JP2786930B2 - 小型ディスプレイ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、コンピュータやビデオテープレコーダ投の
各種電子機器に好適な小型ディスプレイ装置に関する。

（ロ）従来の技術 現在、上記のような電子機器のディスプレイ装置は大
型化や薄型化などに多種多様な動向を呈しているが、そ
の一つの流れにパーソナル化の傾向がある。

このようなパーソナル用途向けの小型ディスプレイ装
置の一例として、使用者の頭部に装着して使用するよう
にしたものが、特開昭59−117876号公報〔H04N5/64〕で
提案されている。即ち、この従来例は、第５図に示すゴ
ーグル状の表示装置本体（21）内に第６図に示すような
小型の液晶パネル（23）と拡大用レンズ（24）等の光学
系を内蔵せしめ、そのレンズ（24）によって上記パネル
上の映像（27）の拡大虚像（28）を観察するようにした
ものである。尚、第６図に於て、（25）は光路変更光用
のプリズム、（13）は使用者（26）の目を表している。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 上記従来例のものは単色の液晶パネルを一枚用いたモ
ノクロ表示であるので、これらカラー化することが考え
られる。その際、Ｒ（赤）、Ｇ（緑）、Ｂ（青）ストラ
イプフィルタを内蔵した液晶パネルを一枚使用すれば、
比較的簡単にカラー表示を実現できるように思われる。

しかしながら、このような方法で充分に解像度の高い
カラー画像を実現するには、高密度、高画素数の液晶パ
ネルを必要とするが、使用する液晶パネルが小さい（１
インチ程度）ことを考えると、その製作が極めて難し
く、また、光の透過率が大きく低下して充分な輝度が得
られないという欠点がある。

そこで、本発明は、高輝度と高解像度が得られ、しか
も、パーソナル用として充分に小型化できる小型ディス
プレイ装置を提供することを目的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段 本発明のディスプレイ装置では、RGB各フィルタをそ
れぞれ装着した３枚の透過型液晶パネルと、Ｒ、Ｂ各反
射面を備え上記各パネルの透過光を合成するプリズム手
段と、このプリズム手段の出力光が反射される拡大用レ
ンズ手段を巧みに組み合わせてなる。

（ホ）作用 上記の構成により、前記各液晶パネルからの透過光が
上記プリズム手段で合成され、その合成によるカラー映
像の上記レンズ手段による拡大像が観察される。

（ヘ）実施例 第１図〜第３図は本発明による小型ディスプレイ装置
の一実施例を示している。第１図はその動作原理を示す
概略図であり、（１）はその前面にＲフィルタが装着さ
れた透過型の液晶パネル、（２）（３）はＢフィルタ及
びＧフィルタがそれぞれ同様に装着された透過型液晶パ
ネル、（４）（５）（６）はその各液晶パネルの背面に
配置され冷陰極平面螢光灯タイプのバックライト、
（７）はその三つの入射面が上記各液晶パネルに（１）
（２）（３）にそれぞれ対向するように配置された色合
成用のプリズム手段、（12）はその出射面に配置された
拡大用の凸レンズである。

前記プリズム手段（７）は第２図に示されるように断
面が二等辺三角形をなす４個の三角柱状プリズム（８）
〜（11）が互いに貼着されなり、その第１プリズム
（８）の一方の接合面（8a）にはＲ反射膜が、また第２
プリズム（９）の一方の接合面（9a）にはＢ反射膜がそ
れぞれ形成され、更に第４プリズム（11）の接合面（11
a）（11b）にはＢ反射膜とＲ反射膜がそれぞれ形成され
ているが、第３プリズム（10）の両接合面（10a）（10
b）にはそれらの反射膜が何ら形成されていない構造と
なっている。なお、これら各プリズム（８）〜（11）
は、プリズムと略同一屈折率の透明接着剤によって貼着
されている。

したがって、この構造によれば、第１図から分かるよ
うに、液晶パネル（１）からのＲ透過光は第１プリズム
（８）の接合面（8a）または第４プリズム（11）の接合
面（11b）で反射され第４プリズム（11）から出射し、
液晶パネル（２）からのＢ透過光は第２プリズム（９）
の接合面（9a）または第４プリズム（11）の接合面（11
a）で反射されて第４プリズム（11）から出射し、液晶
パネル（３）からのＧ透過光は第３第４プリズム（10）
（11）内をそのまま直進して第４プリズム（11）から出
射する。

その際、上記RGB透過光の出射端での光軸が一致する
ように、液晶パネル（１）（２）（３）がプリズム手段
（７）の各入射面に正確に位置決めされて取付けられて
いるので、上記各透過光が合成されることになり、した
がって液晶パネル（１）（２）（３）によるカラー映像
（14）が第４プリズム（11）の出射面に現れる。そし
て、このカラー映像が凸レンズ（12）に入射されること
により、カラー拡大映像（15）が観察されることにな
る。

なお、各液晶パネル（１）（２）（３）は、通常の液
晶テレビに採用されている周知の方法で駆動されるが、
今、第１図の矢印Ａ方向が液晶パネル（３）の垂直走査
方向であるとすると、液晶パネル（１）（２）の垂直走
査方向はそれぞれ矢印Ｂ、Ｃのように互いに逆方向にな
る。

第３図は上記のように構成された液晶パネルとバック
ライトとプリズム手段からなる２個のユニット（20）
（20）をレンズ（12）（12）と共に左右の目に対向する
よう従来例（第５図）のようなゴーグル状の表示装置本
体（21）内に組み込んだ例を示しており、（22）（22）
は内蔵されたヘッドホーンであるが、この他に上記ユニ
ット（20）（20）は各液晶パネルの駆動回路も内蔵され
るが、それらは図示を省略している。

なお、上記ユニット（20）（20）は各液晶パネルに互
いに位相差の若干異なる映像信号を与えるようにすれば
カラー立体映像を観察できる。

また、第４図は第１図に代わる他の実施例を示してお
り、第１図と対応する部分には同一番号を付して説明を
省略するが、この実施例では第１図のプリズム手段
（７）が接合面（16a）にＲ反射膜が形成された第１プ
リズム（16）と、接合面（17a）にＢ反射膜が形成され
た第２プリズム（17）と、接合面（18a）にそれらの反
射膜が形成されていない第３プリズム（18）とによって
構成したことを特等としている。

（ト）発明の効果 本発明に依れば、RGB各専用の３枚の液晶パネルと色
合成用のプリズム手段を使用することにより高輝度且つ
高解像度のカラー映像を実現でき、しかも、パーソナル
用途として充分に小型化できる小型ディスプレイ装置を
提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の一実施例を示し、第１図は動
作原理を示す概略図、第２図はその要部のユニットを示
す斜視図、第３図はディスプレイ装置全体を示す断面図
である。第４図は他の実施例の動作原理を示す概略図で
ある。 第５図は及び第６図は従来例を示し、第５図は動作原理
を示す概略図、第６図はディスプレイ装置の頭部への装
着状態を一部断面して示す平面図である。 （１）（２）（３）：液晶パネル、（４）（５）
（６）：バックライト、（７）：プリズム手段、（８）
（９）（10）（11）：プリズム、（12）：拡大用凸レン
ズ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】RGB各フィルタがそれぞれ前面に装着され
   異なる三方向に配置された３個の透過型液晶パネルと、 前記各フィルタの背面にそれぞれ装着されたバックライ
   トと、 互いに組み合わされる複数個のプリズムの一部にＲ反射
   面及びＢ反射面が形成され、前記各液晶パネルにそれぞ
   れ対向するRGB各入射面と一つの出射面とを備える色合
   成用プリズム手段と、 前記プリズム手段の出射面側に配置され、その出射面か
   ら出た合成出力光が入射する拡大用レンズ手段とを備
   え、 前記液晶パネル上に表示される映像の合成カラー拡大虚
   像を前記レンズ手段を介して観察するようにしてなる小
   型ディスプレイ装置。