JP2803937B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2803937B2
JP2803937B2 JP998792A JP998792A JP2803937B2 JP 2803937 B2 JP2803937 B2 JP 2803937B2 JP 998792 A JP998792 A JP 998792A JP 998792 A JP998792 A JP 998792A JP 2803937 B2 JP2803937 B2 JP 2803937B2
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Alps Electric Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノズルからインクを用
紙等の記録媒体上に向けて噴射して印字を行うインクジ
ェットプリンタ等に使用されるインクジェットヘッドに
関する。
【0002】
【従来の技術】前述したインクジェットヘッドは、イン
クジェットヘッドユニット内に、先端部をノズル状に形
成されたインクジェットヘッドへ圧電素子を配設させて
なり、所定の印字タイミングに基づいて圧電素子に通電
することにより、圧電素子を変形させてインクジェット
ヘッドのインク流路の断面積を減少させて、インクジェ
ットヘッド内のインクをノズルから噴射して用紙に着弾
せしめ、印字を行うようになっている。
【0003】図3はこのような従来のインクジェットヘ
ッドを示す斜視図である。
【0004】図3に示すように、従来のインクジェット
ヘッド1においては、基板2の内部に、複数のインク流
路3,3…が形成されており、この各インク流路3の一
方には、前記基板2の図中長手方向の側面にインクを吐
出させるノズル4が形成されており、他方には、インク
の流入口5が形成されている。そして、図3に示すよう
に、この基板2の外側の一面すなわち図中の上面には、
基板2の表面が導電性に乏しい場合に電極として適用さ
れる薄膜の金属層6が形成されており、この金属層6の
さらに外側には、前記各インク流路3と対向するように
して、それぞれのインク流路3に対応させて、略円盤状
の圧電素子7がその下面側を電気的に接続されるように
導電性を有する接着部材により接合されている。この圧
電素子7の上面にも前述した基体に形成された金属層6
と同様の薄膜の金属層6が形成されており(図示せ
ず)、フレキシブル・プリント・サーキット(FPC)
等の配線部材8の個別電路部が導体を介して導電性を有
する接合部材、例えば、半田、カーボンあるいは金属材
料を含有させた導電ペースト等により固着されて(共に
図示せず)、一方の極(通常は陽極)が構成されてい
る。また、前記基板2上の金属層6には、他方の極(通
常は陰極)として配線部材8の共通電路部が導体を介し
て前記接合部材(図示せず)により固着されている。こ
のようにして、薄膜の金属層6および接合部材を介して
配線部材8と圧電素子7とは電気的に接続されている。
そして、前記基板2の一面に配置させた金属層6、各圧
電素子7および配線部材8の接合部は、図4に示すよう
に、封止部材9によりールドされており、外部に対し
て絶縁されている。
【0005】また、これらの極に対して配線部材8を固
着させないで機械的に接触させるようにされたインクジ
ェットヘッドも提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のインクジェットヘッド1においては、前述した
ように、接合部材を介して薄膜の金属層6と配線部材8
とが接合されている。そして、この薄膜の金属層6と接
合部材とが同一材料である場合は極めてまれであり、異
種材料が用いられている場合が大多数を占めている。
【0007】従って、金属層6と接合部材との間には、
該材料の標準電位差に相当する電位差が生じることとな
る。そして、この電位差の生じた部分に大気中の水分が
付着し、電食が発生して、薄膜の金属層6が腐食により
破壊されるという問題点があった。よって、金属層6に
は、腐食に強い耐食性材料を用いたり、あるいは、接合
部分の大きさおよび配置を工夫することにより電食を防
止させていた。
【0008】ところが、このような電食防止を行ったイ
ンクジェットヘッド1においては、耐食性材料を用いた
場合には、その素材自身が高価なものとなり、また、製
造工程が複雑で困難となるという問題点があった。さら
に、接合部分の大きさおよび配置を工夫するには、今日
のインクジェットヘッド1の高性能化、小型化という要
求により限界点に達しており、電食防止に追随できない
という問題点があった。
【0009】また、配線部材8を固着させないで機械的
に接触させるようにされたインクジェットヘッドにおい
ては、電食は生じないものの、配線部材8の接触時にお
ける当接力がインク吐出量に影響を与えるので、今日の
マルチノズル形式のインクジェットヘッドにおいては、
前述した当接力の調整が困難であるという問題点があっ
た。
【0010】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、前述した従来のものにおける問題点を克服し、
簡単な方法で、経済的負担を招くことなく、長期間に亘
り信頼性が高く、容易に電食を防止できるインクジェッ
トヘッドを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため本発明のインクジェットヘッドは、圧電素子と電気
的に接続されている金属層と配線部材とを接合部材によ
り接合し、前記圧電素子および接合部を封止部材により
覆うようにールドしてなるインクジェットヘッドにお
いて、前記接合部材と金属層との電位差をΔV(V)と
し、前記封止部材の吸水率をD(%)としたときに、Δ
V×D≦1としたことを特徴としている。
【0012】
【作用】前述した構成からなる本発明のインクジェット
ヘッドによれば、接合部材と金属層との電位差をΔV
(V)とし、前記封止部材の吸水率をD(%)としたと
きに、ΔV×D≦1とすることにより、電位差の発生部
分への大気中の水分の付着が封止部材により適正に遮断
され、電食の発生を実用域において確実に防止すること
ができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。
【0014】図1は、本発明のインクジェットヘッドの
一実施例を示す要部の縦断面図である。
【0015】図1に示すように、本実施例のインクジェ
ットヘッド10は、基板2の表面に蒸着およびスパッタ
リング等の適宜な方法により薄膜の金属層6が形成され
ている。この金属層6の素材としてはアルミニュウム、
ニッケル、クロム等が好適である。そして、この金属層
6の表面には、圧電素子7が接着部材11を介して基板
2と対向する対向面12(図中下面)をもって接合され
ている。そして、圧電素子7の基板2と相反する反対向
面13側には、前記基板2の表面と同様の薄膜の金属層
6が形成されており、この金属層6には導電ペースト等
の接合部材14を介してフレキシブル・プリント・サー
キット(FPC)等の配線部材8の個別電路部の一端に
形成された導体15aが接合されて、陽極が構成されて
いる。この接合部材14としては、銀、ニッケル、銅等
の導電性ペーストが作業性が容易であるために好適であ
る。
【0016】前記金属層6と圧電素子7との接合に用い
る接着部材11には、導電性を有するエポキシ系の2液
混合型等の適宜なものが用いられている。なお、この接
着部材11は、導電性を有していればよく、特に、本実
施例に限定されるものではない。
【0017】また、前記金属層6の適宜な位置には、前
記と同一の接合部材14を介して配線部材8の共通電路
部の一端に形成された導体15bが接合されて陰極が構
成されている。
【0018】さらに、前記金属層6上に配置されたそれ
ぞれの構成部品は封止部材16により外側を覆うように
してールドされている。この封止部材16としては、
公知のシーリング材あるいは接着剤等から、つぎに説明
する条件に適合するように適宜に選択すればよい。
【0019】すなわち、前記金属層6と接合部材14と
の電位差をΔV(V)とし、前記封止部材16の吸水率
をD(%)としたときに、ΔV×D≦1とさせるように
構成されている。
【0020】つぎに、前述した構成からなるインクジェ
ットヘッド10において、金属層6と接合部材14とを
種々の素材により組み合わせて各種の電位差を形成さ
せ、種々の封止部材16によりールドして、電位差と
吸水率とによる電食の関係について性能実験を行った。
この性能実験においては、温度60℃、湿度95%の高
温恒温槽内にインクジェットヘッド10を保持して、電
食の進行程度を経時的に評価した。また、実用範囲を考
慮して、温度60℃、湿度95%の高温恒温槽内にイン
クジェットヘッド10を90日間保持したときに機能に
影響の無いものを合格とした。
【0021】表1に前記性能実験結果を示す。
【0022】 表1を電位差と吸水率とによる電食の関係としてグラフ
化したものを図2に示す。
【0023】図2により明白なように、電位差と吸水率
とによる電食の進行には、明確な法則があることが判明
した。すなわち、前述したように、前記金属層6と接合
部材14との電位差をΔV(V)とし、前記封止部材1
6の吸水率をD(%)としたときに、電位差と吸水率と
の積が零に近ずくほど電食による影響を受けない期間が
長くなり、ΔV×D≦1とさせるように構成することに
より、容易にインクジェットヘッド10への電食による
影響を確実に除去することができる。
【0024】また、前記金属層6と接合部材14と封止
部材16との組み合わせをΔV×D≦1という条件式を
変更するということにより、各種の仕様に的確、かつ、
迅速に追随できるので、インクジェットヘッド10の開
発に要する時間を短縮させることができるとともに、経
済的負担を低減させることができる。
【0025】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ットヘッドによれば、金属層と接合部材と封止部材との
組み合わせを、金属層と接合部材との電位差をΔV
(V)とし、封止部材の吸水率をD(%)としたとき
に、ΔV×D≦1となるように構成することにより、電
食によるインクジェットヘッドへの悪影響を、簡単、か
つ、確実に除去することができるとともに、インクジェ
ットヘッドの設計の自由度を向上させることができると
いう極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットヘッドを示す要部の縦
断面図
【図2】電位差と吸水率と電食との関係を示す図
【図3】従来のインクジェットヘッドを示す要部の斜視
【図4】封止部材でールドした図3と同様の図
【符号の説明】
2 基板 6 金属層 7 圧電素子 8 配線部材 10 インクジェットヘッド 11 接着部材 14 接合部材 16 封止部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子と電気的に接続されている金属
    層と配線部材とを接合部材により接合し、前記圧電素子
    および接合部を封止部材により覆うようにールドして
    なるインクジェットヘッドにおいて、前記接合部材と金
    属層との電位差をΔV(V)とし、前記封止部材の吸水
    率をD(%)としたときに、ΔV×D≦1としたことを
    特徴とするインクジェットヘッド。
JP998792A 1992-01-23 1992-01-23 インクジェットヘッド Expired - Lifetime JP2803937B2 (ja)

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