JP2815551B2 - 被覆管を製造する方法 - Google Patents

被覆管を製造する方法

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JP2815551B2 JP7060179A JP6017995A JP2815551B2 JP 2815551 B2 JP2815551 B2 JP 2815551B2 JP 7060179 A JP7060179 A JP 7060179A JP 6017995 A JP6017995 A JP 6017995A JP 2815551 B2 JP2815551 B2 JP 2815551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連米国特許出願】本発明の米国特許出願は、「ジル
コニウム障壁層と内側ライナとを有している燃料被覆の
製法」と題した1993年7月14日付米国特許出願番
号第08/091672号の部分継続出願であり、この
関連出願は、本発明の譲受人(本出願人)に譲渡された
もので、すべての目的のために全体的にここに参照され
るべきものである。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、3層、即ち、外側基層
と、ジルコニウム障壁層と、内側ライナとを有している
燃料被覆の製法に関し、特に、ジルコニウム障壁層が合
金元素を含有しており、加速腐食に対してある程度の保
護を成すような3層被覆を製造する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】原子炉では、核燃料を減速材及び冷却材
系から隔離するために、燃料が密封された被覆内に収納
されている。本明細書における「被覆(cladding)」と
いう用語は、ジルコニウム基合金管を意味する。被覆は
しばしば、ジルコニウム合金基層(substrate)と、合
金化していないジルコニウム障壁とを含んでいる様々な
層から構成されている。
【0004】被覆は、公称厚さが0.030インチ程度
であって、管形状に形成されており、通例、ペレット形
状の核燃料を内蔵している。これらのペレットは、各被
覆管のほとんど全長にわたって互いに接触して重ねられ
ており、被覆管の長さは160インチ程度である。通
例、被覆管には、燃料ペレットの軸方向位置を維持する
ばねと、過剰水分を吸収するいわゆる「ゲッタ」とが設
けられている。燃料棒の内部は、燃料物質から被覆への
熱伝導を助長するためにヘリウムで加圧されている。
【0005】ジルコニウムと、その合金とは、通常の環
境では、低中性子吸収断面積を有しているので、核燃料
被覆用として優れており、約350℃以下の温度では、
脱イオン水又は蒸気の存在の下で、強く、延性を有し、
極めて安定していると共に、比較的無反応である。「ジ
ルカロイ」は、1群の耐食性ジルコニウム合金被覆材料
であり、98重量%〜99重量%のジルコニウムを含有
しており、残部は、スズと、鉄と、クロムと、ニッケル
とである。「ジルカロイ2」と、「ジルカロイ4」と
は、広範に使用されている2種の被覆用ジルコニウム基
合金である。ジルカロイ2は重量百分率で、約1.2%
〜1.7%のスズと、0.13%〜0.20%の鉄と、
0.06%〜0.15%のクロムと、0.05%〜0.
08%のニッケルとを含有している。ジルカロイ4は本
来、ニッケルを含有しておらず、約0.2%の鉄を含有
しているが、それ以外はジルカロイ2と実質的に同様で
ある。
【0006】ジルカロイ被覆の欠陥は、様々な原因、例
えば、破片によるフレッチング、及びペレットと被覆と
の間の相互作用(ペレット−被覆相互作用)により発生
し得る。第1の例の場合、破片が被覆に接近し、通過中
の気水混合物の影響の下で被覆壁に接触して、振動又は
擦動する。このような振動は、被覆壁が貫通されるまで
続く。ペレット−被覆相互作用は、核燃料と、被覆と、
核反応中に発生する核***生成物との相互作用により生
ずる。この望ましくない結果は、燃料と被覆との間の膨
張差及び摩擦に起因する燃料被覆の機械的な局所応力
と、腐食性核***生成種により同時に発生する応力腐食
割れとによることがわかっている。
【0007】ペレット−被覆相互作用による欠陥の発生
を防止するために、ある被覆は、管の内面に冶金学的
(金属工学的)に接合された純粋ジルコニウム障壁層を
含んでいる。障壁層被覆に関する先駆的な研究は、アー
ミホ(Armijo)及びコフィン(Coffin)の米国特許番号
第4200492号及び同第4372817号と、ヴァ
ネショ(Vannesjo)の米国特許番号第4610842号
と、アダムソン(Adamson)の米国特許番号第4894
203号とに記載されており、これらの特許はそれぞ
れ、すべての目的のためにここに参照されるべきもので
ある。障壁層はペレットとの相互作用による被覆の破損
を効果的に防止することがわかっている。しかしなが
ら、もし被覆壁が何らかの態様で悪化し(例えば、破片
フレッチングにより***するか又は穴が開き)、そして
水が燃料棒内部に入れば、障壁層によって成される保護
は減少するおそれがある。これは、燃料棒内の水から発
生する蒸気が障壁層を非常に急速に酸化し得るからであ
る。この種の腐食は、このように急速に発生するので、
「加速」腐食と呼ばれることがある。
【0008】被覆が破損した場合にジルコニウム障壁を
酸化から保護するために、3層構造を用いることができ
る。例えば、「ジルコニウム障壁層と内側ライナとを有
している燃料被覆の製法」と題した米国特許出願番号第
08/091672号と、「ジルコニウム障壁層を有し
ている燃料被覆用の内側ライナ」と題した米国特許出願
番号第08/092188号とを参照されたい。両米国
特許出願は、出願日が1993年7月14日であって、
本出願人に譲渡されたものであり、すべての目的のため
に全体的にここに参照されるべきものである。3層被覆
は、基層及びジルコニウム障壁の他に、障壁の燃料側に
接合された非常に薄い耐食性内側ライナを含んでいる。
通例、内側ライナはジルカロイ又は改質ジルカロイで作
成されている。もし被覆が破損し、そして蒸気が燃料棒
内部に発生すれば、内側ライナは障壁を急速な酸化から
保護する。この3層設計はかなり進歩したものである
が、3層被覆を形成する方法を完璧に実施することは困
難である。時には、製造中、非常に薄い内側ライナに割
れ又は引き裂きが発生する。
【0009】米国特許出願番号第08/091672号
に教示された3層被覆の製法は、ペレット−被覆相互作
用と加速腐食とによる破損に対して、かなりの保護を成
す被覆をもたらすが、それでも尚、同等の特性又は改良
特性を有している被覆を製造する他の方法の開発が望ま
しい。
【0010】
【発明の概要】本発明は、(外側基層と内側ライナとの
間に配置されている)ジルコニウム障壁層が、耐食性を
もたらす合金元素で少なくとも部分的に合金化されてい
るような3層被覆管を製造する方法を提供する。ジルコ
ニウム障壁層は好ましくは、拡散層を有しており、この
拡散層は、耐食性合金元素を含有していると共に、障壁
層の(燃料に面している)内面から(障壁層の内面と外
面との間に画成されている)障壁層内部にまで延在して
いる。合金元素の濃度は拡散層内で勾配を成している。
拡散層の内部縁では、ジルコニウムに通常存在している
合金元素の濃度を超える合金元素は、実質的に存在して
いない。従って、障壁層はペレット−被覆相互作用によ
る損傷に対して保護を成すのに十分な順応性を保ち得
る。
【0011】本発明の方法は、上述の構造及び性質を有
している管の形成を目標とするものである。本方法は、
650℃〜1000℃(更に好ましくは、650℃〜8
25℃)の範囲内で約1分間〜20時間、3層被覆を拡
散焼鈍することを包含している。この焼鈍により、いく
らかの合金元素が内側ライナからジルコニウム障壁層内
に移されて、拡散層を形成する。拡散焼鈍の正確な時間
及び温度は、その熱処理を行う製造工程に依存する。通
常の場合、様々な工程が拡散焼鈍の実施に適当であり、
例えば、(1)チューブシェルが形成された後、但し、
任意の管圧下冷間加工パスの前、及び(2)チューブシ
ェル工程後に行われる3つ以上の冷間加工パスのうちの
任意のパスの後が適当である。
【0012】本発明に従って被覆管を製造する好適な方
法は、(a)ジルコニウム障壁層を基層内面に接合する
工程と、(b)内側ライナをジルコニウム障壁層の内面
に接合する工程と、(c)工程(a)及び工程(b)の
後に、合金元素が内側ライナから障壁層内に拡散して、
次のような拡散層、即ち、障壁層の内面から合金元素が
実質的に存在していない障壁層の内部位置まで濃度が減
少する合金元素を含有している拡散層を形成するのに十
分な時間及び温度で拡散焼鈍を行う工程とを含んでい
る。一般に、この拡散焼鈍は約650℃〜1000℃の
温度で、約1分間〜20時間行われる。拡散焼鈍をチュ
ーブシェル工程で(管圧下冷間加工パスが実施される前
に)行う場合には、焼鈍は好ましくは、約650℃〜8
25℃の温度で約4時間〜20時間行われる。しかしな
がら、拡散焼鈍を最終パス冷間加工工程後に行う場合に
は、焼鈍は好ましくは、約650℃〜825℃の温度で
約5分間〜10時間行われる。
【0013】本発明のこれら及び他の特徴を図面により
以下に詳述する。
【0014】
【実施例】
I.被覆管構造 本明細書において、「α結晶構造」又は「α相」という
用語は、ジルコニウム又はジルコニウムを含有している
合金(ジルコニウム含有合金)の比較的低温で安定して
いる稠密六方結晶格子構造を意味する。α相が安定して
いる温度範囲は、α範囲と呼ばれる。ジルカロイ2の場
合、純粋なα相は約820℃よりも低い温度で存在す
る。
【0015】本明細書において、「β結晶構造」又は
「β相」という用語は、ジルコニウム又はジルコニウム
含有合金の比較的高温で安定している体心立方結晶格子
構造を意味する。β相が安定している温度範囲は、β範
囲と呼ばれる。ジルカロイ2の場合、純粋なβ相は約9
60℃よりも高い温度で存在する。本明細書において、
「α+β結晶構造」又は「α+β相」という用語は、あ
るジルコニウム合金(純粋なジルコニウムではない)に
おいてある温度で安定しているα相とβ相との混合構造
を意味する。純粋なジルコニウムにおいて、α結晶構造
は約860℃以下で安定している。この温度付近で、相
変化が起こり、約860℃以上の温度で安定したβ結晶
構造を形成する。これに対し、ジルコニウム合金では、
ある温度範囲にわたってαからβへの相変化が起こる。
この範囲内でα及びβ結晶構造の混合は安定している。
この混合が安定している特定温度範囲は、特定合金に依
存する。例えば、ジルカロイ2は、約825℃から約9
65℃までα+β結晶構造の安定した混合を示す。約8
50℃以下で金属間析出物が発生する。図1はジルカロ
イ2の様々な相域を示す。
【0016】本明細書において、「管」という用語は、
様々な用途の金属管を意味し、「燃料棒コンテナ」又は
単に「コンテナ」という用語は、燃料棒において燃料ペ
レットを包囲するために使用される管を意味する。時に
は、燃料棒コンテナは「被覆」又は「被覆管」と呼ばれ
る。図2には、本発明に従って作成された燃料要素14
(通常、燃料棒と呼ばれる。)が示されている。燃料要
素14は、燃料物質コア16と、それを囲んでいるコン
テナ17とを含んでいる。燃料要素14は、燃料棒コン
テナ17と、燃料物質コア16との間の優れた熱的接触
を成し、寄生中性子吸収が極めて少なく、そして高速冷
却材流によって時折発生する湾曲及び振動に耐えるよう
に設計されている。燃料物質コア16は通例、核***性
物質及び(又は)親物質から成っている複数の燃料ペレ
ットで構成されている。燃料コア16は様々な形態、例
えば、円筒形ペレット、球又は小粒の形態を有し得る。
様々な核燃料、例えば、ウラン化合物、トリウム化合
物、及びそれらの混合物を用いることができる。好適な
燃料は、二酸化ウラン、又は二酸化ウランと、二酸化プ
ルトニウムとから成っている混合物である。
【0017】被覆管17は、基層21と、ジルコニウム
障壁(バリア)22と、内層又は内側ライナ23とを含
んでいる複合構造体である。基層21は被覆管の外周域
を形成しており、内層23は被覆管の内周域を形成して
おり、ジルコニウム障壁22は両域の間に配置されてい
る。基層21はステンレス鋼又はジルコニウム合金のよ
うな従来の被覆材料で製造され得る。基層用の好適なジ
ルコニウム合金は、少なくとも約98%のジルコニウム
と、約0.25%以下の鉄と、約0.1%以下のニッケ
ルと、約0.25%以下のクロムと、約1.7%以下の
スズ(すべて重量%)とを含有している。他の合金元素
は、ニオブ、ビスマス、モリブデン、及び当該技術にお
いて使用されている他の様々な元素を包含し得る。最も
一般的には、水に対して適度の耐食性を有していると共
に十分な強度及び延性を有している任意のジルコニウム
合金を用いることができる。本発明の好適な実施例にお
ける基層は、ジルカロイ2又はジルカロイ4である。
【0018】基層21の内面にジルコニウム障壁22が
冶金学的(金属工学的に)に接合されている。前述のア
ーミホ及びコフィンの米国特許番号第4200492号
及び同第4372817号と、ヴァネショの米国特許番
号第4610842号と、アダムソンの米国特許番号第
4894203号とを参照されたい。ジルコニウム障壁
は、本発明の方法では、少なくとも部分的に合金化され
るので、被覆破損と、その後の蒸気侵入の場合の加速腐
食とに耐える。本発明では、拡散焼鈍工程によって障壁
層に有意の合金元素濃度を与えることにより、このよう
な保護が成される。これにより、いくらかの合金元素が
基層21及び内側ライナ14から追い出されて、ジルコ
ニウム障壁層に入り、加速腐食に耐える特性をもたら
す。
【0019】障壁層内の合金元素は、ジルコニウムの順
応性を大して損なうことなく加速腐食に対してある程度
の保護を成すのに十分な濃度で存在すればよい。特に重
要なことは、合金元素がジルコニウム障壁層の内面(内
側ライナに隣接)に存在していることである。これによ
り、障壁層が内側ライナの欠陥の結果として腐食性環境
にさらされた場合、障壁層の表面(その内面)はある程
度の腐食保護を成す。ジルコニウム障壁の内面における
合金元素の適当な濃度(重量%)は、鉄が少なくとも約
0.03%、クロムが少なくとも約0.01%、そして
ニッケルが少なくとも約0.01%(すべての濃度は、
合金元素の「合金化していない」レベル超過分)であ
る。更に好ましくは、これらの濃度は、鉄が約0.03
%〜0.40%、クロムが約0.01%〜0.20%、
そしてニッケルが約0.01%〜0.20%(やはり、
合金化していないレベル超過分)であるべきである。
【0020】本明細書の全体にわたって、ジルコニウム
障壁層内の「合金元素」又は「合金化」ジルコニウム障
壁層について、様々な言及がされている。こうした言及
は、意図的に加えられた合金元素(例えば、鉄及びニッ
ケル)の濃度が従来の「合金化していない」ジルコニウ
ム障壁層内の合金元素の濃度よりも高いような被覆管を
包含しているものである。前述のように、仕様に合わせ
て製造された従来の障壁層は、限定された純度のものに
過ぎない(即ち、通例、ある低濃度の合金元素を含有し
ている)。従って、本明細書において合金元素濃度とし
て示すすべての値は、ジルコニウム障壁層内の従来の濃
度を超える分の濃度値である。例えば、もし「合金化し
ていない」障壁層に用いたジルコニウムが鉄500pp
mの仕様に合わせて製造されたものであれば、0.1重
量%の鉄を含有している合金化ジルコニウム障壁層は、
その重量百分率と、従来のジルコニウムの500ppm
との合計値の鉄を含有している。
【0021】障壁層は拡散層を有しており、拡散層は、
障壁層の(燃料に面している)内面から障壁層の内部に
まで延在している(障壁層の内部は、障壁層の内面と外
面との間に画成されている。)。拡散層の内部縁では、
ジルコニウム内に通常存在している合金元素の濃度(例
えば、クロム70ppm以下、鉄500ppm以下、及
びニッケル70ppm以下)を超える合金元素は、実質
的に存在していない。好ましくは、拡散層は、障壁層の
内側ライナとの界面から障壁層の内部にまで延在してお
り、障壁層の全幅の高々約10%を占めている。これは
従来の障壁層の全半径方向厚さの一例である75μmの
うちの約8μmに相当する。更に好適な実施例では、拡
散層は障壁層の全幅の約5%以下の厚さを有している。
【0022】ジルコニウム障壁22の内面に内側ライナ
23が冶金学的に接合されている。この層は、万一、燃
料要素内部が蒸気と接触した場合に、ジルコニウム障壁
を急速な酸化から幾分保護する。従って、内側ライナ
は、ジルカロイのような比較的耐食性の高い材料である
べきである。しかしながら、改質ジルカロイ及び他の耐
食性材料を用いることもできる。例えば、内側ライナを
従来のジルカロイよりも軟質にして、被覆管の内面にお
ける割れの開始(核形成)及び進展を極めて少なくする
ことができる。前述の米国特許出願番号第08/092
188号を参照されたい。代替実施例では、内側ライナ
を、強い水素吸収性を有するように設計された合金で作
成することができる。このような材料の1つは、高い濃
度(例えば、15%以下)のニッケルを含有しているジ
ルコニウム合金である。
【0023】ある実施例では、内側ライナは非常に薄い
ので、拡散焼鈍における障壁層との相互拡散により完全
に消耗する。その結果生ずる被覆は、加速腐食にかなり
耐え得る障壁層を含んでいる。なぜなら、障壁層の内側
区域(最も腐食し易い箇所)における合金元素濃度が増
加するからである。拡散焼鈍は又、障壁層の内面におけ
る濃度分布を均等にする。この利点は、内側ライナが完
成被覆に残留するときでも得られる。従って、内側ライ
ナに引き裂き又は他の欠陥(加速腐食を起こす位置とな
り得るもの)が存在すれば、拡散焼鈍により合金元素は
これらの欠陥の所で障壁層内に移動し、加速腐食に対す
る保護を成す。内側ライナが拡散焼鈍で完全に消耗する
ことを除けば、こうして製造した被覆管は、前述の3層
被覆管と同様の構造を有している。
【0024】本発明の方法により形成される構造体の更
なる詳細は、「合金化ジルコニウム障壁層を有している
核燃料被覆」と題した米国特許出願番号第08/215
458号に記載されており、この米国特許出願は本発明
の米国特許出願と同時に出願されたものであって、本出
願人に譲渡されたものであり、すべての目的のためにこ
こに参照されるべきものである。 II.管の製造 本発明の方法は、上述の構造及び性質を有している管の
形成を目標とするものである。本方法は、650℃〜1
000℃(更に好ましくは、650℃〜825℃)の範
囲内で約1分間〜20時間3層被覆を拡散焼鈍すること
を包含している。拡散焼鈍の正確な時間及び温度は、そ
の熱処理を行う製造工程に依存する。通常の場合、様々
な工程が拡散焼鈍の実施に適当であり、例えば、(1)
チューブシェルが形成された後、但し、任意の管圧下冷
間加工パスの前、及び(2)チューブシェル工程の後に
行われる3つ以上の冷間加工パスのうちの任意のパスの
後が適当である。本方法を以下に概説し、チューブシェ
ル工程と、冷間加工工程とについて説明する。
【0025】本発明は、ジルコニウム障壁層での合金元
素(特に、鉄及びニッケル)の拡散に基づいているの
で、拡散焼鈍と関連する適切な変数は、時間と、温度
と、障壁厚さとである。即ち、本方法において、障壁層
が薄い諸工程(例えば、最終パス冷間加工後)では、比
較的低い温度及び(又は)短い時間を用いるべきであ
る。逆に、障壁層が比較的厚い諸工程(例えば、チュー
ブシェル工程)では、比較的高い温度及び(又は)長い
時間を用いるべきである。チューブシェル工程では、適
当な温度及び時間は、例えば約650℃〜825℃及び
約4時間〜20時間である。825℃での所要時間はほ
ぼ4時間であり、650℃での所要時間は約10時間〜
20時間である。最終管工程(最終パス冷間加工後)で
は、適当な温度及び時間は、例えば約650℃〜825
℃及び約5分間〜10時間である。825℃に近い温度
での所要拡散時間は、ほぼ5分間である。すべての場合
に、合金元素濃度がジルコニウム障壁層全体にわたって
増加するほど拡散焼鈍を行わないように注意すべきであ
る。拡散焼鈍は次のような拡散層、即ち、障壁層の内面
から合金元素が実質的に存在していない障壁層の内部位
置まで濃度が減少する合金元素を含有している拡散層を
形成すべきである。ある場合には、拡散焼鈍は、内側ラ
イナが障壁層内で完全に消費されるような条件で行われ
る。
【0026】当業者には明らかなように、拡散焼鈍は様
々な市販の装置、例えば、真空炉、不活性ガス炉又は誘
導コイルを用いて実施することができる。適当な真空焼
鈍炉は、ニューハンプシャ州ナシュアのセントア・ヴァ
キュアム・インダストリイズ(Centorr Vacuum Industr
ies)から入手することができる。一般に、本方法の初
めに、ジルカロイ又は他の適当な合金のインゴット溶湯
が鍛造され、穿孔され、そして膨張処理されて厚肉ビレ
ットとなる。このビレットはその後、β相から焼き入れ
される。次いで押し出し工程を行い、又、寸法安定のた
めに設計された冷間加工と、焼なましと、表面調整との
諸工程を用い得る。その結果、チューブシェルと呼ばれ
る管片が生じ、その後、焼きなまし、冷間加工等の諸工
程を経て、最終的な燃料棒被覆となる。β焼き入れ後の
ある時点で、障壁層と、内側ライナとを基層の内側に接
合する(実際には、内側ライナの外面を障壁層の内面に
接合する。)。両層は、適当な材料、即ち、障壁層の場
合にはジルコニウム、そして内側ライナの場合にはジル
コニウム合金のビレットから1つ以上の工程で形成され
たスリーブとして設けられる。
【0027】様々な方法を用いて3つの構成部を相互に
接合することができるが、押し出し工程を実施しなけれ
ば、他のいかなる技術を用いても構成部を接合できない
ので、押し出しが好適な接合方法である。その場合、押
し出し方法はそれ自体、3層の接合に必要なエネルギを
(圧縮の形態で)供給する。他の適当な接合方法は、前
述の米国特許出願番号第08/091672号に記載さ
れている。3つの構成部は通例、単一の工程で相互に接
合されるが、そうしなくてもよいことに注意されたい。
例えば、ジルコニウム障壁層を一工程で基層に接合し、
そして内側ライナを第2の工程で基層及び障壁層に接合
してもよい。
【0028】押し出しは、約1000゜F〜1400゜
F(約538゜C〜760゜C)で管を1組のテーパ付
きダイスに高圧で通すことにより達成される。適当な押
し出し機は、ペンシルベニア州コレオボリスのマネスマ
ン・デマング(MannessmannDemang)から入手すること
ができる。押し出し後、複合体は従来の焼きなましと、
管圧下工程とで処理され、「チューブシェル」として知
られる製品となる。特定の寸法及び組成のチューブシェ
ルが、様々な販売業者、例えば、テレダイン・ワーチャ
ング(Teledyne Wahchang)(米国オレゴン州アルバニ
イ)、ウェスタン・ジルコニウム(Western Zirconiu
m)(ユタ州オグデンにあるウェスチングハウス社)、
及びセザス(Cezus)(フランス)から入手することが
できる。
【0029】接合によって形成された3層構造体は通
常、焼鈍され、そして冷間加工により標準直径(例え
ば、約2.5インチ)に圧下される。冷間加工後の焼鈍
工程と、何らかの表面調整とを行ってもよい。その結果
得られた管は、チューブシェルと呼ばれる。チューブシ
ェルに多段パスの冷間加工を、ピルガ圧延機を通常用い
て施し、特定用途に要する寸法を与える。各冷間加工工
程後に、焼きなましを例えば約2時間〜4時間行うこと
により、応力を除去し且つ延性を取り戻す。好ましく
は、各冷間加工パスを約30%〜80%まで行うが、こ
れは本発明にとって重要ではない。冷間加工の百分率値
は、工程中の肉厚の減少百分率とほぼ類似している。ピ
ルガ圧延機はかなり複雑であるが、一般に利用すること
のできる装置であることを理解されたい。ピルガ圧延機
による冷間加工中、ある形状のダイス型が管の外側を転
がり、その間にテーパ付き硬質マンドレルが管の内側を
支持している。このようにして、管の肉厚と直径とを同
時に減少させる。冷間加工方法の更なる詳細は、前述の
米国特許出願番号第08/091672号に記載されて
いる。
【0030】基層の外周域に追加的な耐食性を与えるた
めに、内周域を比較的低温に保ちながら外周域を選択的
に加熱し、そしてα+β域又は純粋β域から急速に焼き
入れする工程を、好ましくは、後の管圧下処理中に行う
ことができる。これにより、外周域が細かい析出物を含
有するのに対し、内周域が粗い析出物を含有するような
冶金学的勾配が生ずる。この熱処理工程は、後述のよう
な誘導コイル加熱を含んでいる様々な方法により実施す
ることができる。少なくとも1回の高温焼鈍を行い、そ
して(又は)比較的高温で複数回の再結晶焼鈍を行うこ
とにより、管(基層)の内周域に粗い析出物を生成又は
維持することも望ましいかもしれない。本明細書におい
て、高温焼鈍とは、約650℃〜825℃で約1時間〜
100時間行う焼鈍方法を意味する。粗析出物ミクロ組
織は一般に、割れの進展に抵抗する。このミクロ組織の
生成に用いる方法の更に詳細な説明は、「割れ進展に対
する高い抵抗性を有するジルカロイ管」と題した米国特
許出願番号第08/052793号と、「割れ進展に対
する高い抵抗性を有するジルカロイ管の製法」と題した
米国特許出願番号第08/052791号とに記載され
ている。両米国特許出願は、出願日が1993年4月2
3日であって、本出願人に譲渡されたものであり、すべ
ての目的のためにここに参照されるべきものである。
【0031】ある実施例では、エッチング又は他の表面
調整工程を行って、内側ライナを被覆から除去すること
が望ましいであろう。こうして得られる被覆では、ジル
コニウム障壁層が内周面を形成している。現在、被覆製
造において様々な化学的及び機械的表面調整工程が用い
られている。これらの工程は、ホーニング、研削、サン
ディング、旋盤切削、バフ仕上げ、化学的エッチング、
及び化学的機械的研磨を包含している。
【0032】本発明の方法を理解し易くするために、次
に本発明による特定の好適な方法を説明する。この例に
おいて述べる条件は、かなり特定のものであるが、本方
法の各工程は、ある範囲の条件の下で行い得るものであ
ることを理解されたい。この方法の例は、直径が約6イ
ンチ〜10インチで、長さが2フィートの中空ジルカロ
イビレットを用いて開始される。このビレットは、本方
法の終わりまでに構造体の基層を形成する。その時点
で、ビレットは約半インチの外径を有する約400フィ
ートの管に変わっている。
【0033】最初に、ビレットは急速に焼き入れされ
る。一般に、この焼き入れは、ビレットの約1000℃
以上の加熱と、その後の水槽内の浸漬による1000℃
から約700℃までの急速冷却とを包含している。適当
な焼き入れ速度を保つことは、1000℃と700℃と
の間の温度範囲では重要である。しかしながら、700
℃到達後の冷却速度は、任意に増減することができる。
【0034】焼き入れ後、ジルコニウム障壁として選択
された金属の管と、内側ライナとして選択された材料の
管とが、中空ビレット内に同心的に挿入される。次い
で、ビレット、障壁管及び内側ライナ管の端部が電子ビ
ーム溶接により接合される。溶接された管は、約570
℃の管温度で押し出され、約3インチの直径を有してい
る管になる。この押し出し管は更に、焼鈍と冷間加工と
を施されて、約2.5インチの直径を有しているチュー
ブシェルになる。
【0035】この工程で拡散焼鈍を約800℃で約4時
間行うことにより、前述のように拡散層を有している3
層被覆を形成する。この工程は、ビレット内の析出物を
粗くすることにより、軸方向の割れ進展に対する抵抗性
を高めるという追加的な利点を有し得る。その後の処理
において、管の直径及び肉厚を減少させるが、それでも
尚、障壁層の濃度分布は耐食性拡散層を包含している。
【0036】チューブシェルは、ピルガ圧延機において
3つの冷間加工パスを受ける。ピルガ圧延機はかなり複
雑であるが、一般に利用することのできる装置である。
ピルガ圧延機による冷間加工中、ある形状のダイス型が
管の外側を転がり、その間、テーパ付き硬質マンドレル
が管の内側を支持している。このようにして、管の肉厚
及び直径を同時に減少させる。
【0037】第1のパス冷間加工工程は通例、約69%
まで行われる。この百分率値は、肉厚の減少百分率にほ
ぼ類似している。もし単一のパスで管に施す冷間加工が
多過ぎれば、製造中の管に割れが生ずるおそれがある。
冷間加工によって生じた応力を除去するために、前述の
ような大型真空焼鈍炉(ニューハンプシャ州ナシュアの
セントア・ヴァキュアム・インダストリイズから入手可
能)において、管を約593℃で2時間焼鈍する。
【0038】次に、管は管壁の外側15%の部分が約9
27℃で熱処理される。これは、チューブシェルを、管
壁の約33%以下を貫通する(誘導コイルからの)高エ
ネルギ又は高周波で加熱することにより達成される。誘
導加熱中、水が管中央を通流する。これは2つの目的に
役立つ。第1に、管の外側区域の加熱中、管の内部が比
較的低温に保たれる。第2に、加熱エネルギ除去時に管
全体が非常に急速に焼き入れされる。チューブシェルの
内部は実質的に加熱されないことを認識することが重要
である。誘導加熱方法の更なる詳細は、エデンズ(Edde
ns)の米国特許番号第4576654号に記載されてお
り、これはすべての目的のためにここに参照されるべき
ものである。この選択的な加熱工程は、基層の外周域に
細かい析出物を生成することにより、外周域に耐食性を
与える。
【0039】この時点で、第2のパス冷間加工をピルガ
圧延機で(今度は約74%まで)行う。この第2のパス
冷間加工工程によって生じた応力を除去するために、他
の焼鈍を(やはり593℃で約2時間)行う。最後に、
第3のパス冷間加工を前のように行う。これは管を最終
寸法に、即ち、外径が約半インチ、そして公称肉厚がほ
ぼ30ミルとなるように圧下する。
【0040】この管は燃料棒用の長さ(即ち、約14フ
ィート)に分断され、そして577℃で約2時間、最終
再結晶焼鈍を施される。代替的には、最終焼鈍を応力除
去焼鈍として約480℃〜577℃の任意の温度で行う
ことができる。最終焼鈍後の管は原子炉内でただちに使
用することができる。当業者には明らかなように、以上
に列記した工程に加えて、様々な工程を行う。例えば、
管圧下用圧延機によって生じた表面欠陥を除去するため
に、化学的エッチングを用いる。更に、しばしば管の矯
正をそのために設計された装置を用いて行う。加えて、
様々な非破壊試験、例えば、腐食試験と、表面の割れ欠
陥の超音波試験とを行う。以上はすべての工程を列挙し
たものではなく、用い得るいくつかの工程を記載したに
過ぎない。
【0041】本発明の複合管を用いて核燃料要素を作成
するためには、先ず閉塞体を被覆管の一端に固定して、
開端が1つのみ残るようにする。次いで、その被覆コン
テナに核燃料物質を詰め、核燃料物質保持手段を空洞に
挿入し、被覆管内部を排気し、管内をヘリウムで加圧
し、閉塞体を被覆コンテナの開端に取り付け、そして被
覆コンテナの端を閉塞体に接合して、両者間の密封を成
すことにより燃料要素を完成する。
【0042】以上、本発明を明確に理解し得るように詳
述したが、もちろん本発明の要旨の範囲内で様々な変更
及び改変が可能である。例えば、3つ又は4つの冷間加
工パスを説明したが、それよりも多いか又は少ない冷間
加工パスを有している他の適当な方法を使用することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的なジルコニウム含有合金の相図である。
【図2】基層と、障壁層と、内側ライナとを有している
本発明の核燃料要素の断面図である。
【符号の説明】
14 燃料要素(燃料棒) 17 燃料棒コンテナ(被覆管) 21 基層 22 ジルコニウム障壁 23 内側ライナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ・サム・アーミホ アメリカ合衆国、ノース・カロライナ 州、ウィルミントン、レイディアン・ロ ード、1548番 (56)参考文献 特開 平4−54491(JP,A) 特開 平4−136788(JP,A) 特開 平6−18686(JP,A) 特開 平5−80170(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 3/00 - 3/64

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側基層と、中間ジルコニウム障壁層
    と、合金元素を有しているジルコニウム基内側ライナと
    を有している被覆管を製造する方法であって、前記基層
    と、前記障壁層と、前記内側ライナとは、内周面と、外
    周面とをそれぞれ有しており、 (a) 前記ジルコニウム障壁層の外周面を前記基層の
    内周面に接合する工程と、 (b) 前記内側ライナの外周面を前記ジルコニウム障
    壁層の内周面に接合する工程と、 (c) 工程(a)及び工程(b)の後に、前記合金元
    素が前記内側ライナから前記障壁層内に拡散して、次の
    ような拡散層、即ち、前記障壁層の内面から、合金元素
    が実質的に存在していない前記障壁層の内部位置まで濃
    度が減少する合金元素を含有している拡散層を形成する
    よう約650℃〜1000℃の温度で約1分間〜20時
    間十分に拡散焼鈍を行って、この拡散層中の合金元素に
    より前記障壁層に腐食耐性を付与する工程とを備えた被
    覆管を製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記拡散焼鈍を行う工程は、チューブシ
    ェルの形成後かまたは最終パス冷間加工工程の後に行わ
    れる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(a)及び工程(b)は、単一の工
    程として行われる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 表面調整方法により前記内側ライナを除
    去する工程を更に含んでいる請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 外側基層と、中間ジルコニウム障壁層
    と、合金元素を有している内側ライナとを有している被
    覆管を製造する方法であって、前記基層と、前記障壁層
    と、前記内側ライナとは、内周面と、外周面とをそれぞ
    れ有しており、 (a) 前記ジルコニウム障壁層の外周面を前記基層の
    内周面に接合し、前記内側ライナの外周面を前記ジルコ
    ニウム障壁層の内周面に接合して、チューブシェルを形
    成する工程と、 (b) 前記合金元素が前記内側ライナから前記障壁層
    内に拡散して、次のような拡散層、即ち、前記障壁層の
    内面から、合金元素が実質的に存在していない前記障壁
    層の内部位置まで濃度が減少する合金元素を含有してい
    る拡散層を形成するのに十分な時間及び温度で拡散焼鈍
    を行う工程と、 (c) 2つ以上の冷間加工工程を行い、各冷間加工工
    程の後に応力除去又は再結晶焼鈍を行う工程と、 (d) 前記外側基層の外側高々約33%の部分を加熱
    してα+β相又はβ相にし、次いで冷却を行って前記基
    層の外側区域内に細かい析出物を分布させる工程とを備
    えた被覆管を製造する方法。
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