明では、第1の照射の中間のパワーレベルが高い
ため、消え残りを低減することができる。しかし、この
方法では、中間のパワーレベルが照射された部分の中央
部と高いパワーレベルが照射された部分とが同じ状態に
近づくため、信号再生強度が小さくなつてしまう。そこ
で本発明ではこの問題を解決するために、中間のパワー
レベルが照射された部分の中央部の状態と周辺部の状態
とが近い状態となるように、第1の照射で記録した後、
第1の照射の中間のパワーレベルより低いパワーの連続
光(DC光)によつて同一部分第2の照射を行つた。これ
により、第1の照射で中間のパワーレベルが照射された
部分の中央部と周辺部との状態がほぼ同じになり、信号
再生強度が大きくなつた。
第2のビームのDC光とした場合のパワーレベルは、低
いパワー(再生)レベルよりも大きく、第1のビームの
中間のパワーレベルの0.2倍から0.9倍の間のパワーレベ
ルが好ましい。特に、0.5倍から0.8倍が好ましい。この
時、高いパワーレベルで照射された部分が第2の照射に
より変化しないように、第1の照射において、高いパワ
ーレベルの照射時間を短くして高いパワーレベルと中間
のパワーレベルとのパワー差を大きくするか、高いパワ
ーレベルから一旦中間のパワーレベル以下に下げ、そし
てまた中間のパワーレベルまでレーザパワーを上昇させ
て記録を行うのがよい。これは余熱により冷却速度が下
がることを防ぎ、確実に非晶質に近い状態にするためで
ある。
しかし、材料によつては高いパワーレベルで照射され
た部分に第2の照射DC光が照射されるため、少なからず
変化(この場合は結晶化)してしまい、再生信号強度が
小さくなる可能性がある。このような場合には、第2の
照射でパワーをパルス的に変化させ、第1の照射の中間
のパワーレベルが照射された部分のみに上記のパワーレ
ベルの第2の照射を行えばよい。すなわち、第1のビー
ムの中間のパワーレベルが照射された部分のみにおいて
中央部の状態を変化させてその周辺部とほぼ同じ状態に
する。これにより再生信号強度を大きくすることがで
き、C/N向上をはかることができた。
この場合、照射時間の残りの大部分においてはそれよ
り低いパワーレベルに設定するのがよい。このレベル
は、読み出しパワーレベルでも、0レベルでも、他の低
いレベルであつてもよい。
第2の照射を、第1の照射が中間のパワーレベルで照
射された部分のみに行う場合、場所が正確に一致するよ
うに、トラツキング方式としては、デイスクから正確な
クロツク信号が得られるサンプルサーボ方式を用いるの
がよい。
まだ、第2の照射はノイズを低減する効果もある。こ
れは、高いパワーの照射により記録膜あるいは保護膜や
下地膜が変形していたのが、弱い光の照射によりストレ
スが緩和され、元の状態に近づいたものと思われる。
第2の照射において反射光強度を検出することによ
り、第1の照射で記録あるいは記録書きかえが正しく行
われているかの確認(ベリフアイ)を行えばさらに好ま
しい。
本発明の方法に用いる情報記録膜は、同一照射時間で
エネルギービームのパワーを変化させるだけで、記録膜
に可逆的に相変化が起こり、それによつて屈折率、反射
率,透過率などの光学定数やその他の物性定数の変化が
生じ、情報の記録と消去が行える成分組成の薄膜であれ
ばよい。
本発明に用いる上記記録値における可逆的な物性定数
の変化は、記録薄膜を構成する記録材料の状態変化(原
子配列変化)を利用して行われ、薄膜の非晶質状態と結
晶状態間の転移、もしくは1つの非晶質状態と他の非晶
質状態間の変化、あるいはある1つの結晶状態の他の結
晶状態間の転移(結晶形の相違,グレインサイズの違い
など)を利用することにより行うことができる。このよ
うな原子配列変化は、膜の形状変化をほとんど伴わな
い。従つて、エネルギービームのパワー変化で上記の転
移が安定して可逆的に行われ、物性定数の変化が可逆的
に、かつ高速に安定して生じる。このような薄膜の例と
して、例えばIn-Seを主成分とする薄膜、Ge-Sb-Teを主
成分とする薄膜などを挙げることができる。
記録膜の状態転移において、どちらの状態を記録状態
とし、あるいは消去状態とするかは任意に選定すること
ができ、例えば、第1のビームで高いパワーのレーザ光
を照射した場合に、その反射率の低い(あるいは高い)
状態を記録状態としてもよいし、逆にそれを消去状態と
してもよい。ただし、高いパワーのレーザ光が照射され
る時間をなるべく短くするたのが記録膜の変形などの悪
影響を避けるために好ましいので、高いパワーのレーザ
光が照射された状態を記録状態とする方が多くの場合に
おいて好ましい。
本発明において、記録トラツクを一度一定のパワーの
半導体レーザ光照射により一様な状態にしておくと、初
期状態がいつも一定状態となるため、安定な記録が行え
る。
また、本発明に用いる記録媒体としては、記録膜が物
性定数の変化を起こさなくとも、2つ以上の温度に対応
して可逆的に2つ以上の状態を取るような記録媒体であ
れば、本発明の方法に使用可能である。たとえば、磁化
の反転を利用した光磁気デイスク媒体などでもよい。
〔作用〕
本発明においては、第1の照射の中間のパワーレベル
を従来の中間のパワーレベルよりも大きくしているた
め、相変化領域がトラツクの直角方向に大きくなつてい
る。それによつて、前に形成されていた情報(非晶質状
態)を確実に消去することができた。またこの時にC/N
が最大値より小さくなるのを、第2の照射により向上さ
せる。また第2の照射は、第1の照射で記録された情報
の確認も兼ねているので、確実な情報の記録・消去が行
える。
記録ヘツドとして単一の光ビームのものを用い、デイ
スクの1回転で第1の照射を行い、2回転目で第2の照
射を行つてもよいが、2つの光ビームを照射できる光ヘ
ツド、または単一の光ビームの光ヘツドを2個用いて、
デイスク上に先に照射される光スポツトで第1の照射を
行い、後で照射される光スポツトで第2の照射を行つて
もよい。単一の光ビームのヘツドは光学系が簡単である
という長所が有り、また2ビームの光ヘツドまたは2ヘ
ツドとしたときは、デイスクの1回転で書き換えができ
るため情報の転送速度を大きくできるという長所が有
る。
〔実施例〕
[実施例1] 第1図(a)〜(d)に、本発明の実施例を示す。
第1図(a)は、本実施例による情報記録,再生およ
び消去を行う方法の一例であつて、レーザパワー(mW)
の時間的推移を示すグラフである。媒体となるデイスク
には、1つのレーザビームで結晶−非晶質相変化による
情報の書き換えを行うことができるIn-Se-Tl-Co記録膜
を有する直径130mmの光デイスクを用いた。この記録媒
体の記録トラツク、半導体レーザ光照射により非晶質に
近い状態とし、媒体を回転させてから、記録トラツク上
に再生パワーレベルである低いパワーレベル(A)の半
導体レーザ光(波長830nmの連続光)を照射しながら自
動焦点合わせおよびトラツキングを行う。そして、所要
の記録書き換え場所(i)にくると同時に、パワーを中
間のパワーレベル(B)まで一気に上昇させる。さら
に、新しい情報の“1"を記録すべき場所(ii)にきたと
きには高いパワーレベルまで上昇させる。その後(125n
s後)パワーを中間のパワーレベルにまで下げる(ii
i)。以上のようなレーザパワー変調のサイクルを“1"
を書く場所で繰り返すことによつて情報のオーバーライ
トが可能であつた。
本実施例では、半導体レーザ光のスポツト径は半値幅
で約1μmとした。デイスクの回転数は1800rpmであつ
て、中間のパワーレベルは15mW、高いパワーレベルは21
mW程度とした時、良好なオーバーライトが行えた。パワ
ーはデイスクの内周ほど低くし、最内周では上記のパワ
ーの約1/1.4のパワーとした。
第1図(b)は、第1図(a)のレーザパワーが照射
された場合の、記録状態を示したものである。高いパワ
ーレベル(C)が照射された部分の大部分(イ)、およ
び中間のパワーレベル(B)が照射された部分の中央部
(ロ)は、融解と急冷により非晶質に近い状態となつて
いる。また、中間のパワーレベル(B)が照射された部
分の周辺部(ハ)は、結晶状態になつている。レーザ光
が照射されない領域1は、膜形成直後と同じ状態であ
る。
本実施例の中間のパワーレベル(B)の設定では、形
成された非晶質領域(イ)よりも結晶領域(ハ)の方が
トラツクに直角方向の広がりが大きくなつている。これ
により、前に記録された情報の非晶質状態の部分を確実
に消去(結晶化)でき、オーバライトをくり返すことが
できた。
第1図(a)のレーザパワーの照射により、消え残り
が低減され、確実な情報の書き換えが可能となつたが、
(イ)と(ロ)の部分の状態が非晶質に近い状態である
ため、高いパワーレベル(B)が照射された部分と中間
のパワーレベル(C)が照射された部分との反射光強度
差が小さくなり、信号再生強度が小さくなつてしまう。
これは、再度のレーザ光照射によつて(ロ)の部分の状
態を(ハ)の部分の状態とほぼ同じにすることにより解
決できる。再度のレーザ光照射は、デイスクの次の1回
転で同じ光ヘツドを用いて行つた。この照射は第1図
(C)のように、第1の照射の中間のパワーレベル
(B)よりも低く、低いパワーレベル(A)より高いパ
ワーレベル(D)に設定し、連続的に記録部分に照射し
た。これにより、第1図(d)のように(ロ)の部分が
結晶化して(ハ)の部分とほぼ同じ状態となり、信号再
生強度が大きくなつた。この時、(イ)の部分の中央部
もいくらか結晶化するが、第1の照射によつて(ロ)の
部分より(イ)の部分の方がより非晶質に近い状態にな
つているので、(イ)の部分の反射光強度に大きな変化
は起こらない。また、このような弱い連続(DC)光を照
射することにより、ノイズの低減、および反射光強度に
よる記録の確認ができた。
本実施例により、従来より消え残りが5〜10dB低減で
き、また、C/Nの最大値からの低下も3dB以下に抑制でき
た。
次に、本実施例の別の形態として、2つのレーザを持
つた光ヘツドにより、それぞれのレーザからの2つの光
ビームで、第1の照射および第2の照射をそれぞれ行う
こともできた。この場合、第1のビームによる光スポツ
トと第2のビームによる光スポツトとを同一トラツク上
に約20μmの距離で近接して形成した。両光スポツト共
にほぼ円形とした。また、第1のビームの波長を830nm
とし、第2のビームの波長を780nmとした。第1のビー
ムの光スポツトのトラツクに直角方向の径が、第2のビ
ームの光スポツトのトラツクに直角方向の径より少し大
きくなるような光学系とした。大きさの比は1:1.05〜1:
1.3の範囲でC/N向上の効果が得られた。
なお、本実施例において、中間のパワーレベル(B)
の照射により結晶化した部分を記録部分と考えてもよ
い。
トラツキング、自動焦点合わせなどを別の光ビーム、
あるいは別の方式で行う時は、第1,第2の照射の少なく
とも一方の低いパワーレベルを0レベルとしてもよい。
また、同様な効果は光磁気デイスク媒体においても得ら
れる。
[実施例2] 第2図(a),(b),(c)は実施例2における第
1の照射レーザのパワーレベルの時間的推移の一例を示
したものである。
実施例1のごとく、第2の照射を連続(DC光)照射と
すると、第1の照射の高いパワーレベルの照射により形
成されていた非晶質部分が結晶化してしまう可能性があ
る記録膜がある。この場合には、第2図(a)のよう
に、レーザパワーを高いレベル(C)からいつたん中間
のレベル(B)以下〔(iii)〜(iv)間〕に下げ、そ
してまた中間のレベル(B)まで上昇させることによ
り、確実に非晶化させることができた。また、熱伝導に
よる記録点の後方への広がりを防止することができた。
この時、(iii)〜(iv)間の平均レーザパワーは、0
レベルから中間のパワーレベル(B)のすぐ下までが好
ましく、より好ましい範囲は、中間のパワーレベル
(B)のパワーの0.2倍以上0.8倍以下である。(iii)
〜(iv)の時間は単位時間(0あるいは1で示された時
間)の1/5以上1以下の範囲が好ましい。(iii)〜(i
v)の時間を短くする時はこの間のパワーを低くするの
が好ましい。この他に、第2図(b)のように、第1の
照射の高いパワーレベルを、より高くし、照射時間を短
くしても消え残りを小さくする効果が得られた。
また、温度が顕著に変動しないような短時間であれ
ば、中間のパワーレベルや高いパワーレベルからパワー
を上下に変動させてもよい。
第2図(c)に示したように、デイジタル信号の1と
1の間に1つだけ0が有る場合は、その部分の第1の照
射のパワーを中間のパワーレベル(B)よりも低くする
と、エラーレートを低下させるのに効果が有る。このレ
ベルのパワーは、中間レベルの0.3〜0.8倍が特に好まし
い。1と1の間に0が2つ以上有る場合も、1の直後の
0ではパワーを中間のパワーレベルより低く、かつ1と
1の間に0が1つだけ有る場合のパワーレベルより高く
するのがより好ましい。しかし点線で示したように、こ
の部分のパワーは中間のパワーレベルと同じとしても良
い場合も有る。このようにパワーを下げるには0の期間
全体ではなく、一部だけとして、残りの時間は中間のパ
ワーレベルとしてもよい。
本実施例の第1の照射のようなパルス後のパワーの立
ち下げやパルス幅の縮小は、中間のパワーレベルを従来
のように低くした場合や、第2の照射を行わない場合に
も有効である。
本実施例の第2の照射は第1の照射と同様に行つた。
低いパワーレベルを0レベルとしてもよいのは実施例
1と同様である。
[実施例3] 第3図(a),(b)は、本実施例における第1の照
射および第2の照射の、レーザパワーの時間的推移を示
したものである。
実施例1において、活性化エネルギーの低い記録膜で
は高いパワーレベルCの照射により形成された非晶質に
近い状態の部分が、第2のビームの照射によりわずかな
がら結晶化してしまう可能性がある。その場合には、第
3図(b)のように、第2の照射のパワーをパルス的に
変化させ、第3図(a)の第1の照射の中間のパワーレ
ベル(B)が照射された部分のみに第2の照射のパワー
を上げて照射すればよい。これにより、第1の照射で、
中間のパワーレベル(B)で照射された部分のうち、中
央部の非晶質に近い部分を結晶化させるのである。この
結果、高いパワーレベル(C)で照射された部分と中間
のパワーレベル(B)で照射された部分との反射率差が
大きくなり、C/Nを大きくすることができた。ここで、
第2の照射のパワーレベル(E)は、第1の照射の中間
のパワーレベル(B)の0.3倍以上0.9倍以下が好まし
い。
本実施例の方法を2レーザの光ヘツドまたは1レーザ
の2つの光ヘツドで行う場合は、第1のビームと第2の
ビームのパルス照射のタイミングを、2つの光スポツト
の間隔2μmをデイスク上の点が通過する時間だけズラ
すことにより、第2の照射が所定のパワーで所定の場合
に行われるようにした。
低いパワーレベルを0レベルとしてもよいのは実施例
1と同様である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高速消去が可能な可逆的相変化型光
デイスク媒体、またはその他の照射パワーレベル変化の
みで状態の変化が生じ記録,消去が可能な記録媒体を用
い、第1の照射により、既存の情報を消去しながら新し
い情報を高速に、かつ確実に書き換えを行うことができ
る。また、第2の照射を行うことにより、C/Nを向上さ
せながらベリフアイも同時に行える。さらに、用いる照
射ビームは光ビームに限らず、電子ビーム,イオンビー
ムなど、他のエネルギービームも使用可能であり、ま
た、本発明の方法はデイスク状の記録媒体に対してばか
りでなく、テープ状,カード状などの他の形態の記録媒
体に対しても有効である。
本発明は可逆的相変化型光デイスク媒体、すなわち膜
の外形変化をほとんど伴わずに原子配列が変化する媒
体、中でも結晶−結晶間,非晶質−結晶間などの変化を
起こす媒体を用いる場合に効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の実施例1における第1のビーム
のレーザパワーの時間的推移を示すグラフ、同図(b)
は第1のビームが照射された場所の状態を示す平面図、
同図(c)は第2のビームのレーザパワーの時間的推移
を示すグラフ、同図(d)は第1のビームの中間のパワ
ーレベルが照射された部分のみに第2のビームを照射し
た後の記録状態を示す図、第2図(a)(b)および
(c)は実施例2における第1のビームのレーザパワー
の時間的推移の3つの例を示したグラフ、第3図は実施
例3における第2のビームのレーザパワーの時間的推移
を示したグラフである。 1……膜形成直後の状態、2……非晶質に近い領域、3
……結晶領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 哲也 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 安藤 圭吉 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 田村 礼仁 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−117325(JP,A) 特開 昭56−148740(JP,A) 特開 昭60−247828(JP,A) 特開 昭59−148144(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録用部材へのエネルギービームの照射に
    よって情報の書き換えを行う情報の記録・再生方法にお
    いて、第1のエネルギービームのパワーの少なくとも高
    いパワーレベルと中間のパワーレベルとの間で情報信号
    に従って変化させ、該エネルギービームが記録媒体上に
    形成する第1のビームスポットが、上記の記録媒体上を
    1回通過する間に既存の情報を消去しながら新しい情報
    を記録し、その後、上記第1のエネルギービームの中間
    のパワーレベルの0.2倍以上0.9倍以下の一定のパワーレ
    ベルで、かつ上記第1のビームスポット径の1/1.05から
    1/1.3の範囲のスポット径である第2のピームスポット
    の照射により、上記第1のビームスポットの照射による
    初回の記録あるいは記録書き換えが正しく行われている
    かどうかの確認(ベリフアイ)を行うことを特徴とする
    情報の記録・再生方法。
JP17503488A 1988-07-15 1988-07-15 情報の記録・再生方法 Expired - Lifetime JP2708476B2 (ja)

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