JP2785335B2 - 車両用内燃機関の制御装置 - Google Patents

車両用内燃機関の制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は車両用内燃機関の制御装置に関し、詳しく
は、アクセル操作量に応じて目標機関出力軸トルクを設
定し、この目標機関出力軸トルクが得られるように吸入
空気量を制御するよう構成された車両用内燃機関の制御
装置に関する。
〈従来の技術〉 このような車両用内燃機関の制御装置としては、従来
以下に示すようなものがある。
即ち、アクセル操作量に対する機関のトルク特性、出
力特性を車両の運転性に対して好ましい特性に制御する
方法として、例えば特開昭60−192843号公報に開示され
るように、アクセル操作量と機関回転速度とに応じてス
ロットル弁の開度を定め、この設定開度に一致させるよ
うにスロットル弁を駆動制御する装置がある。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来の車両用内燃機関の制
御装置にあっては、機関自体の特性によってトルクが急
激に変化するようなアクセル操作が行われた場合であっ
ても、実際に発生するトルク特性を好ましい形に制御す
ることができるが、アクセル操作量に対する機関の実出
力軸トルクの応答特性を、任意の運転領域で車両振動
(トルクの急激な変化)を回避しつつ任意の応答特性に
切り換え制御することができなかった。このため、例え
ば、アクセル操作量に対する機関の実出力軸トルクの定
常特性と過渡特性とを別々に制御して、過渡時のトルク
応答特性をオーバーシュートなく最良に制御しつつ、定
常時のトルク安定性を確保するといったことが実現でき
ないという問題があった。
即ち、例えば運転者の好みによって、アクセルペダル
の操作量に対する機関トルクの応答特性がより敏感なも
のが良かったり(特に加速運転時)、又はアクセル操作
量に対して鈍感な方を好む場合(特に定常運転時)もあ
るが、従来の制御装置においては、アクセル操作量と機
関回転速度とによって一義的にスロットル弁開度が決定
されるため、例えば運転者の好みに対応して応答特性を
切り換えることができなかった。
また、車両振動を回避しつつ得られる最良の応答レベ
ルには運転領域によって差があるが、従来では、運転領
域によってトルクの応答特性を切り換えることができな
かったため、応答性を犠牲にして車両振動を回避した
り、応答特性を確保するために一部の運転領域で不快な
車両振動が発生したりしていたものである。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、運転
者の好みや運転状態に応じてアクセル操作量に対する実
トルクの応答特性が複数の規範モデルの中から選択でき
るようにして、車両の運転性を高めることを目的とす
る。
〈課題を解決するための手段〉 そのため本発明では、第1図に示すように、アクセル
操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、これによ
り検出されたアクセル操作量に基づいて目標機関出力軸
トルクを設定する目標トルク設定手段と、アクセル操作
量に対する機関出力軸トルクの応答特性の規範モデルを
予め記憶されている複数種の中から選択する応答特性選
択手段と、前記選択された規範モデルの応答特性で実際
の機関出力軸トルクを変化させるべく、前記目標機関出
力軸トルクに対して前記選択された規範モデルに応じた
位相補償を施し、該位相補償が施された目標機関出力軸
トルクを最終的な指令値として設定する位相補償トルク
設定手段と、該位相補償トルク設定手段で設定された指
令値の機関出力軸トルクを得るべく機関の吸入空気量を
制御する吸入空気量制御手段と、を含んで車両用内燃機
関の制御装置を構成するようにした。
ここで、機関の回転速度を検出する機関回転速度検出
手段と、機関吸気系に介装されたスロットル弁の開度を
検出するスロットル弁開度検出手段と、前記検出された
機関回転速度とスロットル弁開度とに基づいて吸入空気
量の応答遅れ時定数を設定する吸入空気量応答遅れ時定
数設定手段と、を備え、前記位相補償トルク設定手段
が、前記選択された規範モデル及び前記吸入空気量の応
答遅れ時定数に応じて、前記目標機関出力軸トルクに対
して位相補償を施すよう構成すると良い。
また、実際の機関出力軸トルクを検出する実トルク検
出手段を備え、前記位相補償トルク設定手段が、前記選
択された規範モデル及び前記検出された実際の機関出力
軸トルクに応じて、前記目標機関出力軸トルクに対して
位相補償を施すよう構成しても良い。
更に、機関の回転速度を検出する機関回転速度検出手
段と、前記検出された機関回転速度に基づいて、機関が
トルクを発生するまでの応答遅れ時間を予測設定するト
ルク応答遅れ時間設定手段と、を備え、前記位相補償ト
ルク設定手段が、前記選択された規範モデル及び前記予
測設定された応答遅れ時間に応じて、前記目標機関出力
軸トルクに対して位相補償を施すよう構成することもで
きる。
〈作用〉 かかる構成の制御装置によると、アクセル操作量に基
づいて定常的な目標機関出力軸トルクが設定される一
方、アクセル操作量に対する機関出力軸トルクの応答特
性の規範モデルを選択する。そして、前記規範モデルの
応答特性で実際の機関出力軸トルクが応答変化するよう
に、前記目標機関出力軸トルクに位相補償を施して、該
位相補償された機関出力軸トルクの指令値が得られるよ
うに、機関の吸入空気量を制御する。
また、前記選択された規範モデルの応答特性に従うよ
うに、前記目標機関出力軸トルクに位相補償を施すとき
に、吸入空気量の応答遅れ時定数,機関出力軸トルクの
検出値,機関がトルクを発生するまでの応答遅れ時間を
用いるようにして、規範モデルの応答特性に精度良く一
致して変化する実際の機関出力軸トルクが得られるよう
にする。
〈実施例〉 以下に本発明の実施例を説明する。
本実施例のシステム構成の概略を示す第2図におい
て、機関1のクランク角及び回転速度Neを検出する機関
回転速度検出手段としてのクランク角センサ2、図示し
ないアクセルペダルの操作量(踏み込み量)aを例えば
ポテンショメータの出力電圧によって検出するアクセル
操作量検出手段としてのアクセル操作量センサ3、機関
1の吸気通路4に介装されたスロットル弁5の開度θR
を検出するスロットル弁開度検出手段としてのスロット
ルセンサ6、応答特性選択手段としての規範モデル選択
スイッチ7が設けられており、これらのセンサ及びスイ
ッチからの検出信号及び選択信号がマイクロコンピュー
タ8のCPU8aに入力されるようになっている。
ここで、前記CPU8aは、前記検出信号に基づいて機関
1の目標出力軸トルク(以下、目標トルクと略す。)を
演算すると共に、吸入空気量の応答遅れ時定数を演算
し、更に、予め複数設定されている機関トルクの応答性
における規範モデル中からスイッチ7の選択に応じて所
定の規範モデルを設定する。そして、アクセル操作量に
対する実機関出力軸トルク(以下、実トルクと略す。)
の応答特性が前記選択された規範モデルの応答特性と一
致するように、前記時定数を用いて目標トルクに位相補
償を施し、機関出力軸トルク(以下、トルクと略す。)
の制御値(指令値)を求め、この制御値を出力するのに
必要な吸入空気量を与える目標スロットル弁開度をスロ
ットル弁開度テーブル8bから読み出して、サーボ駆動回
路9に出力し、このサーボ駆動回路9を介してサーボモ
ータ10を駆動制御することによりスロットル弁5の開度
を制御して吸入空気量の制御を行う。
従って、本実施例において、マイクロコンピュータ8
は、目標トルク設定手段,位相補償トルク設定手段,吸
入空気量応答遅れ時定数設定手段,トルク応答遅れ時間
設定手段としての機能を兼ね備える。また、本実施例に
おいて、吸入空気量制御手段は、サーボ駆動回路9,サー
ボモータ10,スロットル弁5で構成される。
また、マイクロコンピュータ8は、公知の方法によ
り、クランク角センサ2から出力されるクランク角信号
に基づいてイグニッションコイル11に点火信号を出力し
て点火プラグ12による点火時期を制御する点火制御、及
び、インジェクタ13に燃料噴射信号を出力して行う燃料
供給制御を同時に行っている。
前記スロットル弁開度テーブル8bは、時々刻々の目標
トルクと機関回転速度Neとを与えれば、前記目標トルク
を発生させるのに必要な吸入空気量が得られるような目
標スロットル弁開度θoが予めROM上に記憶されている
ものである。
サーボ駆動回路9は、スロットルセンサ6により検出
されたスロットル弁5の開度θRと、マイクロコンピュ
ータ8から入力した目標スロットル弁開度θoとの偏差
に応じてスロットル弁5の回転軸に連結されたサーボモ
ータ10を正逆転駆動し、スロットル弁5の開度を目標値
に追従させるようになっている。
次に第3図に示すプログラムに従って、目標トルクの
設定、吸入空気量の応答遅れ時定数に基づく目標トルク
の位相補償、目標スロットル弁開度θoの設定等の各演
算処理を説明する。
第3図に示すプログラムは、一定周期例えば10ms毎に
実行されるもので、まず、P1では、アクセル操作量セン
サ3で検出したアクセルペダルの操作量(開度)aを読
み込む。
P2では、クランク角センサ1からのクランク角信号を
基づいて機関回転速度Neを演算する。
P3では、スロットルセンサ6によって検出されたスロ
ットル弁5の開度θRを読み込む。
P4では、吸入空気量の応答遅れの時定数τfを以下の
ようにして演算する。
一般に、スロットル弁5を通過する空気量Qsと、吸入
行程時に実際にシリンダ内に吸入される空気量Qcylとの
間には、コレクタ部の容積を充填するための応答遅れを
生じ、その関係は次式のように一次遅れの関係で表され
ることが知られている。但し、次式においてsはラプラ
ス演算子(微分演算子)とする。
τf〔sec〕は、空気の応答遅れ時定数で、スロット
ル弁開度θRと機関回転速度Neとによって異なる値をと
り、その値は例えば以下の式で求められる。
ここで、Vcはコレクタ容積、Rはガス定数、taは吸気
温度、Paは大気圧、ηvは充填効率、VEは機関排気量、
γaは空気の密度、Cはスロットル弁開度定数、gは吸
気管圧力によって定まる定数である。
P4では、上記演算式において変数となる機関回転速度
Neとスロットル弁開度θRとに対応させて予め求めてあ
る時定数τfのデーブルデータよりテーブルルックアッ
プにより時定数τfを求める。
P5では、規範モデル選択スイッチ7からの信号に基づ
いて機関トルク応答性の規範モデル(例えば一次遅れモ
デル)の時定数Taを予め設定記憶されている複数種の中
から選択する。
尚、規範モデルの選択は、選択スイッチ7による手動
操作による切り換えの他、車速や変速比などの運転状態
に基づいて自動的に選択されるように構成しても良い。
P6では、次式に従って、アクセル開度aから目標トル
クTerを演算する。
Ter=k1・a ここで、k1はトルクの収束値の大きさを規定する定数
であり、運転者の好みや、車両の走行環境によって切り
換えても良い。
P7では、P6で演算された目標トルクTerに、次式の応
答関数Cm(s)で与えられるようなモデルマッチング位
相補償を施し、トルクの制御値Tecを演算する。
実際には、上記式をサンプル周期Tsmp(0.01sec)で
離散時間系に変換した次式により演算する。但し、
(k)は時系列データを示す。
X(k)=kf・X(k−1)+(1−kf)・Y1(k) Kf=exp(−Tsmp/Ta) P8では、P2で演算された機関回転速度Neと、P7で演算
されたトルクの制御値Tecとにより、スロットル弁開度
テーブル8bから目標スロットル弁開度θoを読み出す。
スロットル弁開度テーブル8bは、第5図に示すように、
トルク制御値Tecと機関回転速度Neとにより目標スロッ
トル弁開度θoを読み出すもので、該目標スロットル弁
開度θoのデータは車両に搭載された機関1の定常性能
(アクセル開度及び機関回転速度を一定としたときに機
関トルクをプロットしたもの)から定まるデータであ
る。
P9では、P8で演算された目標スロットル弁開度θo
を、サーボ駆動回路9へ出力する。これにより、スロッ
トル弁5は、サーボモータ6に駆動されて目標スロット
ル弁開度θoにその開度θRが一致するようにフィード
バック制御される。
次に本実施例の作用を第4図を参照しつつ説明する。
機関1で実際に発生できるトルクは、実際に機関1に
吸入された空気量Qcylに略比例する。また、本実施例で
は、車両に搭載された機関1の定常性能(アクセル開度
及び機関回転速度を一定としたときに機関トルクをプロ
ットしたもの)から定まるデータに基づいて、機関回転
速度Ne及びトルク制御値Tecから目標スロットル弁開度
θoを求めている。従って、機関トルク制御値Tecと実
機関出力軸トルクTrealとの関係は、スロットル弁通過
空気量Qsとシリンダ吸入空気量Qcylとの関係と同様に、
吸入空気の応答遅れ時定数τfを用いて次式で表され
る。但し、τPは、機関1がトルクを発生させるのにか
かる応答遅れ時間とする。
本実施例では、アクセル操作量aに対する実トルクTr
ealの応答特性を、規範モデル選択スイッチ7で選択さ
れる任意の規範モデルに一致させるために、前述のよう
に次式のようなモデルマッチングのための位相補償を行
う。
従って、極零相殺によりアクセル操作量aに対する実
トルクTrealの応答特性は次式で表される。
ここで、定常ゲインk1又は規範モデルの時定数Taを状
況により切り換えることで、実トルクTrealの応答特性
を自由に変えることができることが分かる。
このため、規範モデル選択スイッチ7で切り換え設定
される規範モデルの時定数Taを、例えば時定数Taの比較
的小さいスポーティモードと、時定数Taの比較的大きな
ノーマルモードとに対応する2種として、アクセル操作
量aに対する機関トルクの速やかな応答を得たいときに
は、このスイッチ7をスポーティ側に切り換えること
で、ノーマル選択時よりも敏感な機関トルクの応答性を
得て機敏な動力性能を発揮させたり、また、逆に僅かな
アクセル操作量aに追従して機関トルクが反応すること
を嫌うときにはスイッチ7でノーマルを選択するなど、
運転者の好みに応じてトルク発生の応答性を選択できる
ものである。
尚、規範モデルの設定において、予め不快な車両振動
が発生するレベルの応答性が設定されないようにしてお
けば、より応答性に敏感なモデルを選択した場合でも、
車両振動(トルクの急激変化)を伴うことなく良好な運
転性を確保できる。
更に、本実施例では、規範モデルに実際の応答性をマ
ッチングさせるのに用いる吸入空気量の応答遅れ時定数
τfを、機関回転速度Neとスロットル弁開度θRにより
順次切り換え設定するようにしてあるので、より正確に
規範モデルに実際の応答性を一致させることができる。
次に、実トルクをセンサによって検出し、この実トル
クを目標トルクにフィードバック制御する構成とした第
2の実施例について説明する。
前記第1実施例では、吸入空気量の応答遅れ時定数τ
fに基づいて、モデルマッチングのための位相補償を行
ったが、次に説明する第2実施例では、機関1の実トル
クを検出すると共に、機関1が実際にトルクを発生する
までの応答遅れ時間を推定し、更に、前記第1実施例で
用いた吸入空気量の応答遅れ時定数τfを用い、これら
によりモデルマッチングのための位相補償を行うように
構成してある。従って、本実施例では、第2図に示した
システム構成に、機関1の実トルクTrealを検出するた
めの実トルク検出手段としてのトルクセンサ14が追加設
定される。
第6図に第2実施例にかかる演算処理を示すプログラ
ムを示してあるが、P1〜P5,P8については前記第1実施
例において説明した第3図に示したプログラムと同様で
あるため、第3図のプログラムと異なるP6,P7,P9につい
てのみ説明する。
P6では、トルクセンサ14によって検出された機関1の
実トルクTrealを読み込む。
P7では、前記演算された機関回転速度Neを用いて、機
関1がトルクを実際に発生するまでの応答遅れ時間を演
算する。例えば、4サイクル内燃機関においては、吸
入,圧縮行程にかかる時間は、少なくともトルクを発生
させるまでの応答遅れ時間として残るので、2サイクル
(機関1回転)に要する時間が、機関1のもつ応答遅れ
時間τP(=60/Ne)となる。
P9では、P8で演算された目標トルクTer、P6で検出し
た実トルクTreal、P4で演算された吸入空気量の応答遅
れ時定数τf、及び、P7で演算された機関1のトルク発
生応答遅れ時間τP、P5で選択された規範モデル時定数
Taを用いて、機関トルクの制御値Tecを演算する。本実
施例では、公知の制御法の構成を用いたフィードバック
制御系によって機関トルクを制御する(第7図参照)。
ここで、目標トルクTer(s)、実トルクTreal
(s)、機関トルク制御値Tec(s)の関係を次式に示
す。
Tec(s)= Cm(s)・〔Ter(s)−{Treal(s)−G(s)・
Tec(s)}〕 但し、前記G(s)は前述のように吸入空気量の応答
遅れ時定数τfとトルク発生の応答遅れ時間τPとから
求められる機関トルク制御値Tecと実トルクTrealとの関
係を示す機関モデル{G(s)=Treal(s)/Tec
(s)}、Cm(s)はモデルマッチングのための位相補
償器である。
実際には、前記演算式を本プログラムの実行周期であ
るサンプル周期Tsmp(0.01sec)で離散時間系に変換し
た次式により演算する。
X(k)=kf・X(k−1)+(1−kf)・Y1(k) Y1(k)=Ter(k)−{Treal(k)−Y2(k−τP/Tsmp)} Y2(k)=kp・Y2(k−1)+(1−kp)・Tec(k−1) kf=exp(−Tsmp/Ta) kp=exp(−Tsmp/τf) 本実施例では、トルクセンサで検出された実トルクTr
ealと、機関回転速度Neから演算される機関トルク発生
の応答遅れ時間τPとを規範モデルの応答特性に実際の
特性を一致させるためのマッチングに用いることによ
り、外乱の影響をあまり受けることなくアクセル操作量
に対する実トルクの応答特性を選択された規範モデルに
正確に一致させることができる。
尚、以上2つの実施例においては、機関の出力軸トル
クの応答特性を規範モデルに一致させることを行った
が、マニュアルトランスミッションやCVT(コンティニ
ューズリィ・バリアブル・トランスミッション;無段変
速機構)などの変速機構を機関に連結した場合には、か
かる変速機構における変速比を検出することで、駆動輪
出力トルクの応答特性を上記実施例と同様に規範モデル
に一致させる制御を行うことができる。
また、目標トルクの位相補償を行うには、機関特有の
各種応答遅れが存在するため、上記実施例では吸入空気
量の応答遅れ時定数を用いたり、この応答遅れ時定数と
トルク発生応答遅れ時間と実トルク検出によるフィード
バックとの組み合わせて位相補償を行うようにしたが、
吸入空気量の応答遅れ時定数,トルク発生応答遅れ時
間,実トルクをそれぞれ単独で用いて位相補償したり、
3つの中から2つを組み合わせて位相補償に用いるも可
能である。しかしながら、特に大きなコレクタ容積をも
つ機関では、吸入空気量の応答遅れが大きくなるので、
吸入空気量の応答遅れ時定数を用いることが好ましい。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によると、選択された規
範モデルの応答特性で実際の機関出力軸トルクが変化す
るように、アクセル操作量に基づき設定された目標機関
出力軸トルクに位相補償を施すようにしたことにより、
任意の好ましい規範モデルを選択してこの規範モデルに
アクセル操作量に対する実トルクの応答特性を一致させ
ることができ、運転者の好み又は運転状態に応じて好ま
しい応答特性に切り換えて車両の運転性を高めることが
できる。
また、前述のような規範モデルに一致させるための位
相補償を行うときに、吸入空気量の応答遅れ時定数,実
機関出力軸トルク,トルク発生応答遅れ時間をそれぞれ
単独で又は組み合わせて関与させることにより、規範モ
デルへ正確に一致させて機関トルクを変化させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図、第2図は本発
明の実施例のシステム構成を示すシステム概略図、第3
図は本発明の第1実施例における制御内容を示すフロー
チャート、第4図は同上実施例における制御特性を説明
するための機能説明ブロック図、第5図は同上実施例に
おける目標スロットル弁開度の設定状態の例を示す線
図、第6図は本発明の第2実施例における制御内容を示
すフローチャート、第7図は同上実施例における制御特
性を説明するための機能説明ブロック図である。 1……機関、2……クランク角センサ、3……アクセル
開度センサ、5……スロットル弁、6……スロットルセ
ンサ、7……規範モデル選択スイッチ、8……マイクロ
コンピュータ、8a……CPU、8b……スロットル弁開度テ
ーブル、9……サーボ駆動回路、10……サーボモータ、
14……トルクセンサ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセル操作量を検出するアクセル操作量
    検出手段と、 前記検出されたアクセル操作量に基づいて目標機関出力
    軸トルクを設定する目標トルク設定手段と、 アクセル操作量に対する機関出力軸トルクの応答特性の
    規範モデルを予め記憶されている複数種の中から選択す
    る応答特性選択手段と、 前記選択された規範モデルの応答特性で実際の機関出力
    軸トルクを変化させるべく、前記目標機関出力軸トルク
    に対して前記選択された規範モデルに応じた位相補償を
    施し、該位相補償が施された目標機関出力軸トルクを最
    終的な指令値として設定する位相補償トルク設定手段
    と、 該位相補償トルク設定手段で設定された指令値の機関出
    力軸トルクを得るべく機関の吸入空気量を制御する吸入
    空気量制御手段と、 を含んで構成したことを特徴とする車両用内燃機関の制
    御装置。
  2. 【請求項2】機関の回転速度を検出する機関回転速度検
    出手段と、 機関吸気系に介装されたスロットル弁の開度を検出する
    スロットル弁開度検出手段と、 前記検出された機関回転速度とスロットル弁開度とに基
    づいて吸入空気量の応答遅れ時定数を設定する吸入空気
    量応答遅れ時定数設定手段と、 を備え、 前記位相補償トルク設定手段が、前記選択された規範モ
    デル及び前記吸入空気量の応答遅れ時定数に応じて、前
    記目標機関出力軸トルクに対して位相補償を施すよう構
    成されたことを特徴とする請求項1記載の車両用内燃機
    関の制御装置。
  3. 【請求項3】実際の機関出力軸トルクを検出する実トル
    ク検出手段を備え、前記位相補償トルク設定手段が、前
    記選択された規範モデル及び前記検出された実際の機関
    出力軸トルクに応じて、前記目標機関出力軸トルクに対
    して位相補償を施すよう構成されたことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の車両用内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】機関の回転速度を検出する機関回転速度検
    出手段と、 前記検出された機関回転速度に基づいて、機関がトルク
    を発生するまでの応答遅れ時間を予測設定するトルク応
    答遅れ時間設定手段と、 を備え、 前記位相補償トルク設定手段が、前記選択された規範モ
    デル及び前記予測設定された応答遅れ時間に応じて、前
    記目標機関出力軸トルクに対して位相補償を施すよう構
    成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の車両用内燃機関の制御装置。
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