JP2783046B2 - クラッドインサート溶接方法 - Google Patents

クラッドインサート溶接方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムと鋼、ア
ルミニウムとチタニウムのように、接合すべき一方の金
属がアルミニウムである異種金属のスポット溶接方法に
関し、更に詳しくは、接合面間にクラッド材をインサー
トさせたクラッドインサート溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムと鋼、アルミニウムとチタ
ニウムのような異種金属の溶接では、接合界面に金属間
化合物が形成されて脆化が生じるために、充分な接合強
度が得られないことが知られている。このような異種金
属の接合では、従来はボルト、ネジ、はめ合わせなどの
機械的接合法が用いられてきたが、信頼性、気密性に問
題があった。そのため、各種の固相接合法による接合が
試みられてきたが、それぞれに適用の限界があった。例
えば、摩擦圧接法では、対称性のよい回転体同士に限ら
れ、爆着法や熱間圧延法は、特別な設備や前処理を必要
とし、形状面でも制約される。また、拡散接合法では、
設備面、能率面にそれぞれ欠点がみられた。
【0003】そこで、最近になって、クラッド材を使用
する比較的簡単で確実性の高い異種金属の溶接方法が提
案された。これは、接合すべきそれぞれの異種金属と同
じ2種類の金属材料を両面に持つクラッド材を介して溶
接を行う方法であり、例えば、「軽金属」(vol.2
7(1989)No. 10鉄道車両のハイブリット構体の
構体結合構造)には、図6に示すように、ステンレス鋼
とアルミニウムを接合する場合に、ステンレス鋼とアル
ミニウムからなるクラッド材をインサート材として使用
する溶接方法が開示されている。そして、溶接として
は、アーク溶接法、スポット溶接法などが用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなクラッドイ
ンサート材を用いた異種金属の溶接方法は、接合すべき
それぞれの異種金属と同じ2種類の金属材料を両面に持
つクラッド材を使用することによって、異種金属の溶接
を同種金属の溶接に置き換えることが特徴である。ここ
で、溶接がアーク溶接の場合、クラッド材が厚ければ問
題はない。しかし、板厚の小さいクラッド材(例えば3
mm厚以下)を用いるときは、溶接時の入熱により、ク
ラッド材の界面が広い範囲にわたって熱影響を受け、そ
こに脆弱な金属間化合物が形成される。その結果、同種
金属同士は良好に接合されても、クラッド界面の接合強
度が失われるために、高強度の接合継手を得ることは困
難となる。
【0005】また、薄板の接合に多用されるスポット溶
接を用いた場合には、アーク溶接と比べ、溶接時の入熱
が少ないために、金属間化合物の形成によるクラッド界
面の脆化領域は狭くなるが、それでも高い強度を安定に
得ることは困難であった。
【0006】本発明の目的は、クラッド界面での接合強
度の低下を抑えて、安定した高強度の接合継手を得るア
ルミニウムと非アルミ金属のクラッドインサート溶接方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】被接合面間にクラッド材
をインサートさせたアルミニウムと非アルミ金属の溶接
には、溶接時の入熱量が小さいスポット溶接が好適と考
えられる。スポット溶接を用いた鋼とアルミニウムのク
ラッドインサート溶接における接合形態を図1に示す。
【0008】1および2は被溶接材としての鋼およびア
ルミニウム、3は鋼1とアルミニウム2の接合面間にイ
ンサートされたクラッド材である。クラッド材3は、鋼
3aとアルミニウム3bとからなり、鋼3aが鋼1に、
アルミニウム3bがアルミニウム2にそれぞれスポット
溶接されている。そして、接合界面には、2つのナゲッ
ト4aおよび4bが形成されている。
【0009】ここで、鋼同士の接合は強度的な問題はな
い。そのため、接合継手の強度は、アルミニウム側のナ
ゲット4bの強度と、溶接時の熱影響を受けていない領
域のクラッド界面の接合強度に支配され、これらの強度
が充分な場合は、アルミニウムが母材破断をおこす。一
方、板厚Tの板材のスポット溶接においては、その継手
強度を保証するために、ナゲット径を4・T1/2 以上に
する必要のあることが知られている。
【0010】本発明者らは、アルミニウムと非アルミ金
属のクラッドインサートスポット溶接において、充分な
接合強度の得られる条件を、主にナゲット径の観点から
調査した。その結果、アルミニウムの母材破断を生じさ
せるためには、アルミニウム側のナゲット径dが、アル
ミニウムの板厚Tに対して4・T1/2 以上である必要の
あること、また、その条件下では、クラッド面に形成さ
れる熱影響部の径Dは、D=1.2×dで表わされ、これ
らの結果、アルミニウムの母材破断を生じさせる条件
が、クラッド材の面積Sと、アルミニウム側のナゲット
径dもしくはアルミニウムの板厚Tとの簡単な関係で表
わされることが判明した。
【0011】即ち、クラッド界面の強さをσclad、アル
ミニウムの強さをσAlとすれば、アルミニウムの母材破
断の条件は、クラッド界面の接合強さがアルミニウム同
士の接合強さよりも大きければよいことから、数式1と
なる。そして、dおよびD=1.2×dを用いれば、数式
1は数式2となり、数式3に整理される。更に、dの最
低必要条件として4・T1/2 を用いれば、継手強度を保
証する条件は、数式4となる。
【0012】
【数1】 (クラッド材の面積−クラッド界面の熱影響面積)×σ
clad>(アルミニウム側のナゲット面積)×σAl
【0013】
【数2】{S−(1.2・d/2)2 ・π}・σclad
(d/2)2 ・π・σAl
【0014】
【数3】S>(σAl/σclad+1.4)・πd2 /4
【0015】
【数4】S>(σAl/σclad+1.4)・4πT
【0016】つまり、数式3または4を満足させるクラ
ッド材の面積Sを確保すれば、クラッド界面での金属間
化合物の形成による接合強度低下の影響を受けずに、ア
ルミニウムと非アルミ金属のクラッドインサートスポッ
ト溶接が行われるのである。
【0017】本発明はかかる知見に基づきなされたもの
で、比抵抗がアルミニウムの2倍以上の非アルミ金属と
アルミニウムとの間に、それぞれの異種金属を主成分と
するクラッド材を同種金属が接するように挟んで、非ア
ルミ金属アルミニウムとを抵抗溶接する際に、前記クラ
ッド材の面積Sを、 S>(σAl/σclad+1.4)・πd2 /4 または、 S>(σAl/σclad+1.4)・4πT σAl :アルミニウムの強さ(kgf/mm2 ) σclad:クラッド材の界面強さ(kgf/mm2 ) d :アルミニウム側のナゲット径(mm) T :アルミニウムの板厚(mm) とすることを特徴とするクラッドインサート溶接方法を
要旨とする。
【0018】
【作用】図2は本発明の実施態様を示し、5,5はスポ
ット溶接用の電極である。インサート材3は、図3に示
すように、円形であり、電極5,5に対して同心の状態
で、鋼1(非アルミ金属)とアルミニウム2の間に介在
されている。インサート材3の面積Sは、前記条件を満
足している。最低必要な面積Sは、電極5,5の軸心を
中心とする円形の面積であり、この円形を含むならば、
インサート材3の形状は問わない。インサート材3の面
積Sが前記条件を満足しない場合は、クラッド材3の界
面で金属間化合物の形成による界面接合強度低下の影響
のために、継手強度が低下する。
【0019】本発明において、アルミニウムとは、純A
lはもちろん、Al−Mg(5000系)、Al−Mg
−Si(6000系)などのAl合金を含む全てのAl
系金属を指す。
【0020】アルミニウムに溶接される非アルミニウム
金属としては、比抵抗がアルミニウムの2倍程度(6μ
Ω・cm)以上の金属であればよく、例えばFe(9.7
1μΩ・cm)、ステンレス鋼(70μΩ・cm)、T
a(12.45μΩ・cm)、Ti(42μΩ・cm)、
Zr(40μΩ・cm)等をあげることができる。
【0021】クラッド材は、製法面からは特に制限せ
ず、圧延クラッド、爆着クラッド、拡散クラッド等の公
知の方法により、充分に高い強度で接合されているもの
であれば良い。また、クラッド材を構成するアルミニウ
ムおよび非アルミ金属は、接合すべきこれらの金属と同
一である必要はなく、同種接合に支障のない類似組成で
あれば良い。
【0022】クラッド材の板厚は、溶接時の入熱量が小
さいスポット溶接を用いるため、2mm以下がよい。被
溶接材の板厚も、同じ理由から2mm以下がよい。
【0023】クラッド材の面積の上限は、継手強度の保
証の点からは特に規定する必要がない。しかし、クラッ
ド材が広くなると、コスト高、継手の大型化を招くの
で、これらの点からは小さいほうがよい。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0025】厚みが0.5〜2.0mmのアルミニウム−鋼
クラッド材を直径が6,10,14,18,22mmの
円形に機械加工してインサート材とした。そして、板厚
が1.0mmのJIS5000系アルミニウムと板厚が0.
8mmの鋼板(JIS G3141のSPCD)をスポ
ット溶接するにあたり、これらのインサート材を使用し
た。また、鋼以外の異種金属としてFe、Ti、Ta、
Zr、Niを採用し、それぞれのアルミニウムクラッド
材を用意して、同様にクラッドインサート溶接を行っ
た。溶接用電極は直径6mmのRR型とし、200kg
fの荷重を加えた。
【0026】溶接後に図4に示す十字引張試験を行な
い、試験片の破断形態、判断荷重により継手強度の評価
を行った。結果を表1に示す。ボタンは、図5に示すよ
うに、スポット溶接において強度な接合が得られたとき
に十字引張試験にて見られる破断形態で、ナゲットの周
辺から母材にかけてボタン穴のような形に破壊を生じた
ものである。
【0027】
【表1】
【0028】インサート材の面積Sが前記条件を満足す
ることにより、高強度の異材継手が安定よく得られる。
しかし、前記条件が満足されない場合は、溶接熱による
クラッド界面の脆化により、高強度が得られない。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のクラッドインサート溶接方法は、アルミニウムと非ア
ルミニウム金属のスポット溶接において、高強度の継手
を安定よく得る効果がある。しかも、この効果をクラッ
ドインサート材の面積規定によって得るので、必要以上
に大きいクラッド材を使用する必要がなくなり、現在は
高価なクラッド材を効率よく使用できる。従って、継手
コストが低減され、更に継手の小型化が図られる効果も
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】クラッド材をインサートさせた異種金属のスポ
ット溶接での接合形態を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の一実施態様を示す模式図である。
【図3】インサート材の平面図である。
【図4】十字引張試験を説明するための斜視図である。
【図5】ボタン破断を模式的に示す断面図である。
【図6】クラッドインサート溶接方法の概略図である。
【符号の説明】
1 鋼(非アルミ金属) 2 アルミニウム 3 クラッド材 4a,4b ナゲット 5 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 11/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比抵抗がアルミニウムの2倍以上の非ア
    ルミ金属とアルミニウムとの間に、それぞれの異種金属
    を主成分とするクラッド材を同種金属が接するように挟
    んで、非アルミ金属とアルミニウムをスポット溶接する
    際に、前記クラッド材の面積Sを、 S>(σAl/σclad+1.4)・πd2 /4 σAl :アルミニウムの強さ(kgf/mm2 ) σclad:クラッド材の界面強さ(kgf/mm2 ) d :アルミニウム側のナゲット径(mm) とすることを特徴とするクラッドインサート溶接方法。
  2. 【請求項2】 比抵抗がアルミニウムの2倍以上の非ア
    ルミ金属とアルミニウムとの間に、それぞれの異種金属
    を主成分とするクラッド材を同種金属が接するように挟
    んで、非アルミ金属とアルミニウムをスポット溶接する
    際に、前記クラッド材の面積Sを、 S>(σAl/σclad+1.4)・4πT σAl :アルミニウムの強さ(kgf/mm2 ) σclad:クラッド材の界面強さ(kgf/mm2 ) T :アルミニウムの板厚(mm) とすることを特徴とするクラッドインサート溶接方法。
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