JP2794771B2 - ブレーキ圧力制御装置 - Google Patents

ブレーキ圧力制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明はリザーバからマスタシリンダにブレーキ油を
還流させるポンプを有しないブレーキ圧力制御装置にお
いて、低摩擦係数路面での制動時の車輪のロックを防止
した装置に関する。
【従来技術】
従来、この種の装置として、構造の簡略化の要請か
ら、減圧時にリザーバに溜められたブレーキ油をマスタ
シリンダに還流するためのポンプを省略し、ブレーキの
解除に伴うマスタシリンダの減圧によりリザーバに溜め
られたブレーキ油をマスタシリンダに還流させるように
した装置が知られている(特開昭61−222850号公報)。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記装置において、ブレーキ圧力の減圧、
増圧の繰り返し制御を行うとすると、低摩擦係数路面で
は制動力が弱いため、減圧、増圧制御のサイクル数が制
動力の強い高摩擦係数路面に比べて、多くなる。したが
って、リザーバに戻されるブレーレーキ油も低摩擦係数
路面では多くなる。 このため、リザーバに戻されたブレーキ油をマスタシ
リンダに還流するためのポンプを用いない装置では、リ
ザーバの容量以上にブレーキ油をホイールシリンダから
戻すことができず、リザーバが満杯になるとブレーキ圧
力をそれ以上減圧することができないので、車輪がロッ
クするという問題がある。 本発明は上記課題を解決するために成されたものであ
り、その目的は、ポンプを有しないブレーキ圧力制御装
置において、低摩擦係数路面での車輪ロックを防止する
ことである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の構成は、第1図に
示すように、 車輪のブレーキ油圧経路に配設され前記車輪のホイー
ルシリンダA1のブレーキ圧力を増圧、保持及び減圧する
圧力弁手段A2と、減圧時に前記ホイールシリンダA1から
戻されるブレーキ油を一時貯蔵するリザーバA7とを有す
るとともに、前記リザーバA7に収容されたブレーキ油を
くみ出すポンプを有しておらずマスタシリンダA6の圧力
の低下のみに伴って前記リザーバA7内のブレーキ油を前
記マスタシリンダA6側に戻すブレーキ圧力制御装置であ
って、 前記車輪の速度を検出する車輪速度センサA3と、 前記車輪速度センサA3により検出された車輪速度から
前記車輪のスリップ傾向を求めるスリップ演算手段A4
と、 所定のスリップが検出された時に車輪のブレーキ圧力
を減圧後保持する減圧制御と、その後、車輪速度が回復
した時に増圧、保持を繰り返すステップ増圧制御とを1
サイクルとして車輪のスリップ状態に応じてこのサイク
ルを繰り返すように前記圧力弁手段を制御する圧力制御
手段A5と、 路面の摩擦係数に関連した値を検出する路面状態検出
手段A8と、 前記圧力制御手段A5による圧力弁手段A2の制御が開始
された時点から前記マスタシリンダA6の圧力の低下に伴
い前記リザーバA7内のブレーキ油がマスタシリンダA6側
に戻るまでの時間において、前記路面状態検出手段A8に
より検出された路面状態が低μ路であった場合、前記圧
力制御手段A5による前記減圧制御とステップ増圧制御と
で形成される1サイクルの時間を長くする変更手段A9と
を設けたことである。
【作用】
スリップ演算手段A4により、車輪速度センサA3により
検出された車輪速度から車輪のスリップ傾向が演算され
る。そして、圧力制御手段A5により所定のスリップが検
出された時に車輪のブレーキ圧力を減圧後保持する減圧
制御と、その後、車輪速度が回復した時に増圧、保持を
繰り返すステップ増圧制御とを1サイクルとして車輪の
スリップ状態に応じてこのサイクルを繰り返すように圧
力弁手段A2が制御される。 この制御において、路面状態検出手段A8により路面の
摩擦係数に関連した値が検出される。摩擦係数に関連し
た値として、例えば、車輪の回復期間における加速度が
検出される、この回復期間に置いて、車輪は実際の車体
速度に向けて路面からの摩擦抵抗力により加速される。
したがって、車輪の回復期間における車輪の加速度は、
路面の摩擦係数に対応した値となる。 そこで、変更手段A9により、路面状態検出手段A8によ
り検出された路面の摩擦係数に関連した値に応じて前述
の1サイクルの時間を長くする。 この結果、1サイクルの時間を長くすることにより、
低摩擦路面における車両停止までに要する制御サイクル
数を減少させることができ、リザーバが満杯になって減
圧不能となることを極力防止できる。
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。 第2図において、ブレーキペダル9の作動により加圧
されるマスタシリンダ1には前輪及び後輪の2系統の油
圧経路11,12が接続されている。その後輪の油圧経路12
にはプロポーショニングバルブ13と3ポート3位置構造
の電磁弁(3位置弁)14が配設されている。そのプロポ
ーショニングバルブ13は、マスタシリンダ1の油圧が所
定値を越えると、その後の後輪のホイールシリンダ4、
5のブレーキ圧力の上昇比率を前輪のホイールシリンダ
2、3のそれに比べて小さくするためのバルブである。 電磁弁14の作動位置がA位置の時には、マスタシリン
ダ1で加圧された圧油が油圧経路15を介して左右後輪の
ホイールシリンダ4,5に供給され、ブレーキ圧力は加圧
状態となる。この状態は通常のブレーキ動作状態であ
る。又、電磁弁14の作動位置がB位置の時には、油圧経
路15は他の油圧経路12、16に対して遮断され、ホイール
シリンダ4,5内の油圧は保持され、ブレーキ圧力は保持
状態となる。更に、電磁弁14の作動位置がC位置の時に
は、油圧経路15は油圧経路12と遮断されるが油圧経路16
と連通し、ホイールシリンダ4,5内の圧油は油圧経路1
5、16を介して、リザーバ6に戻され、ブレーキ圧力は
減圧状態となる。 又、油圧経路15はチェック弁8を介して油圧経路12と
接続されており、ブレーキペダル9の復元に伴いマスタ
シリンダ1内の油圧が減圧されると、ホイールシリンダ
4、5内のブレーキ油は一部マスタシリンダ1に還元さ
れ、ホイールシリンダ4、5は無圧状態となり、ブレー
キは解放される。 又、油圧経路16はチェック弁7を介して油圧経路12と
接続されており、同様に、ブレーキペダル9の復元に伴
うマスタシリンダ1の減圧により、リザーバ6に溜めら
れたブレーキ油は完全にマスタシリンダ1に還流され
る。 尚、前輪のブレーキ系統は、油圧経路11によりマスタ
シリンダ1とホイールシリンダ2、3とを直接接続する
ことにより構成されている。 その他、左右後輪の回転速度を検出する速度センサ1
7、18が配設されている。これらの速度センサ17、18及
びブレーキペダル9が作動状態か否かを検出するブレー
キスイッチ10の出力信号は、これらの信号に応じて電磁
弁14の弁位置を制御する電子制御装置20に入力してい
る。 次に、電子制御装置20の作用について説明する。 高摩擦係数路面における制御特性を示した第3図と低
摩擦係数路面における制御特性を示した第4図を参照し
て、制御手順を説明する。 通常、電磁弁14の作動位置はA位置となっており、ブ
レーキペダル9が、時刻t1において作動すると、前輪及
び後輪のホイールシリンダ2、3、4、5のブレーキ圧
力は向上しブレーキがきき始める。すると、実際の車体
速度Vは図示するように減少し、この時の予測される推
定車体速度VBは所定の関数で減少する。又、車輪速度Vw
Cは急激に減少し、予測される推定車体速度VBとの間で
速度差を生じ、スリップ量は急激に大きくなる。 このスリップ量を判定する基準として、基準速度Vsが
設定されている。この基準速度Vsは、推定車体速度VB
所定のスリップ率を考慮したある関数で決定されてい
る。 時刻t2で後輪の車輪速度VwCが基準速度Vsより低くな
ると、即ち、スリップがある所定量より大きくなると、
電磁弁14の作動位置はA位置からC位置に切換られる。
すると、ホイールシリンダ4、5の圧油がリザーバ6に
還元され、ブレーキ圧力は減少される。ブレーキ圧力が
減圧されると、車輪加速度AwCは、減少勾配が小さくな
り、極小となり、その後、増加傾向となる。この車輪加
速度AwCが極小となる時刻t3で、電磁弁14の作動位置は
B位置に切換られ、ブレーキ圧力はその減圧状態に保持
される。すると、車輪加速度AwCは増加傾向となり、つ
いには、時刻t4を越えると正値をとるようになる。車輪
加速度AwCが正値をとると車輪速度VwCは増加傾向とな
り、スリップ率が次第に減少する。そして、時刻t5にお
いて、車輪速度VwCは所定の関数で減少するその時の基
準速度Vsを越えるようになる。 その時に、車輪加速度AwCが所定の基準値KA(>0)
を越えていない場合には、路面は低摩擦係数路面である
と判断し、時刻t5から時刻t6まで時間TLの間、電磁弁14
の作動位置をB位置に保持する。一方、車輪加速度AwC
が所定の基準値KA(>0)を越えている場合には、路面
は高摩擦係数路面であると判断し、時刻t5から時刻t6
で時間THの間、電磁弁14の作動位置をB位置に保持す
る。ここで、このブレーキ圧力を保持している時間がス
テップ増圧制御に対する遅延時間となるが、低摩擦係数
路面の場合のその遅延時間TLは、高摩擦係数路面の場合
の遅延時間THに比べて長く設定されている。 かかる遅延時間(t5−t6間)において、ブレーキ圧力
は保持されるので、この間に、車輪はさらに加速され
て、車輪速度VwCは実際の車体速度Vにまで回復する。
その後、時刻t6から、電磁弁14の作動位置をA位置とB
位置とで交互に切り換えるステップ増圧制御が行われ
る。すると、車輪は低いスリップ状態となり、ブレーキ
作用により車輪および車体が効果的に減速される。そし
て、車輪速度VwCが基準速度Vsより低くなる時刻t7
ら、時刻t2から行われた制御と同様な制御が再度繰り返
し実行される。 この時、遅延時間(t5−t6間)は、路面の摩擦係数に
応じて設定されているので、低摩擦係数路面では減圧、
増圧のサイクルタイムが長くなり、したがって、車体停
止までの制御サイクル数を高摩擦係数路面でのサイクル
数と同程度とすることができるので、リザーバの満杯か
ら生じる減圧不能による車輪ロックを防止することがで
きる。 次に、上記の油圧制御を指令する電子制御装置20の処
理手順について第4図を参照して説明する。 第4図のプログラムは、ステップ102以降が、たとえ
ば5ms毎に繰り返し実行される。 ステップ100では各種のフラグが初期設定され、次の
ステップ102では車輪速度が速度センサ17,18から入力さ
れ、左右輪のそれぞれの車輪速度が演算される。又、前
回測定時からの経過時間および車輪速度の変化量から、
左右輪それぞれの車輪加速度が演算される。次に、ステ
ップ104で、制御用車輪の車輪速度VwCと車輪加速度AwC
が演算される。車輪速度VwCと車輪加速度AwCは、左右輪
のうち、車輪速度の低い方が選択される。次に、ステッ
プ106で、推定車体速度VBが次式により演算される。 VB(n)=MED[VwM(n),VB(n−1)+Kup・T, VB(n−1)+Kdw・T] ただし、VwM(n)は左右輪の車輪速度のうち、大き
い方の値であり、Kupは加速度上限、Kdwは減速度上限で
あり、Tは経過時間、MEDはメジアンの意味である。上
記の式は、前回と今回の推定車体速度VBの速度差を、加
速時には加速度Kupによる速度以下に、減速時は減速度K
dwによる速度以下に制限するものである。 つまり、大きい方の車輪速度VwMと、前回求めた推定
車体速度VB(n−1)から加速度Kupで加速した場合の
速度VB(n−1)+Kup・Tと、前回求めた推定車体速
度VB(n−1)から減速度Kdwで減速した場合の速度VB
(n−1)+Kdw・Tとの3者を比較し、このうち中間
の値を今回の推定車体速度VB(n)とするものである。 次に、ステップ108では、スリップ傾向の判定の基準
となる基準速度Vsが次式で演算される。 Vs=VB−(KM・VB+KS) そして、ステップ110に移行して、現在、車輪は油圧
制御中か否かが制御中フラグがセットされているか否か
で判定される。最初の実行サイクルではフラグはリセッ
トされているので、車輪は制御中でないことになり、ス
テップ112で、車輪速度VwCと基準速度Vsとの大小比較が
実行され、車輪速度VwCが基準速度Vsより小さくない場
合には、スリップは所定量に達していないと判断し、ス
テップ114へ移行して、電磁弁14の作動位置がA位置と
なるような増圧指令信号が出力される。尚、通常は、電
磁弁14の作動位置はA位置であるので、これによる電磁
弁の作動位置の変化は見られない。そして、ステップ11
6で制御中フラグがオフに設定され、ステップ102へ戻
る。 この様にして、通常は、ステップ102〜116が繰り返し
実行されることになる。 そして、ブレーキペダル9が作動し、車輪に制御がか
かるとスリップ率は大きくなり、車輪速度VwCは基準速
度Vsより小さくなり、ステップ112の判定がYESとなる。
このタイミングは第3図の時刻t2である。すると、ステ
ップ118へ移行して、ステップ112と同様に、車輪速度Vw
Cと基準速度Vsとの大小比較が実行され、車輪速度VwCが
基準速度Vsより小さい場合には、スリップ状態であるの
で、ステップ120へ移行する。ステップ120では、現実行
サイクル時の車輪加速度AwC(n)と前実行サイクル時
の車輪加速度AwC(n−1)との大小比較が行われ、現
実行サイクル時の車輪加速度AwC(n)が前実行サイク
ル時の車輪加速度AwC(n−1)よりも小さい場合、即
ち、車輪加速度が減少傾向にある場合には、ステップ12
2へ移行する。そして、ステップ122では、車輪加速度の
ピーク値を記憶するパラメータAwCPを0に設定し、次の
ステップ124で電磁弁14の作動位置C位置とする減圧制
御信号が出力される。ステップ112で最初にYESと判断さ
れた実行サイクルでは、必ずステップ124が実行される
ことになり、このタイミングは時刻t2である。そして、
ステップ126でアンチロック制御中であることを示す制
御中フラグがオンに設定されて、ステップ102へ戻る。
すると、次の実行サイクルからは、ステップ110の判定
がYESとなる。 そして、車輪速度VwCが基準速度Vsより小さい間、ス
テップ120が実行されるが、現実行サイクル時の車輪加
速度AwC(n)が前実行サイクル時の車輪加速度AwC(n
−1)以上となると、即ち、車輪加速度が増加傾向に転
ずると、パラメータAwCPに現実行サイクルの車輪加速度
AwC(n)を設定して、車輪加速度の現時点でのピーク
値を記憶する。そして、ステップ130へ移行して、電磁
弁14の作動位置をB位置とする保持制御信号を出力し
て、ブレーキ圧力を減圧状態で保持する。このステップ
130が最初に実行されるタイミングが時刻t3である。そ
して、車輪加速度が増加傾向にある間、ステップ120の
安定はNOとなり、ステップ102−110−118−120−128−1
26の実行サイクルが繰り返され、この間、ステップ128
でパラメータAwCPには、車輪加速度のピーク値が更新的
に記憶される。 次に、車輪速度VwCが回復して、車輪速度VwCが基準速
度Vs以上となると、ステップ118の判定はNOとなり、ス
テップ132へ移行する。 ステップ132では、車輪加速度のピーク値AwCPと所定
の基準値KAとの大小比較が実行され、車輪加速度のピー
ク値AwCPが基準値KAより大きい場合には、路面が高摩擦
係数路面と判断し、ステップ134へ移行する。ステップ1
34では、高摩擦係数路面用の制御パラメータとして遅延
時間THとステップ増圧パターンPHが設定される。 又、ステップ134の判定において、車輪加速度のピー
ク値AwCPが基準値KA以下の場合には、路面が低摩擦係数
路面と比較し、ステップ136へ移行する。ステップ136で
は、低摩擦係数路面用の制御パラメータとして遅延時間
TLとステップ増圧パターンPLが設定される。 尚、遅延時間THは遅延時間TLに比べて短く、高摩擦係
数路面用のステップ増圧パターンPHは、低摩擦係数路面
用のステップ増圧パターンPLに比べて増加勾配が大きく
設定されている。 次に、ステップ138に移行して、設定された遅延時間
が終了したか否かが遅延カウンタの数値が設定値TH、又
はTLを越えたか否かにより判定される。遅延時間が経過
していない場合には、ステップ140へ移行して、遅延カ
ウンタの値が1だけ更新され、ステップ128へ移行し
て、車輪加速度AwCのピーク値が新たに存在する場合に
は、そのピーク値AwCPが更新される。そして、ステップ
130へ移行して、電磁弁14の作動位置をB位置とする保
持制御信号が出力される。しかし、電磁弁14の作動位置
は、既に、B位置の圧力保持状態であるので、その作動
位置に変化はない。このようにして、設定された遅延時
間が経過するまで、ステップ102−110−118−132−134,
又は136−138−140−126のステップが繰り返し実行され
る。 そして、時刻t6にて、遅延時間が経過すると、ステッ
プ138の判定結果がYESとなるので、ステップ142へ移行
して、ステップ増圧制御信号の出力が完了しているか否
かが判定される。しかし、本ステップの最初の実行時に
は、ステップ増圧制御信号の出力は完了していないの
で、ステップ144へ移行して、時刻t6から電磁弁14の作
動位置をA位置とB位置とで設定された所定パターンPH
又はPLにしたがって周期的に繰り返すステップ増圧制御
信号が出力され、ステップ126を経由してステップ102へ
戻る。 そして、ステップ増圧制御中は、ステップ102−110−
118−132−134−(136)−138−142−144−126が繰り返
し実行される。このステップ増圧制御により、ホイール
シリンダ4,5の油圧は上昇し、車輪速度VwCは、再度減少
し、スリップが発生するようになる。すると、車輪速度
VwCが基準速度Vsより低下し、ステップ118、120の判定
がYESとなり、ステップ122以下が実行されて、再び、油
圧は、減圧される。このタイミングがt7である。このよ
うにして、時刻t7から時刻からの制御と同様な制御が
繰り返し実行される。 このような制御の繰り返しにより、車体速度Vと車輪
速度VwCが共に減少し、最後には、共に停止状態とな
る。ステップ増圧制御中に停止状態に近くなり、つい
に、車輪速度VwCは基準速度Vsより低下しなくなる。即
ち、スリップしなくなり、ステップ増圧制御における増
圧パターンが最後まで出力されることになる。このタイ
ミングが時刻t8であり、ステップ増圧制御信号の出力が
完了すると、その後の実行サイクルでのステップ142の
判定がYESとなり、ステップ114へ移行して、電磁弁14の
位置をA位置として、ステップ116でアンチロック制御
が終了したことを示すため、制御中フラグをオフに設定
する。 このように、ステップ増圧制御する前に、車輪加速度
の大きさに応じた遅延時間を設けてブレーキ圧力を減圧
状態で保持しているので、低摩擦係数路面であっても、
減圧、増圧のサイクルタイムを長くすることができ、車
体停止までの制御サイクル数を高摩擦係数路面と同程度
に減少させることができる。 尚、上記実施例では、高摩擦係数路面と低摩擦係数路
面との2状態に分けて、各状態に対応した遅延時間を設
定しているが、車輪加速度のピーク値AwCPの大きさに応
じて連続的に変化する遅延時間を設定するようにしても
良い。 また、路面状態を検出するのに車輪加速度を用いて行
ったが、車体Gセンサ、対地速度センサを用いて路面摩
擦係数(μ)を判定するようにしてもよい。
【発明の効果】
本願発明のブレーキ液圧制御装置は、リザーバからブ
レーキ油を吸引吐出するポンプを有していないローコス
トタイプの装置である。ここでポンプを有していない装
置とは、ホイールシリンダの圧力制御の可能時間に制限
がある。言い換えればアンチスキッド制御の可能時間に
限界があり、この制限時間を越える場合、ロック傾向の
抑制ができなくなる可能性がある。そこで、この制限時
間をこえる前にてロック傾向の抑制ができなくなること
を防止する制御を行うことが必要である。すなわち本願
発明では、圧力制御手段によるいわゆるアンチスキッド
制御が実行された後マスタシリンダ圧の低下に伴ってリ
ザーバ内油量がマスタシリンダへ返還されるまでの期間
における路面摩擦係数に応じて、アンチスキッド制御に
おける増減圧保持の1サイクルの時間を変更する制御を
行い、低μ路における1サイクルの時間を長くして、高
μ路における車体停止までの制御サイクル数と同程度の
サイクル数とし、リザーバが満杯になって減圧不可とな
ることを極力防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成を示したブロックダイヤグラ
ム、第2図は本発明の具体的な実施例に係るブレーキ圧
力制御装置を示した構成図、第3図は高摩擦係数路面に
おける装置の制御特性を示したタイミングチャート、第
4図は低摩擦係数路面における装置の制御特性を示した
タイミングチャート、第5図は同実施例装置で使用され
た電子制御装置の処理手順を示したフローチャートであ
る。 1……マスタシリンダ 2、3、4、5……ホイールシリンダ 14……電磁弁、6……リザーバ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−222850(JP,A) 特開 昭62−125942(JP,A) 特開 昭63−38072(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/66

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪のブレーキ油圧経路に配設され前記車
    輪のホイールシリンダのブレーキ圧力を増圧、保持及び
    減圧する圧力弁手段と、減圧時に前記ホイールシリンダ
    から戻されるブレーキ油を一時貯蔵するリザーバとを有
    するとともに、前記リザーバに収容されたブレーキ油を
    くみ出すポンプを有しておらずマスタシリンダの圧力の
    低下のみに伴って前記リザーバ内のブレーキ油を前記マ
    スタシリンダ側に戻すブレーキ圧力制御装置であって、 前記車輪の速度を検出する車輪速度センサと、 前記車輪速度センサにより検出された車輪速度から前記
    車輪のスリップ傾向を求めるスリップ演算手段と、 所定のスリップが検出された時に車輪のブレーキ圧力を
    減圧後保持する減圧制御と、その後、車輪速度が回復し
    た時に増圧、保持を繰り返すステップ増圧制御とを1サ
    イクルとして車輪のスリップ状態に応じてこのサイクル
    を繰り返すように前記圧力弁手段を制御する圧力制御手
    段と、 路面の摩擦係数に関連した値を検出する路面状態検出手
    段と、 前記圧力制御手段による圧力弁手段の制御が開始された
    時点から前記マスタシリンダの圧力の低下に伴い前記リ
    ザーバ内のブレーキ油がマスタシリンダ側に戻るまでの
    時間において、前記路面状態検出手段により検出された
    路面状態が低μ路であった場合、前記圧力制御手段によ
    る前記減圧制御とステップ増圧制御とで形成される1サ
    イクルの時間を長くする変更手段と を有することを特徴とするブレーキ圧力制御装置。
  2. 【請求項2】前記変更手段は、路面の摩擦係数に関連し
    た値に応じて、前記車輪のブレーキ圧力の増圧を遅延す
    ることを特徴とする請求項1記載のブレーキ圧力制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記変更手段は、前記路面状態検出手段に
    より路面が低μ路であると検出された場合、前記圧力制
    御手段により制御されるホイールシリンダにかかるブレ
    ーキ圧力の減圧後の保持時間を長くすることを特徴とす
    る請求項1記載のブレーキ圧力制御装置。
  4. 【請求項4】前記変更手段は、前記路面の摩擦係数に関
    連した値に応じて、前記車輪のブレーキ圧力の増圧勾配
    を抑制することを特徴とする請求項1記載のブレーキ圧
    力制御装置。
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