JP2781805B2 - ブレーキユニット - Google Patents
ブレーキユニットInfo
- Publication number
- JP2781805B2 JP2781805B2 JP1505081A JP50508189A JP2781805B2 JP 2781805 B2 JP2781805 B2 JP 2781805B2 JP 1505081 A JP1505081 A JP 1505081A JP 50508189 A JP50508189 A JP 50508189A JP 2781805 B2 JP2781805 B2 JP 2781805B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- ceramic
- brake
- hydraulic brake
- hydraulic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/78—Features relating to cooling
- F16D65/84—Features relating to cooling for disc brakes
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2251/00—Material properties
- F05C2251/04—Thermal properties
- F05C2251/042—Expansivity
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2125/00—Components of actuators
- F16D2125/02—Fluid-pressure mechanisms
- F16D2125/06—Pistons
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 この発明は、車輪のブレーキユニットに関するもので
ある。
ある。
従来の車両用車輪のディスクブレーキユニットは鋳鉄
製または銑鉄製の回転ディスクを具えており、これが車
輪を支持するハブ及びベアリングと一体になっていて、
車軸への取付けを容易にしている。また車輪に取付けら
れたとき、車輪と一緒に回転する。この取付けの後、ブ
レーキカリパスがディスクの両側に張り出すようにして
取付けられる。
製または銑鉄製の回転ディスクを具えており、これが車
輪を支持するハブ及びベアリングと一体になっていて、
車軸への取付けを容易にしている。また車輪に取付けら
れたとき、車輪と一緒に回転する。この取付けの後、ブ
レーキカリパスがディスクの両側に張り出すようにして
取付けられる。
このカリパスは通常鋳鉄または鋳造合金製の本体を有
しており、これがディスクに対してブレーキ摩擦材パッ
ドを正しい位置に保持しており、このパッドはディスク
の各面に取付けられる。このカリパス本体中には、1個
以上のピストンが摺動可能に収容されている。このカリ
パスは主シリンダユニットから油圧作用で駆動されるも
ので、ブレーキ流体は主シリンダからブレーキラインを
経てカリパスに送られる。このブレーキ流体は高圧下に
カリパス中に導入され、これによりピストンがカリパス
中でディスク面に向けて移動する。
しており、これがディスクに対してブレーキ摩擦材パッ
ドを正しい位置に保持しており、このパッドはディスク
の各面に取付けられる。このカリパス本体中には、1個
以上のピストンが摺動可能に収容されている。このカリ
パスは主シリンダユニットから油圧作用で駆動されるも
ので、ブレーキ流体は主シリンダからブレーキラインを
経てカリパスに送られる。このブレーキ流体は高圧下に
カリパス中に導入され、これによりピストンがカリパス
中でディスク面に向けて移動する。
このピストンは研磨材パッドに作用してディスクに押
付ける。これらのピストンは銑鉄やアルミニウムから製
造され、仕上げとしてクロムメッキまたは陽極化処理が
施される。
付ける。これらのピストンは銑鉄やアルミニウムから製
造され、仕上げとしてクロムメッキまたは陽極化処理が
施される。
銑鉄製の油圧ピストンにおいて問題となるのは、通
常、非常に熱伝導性が高いという点である。従って車輪
に続けてブレーキを掛けると、摩擦パッドに非常な熱が
発生し、これが油圧ピストンとカリパス本体により伝導
されて、ブレーキ流体とシールに伝わることになる。こ
のようにブレーキ流体の蒸発を招く熱伝導を小さくする
には、ブレーキ流体の沸騰点を高くすることが必要とな
る。
常、非常に熱伝導性が高いという点である。従って車輪
に続けてブレーキを掛けると、摩擦パッドに非常な熱が
発生し、これが油圧ピストンとカリパス本体により伝導
されて、ブレーキ流体とシールに伝わることになる。こ
のようにブレーキ流体の蒸発を招く熱伝導を小さくする
には、ブレーキ流体の沸騰点を高くすることが必要とな
る。
現在入手できるディスクブレーキ用流体の公称沸騰点
は、略270℃である。この沸騰点は、カリパス本体から
ピストンを油圧作用でシールしている合成ゴムシールの
分解点より僅か30℃低いだけである。もしブレーキ流体
が少しでも水によって汚染されていると、その沸騰点は
140℃に下がる。
は、略270℃である。この沸騰点は、カリパス本体から
ピストンを油圧作用でシールしている合成ゴムシールの
分解点より僅か30℃低いだけである。もしブレーキ流体
が少しでも水によって汚染されていると、その沸騰点は
140℃に下がる。
多くのブレーキ流体は吸湿性であって、急速に水分を
吸収し、その沸騰点が顕著に低下する。これにより「ペ
ーパーロック」と呼ばれるブレーキ不良が発生する。こ
れはディスクパッドからブレーキ流体への熱伝導によっ
て、蒸気の小さなポケットが生じたときに起こる現象で
ある。
吸収し、その沸騰点が顕著に低下する。これにより「ペ
ーパーロック」と呼ばれるブレーキ不良が発生する。こ
れはディスクパッドからブレーキ流体への熱伝導によっ
て、蒸気の小さなポケットが生じたときに起こる現象で
ある。
ディスクブレーキ装置における最も普通のピストンと
してクロムメッキ銑鉄が知られているが、特殊な場合に
はアルミニウムやチタニウムにも使われている。アルミ
ニウムやチタニウム製のピストンは軽量であって、鉄に
比べて腐食が少ないという利点があるが、その熱伝導は
高い。
してクロムメッキ銑鉄が知られているが、特殊な場合に
はアルミニウムやチタニウムにも使われている。アルミ
ニウムやチタニウム製のピストンは軽量であって、鉄に
比べて腐食が少ないという利点があるが、その熱伝導は
高い。
従来のピストンの場合には、さらに環境条件や汚染さ
れたブレーキ流体によりピストンやカリパスの表面に腐
食や孔が発生するという欠点がある。このような腐食が
起きるとピストンの表面が粗くなり、摩耗により油圧作
用によるシールの劣化が促進されることになる。
れたブレーキ流体によりピストンやカリパスの表面に腐
食や孔が発生するという欠点がある。このような腐食が
起きるとピストンの表面が粗くなり、摩耗により油圧作
用によるシールの劣化が促進されることになる。
また車両のサスペンションの重量を減らすため、多く
の努力が払われている。ピストンが軽くなるとブレーキ
システムの慣性も減少し、反応が早くなると共に重量も
減少する。上記したようにアルミニウムやチタニウムを
ピストンに用いると、軽量化はするものの腐食や熱伝導
の問題が出てくる。
の努力が払われている。ピストンが軽くなるとブレーキ
システムの慣性も減少し、反応が早くなると共に重量も
減少する。上記したようにアルミニウムやチタニウムを
ピストンに用いると、軽量化はするものの腐食や熱伝導
の問題が出てくる。
これらの諸問題を解決すべく、この発明にあっては非
金属のピストンを用いるものであって、これは熱伝導が
低くて耐腐食性に富み、且つ、ブレーキ流体から水分を
吸収してペーパーロックの危険を低減するものである。
金属のピストンを用いるものであって、これは熱伝導が
低くて耐腐食性に富み、且つ、ブレーキ流体から水分を
吸収してペーパーロックの危険を低減するものである。
このため、この発明のブレーキユニットは、少なくと
も1個の摩擦パッドと、このパッドに作用する少なくと
も1個のピストンを具えており、このピストンが光沢を
施されていない粘土をベースとした材料または低熱伝導
性のカオリンなどの通常のセラミック材料を有するもの
であり、セラミック材料が水分および/または水蒸気に
対しては有孔性(透通性)であるが、油圧流体に対して
はそうではないものである。
も1個の摩擦パッドと、このパッドに作用する少なくと
も1個のピストンを具えており、このピストンが光沢を
施されていない粘土をベースとした材料または低熱伝導
性のカオリンなどの通常のセラミック材料を有するもの
であり、セラミック材料が水分および/または水蒸気に
対しては有孔性(透通性)であるが、油圧流体に対して
はそうではないものである。
この発明の他の形式の油圧ブレーキピストンは、粘土
をベースとした材料又はカオリンをベースとしたセラミ
ックなどのセラミック材料からなるものである。
をベースとした材料又はカオリンをベースとしたセラミ
ックなどのセラミック材料からなるものである。
以下、添付図面に示した実施態様により、さらにこの
発明について説明すると、図面はこの発明のセラミック
ピストンを構成するブレーキカリパスの概要の側断面図
である。
発明について説明すると、図面はこの発明のセラミック
ピストンを構成するブレーキカリパスの概要の側断面図
である。
図示の実施態様は、車両用のディスクブレーキに関す
るものである。このブレーキユニットのカリパス本体10
にシリンンダが設けられており、これにセラミックピス
トン11が収容されている。油圧ブレーキ流体は、圧力下
でピストンとハウジングとの間に形成されたカリパス本
体中の間隙12に導入され、その結果、ピストンがハウジ
ングから離間移動する。ハウジングとピストン間におい
て、シリンダ壁の中にシール13が設けられていて、ブレ
ーキ流体がピストンを通ってカリパス本体から外部に流
出するのを防止している。ピストンの外面近くにはディ
スクパッド14が支持されており、ピストンとこのディス
クパッドの間に、詰材15が必要に応じて介装されてい
る。ブレーキ流体がカリパスハウジング内に導入される
と、ピストンがハウジングから外方に駆動され、ディス
クパッドを押圧してディスクに圧接させる。
るものである。このブレーキユニットのカリパス本体10
にシリンンダが設けられており、これにセラミックピス
トン11が収容されている。油圧ブレーキ流体は、圧力下
でピストンとハウジングとの間に形成されたカリパス本
体中の間隙12に導入され、その結果、ピストンがハウジ
ングから離間移動する。ハウジングとピストン間におい
て、シリンダ壁の中にシール13が設けられていて、ブレ
ーキ流体がピストンを通ってカリパス本体から外部に流
出するのを防止している。ピストンの外面近くにはディ
スクパッド14が支持されており、ピストンとこのディス
クパッドの間に、詰材15が必要に応じて介装されてい
る。ブレーキ流体がカリパスハウジング内に導入される
と、ピストンがハウジングから外方に駆動され、ディス
クパッドを押圧してディスクに圧接させる。
ピストンはカップ状で、その閉鎖端は間隙12の一方を
画定している。ピストンの壁は外端に向けて収斂してお
り、これによりピストンとパッド14との間に不注意によ
って浸入した水分を除くようになっている。ピストンが
形成されているセラミックは、粘土をベースとした材料
や、カオリンをベースとしたセラミックなどのセラミッ
ク材料を含んでいる。典型的な粘土をベースとしたセラ
ミックの組成としては下記のようなものがある。
画定している。ピストンの壁は外端に向けて収斂してお
り、これによりピストンとパッド14との間に不注意によ
って浸入した水分を除くようになっている。ピストンが
形成されているセラミックは、粘土をベースとした材料
や、カオリンをベースとしたセラミックなどのセラミッ
ク材料を含んでいる。典型的な粘土をベースとしたセラ
ミックの組成としては下記のようなものがある。
SiO2 50−70% Al2O3 10−40% K2O 0−10% CaO 0− 5% Na2O 0−10% この他にも長石、ネフェリンシェナイト、コーンウォ
ール石、シリカおよび/またはタルクなどの融剤を含む
こともでき、例えば下記のように組成となる。
ール石、シリカおよび/またはタルクなどの融剤を含む
こともでき、例えば下記のように組成となる。
SiO2 50−70% Al2O3 10−40% K2O 0−10% CaO 0− 5% Na2O 0−10% Fe2O3 0− 2% MgO 0− 5% TiO2 0− 2% MnO 0− 1% ピストンに使われるセラミックの特殊の例としては、
グーマリング粘土をベースとする標準食器用セラミック
がある。
グーマリング粘土をベースとする標準食器用セラミック
がある。
このセラミックの組成は、高級な透状食器を製造する
ためのもので、グーマリング粘土に他の材料を添加し、
次のような組成としたものである。
ためのもので、グーマリング粘土に他の材料を添加し、
次のような組成としたものである。
ScO2 62.4 Al2O3 27.7 Fe2O3 0.33 CaO 0.14 MgO 0.84 Na2O 0.60 K2O 1.90 TiO2 0.63 LOI(*) 6.00 *LOT;点火損失 ついで、これを1200℃で燃やして計量によって決まる
調節された有孔性を与え、さらに水を浸して4時間沸騰
させる、最後に水中で冷却し、表面水を除いてから再計
量する。
調節された有孔性を与え、さらに水を浸して4時間沸騰
させる、最後に水中で冷却し、表面水を除いてから再計
量する。
このようにセラミックピストンの性能を、現在使用さ
れている金属性ピストン(クロムメッキ鉄、稀にアルミ
ニウムやチタニウムを使用)のそれと比べると次のよう
になる。
れている金属性ピストン(クロムメッキ鉄、稀にアルミ
ニウムやチタニウムを使用)のそれと比べると次のよう
になる。
またピストンをダイナモメータ上の回転ディスクに対
持して摩擦を測定した。
持して摩擦を測定した。
このようにピストンの製造方法としては、以下のよう
に種々の方法がある。
に種々の方法がある。
「方 法1」 粘土に他の成分わ加えたものをアーク中で混ぜ、スク
リーンにかけてフィルタで圧し、乾燥してから粉引きす
る。
リーンにかけてフィルタで圧し、乾燥してから粉引きす
る。
乾燥した粉末を鉄型中に13790Kt/m2で圧入する。この
プレスされた脆いピストンを型から外して炉中に入れ、
温度1200℃で8時間燃焼させる。この後、ピストンを仕
上寸法とする。
プレスされた脆いピストンを型から外して炉中に入れ、
温度1200℃で8時間燃焼させる。この後、ピストンを仕
上寸法とする。
「方 法2」 方法1と同じようにするが、ガムなどの有機バインダ
ーを少量添加してプレス本体の強度を増加させる。
ーを少量添加してプレス本体の強度を増加させる。
「方 法3」スリップ鋳造 方法1及び2と同じ固形分を約60%含んだ非凝固スリ
ップをけい酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムで処理す
る。このスリップを12〜24時間ねかせて、プラスター型
に注ぎ込んで大体の外径を形成する。壁厚は時間により
調節する。流体状スリップは壁厚が10〜15mmになってか
らデカントされる。ついで、型を緩慢に乾燥して十分に
収縮させ、鋳造物を型から除く。ついでこれを燃焼乾燥
させてから、方法1、2と同じように粉末とする。
ップをけい酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムで処理す
る。このスリップを12〜24時間ねかせて、プラスター型
に注ぎ込んで大体の外径を形成する。壁厚は時間により
調節する。流体状スリップは壁厚が10〜15mmになってか
らデカントされる。ついで、型を緩慢に乾燥して十分に
収縮させ、鋳造物を型から除く。ついでこれを燃焼乾燥
させてから、方法1、2と同じように粉末とする。
「方 法4」 方法1、2と同じ組成の混合物を混ぜ、スクリーンに
掛けてフィルタープレスし、脱気ミルにおいて80%位の
固形分として加工性を改良する。ついで、押出しにより
得た柱体を所定の長さに切断してピストンを製造するの
に十分な量とする。このスラグをローラヘッドカップ機
に掛け、所望の形状に展開する。このカップを通常のト
ンネルキルン中で燃焼乾燥させる。
掛けてフィルタープレスし、脱気ミルにおいて80%位の
固形分として加工性を改良する。ついで、押出しにより
得た柱体を所定の長さに切断してピストンを製造するの
に十分な量とする。このスラグをローラヘッドカップ機
に掛け、所望の形状に展開する。このカップを通常のト
ンネルキルン中で燃焼乾燥させる。
この他にも種々の製造法を採用することができるが、
いずれの場合もピストンが、水蒸気は通すがブレーキ流
体は通さなくなるようにその有孔性を調節する。この有
孔性(透通性)は、燃焼中に飛んでしまうような成分を
加えるか、完全に透状とならないように燃焼温度を調節
することにより得られる。
いずれの場合もピストンが、水蒸気は通すがブレーキ流
体は通さなくなるようにその有孔性を調節する。この有
孔性(透通性)は、燃焼中に飛んでしまうような成分を
加えるか、完全に透状とならないように燃焼温度を調節
することにより得られる。
セラミック体の透通性は、注意深く調節し、水蒸気は
通るがブレーキ流体は失なわれないようにする。即ち、
ピストンがフィルタとして機能し、高圧流体とブレーキ
ユニットに集まった水を分離するようにする。
通るがブレーキ流体は失なわれないようにする。即ち、
ピストンがフィルタとして機能し、高圧流体とブレーキ
ユニットに集まった水を分離するようにする。
ピストンとブレーキパッドとの境界面で熱が発生する
と、ブレーキを利かせたときに接触しているピストン面
が熱くなる。ブレーキが緩められると、ディスクとパッ
トとはカリパス本体より早く冷却し、ピストンの内側か
ら外側に向けて温度勾配ができる。この温度勾配により
水蒸気はセラミック体から追い出され、毛細管現象によ
り、ピストンの孔はブレーキ流体中の水分や水蒸気を引
き込む。ピストンの外面は大気と接触しているのでここ
で蒸発が起きる。
と、ブレーキを利かせたときに接触しているピストン面
が熱くなる。ブレーキが緩められると、ディスクとパッ
トとはカリパス本体より早く冷却し、ピストンの内側か
ら外側に向けて温度勾配ができる。この温度勾配により
水蒸気はセラミック体から追い出され、毛細管現象によ
り、ピストンの孔はブレーキ流体中の水分や水蒸気を引
き込む。ピストンの外面は大気と接触しているのでここ
で蒸発が起きる。
この発明のようにセラミックピストンを採用すると、
セラミックピストンが熱いディスクパッドと接触してブ
レーキ流体への熱伝導を遅らせ、この結果、ペーパーロ
ックが減少する。加えてセラミックピストンは、ピット
が生じたり腐食したり発錆したりすることがなく、ピス
トンを取り巻いている油圧作用によるシールの劣化が促
進されることがなくなる。さらに熱伝導が低いので、シ
ールと接触しているピストン部分の熱が低くなってシー
ルの熱劣化も減少する。
セラミックピストンが熱いディスクパッドと接触してブ
レーキ流体への熱伝導を遅らせ、この結果、ペーパーロ
ックが減少する。加えてセラミックピストンは、ピット
が生じたり腐食したり発錆したりすることがなく、ピス
トンを取り巻いている油圧作用によるシールの劣化が促
進されることがなくなる。さらに熱伝導が低いので、シ
ールと接触しているピストン部分の熱が低くなってシー
ルの熱劣化も減少する。
また、この発明のセラミックピストンは湿気を吸収す
るが、それによって機能が損なわれることがない。これ
によりペーパーロックが顕著に少なくなるという利点が
ある。加えて鉄やアルミニウムのピストンに比べて、セ
ラミックピストンは熱膨張が小さく、カリパス本体の働
きを損ねることもない。
るが、それによって機能が損なわれることがない。これ
によりペーパーロックが顕著に少なくなるという利点が
ある。加えて鉄やアルミニウムのピストンに比べて、セ
ラミックピストンは熱膨張が小さく、カリパス本体の働
きを損ねることもない。
またセラミック材料は電気分解的には中性であるの
で、シリンダが電気分解的に損傷されることが少なくな
る。
で、シリンダが電気分解的に損傷されることが少なくな
る。
以上記載した他にも、この発明は種々の変更が可能で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コルテセ、ステファン ミハエル アン ソニー オーストラリア国、6018 ウエスタン オーストラリア州、ダブルビュー、ハン トリス ロード 319 (56)参考文献 特開 昭56−80533(JP,A) 特開 昭56−147963(JP,A) 特開 昭59−99130(JP,A) 特開 昭61−291468(JP,A) 特開 昭58−135169(JP,A) 特開 昭58−133810(JP,A) 特公 昭51−22634(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 65/20
Claims (6)
- 【請求項1】ボア内でスライド自在であり、前記ボア内
の加圧された作動油により動作される油圧ブレーキピス
トンにおいて、光沢を施こされていない粘土をベースと
したセラミックまたはセラミック材料からなり、且つ、
セラミック材料が水分および/または水蒸気に対して有
孔性であるが,油圧流体に対してはそうではないことを
特徴とする油圧ブレーキピストン。 - 【請求項2】セラミック材料が、カオリンをベースとし
たセラミックであることを特徴とする請求項1記載の油
圧ブレーキピストン。 - 【請求項3】セラミックが、下記の組成 SiO2 50−70% Al2O3 10−40% K2O 0−10% CaO 0− 5% Na2O 0−10% を有することを特徴とする請求項1又は2記載の油圧ブ
レーキピストン。 - 【請求項4】少なくとも1個の摩擦パッドと、これに作
用する少なくとも1個のピストンとを含んでなり、ピス
トンが光沢を施されていない粘土をベースとしたセラミ
ックまたは低熱伝導性のセラミック材料からなり、且
つ、セラミック材料が水分および/または水蒸気に対し
ては有孔性であるが、油圧流体に対してはそうではない
ことを特徴とする油圧ブレーキユニット。 - 【請求項5】セラミックが、カオリンをベースとしたセ
ラミックであることを特徴とする請求項4記載の油圧ブ
レーキユニット。 - 【請求項6】セラミックが、下記の組成 SiO2 50−70% Al2O3 10−40% K2O 0−10% CaO 0− 5% Na2O 0−10% を有していることを特徴とする請求項4又は5記載の油
圧ブレーキユニット。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
AUPI803388 | 1988-05-03 | ||
AU8033 | 1988-05-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03504756A JPH03504756A (ja) | 1991-10-17 |
JP2781805B2 true JP2781805B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=3773055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1505081A Expired - Lifetime JP2781805B2 (ja) | 1988-05-03 | 1989-05-01 | ブレーキユニット |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5480847A (ja) |
EP (1) | EP0415960B1 (ja) |
JP (1) | JP2781805B2 (ja) |
DE (1) | DE68913201T2 (ja) |
WO (1) | WO1989011052A1 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2660380B1 (fr) * | 1990-03-29 | 1992-06-12 | Bendix Europ Services Tech | Frein a disque a chambre de travail thermiquement isolee. |
GB2250800A (en) * | 1990-12-13 | 1992-06-17 | T & N Technology Ltd | Brake piston |
DE19923415C2 (de) * | 1999-05-21 | 2002-07-11 | Daimler Chrysler Ag | Verfahren zum Entwässern von Hydraulikflüssigkeiten sowie Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens |
DE10063713A1 (de) * | 2000-12-20 | 2002-07-18 | Bosch Gmbh Robert | Vorrichtung zum Messen der Einspritzmenge von Einspritzsystemen und Verfahren zu deren Herstellung |
EP1219851B1 (de) * | 2001-01-02 | 2006-10-11 | Ford Global Technologies, Inc. | Hydraulische Bremsanlage für Fahrzeuge |
SI21859A (sl) * | 2004-07-21 | 2006-02-28 | Institut "Jozef Stefan" | Keramicni batek za hidravlicne zavore |
CA2484405C (en) * | 2004-10-12 | 2011-03-22 | Armatec Survivability Corp. | Disc brake system |
JP2007177946A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Hitachi Ltd | ディスクブレーキ |
JP4832402B2 (ja) * | 2007-10-22 | 2011-12-07 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | ディスクブレーキおよびディスクブレーキの製造方法 |
US20130240304A1 (en) * | 2012-03-19 | 2013-09-19 | United Technologies Corporation | Low conductivity brake pad |
DE102014016343A1 (de) * | 2014-11-05 | 2016-05-12 | Michael Claus | Bremsvorrichtung für Radbremsen eines Fahrzeugs |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR1553530A (ja) * | 1967-07-12 | 1969-01-10 | ||
JPS5680533A (en) * | 1979-12-06 | 1981-07-01 | Toyota Motor Corp | Disk brake |
JPS56147963A (en) * | 1980-04-17 | 1981-11-17 | Akebono Brake Ind Co Ltd | Piston of disc brake |
IT1134839B (it) * | 1980-12-22 | 1986-08-20 | Brembo Spa | Freno a disco perfezionato |
JPS5999130A (ja) * | 1982-11-30 | 1984-06-07 | Yamaha Motor Co Ltd | 円盤ブレ−キの作動装置 |
-
1989
- 1989-05-01 WO PCT/AU1989/000185 patent/WO1989011052A1/en active IP Right Grant
- 1989-05-01 US US07/603,779 patent/US5480847A/en not_active Expired - Fee Related
- 1989-05-01 EP EP89905377A patent/EP0415960B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1989-05-01 DE DE68913201T patent/DE68913201T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1989-05-01 JP JP1505081A patent/JP2781805B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0415960B1 (en) | 1994-02-16 |
DE68913201T2 (de) | 1994-07-28 |
EP0415960A1 (en) | 1991-03-13 |
EP0415960A4 (en) | 1992-01-22 |
WO1989011052A1 (en) | 1989-11-16 |
JPH03504756A (ja) | 1991-10-17 |
US5480847A (en) | 1996-01-02 |
DE68913201D1 (de) | 1994-03-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2781805B2 (ja) | ブレーキユニット | |
EP0742379B1 (en) | A brake disc and method for its production | |
US2912729A (en) | Refractory molds | |
US5306678A (en) | Disc brake for vehicles | |
US20110003680A1 (en) | Material for tribological applications | |
KR100347086B1 (ko) | 디스크 브레이크용 마찰패드 | |
JPS6319737B2 (ja) | ||
WO1980002811A1 (en) | Production of metal castings | |
US3876420A (en) | Thermal insulation molten metal | |
AU621620B2 (en) | Brake assembly | |
USRE31589E (en) | Thermal insulation molten metal | |
JP4384830B2 (ja) | 一体構造の異種複合材料 | |
JP3004157B2 (ja) | 車両ブレーキ用制輪子 | |
JP5512323B2 (ja) | 車両用制輪子及び制輪子用制動ブロック | |
GB2080505A (en) | Composite Refractory Slabs for Lining Tundishes | |
KR20010031427A (ko) | 소음이 감소된 열구조복합재료로 이루어진 마찰편 | |
JP4080053B2 (ja) | 複合体の製造方法 | |
JP2001107107A (ja) | ディスクブレーキ用摩擦パッド | |
KR100227355B1 (ko) | 알루미늄 브레이크 디스크의 제조방법 | |
Stadler et al. | A Motorcycle Brake System with C/C‐SiC Composite Brake Discs | |
CN207916460U (zh) | 一种碳化硅盘刹驱动桥总成 | |
JPH0113950B2 (ja) | ||
JP2002115017A (ja) | アルミニウム基複合材料の製造方法 | |
Rhee et al. | A comparative study by vehicle testing of copper alloy and gray iron brake discs | |
JPS6054264B2 (ja) | 熱絶縁性の耐火性成形体及びタンデイツシユ |