JP2816662B2 - 携帯型レール探傷装置 - Google Patents

携帯型レール探傷装置

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JP2816662B2
JP2816662B2 JP7346887A JP34688795A JP2816662B2 JP 2816662 B2 JP2816662 B2 JP 2816662B2 JP 7346887 A JP7346887 A JP 7346887A JP 34688795 A JP34688795 A JP 34688795A JP 2816662 B2 JP2816662 B2 JP 2816662B2
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隆 番匠谷
茂生 阿武
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近畿日本鉄道株式会社
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レールの超音波探傷
の結果をレール形状に合わせた画像としてリアルタイム
に表示できると共に、データをICカードやフロッピー
デスクなどの記録媒体に記録でき、AC電源を必要とし
ない可搬可能な携帯型レール探傷装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、レールの探傷は、超音波を発生す
る探触子が取り付けられた探傷車を走行させて走査する
方法か、または、必要な箇所を手作業で超音波探傷する
方法で行われていた。前者の探傷車を走行させる方法で
は、通常、複数個取り付けられている探触子と同じ数だ
けの探傷器が備えられ、レール頭部上面から行われた超
音波探傷のデータを連続して取り込み、コンピュータに
よって演算処理した後、CRTに表示したり記録装置に
記録するようになっている。従って、装置規模が大きく
なり、探傷車に積み込まなければ稼働できないものであ
り、すでに敷設されたレールについて探傷することが前
提条件となっていた。また、後者の手作業による探傷方
法は、探傷車を利用できない箇所、例えば、溶接基地で
レールを溶接した後の探傷や、新しくレールを交換する
際に、線路横に運搬してからロングレールとしてつない
でいくような場合、あるいは、昼間、列車と列車の合間
で探傷するような場合に主として適用される。探傷結果
の判定は、超音波探傷器のAスコープ像を観察し、欠陥
と思われるエコーの高さと距離を記録し、その後に計算
機にこのデータを入力してレール形状を考慮した欠陥位
置の算出を行うなどしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、新し
くレールを交換する際に線路横に運搬してからロングレ
ールとして接続するような場合、あるいは、列車と列車
の合間で探傷するような場合には、手作業による探傷方
法を採る必要があった。しかしながら、この探傷方法に
おいては、Aスコープを見ながら欠陥を検出したとき
に、その時の探触子の基準点からの距離を物差しで測定
し、一旦これを記録用紙などに記入した後、更にレール
形状を考慮した欠陥位置の算出が必要であった。例え
ば、図14のような欠陥エコーPを検出したときには、
Aスコープ画面からビーム路程wやエコー高さVを読み
取るだけでなく、基準点から探触子までのレール長さ方
向の距離yや、レール幅方向の距離xを一々測定する必
要があった。また、Aスコープには、レールの種別や溶
接箇所とは無関係に、単に超音波エコーが表示されるに
過ぎないので、相当の熟練者でないと、Aスコープから
直ちに実際の欠陥位置を推測することは不可能であっ
た。そして、探傷作業者を確保することの困難性を考え
ると、将来にわたって充分な探傷検査が行える見込みが
立たなくなってきていた。この発明は、上記した従来の
不都合に鑑みてなされたもので、探触子を手で移動させ
るだけで、探傷データが自動的に取り込まれ、レール形
状に沿った計算が施され、欠陥の様子を画像として観察
でき、しかも探傷データはICカードなどに記録するこ
とができる携帯型レール探傷装置を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る携帯型レール探傷装置は、スライド機
構によって超音波探触子を2軸方向に移動可能に保持す
ると共に前記探触子の2軸移動量を計測する計測部、及
び、レールに固着可能であって前記計測部をレール頭部
上面やレール頭部側面に保持可能な固定部を有する探触
子位置検出器と、前記探触子から得られる超音波エコー
信号と前記計測部から得れる2軸移動量とに基づいて、
欠陥位置と欠陥レベルを自動的に算出し、前記超音波エ
コー信号をAスコープ像に表示可能であると共に、前記
欠陥レベルが所定値を越えた場合には、その欠陥位置を
Bスコープ像やCスコープ像にリアルタイムに表示可能
なディジタル超音波探傷器とを備え、前記ディジタル超
音波探傷器は、Aスコープ像及びCスコープ像をリアル
タイムに表示した後、人為的な操作に応答してBスコー
プ像及びCスコープ像を表示するようになっており、そ
の後の操作に応答して、前記欠陥位置と欠陥レベルに関
する情報を記憶するようになっている。ここで、Aスコ
ープ像とは、縦軸に超音波エコーの大きさ、横軸に超音
波の伝搬時間(距離)をとって超音波エコー信号(探傷
波形)を表示したものであり、欠陥が存在すれば超音波
エコーのレベルが高くなる。また、Cスコープ像は、計
測対象物を真上から見たときの内部欠陥を表示するもの
であり、欠陥の平面的な位置を知ることができる。な
お、Bスコープ像とは、計測対象の内部欠陥を断面図に
表示したものであり、これにより、欠陥の深さ位置を知
ることができる。この携帯型レール探傷装置は、小型バ
ッテリーで稼働でき、しかも小型軽量化することができ
るので、どのような場所でも簡単に携帯でき、例えば、
列車と列車の間隔さえあれば、昼間でも探傷検査が可能
となる。また、レール頭部上面やレール頭部側面やレー
ルベース面を個々に探傷でき、探傷結果を合成して、レ
ールの断面Bスコープ像と上部からのCスコープ像とし
て表示することが可能である。
【0005】
【発明の実施の態様】以下、実施例に基づいて、この発
明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例で
ある携帯型レール探傷装置1の構成図を示したものであ
る。この携帯型レール探傷装置1は、ディジタル超音波
探傷器2と、探触子位置検出器3と、リモートコントロ
ーラ4と、プリンター5と、カードドライブユニット6
とで構成されている。ディジタル超音波探傷器2は、高
精度にディジタル化された探傷データを適宜に処理し
て、超音波エコーなどを液晶画面7にカラー表示するコ
ンピュータ内蔵型の探傷器であり、バッテリーのみで数
時間使用できるものである。そして、液晶画面7の右側
には、ESC キー8aやENTER キー8bなどを備えるスイ
ッチパネル8が設けられており、また、液晶画面7の下
側には、回転操作する2つの操作ツマミ9a,9bが設
けられている。超音波探傷器2の操作は、かなりの部分
まで、操作ツマミ9a,9bのみで行えるようになって
おり、例えば、操作ツマミ9aを右に回すと、一連の探
傷作業を進行させることができ、逆に、左に回すと元の
探傷作業に戻すことができる。また、操作ツマミ9b
は、主として、液晶画面7のカーソルを移動させる目的
で用いるツマミであり、例えば、液晶画面7のウインド
ウ画面中から必要な操作項目を選択するときなどに使用
する。
【0006】リモートコントローラ4は、超音波探傷器
2の主要な操作を探触子位置検出器3の近くで行えるよ
うにしたものであり、4つの操作部4a1 ,4a2 ,4
1,4b2 を備えている。典型的には、操作部4
1 ,4a2 は、スイッチパネル8の ENTERキー8bや
ESCキー8aに対応するものであり、操作部4b1 ,4
2 は、液晶画面7のカーソルを上下左右に移動させる
ものである。プリンター5は、超音波探傷器2に取り込
んだ探傷データを帳表出力する機器であり、また、カー
ドドライブユニット6は、ICカードに登録されている
管理データを超音波探傷器2に転送したり、測定した探
傷データをICカードに登録するための機器である。但
し、プリンター5やカードドライブユニット6は、必ず
しも探傷作業現場に持ち込む必要はなく、必要に応じて
超音波探傷器2に接続して使用すれば良い。探触子位置
検出器3には、斜角探傷用検出器3Aと、タンデム探傷
用検出器3Bとが存在し、必要に応じて、いずれか一方
を使用する。斜角探傷用検出器3Aは、レール頭頂面、
頭部側面、及びベース表面を斜角探触子で探傷するもの
であり、一方、タンデム探傷用検出器3Bは、レール頭
頂面、及び頭部側面を二個の斜角探触子を用いてタンデ
ム探傷するものである。
【0007】図2の概略図に示すように、斜角探傷用検
出器3Aは、例えばレールの溶接箇所WELDに向けて超音
波を発射する斜角探触子10と、斜角探触子10をZ方
向に移動可能に保持する探触子ホルダー11と、探触子
ホルダー11をXY方向に移動可能に保持すると共に各
移動量を計測する計測部12と、切替スイッチ13aの
操作によってレールに磁着される固定金具13とで構成
されている。斜角探触子10は、例えば、Z方向から7
0°の角度でレールRAILに超音波信号を発射して、欠陥
などからの反射波を受信する探触子であり、ケーブル1
0aを介して超音波探傷器2に接続されている(図
1)。なお、レールの長さ方向をY方向、レールの幅方
向をX方向、レールの高さ方向をZ方向とする。計測部
12は、X方向エンコーダ12X とY方向エンコーダ1
Y とを内蔵しており、X方向エンコーダ12X によっ
て自らのX方向移動量xを計測し、Y方向エンコーダ1
Y によってスライド軸12aのY方向移動量yを計測
している。そして、これらの計測量x,yは、ケーブル
10bを介して超音波探傷器2に伝送される。
【0008】固定金具13には、その上面と左右側面に
スライド軸13b,13c,13dが設けられており、
各スライド軸13b,13c,13dには、保持具14
b,14c,14dがスライド可能に搭載されている
(図3)。保持具14は、計測部12を着脱自在に保持
するものであり、締付ボルト15などによって計測部1
2を保持している。なお、図3は、レールRAILを長さ方
向に見た概略正面図であり、レール上面の保持具14b
に計測部12が保持されており、左右の保持具14c,
14dには、計測部12が保持されていない状態を示し
ている。つまり、図3は、レール頭頂面(A部)を計測
する状態を図示したものであり、頭部側面(B1部、B
2部)を計測する場合には、計測部12を保持具14b
から保持具14c,14dにつけ替える必要がある。図
4は、斜角探傷用検出器3Aの平面図(a)と側面図
(b)を図示したものである。斜角探触子10、探触子
ホルダー11、スライド軸12a、X方向エンコーダ1
X 、Y方向エンコーダ12Y 、着脱スイッチ13a、
スライド軸13b、及び保持具14dがやや詳細に図示
されている。なお、固定金具13にはその上面及び左右
側面にエンコーダ12X 用の歯列13eが設けられてい
て、計測部12の移動量xの計測を可能にしている。
【0009】以上の通り、図2〜図4に示す斜角探傷用
検出器3Aによってレール頭頂面と頭部側面とを計測す
るが、レールのベース表面(C部、D部)を計測する場
合には、図5に示す逆U字状の探触子ホルダー16を用
いる。この探触子ホルダー16は、計測部12のスライ
ド軸12aに連結される基端部16aと、探触子10を
着脱自在に保持する先端部16bと、基端部16aと先
端部16bを連結する中央部16cとからなる。そし
て、先端部16bに設けた取付孔17に斜角探触子10
が装着されており、中央部16cには、連結棒18が上
下動可能に設けられていることから、探触子10による
ベース表面の計測が可能となる。なお、図5は、D部探
傷時の状態を図示したものであり、探触子10のレール
長さ方向(Y方向)とレール幅方向(X方向)の移動量
は、スライド軸12aを介して計測部12のエンコーダ
12X ,12Y に伝えられる。
【0010】続いて、以上の構成からなる携帯型レール
探傷装置1について、その使用方法や動作内容を説明す
る。 〔準備作業など〕先ず最初に、計測地点についての管理
データを超音波探傷器2に入力する必要がある。管理デ
ータの具体的内容は適宜に決定されるが、一例を挙げる
と図6の通りである。ここで、路線名と起点からのキロ
程は、計測地点を特定するためのデータであり、特定さ
れた計測地点において、上り/下り/単線のいずれのレ
ールであるか、また、左右いずれのレールであるかが具
体的に特定されている。また、レール種別や溶接種別な
ども特定されるが、レール種別には、50N,40N,
60K,37K,50PSなどが存在し、溶接種別に
は、ガス溶接、エンクローズアーク溶接、ゴールドサミ
ットなどが存在する。その他、管理データには、探傷条
件や測定年月日などが考えられるが、これら全ての管理
データは、探傷現場において手動入力しても良いし、I
Cカードを介して、本部コンピュータのデータを転送す
るようにしても良い。いずれにしても計測開始時には、
計測地点のレールの種別などが特定されるので、超音波
探傷器2は、図7に示すようなデータに基づいて、該当
するレールの形状を特定することができる。
【0011】次に、計測地点において、レールRAILの溶
接箇所WELDに近接して探触子位置検出器3を取り付け
る。今、斜角探傷用検出器3Aを用いる場合なら、例え
ば、図2の状態に検出器3Aを設定した後、着脱スイッ
チ13aを回転させて固定金具13をレールに磁着させ
る。なお、レールに異物が付着しているような場合に
は、タガネなどで除去し、ワイヤブラシや布片で清掃す
るものとし、その後、接触媒質として濃度75%以上の
グリセリン水溶液を用いる。固定金具13のレールRAIL
への磁着が完了すると、探触子10を基準位置に設定し
た状態で、超音波探傷器2に原点位置を記憶させる。原
点位置は、特に限定されないが、例えば、レール溶接箇
所WELDの端部を原点セット位置と定める。図8は、レー
ル起点からレール終点を見た図面であり、頭頂部(A
部)測定、頭部左側面(B1部)測定、頭部右側面(B
2部)測定、ベース左表面(C部)測定、及びベース右
表面(D部)測定について、それぞれ原点位置を○印で
示している。なお、以降の説明では、最初に、レール頭
頂部(A部)について計測することにする。
【0012】〔レール頭頂部の計測〕超音波探傷器2に
対して、A部計測をする旨の指示した後、探傷作業者
は、1〜2Kg/cm2 程度の圧力で押圧しつつ、探触
子10を原点位置から遠ざけ、その後、再び原点位置に
近づける(以下、ジグザグ走査と言う)。すると、超音
波探傷器2には、探触子10からのエコーデータと、エ
ンコーダ12X ,12Yからの距離データとが、それぞ
れケーブル10aとケーブル10bとを通して連続的に
伝えられる。 Aスコープ像の表示 そこで、超音波探傷器2は、ケーブル10aから入力さ
れる超音波エコーについて、そのエコー強度Vと送受信
時間差とに基づいて、液晶画面7の上半分にAスコープ
像を表示する。具体的には、図10(a)に示すよう
に、区分線L、区分線M、区分線Hとともに超音波エコ
ーが表示される。なお、L区分線を越えるエコー部分は
赤色で表示される。
【0013】欠陥エリアの特定 超音波探傷器2は又、エンコーダ12X ,12Y からの
距離データに基づいて、探触子10の原点位置からの偏
差x,yを算出する。また、超音波エコーを受信するま
での時間差に基づいてビーム路程wを算出し、下式に基
づいて、欠陥から探触子10までのY方向距離yF とZ
方向深さdとを算出する(図9参照)。 yF =w×SIN(α) , d=w×COS(α) この結果、図9の状態では、欠陥の位置座標は、(x,
y−yF ,d)であると確定される。一方、探触子10
のジグザグ走査に伴って、エコー強度Vやビーム路程w
は順次に変化するので、超音波探傷器2は、L区分線を
越える欠陥エコーの座標(x,y−yF ,d)とエコー
強度Vとを順次に判定することにより、始点座標(x
s,ys−yF ,ds)と終点座標(xe,ye−
F ,de)とを抽出する。また、欠陥エコーの最大値
Vm と、その座標位置(xc,yc−yF ,dc)とを
抽出する。X方向デコータ12X より求まるX方向の始
点xsと終点xe、Y方向デコータ12Y より求まるY
方向の始点ysと終点ye、及び、超音波信号の伝搬時
間より求まるビーム路程の始点wsと終点weに基づい
て算出すれば、欠陥エコーのXY平面上の広がりは、
(xs,ys−yF )と(xe,ye−yF )を端点と
するものと考えられる。また、ZY平面上の広がりは、
(ys−yF ,ds)と(ye−yF ,de)を端点と
するものと考えられる。なお、 ys−yF =ys−ws×SIN(α),ds=ws×
COS(α) ye−yF =ye−we×SIN(α),de=we×
COS(α)である。
【0014】Cスコープ像の表示 超音波探傷器2は、上述した手順により、欠陥エコーの
XY平面上の広がりを抽出し、液晶画面7のCスコープ
像に、欠陥エコーをリアルタイムに表示する(図10
(a)参照)。図10(a)の状態では、Cスコープ像
は、レール頭頂部(A部)を真上から見た画像である
が、図示のように、(xs,ys−yF )と(xe,y
e−yF )を端点とする矩形図形が表示され、この矩形
図形が、当該欠陥エコーの最大値Vm に対応した色で着
色されている。なお、図10(a)のCスコープ像にお
ける中央の一点鎖線は、溶接箇所(基準原点)である。
また、基準原点に近接する破線は、欠陥が生じやすい範
囲を示す参照線であり、操作開始時に特定されたレール
種別や溶接種別の情報に基づいて描かれている。以上説
明したように、この発明によれば、探触子10をレール
上でジグザグ走査させるだけで、欠陥位置がXY平面上
で目視確認でき、しかも、レールの溶接箇所との位置関
係やエコー強度レベルも示されるので、熟練を要するこ
となく探傷作業を進めることができる。例えば、探触子
10をレール上で荒く走査したとき、Aスコープ像やC
スコープ像に気になるエコーが表れたような場合には、
もう一度、探触子10を細かく走査して、精密な探傷作
業を行えば良い。
【0015】Bスコープ像の表示 図10(a)のようなAスコープ像とCスコープ像を確
認したら、次に、操作ツマミ9aを右に回すか、又はリ
モコン4を操作することにより、液晶画面7の表示を図
10(b)の状態にすることができる。図10(b)
は、液晶画面7の表示状態を図示したものであり、左半
分にBスコープ像が表示され、右半分にCスコープ像が
表示されている。探傷作業者は、このBスコープ像とC
スコープ像によって、欠陥の平面位置と深さ位置とを最
終確認することができる。なお、Bスコープ像のレール
断面形状は、図7の形状データに基づいて描かれたもの
である。
【0016】探傷データの登録 以上のようにしてA部計測が完了すれば、探傷作業者
は、操作ツマミ9(又はリモコン4)を操作することに
よって、計測探傷データを図11のような探傷結果テー
ブルTBLに登録する。図示の例では、A部計測で2箇
所の欠陥が検出されており、例えば、xs=30,xe
=42,xc=37、ds=20,de=25,dc=
23の位置で、原点位置からyc=13の位置に、「領
域3」のレベルの欠陥が存在したことになる。なお、領
域2〜5は、当該欠陥のエコー強度のレベル範囲を示す
ものであり、「領域2」はL線〜M線まで範囲、「領域
3」はM線〜H線まで範囲、「領域4」はH線〜+6d
Bまでの範囲、「領域5」はそれ以上のエコー強度の欠
陥であることを意味している。
【0017】〔レール頭部側面の計測〕続いて、頭部側
面の計測を行うことにすると、計測部12を保持具14
bから外して保持具14cか保持具14dに付け替え
る。それ以降の操作は、頭部頂面(A部)についての計
測と同じであり、Aスコープ像とCスコープ像を見なが
ら斜角探触子10をレール側面上をジグザグ走査させ、
終わればBスコープ像とCスコープ像を描かせて、これ
を確認した後、計測データを探傷結果テーブルTBLに
登録する。図11の例では、B2部の計測を行い、欠陥
の座標は、xs=0,xe=8,xc=8、ds=1
0,de=17,dc=17,yc=1の位置に「領域
5」のレベルの欠陥が存在したことになる。
【0018】〔ベース表面の計測〕次に、レールのベー
ス表面について計測する場合には、図5に示す逆U字状
の探触子ホルダー16を用いる必要がある。そして、例
えば、図5(a)の状態に探触子10を装着してD部計
測を開始する。D部計測でもレール頭部の計測の場合と
同様に、探触子10の原点位置からの偏差はデコーダ1
X ,12Y から得られるが、レールの種別に応じてベ
ース表面の形状が異なるので(図7参照)、超音波探傷
装置2は、適宜な補正を行いつつBスコープ像やCスコ
ープ像を描くことになる。すなわち、デコーダ12X
12Y からの距離データがx,yであり、ビーム路程が
wであるとすると、欠陥の深さは、ベース表面と直交す
る方向に計ると、w×COS(α)である(図12
(a)参照)。そこで、これを鉛直方向の深さに換算し
て、w×COS(α)×COS(θ)とする(図12
(b)参照)。また、同様に考えて、欠陥の原点位置
(ベース右端面)からのX方向偏差xF は、x+w×C
OS(α)×SIN(θ)となる。
【0019】レール種別に対応した形状データ(図7)
は、作業開始時点で超音波探傷器2に特定されているの
で、超音波探傷器2は、レール種別に対応した上記のよ
うな計算をして、Cスコープ像に正確な欠陥位置を表示
する。従って、探傷作業者は、Cスコープ像によって欠
陥位置を正確に把握しつつ、ジグザグ走査を行うことが
でき、その後、Cスコープ像及びBスコープ像によって
欠陥を確認することができる。なお、Bスコープ像に
は、A部計測やB部計測により検出された欠陥も重複し
て表示される。そして、欠陥位置や欠陥レベルなどを確
認した後、計測データを探傷結果テーブルTBLに登録
することができる。このようにして、一連の探傷作業が
完了すれば、必要に応じて、探傷データをICカードに
登録しても良い。また、探傷データを整理してプリンタ
ーから印字することもできる。図13は、探傷結果の一
覧表を図示したものであり、欠陥の検出された箇所につ
いては、欠陥のレベルが領域2〜5の範囲内で区分され
て表示されている。以上、本発明の一実施例について説
明したが、実施例に示す具体的な装置構成や動作内容
は、何ら本発明を限定するものではない。例えば、探傷
データの抽出方法や、レール形状を考慮した補正演算方
法は、あくまでも一例を挙げたに過ぎず、適宜に変更が
可能である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る携帯
型レール探傷装置によれば、探触子を手で移動させるだ
けで、探傷データを自動的に取り込むことができ、超音
波エコー信号をAスコープ像に表示すると共に、欠陥位
置をCスコープ像にリアルタイムに表示することができ
る。また、取り込んだ探傷データをレール形状に沿った
補正演算を施すこともでき、欠陥位置についてBスコー
プ像に表示することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である携帯型レール探傷装置
の機器構成図である。
【図2】図1の携帯型レール探傷装置の使用状態を図示
したものである。
【図3】探触子位置検出器の正面図である。
【図4】探触子位置検出器の平面図と側面図である。
【図5】逆U字状の探触子ホルダーを図示したものであ
る。
【図6】管理データの一部を例示したものである。
【図7】レールの形状データをレール種別毎に表示した
ものである。
【図8】超音波探傷における計測原点位置を図示したも
のである。
【図9】超音波探傷器の内部演算を説明する図面であ
る。
【図10】液晶画面に表示されたAスコープ像、Cスコ
ープ像、Bスコープ像を図示したものである。
【図11】探傷データを保存するデータテーブルの一例
を図示したものである。
【図12】レールのベース表面の超音波探傷における補
正演算を説明する図面である。
【図13】プリンターから印字出力される帳表の一例を
図示したものである。
【図14】従来の技術を説明するためのAスコープ像で
ある。
【符号の説明】
1 携帯型レール探傷装置 2 ディジタル超音波探傷器 3 探触子位置検出器 10 超音波探触子 12 計測部 13 固定部(固定金具)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 平7−6959(JP,B2) 特公 平6−43988(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライド機構によって超音波探触子を2
    軸方向に移動可能に保持すると共に前記探触子の2軸移
    動量を計測する計測部、及び、レールに固着可能であっ
    て前記計測部をレール頭部上面やレール頭部側面に保持
    可能な固定部を有する探触子位置検出器と、 前記探触子から得られる超音波エコー信号と前記計測部
    から得れる2軸移動量とに基づいて、欠陥位置と欠陥レ
    ベルを自動的に算出し、前記超音波エコー信号をAスコ
    ープ像に表示可能であると共に、前記欠陥レベルが所定
    値を越えた場合には、その欠陥位置をBスコープ像やC
    スコープ像にリアルタイムに表示可能なディジタル超音
    波探傷器とを備え、 前記ディジタル超音波探傷器は、Aスコープ像及びCス
    コープ像をリアルタイムに表示した後、人為的な操作に
    応答してBスコープ像及びCスコープ像を表示するよう
    になっており、その後の操作に応答して、前記欠陥位置
    と欠陥レベルに関する情報を記憶するようになっている
    ことを特徴とする携帯型レール探傷装置。
  2. 【請求項2】 前記ディジタル超音波探傷器は、計測対
    象物であるレールの種別や形状などを特定できる手段を
    備えており、計測対象物ごとに算出された欠陥位置が、
    前記Cスコープ像やBスコープ像に描かれたレール図形
    と共に表示されるようになっていることを特徴とする請
    求項1に記載の携帯型レール探傷装置。
  3. 【請求項3】 前記固定部の水平端面及び垂直端面に
    は、前記各端面をスライド可能な保持具が取り付けられ
    ており、前記保持具のいずれかに前記計測部を付け替え
    ることにより、レール頭部上面、レール頭部側面、及び
    レールベース表面の探傷作業が可能となっていることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯型レール
    探傷装置。
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