JP2816700B2

JP2816700B2 - 丸編機における電磁選針装置

Info

Publication number: JP2816700B2
Application number: JP1106935A
Authority: JP
Inventors: 省三頼末
Original assignee: Precision Fukuhara Works Ltd
Current assignee: Precision Fukuhara Works Ltd
Priority date: 1989-04-25
Filing date: 1989-04-25
Publication date: 1998-10-27
Anticipated expiration: 2013-10-27
Also published as: DE69018305T2; KR0122597B1; EP0395383B1; DE69018305D1; KR900016525A; EP0395383A3; ES2073525T3; EP0395383A2; JPH02289154A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は丸編機の柄編成を行なうための電磁選針装置
に関する。

［従来の技術］従来よりニット，タック，ウエルトの三位置の選択を
可能にした丸編機の電磁選針装置として、数多くの発
明，考案が知られている。

例えば、本出願人の特許に係わる特公昭53−1865号の
発明によれば、ジャックの上部、下部にそれぞれ永久磁
石を配設し、ジャックのほぼ中央の支点を中心に磁力で
釣り合わせると共に、プログラムから出力された信号で
制御電磁石を作動させることにより、この釣合を崩して
選針が行われる。

この従来技術によれば、上部永久磁石は、ジャック上
部を極面に吸引・接触し、制御電磁石に信号が入力され
ない場合、ジャックが上げカムに完全に係合するまでそ
の位置を保持する。一方、下部永久磁石は、制御電磁石
により引き出されたジャックを受け継ぎ、より以上に引
き出して、ジャックが上げカムから完全に外れるまでの
位置を確保する。下部永久磁石とジャック中央の支点の
間には２個の電磁石が垂直線上に積み重ねて配置されて
いる。ジャックは２種類あって、垂直方向に高さの異な
る２種類の接極子、すなわち、低接極子と高接極子をそ
れぞれ別々に有する。この２種類のジャックが交互にシ
リンダー溝に列設され、さらに低接極子と高接極子列の
それぞれの列に対向して制御電磁石が上下に同一直線上
に配置されている。

この構成により、第１給糸口の選針装置においてニッ
トとウエルトを選択し、第２給糸口の選針装置でタック
とウエルトを選択するようになっている。

［発明が解決しょうとする課題］この従来技術では２個の選針装置をずらして配設して
いるので、各給糸口の間の距離は２個の選針装置のため
にその分だけ長くなる。そして、多給糸口を有する電子
柄編機の製造を可能にするためには給糸口数の増えた分
だけ選針に必要な制御電磁石が必要となる。そのため、
制御電磁石を小型化することが考えられるが、選針のた
めに必要な磁力を得るためには制御電磁石を一定以上に
小さくすることができない。

また、ジャックで直接編針を作動させているため、ジ
ャックを上下動させるためのカムストロークは少なくと
も12mm必要としている。このカム制御幅を可能な限り狭
めてジャックの上下のストロークを減じるか、あるいは
上下のストロークをなくするかして、個々の給糸口間の
距離を短くしなければならないが、上記従来技術ではこ
の要請に十分に応えることは難しい。

本発明はこれらの課題を解消するために行われるもの
であり、その目的とするところは、カム制御範囲を短く
することによって多給糸口を可能にする電子柄丸編機を
提供することである。

［課題点を解決するための手段］本発明の電磁選針装置によれば、同軸的に配した大，
小の回転シリンダーと、小シリンダーの溝内に収容され
た編針およびこの編針を制御する制御カムと、編針の直
下に設けられた弾性体のバネジャックおよびこのバネジ
ャックが係脱する選択カムと、大シリンダーの溝内に収
容され、半径方向に揺動運動する、高さの異なった接極
子を有する、２種類のロッキングジャックと、前記接極
子に対して縦方向に複数段設定されると共に横方向にも
並設された２組の制御電磁石と、前記ロッキングジャッ
クの上部に対向して配設され、そのロッキングジャック
の位置の固定をする上部の永久磁石と、前記ロッキング
ジャックの下部に対向して配設され、そのロッキングジ
ャックに関する磁力の均衡を行わせる下部の永久磁石
と、大シリンダー上部に配され、前記バネジャックとロ
ッキングジャック間を橋渡して連動する二腕レバーと、
前記二腕レバーを内方へ押圧するキャンセリングカム
と、前記バネジャックの下部を前記選択カムの係合から
外すウエルトの選択を行うか、もしくは、バネジャック
の下部を選択カムに係合させて予めタック／ニットへ移
行させるための選択を行う第１選針手段と、バネジャッ
クの下部を選択カムに係脱させて後者のタック／ニット
を選択する第２選針手段とからなることを特徴とする。

好ましくは、二腕レバーの一方の腕と他方の腕のレバ
ー比が1:1ないし1:2であり、その形状がＬ字型である。

また、大，小のシリンダーを組み合わせ配置すること
により、好ましくは、32ゲージ以上の選針を可能にした
編機とする。

［作用］本願発明によれば、第1,第２選針手段の非通電時に
は、ロッキングジャックの上端が上部の永久磁石に保持
された状態で、キャンセリングカムによって二腕レバー
の一方の腕がバネジャックの弾性力によって外方へ回動
されるに伴ない下方へ回動させられる他方の腕がロッキ
ングジャックの背面に挿入されることにより、バネジャ
ックの下部が選択カムに係合されて、予めニット／タッ
クへ移行させるための選択が第１選針手段で行われ、ま
た、前記と同様の操作によりニットの選針が第２選針手
段で行なわれる。

また、第1,第２選針手段の通電時には、上部永久磁石
と下部永久磁石の磁力の均衡を崩して対応するロッキン
グジャクの接極子を吸引することにより、二腕レバーの
一方の腕がキャンセリングカムによって内方へ押圧され
るに伴い上方へ回動させられる他方の腕がロッキングジ
ャックの背面から抜去された後、バネジャックの弾性力
によってその頂部に当接することにより、バネジャック
の下部が選択カムの係合から外れるウエルトの選択が第
１選針手段で行われ、また、前記と同様の操作によりタ
ックの選択が第２選針手段で行われる。

その結果、２給糸口でニット，タック，ウエルトの３
位置を選択する従来の装置に較べ、本願発明では、ロッ
キングジャックとバネジャック間に二腕レバーを設ける
ことにより、選針位置間の距離を短くすることができ、
１給糸口でニット，タック，ウエルトの３位置の選択が
可能となると共に、給糸口数を増加させることができ
る。

［実施例］以下、添付図面に基づき本発明の実施例を説明する。

第１図は編成部の要部を示した縦断面図であり、図に
おいて符号１は小シリンダーを示す。

小シリンダー１の外周には、円形に並んだ軸線方向に
延びる多数の針溝1aが形成されている。

各針溝1aには垂直方向に滑動自在な編針２が収容さ
れ、各編針２は少なくとも１個の作動用バット2aを有す
る。

編針２の直下には、編針２を選択的に上昇させるため
の固有の弾性を有するバネジャック３が収容されてい
る。

第2a図に示すように、バネジャック３は、肩部3a、直
立外側縁部3b,ステム3c、選択バット3d、下げバット3
e、垂下延長部3fを有する。

肩部3aはバネジャック３が上昇した際、編針２の底部
と当接して編針２を押し上げる。直立外側縁部3bはバネ
ジャック３の弾性力により編針２の背部を常時外方へ押
圧している。ステム3cはバネジャック３の垂下延長部3f
が内方へ押し込まれた際に、元の位置へ自動的に復帰で
きるようにされた比較的に細い弾性体である。

第１図に示すように、小シリンダー１と対向する第１
カムホルダー４には、編針２を制御または作動させる少
なくとも１個の制御カム５と、バネジャック３の選択バ
ット3dが係合したり離脱したりする選択カム６と、バネ
ジャック３を下降させる下げカム７が設けられている。

第１カムホルダー４はカムリング８上に取り付けられ
ている。

更に各バネジャック３に対応して下側の大シリンダー
９の上端部には、大シリンダー９の半径方向に回動可能
に収容されているのが二腕レバー10である。

この二腕レバー10は、第2a図に示すように、内側縁部
が円弧状部となっている直立腕10aと、末端底部に円弧
状突起10cを有する水平腕10bと、円形状支点10dと、こ
の円形状支点10dに連続し両腕10a,10bを連結する弧状部
分10eからなる。

この直立腕10aと水平腕10bのレバー比は1:1ないし1:2
が好ましく、特に好ましいのは、1:1である。

直立腕10aはキャンセリングカム11によって内方へ押
圧され回動させられた際、当接するバネジャック３の垂
下延長部3fを内方へ押し込むようになっている。

水平腕10bは下方へ回動させられた際、円弧状突起10c
が後述するロッキングジャック13,14頂部の背部と大シ
リンダー９の溝底間に挿入されるようになっており、ま
た、バネジャック３の弾性力に抗して上方へ回動させら
れた際、ロッキングジャック13,14の背面から抜去され
て、その頂部上と当接する。

弧状部分10eは二腕レバー10が上方へ移動するのを阻
止するための保護手段12と接触している。

第３図に示すようにキャンセリングカム11は、内方へ
突出した突起部分11aとやや長くなっている円弧状部
（図面上ではほぼ直線にみえる）11bからなり、突起部
分11aは短い直線部分11cと傾斜部11dを有する。

キャンセリングカム11および二腕レバー10の保護手段
12が上側カムリング８に取り付けられている。なお、保
護手段12は上側カムリング８に取り付けず、キャンセリ
ングカム11に取り付けることも可能である。

この二腕レバー10に対応して大シリンダー９の溝内に
収容されているのが二種類のロッキングジャック13,14
である。

このロッキングジャック13,14の異なるところは、後
述する高さの異なる接極子を別々に有していることであ
る。

ロッキングジャック13,14は、上下方向に運動せず、
大シリンダー９の半径方向に対し揺動可能なるように、
ほぼ中央部を支点として自由に動くことができる。

大シリンダー９は小シリンダー１に対して同軸的に配
置されているが、その直径はシリンダー１よりも大きく
なっている。例えば、大シリンダー９が28G（ゲージ）
の編機とすれば、小シリンダー１は単一シリンダーの場
合の32Gの編機に相当する。その結果、この大小のシリ
ンダーを組み合わせることにより従来技術では不可能で
あった32G以上の電子柄編機の製造が可能となる。

ロッキングジャック13,14に対向して２個の制御電磁
石15,16は大シリンダー９の周りに上下に積み重ねられ
て第２カムホルダー17に取り付けられている。この制御
電磁石15,16は、本出願人の特公昭53−1865号の発明と
構造が同じものである。

第２カムホルダー17は、下側カムリング21上に取り付
けられている。

シリンダー９の下側にはこれと一体的に取り付けられ
た駆動ギヤー22があり、通常機械に配置されている駆動
源から駆動されるとき大，小のシリンダー1,9と同速的
に回転する。下側カムリング21上には等間隔に配置され
たサポート23があり、前記上側カムリング８を固定して
いる。

ロッキングジャック13,14は、前述したように高さの
異なる高接極子13a,および低接極子14aを別々に有し次
の部分を備えている。

下端部には揃えカム18と係合して大シリンダー９内に
押し込まれる延長部13c,14cが設けられていることと、
二腕レバー10の水平腕10bと接触する頂部13d,14dを有す
ることと、膨出部13b,14bを支点として揺動可能となる
下げバット13e,14eを有することと、後述する上部永久
磁石に磁気吸引される上側外縁部13f,14fを有すること
である。

揃えカム18は第４図に示すように内向き傾斜部18a
と、直線部18bと、外向き傾斜部18cからなる。

前記２個の制御電磁石15,16は、第５図に示すように
それぞれ垂直線上配置の２つの磁極面15a,16aを備えて
いる。これらの磁極面15a,16aに対向する各接極子13a,1
4aが面接触する。制御電磁石15,16のコイルは予め記録
されたプログラムにしたがってパルス電流を与える電流
源に接続されている。この制御電磁石15,16を挟んで上
下には上部永久磁石19,と下部永久磁石20が配設されて
いる。

ロッキングジャックの上側外縁部13f,14fは常に上部
永久磁石19に、延長部13c,14cが下部永久磁石20に磁気
吸引される。

この上部の永久磁石19は磁極片19a,19bを有し、それ
ぞれ極面の中央で磁力を弱めるための切欠部19cを有す
る。

下部の永久磁石20は、第４図に示すように前述の揃え
カム18の直下に配され、揃えカム18とほぼ同じ形状の作
用面からなる２個の永久磁石20a,20bを有し、この永久
磁石20a,20bの中央部において磁力を弱めるための例え
ば切欠部20c、等が設けられている。この切欠部20cおよ
び上部の永久磁石19の切欠部19cとは同一垂直線上にあ
る。

上述した構成の制御電磁石は、第2b図に示されるよう
に、第１選針装置Ａにおいて、第一制御電磁石15と第二
制御電磁石16にパルス電流を入力しない場合（通常の回
転時）、次のように作動する。

第2b図において回転シリンダー1,9が矢方向に回転す
ると、ロッキングジャック13,14は、その上側外縁部13
f,14fが永久磁石19,によって確実に保持された状態で、
下げバット13e,14eを案内して案内路21を横方向へ移行
する。一方バネジャック３は、最低位置にあり、その下
端部の選択バット3dが選択カムに係合している。

更に、ロッキングジャック13,14が移行すると、第４
図に示す揃えカム18の傾斜面18aに沿ってロッキングジ
ャック13,14は膨出部13b,14bを支点として揺動し、これ
により上端外縁部部13f,14fがシリンダー外方へ回動
し、下端部13c,14cが徐々に大シリンダー９の溝内に押
し込まれる。

更にロッキングジャック13,14が移行すると、永久磁
石20の磁力が加わって下端部13c,14cが磁気吸引され、
一層ロッキングジャック13,14の均衡が保持されること
になる。そして直線部分18bに達すると、下端部13c,14c
がシリンダー溝の最深部まで押し込まれる。

ロッキングジャック13,14の延長部13c,14cが大シリン
ダー９の溝最深部まで押し込まれた直後、ロッキングジ
ャック13,14は切欠部19c,20cの垂直線上の第１選針位置
Ａに達し、そうすると両永久磁石19,20の磁力が切欠部1
9cによって一時的に弱められ、第５図に示すように上側
外縁部13f,14fは磁極片19bのみに吸引保持され、下部永
久磁石20の切欠部20cの位置では、延長部13c,14cが一時
的に磁気吸引から解放される。この時点では、第一制御
電磁石15および第二制御電磁石16と対向している高接極
子13aおよび低接極子14aが、第一制御電磁石15および第
二制御電磁石16の影響を受けず横方向へ移動する。

ロッキングジャック13,14は第１選針位置Ａの切欠溝1
9c,20cを通過すると、二腕レバー10の垂直腕10aが、キ
ャンセリングカム11の突起部11aによって内方へ押圧さ
れるに伴い水平腕10bが上方へ回動される。

この水平腕10bの回動によって円弧状突起10cは、ロッ
キングジャック13,14の頂部の背面に挿入された状態か
ら抜去されて、ロッキングジャック13,14の頂部に当接
し、この際、バネジャック３の選択バット3dが選択カム
６の係合から一時的に外される。

ロッキングジャック13,14がキャンセリングカム11の
直線部11aを通過すると、水平腕10bの回動によって円弧
状突起10cが直ちにバネジャックの弾性力によってロッ
キングジャック13,14の頂部の背面に挿入される。この
際、選択バット3dが再び選択カム６に係合され、バネジ
ャック３が上昇する。この結果、編針が第６図の状態か
ら第７図に示すようにタック位置もしくはニット位置へ
と上昇する。

更に、シリンダー1,9の回転に伴ってロッキングジャ
ック13,14が第２選針位置Ｂに達すると、第一制御電磁
石15および第二制御電磁石16の非導通時には高接極子13
aもしくは低接極子14aが、第一制御電磁石15および第二
制御電磁石16の影響を受けず、この結果、編針が更に上
昇し、第８図に示すようにニット位置へと上昇する。

前記ロッキングジャック13,14が切欠溝19c,20cの第２
選針位置Ｂにおいて、第一制御電磁石15もしくは第二制
御電磁石16の何れか一方に通電すると、磁極面15aもし
くは16aが磁極面19Aの吸引力に打ち勝ってロッキングジ
ャック13,14の高接極子13aもしくは低接極子14aを磁気
吸引する。これによってロッキングジャック13,14の延
長部13c,14cが外方へ引き出されその上端部が大シリン
ダー９溝内に押し込まれる。第２選針位置Ｂを通過する
と、二腕レバー10の垂直腕10aと共にバネジャック３の
垂下延長部3fもシリンダー内に押し込まれる。

これに伴って、水平腕10bは上方へ回動され、その円
弧状突起10cがロッキングジャック13,14の背面から離れ
てロッキングジャック13,14の頂部上に当接する。した
がって、前記垂下延長部3fがシリンダー内に押し込まれ
たバネジャック３は、選択バット3dが選択カム６の係合
から外され、その選択カム６の全面を通過する。

この結果、バネジャック３はその状態のまま横方向へ
移動し、第９図に示すように編針がそれ以上上昇せずタ
ック位置となる。その後、バネジャック３は選択バット
3dがバネジャック３の弾性力によって再び選択カムに係
合させられた後、下げカム７の下向き傾斜部7aによって
下降させられる。一方編針２もステッチカム5aによって
最下点へ導かれる。

更に、シリンダー1,9の回転に伴い、次の選針位置、
すなわち、切欠溝19c,20cの第１選針位置Ａにおいて、
第一制御電磁石15もしくは第二制御電磁石16の何れか一
方に通電すると、磁極面15aもしくは16aが磁極面19Aの
吸引力に打ち勝って高接極子13aもしくは低接極子14aを
磁気吸引する。これによってロッキングジャック13,14
の延長部13c,14cが外方へ引き出され、その上端部が大
シリンダー９溝奥内に押し込まれる。

第１選針位置Ａを通過すると、二腕レバー10の垂直腕
10aと共に、キャンセリングカム11によって、バネジャ
ック３の垂下延長部3fもシリンダー内に押し込まれる。
これに伴って、水平腕10bは上方へ回動され、その円弧
状突起10cがロッキングジャック13,14の背面から離れて
ロッキングジャック13,14の頂部上に当接する。したが
って、前記垂下延長部3fがシリンダー内に押し込まれた
バネジャック３の選択バット3dは選択カム６の係合から
外され、その選択カム６の前面を通過する。この結果、
バネジャック３はその状態のまま横方向へ移動し、第10
図に示すように、編針がそれ以上上昇せずウエルト位置
となる。その後、バネジャック３も編針２もその状態の
まま横方向へ移行する。

［発明の効果］本願発明によれば、バネジャックとロッキングジャッ
ク間に二腕レバーを設け、しかもロッキングジャックを
シリンダー半径方向の揺動運動のみを行わせることによ
り、ロッキングジャックを上昇、下降させる制御カムを
必要とせず、２給糸口でニット，タック，ウエルトの３
位置を選択する従来の装置に較べ、選針位置間の距離を
短くすることができる。したがって１給糸口でニット，
タック，ウエルトの３位置の選択が可能となり、給糸口
数を増加させることができる。

更にロッキングジャックはシリンダー半径方向を揺動
運動するのみであることから、ロッキングジャックは長
期間の使用に耐え、耐用期間が著しく増大する。

【図面の簡単な説明】

附図は本発明の実施例を示したものである。第１図は編
成部の要部を示した縦断面図であり、第2a図，第2b図は
編針，バネジャック，二腕レバー，ロッキングジャック
（第2a図）とカム，電磁石（第2b図）の関係を示した配
列図である。第３図はキャンセリングカムの平面図である。第４図は揃えカムと下部永久磁石の関係を示した側断面
図である。第５図はロッキングジャック，制御電磁石，上部・下部
永久磁石の関係を示した側断面図である。第６図ないし第10図は作動を説明するための編成要部を
示した縦断面図である。１……小シリンダー２……編針３……バネジャック５……制御カム６……選択カム９……大シリンダー 10……二腕レバー 11……キャンセリングカム 13,14……ロッキングジャック 15,16……制御電磁石 19,20……永久磁石

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】同軸的に配した大，小の回転シリンダー
（9,1）と、小シリンダー（１）の溝内に収容された編針（２）およ
びこの編針（２）を制御する制御カム（５）と、編針（２）の直下に設けられた弾性体のバネジャック
（３）およびこのバネジャック（３）が係脱する選択カ
ム（６）と、大シリンダー（９）の溝内に収容され、半径方向に揺動
運動する、高さの異なった接極子（13a,14a）を有す
る、２種類のロッキングジャック（13,14）と、前記接極子（13a,14a）に対して縦方向に複数段設定さ
れると共に横方向にも並設された２組の制御電磁石（1
5,16），（15,16）と、前記ロッキングジャック（13,14）の上部に対向して配
設され、そのロッキングジャック（13,14）の位置の固
定をする上部永久磁石（19）と、前記ロッキングジャック（13,14）の下部に対向して配
設され、そのロッキングジャック（13,14）に関する磁
力の均衡を行わせる下部永久磁石（20）と、大シリンダー（９）上部に配され、前記バネジャック
（３）とロッキングジャック（13,14）間を橋渡して連
動する二腕レバー（10）と、前記二腕レバー（10）の一方の腕を内方へ押圧するキャ
ンセリングカム（11）と、前記バネジャック（３）の下部を前記選択カム（６）の
係合から外すウエルトの選択を行うか、もしくは、バネ
ジャック（３）の下部を選択カム（６）に係合させて予
めタック／ニットへ移行させるための選択を行う第１選
針手段と、バネジャック（３）の下部を選択カム（６）に係脱させ
て後者のタック／ニットを選択する第２選針手段とからなる丸編機における電磁選針装置。
【請求項２】二腕レバー（10）の一方の腕（10a）と他
方の腕（10b）のレバー比が1:1ないし1:2である請求項
第１項記載の装置。
【請求項３】二腕レバー（10）がＬ字型である請求項第
１項または第２項に記載の装置。
【請求項４】小シリンダー（１）において32ゲージ以上
の選針が可能である請求項第１項ないし第３項のいずれ
か１項に記載の装置。