JP2804637B2 - 昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体 - Google Patents

昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体

Info

Publication number
JP2804637B2
JP2804637B2 JP9688791A JP9688791A JP2804637B2 JP 2804637 B2 JP2804637 B2 JP 2804637B2 JP 9688791 A JP9688791 A JP 9688791A JP 9688791 A JP9688791 A JP 9688791A JP 2804637 B2 JP2804637 B2 JP 2804637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink layer
melt
ink
sublimation
hot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9688791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04327988A (ja
Inventor
厚夫 佐伯
英樹 末松
学 池本
仁美 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fujicopian Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujicopian Co Ltd filed Critical Fujicopian Co Ltd
Priority to JP9688791A priority Critical patent/JP2804637B2/ja
Priority to US07/871,325 priority patent/US5296444A/en
Priority to CA 2066792 priority patent/CA2066792A1/en
Priority to DE69226124T priority patent/DE69226124T2/de
Priority to EP19920107013 priority patent/EP0510661B1/en
Publication of JPH04327988A publication Critical patent/JPH04327988A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2804637B2 publication Critical patent/JP2804637B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
    • B41M5/42Intermediate, backcoat, or covering layers
    • B41M5/44Intermediate, backcoat, or covering layers characterised by the macromolecular compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/025Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by transferring ink from the master sheet
    • B41M5/035Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by transferring ink from the master sheet by sublimation or volatilisation of pre-printed design, e.g. sublistatic
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
    • B41M5/42Intermediate, backcoat, or covering layers
    • B41M5/423Intermediate, backcoat, or covering layers characterised by non-macromolecular compounds, e.g. waxes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/913Material designed to be responsive to temperature, light, moisture
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/914Transfer or decalcomania
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/31504Composite [nonstructural laminate]
    • Y10T428/31801Of wax or waxy material

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被染着物、たとえばシャ
ツなどの布製品に文字、記号、模様などを染着するため
の昇華転写方法およびこれに用いる熱溶融転写記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、昇華性染料を着色剤成分とする熱
溶融性インク層をする熱溶融転写記録媒体を用い、加熱
ヘッドによる加熱によって前記熱溶融性インク層を選択
的に溶融転写して吸収性の良好なマスター用シートに該
インクによる印像を形成することによってマスターを作
成し、このマスターと被染着物とを、前記印像を被染着
物に対向させるように重ね合せて、前記昇華性染料の昇
華温度以上に加熱して前記昇華性染料を前記被染着物に
昇華転写させる昇華転写方法およびこれに用いる熱溶融
転写記録媒体が知られている(特公平1-58080 号公
報)。
【0003】この昇華転写方法では熱転写プリンターを
用いてマスターを作成できるので、昇華捺染方法にくら
べて任意の文字、記号、模様(以下、模様で代表させ
る)の染着像を簡便に被染着物に形成できるという利点
を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記昇
華転写方法およびそれに用いる記録媒体はつぎのような
問題を有する。
【0005】すなわち従来例において染着濃度を高める
ために熱溶融性インク層中における昇華性染料の含有量
を高めると該インク層のマスター用シートに対する接着
性が低下し、鮮明な印像を有するマスターを形成しえな
いという問題がある。また加熱ヘッドで加熱した部位の
熱溶融性インク層の剥離性が必らずしも充分でなく、そ
れにより鮮明な印像を有するマスターを形成しえないと
いう問題がある。
【0006】とくに、前記昇華転写方法および記録媒体
をフルカラーの染着像の形成に応用するばあいに、前記
熱溶融性インク層の剥離性および接着性が顕著に問題に
なる。
【0007】フルカラーの染着像を形成するには、イエ
ローの色相の昇華性染料を含有する熱溶融性インク層、
マゼンタの色相の昇華性染料を含有する熱溶融性インク
層およびシアンの色相の昇華性染料を含有する熱溶融性
インク層の2種以上のインクドットをマスター用シート
上で重ね合せることになるが、従来においては基材から
のインクドットの剥離性およびインクドット同士の接着
性が良好でなく、所定のインクドット同士の重ね合せが
良好に行なわれず、所望のフルカラー染着像が形成しえ
ないという問題が生じる。
【0008】さらにフルカラーの染着像を形成するばあ
いは、各色の階調をだす必要があるが、インクドットの
剥離性およびインクドット同士の重なり合いが不良であ
ると、所望の階調がえられないという問題が生じる。
【0009】すなわち、ある色について面積階調法によ
り階調を出そうとするばあい、たとえば1画素を2×2
個のドットマトリックスで構成し、マトリックス中のイ
ンクドットの個数を1個から4個の間でかえることによ
り4階調の色がえられる。このばあい、記録媒体からの
インクドットの剥離性あるいはインクドットのマスター
用シートまたは先にマスター用シートに転写されている
他の色のインクドットに対する接着性がわるいと、所定
の個数のインクドットが定着されないため所定の階調が
えられないことになる。
【0010】前記の点に鑑みて、本発明は記録媒体から
のインクドットの剥離性がよく、またインクドットのマ
スター用シートへの接着性がよく、鮮明な印像を有する
マスターがえられ、その結果被染着物上に鮮明な染着像
をうることができる昇華転写方法およびそれに用いる記
録媒体を提供することを目的とする。
【0011】本発明はさらに、良好なフルカラーの印像
を有するマスターがえられ、その結果被染着物上に良好
なフルカラーの染着像をうることのできる昇華転写方法
およびそれに用いる記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材と、該基
材上に設けられたワックス状物質を主体とする離型層
と、該離型層上に設けられた昇華性染料を着色剤として
含有し、ベヒクルがワックス状物質を50重量%以上含
する熱溶融性インク層と、該インク層上に設けられた
ワックス状物質を主体とする接着層とからなる熱溶融転
写記録媒体を用い、マスター用シートに前記熱溶融性イ
ンク層を選択的に溶融転写して該インクによる印像を形
成することによってマスターを作成し、このマスターと
被染着物とを、前記印像を被染着物に対向させるように
重ね合せて、前記昇華性染料の昇華温度以上に加熱して
前記昇華性染料を前記被染着物に昇華転写させることを
特徴とする昇華転写方法、およびこれに用いる熱溶融転
写記録媒体に関する(以下、本発明の第態様とい
う)。
【0013】本発明は、さらに、基材と、該基材上に設
けられた昇華性染料を着色剤として含有し、ベヒクルが
ワックス状物質を50重量%以上含有する熱溶融性イン
ク層と、該インク層上に設けられたワックス状物質を主
体とする接着層とからなる熱溶融転写記録媒体を用い、
マスター用シートに前記熱溶融性インク層を選択的に溶
融転写して該インクによる印像を形成することによって
マスターを作成し、このマスターと被染着物とを、前記
印像を被染着物に対向させるように重ね合せて、前記昇
華性染料の昇華温度以上に加熱して前記昇華性染料を前
記被染着物に昇華転写させることを特徴とする昇華転写
方法、およびこれに用いる熱溶融転写記録媒体に関する
(以下、本発明の第態様という)。
【0014】
【作用および実施例】本発明の第態様においては、基
材と、該基材上に設けられた昇華性染料を着色剤として
含有し、ベヒクルがワックス状物質を50重量%以上含
する熱溶融性インク層と、該インク層上に設けられた
ワックス状物質を主体とする接着層とからなる熱溶融転
写記録媒体を使用する。
【0015】この第態様ではインク層上にワックス状
物質を主体とする接着層が存在し、その接着層は熱溶融
時におけるマスター用シートに対する接着性が良好であ
るため、インク層の熱転写時にマスター用シート上また
は該シート上に先に転写されている別の色のインクドッ
ト上にインクドットが確実に定着され、鮮明なインク印
像を有するマスターがえられ、その結果被染着物上に鮮
明な染着像がえられる。
【0016】とくに前記のごとく加熱ヘッドの作動され
た発熱素子に対応してインクドットが確実にマスター用
シート上または先に転写されているインクドット上に定
着され、ドット抜けなどが生じないので、所定の階調を
出すことができ、そのため良好なフルカラーの染着像を
うることができる。
【0017】なお、前記特公平1-58080 号公報に記載さ
れた従来技術では、マスター用シートとして熱溶融性イ
ンクのベヒクルを吸収しやすいシートを用い、転写され
たインク像中のベヒクルを該シートに吸収させて、昇華
転写時にインク像のベヒクルが被染着物に移行して染着
像のにじみが生じないようにしているが、そのばあい昇
華性染料もシートの組織中に吸収されるため、昇華転写
に長時間を要するという問題があった。
【0018】しかしながら、本発明の前記第態様にお
いてはマスター用シートとして普通紙などを用いても、
接着層のワックス状物質が紙の組織中に浸透するため昇
華性染料が過度に紙の組織中に浸透することがなく、そ
のため昇華転写が短時間で行なわれるという利点があ
る。とくにフルカラーの染着像を形成する際に重ね合わ
されたインクドット中の昇華性染料を同時に昇華転写す
るばあいにマスター用シートに直接転写されたインクド
ットからの昇華転写も良好に行なわれるので有利であ
る。
【0019】本発明の第態様においては、基材と、該
基材上に設けられたワックス状物質を主体とする離型層
と、該離型層上に設けられた昇華性染料を着色剤として
含有し、ベヒクルがワックス状物質を50重量%以上含
する熱溶融性インク層と、該インク層上に設けられた
ワックス状物質を主体とする接着層とからなる熱溶融転
写記録媒体を使用する。
【0020】この第態様では基材と熱溶融性インク層
との間にワックス状物質を主体とする離型層が存在し、
熱転写時に加熱部位の離型層がシャープに溶融し、粘度
の低い溶融物になるためインク層の熱転写が容易であ
り、そのため鮮明なインク印像を有するマスターがえら
れ、その結果被染着物上に鮮明な染着像がえられる。
【0021】とくに加熱ヘッドの作動された発熱素子に
対応してインクドットが確実にマスター用シート上に転
移され、ドット抜けなどが生じないので、所定の階調を
出すことができ、そのため良好なフルカラーの染着像を
うることができる。
【0022】またマスター用シート上に転移されたイン
クドットの上層には離型層のワックス状物質が残存して
いるから、該インクドットの上に別の色のインクドット
を転移するばあいに接着性がよい。この点もフルカラー
の染着像をうるばあいに有利である。
【0023】さらに、本発明の第態様は前記第1態
長所を併せ有し、とくにフルカラーの染着像をうるば
あいに有利である。すなわち、マスター用シート上に先
に転写されているインクドットの上層には離型層の一部
が残存しているが、このインクドット上に別の色のイン
クドットを転写するばあい、後者のインクドットの前者
のインクドットに対向する面には接着層が存在するた
め、異なる色のインクドット同士の接着がきわめて良好
に行なわれる。とくに離型層と接着層を同一組成とする
ばあいは前記効果が顕著である。
【0024】つぎに図面を参照して本発明を具体的に説
明する。
【0025】図は本発明の第態様に用いる熱溶融転
写記録媒体の一実施例を示す概略断面図である。図
おいて、22は記録媒体であり、基材1上に熱溶融性イン
ク層3が設けられ、インク層3上にワックス状物質を主
体とする接着層4が設けられている。
【0026】図は本発明の第態様に用いる熱溶融転
写記録媒体の一実施例を示す概略断面図である。図
おいて、23は記録媒体であり、基材1上に離型層2が設
けられ、離型層2上に熱溶融性インク層3が設けられ、
インク層3上に接着層4が設けられている。
【0027】図〜図は本発明の第態様における昇
華転写方法を工程順に示す説明図である。
【0028】図に示すように熱溶融転写記録媒体23と
マスター用シート5とを重ね合せ、記録媒体23の基材1
の側から熱転写プリンターの加熱ヘッド6で加熱する
と、加熱された部位がマスター用シート5上に選択的に
溶融転写されてインク印像7が形成されマスター8がえ
られる。インク印像7は、たとえば溶融した接着層4が
マスター用シートに吸収され(接着層4が吸収された部
位を4aで示す)、インク層3はほぼマスター用シートの
表面上に存在しており、そのうえに離型層2の転写部分
2aが乗ったような状態になっている。
【0029】このようにしてえられたマスター8を、図
に示すように、繊維布などの被染着物9とインク印像
7が被染着物9と対向するように重ね合せ、熱板11など
の加熱手段で昇華性染料の昇華温度以上に加熱すると、
インク印像7中の昇華性染料が昇華され被染着物9の組
織を染色して染着像10が形成される。7aはインク印像7
の残渣(昇華性染料が昇華したあとの残留物)を示す。
【0030】第1態様における昇華転写方法も前記と同
様に行なうことができる。
【0031】本発明における離型層は、ワックス状物質
を主体とする熱溶融性層である。ワックス状物質として
は、たとえば鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン、カルナバワ
ックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、セ
レシンワックスなどの天然ワックス;パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワック
ス;酸化ワックス、エステルワックス、低分子量ポリエ
チレン、フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワ
ックス;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸;ステアリルア
ルコール、ベヘニルアルコールなどの高級脂肪族アルコ
ール;高級脂肪酸モノグリセリド、ショ糖の脂肪酸エス
テル、ソルビタンの脂肪酸エステルなどのエステル類;
オレイルアミドなどのアミド類などの1種もしくは2種
以上の混合物が使用でき、融点が50〜100 ℃のものが好
ましい。離型層の融点は50〜100 ℃の範囲が適当であ
る。融点が前記範囲未満では記録媒体の保存性がわるく
なり、一方前記範囲を超えるとインク層の剥離性が低下
する。離型層の厚さは0.2 〜3μmの範囲が適当であ
る。離型層の厚さが前記範囲未満ではインク層の剥離性
が低下する。またマスター上にえられたインク印像7に
おける離型層2aの量が少なくなるので、異なる色のイン
クドットの重ね合せの際にインクドット同士の接着性が
低下する。離型層の厚さが前記範囲を超えると転写感度
が低下したり、マスター上の印像の耐擦過性が低下した
り、インク層の粉落ちの原因となる。
【0032】本発明における熱溶融性インク層は熱溶融
性ベヒクルと着色剤としての昇華性染料とからなるもの
である。
【0033】本発明に用いる昇華性染料は、加熱された
際に昇華、揮発などの現象により転移いうる染料をい
い、従来より昇華熱転写、昇華転写捺染などで使用され
ているものがとくに制限なく使用できるが、たとえばつ
ぎに示すようなものがあげられる。
【0034】イエロー色用昇華性染料 C.I.デイスパースイエロー3(アゾベンゼン系)、23
(ジスアゾ系)、7、60(ピラゾロンアゾ系)、13(ベ
ンゾアントロン系)、54(キノフタロン系)、61(メチ
ン系)、82(クマリン系)、1、5、42、141 、201 、
E、E-GRL マゼンタ色用昇華性染料 C.I.デイスパースレッドB、1(アミノアゾベンゼン
系)、17、4(1-アミノ-4- ヒドロキシアントラキノン
系)、60、135 、167 、210 、C.I.デイパースバイオレ
ット26、C.I.ソルベントレッド19 シアン色用昇華性染料 C.I.デイスパースブルー14、26(4,8-ジアミノアントラ
キノン系)、3、24、56、20(ナフトキノン系)、106
、C.I.ソルベントブルー36、63、105 、112、C.I.デイ
スパースバイオレット28(1,4-ジアミノアントラキノン
系)前記各色用の昇華性染料は単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。黒色は前記イエロー、マゼン
タ、シアン色用の昇華性染料を適宜混合することにより
えられる。前記イエロー、マゼンタ、シアン以外の色の
昇華性染料も勿論使用できる。昇華性染料としては昇華
温度(液状物からの揮発温度を含む)が60℃以上のもの
が適当である。
【0035】熱溶融性インクのベヒクルはワックス状物
質、あるいはこれと熱溶融性樹脂とからなり、必要に応
じて油状物質を加えてもよい。
【0036】ワックス状物質としては前記離型層に用い
たものと同様なものが使用できる。熱溶融性樹脂として
は前記ワックス状物質と相溶性があるものが好ましく、
たとえばキシレン樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレ
ン樹脂、エチレン- 酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン
- ブタジエン共重合体樹脂、アクリル酸エステル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂
などの1種もしくは2種以上の混合物が使用でき、融点
ないし軟化点が40〜160 ℃のものが好ましい。油状物質
としては、たとえばナタネ油、ヒマシ油などの植物油、
モーター油、スピンドル油などの鉱油、ジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ートなどの可塑剤があげられる。熱溶融性インクにはさ
らに昇華性分散染料の分散性をよくするためにソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、アルキルリン酸エステルなどの界面活性剤
を配合してもよい。
【0037】熱溶融性インク層における昇華性染料の含
有量は5〜70%(重量%、以下同様)、なかんづく20〜
45%が適当ある。本発明においては、離型層および(ま
たは)接着層を設けるのでインク層中の昇華性染料の含
有量が30〜70%、なかんづく35〜70%という高いばあい
であっても、溶融転写が良好に行なえ、そのため高濃度
の染着像をうることができる。ベヒクルはワックス状物
質のみからなっていてもよいが、塗工性などをよくする
点からは前記熱溶融性樹脂を併用するのが好ましい。熱
溶融性樹脂を併用するばあいは、ワックス状物質100 部
(重量部、以下同様)に対して20〜100 部、好ましくは
40〜80部の範囲で用いるのが適当である。樹脂の使用量
が前記範囲より少ないと塗工性向上効果が奏されず、ま
たマスター用シートが多孔性のばあいインクがシートに
浸透するため昇華転写の加熱時間が長くなる傾向にあ
り、一方前記範囲より多いと面状剥離が起り、ドット再
現性がわるくなるため、所望の階調がえられがたくな
る。
【0038】熱溶融性インク層は融点が50〜100 ℃、90
℃における粘度が300 〜50万cP((株)レオロジー製レ
オメータによる測定値、以下同様)であるのが好まし
い。インク層の融点が前記範囲未満では記録媒体の保存
性がわるくなり、一方前記範囲を超えると溶融転写性が
低下する。90℃における粘度が前記範囲未満ではインク
層の強度が小さいのでマスター上の印像の汚れがでやす
く、一方前記範囲を超えると溶融転写性が低下する。
【0039】熱溶融性インク層の厚さは0.5 〜5μmの
範囲が適当である。厚さが前記範囲未満では染着像の濃
度が低すぎ、一方前記範囲を超えると転写感度が低下し
たり、マスター上の印像の耐擦過性が低下したりし、さ
らにインク層の粉落ちの原因となる。
【0040】本発明における接着層は、ワックス状物質
を主体とする熱溶融性層である。ワックス状物質として
は前記離型層に用いたものと同様なものが使用できる。
接着層の融点は50〜100 ℃の範囲が適当である。融点が
前記範囲未満では記録媒体の保存性がわるくなり、一方
前記範囲を超えると接着性が低下する。接着層の厚さは
0.2 〜3μmの範囲が適当である。接着層の厚さが前記
範囲未満では接着性が低下し、前記範囲を超えるとマス
ター上の印像の耐擦過性が低下し、また色を重ねたばあ
いに位置ずれが起りやすくなり、さらに印像のにじみが
生じやすくなる。
【0041】第態様においては、離型層と接着層の組
成(材料の種類、混合割合など)、さらには物性値(融
点、粘度など)を実質的に同じにするのが好ましい。こ
のようにすることによりインク層の重ね合せの際に(後
述の図6を参照)、同じ組成、物性値の離型層と接着層
とが接着されることにより、異なる色のインク層が良好
に重ね合わされるので、より良好な品質のフルカラーの
インク印像を有するマスター、したがってより良好な品
質のフルカラーの染着像がえられる。
【0042】前記各層の形成は各層用の組成物を溶剤溶
液または分散液として塗布するか、あるいはそのままホ
ットメルトコーティングすることによって行なうことが
できる。離型層または接着層の形成はワックス状物質の
水性エマルジョンを塗布することによっても行なうこと
ができる。インク層の形成および接着層の形成は昇華性
分散染料の昇華温度より低い温度で行なうのが好まし
い。
【0043】基材としては、たとえばポリエステル、ナ
イロン、セルローストリアセテート、ポリカーボネー
ト、ポリイミドなどの耐熱性プラスチックフィルムやグ
ラシン紙、コンデンサー紙などの高密度紙が好適に使用
でき、その厚さは2〜10μm程度が適当である。
【0044】前記マスター用シートとしては、基材と同
様なものが使用できるが、通常は普通紙が好適に使用さ
れる。普通紙としては平滑性のよいもの(ベック平滑度
1000秒程度)からごく粗いもの(ベック平滑度50秒程
度)まで使用できる。第1態様の記録媒体を用いるばあ
いは平滑な紙が好ましい。
【0045】前記被染着物としては前述のごとき昇華性
染料により染着されるものであればとくに制限されない
が、通常は繊維の織布または不織布が対象とされる。繊
維としてはポリエステル、ポリアミド、アクリル、ナイ
ロンなどの繊維があげられる。もとより、プラスチクフ
ィルム、シートなども対象とされうる。
【0046】本発明の昇華転写方法において、マスター
の作成は加熱ヘッド、レーザーヘッドなどを備えた通常
の選択的熱転写プリンターを用いて行なうことができ
る。フルカラーの像をイメージスキャナーで読取り、そ
の色分解出力を熱転写プリンターに入力することにより
容易にフルカラーの印像を有するマスターを作成でき
る。昇華転写工程の加熱手段としては前述のごとき加熱
板によるヒートプレス以外に、アイロン、熱ゴテなども
使用できる。加熱温度および加熱時間は用いる昇華性染
料の種類などによって変わるが、それぞれ用いる昇華性
染料の昇華温度以上で被染着物やマスター用シートの熱
収縮が起らない範囲内の温度および5秒〜2分の範囲か
ら適宜選択される。加熱温度が180 〜220 ℃程度であれ
ば5〜30秒程度の短時間の加熱で鮮明な染着像がえられ
る。
【0047】本発明においては、1つの基材上に、単色
のインク層を連続的に設けてもよく、異なる複数の色の
インク層を任意の順序で並べて設けてもよい。.フルカ
ラーの染着像の形成は通常イエロー、マゼンタ、シアン
の昇華性染料をそれぞれ含有する3色のインク層を用
い、三原色の減法混色により行なう。フルカラーの染着
像の形成に使用する記録媒体の一例を図に示す。図
においては、イエローインク層Y、マゼンタインク層
M、シアンインク層Cが帯状の基材1上にその長さ方向
に繰返し単位Uで繰返し並べて配置されている。ここで
イエローインク層Yとは図1〜における熱溶融性イン
ク層3と接着層4または離型層2および接着層4とを含
む概念である。マゼンタインク層Mおよびシアンインク
層Cについても同様である。3色のインク層の並べ方の
順序は任意に選択できる。各色のインク層は相互に密接
するように設けてもよく、適宜の間隔をあけて設けても
よく、さらに実用上支障のない範囲で若干相互に重なり
合うように設けてもよい。また基材1の長さ方向に沿っ
た片端部または両端部にマージンを設け、そこに記録媒
体の送りを制御するためのマーカーを設けてもよい。さ
らに繰返し単位Uにはブラックのインク層を加えてもよ
い。
【0048】フルカラーの染着像を形成するには、まず
に示されるような記録媒体を用い、熱転写プリンタ
ーでマスター用シート上にイエローの分解インク像、マ
ゼンタの分解インク像、シアンの分解インク像を形成し
てフルカラーのマスターを作成する。図はこのように
してえられたマスターにおける異なる色のインクドット
の重なり状態を示す概略断面図である(第態様の記録
媒体を使用してえられたもの)。図において、Yaはイ
エローインク層Yから転写されたインクドットを、Caは
シアンインク層Cから転写されたインクドットを意味す
る。各色の色分解インク像の形成順序は任意である。な
おフルカラーのマスター像の作成は、図に示されるよ
うな記録媒体を使用せずに、イエローインク層Y、マゼ
ンタインク層Mおよびシアンインク層Cをそれぞれ別の
基材に設けた3種の記録媒体を用いて行なうこともでき
る。
【0049】前記ごとくしてえられたフルカラーのマス
ターを用いて図に示すような昇華転写操作を行なうと
被染着物上にフルカラーの染着像がえられる。ちなみに
に示すインクドットの重なりからはグリーンの染着
ドットがえられる。なおフルカラーの染着像はイエロー
の分解インク像を形成したマスター、マゼンタの分解イ
ンク像を形成したマスターおよびシアンの分解インク像
を形成したマスターをそれぞれ作成、これらマスターを
使用して図に示す昇華転写操作を3回行なうことによ
っても形成することができる。
【0050】フルカラーのマスターを使用して、グリー
ン、レッドおよびブルー以外の中間色をうるにはイエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色について複数の階調色をう
る必要があるが、このような階調色は、1画素をM×N
個のドットマトリックス(ここでMおよびNは通常それ
ぞれ2〜8の整数である)で構成し、ドットマトリック
ス内のインクドットの個数をかえる濃度階調法によって
うることができる。
【0051】つぎに実施例をあげて本発明を説明する。
【0052】実施例1 厚さ6μm、幅297mm の長尺のポリエステルフィルム上
に、パラフィンワックス(mp79℃)7.2 部、カルナバワ
ックス(mp83℃)0.8 部およびマイクロクリスタリンワ
ックス(mp79℃)2部をトルエン90部に溶解した溶液を
塗布し、乾燥して厚さ1μm、融点76℃の離型層を形成
した。
【0053】つぎに前記離型層上に表1に示す処方のイ
エロー、マゼンタ、シアンの各インク溶液を塗布し、乾
燥して図に示すような配置のインク層を形成した。各
インク層の基材フィルムの長手方向に沿った長さは210m
m とした。えられた各インク層の物性値を表1に示す。
【0054】前記インク層上に前記離型層の形成に用い
たワックス溶液を塗布、乾燥して厚さ1μm、融点76℃
の接着層を形成して第態様の熱溶融転写記録媒体を製
造した。
【0055】
【表1】
【0056】実施例 実施例1において、離型層を設けなかった(各色のイン
ク層を直接基材フィルム上に形成した)ほかは実施例1
と同様にして第態様の熱溶融転写記録媒体を製造し
た。
【0057】比較例 厚さ6μm、幅297mm の長尺のポリエステルフィルム上
に、表2に示す処方のイエロー、マゼンタ、シアンの各
インク溶液を塗布し、乾燥して図に示すような配置の
インク層を形成して熱溶融転写記録媒体を製造した。各
インク層の基材フィルムの長手方向に沿った長さは210m
m とした。えられた各インク層の物性値を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】実施例1〜および比較例でえられた各熱
溶融転写記録媒体についてつぎの試験を行った。
【0060】(1) テストI 各記録媒体を用い下記の熱転写用プリンターで下記のマ
スター用シートにイエロー、マゼンタおよびシアンの各
文字像をそれぞれ形成してマスターを作成し、このマス
ターをポリエステル織布と重ね合せ、図に示すように
2枚の加熱板で挾持し、下記に示す条件でヒートプレス
して織布上にイエロー、マゼンタおよびシアンの各色の
染着文字像を形成した。
【0061】プリンター:日本電気(株)製Color Mate
PS マスターシート:厚さ70μmの普通紙(ベック平滑度36
0 秒、127 秒または50秒) ヒートプレス: 加熱温度:200 ℃ 加熱時間:15秒 圧力:6kg/cm2 えられた染着文字像を目視で観察し、その鮮明度つぎの
基準にしたがって判定した。結果を表3に示す。
【0062】A:文字が非常に鮮明に判読できた。
【0063】B:文字が鮮明に判読できた。
【0064】C:文字が不鮮明であったが判読はでき
た。
【0065】D:文字が判読不可能であった。
【0066】
【表3】
【0067】表3の結果から明らかなごとく、本願発明
の離型層および接着層を共に設けた第態様の記録媒体
(実施例1)のばあい、平滑度の高いマスター用シート
は勿論のこと平滑度の低いマスター用シートであっても
鮮明な転写像がえられ、そのため鮮明な染着像がえられ
ることがわかる。本願発明の接着層のみを設けた第
様の記録媒体(実施例2)のばあい、マスター用シート
の平滑度が高ければ鮮明な転写像がえられ、そのため鮮
明な染着像がえられる。
【0068】これに対して、離型層および接着層を共に
有さない比較例のばあいは、マスター用シートの平滑度
が高くても鮮明な転写像がえられず、そのため鮮明な染
着像がえられない。
【0069】(2) テストII マスター作成時に1画素を4×4のドットマトリックス
で構成する16階調の印像を形成したほかはテストIと同
様にしてポリエステル布上に染着像を形成し、階調性を
調べた。
【0070】結果を図、および図に示す。
【0071】図および図はそれぞれ実施例1および
実施例2記録媒体についての結果を示すものである。
実施例1の記録媒体のばあい、マスター用シートとして
ベック平滑度が360 秒、127 秒および50秒の普通紙をそ
れぞれ用いてマスターを作成した。実施例2の記録媒体
のばあい、マスター用シートとしてベック平滑度が360
秒の普通紙のみを用いた。
【0072】図〜図において、横軸は1画素中のド
ット数を示し、縦軸は染着像の濃度を示す。染着像の濃
度(OD値)はマクベス社製濃度計、マクベスRD-914を用
いて測定した。
【0073】図〜図の結果から明らかなごとく、本
願発明のいずれの態様の記録媒体からも16階調の染着像
がえられることがわかる。とくに第態様の記録媒体の
ばあい平滑度の低いマスター用シートを用いても良好な
階調性がえられる。
【0074】(3) テストIII 前記各記録媒体を用い、テストIで用いたプリンターで
マスター用シート(ベック平滑度360 秒の普通紙)にベ
タ印字を行ない、そのうえに同じ記録媒体の異なる色の
インクを1ドット印字し、えられたインクドットを金属
顕微鏡にて観察し、ドット再現性をつぎの基準にしたが
って判定した。結果を表4に示す。
【0075】A:ドット再現性が90〜110 % B:ドット再現性が80%以上で90%未満 C:ドット再現性が80%未満 ドット再現性(%) = (インクドットの面積/1個の発熱素子の面積)×100
【0076】
【表4】
【0077】表4の結果から明らかなごとく、実施例1
の記録媒体のばあいはインクドット同士の接着性が
良好なため、ドット再現性がよい。
【0078】(4) テストIV 実施例1〜および比較例でえられた各熱溶融転写記録
媒体をフルカラー用熱転写プリンター(日本電気(株)
製Color Mate PS )に装着して用いた。カラーのオリジ
ナルをイメージスキャナーで走査し、その分解色信号を
前記プリンターに入力し、普通紙(ベック平滑度360
秒)上にイエロー信号、マゼンタ信号およびシアン信号
にしたがってイエローインク像、マゼンタインク像およ
びシアンインク像を順次形成してフルカラーのマスター
を作成した。
【0079】このマスターをポリエステル布と重ね合
せ、テストIと同じ条件下でヒートプレスしてポリエス
テル布上にフルカラーの染着像をえた。実施例1〜
記録媒体を用いてえられた染着像はオリジナルを色再現
性よく再現したものであったが、比較例の記録媒体を用
いてえられた染着像は色再現性のよくないものであっ
た。
【0080】
【発明の効果】昇華性分散染料を含有する熱溶融性イン
ク層の基材からの剥離性およびマスター用シートへの接
着性が良好なので鮮明なインク印像を有するマスターが
えられ、これから鮮明な染着像がえられる。さらにイン
ク層同士の接着性が良好なため、良好なフルカラーの印
像を有するマスターがえられ、それにより良好なフルカ
ラーの染着像がえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1態様における熱溶融転写記録媒体
を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第2態様における熱溶融転写記録媒体
を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第態様における昇華転写方法のマス
ターの作成工程を示す説明図である。
【図4】本発明の第態様における昇華転写方法の昇華
転写工程を示す説明図である。
【図5】本発明の熱溶融転写記録媒体における各色のイ
ンク層の配置状態の一例を示す平面図である。
【図6】本発明の昇華転写方法によりえられたマスター
におけるインクドットの重なり状態を示す説明図であ
る。
【図7】本発明の実施例1の記録媒体を用いてえられた
染着像の階調性を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例の記録媒体を用いてえられた
染着像の階調性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基材 2 離型層 3 熱溶融性インク層 4 接着層 5 マスター用シート 7 インク印像 8 マスター 9 被染着物 10 染着像 Y イエローインク層 M マゼンタインク層 C シアンインク層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川畑 仁美 大阪市西淀川区御幣島五丁目4−14 富 士化学紙工業株式会社 技術センター内 (56)参考文献 特開 昭57−102390(JP,A) 特開 昭60−13596(JP,A) 特開 昭62−292490(JP,A) 特開 昭62−30091(JP,A) 特開 昭62−130888(JP,A) 特開 昭62−207678(JP,A) 実開 昭62−200468(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材上に設けられたワックス
    状物質を主体とする離型層と、該離型層上に設けられた
    昇華性染料を着色剤として含有し、ベヒクルがワックス
    状物質を50重量%以上含有する熱溶融性インク層と
    該熱溶融性インク層上に設けられたワックス状物質を主
    体とする接着層とからなる熱溶融転写記録媒体を用い、
    マスター用シートに前記熱溶融性インク層を選択的に溶
    融転写して該インクによる印像を形成することによって
    マスターを作成し、このマスターと被染着物とを、前記
    印像を被染着物に対向させるように重ね合せて、前記昇
    華性染料の昇華温度以上に加熱して前記昇華性染料を前
    記被染着物に昇華転写させることを特徴とする昇華転写
    方法。
  2. 【請求項2】 前記離型層と前記接着層とが実質的に同
    一の組成を有する請求項記載の昇華転写方法。
  3. 【請求項3】 前記熱溶融性インク層がイエローの色相
    の昇華性染料を含有するインク層と、マゼンタの色相の
    昇華性染料を含有するインク層と、シアンの色相の昇華
    性染料を含有するインク層とからなる請求項1または
    記載の昇華転写方法。
  4. 【請求項4】 基材と、該基材上に設けられた昇華性染
    料を着色剤として含有し、ベヒクルがワックス状物質を
    50重量%以上含有する熱溶融性インク層と、該インク
    層上に設けられたワックス状物質を主体とする接着層と
    からなる熱溶融転写記録媒体を用い、マスター用シート
    に前記熱溶融性インク層を選択的に溶融転写して該イン
    クによる印像を形成することによってマスターを作成
    し、このマスターと被染着物とを、前記印像を被染着物
    に対向させるように重ね合せて、前記昇華性染料の昇華
    温度以上に加熱して前記昇華性染料を前記被染着物に昇
    華転写させることを特徴とする昇華転写方法。
  5. 【請求項5】 前記熱溶融性インク層がイエローの色相
    の昇華性染料を含有するインク層と、マゼンタの色相の
    昇華性染料を含有するインク層と、シアンの色相の昇華
    性染料を含有するインク層とからなる請求項記載の昇
    華転写方法。
  6. 【請求項6】 昇華性染料を着色剤として含有する熱溶
    融性インク層を有する熱溶融転写記録媒体を用い、マス
    ター用シートに前記熱溶融性インク層を選択的に溶融転
    写して該インクによる印像を形成することによってマス
    ターを作成し、このマスターと被染着物とを、前記印像
    を被染着物に対向させるように重ね合せて、前記昇華性
    染料の昇華温度以上に加熱して前記昇華性染料を前記被
    染着物に昇華転写させる昇華転写方法に用いる熱溶融転
    写記録媒体であって、基材と、該基材上に設けられたワ
    ックス状物質を主体とする離型層と、該離型層上に設け
    られた昇華性染料を着色剤として含有し、ベヒクルがワ
    ックス状物質を50重量%以上含有する熱溶融性インク
    層と、該インク層上に設けられたワックス状物質を主体
    とする接着層とからなることを特徴とする熱溶融転写記
    録媒体。
  7. 【請求項7】 前記離型層と前記接着層とが実質的に同
    一の組成を有する請求項記載の熱溶融転写記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記熱溶融性インク層がイエローの色相
    の昇華性染料を含有するインク層と、マゼンタの色相の
    昇華性染料を含有するインク層と、シアンの色相の昇華
    性染料を含有するインク層とからなる請求項または
    記載の熱溶融転写記録媒体。
  9. 【請求項9】 昇華性染料を着色剤として含有する熱溶
    融性インク層を有する熱溶融転写記録媒体を用い、マス
    ター用シートに前記熱溶融性インク層を選択的に溶融転
    写して該インクによる印像を形成することによってマス
    ターを作成し、このマスターと被染着物とを、前記印像
    を被染着物に対向させるように重ね合せて、前記昇華性
    染料の昇華温度以上に加熱して前記昇華性染料を前記被
    染着物に昇華転写させる昇華転写方法に用いる熱溶融転
    写記録媒体であって、基材と、該基材上に設けられた昇
    華性染料を着色剤として含有し、ベヒクルがワックス状
    物質を50重量%以上含有する熱溶融性インク層と、該
    インク層上に設けられたワックス状物質を主体とする接
    着層とからなることを特徴とする熱溶融転写記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記熱溶融性インク層がイエローの色
    相の昇華性染料を含有するインク層と、マゼンタの色相
    の昇華性染料を含有するインク層と、シアンの色相の昇
    華性染料を含有するインク層とからなる請求項記載の
    熱溶融転写記録媒体。
JP9688791A 1991-04-26 1991-04-26 昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体 Expired - Fee Related JP2804637B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9688791A JP2804637B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体
US07/871,325 US5296444A (en) 1991-04-26 1992-04-21 Sublimation transfer method and heat-melt transfer medium used in the method
CA 2066792 CA2066792A1 (en) 1991-04-26 1992-04-22 Sublimation transfer method and heat-melt transfer medium used in the method
DE69226124T DE69226124T2 (de) 1991-04-26 1992-04-24 Sublimationsübertragungsverfahren und wärmeempfindliches Übertragungsmaterial, das bei diesem Verfahren verwendet wird
EP19920107013 EP0510661B1 (en) 1991-04-26 1992-04-24 Sublimation transfer method and heat-melt transfer medium used in the method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9688791A JP2804637B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04327988A JPH04327988A (ja) 1992-11-17
JP2804637B2 true JP2804637B2 (ja) 1998-09-30

Family

ID=14176907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9688791A Expired - Fee Related JP2804637B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5296444A (ja)
EP (1) EP0510661B1 (ja)
JP (1) JP2804637B2 (ja)
CA (1) CA2066792A1 (ja)
DE (1) DE69226124T2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69310053T2 (de) * 1992-08-14 1997-07-31 Toyo Ink Mfg Co Thermisches Übertragungsaufzeichnungsverfahren
US5363179A (en) * 1993-04-02 1994-11-08 Rexham Graphics Inc. Electrographic imaging process
AU6529494A (en) * 1993-04-02 1994-10-24 Rexham Graphics Inc. Electrographic element and process
US5483321A (en) * 1993-04-02 1996-01-09 Rexam Graphics Electrographic element having a combined dielectric/adhesive layer and process for use in making an image
US5561098A (en) * 1993-10-29 1996-10-01 Fujicopian Co., Ltd. Transfer printing method and heat-melt transfer medium usable in the method
GB9508879D0 (en) * 1995-05-02 1995-06-21 Ici Plc Dye diffusion thermal transfer printing
JP3523724B2 (ja) * 1995-09-29 2004-04-26 東芝テック株式会社 熱転写式カラープリンタ
US5681259A (en) * 1996-01-05 1997-10-28 Healing Environments International, Inc. Method and apparatus for biophilically promoting patient relaxation, for reducing physical and/or psychological patient stress and for expediting patient recovery
US6210794B1 (en) * 1996-04-03 2001-04-03 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer sheet
US6460992B1 (en) 1996-04-25 2002-10-08 Hewlett-Packard Company Ink jet textile printing apparatus and method
JPH10329435A (ja) * 1997-06-03 1998-12-15 Fujicopian Co Ltd 感熱転写記録媒体
JPH11208130A (ja) 1998-01-23 1999-08-03 Fujicopian Co Ltd 感熱転写記録媒体
US6355130B1 (en) 1998-06-03 2002-03-12 Fujicopian Co., Ltd. Thermal transfer recording medium
JP4155656B2 (ja) 1999-03-02 2008-09-24 フジコピアン株式会社 熱転写記録媒体
JP2002019307A (ja) 2000-07-03 2002-01-23 Fujicopian Co Ltd カラー感熱転写記録媒体
WO2004050262A1 (en) * 2002-12-02 2004-06-17 Avery Dennison Corporation Method for labeling fabrics and heat-transfer label well-suited for use in said method
US20060056897A1 (en) * 2003-01-29 2006-03-16 C & I Systems Co., Ltd. Thermal transfer ribbon for forgery-prevention
CN100360324C (zh) * 2005-03-29 2008-01-09 三明市美灵印刷有限公司 一种转印膜及其生产工艺

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4021591A (en) * 1974-12-04 1977-05-03 Roy F. DeVries Sublimation transfer and method
SE7807422L (sv) * 1977-07-09 1979-01-10 John Kurt O Forfarande for tryckning pa formkroppar av termoplast med dispersionsfergemnen
JPS57102390A (en) * 1980-12-17 1982-06-25 Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd Transfer textile printing heat sensitive recording medium
US4399541A (en) * 1981-02-17 1983-08-16 Northern Telecom Limited Light emitting device package having combined heater/cooler
JPS6013596A (ja) * 1983-07-04 1985-01-24 Ricoh Co Ltd 感熱複写方法
GB2143180B (en) * 1983-07-11 1987-10-21 Roger Vernon Carter Transfers
US4708903A (en) * 1985-04-17 1987-11-24 Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd. Heat-sensitive transfer sheet
JPS62130888A (ja) * 1985-12-04 1987-06-13 Alps Electric Co Ltd 感熱転写媒体
JP2570260B2 (ja) * 1986-03-07 1997-01-08 凸版印刷株式会社 感熱転写記録体
US4803361A (en) * 1986-05-26 1989-02-07 Hitachi, Ltd. Photoelectric device with optical fiber and laser emitting chip
JPS62200468U (ja) * 1986-06-12 1987-12-21
JPS62292490A (ja) * 1986-06-12 1987-12-19 Toppan Moore Co Ltd 転写方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2066792A1 (en) 1992-10-27
US5296444A (en) 1994-03-22
JPH04327988A (ja) 1992-11-17
DE69226124D1 (de) 1998-08-13
DE69226124T2 (de) 1998-12-03
EP0510661A1 (en) 1992-10-28
EP0510661B1 (en) 1998-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2804637B2 (ja) 昇華転写方法および該方法に用いる熱溶融転写記録媒体
EP0164074B1 (en) Thermal transfer recording material and method
JPH0158080B2 (ja)
US5569347A (en) Thermal transfer material
JPS63227378A (ja) 感熱転写材
US4960632A (en) Thermal transfer material
US5597641A (en) Thermal transfer medium
US4840837A (en) Heat transfer medium
US5538577A (en) Thermal transfer recording material
KR100265926B1 (ko) 열전사 필름
DE69800540T2 (de) Thermische Übertragungsaufzeichnungsmaterial mit einer Abziehschicht aus Wachs
JPH09272269A (ja) 熱転写シート
JPS60189489A (ja) 感熱転写材
US5561098A (en) Transfer printing method and heat-melt transfer medium usable in the method
JP3256386B2 (ja) 転写捺染方法および該方法に用いる熱溶融転写材
JP3056707B2 (ja) 熱転写シート
JP2832179B2 (ja) 熱転写シート
JPS6399987A (ja) 感熱転写材
JPS6382784A (ja) 転写型感熱記録媒体
JP3059452B2 (ja) カラー熱転写記録媒体
JPH07119051A (ja) 転写捺染用熱溶融転写材
JPH08156428A (ja) カラー画像形成用熱転写記録媒体およびカラー画像形成方法
JPH0890928A (ja) カラー画像形成用熱転写記録媒体およびカラー画像形成方法
JPH05272079A (ja) 転写捺染方法
JPH06171244A (ja) 熱転写シート

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080717

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080717

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090717

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees