JP2814315B2

JP2814315B2 - 車両動態計測装置

Info

Publication number: JP2814315B2
Application number: JP11032591A
Authority: JP
Inventors: 雅一外山; 信宏半場
Original assignee: Panasonic Corp; Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Corp; Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1991-05-15
Filing date: 1991-05-15
Publication date: 1998-10-22
Anticipated expiration: 2013-10-22
Also published as: JPH04337900A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、路上等を通行する車両
の速度，通過台数，車種(普通車／大型車等)等の必要な
交通情報を計測，収集する車両動態計測装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の車両動態計測装置は、例
えば、道路上の車両の動向を撮影した原画像データか
ら、背景データを除去するために差分結果のプラス成分
のみを処理して、車両の速度，通過台数，車種(普通車
／大型車等)等などを計測し、出力できるように構成さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両動態計測装置では、プラス成分のみを用いた画
像処理を行っても不要な影像のすべてを除去することは
できず、特に、フレーム差分によって隣接車線を走行す
る車両の影像の後縁部分を検出してしまい、高速走行車
両や大型車両の場合、その影像を走行車両と判定し、誤
感知してしまう場合があった。

【０００４】また、プラス成分のみを用いた画像処理を
行うため、黒い車両や路面との輝度差が小さいビデオ画
像の背景差分による場合には通常の加工画面では完全に
車両画像を抽出することができず、感知できない場合が
あるという問題点があった。

【０００５】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るものであり、隣接車線を走行する他の車両の影像や被
計測車両の輝度等に影響を受けずに正確に車両の速度，
通過台数，車種(普通車／大型車等)など必要な交通情報
を計測，収集する車両動態計測装置を提供することを目
的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、画素毎に背景
差分処理の結果をもとに膨張処理付きフレーム差分処理
の結果を有効にするかどうか判定することを特徴とする
ものである。

【０００７】また、背景差分処理で有効になった画素
と、膨張処理付きフレーム差分処理で有効になった画素
と、両方とも有効になった画素とで重み付けを変えられ
るように加工画面を作成することを特徴とするものであ
る。

【０００８】

【作用】本発明によれば、第１には、画素単位で背景差
分処理の結果をもとにフレーム差分を有効にするかどう
か判定することによって、隣接車線を走行する車両の影
像の後縁部分を除去することができる。第２には、隣接
車線の走行車両の影像の影響を受けることなく正確な車
両の計測ができる。第３には、画素毎に差分結果にもと
づいて加工結果の重み付けを変えることにより、より確
実な加工画面を作成することができ、路面との輝度差の
小さい黒色車両等の抽出が可能となり、そのため正確な
車両の追跡，計測ができ、正確な交通情報を計測，収集
することができる。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の第１の実施例の構成を示すも
のである。

【００１０】図１において、１はビデオカメラ、２は車
両動態計測装置本体(以下、単に装置本体という)、３な
いし６は画像メモリで、夫々入力画像１〜４を記憶す
る。７は映像データＡ／Ｄ変換部、８は画像データ処理
部、９はデータ出力部である。

【００１１】次に上記実施例の動作について説明する。
ビデオカメラ１を用いて撮像した車両10の映像情報を装
置本体２に伝送する。該装置本体２では、入力された映
像情報を映像データＡ／Ｄ変換部７を用いてデジタルデ
ータに変換して、ある一定の時間間隔で撮像された２画
面分のデジタルデータを画像メモリ３及び４にそれぞれ
格納する。また、画像メモリ５には、車両10の存在して
いない状態の情報(背景データ)が格納される。

【００１２】そして、これら画像メモリ３，４，５のデ
ータを用いて画像データ処理部８で背景差分処理と膨張
処理付きフレーム差分処理のプラス成分のみを用いるこ
とによって画像メモリ６に処理結果を書き込み、画像デ
ータから車両10の抽出を行い、この処理を連続処理する
ことによって、車両の追跡、走行速度等をデータ出力部
９から出力するとともに、現在の道路上の状態を判定
し、この情報をもとに背景データの更新を行う。

【００１３】図２は、上記実施例の基本的な処理につい
ての動作フローチャートであり、以下これを参照しなが
ら説明する。

【００１４】ここで、加工する画像データ(画素)をｍ行
ｎ列とし、新(ＮＥＷ)画像を格納した画像メモリデータ
をＮ(座標ｉ，ｊ、以下同じ)、旧(ＯＬＤ)画像を格納し
た画像メモリデータをＯ(ｉ，ｊ)、背景データを格納し
た画像メモリデータをＨ(ｉ，ｊ)、背景差分の結果を格
納するエリアをａ(ｉ，ｊ)、フレーム差分の結果を格納
するエリアをｂ(ｉ，ｊ)、背景差分処理と膨張処理付き
フレーム差分処理の結果を格納するエリアをｃ(ｉ，
ｊ)、背景差分処理及び膨張処理付きフレーム差分処理
を行うかどうかを決定する閾値をＴＨ１、同じく膨張処
理付きフレーム差分処理の閾値をＴＨ２、背景差分の閾
値をＴＨ３とする。

【００１５】まず、ステップ(以下、Ｓと略記する)
(Ｓ₁)及び(Ｓ₂)で座標ｉ，ｊを夫々初期化した後、画素
毎に背景差分を新画像データから背景画面データを差引
いてとりだしエリアａに格納する(Ｓ₃)。次に、その結
果と背景差分処理と膨張処理付きフレーム差分処理を行
うかどうかの判定を閾値ＴＨ１を用い、ａ(ｉ，ｊ)と比
較して行う(Ｓ₄)。もし閾値ＴＨ１以下の場合には処理
結果格納エリアｃ(ｉ，ｊ)に“０”を書き込む(Ｓ₅)。

【００１６】また、閾値ＴＨ１以上の場合にはフレーム
差分を新画像データから旧画像データを差引いてとりだ
しエリアｂに格納する(Ｓ₆)、その値が膨張処理付きフ
レーム差分処理の閾値ＴＨ２以上かどうかを判定する
(Ｓ₇)。もし、閾値ＴＨ２以上の場合には、画像メモリ
６(図１)の処理結果格納エリアｃ(ｉ，ｊ)に“１”を膨
張処理付きで書き込む(Ｓ₈)。

【００１７】もし閾値ＴＨ２以下の場合には背景差分の
結果であるａ(ｉ，ｊ)を背景差分の閾値ＴＨ３と比較し
(Ｓ₉)、閾値ＴＨ３以上の場合には、処理結果格納エリ
アｃ(ｉ，ｊ)に“１”を書き込む(Ｓ₁₀)。また、閾値Ｔ
Ｈ３以下の場合には、処理結果格納エリアｃ(ｉ，ｊ)に
“０”を書き込む(Ｓ₅)。これをｍ行ｎ列の画像データ
すべてについて行なわせる(Ｓ₁，Ｓ₂，Ｓ₁₁，Ｓ₁₂，Ｓ
₁₃，Ｓ₁₄)。

【００１８】上記実施例によれば、画素単位で背景差分
の結果をもとにフレーム差分を有効にするかどうか判定
することによって、隣接車線を走行する車両の影像の後
縁部分を除去することができるという利点を有する。ま
た、隣接車線の走行車両の影像の影響を受けることなく
正確な車両の計測ができる。

【００１９】図３は第２の実施例として加工画面作成処
理のフローチャートである。

【００２０】加工する画像データをｍ行ｎ列とし、新画
像を格納した画像メモリデータをＮ(ｉ，ｊ)、旧画像を
格納した画像メモリデータをＯ(ｉ，ｊ)、背景データを
格納した画像メモリデータをＨ(ｉ，ｊ)、背景差分の結
果を格納するエリアをａ(ｉ，ｊ)、フレーム差分の結果
を格納するエリアをｂ(ｉ，ｊ)、加工画面を格納するエ
リアをｃ(ｉ，ｊ)、膨張処理付きフレーム差分処理の閾
値をＴＨ１、背景差分の閾値をＴＨ２とする。

【００２１】まず、画素ごとに新画像データから背景画
面データを差引いて背景差分をとりだしエリアａ(ｉ，
ｊ)に格納する(Ｓ₃)、次に新画像データから旧画像デー
タを差引いてフレーム差分を作出しエリアｂ(ｉ，ｊ)に
格納した後(Ｓ₄)、加工画面上のエリアＸ(ｉ，ｊ)をク
リアする(Ｓ₅)。そして、ａ(ｉ，ｊ)と、フレーム差の
結果と膨張処理付きフレーム差分処理の閾値ＴＨ１との
比較を行う(Ｓ₆)。そして閾値ＴＨ１以上の場合には加
工画面に“80ｈ”を膨張処理付きで書き込む(Ｓ₇)。

【００２２】次に、背景差分の結果と背景差分の閾値Ｔ
Ｈ２との比較を行う(Ｓ₈)、そして閾値ＴＨ２以上の場
合には加工画面に“７Ｆｈ”を論理和して書き込む
(Ｓ₉)。このようにすることによって、背景差分で有効
になった画素は“７Ｆｈ”、膨張処理付きフレーム差分
処理で有効になった画素は“80ｈ”、両方とも有効にな
った画素は“ＦＦｈ”となり、区別することができる。

【００２３】これをｍ行ｎ列の画像データすべてについ
て行う(Ｓ₁，Ｓ₂，Ｓ₁₀，Ｓ₁₁，Ｓ₁₂，Ｓ₁₃)。

【００２４】以上のように、本実施例によれば、画素毎
に差分結果にもとづいて加工結果の重み付けを変えるこ
とにより、より確実な加工画面を作成することができ、
路面との輝度差の小さい黒色車両等の抽出が可能とな
り、正確な車両の追跡，計測ができ、正確な交通情報を
計測，収集することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両動態
計測装置は、隣接車線の走行車両による影像を検出でき
ない背景差分と、その影像を検出可能なフレーム差分と
の結果から、画素単位で背景差分の結果をもとにフレー
ム差分の結果を有効にするかどうか判定することによっ
て、隣接車線を走行する車両の影像の後縁部分を除去す
ることができ、隣接車線の走行車両の影像の影響を受け
ることなく正確な車両の計測ができる（請求項１）。ま
た、背景差分とフレーム差分ともに有効となった画素
は、車両である可能性が高いことから、画素毎に差分結
果にもとづいて加工結果の重み付けをどちらか一方の差
分のみが有効な画素より２倍の重み付けに変えることに
より、より確実な加工画面を作成することができ、路面
との輝度差の小さい黒色車両等の検出がしやすくなり、
正確な車両の追跡，計測ができ、正確な交通情報を計
測，収集することがきる（請求項２）。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の構成を示すブロック図
である。

【図２】図１の実施例におけるフレーム差分の有効判定
を示すフローチャートである。

【図３】第２の実施例における加工画面作成処理のフロ
ーチャートである。

【符号の説明】

１…ビデオカメラ、２…車両動態計測装置本体、３
〜６…画像メモリ、７…Ａ／Ｄ変換部、８…画像デ
ータ処理部、９…出力部、 10…車両。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G08G 1/04 G08G 1/015 H04N 7/18

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】路上車両の動向を撮影したビデオ画像デ
ータを背景差分処理及び膨張処理付きフレーム差分処理
して、そのプラス成分のみにより加工画面を作成し、そ
の加工画面から車両の動態を計測、収集する車両動態計
測装置において、背景差分処理の結果をもとに膨張処理
付きフレーム差分処理の結果を有効にするかどうか判定
することを特徴とする車両動態計測装置。
【請求項２】路上車両の動向を撮影したビデオ画像デ
ータを背景差分処理及び膨張処理付きフレーム差分処理
して、そのプラス成分のみにより加工画面を作成し、そ
の加工画面から車両の動態を計測、収集する車両動態計
測装置において、背景差分処理で有効になった画素と、
膨張処理付きフレーム差分処理で有効になった画素と、
両方とも有効になった画素とで重み付けを変えられるよ
うに加工画面を作成することを特徴とする車両動態計測
装置。