JP2800995B2 - 照り焼きハンバーグ様食品の製造方法 - Google Patents

照り焼きハンバーグ様食品の製造方法

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JP2800995B2 JP5346561A JP34656193A JP2800995B2 JP 2800995 B2 JP2800995 B2 JP 2800995B2 JP 5346561 A JP5346561 A JP 5346561A JP 34656193 A JP34656193 A JP 34656193A JP 2800995 B2 JP2800995 B2 JP 2800995B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、品質の改善された照り
焼きハンバーグ様食品を製造することが可能な新規照り
焼きハンバーグ様食品の製造方法に関するものであり、
更に詳しくは、焼成後の製品の表面の光沢を従来製品で
は達成することができなかった高いレベルに顕著に改善
し、高品質化することが可能な、そして、更には、調理
する際の材料の結着性、成形性及び食感が優れている高
品質の製品を作製することが可能な照り焼きハンバーグ
様食品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハンバーグは、主要原料の挽き
肉等と共に、玉ネギ、パン粉、卵、牛乳、調味料、香辛
料等の副材料を混和した後、成形し、油で焼成する等し
て調理されるきわめてポピュラーな調理製品であり、現
在、家庭用及び業務用の製品として、素材の面及び風味
の面で多種多様な特徴を有する製品が開発されており、
その製品形態も、そのまま解凍、調理が可能な冷凍製品
をはじめ、冷蔵半完成製品、調理済レトルト製品、主要
原料の挽き肉等を加えるだけで簡易、即席に調理するこ
とが可能なヘルパー製品等、各種のタイプのものが製品
化されている。
【0003】このようなハンバーグ関連製品の開発例は
多岐に及んでおり、従来各種の製品の開発例が報告され
ているが、ここで、それらの開発例をいくつか例示する
と、例えば、α−澱粉及び/又はα化した澱粉を含む穀
類粉末を使用することにより、ハンバーグ等の小麦粉を
使用する加工食品の風味を害することなく食品の食感、
品質を向上させることを特徴とする加工食品の品質改良
方法(特開平4−24030号公報)、また、分離大豆
蛋白を主体とするエマルジョン状物を原料に用いて、い
わゆる豆腐ハンバーグ等に類似した蛋白食品を工業的、
かつ経済的に製造することを特徴とする蛋白食品の製法
(特開昭62−198370号公報)、等が提案されて
いる。
【0004】また、例えば、常法によりハンバーグ等の
水畜産練製品を製造する際に、不活性マスタード粉末と
蛋白質を均一に添加することにより、保水性、結着性、
乳化性等に優れた製品を製造することを特徴とする水畜
産練製品の製法(特開昭63−309167号公報)、
更に、適量の水で戻した海藻ベースに所望の食材を混合
して焼き上げて、海藻の風味に富み栄養価の高いハンバ
ーグとすることを特徴とする海藻をベースとするハンバ
ーグ(特開平3−285661号公報)、等、種々のも
のが提案されているが、ここに示される如く、従来のも
のは、風味、食感の面での改善、パテの物性の面での改
善、栄養価の面での改善等を課題とするものがほとんど
であり、本発明が課題としているような製品の外観を改
善し高品質化しようとする提案は、ほとんどなされてい
ないのが実情であった。
【0005】また、このようなハンバーグ関連製品の中
にあって、いわゆるハンバーグの素と称される製品も種
々開発されており、その開発例も各種のものが報告され
ているが、それらをいくつか例示すると、例えば、従
来、固定的に洋風味に限定された味わいに、更に和風味
を加えて幅広い持味を与えると共に、保存性及び食感等
に優れる斬新なハンバーグを即席、簡易に料理すること
ができる新しいハンバーグの素を提供するものとして、
粉末食用みそが概ね10〜20%添加されていることを
特徴とするハンバーグの素(特開昭58−155059
号公報)、等が開発されている。
【0006】また、豆腐を主原料としてハンバーグを製
造する際の問題点とされていた保形性及び成形性の悪さ
を改善するものとして、吸水性粉末、水溶性増粘剤、加
熱凝固性蛋白質粉末及び必要に応じて調味料、香辛料、
乾燥野菜、乾燥肉等を配合してなる豆腐ハンバーグ用ヘ
ルパー原料(特開昭63−283561号公報)、等が
開発されている。
【0007】その他、通常のハンバーグ用ヘルパー素材
関連製品等も種々開発されているものの、前記した如
く、前記したようなハンバーグ関連製品の開発例を含め
て、いずれもハンバーグ製品の風味、食感の面での改
善、保形性、成形性等の物性の面での改善、特殊な素材
からなるハンバーグ製品の素材面からの改善、等を中心
としたものがほとんどであり、製品の外観、とりわけ、
焼成後のハンバーグ製品の表面における光沢等を顕著に
改善し得るような製品の開発は、これまでほとんど実施
されていないと云うのが実情であった。
【0008】一方、一般に、食品の表面の外観を改善す
るために、食品に艶出し剤、コーティング剤等を塗布す
ることが広く行われており、例えば、焼き和菓子や蒸し
菓子の色艶等を改善するために被覆剤の一成分として糖
類を使用する方法(特開平2−154642号公報、特
開平2−131544号公報)、また、焼き菓子の表層
に塗布して良好な光沢を与える焼き菓子用艶出剤の成分
として糖アルコール、糖類を含む特定の組成物を使用す
る方法(特開昭59−196042号公報)、更に、食
品の白度の向上を図るための品質改良剤として糖アルコ
ールを含む組成物を使用する方法(特開平2−2270
58号公報)、等が提案されている。
【0009】しかしながら、これらの中にあって、例え
ば、食品の表面の光沢等の改善を課題とするものにあっ
ては、いずれも、焼き菓子等に代表される製品の表面に
特定の被覆剤、艶出剤等を塗布、コーティングしたもの
を焼成する等して、その表面の艶、光沢等を当該被覆
剤、艶出剤等の特性を利用して改善しようとするものが
ほとんどであり、これらは、いわば、単なる艶出し効果
をねらったものに他ならず、しかも、従来、このような
方法に関しても、これを本発明が対象とするところの照
り焼きハンバーグ製品に利用した例は、これまで全くな
されていないのが実情であった。
【0010】このように、従来、ハンバーグ用ヘルパー
素材、ハンバーグ関連製品、及び食品の艶出剤関連製品
等の開発は、種々行われているものの、その研究開発の
実態は、前記した如く、いまだ製品の食感、物性、風
味、栄養価等の改善、新しい原料素材の開発等を中心と
したものに限られていると云っても過言ではなく、従っ
て、これらの製品開発においては、風味、食感等の改善
のみならず、製品の商品価値を左右する上で重要な意味
をもっている製品自体の外観をも含めた多角的、かつ総
合的見地からの最終製品の高品質化を図って行くことが
必要であり、従って、当業界においては、このような多
様な角度からの製品の高品質化を図り、ハンバーグ様食
品関連製品であって、しかも本格的な高品質のハンバー
グ様食品関連製品に遜色のない優れた製品を提供し得る
ような新しい製造方法を開発することが重要課題とされ
ていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな状況を踏まえ、各種ハンバーグ製品及びハンバーグ
類似製品をも含めたいわゆるハンバーグ様食品関連製品
及びその製造方法の開発を進める中で、従来製品及びそ
の製造方法の各種問題点を検討すると共に、材料の結着
性、成形性等の物性、及び風味、食感等に優れていると
共に、格別に艶出剤、コーティング剤、たれ等を塗布す
ることなしに、ハンバーグ様食品の最終製品の外観、と
りわけ、その表面に顕著に光沢のある照りを生起させ、
付与し得るような調理素材、及び製造方法を開発するこ
とを目標として鋭意検討を積み重ねた結果、ハンバーグ
様食品の原料中に特定の糖類を特定量加えることによっ
て所期の目的を達成し得ることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、フライパン等の上で
パテを蒸し焼きにするだけで、焼き上がったハンバーグ
様食品にたれをつけて調理したものと同様の程度に、ハ
ンバーグ様食品の表面に顕著に光沢のある照りがついた
照り焼きハンバーグ様食品を作ることを可能とする高品
質の照り焼きハンバーグ様食品の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0013】また、本発明は、ハンバーグ様食品の成形
性、及び風味、食感等を高度に改善し得ると共に、通常
必ず使用することを余儀なくされるたれを何ら使用する
ことなしに、たれをつけて仕上げた本格的な照り焼きハ
ンバーグ様食品と同様のレベルに表面の光沢の増強され
た外観を有する製品を簡便に作ることが可能な新規な照
り焼きハンバーグ様食品の製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0014】また、本発明は、粉末状大豆蛋白の特性を
利用し、その配合量を特定化して、上記照り焼き効果を
抑制することなしに、材料の結着性を強め、しっかりと
した弾力性のあるパテを作ることができる照り焼きハン
バーグ様食品の製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0015】また、本発明は、パン粉の特性を利用し、
その配合量を特定化して、前記製品の表面の光沢の改善
効果を抑制することなしに、肉汁を適度にパテの中に包
み込み肉の旨みを逃がさないと共に、パテをやわらかく
し、また、食した時になめらかな食感をできあがったハ
ンバーグ様食品に付与することができる照り焼きハンバ
ーグ様食品の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明は、次の(1)〜(6)の技術的手段か
らなる。 (1)ハンバーグ様食品の原料に単糖類、2糖類、3糖
類、又は糖アルコールから選ばれた1種又は2種以上の
糖類を総原料中において0.7〜4.5重量%加えるこ
とを特徴とする照り焼きハンバーグ様食品の製造方法。
【0017】(2)照り焼きハンバーグ様食品が中間製
品である上記(1)記載の照り焼きハンバーグ様食品の
製造方法。
【0018】(3)照り焼きハンバーグ様食品が表面の
光沢の増強された最終製品である上記(1)記載の照り
焼きハンバーグ様食品の製造方法。
【0019】(4)ハンバーグ様食品の原料に加える糖
類の添加量が総原料中において1.5〜3.5重量%で
ある上記(1)記載の照り焼きハンバーグ様食品の製造
方法。
【0020】(5)ハンバーグ様食品の原料に加える粉
末状大豆蛋白の添加量が総原料中において1.5重量%
以下である上記(1)記載の照り焼きハンバーグ様食品
の製造方法。
【0021】(6)ハンバーグ様食品の原料に加えるパ
ン粉の添加量が総原料中において0.7〜6.0重量%
である上記(1)記載の照り焼きハンバーグ様食品の製
造方法。
【0022】続いて、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明のハンバーグ様食品の製造方法は、第1の態
様として、前記したように、ハンバーグ様食品の原料中
に単糖類、2糖類、3糖類、又は糖アルコールから選ば
れた1種又は2種以上の糖類を総原料中において0.7
〜4.5重量%と云う高いレベルの配合割合で加えるこ
とを特徴とするものである。
【0023】ここで、本発明で云うところのハンバーグ
様食品の原料とは、主要原料の挽き肉等と共に、野菜、
香辛料、調味料等の副材料を含んだ原料を意味するもの
として定義されるものであり、その種類は特に限定され
るものではなく、ハンバーグ様食品の原料として通常使
用されるものであればよく、例えば、挽き肉、玉ネギ、
パン粉、大豆蛋白、卵、粉乳、香辛料、調味料、食塩、
フレーバー、等を基本原料とする通常の原料が使用され
るが、これに限らず、これと同等もしくは類似のものも
使用することができ、その他、野菜、澱粉、加工澱粉、
小麦粉、ゲル化剤等を適宜配合することができる。尚、
ここで、本発明で云うところのハンバーグ様食品とは、
特に狭義のハンバーグのみに限定されるものではなく、
挽き肉、細切肉等を主原料として、これに野菜、調味
料、香辛料等の副材料を混和して作られるもの及びそれ
と類似のものをも含むものであり、かかるハンバーグ様
食品としては、例えば、ハンバーグ、ミートローフ、ミ
ートボール、つくね等の製品があげられる。
【0024】また、本発明で云うところの単糖類、2糖
類、3糖類、又は糖アルコールとは、例えば、ショ糖、
ブドウ糖、麦芽糖、果糖、ソルビトール、マルチトール
等が好適なものとして例示されるが、これに限らず、当
該単糖類から3糖類の範疇に含まれる糖類もしくはそれ
と同効のものであれば、それを単独または併用する形で
適宜使用することができる。本発明においては、これら
の特定の糖類を特定の配合量において使用することが重
要であり、これらの糖類及びその配合量以外では、同様
の効果を得ることはできない。
【0025】本発明において、前記糖類は、好適にはハ
ンバーグ様食品の総原料において、0.7〜4.5重量
%、更に好ましくは、1.5〜3.5重量%の範囲の添
加量で使用されるが、この場合、前記糖類の添加量がこ
れらの範囲を外れると所期の目的を達成することができ
ないので好ましくない。
【0026】すなわち、前記糖類の添加量を前記範囲内
に特定したものを使用した場合は、フライパン等の上で
パテを蒸し焼きにするだけで、焼き上がったハンバーグ
様食品にたれをつけたものと同様の程度に、ハンバーグ
様食品の表面に顕著に光沢のある照りがついた高品質の
照り焼きハンバーグ様食品を作ることができる。しかし
ながら、ハンバーグ様食品の原料に加える糖類の添加量
が総原料中において4.5重量%より多くなると食味の
点で使用限界となるので好ましくなく、また、0.7重
量%より少なくなりすぎると所期の効果を得ることがで
きにくくなる。
【0027】更に、本発明のハンバーグ様食品の製造方
法は、他の態様として、更に、粉末状大豆蛋白及び/又
はパン粉を添加する構成が採用されるが、かかる場合に
あっては、本発明のハンバーグ様食品の原料に加える粉
末状大豆蛋白、及びパン粉の添加量は、前者において
は、総原料に対して1.5重量%以下、また、後者にお
いては、総原料に対して0.7〜6.0重量%であるこ
とが必要とされるが、この場合、粉末状大豆蛋白、及び
パン粉の添加量が、それぞれ、これらの添加量の範囲を
上回ると、前者においては、ハンバーグ様食品の食味
が、また、後者においては、ハンバーグ様食品の物性及
び食感が、それぞれ、不適当なものとなるばかりでな
く、前記糖類を添加することによる本発明の前記特有の
効果が充分に得られなくなることから好ましくない。ま
た、パン粉の添加量が総原料に対して0.7重量%より
少なくなると、パン粉を添加することによる所定の効果
が充分に得られないことから好ましくない。
【0028】すなわち、粉末状大豆蛋白の添加量を前記
範囲内に特定したものを使用した場合は、前記糖類によ
る光沢及び照りの付与効果を抑制することなしに、当該
粉末状大豆蛋白が材料の結着性を強め、しっかりとした
弾力性のあるパテを作ることができる。しかしながら、
原料に加える粉末状大豆蛋白の添加量が総原料中におい
て1.5重量%より多くなると糖類がパテからにじみ出
にくくなるため、照りの効果が現れにくくなり、所期の
効果を得ることができにくくなる。このような意味で、
本発明における粉末状大豆蛋白の添加量は、前記糖類と
の組み合わせにおいて、決定される重要なものである。
尚、本発明で云うところの粉末状大豆蛋白とは、それと
同等又は類似したものを含むものである。
【0029】一方、パン粉は総原料に対して0.7〜
6.0重量%の添加量においては、前記糖類による光沢
及び照りの付与効果を抑制することなしに、肉汁を適度
にパテの中に包み込み肉の旨みを逃がさないと共に、パ
テをやわらかくし、また、食した時になめらかな食感を
できあがったハンバーグ様食品に付与する。しかしなが
ら、原料に加えるパン粉の添加量が6.0重量%より多
くなりすぎるとパテ中に含まれる照りを出すための糖類
がパテから溶出し難くなり、所期の効果を得ることがで
きなくなる。また、パン粉の添加量が総原料に対して
0.7重量%より少なくなると、所期の効果を達成する
ことができない。従って、このような意味で、本発明に
おけるパン粉の添加量は、前記糖類との組み合わせにお
いて、決定される重要なものである。
【0030】本発明のハンバーグ様食品の製造方法は、
前記の如き原料を前記の如き添加量で配合して常法によ
り製造することからなるものである。すなわち、ハンバ
ーグ様食品の原料として主要原料である挽き肉に、玉ネ
ギ、パン粉、及び必要に応じて粉末状大豆蛋白、と共に
前記糖類を必須成分として加え、そして、必要に応じ
て、卵、牛乳を加え、更に調味料及び香辛料を添加し
て、これを混練し、成形して、パテを作り、中間製品及
び最終製品に仕上げることを基本構成として本発明の照
り焼きハンバーグ様食品が製造される。この場合、更に
具体的には、例えば、前記した如く、総原料中におい
て、好適には、前記糖類を0.7〜4.5重量%、パン
粉を0.7〜6.0重量%、粉末状大豆蛋白を1.5重
量%以下、の範囲で原料成分として配合し、その配合混
合物に、更に、前記卵、牛乳、玉ネギ、調味料及び香辛
料を配合することにより、本発明のハンバーグ様食品の
原料配合が形成されるが、この場合、前記した如く、原
料成分中、糖類、及びパン粉、粉末状大豆蛋白を除く他
の原料成分の配合量は、特に限定されるものではなく、
配合原料の種類と共に、適宜変更することができる。ま
た、上記主成分の挽き肉は、細切肉であってもよく、そ
の他、それと同効のものであれば、その種類及び形態を
問わず使用することが可能であり、更に、粒状大豆蛋白
等を増量剤等として添加することも適宜可能である。
【0031】前記の如く、本発明においては、ハンバー
グ様食品の原料に特定の種類の糖類を総原料中において
0.7〜4.5重量%と云う高レベルで配合することに
より、とりわけ製品の表面に顕著な光沢を生起させるこ
とを可能にしたものであり、かかる作用効果は、従来、
原料中に調味料の一環として0.1〜0.5%以下のレ
ベルで使用されていた糖類の場合には、全くみられない
新たなものであり、従って、本発明において、特定の糖
類を特定の配合量において使用する技術的意義は、従前
の単なる調味を目的とした糖類の使用とはその技術的課
題が本質的に異なるものである。
【0032】このように、本発明の照り焼きハンバーグ
様食品の製造方法は、ハンバーグ様食品の原料に、従来
の製品及び製造方法と異なり、特定の種類の糖類を総原
料中において0.7〜4.5重量%と云う特定の添加量
の範囲で添加、配合するものであり、本発明者らの研究
によれば、このような特定のハンバーグ様食品の原料を
使用した場合にみられる特有の効果、すなわち、ハンバ
ーグ様食品の表面への顕著な光沢及び照りの付与効果
は、次のような作用機作により得られるものと推察され
る。
【0033】すなわち、本発明において、上記特定のハ
ンバーグ様食品の原料を使用し、これに通常の主要原料
の挽き肉等と共に、野菜、香辛料、調味料等の副材料を
混合し、成形して作ったパテを蒸し焼きにすると、肉蛋
白質が加熱変性するに従い保水性を失い、加水した水、
肉汁が遊離する。これにより加熱したパテに串を刺した
場合の如く、溶解して粘性のある糖類が肉汁と共に割れ
目からにじみ出て、この肉汁と糖類を含んだ液がフライ
パン上で油脂により高い温度に高められ煮詰まり、更に
粘性が増し褐変する。この褐変した粘性のある肉汁と糖
類を含んだ液が、パテの表面につくことにより光沢のあ
る照りを出し、光沢のある表面形態が形成されるものと
みられる。この際、前記した肉汁と糖質を含んだ液の粘
性の程度及び褐変の質によってパテの表面の外観に与え
る影響が大きく異なり、本発明において使用する特定の
種類の糖類を特定の配合量において使用した場合に、最
も顕著な効果を得ることができる。
【0034】本発明の製造方法により製造される照り焼
きハンバーグ様食品とは、中間製品及び/又は最終製品
を意味するものとして定義されるものであり、例えば、
パテの状態の中間製品、その冷蔵及び/又は冷凍製品も
本発明で云うところの照り焼きハンバーグ様食品に含ま
れる。また、本発明において、前記糖類を添加する方式
については、特に限定されるものではなく、例えば、前
記糖類を含むハンバーグ様食品の素の形で添加する方
式、あるいは、当該ハンバーグ様食品の素の原料を全て
一括混合することなく、各原料を主要原料の挽き肉等に
順次配合する方式、及び前記糖類をそのまま添加する方
式等、を含む適宜の方式を採用し得るものであり、ハン
バーグ様食品の原料への前記糖類の添加、配合の方式及
び時期は特に制限されるものではない。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明は当該実施例のみに限定されるもので
はない。 実施例1 1)前記糖類を含むハンバーグの素の調製 以下の原料配合により、本発明に使用する前記糖類を含
むハンバーグの素を調製した。香辛料1.0g、調味料
6.5g、粉末状大豆蛋白3.0g、醤油30.0g、
みりん風味調味料8.0g、グラニュー糖14.0g、
パン粉13.0g、粒状大豆蛋白6.5g、玉ネギ6
0.0g、合計量142.0g。尚、上記ハンバーグの
素は、当該ハンバーグの素1部に対し、主要原料の挽き
肉等を2〜12部添加する場合の仕様のものを示す。
【0036】2)ハンバーグの製造 上記により得られたハンバーグの素を適量の142g用
意し、主原料の挽き肉250gと水40mlを加えて充
分混練した後、所定の大きさ、形状に成形してパテを作
り、常法により油で6分間蒸し焼きにして照り焼きハン
バーグに仕上げた。当該ハンバーグの素によると弾力性
のある優れた物性のパテを作ることができると共に、ハ
ンバーグの表面に顕著に光沢のある照りがついた照り焼
き製品が得られた。尚、上記ハンバーグの素の各原料
を、個別に主原料の挽き肉等に順次添加した場合にも同
様の製品が得られた。
【0037】実施例2 1)前記糖類を含むハンバーグの素の調製 以下の原料配合により、本発明に使用する前記糖類を含
むハンバーグの素を調製した。香辛料1.3g、調味料
6.5g、卵白粉0.6g、粉末状大豆蛋白3.3g、
醤油36.0g、グラニュー糖9.8g、ソルビトール
4.0g、パン粉13.0g、粒状大豆蛋白6.5g、
玉ネギ79g、合計量160.0g。尚、上記ハンバー
グの素は、当該ハンバーグの素1部に対し、主要原料の
挽き肉等を1〜10部添加する場合の仕様のものを示
す。
【0038】2)ハンバーグの製造 上記により得られたハンバーグの素を適量の160g用
意し、挽き肉250gと水25mlを加えて充分混練し
た後、所定の大きさ、形状に成形してパテを作り、常法
により油で6分間蒸し焼きにして照り焼きハンバーグに
仕上げた。当該ハンバーグの素によると弾力性のある優
れた物性のパテを作ることができると共に、ハンバーグ
の表面に顕著に光沢のある照りがついた照り焼き製品が
得られた。尚、上記ハンバーグの素の各原料を、個別に
主原料の挽き肉等に順次添加した場合にも同様の製品が
得られた。
【0039】実施例3 1)前記糖類を含むハンバーグの素の調製 以下の原料配合により、本発明に使用する前記糖類を含
むハンバーグの素を調製した。香辛料1.1g、調味料
12.1g、卵黄粉2.6g、粉末状大豆蛋白2.6
g、上白糖14.0g、ブドウ糖3.3g、パン粉1
3.0g、粒状大豆蛋白6.5g、オニオンフレーク
9.8g、合計量65.0g。尚、上記ハンバーグの素
は、当該ハンバーグの素1部に対し、主要原料の挽き肉
等を6〜27部添加する場合の仕様のものを示す。
【0040】2)ハンバーグの製造 上記により得られたハンバーグの素を適量の65g用意
し、挽き肉250gと水120mlを加えて充分混練し
た後、所定の大きさ、形状に成形してパテを作り、常法
により油で6分間蒸し焼きにして照り焼きハンバーグに
仕上げた。当該ハンバーグの素によると弾力性のある優
れた物性のパテを作ることができると共に、ハンバーグ
の表面に顕著に光沢のある照りがついた照り焼き製品が
得られた。尚、上記ハンバーグの素の各原料を、個別に
主原料の挽き肉等に順次添加した場合にも同様の製品が
得られた。
【0041】比較例 1)ハンバーグの素の調製 以下の原料配合により、従来のハンバーグの素を調製し
た。香辛料1.1g、調味料9.0g、粉末状大豆蛋白
8.6g、馬鈴薯澱粉3.3g、パン粉21.0g、粒
状大豆蛋白13.0g、玉ネギ35.0g、合計量9
1.0g。
【0042】2)ハンバーグの製造 上記により得られたハンバーグの素を適量の91g用意
し、挽き肉250gと水120mlを加えて充分混練し
た後、所定の大きさ、形状に成形してパテを作り、常法
により油で6分間蒸し焼きにして照り焼きハンバーグに
仕上げた。当該ハンバーグの素によると、製品の表面に
照りがつかず、全く光沢のない製品が得られた。
【0043】製品比較試験 前記実施例1〜3の製品と前記比較例の製品の表面の光
沢及び照りについてパネラーによる目視の比較試験を行
った結果、前記実施例1〜3により得られた表面に顕著
に光沢のある照り焼き製品は、当該比較例の製品と対比
すると、実施例の製品の表面の光沢及び照りの程度は顕
著なものであることが確認された。上記実施例1の製品
を図1、及び図3の(b)に、また、上記比較例の製品
を図2、及び図3の(a)に、それぞれ示す。尚、実施
例2〜3の製品、及び同様に前記糖類を前記特定の配合
量において添加して作製した製品についても同様の結果
が得られた。これに対して、前記糖類を使用しない場
合、又は当該配合量の範囲をはずれた場合には、表面に
顕著に光沢のある照り焼き製品を得ることはできなかっ
た。尚、ミートボール、つくね等の他のハンバーグ様食
品の場合について同様に試験したところ、これらについ
ても上記と同様の結果が得られた。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明は、第1の
態様として、ハンバーグ様食品の原料に単糖類、2糖
類、3糖類、又は糖アルコールから選ばれた1種又は2
種以上の糖類を総原料中において0.7〜4.5重量%
加えること、また、他の様態として、更に粉末状大豆蛋
白及び/又はパン粉を特定量加えることを特徴とする照
り焼きハンバーグ様食品の製造方法に関するものであ
り、本発明によれば次のような効果を得ることができ
る。 (1)フライパン等の上でパテを蒸し焼きにするだけ
で、焼き上がったハンバーグ様食品にたれをつけたもの
と同様の程度に、ハンバーグ様食品の表面に顕著に光沢
のある照りがついた高品質の照り焼きハンバーグ様食品
を簡便、かつ即席に作ることができる。
【0045】(2)原料中に配合した特定量の粉末状大
豆蛋白が、上記光沢付与効果を抑制することなしに、材
料の結着性を強め、しっかりとした弾力性のあるパテを
作ることができる。 (3)また、原料中に配合した特定量のパン粉が、上記
光沢付与効果を抑制することなしに、肉汁を適度にパテ
の中に包み込み肉の旨みを逃がさないと共に、パテをや
わらかくし、また、食した時になめらかな食感をできあ
がったハンバーグ様食品に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を適用して仕上げた実施例1
のハンバーグ製品の外観を示す説明図(製品の表面の光
沢及び照り、粒子構造等を示す写真)である。
【図2】従来の製造方法を適用して仕上げた比較例のハ
ンバーグ製品の外観を示す説明図(製品の表面の光沢及
び照り、粒子構造等を示す写真)である。
【図3】本発明の製造方法を適用して仕上げた実施例1
の製品(b)、及び従来の製造方法を適用して仕上げた
比較例のハンバーグ製品(a)、の各外観を示す説明図
(製品の表面の光沢及び照り、粒子構造等を示す写真)
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−177865(JP,A) 特開 平2−154642(JP,A) 特開 平2−131544(JP,A) 特開 昭59−196042(JP,A) 特開 平2−227058(JP,A) 特公 昭57−26096(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/31 - 1/322

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンバーグ様食品の原料に単糖類、2糖
    類、3糖類、又は糖アルコールから選ばれた1種又は2
    種以上の糖類を総原料中において0.7〜4.5重量%
    加えることを特徴とする照り焼きハンバーグ様食品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 照り焼きハンバーグ様食品が中間製品で
    ある上記請求項1記載の照り焼きハンバーグ様食品の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 照り焼きハンバーグ様食品が表面の光沢
    の増強された最終製品である上記請求項1記載の照り焼
    きハンバーグ様食品の製造方法。
  4. 【請求項4】 ハンバーグ様食品の原料に加える糖類の
    添加量が総原料中において1.5〜3.5重量%である
    上記請求項1記載の照り焼きハンバーグ様食品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ハンバーグ様食品の原料に加える粉末状
    大豆蛋白の添加量が総原料中において1.5重量%以下
    である上記請求項1記載の照り焼きハンバーグ様食品の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 ハンバーグ様食品の原料に加えるパン粉
    の添加量が総原料中において0.7〜6.0重量%であ
    る上記請求項1記載の照り焼きハンバーグ様食品の製造
    方法。
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