JP2797211B2 - ベンゾ―1,3―ジオキソールの製造方法 - Google Patents

ベンゾ―1,3―ジオキソールの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 イ)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は香料、殺虫剤などの中間体として有用なベン
ゾ−1,3−ジオキソールの改良製造方法に関する。
(従来の技術) 従来のベンゾ−1,3−ジオキソールの製造方法につい
ては非プロトン性溶媒、メチレンクロライド溶液中に固
形のカセイアルカリと固形のカテコールを別々の滴下口
から同時に滴下する方法〔英国特許第109727号公報、ジ
ャーナルオブ ケミカル ソサエティー(J.Chem.Soc.
(C))第1202頁〜第1204頁(1969)〕、またはこの方
法のうち、カセイアルカリを水溶液の状態で使用し、反
応系外に水を逐次追い出す方法(特開昭51−13773号公
報)、およびカテコールと適量の塩基をジメチルスルホ
キシド(DMSO)と水の混合溶媒に入れ、80〜100℃に加
熱溶解し、この加熱したジアニオン溶液を加熱したメチ
レンジハライド、DMSOを含む混合溶液に滴下して反応中
に共存する水を逐次反応系外に追い出すことなく、高収
率で目的物を得る方法(米国特許第4082774号明細
書)、などが知られている。
しかし、これらのいずれの方法においても目的物の安
定した収率を得るには、操作面において十分な注意を必
要とする。
(発明が解決しようとする課題) ベンゾ−1,3−ジオキソールの製造方法は前記したよ
うに種々の方法が提案されているが、工業的規模で実施
するには操作性や収率に難点がある。したがって、これ
らの合成法に代わる有効なベンゾ−1,3−ジオキソール
の製造方法の開発が望まれている。
本発明は、容易な操作でベンゾ−1,3−ジオキソール
を高純度、高収率で得る製造方法を提供することにあ
る。
ロ)発明の構成 (課題を解決するための手段) 本発明者らは、かかる問題点を解決すべく鋭意検討を
かさねた。その結果、工業的に極めて有利なベンゾ−1,
3−ジオキソールの製造方法を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨とするところは、固形のカセ
イアルカリを非プロトン性溶媒に加熱溶解後、この溶液
に、非プロントン性溶媒に溶解したカテコールとハロゲ
ン化メチレン混合溶液を滴下して反応させることを特徴
とする、ベンゾ−1,3−ジオキソールの製造方法に関す
る。
次に、本発明の製造方法について具体的に説明する。
本発明で使用する非プロトン性溶媒は極性の大きい溶
媒がよく、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、スルホランなどが挙げられ
る、ジメチルスルホキシドが最適である。
非プロトン性溶媒の使用量は、カテコール1モルに対
して1000ml−1500mlが好ましく、この量より減らすと、
副生成物(二量体)の生成量が増え、目的物の収率の低
下をまねく。
ハロゲン化メチレンの好適な例には、塩化メチレン、
臭化メチレン、塩化臭化メチレン、ヨウ化メチレンなど
がある。
また、使用できるカセイアルカリは、アルカリ金属ま
たはアルカリ土金属の水酸化物であり、その中でも特に
好適なのは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムであ
る。これらはフレークとして使用するのがよい。
好適な反応割合は、カテコール1モルに対して、カセ
イアルカリ2.0モル〜2.5モル、好ましくは2.1モル、ハ
ロゲン化メチレン1.0モル〜2.0モル、好ましくは1.1モ
ル〜1.5モルである。
本発明の好ましい反応操作は、非プロトン性溶媒に固
形のカセイアルカリを添加し、加温してカセイアルカリ
を溶解した後、この溶液に、非プロトン性溶媒に溶解し
たカテコールとハロゲン化メチレンの混合溶液を滴下す
る方法である。しかし、後記比較例1に示すように非プ
ロトン性溶媒に固形のカセイアルカリ、ハロゲン化メチ
レンを添加した後、加温してカテコールを滴下する方法
ではベンゾ−1,3−ジオキソールの収率が若干低下す
る。また、後記比較例2に示すように非プロトン性溶媒
に固形のカセイアルカリ、カエコールを添加した後、加
温してハロゲン化メチレンを滴下する方法では、副生成
物(二重量)の生成量が上記の二つの方法に比べて増加
し、収率はさらに低くなる。
本発明の反応は、100〜150℃、好ましくは130〜140℃
の温度で円滑に進み、通常は2〜3時間で容易に完結で
きる。
次に、本発明の実施例を示して本発明の製造方法を具
合的に説明する。
(実施例1) 1の4径フラスコに撹拌機および還流コンデンサー
を取り付け、フラスコ内に乾燥して窒素置換し、水酸化
ナトリウム42.0g(1.05モル)を入れ、これにジメチル
スルホキシド600mlを加えて130℃になるまで加温する。
次に、130℃になった時点で加温をやめ、この溶液
に、カテコール55g(0.5モル)と塩化メチレン46.7g
(0.55モル)をジメチルスルホキシド150mlに溶解した
溶液を130〜140℃に保ちながら約30分間を要して発熱に
注意して滴下し、さらに同温度で2時間撹拌を続けた。
一部のサンプルを分取して注水分解後、ガスクロマト
グラフィーにより分析すると、カテコールからベンゾ−
1,3−ジオキソールの転換率は100%であった。
次いで、反応液に水300mlとベンゼン300mlを加えて有
機層を分液し、この有機層を減圧条件で蒸留して沸点77
〜78℃/30mmHgの留分としてベンゾ−1,3−ジオキソール
59.0g(収率96.6%)を得た。このもののガスクロマト
グラフィーによる分析純度は100%であった。
(実施例2) カセイアルカリとして水酸化カリウム58.9g(1.05モ
ル)を用いて実施例1に準じて行った。目的物としてベ
ンゾ−1,3−ジオキソール58.3g(収率95.5%)を得た。
このもののガスクロマトグラフィーによる分析純度は10
0%であった。
(実施例3) ハロゲン化メチレンとして臭化メチレン95.6g(0.55
モル)を用いて実施例1に準じて行った。目的物として
ベンゾ−1,3−ジオキソール56.2g(収率92.0%)を得
た。このもののガスクロマトグラフィーによる分析純度
は100%であった。
(比較製造例1) 1の4径フラスコに撹拌機および還流コンデンサー
を取つ付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、水酸化
ナトリウム42.0g(1.06モル)、塩化メチレン46.7g(0.
55モル)を入れ、これにジメチルスルホキシド600mlを
入れ、130℃になるまで加温した。
次に、130℃になった時点で加温をやめ、この溶液
に、カテコール55g(0.5モル)をジメチルスルホキシド
150mlに溶解した溶液を130〜140℃に保ちながら約30分
間を要して発熱に注意して滴下し、さらに同温度2時間
撹拌を続けた。
一部のサンプルを分取して注水分解後、ガスクロマト
グラフィーにより分析すると、カテコールからベンゾ−
1,3−ジオキソールの転換率は98.2%であった。
次いで、反応液に水300mlとベンゼン300mlを加えて有
機層を減圧条件で蒸留して沸点77〜78℃/30mmHgの留分
としてベンゾ−1,3−ジオキソール52.4g(収率85.8%)
を得た。このもののガスクロマトグラフィーによる分析
純度は100%であった。
(比較製造例2) 1の4径フラスコに撹拌機および還流コンデンサー
を取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、水酸化
ナトリウム42.0g(1.05モル)、カテコール55g(0.5モ
ル)を入れ、これにジメチルスルホキシド600mlを入
れ、130℃になるまで加温した。
次に、130℃になった時点で加温をやめ、この溶液に
塩化メチレン46.7g(0.55モル)をジメチルスルホキシ
ド150mlに溶解した溶液を130〜140℃に保ちながら約30
分間を要して発熱に注意して滴下し、さらに同温度で2
時間撹拌を続けた。
一部のサンプルを分取して注水分解後、ガスクロマト
グラフィーにより分析すると、カテコールからベンゾ−
1,3−ジオキソールの転換率は100%であった。
次いで、反応液に水300mlとベンゼン300mlを加えて有
機層を減圧条件で蒸溜して沸点77〜78℃/30mmHgの留分
としてベンゾ−1,3−ジオキソール37.9g(収率62.0%)
を得た。このもののガスクロマトグラフィーによる分析
純度は100%であった。
ハ)発明の効果 本発明の方法によれば、固形のカセイアルカリを非プ
ロトン性溶媒に添加して加熱溶解することにより、共沸
脱水の必要もなく、この溶液にカテコールとハロゲン化
メチレンのモル比を調製した混合溶液を滴下するだけで
よく、従来の製法に比べて操作性も非常に簡便であり、
安定して高い収率が得られる。しかも、本発明はスケー
ルアップしても容易に安定した収率が得られるため、工
業的合成法として有利な製造法である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形のカセイアルカリを非プロトン性溶媒
    に加熱溶解後、この溶液に、非プロトン性溶媒に溶解し
    たカテコールとハロゲン化メチレンの混合溶液を滴下し
    て反応させることを特徴とする、ベンゾ−1,3−ジオキ
    ソールの製造方法。
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