JP2813833B2 - 貯槽底板の防食構造 - Google Patents

貯槽底板の防食構造

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JP2813833B2 JP10291190A JP10291190A JP2813833B2 JP 2813833 B2 JP2813833 B2 JP 2813833B2 JP 10291190 A JP10291190 A JP 10291190A JP 10291190 A JP10291190 A JP 10291190A JP 2813833 B2 JP2813833 B2 JP 2813833B2
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勇 矢野
好人 上木原
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は石油、L.N.G、L.P.Gなどの各種貯槽の防食技
術に関し、詳細には貯槽底板の防食構造に関する。
<従来の技術> 石油タンク底板の防食方法として、タンク据付面にア
スファルトサンドなどの防食層を形成することが知られ
ている。
また、毛管現象によるタンク底板の土壌腐食を回避す
るため、地下水面からタンク底板を2m以上離すことを消
防庁で指導している。
このようなことから、アスファルト中の毛管現象をな
くすため従来は、施工限界の9%のアスファルトを含む
アスファルトサンドを用い、タンク据付面の全域に厚さ
10cm程度に転圧して防食層を施工している。
また、雨水対策としては、アニュラーと防食層間に高
価なシール材を線状に設置して雨水の侵入を防いでい
る。
<本発明が解決しようとする問題点> 前記した従来の貯槽底板の防食技術にあっては次のよ
うな問題点がある。
<イ> タンクの配管やヒーティングコイルを持ち上げ
ている足場などが邪魔して作業条件に制約を受ける。
そのため、転圧能力の大きな機械を搬入できず、アス
ファルトモルタルを十分に締め固めできない。
したがって、空隙率0%のアスファルトモルタルを作
ることが不可能である。
<ロ> タンク底板の腐食は、これまで言われてきた毛
管水による土壌腐食でなく結露腐食であることが判明し
た。
ところがこれまでは結露対策が適切に行われていない
ため、結露腐食を効果的に阻止できない。
<ハ> 高価なシール材を用いても、腐食原因となる酸
素や水蒸気はシール材の下のアスファルトを通じて拡散
するため、酸素濃淡電池によるマクロセル腐食を防止で
きない。
<本発明の目的> 本発明は以上の問題点を解決するために成されたもの
で、その目的とするところは空気や水蒸気の侵入を確実
に阻止できると共に、経済的で効果的な防食が図れる、
貯槽底板の防食構造を提供することにある。
<問題点を解決するための手段> 即ち本発明は貯槽底板の下面にアスファルトモルタル
層からなる防食層を設ける貯層底板の防食構造におい
て、アスファルトモルタルと表面または中間にアスファ
ルトまたは硬質アスファルトによるシールコートを形成
したことを特徴とする、貯槽底板の防食構造を提供す
る。
さらに本発明は、シールコートが貯槽の外壁5m〜10m
の範囲でドーナツ状に外壁に沿って連続していることを
特徴とする、貯槽底板の防食構造を提供する。
<実施例> 以下、図面を参照しながら実施例について説明する。
<イ>タンク全体の構成 第1図にタンク1の据付部の断面図を示す。
2は捨石、3はタンク1の据付範囲に旦り捨石2上に
転圧したアスファルトモルタル層、4はアスファルトモ
ルタル3とタンク1の底板との間の一定の範囲の介在さ
せたシールコートである。
<ロ>アスファルトモルタル層 本発明では防食層をアスファルトモルタル層3とシー
ルコート4の積層体で構成する。
そのため、本発明では従来が9%以上であったアスフ
ァルトモルタル層3のアスファルト配合が約5%のもの
を使用できる。
アスファルトモルタル層3の層厚は従来と同様に10cm
程度である。
<ハ>シールコート 第2図にシールコート4の平面図を示し、第3図にシ
ールコート4の断面図を示す。
シールコート4は遮水性、耐熱性に優れた例えばブロ
ーンアスファルトに添加剤を加えたラバーファルトなど
を使用できる。
シールコート4はアスファルトモルタル層3とタンク
1の底板5との間に隙間を生じないように薄い膜状(例
えば厚さ6mm)に施工する。
シールコート4は底板5の全面に施工してもよいが、
サンク1の外壁6から距離Lの範囲に亘りドーナツ状に
施工する。
距離Lはタンク1の径Dに関係なく5m〜10mの範囲が
好ましい。
また、第3図に示すように底板5の周縁部と犬走7の
接合部を連続してコンパウンドなどのシール材8でシー
ルし、さらにシール材8を覆うようにデンゾーテープ9
で被覆する。
<ニ>シールコートの施工範囲を限定した理由 各種の腐食実験や実際に発生した腐食したタンクを調
査したところ、腐食の発生範囲がタンク1の大きさに関
係なく、タンクの外壁から5m〜10mであることが判明し
た。
これは腐食を及ぼす酸素量の拡散範囲がタンク1の外
周から5m〜10mの範囲であるためと考えられる。
本発明はこの点に着目し、腐食の発生範囲に限定して
シールコート4を設けた。
このようにシールコート4の施工範囲を必要最少限と
することで、シールコート4をタンク1の底面の全域に
施工する場合と比較し、経済的である。
<作用> <イ>水蒸気について 腐食の予想される範囲に亘ってシールコート4を施工
してある。
そのため第3図に破線で示すようにアスファルトモル
タル層3を透過して上昇する水蒸気はシールコート4で
確実に遮断される。
そのため、水蒸気が原因の腐食は生じない。
<ロ>結露について シールコート4がタンク1の底板5に密着しているか
ら、油量変化の影響で底板が上下方向に波打っても底板
5シールコート4の間に隙間を生じない。
そのため、底板5とシールコート4の間に、周囲の暖
かい空気が進入するいことがなく、底板5の裏面全体に
結露を生じない。
その結果、結露が原因の腐食も有効に阻止できる。
<ハ>非コート範囲の底板について シールコート4の施工されていない底板5の裏面は、
アスファルトモルタル層3を透過した水蒸気と接する。
しかし、シールコート4の施工されていない範囲は、
元々腐食を及ぼす酸素量の拡散範囲外であるから、腐食
は起きない。
<その他の実施例> 補修したタンク1の底板5に横方向の引張力が作用す
る場合がある。
このような場合に対処するため、第4図に示すように
シールコート4をアスファルトモルタル3の中間に設け
てもよい。
すなわち、下位から順に、第1アスファルトモルタル
3a、第2アスファルトモルタル3bを積層し、さらに第2
アスファルトモルタル3bの上面にシールコート4を積層
する。
最後にシールコート4の上面に第3アスファルトモル
タル3cを積層して防食層を形成する。
また、第5図に示すように第3のアスファルトモルタ
ル3cの上面にエマルジョンタイプの防水剤を塗布した
後、有機系のポリアミン粉末などを撒布して防水層3dを
形成してもよい。
これにより、これらの総合的な防食効果を期待でき
る。
また、第4図において、第1の第2のアスファルトモ
ルタル3a、3bとの間にシールコート4を追加して、複数
層のシールコート4を介在させてもよい。
なお、本実施例の場合のシールコート4の施工範囲の
条件は前記実施例と同様である。
<本発明の効果> 本発明は以上説明したようになるから次の効果が得ら
れる。
<イ> タンク底板とアスファルトモルタルとの間にシ
ールコートを介在して隙間を解消した。
そのため、空気や水蒸気の侵入を防止し、タンク底板
の腐食を防止できる。
<ロ> シールコートの施工範囲をタンク1の径に関係
なく外壁から5m〜10mの範囲に制限した。
底板の全面に施工する場合と比較して、材料費の低減
が図れるだけでなく、施工も容易となる。
<ハ> 従来に比べ低配合のアスファルトモルタルを使
用できる。
しかもシールコートが安価な材料であることから、防
食層の施工コストが安くなる。
<ニ> シールコートが耐熱性に優れているから、底板
表面を溶接しても問題がない。
【図面の簡単な説明】
第1図:タンクの全体図 第2図:シールコートの平面図 第3図:タンクの周縁部の拡大断面図 第4、5図:その他の実施例の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩月 満 和歌山県有田市初島町浜1000番地 東燃 株式会社和歌山工場内 (72)発明者 矢野 勇 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 上木原 好人 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 勝村 伸一 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (56)参考文献 特公 昭61−52075(JP,B2) 特公 昭57−60237(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 27/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貯槽底板の下面にアスファルトモルタル層
    からなる防食層を設ける貯槽底板の防食構造において、 アスファルトモルタルの表面または中間にアスファルト
    または硬質アスファルトによるシールコートを形成した
    ことを特徴とする、 貯槽底板の防食構造。
  2. 【請求項2】シールコートが貯槽の外壁5m〜10mの範囲
    でドーナツ状に外壁に沿って連続していることを特徴と
    する、請求項(1)に記載の貯槽底板の防食構造。
JP10291190A 1990-04-20 1990-04-20 貯槽底板の防食構造 Expired - Lifetime JP2813833B2 (ja)

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JPH045336A JPH045336A (ja) 1992-01-09
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