JP2778883B2 - 車両用ウィンドの開閉制御方法および車両用ウィンドの開閉装置 - Google Patents

車両用ウィンドの開閉制御方法および車両用ウィンドの開閉装置

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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車を初めとする
車両に装備され、こうした車両のウィンドを駆動源の駆
動力で開閉させる車両用ウィンドの開閉装置、およびこ
うした装置における前記ウィンドの開閉制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、車両用ウィンドの開閉をモータの
駆動力で行うようにした、いわゆるパワーウィンドと呼
ばれるウィンドの開閉装置を備える自動車が多く生産さ
れるようになっている。
【0003】上記のようなパワーウィンドは、スイッチ
操作のみでウィンドを開閉することができるものである
ため、運転中にウィンドの開閉操作に気をとられるよう
なことをなくし、車両の運転における安全性を向上させ
ることができるという利点を備えている。
【0004】しかし、上記のようなパワーウィンドは、
前記モータの駆動力で車両用ウィンドを開閉するもので
あるため、車両用ウィンドとウィンド枠の間に物体が挟
み込まれた状態になり、場合によっては重大な問題が発
生する虞がある。
【0005】このため、従来の車両用ウィンドの開閉装
置では、図12に示すように、車両用のウィンドWを駆
動するモータMの一次電流を検出する電流検出器100
を設けるとともに、この電流検出器100の検出電流に
基づいて前記モータMを制御する制御部101を設け、
ウィンドWの閉成時にこのウィンドWの移動に抗する荷
重がかかった場合に、前記電流検出器によって前記モー
タMに流れる過電流を検知し、この過電流を検知したと
きに、前記制御部101がモータMの駆動を停止するよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、モータMに流れる過電流を検知することによっ
て、車両用ウィンドとウィンド枠の間の物体の存在を検
知する方法では、以下のような問題が発生する。
【0007】まず、ウィンドWの開閉の際には、ドアが
衝撃などにより経年的に歪むため、移動するウィンドW
に対する荷重が変わる。また、図12に示すように、こ
のウィンドWと側方のウィンド枠SPとの間にほこりや
小さな砂利等の異物Aが挟み込まれることがあるが、こ
のような異物Aによっても、前記ウィンドWの移動に抗
する荷重が発生し、それによってモータMに過電流が発
生する。したがって、前記モータMを停止させる時点の
前記過電流の値(以下、設定値という)を低く規定して
いると、上記のようなウィンドWと側方のウィンド枠S
Pの間のほこりや砂利の挟み込みによっても、ウィンド
Wの開閉が停止されてしまうことになるという問題が発
生する。
【0008】こうした事態を回避するためには、前記砂
利等の挟み込みによりモータが停止してしまうことがな
いように前記設定値を高めに規定しておく必要がある。
しかしながら、前記設定値を高めに規定すると、ウィン
ドWと上方のウィンド枠UPとの間に物体が挟まれた場
合には、この挟み込みが生じてからかなりの時間が経過
しないとモータMが停止せず、挟み込み回避の十分な対
策になりえないという問題がある。
【0009】こうした問題の生じない車両用ウィンドの
開閉制御方法として、図13に示すように、ウィンドW
の両側のウィンドSPに、光検出器の発光部Pと受光部
Rを対向させて設け、受光部Rが発光部Pが発する光を
受光しているときにのみ、ウィンドWの開閉を行えるよ
うにする方法が考えられる。
【0010】しかしながら、この図13に示すような光
検出器は、自動車のように走行中に大きな振動を受ける
ものに装着した場合、前記発光部Pと受光部Rの位置関
係が安定しないため、発光部Pから発した光が、物体に
遮られていないにも拘らず受光部Rに到達しない状態が
発生し、物体を誤検出する場合が生じるという問題があ
る。このことは、ウィンド枠にわずかな歪みが生じたよ
うな場合でも全く同様である。
【0011】発明の第1の目的は、車両用ウィンドを駆
動源を用いて開閉させるための車両用ウィンドの開閉制
御方法において、車両用ウィンドの周辺面に接触してい
る物体の存在を迅速に検知し、その検知結果により迅速
に駆動源を制御できるようにすることにある。
【0012】また、発明の第2の目的は、車両用ウィン
ドを駆動源を用いて開閉させるようにした車両用ウィン
ドの開閉装置において、前記車両用ウィンドとウィンド
枠の間に介在する物体の存在を迅速に検知することを可
能にすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1の車両用ウィンドの制御方法は、前記車両用ウィン
ドに音波を印加し、前記車両用ウィンドから前記音波の
反射波を受波し、前記受波した反射波が前記車両用ウィ
ンドの周辺面に物体が接触しているときの反射波である
か否かを判定し、前記検知反射波が前記物体接触時の反
射波であると判定したときに、前記開閉駆動源の作動を
停止または逆転させる。
【0014】請求項2の車両用ウィンドの制御方法は、
請求項1において、前記車両用ウィンドに印加する音波
が、間欠的に発生させた不連続波を用いている。
【0015】請求項3の車両用ウィンドの制御方法は、
請求項2において、前記不連続波の間隔がランダムに変
化する。
【0016】請求項4の車両用ウィンドの制御方法は、
請求項1において、前記車両用ウィンドに印加する音波
として、周波数の異なる2種類以上の音波を用いる。
【0017】請求項5の車両用ウィンドの開閉装置は、
車両用ウィンドの開閉駆動源と、発振回路によって形成
した電気信号を音波に変換して前記車両用ウィンドに印
加する送波手段と、所定周波数の送信電気信号を形成す
る送信電気信号形成手段と、前記送信電気信号を音波に
変換して前記車両用ウィンドに印加する送波手段と、前
記車両用ウィンドから受けた前記音波の反射波を受信電
気信号に変換する受波手段と、前記受波手段において得
た受信電気信号に基づいて前記車両用ウィンドに対する
物体の接触の有無を判定し、この判定結果に応じた判定
信号を出力する比較手段と、この判定信号に基づいて前
記開閉駆動源を停止または逆転させる駆動制御部とを備
えている。
【0018】請求項6の車両用ウィンドの開閉装置は、
請求項5において、前記送波手段と前記受波手段を一つ
の送受波器が兼用しており、この送受波器は送受切換部
を介して前記送信電気信号形成手段と比較手段に選択的
に接続されている。
【0019】請求項7の車両用ウィンドの開閉装置は、
請求項5または6において、前記送波手段および受波手
段と前記車両用ウィンドとの間に、空気の層を埋める結
合媒体が介設されている。
【0020】
【作用】請求項1の車両用ウィンドの開閉制御方法によ
ると、車両用ウィンドに印加された音波は、ウィンドの
周辺面において物体が接触していない周辺面すなわち空
気層と隣接している周辺面では、車両用ウィンドと空気
の音響インピーダンスが大きく異なるため、その大部分
が反射する。車両用ウィンドの周辺に物体が接触してい
ると、前記音波の一部が、前記周辺面で反射せず、この
周辺面すなわち車両用ウィンドと物体の界面を介して前
記物体に中に侵入し、この物体の表面すなわち物体と空
気層の界面で反射する。この物体と空気層の界面で反射
した反射波は、物体と車両用ウィンドの界面を介して再
び車両用ウィンドの中に侵入する。車両用ウィンドの周
辺面で反射した反射波に比べ、物体の周辺面で反射した
あと再度車両用ウィンドに侵入した反射波は、車両用ウ
ィンドから物体への侵入および物体から車両用ウィンド
へ侵入によりレベルが低下している。したがって、検知
した反射波が、車両用ウィンドの周辺面で反射したとき
の基準反射波と異なる場合に、前記車両用ウィンド周辺
面に何等かの物体が接触していると判定すことができ
る。車両用ウィンドの周辺面が物体と接触していると判
定したときには、開閉駆動源の作動を停止もしくは逆転
させ、車両用ウィンドの移動を停止または逆方向に反転
させる。
【0021】請求項2の車両用ウィンドの開閉制御方法
によると、物体の表面で反射した反射波が、車両用ウィ
ンドの周辺で反射した反射波に比べ、音波を車両用ウィ
ンドに印加した時点から検知位置に達するまでに要する
時間が長いことにより、反射波を検知した時刻に基づい
て、車両用ウィンドの周辺面への物体の接触を検知する
ことができる。
【0022】請求項3の車両用ウィンドの開閉制御方法
によると、一定間隔で発生しているノイズを反射波から
分離することができる。
【0023】請求項4の車両用ウィンドの開閉制御方法
によると、連続的に発生している任意の周波数のノイズ
を反射波から分離することができる 請求項5の車両用ウィンドの開閉装置によると、送波手
段により車両用ウィンドに印加された音波は、車両用ウ
ィンドの周辺面に何も接触していない場合には、このウ
ィンドの周辺において反射し、車両用ウィンドの周辺面
に物体が接触している場合は、少なくともその一部が前
記物体の中に侵入し、この物体の周辺で反射する。受波
手段が検知する反射波のレベルは、車両用ウィンドの周
辺面に物体が接触している場合と接触していない場合で
異なる。受波手段において反射波を変換して得た受信電
気信号を、比較手段において車両用ウィンドの周辺面で
反射したときの基準信号と比較することにより、前記受
波手段が受けた反射波が、車両用ウィンドの周辺面に物
体が接触している場合の反射波か物体が接触していない
場合の反射波かを判別することができる。判別結果に基
づいて駆動制御部が発生する信号でウィンドの駆動源を
停止もしくは逆転させることで、車両用ウィンドは現状
位置に停止するかもしくは現状位置から後退させること
ができる。
【0024】請求項6の車両用ウィンドの開閉装置によ
ると、送受切換部が送信電気信号形成手段と送受波器と
を接続している状態で、送信電気信号を送波手段に与え
ることができ、送受切換部が送受波器と比較手段とを接
続している状態で、受信電気信号を比較手段に与えるこ
とができる。
【0025】請求項7の車両用ウィンドの開閉装置によ
ると、結合媒体を設けたことにより、送波手段と車両用
ウィンドの間で印加音波が減衰するのが軽減もしくは防
止され、かつ、車両用ウィンドと受波手段の間で反射波
が減衰するのが軽減もしくは防止される。
【0026】
【実施例】図1および図2は発明による車両用ウィンド
の開閉装置の概略構成を示している。
【0027】図1に示すウィンドWはガラス製であり、
自動車内に設けられた開閉スイッチ3を操作することに
より、開閉駆動源である可逆モータMの駆動力によって
開閉のために上下に移動することができる。このウィン
ドWは、図12および図13に示す既述のウィンドWと
全く同様のものであるが、図1では簡便のため側方のウ
ィンド枠SPと上方のウィンド枠UPは省略している。
また、このウィンドWの開閉機構自体は公知であるの
で、ここでは詳細な説明は省略する。
【0028】この車両用ウィンドの開閉装置は、送受波
器1、結合媒体2、開閉スイッチ装置3および制御ユニ
ット4を備えている。
【0029】送受波器1は、前記ウィンドWの下辺の一
端部に配置されている。この送受波器1は、前記ウィン
ドWに超音波fを印加する送波機能とこのウィンドWの
周辺面において反射した前記超音波fの反射波iを受波
する受波機能と兼備している。この送受波器1は超音波
セラミックマイクロホンによってなり、与えられた送信
電気信号eを機械的振動である超音波fに変換して送波
するとともに、超音波fの反射波iを受波し、この受波
した反射波iを受信電気信号jに変換して取り出すこと
ができる。
【0030】なお、前記送受波器1から送波された超音
波fが前記ウィンドWの周辺面で全反射すると、この周
辺面で反射した反射波の指向中心が送受波器1と一致し
ないため、この送受波器1が受波する反射波のレベルが
低くなる。このため、図4(a)に示すように、ウィン
ドWの周辺面、特に物体の接触を検出する対象となる上
辺面w1 を微少な凹凸面とすることでこの上辺面w1
超音波を乱反射させ、指向中心が送受波器1に一致する
反射波iが発生するようにしておく。この場合、図4
(b)に示すように、ウィンドWの上辺面w1 に表面を
微少な凹凸状にした粘着テープ5を貼り付けてもよい。
【0031】前記送受波器1から送波されかつ前記ウィ
ンドWに印加された超音波fは、このウィンドW内を全
方向に伝導し、したがって、その一部はウィンドWの両
側辺面w2 に到達する。しかし、パワーウィンドにおけ
る挟み込みは、ウィンドWの上辺面w1 において生じる
ので、前記両側辺面w2 において反射する反射波はデー
タとして必要ない。したがって、図1に二点鎖線で示す
ように、前記両側辺面w2 に吸音材6を貼り付けてお
き、これによって不必要な反射波の発生を抑制するよう
にしておくのが好ましい。
【0032】結合媒体2は、前記ウィンドWと前記送受
波器1の送受面の間に介設されている。この結合媒体2
としては、なるべくガラスと音響インピーダンスが近く
且つ振動などでガラスから剥離しにくいものが好まし
く、例えばエポキシ樹脂等の接着剤が好適に用いられ
る。この結合媒体2は、ウィンドWと前記送受波器1を
これらに密着した状態で物理的に結合している。空気の
音響インピーダンスは、ウィンドWを構成するガラスの
音響インピーダンスに比べ約1/(3×104 )である
ため、ウィンドWと前記送受波器1の間に前記結合媒体
2を設けないと、両者の界面で超音波はその大部分が反
射してしまい、ウィンドWの周辺面で反射する反射波i
を十分なレベルで得ることが困難になる。この結合媒体
2としては、前記の接着剤の他、シリコングリスや水銀
等を用いてもよい。
【0033】図5(a)は、図1における前記結合媒体
2による前記送受波器1と車両ウィンドWの結合状態を
示す拡大図である。この図5(a)では、前記送受波器
1から送波されかつ結合媒体2内を通過する超音波fの
指向中心CLが、前記上辺面w1 側に延びるように送受波
器1を設けるとともに、ウィンドWにおける超音波fお
よび反射波iの入出波面w3 を前記指向中心CLに直交さ
せている。これによって、ウィンドWに印加された後の
超音波fの指向中心CL1 が前記上辺面w1 側に延びてい
る。
【0034】しかしながら、前記送受波器1と車両ウィ
ンドWの結合構成は、図5(b)若しくは図5(c)の
ようなものでもよい。
【0035】図5(b)では、前記送受波器1から送波
されかつ結合媒体2内を通過する超音波の指向中心CL
が、ウィンドWにおける超音波fおよび反射波iの入出
波面w 3 で屈折することによって、ウィンドWに印加さ
れた後の超音波fの指向中心CL1 が前記上辺面w1 側に
延びるように前記送受波器1を設けている。この場合、
入出波面w3 の角度を変えることによって、結合媒体2
内を通過する超音波の指向中心CLの方向すなわち送受波
器1の取付角を変えることができる。
【0036】図5(c)では、図5(b)の場合と同
様、結合媒体2内を通過する超音波の指向中心CLの方向
を入出波部w3 ′で屈折させることによって、ウィンド
Wに印加された後の超音波fの指向中心CL1 を前記上辺
面w1 に向けるようにしている。この図5(c)の入出
波部w3 ′は、ウィンドWの周辺を鋸歯状にカットする
ことにより形成した勾配の等しい微小な複数の入出波面
を備えている。このような複数の微小な入出波面を有す
る入出波部w3 ′を形成すると、この入出波部w3 ′を
ウィンドW周辺上の任意の位置に設置することができ
る。
【0037】開閉スイッチ装置3は、自動車の室内に設
けられた操作部(不図示)を備えており、後述する制御
ユニット4の駆動制御部41に対し、前記ウィンドWの
開閉を指示する開閉信号を送出する。
【0038】制御ユニット4は前記送受波器1および開
閉スイッチ装置3に電気的に接続されている。この制御
ユニット4は、自動車のイグニッションスイッチ(不図
示)をオンにした状態で前記開閉スイッチ装置3の操作
部を「開」位置若しくは「閉」位置に操作することによ
り、前記駆動モータMを前記ウィンドWを作動させるべ
く駆動させる。ただし、イグニッションスイッチをオフ
にした状態でも、所定の条件を満たしていれば、前記操
作部を操作することにより前記ウィンドWを開閉できる
ようにしておくこともできる。この制御ユニット4は、
前記送受波器1に対して送信電気信号eを所定のタイミ
ングで出力する。さらに、前記制御ユニット4は、送受
波器1から入力した受信電気信号jに基づいて、前記ウ
ィンドWにこのウィンドWの開閉を停止すべき物体が接
触しているか否かを判定し、この判定結果にしたがって
前記駆動モータMの駆動を停止させる。
【0039】図2は制御ユニット4の具体例を示してい
る。この図2の制御ユニット4は、駆動制御部41、送
受切換部43、送信部44、受信部45、信号処理部4
6、記憶部47および検出制御部42を備えている。
【0040】駆動制御部41は、前記開閉スイッチ装置
3の操作部を「開」位置若しくは「閉」位置に操作する
ことにより与えられる指令により、モータMを所定方向
に回転させ、前記ウィンドWを開成または閉成する。ま
た、この駆動制御部41は、前記開閉スイッチ装置3が
「閉」の位置に操作されたとき、後述する検出制御部4
2に対して検出指令信号aを与える。さらに、この駆動
制御部41は、後述する検出制御部42から前記物体検
出信号nを入力すると、モータMの駆動を停止させ、次
いでこのモータMをそれまでと逆方向に所定時間だけ駆
動させる。
【0041】検出制御部42は、前記駆動制御部41か
ら前記検出指令信号aが与えられると、まず記憶部47
から物体検出のためのプログラムを読み出し、このプロ
グラムにしたがって後述する送受切換部43、送信部4
4および受信部45の動作を制御する。すなわち、前記
検出制御部42は、図3に示すように、前記検出指令信
号aを受けると、まず、前記送受切換部43にこの送受
切換部43を送信状態とする切換信号bを与えるととも
に受信部45に回路オフ指令信号cを与える。また、前
記検出制御部42は、前記切換信号bおよび回路オフ指
令信号cとともに送信指令信号dを送出し、この送信指
令信号dを送信部44に対し与える。さらに、前記検出
制御部42は、送信部44に送信指令信号dを与えた時
点t1 から第1の所定時間T1 が経過後、送受切換部4
3に対しこの送受信切換部43を受信状態とする切換信
号gを与えるとともに、前記受信部45に対し受信指令
信号hを与える。なお、前記第1の所定時間T1 の設定
方法は後述する。前記検出制御部42は、受信部45に
受信指令信号hを与えた時点t2 から第2の所定時間T
2 が経過後、再度前記送受切換部43に対して切換信号
bを与え且つ受信部45に対し回路オフ指令信号cを与
えるとともに、送信部44に対し送信指令信号dを与え
る。前記第2の所定時間T2 の設定方法は後述する。
【0042】以後、前記検出制御部42は、前記切換信
号b、回路オフ指令信号cおよび送信指令信号dを出力
してから前記第1の所定時間T1 継続するする送信状態
と、切換信号gおよび受信指令信号hを出力してから前
記第2の所定時間T2 継続する受信状態を交互に繰り返
す。
【0043】また、この検出制御部42は、受信状態に
ある前記第2の所定時間T2 の間に、信号処理部46か
らウィンドWとウィンド枠の間の物体の有無に関する情
報を含む受信電気信号mを入力し、この受信電気信号m
を記憶部47に記憶された所定レベルの基準信号pと比
較し、この比較結果を順次記憶する。なお、受信電気信
号mと基準信号pの比較方法については後述する。
【0044】さらに、この検出制御部42は、以上のよ
うにして順次記憶した受信電気信号mと基準信号pの比
較結果に基づいて、ウィンドWの検出ターゲットに物体
が接触しているか否かを判定し、この判定結果が前記検
出ターゲットに物体が接触していると判定した場合に、
前記駆動制御部41に対して物体検出信号nを出力する
判定機能を備えている。ここでは、あらかじめ定めた数
の連続する送信指令信号dに対応する前記受信電気信号
mのレベルが全て前記基準信号pのレベルを下回った場
合に前記物体検出信号nを送出する。
【0045】送受切換部43は、前記送受波器1に送信
部44を接続した送信状態と前記送受波器1に受信部4
5を接続した受信状態を選択的に切り換える。この送受
切換部43は、前記送信状態と受信状態の切り換えを検
出制御部42が出力する切換信号b,gにしたがって実
行する。
【0046】送信部44は、前記送信指令信号dを入力
することによりディジタル式のパルス発振回路等の公知
の基準発振回路により超音波領域の周波数を有する送信
電気信号eを形成し、この送信電気信号eを送受切換部
43を介して送受波器1に送出する。
【0047】受信部45は、前記検出制御部42から受
信指令信号hを与えられることにより、前記送受波器1
から出力される受信電気信号jを送受切換部43を介し
て入力する。このとき、受信部45が受信する前記受信
電気信号jは、前記第1の所定時間T1 中にウィンドW
に印加された超音波fの反射波iを送受波器1において
変換することによって得られた信号である。この受信部
45は、前記受信電気信号jを増幅するとともにフィル
タにかけることにより生成した受信電気信号kを信号処
理部46に対して出力する。さらに、この受信部45
は、検出制御部42から回路オフ指令信号cを入力する
と、受信電気信号jを入力しても作動しない状態となる
よう構成されている。
【0048】信号処理部46は、前記受信部45から受
けた受信電気信号kの波形整形を行うとともにこの波形
整形した受信電気信号kをA/D変換する。この信号処
理部46は、このようにしてディジタル化された受信電
気信号mを検出制御部42に送出する。
【0049】記憶部47は、前記検出制御部42の動作
プログラムおよびこの検出制御部42において受信電気
信号mと比較する基準信号pが記憶されている。既述の
ように、この記憶部47に記憶された前記プログラム
は、前記検出制御部42が駆動制御部41から検出指令
信号aを与えられることによって読み出される。また、
記憶部47に記憶された前記基準信号pは、前記検出制
御部42が、前記信号処理部46から受信電気信号mを
入力するごとに読み出される。
【0050】なお、前記第1の所定時間T1 は、送受波
器1によりウィンドWに印加された超音波fの反射波i
のうち最も早く送受波器1に到達する反射波iをこの送
受波器1が受波できるように、前記送受切換部43を送
信状態から受信状態に切り換えるべく設定される。ま
た、前記第2の所定時間T2 は、送受波器1によりウィ
ンドWに印加された超音波fの反射波iが全てこの送受
波器1に受波されたのちに、前記送受切換部43を受信
状態から送信状態に切り換えるように設定される。前記
第1および第2の所定時間T1 ,T2 は、前記受信電気
信号mをできるだけ短いサイクルで得ることができるよ
うにするため、前記条件を満たす範囲で最小値に設定す
ることが望ましい。
【0051】次に、以上のようにしてなる車両用ウィン
ドの開閉装置によるウィンドWの開閉制御方法、すなわ
ち前記ウィンドWとウィンド枠の間の物体を検知し、そ
れに基づいて前記ウィンドWの開閉を行う方法を説明す
る。
【0052】図6(a)に示すように、ウィンドWの周
辺面に物体が接触していないとき、すなわちウィンドW
の周辺面が空気層との界面であるとき、送受波器1から
送波されウィンドWに印加された超音波fは、その大部
分がウィンドWの周辺面で反射し、その反射波iの一部
が送受波器1に受波される。一方、図6(b)に示すよ
うにウィンドWの周辺面に物体Aが接触していると、物
体Aは空気に比べその音響インピーダンスがガラスに近
いため、この物体AとウィンドWの界面に到達した超音
波fはその一部がこの物体A内に侵入する。このように
して物体A内に侵入した超音波fは、この物体Aの表面
すなわち物体Aと空気層の界面で反射する。物体Aの表
面で反射した超音波fの反射波iは、その一部が物体A
とウィンドWの界面を介して再度このウィンドW内に侵
入し、前記送受波器1に受波される。
【0053】以上のように、ウィンドWの周辺面に物体
Aが接触していると、これらウィンドWと物体Aの界面
に到達した超音波fは、反射波iとして前記送受波器1
に受波されるまでに、ウィンドWと物体A間の界面を2
度にわたって通過するため、この通過のごとにその強度
が低下する。すなわち、物体A内に侵入した超音波fの
反射波iを受波すると、検出制御部42が入力する受信
電気信号mのレベルが部分的に低下する。したがって、
ウィンドWの周辺面で反射した反射波iを受波した時の
受信電気信号mのレベルをあらかじめ求め、このレベル
に基づいて記憶部47に記憶させる前記基準信号pのレ
ベルを設定すれば、検出制御部42において、前記基準
信号のレベルを閾値として受信電気信号mが物体Aが接
触しているときの受信電気信号であるか否かを判定する
ことができる。
【0054】図1に示すように、ウィンドWの上辺面w
1 が検出ターゲットでありかつ送受波器1をウィンドW
の下辺の一端部に配置した場合、送受波器1から送波さ
れた超音波fがウィンドWの上辺面w1 に到達するまで
の往路の長さおよび前記上辺面w1 において反射した超
音波fの反射波iが送受波器1に到達するまでの復路の
長さは、前記上辺面w1 の位置によって異なる。すなわ
ち、図7(a)に示すように、送受波器1から同時に送
波された超音波fのうち、上辺面w1 の一端側に向かう
超音波をf1 、上辺面w1 の他端側に向かう超音波をf
2 とすると、超音波f1 の反射波i1 が送波後最も早く
送受波器1に受波され、超音波f2 の反射波i2 が最も
遅く送受波器1に受波される。この結果、図7(b)に
示すように、送信部44が送信する送信電気信号eがパ
ルス状であるのに対し、受信部45が受信する受信電気
信号jは前記上辺面w1 の幅によって決まる所定の時間
幅T21を備えている。したがって、前記上辺面w1 の一
部に物体Aが接触すると、前記受信電気信号jは、図7
(b)に一点鎖線で示すように、物体Aが接触した位置
に対応する時刻t21に受信電気信号kのレベルが下が
る。すなわち、公知の方法で、前記検出制御部42にお
いて前記時刻t21を検出することにより、前記上辺面w
1 のどの位置に物体Aが接触したのかを知ることができ
る。このように物体Aが検出ターゲットのどの位置に接
触したのかを知ることができると、前記検出ターゲット
に接触した物体Aが人体である場合と雨である場合を判
別することが可能になる。すなわち、前記物体Aが雨の
場合、こうした雨はウィンドWにランダムに接触する
上、接触後においても経時的にウィンドWとの接触位置
が変化したりウィンドWに対する接触面積が拡がったり
するが、上述のように物体Aが検出ターゲットのどの位
置に接触したのかを知ることができようにしていると、
こうした接触位置の変化や接触面積の拡がりを検知する
ことができ、これを検知した場合には、既述の物体検出
信号nの発生条件である、あらかじめ定めた数の連続す
る送信指令信号dに対応する前記受信電気信号mのレベ
ルが全て前記基準信号のレベルを下回るという条件を満
たした場合でも、前記駆動制御部41に物体検出信号n
を送出しないようにすることができる。
【0055】なお、上述のように、物体Aが上辺面w1
の一部に接触した場合、物体A内を通過することにより
送受波器1に受波されるのが遅延した反射波iは、物体
Aの接触位置よりも送受波器1から離れた位置において
ウィンドWの周辺面で反射した反射波iと同時に前記送
受波器1に受波される。この結果、物体Aが上辺面w1
の一部に接触しているとき、受信電気信号kは、前記時
刻t21後の時刻t22にパルス状にレベルが上がる接触検
知部kd を有する受信電気信号となる。したがって、検
出制御部42に入力した受信電気信号mに基づいて前記
接触検知部kdの存在を検出することによっても、上辺
面w1 に物体Aが接触しているか否かを検出することが
できる。
【0056】ところで、自動車においては、しばしば図
8(a)に示すような等間隔で連続的に生じるノイズN
が発生する場合があるが、上記のように接触検知部kd
を検出することによって物体Aの接触を検知するように
している場合、前記受信電気信号kに前記ノイズNが重
畳されると、検出制御部42においてノイズNを前記接
触検知部kd として検出してしまい、誤動作を起こすお
それがある。図8に示すタイミングチャートでは、この
ような誤動作を防止するため、(b)に示すように検出
制御部42による送信電気信号eをランダムなタイミン
グで送出するようにしている。このようにすると、受信
電気信号kの発生タイミングは送信電気信号eの送出タ
イミングに応じて変化する一方、ノイズNは一定の間隔
で発生するため、受信電気信号k上においてパルス状に
突出している部分が前記ノイズNによるものの場合、図
8(c)に示すように、受信電気信号kの形状が毎回異
なった形状となる。これに対して、受信電気信号k上に
おいてパルス状に突出している部分が接触検知部kd で
ある場合は、受信電気信号kの形状は送信指令信号dご
とに大きく変化することはない。したがって、たとえば
連続4回の送信指令信号dに対応する受信電気信号kが
同一の形状であることを、物体AがウィンドWの検出タ
ーゲットに接触していると判定する条件とすることによ
り、受信電気信号k上においてパルス状に突出している
部分がノイズNによる突出部である場合に検出制御部4
2が物体検出信号nを出力するような誤動作を防止でき
る。
【0057】次に、図9(a)に示すような周波数fN1
のノイズN′が連続的に前記受信電気信号kに重畳され
る場合がある。このように前記ノイズN′が受信電気信
号kに重畳された場合は、連続的にノイズを含んだ受信
電気信号kが発生し、前記図8に示すように送信電気信
号eの発生タイミングをランダムにするだけでは誤動作
を防止できない場合がある。このため、発明による他の
車両用ウィンドの開閉装置では、図9(b),(c)に
示すように、送信指令信号dが送出されるごとに、周波
数が異なる2種類の送信電気信号e1 ,e2 を交互に発
生させることで、前記ノイズN′による誤動作を防止し
ている。すなわち、前記のような送信電気信号e1 ,e
2 を発生することにより形成される受信電気信号k1 ,
k2 は、前記送信電気信号e1 ,e2 に対する遅延時間
および全体波形は互いにほぼ等しい。しかし、受信電気
信号k1 ,k2 に図9(a)に示すような周波数fN1の
ノイズN′が重畳された場合、受信電気信号k1 の周波
とノイズN′の周波が一致するのと同じタイミングで受
信電気信号k2 の周波とノイズN′の周波が一致する確
率はきわめて低い。このため、ノイズN′が重畳された
受信電気信号k1 ,k2 は、たとえば図9(d)に示す
ように、一方の受信電気信号k2 にのみノイズを包括し
た信号が生じ、受信電気信号k1 ,k2 の形状が一致し
ない。このように、周波数が異なる送信電気信号e1 ,
e2 を交互に発生することで、ノイズN′が重畳された
受信電気信号k1 ,k2 を波形が異なる受信電気信号k
1 ,k2 とすることができる。したがって、受信電気信
号k1 ,k2 が有するパルス状突出部分の位置が一致も
しくはほぼ一致していることを物体AがウィンドWの検
出ターゲットに接触していると判定する条件とすること
で、ノイズN′のために検出制御部42が物体検出信号
nを出力するような誤動作を防止することができる。
【0058】既述のように、送信指令信号dが発生され
るごとに送信電気信号eに基づいて形成される各受信電
気信号kは対応する送信指令信号dに対する遅延時間が
ほぼ等しい。したがって、前記送信指令信号dに基づい
て形成される受信電気信号kの発生時間帯を予測するこ
とができ、この予測発生時間帯以外に発生した受信電気
信号kはノイズと判断することができる。このようにし
てノイズ部分と判断した信号部分を基準信号pとの比較
対象から除くことにより、偶然に生じたノイズによる誤
動作を防止することができる。
【0059】なお、上述の車両用ウィンドの開閉装置で
は、送波器および受波器として送受波を兼用する送受波
器1を用いるようにしているが、図10に示すように、
送波器1Aと受波器1Bを個別に設けるようにしてもよ
い。このようにして送波器1Aと受波器1Bを個別に設
けると、図2における送受切換部43を必要としない。
このように送波器1Aと受波器1Bを個別に設け、図1
1(a)に示すように送波器1Aから送信期間T31だけ
超音波を送波するようにした場合、受波器1Bで受波す
る反射波は、図11(b)に示すようになる。なお、前
記送信時間T31は、図3等で示した先の実施例における
超音波fの送信時間に比べ十分に大きな時間である。前
記図11(b)に示す反射波は、送信超音波に対して遅
延時間が2tn (2tn は、送波器1Aから送信された
送信超音波の反射波が受波器1Bに受波されるまでの最
短時間)だけ遅れて立上がる。また、図11(b)に示
す反射波は、全体としてなだらかな山状を呈している。
この図11(b)に示すような反射波では、ウィンドW
の周辺に部分的に異物が接触していたとしても、波形変
化からそれを検出することはきわめて困難である。した
がって、この場合、受信した反射波の受信レベルの総和
を演算し、この総和と規定値を比較することで、ウィン
ドWの周辺に対する異物の接触を検知する。
【0060】このように、送波器1Aと受波器1Bを個
別に設けるようにすると、これらを兼用している場合に
比べ送信期間T31を長くすることが可能である。すなわ
ち、超音波の周波数を比較的低くしても、送信期間T31
中に異物検知に必要な振動数を得ることができ、発振回
路のコストを低減させることができる。
【0061】また、送波器1Aと受波器1Bを個別に設
けるようにすると、送波器1Aから連続的に超音波を送
波することができる。連続的な超音波の送信は、受信器
1Bが送信波を直接受信してしまう可能性があること等
により受信レベルが小さくなるという問題があるが、間
欠的に超音波を送信する場合に比べ、ウィンドWに対す
る異物の接触をより迅速に検知することができるという
利点もある。
【0062】なお、上記実施例では、車両用ウィンドに
印加する音波を全て超音波としているが、前記図11
(a)に示す超音波のように送信期間T31比較的長く
する場合には可聴領域の音波を用いてもよい。
【0063】
【発明の効果】請求項1によれば、車両用ウィンド周辺
面の検出ターゲットに物体が接触した場合に迅速に車両
用ウィンドの駆動源を制御することができるから、車両
用ウィンドとウィンド枠の間に物体が挟み込まれる前に
車両用ウィンドを停止させる等の制御を行うことで物体
の挟み込みを回避することが可能になるという効果を奏
する。
【0064】請求項2によれば、超音波の検出ターゲッ
ト上での反射位置に応じて受波時間がずれることを利用
して、物体の検出位置を特定することが可能になる。ま
た、検出ターゲットへの接触物体の検出のために、送波
と受波を兼用する送受波器を用いることが可能になり、
この方法を採用する車両用ウィンドの開閉装置をコンパ
クトにできる。また、請求項3によれば、一定間隔で発
生するノイズによる誤差を防止することが可能になる。
【0065】請求項4によれば、連続的に発生している
ノイズによる誤差を防止することが可能になる。
【0066】請求項5によれば、車両用ウィンド周辺面
の検出ターゲットに物体が接触した場合に迅速に車両用
ウィンドを停止または逆方向に移動させることができる
から、車両用ウィンドとウィンド枠の間における物体の
挟み込みや車両用ウィンドによる物体の吊り上げを未然
に回避することができるという効果を奏する。
【0067】請求項6によれば、送受波に要する部品の
スペースを小さくすることができる。
【0068】請求項7によれば、検査波である超音波お
よびその反射波の減衰を抑制することで、より確実な動
作を行うことができるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明による車両用ウィンドの開閉装置の概略構
成図である。
【図2】制御ユニットの構成である。
【図3】各信号の発生タイミングを説明するためのタイ
ミングチャート図である。
【図4】ウィンドの周辺面の状態を説明する図である。
【図5】送受波器の設置状態を説明する図である。
【図6】ウィンドに接触した物体を検出する方法を説明
する図である。
【図7】物体の接触位置を特定する方法を説明する図で
ある。
【図8】間欠的に発生するノイズの影響を防止する方法
を説明する波形図である。
【図9】連続的に発生するノイズの影響を防止する方法
を説明する波形図である。
【図10】送波器と受波器を分離した場合を説明する図
である。
【図11】図10の送波器と受波器の送信波と受信波を
示す波形図である。
【図12】従来の車両用ウィンドの開閉装置の概略構成
図である。
【図13】従来における他の車両用ウィンドの開閉装置
の概略構成図である。
【符号の説明】
1 送受波器 2 結合結合 41 駆動制御部 42 検出制御部 M 駆動モータ f 超音波 i 反射波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E05F 15/10 B60J 1/17 G01B 17/00 G01V 1/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源に駆動されて開閉動作する車両用
    ウィンドの開閉制御方法であって、 前記車両用ウィンドに音波を印加し、 前記車両用ウィンドから前記音波の反射波を受波し、 前記受波した反射波が前記車両用ウィンドの周辺面に物
    体が接触しているときの反射波であるか否かを判定し、 前記検知反射波が前記物体接触時の反射波であると判定
    したときに、前記開閉駆動源の作動を停止または逆転さ
    せること、を特徴とする車両用ウィンドの開閉制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記車両用ウィンドに印加する音波が、
    間欠的に発生させた不連続波であることを特徴とする請
    求項1の車両用ウィンドの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記不連続波の間隔がランダムに変化す
    ることを特徴とする請求項2の車両用ウィンドの開閉制
    御方法。
  4. 【請求項4】 前記車両用ウィンドに印加する音波が、
    周波数の異なる2種類以上の音波であることを特徴とす
    る請求項1の車両用ウィンドの開閉制御方法。
  5. 【請求項5】 車両用ウィンドを開閉駆動源の駆動力で
    開閉させるようにした車両用ウィンドの開閉装置であっ
    て、 所定周波数の送信電気信号を形成する送信電気信号形成
    手段と、 前記送信電気信号を音波に変換して前記車両用ウィンド
    に印加する送波手段と、 前記車両用ウィンドから受けた前記音波の反射波を受信
    電気信号に変換する受波手段と、 前記受波手段により得た受信電気信号に基づいて前記車
    両用ウィンドに対する物体の接触の有無を判定し、この
    判定結果に応じた判定信号を出力する比較手段と、 この判定信号に基づいて前記開閉駆動源を停止または逆
    転させる駆動制御部と、を備えることを特徴とする車両
    用ウィンドの開閉装置。
  6. 【請求項6】 前記送波手段と前記受波手段を一つの送
    受波器が兼用しており、この送受波器は送受切換部を介
    して前記送信電気信号形成手段と比較手段とに選択的に
    接続されていることを特徴とする請求項5の車両用ウィ
    ンドの開閉装置。
  7. 【請求項7】 前記送波手段および受波手段と前記車両
    用ウィンドとの間に、空気の層を埋める結合媒体が介設
    されていることを特徴とする請求項5または6の車両用
    ウィンドの開閉装置。
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